JP3550835B2 - オートクラッチ制御装置 - Google Patents

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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
オートクラッチ車のクラッチは、クラッチアクチュエータによって制御されるが、本発明は、クラッチの完接処理を開始する位置の制御を改良したオートクラッチ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両のクラッチ制御は、マニュアル車ではクラッチペダルによって行われるが、オートクラッチ車では、コントローラからのクラッチ制御信号で制御されるクラッチアクチュエータによって行われる。
図3は、クラッチアクチュエータによって駆動されるクラッチの1例を示す図である。図3(イ)はクラッチ接の状態を示し、図3(ロ)はクラッチ断の状態を示している。
【0003】
図3において、9はクラッチ、90はクランクシャフト、91はフライホイール、92はクラッチディスク、93はプレッシャプレート、94はダイヤフラムスプリング、95はレリーズベアリング、96はクラッチシャフト、97はレリーズフォーク、98は支点、99はロッド、20はクラッチアクチュエータ、21はクラッチストロークセンサである。
【0004】
クランクシャフト90と一体に回転するフライホイール91に対向して、ドーナツ状のクラッチディスク92が配設され、その背後にプレッシャプレート93が配設される。ダイヤフラムスプリング94は、通常はその弾発力によりプレッシャプレート93を押圧しているが、クラッチシャフト96上を摺動可能なレリーズベアリング95に中心部を押圧された時には、弾発力が反転して前記押圧を解除する。
【0005】
レリーズベアリング95は、クラッチアクチュエータ20のロッド99によって駆動され、支点98を中心に回動するレリーズフォーク97によって、その動きが制御される。クラッチアクチュエータ20は、図示しないコントローラからのクラッチ制御信号によって制御される。ロッド99を右方に移動すると、クラッチは断され、左方に移動すると接される。クラッチストロークセンサ21は、例えば、ロッド99の動きをポテンショメータ等で検出することにより、クラッチストロークを検出する。
【0006】
マニュアル車のクラッチと同様に、通常時は、クラッチは図3(イ)のように接されている。しかし、発進や変速をするに先立ち、クラッチアクチュエータ20がロッド99を右方に移動させ、レリーズベアリング95を左方に移動させて、図3(ロ)のようにクラッチを断にする。
【0007】
クラッチの制御が行われるのは発進時や変速時であるが、発進時や変速時には、クラッチを断からいきなり完接とはせずに、まず半クラッチに制御する必要がある。半クラッチへの制御は、半クラッチ状態となるであろうというクラッチストロークの点(半クラッチ点)を、図示しないコントローラにおいて設定しておき、その半クラッチ点の値に基づいて行われる。クラッチを更に接にして行き、最後に完接処理がなされる。以下、それらについて説明する。
【0008】
(半クラッチ点の設定)
コントローラには、当初、半クラッチ初期設定値が与えられており、これを半クラッチ点として用いるが、その後は、運転中ニュートラルにされる度にコントローラ自らの学習により、次に述べるような「ニュートラル学習点」を得て、それより少し接方向の位置を半クラッチ点として設定し、それを用いている。
【0009】
ニュートラル学習点とは、トランスミッションはニュートラル、クラッチは断、インプットシャフト回転数は0rpmという状態から出発して、クラッチを徐々に接方向へ進めてゆき、インプットシャフト回転数が所定値(例えば、エンジン回転数の半分)まで上昇した時のクラッチ位置のことである。この位置は、クラッチストロークで表す。
【0010】
(発進時)
アクセルペダルが踏み込まれたことを検出して発進要求が出されたことを検知すると、クラッチは、まず完断の位置から半クラッチ点に制御される。そして、トランスミッションのインプットシャフト回転数が上昇して来ると、更に接方向に進められて行く。
(変速時)
チェンジレバーが操作されたことを検出して変速要求が出されたことを検知すると、まずクラッチは完断とされる。目標ギヤ段に入れられたことを確認すると、完断位置から速やかに半クラッチ点に制御される。半クラッチ点付近で接にする速度はゆるやかにされるが、その後は再び速やかに接方向へ進められる。
【0011】
(完接処理の開始)
クラッチ9においては、図3で説明したように、レリーズフォーク97がレリーズベアリング95を押している力を無くしてやれば、ダイヤフラムスプリング94は解放され、その弾発力によりクラッチディスク92は一気に完接に向かって進む。このような完接処理を開始するクラッチ位置を、完接処理開始点(クラッチストロークで表す)という。マニュアルのクラッチで言えば、クラッチペダルから足を離す位置に相当する。
オートクラッチ車では、コントローラ内に完接処理開始点を設定しておき、クラッチストロークがその位置に来たら、上記の完接処理を開始する。
【0012】
レリーズフォーク97がレリーズベアリング95を押す力は、クラッチアクチュエータ20によって生ぜしめられているから、完接処理開始点までは、クラッチアクチュエータ20は、ロッド99を接方向(左方)に移動させようとする力(ダイヤフラムスプリング94に起因する)に抗しつつ、接方向に進める。
クラッチストロークセンサ21からの検出信号が、設定されている完接処理開始点に達すると、ロッド99を左方に移動する力に抗する力を発生していたエアは一気に抜かれる。その結果、ダイヤフラムスプリング94に起因する接方向への力だけが作用し、一気に完接とされる。
【0013】
前記のような従来の完接処理開始方法を、図7,図4によって更に詳細に説明する。
図7は、従来の完接処理開始の方法を説明するフローチャートであり、図4は、従来設定されていた完接処理開始点のクラッチストロークの例を説明する図である。図4では、左端をクラッチストローク基準点Pとして、クラッチストロークを表している。
【0014】
因みに、クラッチ完接点PまでのクラッチストロークをS、クラッチ完断点PまでのクラッチストロークをSとしている。クラッチの完接は、クラッチアクチュエータ20のクラッチ制御力を解放した後に行われるが、解放後のクラッチ位置をクラッチ完接点といい、クラッチストロークで表される。クラッチ完接学習とは、その解放後のクラッチストロークを検出してメモリ5−1に記憶することであり、学習によって求められたクラッチ位置が、クラッチ完接学習点である。
【0015】
以下、図7のステップに従って説明する。
ステップ1…コントローラが、ニュートラル学習を済ませているかどうかを調べる。これは、コントローラ内のメモリ5−1のニュートラル学習値を記憶しておく箇所に、0以外の値が記憶されているかどうかを調べることによって行う。当初は0とされているから、それ以外の値が記憶されていれば、学習済みであると判断する。
【0016】
ステップ2…次に完接処理開始点を設定する。図4に示すように、ニュートラル学習点PN1より所定クラッチストロークSだけ接側の点PS1を、完接処理開始点として設定する。従って、完接処理開始点PS1のクラッチストロークSS1は、SN1−Sである。但し、SN1は、ニュートラル学習点PN1のクラッチストロークである。
【0017】
ステップ3…接方向に進められている現在のクラッチ位置が、完接処理開始点PS1に達したかどうか調べる。これは、クラッチストロークセンサ21からの検出信号によって調べることが出来る。
ステップ4…完接処理開始点PS1に達した時には、クラッチ完接処理を開始する。即ち、クラッチアクチュエータ20からロッド99に与えている力を解放する。
【0018】
(従来の文献)
なお、オートクラッチ車のクラッチ制御に関する従来の文献としては、例えば、特開昭60−1450号公報、特開昭61−119440号公報等がある。
特開昭60−1450号公報の技術は、クラッチの磨耗に対応してクラッチ制御を変化させる技術であり、その制御の参考とするため、クラッチ内のフライホイールとクラッチディスクとのスリップ率が100%であるクラッチストロークを、完断位置から接方向に進める場合と、完接位置から断方向に進める場合とについて、学習するようにしたものである。
【0019】
特開昭61−119440号公報の技術は、発進時に積荷が軽いと発進ショックを受けたり、積荷が重いと走行開始が遅れたりするのを防止する技術である。この技術では、トランスミッションを無負荷(ニュートラル)にしてインプットシャフトが回転し始める点と、トランスミッションに負荷をかけ(走行ギヤに入れ)てインプットシャフトが回転し始める点とを求め、両者にクラッチ板の磨耗状態やその時の車両重量に応じて「重み付け平均処理」をして、クラッチをつなぎ始める点を求めるようにしている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
(問題点)
前記したように完接処理開始点を設定していたのでは、クラッチに撓みが生じたり、偏って磨耗している偏磨耗が生じたりすると、完接処理開始点と実際に駆動力が伝達され始める実駆動力伝達点との間隔が変化することになり、この間隔が短くなることがあるという問題点があった。
そうなると、駆動力が伝達され始めると直ぐにクラッチ完接にされるということになり、車両にショックを与えると同時に、ドライバーにクラッチ急接感を生ぜしめ、好ましくない。
【0021】
(問題点の説明)
まず、クラッチディスクに撓みが生じている場合を考える。トランスミッションをニュートラルにしていた場合(ニュートラル学習する場合)、クラッチディスクがフライホイールに軽く接触していさえすれば、クラッチシャフトは回転する。従って、クラッチディスクが撓んでいて、一部がフライホイール側に傾いたりせり出したりしていると、撓んでいない場合に比べてニュートラル学習点は断側の位置に変わる。
一方、実際に駆動力が伝達され始める点は、クラッチディスクがある程度しっかりとフライホイールに接触される点であるから、撓みが生じていてもあまり変化しない。その結果、ニュートラル学習点との間隔は大となる。
【0022】
また、クラッチの磨耗が一様に進行していれば、ニュートラル学習点も実際に駆動力が伝達され始める点も、ほぼ同程度に変化するから、両者の間隔はそれほど変化しない。しかし、クラッチディスクが偏磨耗している場合は、両者が同程度には変化しない。ニュートラル学習点が断側の位置に変わり、やはり両者の間隔は大となる。
【0023】
つまり、クラッチに撓みや偏磨耗を生じている場合にニュートラル学習を行ったコントローラは、図4に示すように、正常な場合のニュートラル学習点PN1よりも断側の点PN2を、ニュートラル学習点として求める(学習する)ことになる。それに伴い、このニュートラル学習点PN2より所定クラッチストロークSだけ接側の点PS2が、完接処理開始点として設定される。
【0024】
一方、トランスミッションを走行ギヤに入れた状態(ギヤイン状態)にして、実際に必要とされる駆動力を伝達し始めるクラッチ位置を実駆動力伝達点とすると(図4の点P)、実駆動力はある程度しっかりとクラッチディスクをフライホイールに押し付けないと伝達されないから、クラッチディスクが撓んでいる場合といない場合とで、実駆動力伝達点はあまり違わない。
【0025】
そのため、ニュートラル学習点がPN2と断側に移った場合は、実駆動力伝達点Pと完接処理開始点PS2との間隔は、完接処理開始点PS1との間隔よりも短くなる。そうすると、駆動力が伝達され始めると直ぐにクラッチが完接にされるということになり、車両にショックを与え、ドライバーにクラッチ急接感を生ぜしめる。
本発明は、以上のような問題点を解決することを課題とするものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明では、クラッチがクラッチアクチュエータにより自動制御されるオートクラッチ制御装置において、エンジン回転センサと、トランスミッションのインプットシャフト回転センサと、クラッチストロークを検出するクラッチストロークセンサと、車両にブレーキがかけられていることを検出するブレーキ検出手段と、車両の停止を検出する車両停止検出手段と、トランスミッションをニュートラルにした状態で、クラッチを徐々につないでいく過程でインプットシャフト回転数が所定値まで上昇した時に検出されるクラッチストロークを、ニュートラル学習点として記憶する第1の記憶手段と、車両にブレーキをかけて停止させ、トランスミッションをギヤインした状態で、所定値に保たれていたエンジン回転数がクラッチを徐々につないでいく過程で落ち込んだ時に検出されるクラッチストロークを、ギヤイン学習点として記憶する第2の記憶手段と、前記クラッチアクチュエータのクラッチ制御力を解放した後に検出されるクラッチストロークを、クラッチ完接学習点として記憶する第3の記憶手段と、前記ニュートラル学習点は記憶されているがギヤイン学習点と前記クラッチ完接学習点のいずれか一方または両方が記憶されていない場合は、該ニュートラル学習点より所定クラッチストロークだけ接側の点を完接処理開始点と設定し、前記ギヤイン学習点と前記クラッチ完接学習点とが記憶されている場合には、前記ギヤイン学習点とクラッチ完接学習点との間隔を所定割合に分ける位置を完接処理開始点と設定し、現クラッチ位置が、設定された完接処理開始点に達した時に完接処理を開始する制御手段とを具えることとした。
【0027】
(動作の概要)
オートクラッチ制御装置でクラッチ完接処理をするには、完接処理開始点を設定しておく必要がある。本発明では、トランスミッションをギヤインした状態で半クラッチになるクラッチストローク(ギヤイン学習点)を求めておき、この点とクラッチ完接学習点との間隔の一定割合(K)の位置を、完接処理開始点として設定し、クラッチ完接処理をする。
ギヤイン学習点Pは、クラッチに撓みが出来たり磨耗が進行しても、ニュートラル学習点Pほどには変動しないので、完接処理開始点Pもあまり変動せず、実駆動力伝達点であるギヤイン学習点Pからの間隔が短くなることがない。そのため、発進時や変速時に車両にショックを与えたり、ドライバーにクラッチ急接感を与えることがない。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のオートクラッチ制御装置が組み込まれた車両駆動部を示す図である。図1において、1はアクセルセンサ、2は変速指令装置(チェンジレバー装置)、3はブレーキスイッチ、4はパーキングブレーキスイッチ、5はA/Tコントローラ(A/T…Automatic Transmission)、5−1はメモリ、6はギヤイン学習スイッチ、7はエンジンコントロールアクチュエータ、8はエンジン、9はクラッチ、10はトランスミッション、11はギヤ位置検出スイッチ、12はギヤシフトユニット、13は電磁弁、14は駆動軸、15は車速センサ、16はエアパイプ、17はエアタンク、18はエンジン回転センサ、19はインプットシャフト回転センサ、20はクラッチアクチュエータ、21はクラッチストロークセンサ、22は電磁弁である。
【0029】
エンジンコントロールアクチュエータ7は、A/Tコントローラ5からの制御信号に従い、エンジンの燃料噴射量を制御する。変速指令装置2から変速指令信号が出されると、目標とするギヤにシフトすべく、A/Tコントローラ5は電磁弁13に制御信号を発する。電磁弁13は、エアタンク17からギヤシフトユニット12へのエアを制御し、トランスミッション10内のギヤをシフトする。
【0030】
発進要求や変速要求があった時は、まずクラッチ9を断にし、ついで半クラッチ点に制御し、最後に接に制御しなければならないが、その制御信号は、A/Tコントローラ5から電磁弁22に送られる。電磁弁22は、エアタンク17からクラッチアクチュエータ20へのエアを制御し、クラッチを制御する。
【0031】
ギヤイン学習スイッチ6は、本発明で新設されたスイッチであり、運転席に設けられる。これは、次に説明する「ギヤイン学習点」を、A/Tコントローラ5に求めさせる時に使用するスイッチである。ここに、ギヤイン学習点とは、次のようなクラッチ位置のことと定義する。
即ち、車両にブレーキをかけて停車させ、トランスミッション10を走行ギヤに入れた状態(ギヤイン状態)にしておいて、クラッチを断から接の方向へ徐々に進めて行った場合に、エンジン回転が所定値以上低下したクラッチ位置。なお、この所定値は、予め定めておく。
【0032】
図6は、ギヤイン学習点の求め方を説明するフローチャートである。
ステップ1…A/Tコントローラ5は、ギヤイン学習スイッチ6がオンされているかどうかを調べる。つまり、ギヤイン学習が命令されているかどうかを調べる。ドライバーは、車両の運転状態から判断して、ギヤイン学習を新しく行うことが必要と思った場合に、ギヤイン学習スイッチ6をオンする。
【0033】
ステップ2…ブレーキがかけられているかどうか調べる。これは、図1のブレーキ検出手段であるブレーキスイッチ3,パーキングブレーキスイッチ4からの信号により調べる。
ステップ3…車両が停止しているかどうか確認する。これは、車両停止検出手段としても用いられる車速センサ15からの信号により、調べる。ブレーキがかけられていても、車両がまだ動いていれば、トランスミッション10のインプットシャフトは回転していて、ギヤイン学習をするには適さないからである。
【0034】
ステップ4…トランスミッション10が、ギヤイン状態になっているかどうか調べる。これは、ギヤ位置検出スイッチ11からの信号によって判断する。
なお、ステップ2〜4において、いずれかがNOであれば、ギヤイン学習を行う条件が整わないから、ステップ1に戻る。
【0035】
ステップ5…A/Tコントローラ5からエンジンコントロールアクチュエータ7に指令を送り、エンジン回転数を、アイドル回転数NIDより少し大きい所定回転数Nに制御する。少し大きくする理由は、ステップ7で落ち込んでも、アイドル回転数NIDは保てるようにするためである。
ステップ6…次に、クラッチを断から接方向へ進め、徐々につないでゆく。
【0036】
ステップ7…エンジン回転センサ18からの検出信号を監視し、エンジン回転数が所定値以上落ち込んだか否かを調べる。ここに所定値以上と言う理由は、ノイズ的な僅かな落ち込みは除外し、意味のある大きさの落ち込みのことを指すためである。それは、例えば、前記した「所定回転数N−アイドル回転数NID」程度の落ち込みである。
もし、落ち込んでいなかった場合には、依然としてギヤイン学習の条件が保たれているかどうかをチェックするため、ステップ2に戻る。ステップ2〜4の条件が1つでも満たされなくなっていれば(例えば、ブレーキが解除されていたりすると)、ギヤイン学習をいったん中止するべく、ステップ1に戻る。そして、ドライバーが、あらためてギヤイン学習スイッチ6をオンするのを待つ。
【0037】
ステップ8…エンジン回転数が落ち込んだ時は、クラッチが半クラッチ状態になった時である。なぜなら、半クラッチになると、駆動力を伝えることが出来るわけであるが、トランスミッション10はギヤインされ、車両にはブレーキがかけられているために、クラッチシャフト96は回転できず、エンジン回転数の方が低下するからである。
この時のクラッチ位置(クラッチストローク)が、現在の撓みや磨耗状態下におけるクラッチで半クラッチになった点であるので、A/Tコントローラ5は、これを「ギヤイン学習点」として判断し、そのクラッチストロークSを、ギヤイン学習値として、記憶手段であるメモリ5−1内に記憶する。
以上が、A/Tコントローラ5によるギヤイン学習である。
【0038】
次に、以上のようにして求めたギヤイン学習点を利用して、完接処理開始点を設定する方法を説明する。
図2は、本発明で行う完接処理開始方法を説明するフローチャートであり、図5は、本発明で設定される完接処理開始点のクラッチストロークを説明する図である。図5の符号は、図4のものに対応している。以下、図5を参照しつつ、図2で完接処理開始方法を説明してゆく。
【0039】
ステップ1…ニュートラル学習済みかどうか調べる。これは、A/Tコントローラ5内のメモリ5−1内の、ニュートラル学習点PのクラッチストロークSを記憶すべき箇所に、0(当初値)とは異なる値が記憶されているかどうかで判断する。記憶されていれば、学習済みである。
ステップ2…ニュートラル学習済みの場合には、ギヤイン学習済みかどうか調べる。これも、メモリ5−1内のギヤイン学習点のクラッチストロークを記憶すべき箇所に、なんらかの意味のある値(図6のステップ8で得た値)が記憶されているかどうかを調べることによって行う。
【0040】
ステップ3…ギヤイン学習を行っていない場合には、ニュートラル学習点Pより所定クラッチストロークSだけ接側の点を、完接処理開始点として設定する(つまり、この場合は、従来と同様に完接処理開始点を設定する)。
【0041】
ステップ4…ギヤイン学習済みの場合には、クラッチ完接点の学習をしているかどうか調べる。これも、メモリ5−1内のクラッチ完接点のクラッチストロークを記憶すべき箇所に、なんらかの意味のある値が記憶されているかどうかを調べることによって行う。
ステップ5…ギヤイン学習点Pとクラッチ完接点Pとのクラッチストローク差を求める。即ち、ギヤイン学習点PのクラッチストロークSから、クラッチ完接学習点PのクラッチストロークSを減じた値を求める。
【0042】
ステップ6…上記クラッチストローク差に対して、1より小の所定の比率Kを乗じた値を求める。即ち、K(S−S)を算出する。
ステップ7…ギヤイン学習点PのクラッチストロークSより、K(S−S)のクラッチストロークだけ接側の点を、完接処理開始点Pとして設定する。即ち、完接処理開始点PのクラッチストロークをSとすれば、
=S−K(S−S
である。
言い換えれば、ギヤイン学習点とクラッチ完接学習点との間隔を、所定割合{K:(1−K)}に分ける点を、完接処理開始点として設定する。
【0043】
ところで、先にも述べたようにギヤイン学習点Pは、クラッチに撓みが出来たり偏磨耗が進行しても、ニュートラル学習点Pほどには変動しない。従って、それに基づいて設定した完接処理開始点Pもあまり変動せず、実駆動力伝達点であるギヤイン学習点Pからの間隔が短くなることがない。それゆえ、発進時や変速時に車両にショックを与えたり、ドライバーにクラッチ急接感を与えることがない。
【0044】
ステップ8…現クラッチ位置が、設定されている完接処理開始点に達したかどうか調べる。これは、クラッチストロークセンサ21で検出された値と、設定されている完接処理開始点のクラッチストローク値(ステップ3,7参照)と比較することによって行う。
ステップ9…完接処理開始点に達していれば、クラッチ完接処理を開始する。即ち、クラッチアクチュエータ20のクラッチ制御力を解放する。
【0045】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明のオートクラッチ制御装置によれば、トランスミッションをギヤインした状態で半クラッチになるクラッチストローク(ギヤイン学習点)を求めておき、この点とクラッチ完接学習点との間隔を所定割合に分ける位置を、完接処理開始点として設定し、クラッチ完接処理をする。
ギヤイン学習点Pは、クラッチに撓みが出来たり偏磨耗が進行しても、ニュートラル学習点Pほどには変動しないので、完接処理開始点Pもあまり変動せず、実駆動力伝達点であるギヤイン学習点Pからの間隔が短くなることがない。そのため、発進時や変速時に車両にショックを与えたり、ドライバーにクラッチ急接感を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオートクラッチ制御装置が組み込まれた車両駆動部を示す図
【図2】本発明で行う完接処理開始の方法を説明するフローチャート
【図3】クラッチアクチュエータによって駆動されるクラッチの1例を示す図
【図4】従来設定されていた完接処理開始点のクラッチストロークの例を説明する図
【図5】本発明で設定される完接処理開始点のクラッチストロークの例を説明する図
【図6】ギヤイン学習点の求め方を説明するフローチャート
【図7】従来の完接処理開始の方法を説明するフローチャート
【符号の説明】
1…アクセルセンサ、2…変速指令装置、3…ブレーキスイッチ、4…パーキングブレーキスイッチ、5…A/Tコントローラ、6…ギヤイン学習スイッチ、7…エンジンコントロールアクチュエータ、8…エンジン、9…クラッチ、10…トランスミッション、11…ギヤ位置検出スイッチ、12…ギヤシフトユニット、13…電磁弁、14…駆動軸、15…車速センサ、16…エアパイプ、17…エアタンク、18…エンジン回転センサ、19…インプットシャフト回転センサ、20…クラッチアクチュエータ、21…クラッチストロークセンサ、22…電磁弁、90…クランクシャフト、91…フライホイール、92…クラッチディスク、93…プレッシャプレート、94…ダイヤフラムスプリング、95…レリーズベアリング、96…クラッチシャフト、97…レリーズフォーク、98…支点、99…ロッド

Claims (1)

  1. クラッチがクラッチアクチュエータにより自動制御されるオートクラッチ制御装置において、
    エンジン回転センサと、
    トランスミッションのインプットシャフト回転センサと、
    クラッチストロークを検出するクラッチストロークセンサと、
    車両にブレーキがかけられていることを検出するブレーキ検出手段と、
    車両の停止を検出する車両停止検出手段と、
    トランスミッションをニュートラルにした状態で、クラッチを徐々につないでいく過程でインプットシャフト回転数が所定値まで上昇した時に検出されるクラッチストロークを、ニュートラル学習点として記憶する第1の記憶手段と、
    車両にブレーキをかけて停止させ、トランスミッションをギヤインした状態で、所定値に保たれていたエンジン回転数がクラッチを徐々につないでいく過程で落ち込んだ時に検出されるクラッチストロークを、ギヤイン学習点として記憶する第2の記憶手段と、
    前記クラッチアクチュエータのクラッチ制御力を解放した後に検出されるクラッチストロークを、クラッチ完接学習点として記憶する第3の記憶手段と、
    前記ニュートラル学習点は記憶されているがギヤイン学習点と前記クラッチ完接学習点のいずれか一方または両方が記憶されていない場合は、該ニュートラル学習点より所定クラッチストロークだけ接側の点を完接処理開始点と設定し、
    前記ギヤイン学習点と前記クラッチ完接学習点とが記憶されている場合には、前記ギヤイン学習点とクラッチ完接学習点との間隔を所定割合に分ける位置を完接処理開始点と設定し、
    現クラッチ位置が、設定された完接処理開始点に達した時に完接処理を開始する制御手段と、
    を具えたことを特徴とするオートクラッチ制御装置。
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