JP3549416B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回線特性を等化する受信イコライザを有すると共に、受信信号のターンオン(あるいはターンオフ)のスレッシュレベルを可変設定可能なファクシミリ装置に係り、詳しくは、ファクシミリ装置だけでなく、データ端末装置等の各種通信端末装置にも使用可能な端末装置(以下、ファクシミリ装置という)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、回線状態に応じて、あるいは相手先に応じてイコライザの等化特性を自動的に変更するファクシミリ装置が知られている(例えば特開平7−193698号公報、以下には適宜従来の第1のファクシミリ装置という)。
このファクシミリ装置では、回線の歪を等化する複数の異なる等化特性を有するイコライザ回路と、受信時に通信動作による通信異常が生じた相手先からのファクシミリ制御手順信号により相手先電話番号を記憶する手段とを設け、記憶されている相手先電話番号と同じ相手先からの受信時に連続して通信異常が生じた場合、イコライザ回路の等化特性を自動的に変更する構成である。
【0003】
また従来のファクシミリ装置として、コマンドの送出後直ちにキャリアを停止する相手局に対して、RLSDのターンオフ・スレッショルドを変更することによって、コマンドの受信を確実にする装置も知られている(例えば特開平6−133146号公報、以下には適宜従来の第2のファクシミリ装置という)。
この従来の第2のファクシミリ装置では、切換判定部が、モデムのコンフィギュレーション設定部が低速モードに設定されていることを識認したとき、モデム制御部に対してRLSDのターンオフ・スレッショルドの変更を指令する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
先の従来技術で説明したように、同じ相手先からの受信時に連続して受信異常が生じたとき、イコライザの等化特性を自動的に変更する従来の第1のファクシミリ装置は公知である。
このファクシミリ装置によれば、回線状態や相手先に応じてイコライザの等化特性を変更することは可能であるが、トーン信号や制御信号、あるいは画情報信号など全ての信号により、イコライザの等化特性が一意的に設定されてしまう、という問題がある。
要するに、従来の第1のファクシミリ装置は、受信イコライザの機能がオンの状態では、回線特性により劣化されている周波数帯域を受信イコライザで補う方法で対処しているに過ぎない(第1の問題点)。
そのため、回線特性を含む周波数特性は一見等化であっても、受信イコライザ自体の周波数特性は音声帯域において一様でないので、コールプログレストーンおよび応答信号等の各種単一トーン周波数によって検出するレベルは一定ではない。
この発明では、音声帯域の周波数特性を一様にして、各種単一トーン信号のレベルを確実かつ正確に検出することが可能なファクシミリ装置を提供することを課題とする(請求項1の発明)。
【0005】
また、コマンドの送出後直ちにキャリアを停止する相手局に対して、RLSDのターンオフ・スレッショルドを変更することにより、コマンドの受信を確実に行なえるようにした従来の第2のファクシミリ装置も公知である。
この従来の第2のファクシミリ装置は、RLSDのターンオフ・スレッショルドを変更することにより、コマンドの受信を確実にすることは可能である。
しかし、受信信号のターンオフ(またはターンオフ)のスレッショルドは、受信イコライザの機能がオンされている状態で設定されいる状態での最適な設定値であり、受信イコライザの機能をオフした場合、オフ時とオン時とのレベル差分は、実際の設定値と異なる、という問題が残されている(第2の問題点)。
【0006】
この発明では、受信イコライザの機能をオフした場合に、先のオフ時とオン時との実際のレベル差分を補正することにより、オン時の設定値まで各種単一トーン信号のレベルを確実かつ正確に検出することができるファクシミリ装置を提供することを課題とする(請求項2の発明)。
この発明では、上記の課題に加えて、制御信号および画情報信号等の本来の受信特性を一層改良したファクシミリ装置を提供することを課題とする(請求項3の発明)。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1のファクシミリ装置では、回線特性を等化する受信イコライザを有するファクシミリ装置において、送信動作におけるダイヤル/ビジートーン等のコールプログレストーン検出およびCED/ANSam等の応答信号検出時、あるいは送信動作におけるCNG等の応答信号検出時に、該受信イコライザの機能をオフするイコライザ制御手段を設けている。
【0008】
請求項2のファクシミリ装置では、受信信号のターンオンまたはターンオフのスレッシュレベルを可変設定可能なしきい値設定手段を有する請求項1のファクシミリ装置において、しきい値設定手段に、受信イコライザの機能をオフ時にオン時とのレベル差分を補正する機能を設けている。
【0009】
請求項3のファクシミリ装置では、請求項1または請求項2のファクシミリ装置において、イコライザ制御手段は、送信動作におけるCED/ANSam等の応答信号の検出直後、あるいは受信動作時におけるCNG等の応答信号の検出直後に、受信イコライザの機能をオンし、しきい値設定手段は、基の設定値に戻す機能を設けている。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明のファクシミリ装置について、図面を参照しながら、その実施の形態を詳細に説明する。
この発明のファクシミリ装置のハード構成を次の図1によって説明する。
【0011】
図1は、この発明のファクシミリ装置について、その要部構成の実施の形態の一例を示す機能ブロック図である。図において、1は回線、2は網制御装置、3は2線/4線変換装置、4は送信アンプ、5は受信アンプ、6はイコライザ部、6aは受信イコライザ、6bと6cはイコライザ切換部、7はG3FAXモデム、7aはしきい値設定部、7bは信号検出部、8は主制御部、8aはイコライザ制御部を示す。
【0012】
この図1に示すファクシミリ装置は、主制御部8が後出の図2と図3のフローに従って制御を行う点を除けば、基本的には従来の装置と同様の構成である。
まず、従来と共通の構成と動作について、簡単に説明する。
網制御装置2は、アナログ電話回線網の回線1を接続すると共に、回線電流の閉結/開放、相手先識別番号であるダイヤルパルスおよびDTMF信号の送出等の電話網とのインターフェースを行なう機能を有し、主制御部8によって制御される。
2線/4線変換装置3は、回線の信号を送信信号と受信信号とに分離する機能を有している。
送信アンプ4と受信アンプ5は、送受信信号を増幅するアンプである。
イコライザ部6は、受信信号の回線歪を等化する受信イコライザ6aと、この受信イコライザ6aの機能をオンするか、オフするかに応じて回路を切換えるイコライザ切換部6b,6cから構成されている。
【0013】
G3FAXモデム7は、変調/復調を行なう機能を有しており、しきい値設定部7aと信号検出部7bとからなる。
信号検出部7bは、ダイヤル/ビジー/リングバックトーン等のコールプログレストーンのレベル検出、および送信動作のCED/ANSam、さらに受信動作のCNG等の応答信号のレベル検出を行なう機能を有し、しきい値設定部7aは、所定のしきい値、具体的には、装置の構成と機能の概略である。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、図1に示したファクシミリ装置について、送信時における動作を説明する。
送信動作を開始すると、網制御装置2によって回線ループ電流を閉結する。
次に、主制御部8内のイコライザ制御部8aの制御により、イコライザ部6内のイコライザ切換部6b,6cを破線側(図の下方端子)に切換えて、受信イコライザ6aの機能をオフする。
このような切換え制御は、受信イコライザ6aの特性として、一般的に回路歪に合わせて高域側を徐々に持ち上げており、各種単一トーン信号のゲインがトーン周波数により種々の値になるので、音声帯域の周波数範囲についてゲインを一様にするためである。
【0015】
このように、受信イコライザ6aの機能をオフ状態に切換えることによって、各種単一トーン信号の周波数に対するレベルを一定にすることができる。
その結果、G3FAXモデム7の検出レベルを確実かつ正確にすることができる。
また、受信イコライザ6aの機能をオフした直後に、G3FAXモデム7内のしきい値設定部7aによって、ターンオンスレッシュレベルを補正する。
この場合のスレッシュレベルの補正方法としては、仮りに受信イコライザ6の特性が、機能がオンの場合に比べてオフより音声帯域の平均信号レベルが+2dB高いとすれば、機能のオフに伴い、G3FAXモデム7の最低受信レベルは、機能のオン状態の方がオフ時より+2dB高くなる。
そこで、受信イコライザ6aの機能のオフと同時に、信号検出部7bの信号検出レベルのしきい値、すなわち、ターンオンスレッシュレベルの設定値を−2dB下げれば、単に受信イコライザ6aの機能のオン/オフだけで、最低受信レベルを同一にすることができる(請求項1の発明)。
【0016】
具体的にいえば、最低受信レベルであるターンオンスレッシュレベルを、受信イコライザ6aの機能がオン状態で−43dBに設定すれば、機能のオフ時には−43dB−2dB=−45dBに設定される。
ここで、受信イコライザ6aの機能のオン/オフの差分である+2dBについて考慮すると、受信イコライザ6aの機能のオン/オフだけで、ファクシミリ装置全体としては、最低受信レベルを−45dBに保持することができる(請求項2の発明)。
この状態で、回線1から送信されてくるダイヤルトーンを検出する。
ダイヤルトーンの検出後、網制御装置2によって相手先識別番号であるダイヤルパルスまたはDTMF信号を送出する。
次に、回線1から送られてくるビジートーンまたは受信機の相手先FAXの応答信号(V.17以下ではCED、V.34ではANSam)を検出する。
【0017】
ビジートーンの場合には、相手機が通信中であるから、主制御部8内のイコライザ制御部8aの制御により、イコライザ切換部6b,6cを実線側(図の上方端子)に切換えると共に、しきい値設定部7aによりターンオンスレッシュレベルを初期設定にして初期状態に戻し、網制御装置2により回線ループ電流を開放して回線を切断する。
他方、回線1からCED/ANSamの応答信号があったときは、相手機との通信が可能であるから、主制御部8内のイコライザ制御部8aの制御により、イコライザ切換部6b,6cを実線側に切換えると共に、先と同様に、しきい値設定部7aによりターンオンスレッシュレベルを初期設定して初期状態に戻し、相手機からのFAX制御/画情報信号を受信する回線歪の影響を防止する(請求項3の発明)。
その後、相手機との間でファクシミリ通信を行ない、通信の終了後、網制御装置2により回線ループ電流を開放して回線を切断する。
したがって、受信イコライザの特性に依存することなく音声帯域の周波数特性を一様にすることが可能になり、各種トーン信号のレベルを確実でしかも正確に検出することができる。
以上の送信動作の処理を、フローに示す。
【0018】
図2は、この発明のファクシミリ装置について、送信動作における主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#1〜#14はステップを示す。
【0019】
ステップ#1で、回線ループ電流を閉結する。
ステップ#2で、受信イコライザをオフする。
ステップ#3で、ターンオンスレッシュレベルを補正する。
ステップ#4で、ダイヤルトーンを検出する。
ステップ#5で、発呼する。
【0020】
ステップ#6で、ビジートーンとCED/ANSamを検出する。
ステップ#7で、ビジートーンであるか、CED/ANSamであるか判断する。
ビジートーンであれば、ステップ#8で、受信イコライザをオンする。
ステップ#9で、ターンオンスレッシュレベルを初期設定する。
ステップ#10で、回線ループ電流を開放して、フローを終了する。
ステップ#7で判断した結果、CED/ANSamであれば、ステップ#11で、受信イコライザをオンする。
ステップ#12で、ターンオンスレッシュレベルを初期設定する。
ステップ#13で、通信を行なう。
ステップ#14で、回線ループ電流を開放して、フローを終了する。
【0021】
次に、受信時の動作を説明する。
網制御装置2は、着信を知らせるリンギング信号を検出すると、回線ループ電流を閉結する。
その後、先の送信動作と同様に、主制御部8内のイコライザ制御部8aの制御により、イコライザ切換部6b,6cを実線側に切換えると共に、受信イコライザ6aの機能をオフする。
また、G3FAXモデム7のしきい値設定部7aによりターンオンスレッシュレベルを補正する。
この状態で、送信側である相手先ファクシミリ装置からの応答信号CNGを検出する。
同時に、イコライザ制御部8aの制御により、イコライザ切換部6b,6cを実線側に切換えると共に、しきい値設定部7aによりターンオンスレッシュレベルを初期設定して初期状態に戻す。
その後、先の送信時と同様に、相手機との間でファクシミリ通信を行ない、通信の終了後、網制御装置2により回線ループ電流を開放して回線を切断する。
以上の受信動作の処理を、フローに示す。
【0022】
図3は、この発明のファクシミリ装置について、受信動作における主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#21〜#29はステップを示す。
【0023】
ステップ#21で、着信する。
ステップ#22で、回線ループ電流を閉結する。
ステップ#23で、受信イコライザをオフする。
ステップ#24で、ターンオンスレッシュレベルを補正する。
ステップ#25で、CNGを検出する。
ステップ#26で、受信イコライザをオンする。
ステップ#27で、ターンオンスレッシュレベルを初期設定する。
ステップ#28で、通信を行なう。
ステップ#29で、回線ループ電流を開放して、このフローを終了する。
【0024】
【発明の効果】
請求項1のファクシミリ装置では、送信/受信動作における各種トーン信号検出時に受信イコライザの機能をオフするイコライザ制御手段を設けている。
したがって、受信イコライザの特性に依存することなく音声帯域の周波数特性を一様にすることが可能になり、各種トーン信号のレベルを確実でしかも正確に検出することができる。
【0025】
請求項2のファクシミリ装置では、受信信号のターンオンまたはオフのスレッシュレベルを可変設定可能なしきい値設定手段を有する請求項1のファクシミリ装置において、受信イコライザの機能をオフ時にターンオン(またはターンオフ)のスレッシュレベルについて、オフ時とオン時のレベル差分を補正することができる。
したがって、受信イコライザの機能がオフ状態であっても、オン時の設定値まで各種トーン信号のレベルを確実でしかも正確に検出することができる。
【0026】
請求項3のファクシミリ装置では、請求項1または請求項2のファクシミリ装置において、送信動作におけるCED/ANSam等の応答信号の検出直後、または受信動作時におけるCNG等の応答信号の検出直後に、イコライザ制御手段が受信イコライザの機能をオンし、しきい値設定手段が基の設定値に戻すようにしている。
そのため、請求項1または請求項2のファクシミリ装置による効果に加え、制御信号および画情報信号等の本来の受信特性を一層改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のファクシミリ装置について、その要部構成の実施の形態の一例を示す機能ブロック図である。
【図2】この発明のファクシミリ装置について、送信動作における主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】この発明のファクシミリ装置について、受信動作における主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1……回線、2……網制御装置、3……2線/4線変換装置、4……送信アンプ、5……受信アンプ、6……イコライザ部、6a……受信イコライザ、6bと6c……イコライザ切換部、7……G3FAXモデム、7a……しきい値設定部、7b……信号検出部、8……主制御部、8a……イコライザ制御部
【発明の属する技術分野】
この発明は、回線特性を等化する受信イコライザを有すると共に、受信信号のターンオン(あるいはターンオフ)のスレッシュレベルを可変設定可能なファクシミリ装置に係り、詳しくは、ファクシミリ装置だけでなく、データ端末装置等の各種通信端末装置にも使用可能な端末装置(以下、ファクシミリ装置という)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、回線状態に応じて、あるいは相手先に応じてイコライザの等化特性を自動的に変更するファクシミリ装置が知られている(例えば特開平7−193698号公報、以下には適宜従来の第1のファクシミリ装置という)。
このファクシミリ装置では、回線の歪を等化する複数の異なる等化特性を有するイコライザ回路と、受信時に通信動作による通信異常が生じた相手先からのファクシミリ制御手順信号により相手先電話番号を記憶する手段とを設け、記憶されている相手先電話番号と同じ相手先からの受信時に連続して通信異常が生じた場合、イコライザ回路の等化特性を自動的に変更する構成である。
【0003】
また従来のファクシミリ装置として、コマンドの送出後直ちにキャリアを停止する相手局に対して、RLSDのターンオフ・スレッショルドを変更することによって、コマンドの受信を確実にする装置も知られている(例えば特開平6−133146号公報、以下には適宜従来の第2のファクシミリ装置という)。
この従来の第2のファクシミリ装置では、切換判定部が、モデムのコンフィギュレーション設定部が低速モードに設定されていることを識認したとき、モデム制御部に対してRLSDのターンオフ・スレッショルドの変更を指令する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
先の従来技術で説明したように、同じ相手先からの受信時に連続して受信異常が生じたとき、イコライザの等化特性を自動的に変更する従来の第1のファクシミリ装置は公知である。
このファクシミリ装置によれば、回線状態や相手先に応じてイコライザの等化特性を変更することは可能であるが、トーン信号や制御信号、あるいは画情報信号など全ての信号により、イコライザの等化特性が一意的に設定されてしまう、という問題がある。
要するに、従来の第1のファクシミリ装置は、受信イコライザの機能がオンの状態では、回線特性により劣化されている周波数帯域を受信イコライザで補う方法で対処しているに過ぎない(第1の問題点)。
そのため、回線特性を含む周波数特性は一見等化であっても、受信イコライザ自体の周波数特性は音声帯域において一様でないので、コールプログレストーンおよび応答信号等の各種単一トーン周波数によって検出するレベルは一定ではない。
この発明では、音声帯域の周波数特性を一様にして、各種単一トーン信号のレベルを確実かつ正確に検出することが可能なファクシミリ装置を提供することを課題とする(請求項1の発明)。
【0005】
また、コマンドの送出後直ちにキャリアを停止する相手局に対して、RLSDのターンオフ・スレッショルドを変更することにより、コマンドの受信を確実に行なえるようにした従来の第2のファクシミリ装置も公知である。
この従来の第2のファクシミリ装置は、RLSDのターンオフ・スレッショルドを変更することにより、コマンドの受信を確実にすることは可能である。
しかし、受信信号のターンオフ(またはターンオフ)のスレッショルドは、受信イコライザの機能がオンされている状態で設定されいる状態での最適な設定値であり、受信イコライザの機能をオフした場合、オフ時とオン時とのレベル差分は、実際の設定値と異なる、という問題が残されている(第2の問題点)。
【0006】
この発明では、受信イコライザの機能をオフした場合に、先のオフ時とオン時との実際のレベル差分を補正することにより、オン時の設定値まで各種単一トーン信号のレベルを確実かつ正確に検出することができるファクシミリ装置を提供することを課題とする(請求項2の発明)。
この発明では、上記の課題に加えて、制御信号および画情報信号等の本来の受信特性を一層改良したファクシミリ装置を提供することを課題とする(請求項3の発明)。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1のファクシミリ装置では、回線特性を等化する受信イコライザを有するファクシミリ装置において、送信動作におけるダイヤル/ビジートーン等のコールプログレストーン検出およびCED/ANSam等の応答信号検出時、あるいは送信動作におけるCNG等の応答信号検出時に、該受信イコライザの機能をオフするイコライザ制御手段を設けている。
【0008】
請求項2のファクシミリ装置では、受信信号のターンオンまたはターンオフのスレッシュレベルを可変設定可能なしきい値設定手段を有する請求項1のファクシミリ装置において、しきい値設定手段に、受信イコライザの機能をオフ時にオン時とのレベル差分を補正する機能を設けている。
【0009】
請求項3のファクシミリ装置では、請求項1または請求項2のファクシミリ装置において、イコライザ制御手段は、送信動作におけるCED/ANSam等の応答信号の検出直後、あるいは受信動作時におけるCNG等の応答信号の検出直後に、受信イコライザの機能をオンし、しきい値設定手段は、基の設定値に戻す機能を設けている。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明のファクシミリ装置について、図面を参照しながら、その実施の形態を詳細に説明する。
この発明のファクシミリ装置のハード構成を次の図1によって説明する。
【0011】
図1は、この発明のファクシミリ装置について、その要部構成の実施の形態の一例を示す機能ブロック図である。図において、1は回線、2は網制御装置、3は2線/4線変換装置、4は送信アンプ、5は受信アンプ、6はイコライザ部、6aは受信イコライザ、6bと6cはイコライザ切換部、7はG3FAXモデム、7aはしきい値設定部、7bは信号検出部、8は主制御部、8aはイコライザ制御部を示す。
【0012】
この図1に示すファクシミリ装置は、主制御部8が後出の図2と図3のフローに従って制御を行う点を除けば、基本的には従来の装置と同様の構成である。
まず、従来と共通の構成と動作について、簡単に説明する。
網制御装置2は、アナログ電話回線網の回線1を接続すると共に、回線電流の閉結/開放、相手先識別番号であるダイヤルパルスおよびDTMF信号の送出等の電話網とのインターフェースを行なう機能を有し、主制御部8によって制御される。
2線/4線変換装置3は、回線の信号を送信信号と受信信号とに分離する機能を有している。
送信アンプ4と受信アンプ5は、送受信信号を増幅するアンプである。
イコライザ部6は、受信信号の回線歪を等化する受信イコライザ6aと、この受信イコライザ6aの機能をオンするか、オフするかに応じて回路を切換えるイコライザ切換部6b,6cから構成されている。
【0013】
G3FAXモデム7は、変調/復調を行なう機能を有しており、しきい値設定部7aと信号検出部7bとからなる。
信号検出部7bは、ダイヤル/ビジー/リングバックトーン等のコールプログレストーンのレベル検出、および送信動作のCED/ANSam、さらに受信動作のCNG等の応答信号のレベル検出を行なう機能を有し、しきい値設定部7aは、所定のしきい値、具体的には、装置の構成と機能の概略である。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、図1に示したファクシミリ装置について、送信時における動作を説明する。
送信動作を開始すると、網制御装置2によって回線ループ電流を閉結する。
次に、主制御部8内のイコライザ制御部8aの制御により、イコライザ部6内のイコライザ切換部6b,6cを破線側(図の下方端子)に切換えて、受信イコライザ6aの機能をオフする。
このような切換え制御は、受信イコライザ6aの特性として、一般的に回路歪に合わせて高域側を徐々に持ち上げており、各種単一トーン信号のゲインがトーン周波数により種々の値になるので、音声帯域の周波数範囲についてゲインを一様にするためである。
【0015】
このように、受信イコライザ6aの機能をオフ状態に切換えることによって、各種単一トーン信号の周波数に対するレベルを一定にすることができる。
その結果、G3FAXモデム7の検出レベルを確実かつ正確にすることができる。
また、受信イコライザ6aの機能をオフした直後に、G3FAXモデム7内のしきい値設定部7aによって、ターンオンスレッシュレベルを補正する。
この場合のスレッシュレベルの補正方法としては、仮りに受信イコライザ6の特性が、機能がオンの場合に比べてオフより音声帯域の平均信号レベルが+2dB高いとすれば、機能のオフに伴い、G3FAXモデム7の最低受信レベルは、機能のオン状態の方がオフ時より+2dB高くなる。
そこで、受信イコライザ6aの機能のオフと同時に、信号検出部7bの信号検出レベルのしきい値、すなわち、ターンオンスレッシュレベルの設定値を−2dB下げれば、単に受信イコライザ6aの機能のオン/オフだけで、最低受信レベルを同一にすることができる(請求項1の発明)。
【0016】
具体的にいえば、最低受信レベルであるターンオンスレッシュレベルを、受信イコライザ6aの機能がオン状態で−43dBに設定すれば、機能のオフ時には−43dB−2dB=−45dBに設定される。
ここで、受信イコライザ6aの機能のオン/オフの差分である+2dBについて考慮すると、受信イコライザ6aの機能のオン/オフだけで、ファクシミリ装置全体としては、最低受信レベルを−45dBに保持することができる(請求項2の発明)。
この状態で、回線1から送信されてくるダイヤルトーンを検出する。
ダイヤルトーンの検出後、網制御装置2によって相手先識別番号であるダイヤルパルスまたはDTMF信号を送出する。
次に、回線1から送られてくるビジートーンまたは受信機の相手先FAXの応答信号(V.17以下ではCED、V.34ではANSam)を検出する。
【0017】
ビジートーンの場合には、相手機が通信中であるから、主制御部8内のイコライザ制御部8aの制御により、イコライザ切換部6b,6cを実線側(図の上方端子)に切換えると共に、しきい値設定部7aによりターンオンスレッシュレベルを初期設定にして初期状態に戻し、網制御装置2により回線ループ電流を開放して回線を切断する。
他方、回線1からCED/ANSamの応答信号があったときは、相手機との通信が可能であるから、主制御部8内のイコライザ制御部8aの制御により、イコライザ切換部6b,6cを実線側に切換えると共に、先と同様に、しきい値設定部7aによりターンオンスレッシュレベルを初期設定して初期状態に戻し、相手機からのFAX制御/画情報信号を受信する回線歪の影響を防止する(請求項3の発明)。
その後、相手機との間でファクシミリ通信を行ない、通信の終了後、網制御装置2により回線ループ電流を開放して回線を切断する。
したがって、受信イコライザの特性に依存することなく音声帯域の周波数特性を一様にすることが可能になり、各種トーン信号のレベルを確実でしかも正確に検出することができる。
以上の送信動作の処理を、フローに示す。
【0018】
図2は、この発明のファクシミリ装置について、送信動作における主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#1〜#14はステップを示す。
【0019】
ステップ#1で、回線ループ電流を閉結する。
ステップ#2で、受信イコライザをオフする。
ステップ#3で、ターンオンスレッシュレベルを補正する。
ステップ#4で、ダイヤルトーンを検出する。
ステップ#5で、発呼する。
【0020】
ステップ#6で、ビジートーンとCED/ANSamを検出する。
ステップ#7で、ビジートーンであるか、CED/ANSamであるか判断する。
ビジートーンであれば、ステップ#8で、受信イコライザをオンする。
ステップ#9で、ターンオンスレッシュレベルを初期設定する。
ステップ#10で、回線ループ電流を開放して、フローを終了する。
ステップ#7で判断した結果、CED/ANSamであれば、ステップ#11で、受信イコライザをオンする。
ステップ#12で、ターンオンスレッシュレベルを初期設定する。
ステップ#13で、通信を行なう。
ステップ#14で、回線ループ電流を開放して、フローを終了する。
【0021】
次に、受信時の動作を説明する。
網制御装置2は、着信を知らせるリンギング信号を検出すると、回線ループ電流を閉結する。
その後、先の送信動作と同様に、主制御部8内のイコライザ制御部8aの制御により、イコライザ切換部6b,6cを実線側に切換えると共に、受信イコライザ6aの機能をオフする。
また、G3FAXモデム7のしきい値設定部7aによりターンオンスレッシュレベルを補正する。
この状態で、送信側である相手先ファクシミリ装置からの応答信号CNGを検出する。
同時に、イコライザ制御部8aの制御により、イコライザ切換部6b,6cを実線側に切換えると共に、しきい値設定部7aによりターンオンスレッシュレベルを初期設定して初期状態に戻す。
その後、先の送信時と同様に、相手機との間でファクシミリ通信を行ない、通信の終了後、網制御装置2により回線ループ電流を開放して回線を切断する。
以上の受信動作の処理を、フローに示す。
【0022】
図3は、この発明のファクシミリ装置について、受信動作における主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#21〜#29はステップを示す。
【0023】
ステップ#21で、着信する。
ステップ#22で、回線ループ電流を閉結する。
ステップ#23で、受信イコライザをオフする。
ステップ#24で、ターンオンスレッシュレベルを補正する。
ステップ#25で、CNGを検出する。
ステップ#26で、受信イコライザをオンする。
ステップ#27で、ターンオンスレッシュレベルを初期設定する。
ステップ#28で、通信を行なう。
ステップ#29で、回線ループ電流を開放して、このフローを終了する。
【0024】
【発明の効果】
請求項1のファクシミリ装置では、送信/受信動作における各種トーン信号検出時に受信イコライザの機能をオフするイコライザ制御手段を設けている。
したがって、受信イコライザの特性に依存することなく音声帯域の周波数特性を一様にすることが可能になり、各種トーン信号のレベルを確実でしかも正確に検出することができる。
【0025】
請求項2のファクシミリ装置では、受信信号のターンオンまたはオフのスレッシュレベルを可変設定可能なしきい値設定手段を有する請求項1のファクシミリ装置において、受信イコライザの機能をオフ時にターンオン(またはターンオフ)のスレッシュレベルについて、オフ時とオン時のレベル差分を補正することができる。
したがって、受信イコライザの機能がオフ状態であっても、オン時の設定値まで各種トーン信号のレベルを確実でしかも正確に検出することができる。
【0026】
請求項3のファクシミリ装置では、請求項1または請求項2のファクシミリ装置において、送信動作におけるCED/ANSam等の応答信号の検出直後、または受信動作時におけるCNG等の応答信号の検出直後に、イコライザ制御手段が受信イコライザの機能をオンし、しきい値設定手段が基の設定値に戻すようにしている。
そのため、請求項1または請求項2のファクシミリ装置による効果に加え、制御信号および画情報信号等の本来の受信特性を一層改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のファクシミリ装置について、その要部構成の実施の形態の一例を示す機能ブロック図である。
【図2】この発明のファクシミリ装置について、送信動作における主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】この発明のファクシミリ装置について、受信動作における主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1……回線、2……網制御装置、3……2線/4線変換装置、4……送信アンプ、5……受信アンプ、6……イコライザ部、6a……受信イコライザ、6bと6c……イコライザ切換部、7……G3FAXモデム、7a……しきい値設定部、7b……信号検出部、8……主制御部、8a……イコライザ制御部
Claims (3)
- 回線特性を等化する受信イコライザを有するファクシミリ装置において、
送信動作におけるダイヤル/ビジートーン等のコールプログレストーン検出およびCED/ANSam等の応答信号検出時、あるいは送信動作におけるCNG等の応答信号検出時に、該受信イコライザの機能をオフするイコライザ制御手段を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。 - 受信信号のターンオンまたはターンオフのスレッシュレベルを可変設定可能なしきい値設定手段を有する請求項1のファクシミリ装置において、
しきい値設定手段に、受信イコライザの機能をオフ時にオン時とのレベル差分を補正する機能を設けたことを特徴とするファクシミリ装置。 - 請求項1または請求項2のファクシミリ装置において、
イコライザ制御手段は、送信動作におけるCED/ANSam等の応答信号の検出直後、あるいは受信動作時におけるCNG等の応答信号の検出直後に、受信イコライザの機能をオンし、しきい値設定手段は、基の設定値に戻すことを特徴とするファクシミリ装置。
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