JP3549243B2 - 内視鏡装置及び内視鏡用硬性スリーブ装置 - Google Patents

内視鏡装置及び内視鏡用硬性スリーブ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば、ジェットエンジンの内部検査やその他工業の分野における内部検査に用いられる軟性内視鏡に使用する内視鏡装置及び内視鏡用硬性スリーブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡の挿入部を直線的な状態のままで観察対象位置にアクセスできる場合には、その観察部位へのアクセスのし易さ、つまり、検査作業の容易化のため、硬質の真っ直ぐな挿入部を持つ硬性内視鏡が適する。また、例えば、ジェットエンジンのタービンブレードを検査する場合には、予め、検査用孔がそのエンジン表面に設けられているため、軟性内視鏡よりも、取り扱いの容易な硬性内視鏡が適する。
【0003】
しかし、硬性内視鏡ではアクセスできないような、非直線的な部位についての検査では、軟性内視鏡を用いることが必須である。
一方、内視鏡の挿入部に装着される外套管としては、実公平3−40241号公報に記載されたものが知られる。この種の内視鏡用外套管では、基端側を硬性部として先端部を軟性末端部とした挿入部に被嵌する外套管を内視鏡本体に取り付ける構成とするが、これの取付け手段は、内視鏡の操作部本体側と外套管側の両方にわたりそれぞれ取付け部を構成し、互いの取付け部を組み合わせにより、着脱自在な取り付け状態とする構造のものであった。また、その外套管の長さはその内視鏡挿入部の挿入長に合わせた長さであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
検査状況に応じて軟性内視鏡と硬性内視鏡の両方を適宜用いて検査を行う必要のあることがある。検査者はその使用目的の違いによりその両方の内視鏡を使い分けて検査を行う場合、その軟性内視鏡と硬性内視鏡の両方のものを所有し、また準備する必要があった。
【0005】
また、内視鏡と外套管のそれぞれに適合した着脱自在な取付け部がないものの間では、その両者が組み合わせられないので、内視鏡及び外套管の使用できる種類が特定されてしまう。さらに、異なる挿入長を必要とする用途に対しては、その長さ毎に長さの異なる外套管を用意する必要があった。このように互いに適合し合う内視鏡と外套管を多数、予め準備しておかなければならないので、それらの管理、及び設備費が嵩むという問題があった。
【0006】
本発明は前記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、硬性内視鏡の用途を含めた幅広い用途で、硬性内視鏡と同様に軟性内視鏡を使用することが可能であり、さらに軟性内視鏡の挿入部のいかなる長さにも対応可能な汎用性の高い内視鏡装置及び内視鏡用硬性スリーブ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、軟性の挿入部を有する内視鏡と、前記挿入部の任意の位置に着脱自在に固定される硬性スリーブ装置とからなる特徴とする内視鏡装置である。
請求項2に係る発明は、内視鏡の挿入部に進退自在に被嵌させる硬性スリーブと、この硬性スリーブに設けられ、前記挿入部の外周に、その軸方向の任意位置で硬性スリーブを着脱自在に固定する取付け手段とを具備したことを特徴とする内視鏡用硬性スリーブ装置である。
請求項3に係る発明は、内視鏡の挿入部に挿通させる内視鏡用硬性スリーブ装置において、内視鏡の挿入部を挿入させる第1のスリーブ用内管と、前記内管の外周に配置され、その内管の軸方向に摺動可能な関係にある第2のスリーブ用外管と、前記内管の一端に設けられ、前記挿入部の任意の位置に前記内管あるいは外管を着脱自在に固定する取付け手段とを具備したことを特徴とする内視鏡用硬性スリーブ装置である。
請求項4に係る発明は、内視鏡の挿入部に挿通させる内視鏡用硬性スリーブ装置において、内視鏡の挿入部を挿入させる第1のスリーブ用内管と、前記内管の外周に配置され、前記内管の軸方向に摺動可能な関係にある第2のスリーブ用外管と、前記内管の一端に設けられ、前記挿入部の任意の位置に前記内管あるいは外管を固定可能な取付け手段とを具備したことを特徴とする内視鏡用硬性スリーブ装置である。
【0008】
この内視鏡用硬性スリーブ装置は、内視鏡の挿入部の任意の位置に固定して使用できる。硬性スリーブを取り付けた軟性内視鏡の挿入部を硬性内視鏡の様に取り扱うことができ、軟性内視鏡として今まで使用できなかった幅広い範囲の観察が可能となる。また、内視鏡側には特別の着脱機構を必要としないので、この硬性スリーブ装置を使用する場合、それに使用する内視鏡は特別な仕様のものである必要がない。また、挿入部の任意の位置に硬性スリーブを固定できるため、挿入部の長さが異なっても支障がない。
【0009】
【実施例】
(第1の実施例)
本発明の第1の実施例について、図1〜図3を参照して説明する。 ここで、図1はその全体システムの構成を概略的に示す図、図2は硬性スリーブ装置の断面図、図3はそのスリーブ先端部分の作用を示す説明図である。
【0010】
図1に示すように、この内視鏡システムは、ビデオイメージスコープ(電子式内視鏡)1と、このビデオイメージスコープ1の軟性の(先端)挿入部2の中間部に着脱自在に取り付けられた硬性スリーブ装置3と、ビデオイメージスコープ1の光源コネクタ4が接続される光源装置5と、ビデオイメージスコープ1のCCUコネクタ6が接続されるCCU(カメラコントロールユニット)装置7と、CCU装置7の出力信号を映像として映し出すモニター8とを備えている。なお、ビデオイメージスコープ1としては、イメージガイドファイバーを用いた挿入部が軟性のファイバースコープに置き換えて、これを光源装置5と組み合わせて使用するものでもよい。
【0011】
硬性スリーブ装置3は図2で示すように構成されている。すなわち、パイプ状の硬性部材で形成された硬性スリーブ用内パイプ(内管)9を有してなり、この内パイプ9の基端は円筒状の部材で形成された基体としての取付け部本体10に取着されている。内パイプ9の基端は取付け部本体10の先端内腔部分に嵌め込んで固定されている。また、内パイプ9と取付け部本体10とはその内径が等しく形成されるとともに、一直線で同軸的に連結されている。内パイプ9と取付け部本体10の内腔には、前述したビデオイメージスコープ1の軟性の挿入部2をスライド自在に挿通させることができる。また、この実施例では内パイプ9の他端たる先端側にはなにも取り付けていない自由端としている。
【0012】
さらに、取付け部本体10の基端部は、その他の部分より太めのつまみ部11を形成している。そして、この取付け部本体10の基端部には挿入部2の任意の位置へ固定可能とした取付け手段が設けられている。つまり、取付け部本体10の基端内面部は他の部分より大きな内径の段差のある穴部12を形成しており、この穴部12には、例えばふっ素やニトリルゴム製の環状弾性部材からなるOリング13が嵌め込まれている。Oリング13は段差のある穴部12の内端に接合するまで押し込まれている。
【0013】
穴部12の外端内周部分には、めねじ部14が形成されている。このめねじ14には押圧手段の押えリングとしての固定筒15の外周に形成したおねじ部16が螺合して、その押付け部材としての固定筒15を進退自在に設けている。
【0014】
固定筒15の内腔は、内パイプ9と取付け部本体10の内径と同等またはそれ以上の大きさの内径で形成されている。このため、内パイプ9と同様、前述したビデオイメージスコープ1の挿入部2を挿通させることができる。そして、取付け部本体10に装着された状態で締め付けられないフリーな状態でのOリング13の内径は、これに挿通される挿入部2の外径より若干小さい。これによる挿入部2とOリング13の干渉量は、そのOリング13に対する挿入部2の進退を妨げないレベルで、かつ、Oリング13から挿入部2が容易に滑り落ちない程度に設定されている。
【0015】
固定筒15の外端には大径のフランジ17が形成されている。フランジ17を摘んで固定筒15を回転操作する。前記Oリング13は、固定筒15をねじ込むことにより、その固定筒15の先端面と穴部12の段差内端面とに挟まれて潰されて、そのOリング13の内径を縮小する。これにより、挿入部2を締め付けてその位置に硬性スリーブ装置3を固定する。
【0016】
取付け部本体10の外径の最も小さい外周部20には、カバー部材としてのグリップ部用外筒21が摺動可能に取り付けられている。外筒21はその両端近傍の2個所の内周部分にその周方向に沿ってOリング溝22が設けられ、各Oリング溝22にはそれぞれ例えば前述したような材質の弾性体からなるOリング23を嵌め込んで装着してある。Oリング23の内径は外筒21の内径より若干小さな寸法であり、取付け部本体10の外周部20に対して弾性的に押し当たって干渉させることで、取付け部本体10に対する外筒21の摺動操作を若干重みのあるものにしている。
【0017】
さらに、外筒21の先端には、前記内パイプ9に摺動自在に被嵌する硬性のパイプ状部材からなる外パイプ(外管)24の基端が接続固定されている。この外パイプ24は、取付け部本体10の外周部20より大きな内径で形成されており、外筒21の先端部内周にはその外パイプ24の基端部分を嵌め込む穴部25が形成され、その穴部25の奥の段差端面に外パイプ24の基端を突き当てて位置決めした状態で接着等の手段で固定している。
【0018】
前記グリップ部用外筒21の長手方向の中間部には、取付け部本体10側に先端を突出させたピン26が固定されている。このピン26の突出先端は取付け部本体10の外周にその軸方向に沿って設けられた長溝27に嵌まり込んで組み合っており、取付け部本体10と外筒21の相対的な位置関係を規制している。
【0019】
この実施例では長溝27の幅をピン26の先端部外径より若干大きくしているが、取付け部本体10に対して外筒21は周方向へは、ほとんど回転しない。また、長溝27はその外筒21の軸方向に沿って平行に設けられているので、取付け部本体10に対して外筒21はその長溝27の範囲内で軸方向に相対的に摺動可能である。
【0020】
ここで、図2で示す取付け部本体10に対する外筒21の摺動量Lは、図3で示す内パイプ9に対する外パイプ24の摺動量Lに対応している。つまり、その摺動量Lは挿入部2の先端に設けられた湾曲部30の長さ分を外パイプ24で覆ってしまうように設定している。また、内パイプ9と外パイプ24の軸方向の長さは、前記ピン26の先端が長溝27の基端側(固定筒15側)の端縁に接触している突き当て状態で、内パイプ9の先端と外パイプ24の先端が一致する関係になる。
【0021】
なお、前述した内パイプ9と外パイプ24には、例えば、ステンレス等の金属、プラスチック、螺旋管の外周に網線によるブレードを外装し、外周をエラストマーで一体成型した、従来内視鏡の挿入部に用いられる蛇管等を用いる。また、それらを必要に応じて、組み合わせて使用してもよい。金属を使用した場合には使用時の磨耗に対する耐性が向上する。プラスチックを使用した場合には硬性スリーブ装置3が軽量化できる。また、蛇管を使用した場合には、柔軟性があるので、曲がり耐性が得られる。
【0022】
この硬性スリーブ装置3を、ビデオイメージスコープ1の軟性挿入部2に取り付けるには次のように行われる。まず、固定筒15側からビデオイメージスコープ1の軟性の挿入部2を先端側から差し込んで挿通させる。ここで、図2で示すように、内パイプ9の先端とビデオイメージスコープ1の軟性挿入部2における湾曲部30の基端位置を一致させる。つまり、取付け部本体10に対して、外筒21を固定筒15の方へ、ピン26が溝27の端縁に突き当たるまで手前側へ引いておき、内パイプ9の先端と外パイプ24の先端とを一致させておく。このようにすれば、内パイプ9の先端が見える。
【0023】
内パイプ9の先端を挿入部2に設けられた湾曲部30の基端部付近に位置させた状態で、押付け部材としての固定筒17をねじ込むことで、Oリング13を押し潰す。固定筒17のねじ込み量を適宜設定することにより、挿入部2とOリング13の干渉量を両者の移動ができなくなるようにする。これによりビデオイメージスコープ1の挿入部2における任意の位置において、硬性スリーブ装置3を取付け固定することができる。
【0024】
そして、例えば、ジェットエンジンのタービンブレードの検査において、この硬性スリーブ装置3を用いる場合には、外筒21を片方の手で把持し、ピン26が長溝27の内パイプ9側先端縁に突き当たるまで、他方の手でつまみ部11をもって取付け部本体10を手元から先方へ押し込む。すると、図3で示すように、このとき、外パイプ24の先端は内パイプ9の先端より突き出す。この結果、湾曲部30の部分が突出してきた外パイプ24に覆われる。ただし、観察窓等のある先端部31の部分はその外パイプ24の先端より先に位置して覆われない状態にある。
【0025】
しかして、ビデオイメージスコープ1の軟性挿入部2は、硬性内視鏡の場合と同様に真っ直ぐな硬質の挿入部になる。その状態で、ジェットエンジンに設けられた検査孔から挿入すれば、手元側で把持した硬性スリーブ装置3の外筒21及び取付け部本体10のつまみ部11による操作で、硬性内視鏡のような取扱いで使用することができる。
【0026】
また、外筒21を把持し、一方、つまみ部11を持って、ピン26が長溝27の手元側端縁部に突き当たるまで、取付け部本体10を手元側に引く。このとき、外パイプ24の先端と内パイプ9の先端は、図3の実線で示すように一致する。この結果、両パイプ9,24の先端より挿入部2の湾曲部30が現れる。この状態で、ジェットエンジンに設けられた検査孔に挿入すれば、手元側で、硬性スリーブ装置3の取付け部本体10および外筒21の把持操作で、硬性内視鏡のように使用して検査をすることができる。さらに湾曲部30の湾曲機能を用いることで、前記湾曲部30が硬性スリーブ装置3で覆われた状態よりも広い範囲での観察が可能になる。
【0027】
一方、この硬性スリーブ装置3を挿入部2から取り外すには、固定筒17を取付け固定する際とは逆向きに回転させ、Oリング23の押し潰しによる変形を解除する。これによって元の干渉量に戻るので、硬性スリーブ装置3より挿入部2を抜去する。
【0028】
しかして、この第1の実施例の構成によれば、
(1) 軟性内視鏡の用途が、硬性内視鏡の用途にまで広がり、1本の軟性内視鏡で幅広い観察ができる。
(2) 着脱のための構造を内視鏡側に必要としないので、どのような内視鏡にも容易に取り付けて使用することができる。 また、着脱のための構造を内視鏡側に必要としないので、挿入部のどのような場所にも取付けることができる。
(3) 軟性内視鏡における湾曲機能を使用することで、一般的な硬性鏡よりも広い範囲の観察が可能になり、アクセスの自由度が向上する。また、湾曲部をパイプで覆い、挿入部を完全な硬質状にすることと、軟性挿入部の湾曲機能を使用することを両立させる目的で、内パイプと外パイプの二重構造、スライド構造を用いた。これにより検査の必要に応じて手元側の操作により湾曲部をパイプで覆う状態を選択することができる。
(4) 各パイプにより挿入部の先端部を覆うことなく、湾曲部のみを覆うことができるので、観察方向が側視や斜視の形式の内視鏡にも視野を妨げることなく使用可能である。
(第2の実施例)
本発明の第2の実施例に係る硬性スリーブ装置40について、図4を参照して説明する。この硬性スリーブ装置40の取付け部本体41は円筒状部材からなり、取付け部本体41の先端には管状の外パイプ(外管)42が前述した第1の実施例と同様に取着固定されている。
【0029】
前記取付け部本体41の外周にはその周方向に沿って半周程度の長さで長孔43が設けられており、この長孔43は取付け部本体41の内外周面に貫通する切り欠いた状態に形成されている。取付け部本体41の外周にはグリップ部用の外筒44が摺動自在に被嵌して取り付けられている。また、取付け部本体41の内周には、軟性内視鏡における挿入部45を挿通可能な内腔を有した内筒46が摺動自在に嵌合する状態で取り付けられている。
【0030】
前記内筒46の外周面部には半周程度にわたり螺旋状に連続する1条のカム溝47が設けられている。なお、この実施例でのカム溝47は内筒46の内周側にまで突き抜ける貫通した切欠き孔として形成されている。
【0031】
また、外筒44には外周面から内周面に向かい貫通する状態でピン48が取付け固定されている。このピン48の内方先端は長孔43を通り、内筒46のカム溝47に嵌合して組み合っている。長孔43及びカム溝47の幅は、ピン48の係合先端部分の外径より大きく、これらの間には若干の隙間がある。ピン48に対する螺旋状のカム溝47の軸方向への相対的な移動量を図4中L′で示す。
【0032】
内筒46の一端、すなわち、取付け部本体41に対して外パイプ42が取付けられている先端側には、内視鏡の挿入部45を挿通可能な内腔を有した管状部材からなるの内パイプ49の基端部が固定されている。内パイプ49は前述した外パイプ42の内側に間隙をあけて同軸的に重畳した状態で配置されている。外パイプ42と内パイプ49との長さ関係は、取付け部本体41に対して、外筒44が手元側にあるとき、その外パイプ42と内パイプ49の先端が一致する状態になるように設定されている。
【0033】
前記外筒44の内周両端部分にはその周方向に沿って形成された第1のOリング溝51が設けられている。この2個所にある各Oリング溝51にはそれぞれ弾性体からなる第1のOリング52が嵌め込んで装着されている。この第1のOリング52の内径は取付け部本体41の外径よりも若干小さく、その取付け部本体41の外周面に押し当たる干渉状態にある。このため、両者を相対的に摺動させる際、若干重みのあるものになる。
【0034】
さらに、内筒46の外周両端部分にはその周方向に沿って形成された第2のOリング溝53が設けられている。この2個所にある各Oリング溝53にはそれぞれ弾性体からなる第2のOリング54が嵌め込んで装着されている。第2のOリング54の外径は取付け部本体41の内径よりも若干大きく、取付け部本体41の内周面に押し当たる干渉状態にあることで、その両者の摺動を若干重みのあるものにしている。
【0035】
さらに、取付け部本体41の基端部は、他の部分より太めのつまみ部55が形成されている。取付け部本体41の基端部には挿入部45の任意の位置に固定可能とした取付け固定手段が設けられている。この取付け固定手段は、挿入部45を挟み込むチャック60からなり、これは、前記挿入部45を挿通可能な円筒状部材61を有し、この円筒状部材61の先端側部分は前記取付け部本体41の基端部に固定されている。円筒状部材61の基端側端部は自由端として構成され、この部分には挿入部45の差込み側からその軸方向の中間部まで例えば3乃至4箇所に切欠きスリット62が施され、その端部外周はテーパ状に形成されている。円筒状部材61は金属もしくはプラスチックにより形成されている。円筒状部材61のテーパ外周面63には後述する固定筒65のテーパ内周面66が嵌め込まれ、円筒状部材61は締め付けられることによって縮径するようになっている。テーパ内周面66はテーパ外周面63と同じ傾きで接触し合ってかみ合うように形成されている。
【0036】
取付け部本体41の基端部の内周部分にはめねじ部71が形成され、このめねじ部71には押圧手段たる押さえリングとしての固定筒65の外周に形成したおねじ部72が螺合してその固定筒65を進退自在に取り付けている。なお、固定筒65の内腔は、内パイプ49と内筒46の内径と同等またはそれ以上の大きさの内径で形成されている。このため、前述した挿入部45を容易に挿通させることができる。
【0037】
固定筒65の基端部、つまり、テーパ内周面66のある方とは逆側の端部にはめねじ部81が形成されており、これには弾性部材からなり軸方向に進むに従って外径が小さくなる折止め部材としてのチューブ部材82を保持する止め環83をねじ込んで取着している。チューブ部材82は挿入部45が挿通可能な内径を持つ。このチューブ部材82は、この硬性スリーブ装置40から導出する挿入部45の部分の曲がりが極力緩く行って折れ防止を図るものである。なお、この種の折止め用チューブ部材82はこの第2の実施例に限らず、前述した第1の実施例のものに用いても同様の効果を発揮する。
【0038】
この硬性スリーブ装置40を、軟性内視鏡の挿入部45に取り付けるには前述した第1の実施例の場合と同じように挿入部45を差し込み、所定の位置決めを行う。まず、外筒44を手前側に引き寄せ、内パイプ49の先端を外パイプ42の先端と一致させる状態とする。また、この内外パイプ49,42の先端が挿入部45の湾曲部84の基端部分に位置する状態とする。
【0039】
この後、固定筒65をねじ込み、チャック60を縮径させることにより、その位置で挿入部45を締付けて固定する。これにより軟性内視鏡の挿入部45に所定の位置で硬性スリーブ装置40を取付け固定することができる。なお、このときの締付け強度は固定筒65のねじ込み量を変えて調節する。
【0040】
取付け部本体41を把持し、外筒44をその取付け部本体41に対して回転させる。外筒44の回転によりピン48は取付け部本体41の長孔43に従い、周方向に移動する。ピン48の先端の周方向への動きが、内筒46に設けられた螺旋状のカム溝47により、内筒46の周方向の回転と軸方向の進退に変換される。よって、外筒44の回転に応じて内筒46、及びこの内筒46に固定された内パイプ49が軸方向に進退する。取付け部本体41に固定された外パイプ42の位置は変わらないので、外パイプ42から内パイプ49が突出する。
【0041】
この突出量L′は、内パイプ49が湾曲部84を覆う寸法になっている。突出量L′を図5中に示す。
観察時は、外筒44を取付け部本体41に対して回転させ、カム溝47に従い、内筒46を先端側に突出させる。外パイプ42より延出する内パイプ49により湾曲部84は覆われるが、先端部85は覆われない。
【0042】
また、外筒44を逆回転させれば、外パイプ42より延出する内パイプ49は、カム溝47に従い軸方向に移動し、外パイプ42内に収納され、第1の実施例と同じ湾曲機能を利用することができる。
【0043】
この硬性スリーブ装置40を取り外す場合には、固定筒65をめねじ部71に対して緩めることで後退させれば、挿入部45を押さえ付けていたチャック60の力を解除する。挿入部45を硬性スリーブ装置40から抜去できる。
【0044】
この第2の実施例の構成によれば、 (1) 第1の実施例では、外パイプ42が進退するため、その外パイプ42を観察対象に固定できなかった。ここでは内パイプ49が進退するので、外パイプ42を観察対象に固定する用途にも使用可能である。
(2) 内視鏡の挿入部45への取付け固定をチャック60で行うことにより、その取付け固定を行う部材の耐久性が第1の実施例のものよりも向上した。これの理由の1つとして弾性体から金属もしくはプラスチックに材料を変更できることが挙げられる。
(3) 外筒44は軸方向へは動かず、外筒44の回転により内パイプ49が進退するので、軸方向への操作範囲が小さくてすむ。また、外筒44が外パイプ42を覆わないので、外パイプ42の外周全長が固定可能になる。 (4) 折止め用チューブ部材82の追加により挿入部45の耐久性が向上する。
【0045】
前記各実施例の構成によれば、以下のような態様のものが得られる。
(1)内視鏡の挿入部に進退自在に被嵌させる硬性スリーブと、
この硬性スリーブに設けられ、前記挿入部の外周に、その軸方向の任意の位置で硬性スリーブを着脱自在に固定する取付け手段とを具備したことを特徴とする内視鏡用硬性スリーブ装置。
【0046】
(2)内視鏡の挿入部に挿通させる内視鏡用硬性スリーブ装置において、
内視鏡の挿入部を挿入させる第1のスリーブ用内管と、 前記内管の外周に配置され、その内管の軸方向に摺動可能な第2のスリーブ用外管と、
前記内管の一端に設けられ前記挿入部の任意の位置に前記内管または外管を着脱自在に固定する取付け手段とを具備したことを特徴とする内視鏡用硬性スリーブ装置。
【0047】
(3)内視鏡の挿入部に挿通させる内視鏡用硬性スリーブ装置において、
内視鏡の挿入部を挿入させる第1のスリーブ用内管と、
前記内管の外周に配置され、前記内管が軸方向に摺動可能な関係にある第2のスリーブ用外管と、
前記内管の一端に設けられ前記挿入部の任意の位置に前記内管または外管を固定可能な取付け手段とを具備したことを特徴とする内視鏡用硬性スリーブ装置。
【0048】
(4)前記取付け手段の端部に、弾性体からなり軸方向に進むに従って外径が小さくなる折止め部材を設けたことを特徴とする第1〜3項に記載の内視鏡用硬性スリーブ装置。
【0049】
(5)前記取付け手段は硬性スリーブに取着されたカバーまたは基体部材と、この部材に設けられ前記挿入部を挿通する環状の弾性部材と、この弾性部材を軸方向の両側から挟み込んで径方向外側への変形を抑制して縮径する変形を行わせる押圧手段とを具備したことを特徴とする第1項に記載の内視鏡用硬性スリーブ装置。
【0050】
(6)前記部材を挿入部を通す筒状の部材で形成してなり、前記押圧手段は前記部材の一端部内周に形成された大径の穴部に対して環状の弾性部材を嵌め込み、前記孔部に押さえリングをねじ込み、大径の穴部の内端と押さえリングによって弾性部材を挟み込んで縮径する変形を行わせることを特徴とする第5項に記載の内視鏡用硬性スリーブ装置。
【0051】
(7)前記挿入部を挿入する金属もしくはプラスチックからなる筒状部材の一端部に軸方向の中間部まで複数の切り込みを設けたチャック部材と、このチャック部材を縮径する押えリング部材とを具備したことを特徴とする第5項に記載の内視鏡用硬性スリーブ装置。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、軟性内視鏡の挿入部を硬質化して、軟性内視鏡を硬性内視鏡と同様に取り扱うことができ、軟性内視鏡としての用途が広くなる。また、ユーザーは検査の際、硬性内視鏡を別に用意する必要がなくなり、検査の準備、検査作業が容易になる。
【0053】
また、この硬性スリーブ装置を着脱のための構造を内視鏡側に必要としないので、どのような内視鏡にも取付けて使用することができる。さらに、挿入部のどのような場所にも取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る内視鏡用硬性スリーブ装置の全体システムを概略的に示す説明図。
【図2】同じくその硬性スリーブ装置の縦断面図。
【図3】同じくその硬性スリーブ装置の先端部分の作用説明図。
【図4】本発明の第2の実施例に係る内視鏡用硬性スリーブ装置の縦断面図。
【符号の説明】
1…ビデオイメージスコープ、2…挿入部、3…硬性スリーブ装置、9…内パイプ、10…取付け部本体、13…Oリング、15…固定筒、21…外筒、24…外パイプ。

Claims (4)

  1. 軟性の挿入部を有する内視鏡と、
    前記挿入部の任意の位置に着脱自在に固定される硬性スリーブ装置と
    からなる特徴とする内視鏡装置。
  2. 内視鏡の挿入部に進退自在に被嵌させる硬性スリーブと、
    この硬性スリーブに設けられ、前記挿入部の外周に、その軸方向の任意位置で硬性スリーブを着脱自在に固定する取付け手段とを具備したことを特徴とする内視鏡用硬性スリーブ装置。
  3. 内視鏡の挿入部に挿通させる内視鏡用硬性スリーブ装置において、
    内視鏡の挿入部を挿入させる第1のスリーブ用内管と、
    前記内管の外周に配置され、その内管の軸方向に摺動可能な関係にある第2のスリーブ用外管と、
    前記内管の一端に設けられ、前記挿入部の任意の位置に前記内管あるいは外管を着脱自在に固定する取付け手段とを具備したことを特徴とする内視鏡用硬性スリーブ装置。
  4. 内視鏡の挿入部に挿通させる内視鏡用硬性スリーブ装置において、
    内視鏡の挿入部を挿入させる第1のスリーブ用内管と、
    前記内管の外周に配置され、前記内管の軸方向に摺動可能な関係にある第2のスリーブ用外管と、
    前記内管の一端に設けられ、前記挿入部の任意の位置に前記内管あるいは外管を固定可能な取付け手段とを具備したことを特徴とする内視鏡用硬性スリーブ装置。
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