JP3550004B2 - 壁材固定具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はコンクリ−ト製の擁壁,砂防ダム,橋脚等の施工に於いて、残存型枠の型枠組立を行う際に使用する壁材固定具に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の壁材固定具の実施形態を示す図であり、この構造は溝形材(61)の係止片(61a)と掛着可能とするU字に折曲した多数の固定金具(1’)と、該固定金具(1’)がボルト(4’)を介して取付けられる板状の連結金具(2’)と、その連結金具(2’)の中央には引張支持棒(7)が接続されている。又、前記溝形材(61)に沿って自由に固定金具(1’)を介して連結金具(2’)が取付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記壁材固定具を用いて、型枠部材を段積して型枠組立が行われた後、コンクリ−ト打設すると、図中の矢印で示す箇所、つまり各固定金具(1’)の隙間部分,前記溝形材(61)と連結金具(2’)の隙間部分は狭く、コンクリ−トがそれらの隙間に流れ込みにくくなり、空気溜りの発生する恐れがあった。このため、内部に空気溜りを生じると、固定金具(1’),連結金具(2’),溝形材(61)などにサビが発生して強度の低下を招いていた。又、前記固定金具(1’)は通常3個〜4個用いて取付けると共にそこに取付けたボルト(4’)を締付けなければならず、手間が掛る等の問題点があった。
【0004】
本発明は型枠組立後にコンクリ−トを打設した際に、固定具の周辺に空気溜りを殆どなくすことが可能となる壁材固定具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために本発明は成されたものであり、つまり、型枠部材の裏面に枠組した溝形材に掛着可能な長溝穴を有する略山形状に折曲させると共にその略山形状の中央に穴を穿設した2枚の押え金具と、該押え金具の断面形状よりも小さな略山形状であり且つ両型枠部材の溝形材に跨って取付可能な連結金具と、前記押え金具の穴に固着させたナットと、該ナットに螺合して取付けた引張用ボルトとから構成する。尚、前記連結金具の中央に穴を穿設し、該穴に接続用ナットを固着させ、且つ引張用ボルトの先端が当接する凹部を上下位置に設けたり、或いは連結金具の側面に縦長な長穴を穿設させても良い。又、前記連結金具は引張支持棒と接続可能に成しておくと良い。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は本発明の実施形態を示す図であり、これに基づいて説明する。(1)は型枠部材(6)の裏面へ設けた溝形材(61)に掛着可能な長溝穴(11)を有する略山形状に折曲した2枚の押え金具であり、該押え金具(1)の断面の略山形状の中央には穴(12)が穿設され、且つその穴(12)にはナット(3)が固着されている。又、前記略山形状の大きさは、型枠部材(6)を段積した際の溝形材(61)の隣同志に長溝穴(11)が遊嵌出来る大きさとする。前記押え金具(1)の材質としては鉄板,鋼板,ステンレス板などを用いるが、薄板で強度が確保出来るものであれば、他の材質でも良い。尚、この穴(12)を溝形材(61)側に近付けて穿設すると良く、この場合には押え強度と締付け強度が向上する。また前記ナット(3)には引張用ボルト(4)を螺合し取付けておくと良い。
【0007】
(2)は押え金具(1)の断面形状よりも小さな略山形状であり且つ両型枠部材(6)の溝形材(61)に跨って取付可能な連結金具であり、該連結金具(2)の中央には穴(21)を穿設し、その穴(21)には接続用ナット(5)が固着されている。また前記穴(21)の上下位置で且つ型枠部材(6)を段積した時の溝形材(61)位置に長溝穴(11)が対応出来る位置に長円状の凹部(22)を設け(図4,図5参照)、更に連結金具(2)の側面には縦長な長穴(23)を穿設し、且つ前記連結金具(2)の両側上下には、前記溝形材(61)に当接して設置位置の目安となる切欠(24)が設けられている(図4参照)。前記連結金具(2)の材質としては鉄板,鋼板,ステンレス板などを用いるが、薄板で強度が確保出来るものであれば、他の材質でも良い。尚、前記押え金具(1)を連結金具(2)に配置する際には、型枠部材(6)の溝形材(61)の上下位置に設けた係止片(61a)の位置、つまり溝形材(61)の断面コの字状の開口部(61b)の向きに合わせて押え金具(1)を取付ける。この時の長溝穴(11)の向きは、図1や図3に示すように上下ともに下方に向けるか、図2に示すように上側を下方に向けると共に下側を上方に向けるか、或いは図示しないが上下ともに上向けに取付けても良い。又、前記型枠部材(6)としては、溝形材(61)に係止片(61a)があれば良く、本発明者が提案した特願平9−26083号や特願平9−26084号の型枠部材(6)を用いると良い。
【0008】
次に本発明の使用方法について説明する。予め下段の型枠部材(6)を配置させておく。また引張用ボルト(4)はナット(3)と螺合させて押え金具(1)に取付けておくと良い。先ず始めに下側の型枠部材(6)の溝形材(61)の角部に、連結金具(2)の切欠(24)を当てて位置決めを行う[図7(a)参照]。次に連結金具(2)の下部周囲に押え金具(1)を配置させると共に長溝穴(11)を係止片(61a)に遊嵌させる[図7(b)参照]。この時、遊嵌すると同時に引張用ボルト(4)の先端が連結金具(2)の凹部(22)に挿入したことを確認する。そして引張用ボルト(4)を回転させると、押え金具(1)が図中の矢印のように移動して引寄せられ、長溝穴(11)と係止片(61a)が当接されて押え金具(1)は固定するのである[図7(c)参照]。次に新たな型枠部材(6)を前記型枠部材(6)の上に段積し、その型枠部材(6)の溝形材(61)側面に、連結金具(2)の切欠(24)部分を当てて位置決めを行うと共にそこへ押え金具(1)の長溝穴(11)が係止片(61a)に遊嵌するように連結金具(2)の上部周囲に配置させる[図7(d)参照]。そして引張用ボルト(4)の先端が連結金具(2)の凹部(22)に挿入したことを確認し、引張用ボルト(4)を回転させて締め込むことにより、押え金具(1)は矢印のように移動し、押え金具(1)が連結金具(2)を介在させて上段と下段の型枠部材(6)或いはそれ以外に横の型枠部材(6)も同時に固定されるのである[図7(e)参照]。尚、本発明では型枠部材(6)の配置固定数は2枚〜4枚であるが、型枠部材(6)の段積状態からして3枚配置の型枠部材(6)の固定に用いる場合が多い。
【0009】
このように型枠部材(6)を順次積み上げると共に押え金具(1)と連結金具(2)とを用いて型枠部材(6)の段積を行えば良い。尚、この時、押え金具(1)と連結金具(2)で型枠部材(6)同志を固定する毎に連結金具(2)の中央に固定した接続用ナット(5)へ市販品の引張支持棒(7)を従来と同様にして接続させれば良い。型枠組立が完了後は、コンクリ−ト打設すれば、従来品と異なり、本発明品は上下方向に広い空間ができ、この広い空間からコンクリ−トが入るので、空気溜りが出来にくくなる。特に連結金具(2)の側面に、縦長な長穴(23)を穿設させた場合は、図6に示す矢印のように側面からもコンクリ−トが図中の矢印のように流れ込んで充分に回り込み、内部に於ける空気溜りの発生が防止出来るため、サビにくくなって強度の低下も殆どなくなるのである。
【0010】
【発明の効果】
本発明はこのように構成させたことにより、下記に記載する効果を有する。
【0011】
請求項1のように型枠部材(6)の裏面に取付けられた溝形材(61)に掛着可能な長溝穴(11)を有する略山形状に折曲させると共にその略山形状の中央に穴(12)を穿設した2枚の押え金具(1)と、前記押え金具(1)の断面形状よりも小さな略山形状であり且つ両型枠部材(6)の前記溝形材(61)に跨って取付可能な連結金具(2)と、前記押え金具(1)の穴(12)に固着させたナット(3)と、該ナット(3)に螺合して取付けた引張用ボルト(4)とから構成したことにより、上下方向に広い空間が形成されるため、コンクリ−トが充分に回り込んで内部に空気溜りの発生を防止させ、サビによる強度低下が防止出来るものとなる。また従来のように固定する際に3箇所も4箇所も締付けることなく、2箇所の引張用ボルト(4)を締付けるだけで、2枚〜4枚の型枠部材(6)同志を固定させることが可能となり、作業効率を上げることが出来るものとなる。
【0012】
請求項2のように連結金具(2)の中央に穴(21)を穿設し、該穴(21)に接続用ナット(5)を固着させることにより、市販品の引張支持棒(7)やセパレ−タ−との接続が従来と同様に行えるものとなる。また引張用ボルト(4)の先端が当接する凹部(22)を前記穴(21)の上下位置に設けることにより、引張用ボルト(4)の安定が良くなり、確実に締付け固定することが可能となる。更に型枠部材(6)の前記溝形材(61)の取付け位置のバラツキに対して、長円状の凹部(22)にすることによって、前記バラツキを吸収することが可能となる。
【0013】
請求項3に示すように連結金具(2)の側面に、縦長な長穴(23)を穿設したことにより、側面からもコンクリ−トが図中の矢印のように流れ込んで、コンクリ−トが充分に回り込み、内部に於ける空気溜りの発生がより確実に防止できるものとなるのである。
【0014】
請求項4に示すように連結金具(2)の両側上下へ切欠(24)を設けることにより、固定具が浮いて外れることなく且つ所定位置で安定して固定することが出来るので、コンクリ−トとの結合強化の安定化に貢献できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す斜視図である。
【図2】押え金具の長溝穴の向きを変えて取付けた実施形態を示す斜視図である。
【図3】連結金具の側面に長穴を穿設した実施形態を示す斜視図である。
【図4】図3の分解部品の斜視図である。
【図5】本発明の実施形態を示す縦断面図である。
【図6】図5のX−X線に沿った断面図である。
【図7】本発明品の使用方法を示す説明図である。
【図8】従来品の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 押え金具
11 長溝穴
12 穴
2 連結金具
21 穴
22 凹部
23 長穴
24 切欠
3 ナット
4 引張用ボルト
5 接続用ナット
6 型枠部材
61 溝形材
62 網状体
Claims (4)
- コンクリ−ト系でプレ−ト状の型枠部材(6)内部に網状体(62)を埋設し、前記型枠部材(6)の裏面へ四角状に枠組した溝形材(61)を前記網状体(62)に固着させて設けた残存型の壁材を固定するものであって、前記溝形材(61)に掛着可能な長溝穴(11)を有する略山形状に折曲させると共にその略山形状の中央に穴(12)を穿設した2枚の押え金具(1)と、該押え金具(1)の断面形状よりも小さな略山形状であり且つ両型枠部材(6)の前記溝形材(61)に跨って取付可能な連結金具(2)と、前記押え金具(1)の穴(12)に固着させたナット(3)と、該ナット(3)に螺合して取付けた引張用ボルト(4)とから構成したことを特徴とする壁材固定具。
- 前記連結金具(2)の中央に穴(21)を穿設し、該穴(21)に接続用ナット(5)を固着させ、且つ前記引張用ボルト(4)の先端が当接する凹部(22)を前記穴(21)の上下位置に設けた請求項1記載の壁材固定具。
- 前記連結金具(2)の側面に、縦長な長穴(23)を穿設した請求項1又は2記載の壁材固定具。
- 前記連結金具(2)の両側上下には、前記溝形材(61)に当接して設置位置の目安となる切欠(24)を設けた請求項1、2又は3記載の壁材固定具。
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JP27818397A JP3550004B2 (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | 壁材固定具 |
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JPH1193309A JPH1193309A (ja) | 1999-04-06 |
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JP6960704B1 (ja) * | 2021-05-30 | 2021-11-05 | 株式会社ライズ | コンクリート擁壁に使用する枠体、その枠体を備える残存型枠及び施工方法 |
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- 1997-09-24 JP JP27818397A patent/JP3550004B2/ja not_active Expired - Fee Related
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