JP3551659B2 - テーブルタップ用防滴カバー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水滴が掛かるような場所で使用されるテーブルタップに水滴が掛かるのを防止するテーブルタップ用防滴カバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンセントから離れた場所で電気製品を使用するために、コンセントと電気製品との間を中継するテーブルタップが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成のテーブルタップでは、負荷の電源プラグの差し込み部が露出しているので、水槽回りなど水滴が掛かりやすい場所でテーブルタップを使用すると、テーブルタップに水滴が掛かり、電源プラグの差し込み部等から水滴が浸入して、短絡や感電などの事故が発生する可能性があった。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、請求項1の発明の目的は、テーブルタップに水滴が掛かるのを防いだテーブルタップ用防滴カバーを提供することにある。
請求項2の発明の目的は、テーブルタップの取り付けを容易にしたテーブルタップ用防滴カバーを提供することにある。
【0005】
請求項3の発明の目的は、蓋体の上方から流れ落ちる水滴が箱体内に浸入するのを防止したテーブルタップ用防滴カバーを提供することにある。
請求項4乃至7の発明の目的は、電源コードの電線挿通孔から水滴が浸入するのを防止したテーブルタップ用防滴カバーを提供することにある。
請求項8の発明の目的は、防滴効果が得られない方向で使用されるのを防止したテーブルタップ用防滴カバーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記目的を達成するために、テーブルタップが着脱自在に納装される一面開口した箱体と、箱体の開口面を開閉自在に覆う蓋体とを備え、テーブルタップの電源コードおよびテーブルタップに接続される負荷側の電源プラグの電源コードを外部から箱体内部に挿通するための電線挿通孔を箱体の側面に設けるとともに、箱体の開口縁と電線挿通孔との間を連通して電線挿通孔に両電源コードを引き入れるための電線導入口を箱体の側面に形成し、テーブルタップに負荷側の電源プラグを差し込んだ状態で電源プラグと電源プラグの電源コードとが収納される凹所を蓋体に設けているので、箱体内に納装されたテーブルタップに水滴が掛かるのを防ぐことができる。
【0007】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、箱体が樹脂から成形され、箱体に圧入されたテーブルタップの上面と係止する係止爪を箱体の内側面に設けているので、テーブルタップを箱体に圧入するだけで、箱体に容易に取り付けることができる。
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、箱体と蓋体の合わせ面で箱体の開口縁を覆う覆い部を箱体に設け、箱体の長辺方向では、覆い部が箱体の開口縁を挟持しているので、蓋体の表面を流れ落ちる水滴が箱体と蓋体の合わせ面から箱体内部に浸入するのを防止できる。
【0008】
請求項4の発明では、請求項1、2又は3の発明において、電線挿通孔から浸入した水滴がテーブルタップにかかるのを防ぐための仕切りを設けているので、電線挿通孔から浸入した水がテーブルタップに掛かるのを防ぐことができる。
請求項5の発明では、仕切りがテーブルタップと電線挿通孔との間の箱体に設けられた隔壁からなり、請求項6の発明では、仕切りがテーブルタップと電線挿通孔との間の蓋体内面から突設されたリブからなり、請求項7の発明では、仕切りがテーブルタップと電線挿通孔との間の箱体に設けられた隔壁と、テーブルタップと電線挿通孔との間の蓋体内面から突設されたリブとから構成されているので、請求項4の発明と同様に、電線挿通孔から浸入した水がテーブルタップに掛かるのを防ぐことができる。
【0009】
請求項8の発明では、請求項1の発明において、蓋体の表面に丸みを持たせているので、蓋体を下にして使用されるのを防ぐことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1及び図2に示すように、本実施形態のテーブルタップ用防滴カバー1は、一面開口した樹脂製の箱体2と、箱体2の開口面29を開閉自在に覆う樹脂製の蓋体3とから構成されており、6個口のテーブルタップ6が箱体2に着脱自在に取り付けられ、テーブルタップ用防滴カバー1内に納装されている。
【0011】
箱体2の長辺方向の側面の端部には、蓋体3の回動軸(図示せず)が回動自在に軸着される軸孔24が穿孔されるとともに、蓋体3の端面と当接することによって蓋体3の回動を規制するストッパー25が突設されている。一方、蓋体3の長手方向の側面には、回動軸が内側に突設された回動支持部36が設けられており、回動軸を軸孔24に軸着させることによって、蓋体3は回動軸及び軸孔24を支点として回動する。この時、箱体2の端面が箱体2のストッパー25と当接することにより、蓋体3の回動が規制される。
【0012】
箱体2の長辺方向の内側面には、箱体2内に圧入されたテーブルタップ6の上面と係止する係止爪23,23が設けられている。テーブルタップ6を箱体2に取り付ける際に、テーブルタップ6を箱体2の開口面29から押し込むと、テーブルタップ6の下面と係止爪23,23とが接触する。テーブルタップ6を箱体2内にさらに押し込むと、箱体2の長辺方向の側面が外側に撓み、テーブルタップ6は係止爪23,23を乗り越え、テーブルタップ6の上面と係止爪23,23が係止し、テーブルタップ6の抜け止めを行っている。さらに、箱体2の裏面から挿通された取付ねじ10aをテーブルタップ6の裏面に設けられたねじ孔(図示せず)に螺入することによって、テーブルタップ6を箱体2に固定している。
【0013】
また、箱体2の短辺方向の側面のうち、軸孔24が穿孔された側と反対側の側面には、テーブルタップ6の電源コード7を外部に引き出すための電線挿通孔21と、箱体2の開口縁26から電線挿通孔21に連通する電線導入口22とが設けられており、テーブルタップ6を箱体2内に圧入した後に、その電源コード7を電線導入口22を通して電線挿通孔21に引き入れている。
【0014】
蓋体3は、図2(a)に示すように、6個口のテーブルタップ6に差し込まれた負荷側の電源プラグ8やその電源コード8aが納められる凹所31を備えているので、テーブルタップ6に負荷側の配線を行った後に、蓋体3を閉じることができる。また、蓋体3は透明又は半透明の樹脂から成形されているので、蓋体3を閉じた状態でも、外部からテーブルタップ用防滴カバー1内の状態を見ることができる。
【0015】
図3に示すように、箱体2と蓋体3の合わせ面では、箱体2の開口縁26と蓋体3の覆い部32が重なり合っており、覆い部32が開口縁26の外側に張り出して、開口縁26を覆っている。したがって、蓋体3の表面を流れ落ちてきた水滴は、覆い部32を通り箱体2の外側に流れるので、箱体2内に水滴が浸入するのを防ぐことができる。ところで、開口縁26には外向きに突出する突起部26aが形成されており、覆い部32の内面には突起部26aと係止離脱自在に係止する凹部33が形成されているので、蓋体3を閉じると、突起部26aが凹部33と係止して、蓋体3が箱体2にラッチされる。
【0016】
ところで、箱体2の長辺方向の開口縁26は経年変化等により歪みが生じやすく、箱体2と蓋体3との間に生じた隙間から水滴が浸入しやすくなる。そこで、図4に示すように、蓋体3の長辺方向において、覆い部32との間で箱体2の開口縁26を挟持するガイド部34を蓋体3に設けている。したがって、蓋体3を閉じた状態で、箱体2の開口縁26が蓋体3の覆い部32とガイド部34との間に挟持されるので、開口縁26に歪み等が生じるのを防いでいる。
【0017】
また、電線挿通孔21からカバー1内に浸入した水滴がテーブルタップ6に掛かるのを防ぐために、テーブルタップ6と電線挿通孔21との間の箱体2に仕切りとしての隔壁4が取り付けられる。隔壁4は2本の脚片42,42の間に水滴を遮る遮蔽面41が橋絡されており、脚片42,42の先端には爪部45,45と突起46,46が夫々形成されている。脚片42,42を箱体2の底面に形成された長孔28,28に圧入すると、爪部45,45が内側に撓められる。突起46,46が箱体2の底面に当接するまで脚片42,42を長孔28,28に圧入すると、爪部45,45が箱体2の裏面側に突出して、箱体2の裏面と係止し、隔壁4の抜け止めが行われ、隔壁4は箱体2に取り付けられる。また、遮蔽面41の上端部43は、テーブルタップ6に接続された電源プラグ8の電源コード8aをガイドしており、テーブルタップ6の電源コード7は遮蔽面41の下側に設けられた凹所44を通っている。
【0018】
一方、テーブルタップと電線挿通孔との間の蓋体3の内面から仕切りたるリブ35が垂下されている。テーブルタップ6に差し込まれた電源プラグ8の電源コード8aは隔壁4の上方を通り、電線挿通孔21から外部に引き出されており、リブ35が、蓋体3の天井面と隔壁4との間を塞いでいるので、電線挿通孔21から浸入した水滴がテーブルタップ6に掛かる前に、水滴を下方に落として水切りを行っている。このように、本実施形態のテーブルタップ用防滴カバー1では、仕切りとしての隔壁4及びリブ35が電線挿通孔21から浸入した水滴がテーブルタップ6に掛かるのを防いでいる。
【0019】
このテーブルタップ用防滴カバー1の取付状態を図6及び図7を用いて説明する。図6に示すように、テーブルタップ用防滴カバー1を床面や机等の設置面9a上に置いて使用する場合、蓋体3を上にして設置面9a上にそのまま置いている。ここで、図3及び図4に示すように、覆い部32は開口縁26の外側に張り出しているので、蓋体3を下にして使用すると、箱体2の表面を流れ落ちてきた水滴が開口縁26と覆い部32の合わせ面からカバー内に浸入し、防滴効果が得られなくなる。本発明では、蓋体3の上面に丸みを持たせているので、蓋体3を下にして設置しようとしても、テーブルタップ用防滴カバー1が横倒しになるため、防滴効果が得られない方向で使用されるのを防いでいる。尚、テーブルタップ用防滴カバー1が倒れ易い場合は、箱体2の裏面に両面テープ等を張り付けて設置面9aに固定してもよい。
【0020】
また、図7に示すように、テーブルタップ用防滴カバー1を壁面等の取付面9bに引っ掛ける使用する場合、取付面9bに螺入された取付ねじ10d,10dの頭を、箱体2の裏面に穿孔されただるま孔27,27の丸孔部27a,27aに挿入し、さらに、取付ねじ10d,10dのねじ部をだるま孔27,27の長孔部27b,27bに導入することによりテーブルタップ用防滴カバー1を取付面9bに引っ掛けている。本発明のテーブルタップ用防滴カバー1では、だるま孔27の丸孔部27aが電線挿通孔21側に設けられているので、上述の手順でテーブルタップ用防滴カバー1を取付面9bに取り付けると、電線挿通孔21が下側を向くので、水滴がカバー内に浸入しにくくなっている。
【0021】
尚、本実施形態では隔壁4を箱体2と別体に設けているが、隔壁4を箱体2と一体に成形してもよい。
(実施形態2)
実施形態1では6個口のテーブルタップ6にテーブルタップ用防滴カバー1を使用しているが、本実施形態では2個口のテーブルタップに適用している。
【0022】
図5に示すように、箱体2に取付ねじ10a,10cを用いて取付け板5を取付けた後、2個口のテーブルタップ6aを取付ねじ10bを用いて取付け板5に取り付けている。
このように、取付け板5を使用することにより、6個口のテーブルタップ6以外の既製のテーブルタップにもテーブルタップ用防滴カバー1を使用することができる。
【0023】
尚、取付け板5及びテーブルタップ6a以外の構成は実施形態1と同様であるので、その説明は省略する。
【0024】
【発明の効果】
請求項1の発明は、上述のように、テーブルタップが着脱自在に納装される一面開口した箱体と、箱体の開口面を開閉自在に覆う蓋体とを備え、テーブルタップの電源コードおよびテーブルタップに接続される負荷側の電源プラグの電源コードを外部から箱体内部に挿通するための電線挿通孔を箱体の側面に設けるとともに、箱体の開口縁と電線挿通孔との間を連通して電線挿通孔に両電源コードを引き入れるための電線導入口を箱体の側面に形成し、テーブルタップに負荷側の電源プラグを差し込んだ状態で電源プラグと電源プラグの電源コードとが収納される凹所を蓋体に設けているので、箱体内に納装されたテーブルタップに水滴が掛かるのを防ぐことができるという効果がある。
【0025】
請求項2の発明は、箱体が樹脂から成形され、箱体に圧入されたテーブルタップの上面と係止する係止爪を箱体の内側面に設けているので、テーブルタップを箱体に圧入するだけで、箱体に容易に取り付けることができるという効果がある。
請求項3の発明は、箱体と蓋体の合わせ面で箱体の開口縁を覆う覆い部を箱体に設け、箱体の長辺方向では、覆い部が箱体の開口縁を挟持しているので、蓋体の表面を流れ落ちる水滴が箱体と蓋体の合わせ面から箱体内部に浸入するのを防止できるという効果がある。
【0026】
請求項4の発明は、電線挿通孔から浸入した水滴がテーブルタップにかかるのを防ぐための仕切りを設けているので、電線挿通孔から浸入した水がテーブルタップに掛かるのを防ぐことができるという効果がある。
請求項5の発明は、仕切りがテーブルタップと電線挿通孔との間の箱体に設けられた隔壁からなり、請求項6の発明は、仕切りがテーブルタップと電線挿通孔との間の蓋体内面から突設されたリブからなり、請求項7の発明は、仕切りがテーブルタップと電線挿通孔との間の箱体に設けられた隔壁と、テーブルタップと電線挿通孔との間の蓋体内面から突設されたリブとから構成されているので、請求項4の発明と同様に、電線挿通孔から浸入した水がテーブルタップに掛かるのを防ぐことができるという効果がある。
【0027】
請求項8の発明は、蓋体の表面に丸みを持たせているので、蓋体を下にして使用されるのを防ぐことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1のテーブルタップ用防滴カバーを示す分解斜視図である。
【図2】同上のテーブルタップ用防滴カバーを示し、(a)は正面断面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は上面図、(e)は蓋体を外した状態の上面図、(f)は下面図である。
【図3】同上のテーブルタップ用防滴カバーを示す要部拡大図である。
【図4】同上のテーブルタップ用防滴カバーを示す別の要部拡大図である。
【図5】実施形態2のテーブルタップ用防滴カバーを示す分解斜視図である。
【図6】同上のテーブルタップ用防滴カバーの取付状態を示す外観図である。
【図7】同上のテーブルタップ用防滴カバーの別の取付状態を示す外観図である。
【符号の説明】
1 テーブルタップ用防滴カバー
2 箱体
3 蓋体
4 隔壁
6 テーブルタップ
7 電源コード
21 電線挿通孔
23 係止爪
29 開口面
Claims (8)
- テーブルタップが着脱自在に納装される一面開口した箱体と、前記箱体の開口面を開閉自在に覆う蓋体とを備え、前記テーブルタップの電源コードおよび前記テーブルタップに接続される負荷側の電源プラグの電源コードを外部から前記箱体内部に挿通するための電線挿通孔を前記箱体の側面に設けるとともに、前記箱体の開口縁と前記電線挿通孔との間を連通して前記電線挿通孔に前記両電源コードを引き入れるための電線導入口を前記箱体の前記側面に形成し、前記テーブルタップに負荷側の電源プラグを差し込んだ状態で前記電源プラグと前記電源プラグの電源コードとが収納される凹所を前記蓋体に設けて成ることをことを特徴とするテーブルタップ用防滴カバー。
- 前記箱体が樹脂から成形され、前記箱体に圧入されたテーブルタップの上面と係止する係止爪を前記箱体の内側面に設けて成ることを特徴とする請求項1記載のテーブルタップ用防滴カバー。
- 前記箱体と前記蓋体の合わせ面で前記箱体の開口縁を覆う覆い部を前記箱体に設け、前記箱体の長辺方向では、前記覆い部が前記箱体の開口縁を挟持することを特徴とする請求項1又は2記載のテーブルタップ用防滴カバー。
- 前記電線挿通孔から浸入した水滴が前記テーブルタップにかかるのを防ぐための仕切りを設けたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のテーブルタップ用防滴カバー。
- 前記仕切りが、前記テーブルタップと前記電線挿通孔との間の前記箱体に設けられた隔壁であることを特徴とする請求項4記載のテーブルタップ用防滴カバー。
- 前記仕切りが、前記テーブルタップと前記電線挿通孔との間の前記蓋体内面から突設されたリブから成ることを特徴とする請求項4記載のテーブルタップ用防滴カバー。
- 前記仕切りが、前記テーブルタップと前記電線挿通孔との間の前記箱体に設けられた隔壁と、前記テーブルタップと前記電線挿通孔との間の前記蓋体内面から突設されたリブとから成ることを特徴とする請求項4記載のテーブルタップ用防滴カバー。
- 前記蓋体の表面に丸みを持たせたことを特徴とする請求項1記載のテーブルタップ用防滴カバー。
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