JP3549118B2 - 置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分とする除草剤、および植物成長制御方法 - Google Patents
置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分とする除草剤、および植物成長制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3549118B2 JP3549118B2 JP24969393A JP24969393A JP3549118B2 JP 3549118 B2 JP3549118 B2 JP 3549118B2 JP 24969393 A JP24969393 A JP 24969393A JP 24969393 A JP24969393 A JP 24969393A JP 3549118 B2 JP3549118 B2 JP 3549118B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- atom
- independently
- substituted
- alkyl group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 0 C*(C(C)(*)C(*)(*1)C(*)=C2C([Al])=O)C1(*)C2=O Chemical compound C*(C(C)(*)C(*)(*1)C(*)=C2C([Al])=O)C1(*)C2=O 0.000 description 1
Landscapes
- Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
- Pyridine Compounds (AREA)
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、新規置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分として含有する除草剤および該除草剤による望ましからぬ植物の生長制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ある種の2−置換ベンゾイル−1,3−シクロヘキサンジオン化合物は、例えば特開昭61−152642 号において一般的タイプの活性除草剤であることが知られている。
また、本発明化合物に類似したものとしては、例えば特開昭62−292755 号において、3−(置換チオ)−2−ベンゾイルシクロヘキス−2−エノン類が、また、特開平2−6425号において、置換アリールビシクロジオン類が知られているが、本発明化合物の特徴となる基本骨格や置換基の組合せにおいて全く異なり、本発明化合物は新規なものである。さらに、これら既知の化合物は、除草効果が不十分であったり、作物・雑草間の選択性に劣ることから水稲用あるいは、畑作用除草剤として満足するものとは言い難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
後述の一般式(I)で示される本発明化合物は、興味深い広範な除草活性を示すうえに、例えば、それらの興味深い作物安全性および/または環境許容性(例えば最適の土壌移行性や水溶解度に起因)の点からみて、既知ジオン除草剤に対する貴重な代替薬剤を提供するものである。
【0004】
例えば、畑作条件下にて土壌あるいは茎葉に薬剤を処理1日後に、80mmの降雨条件下におくと、表2に示された本発明化合物の多くは、薬剤の土壌移行が1〜10cmであるのに対し、特開昭61−152624 号や同昭62−292755 号、同平2−6425号において知られる既知ジオン系化合物は20〜25cmの土壌移行性を示す。また、本発明化合物の多くは、前記の既知ジオン除草活性化合物に比し、水溶解度が数十分の一から数百分の一程度であるという特長を有しており、本発明による化合物群が、その物性面からも、既知ジオン除草活性化合物と異なることは明らかである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、一般式(I)
【化6】
【0006】
[式中、
Xは、酸素原子、硫黄原子またはC1〜4アルキレン基であり、
Qは、硫黄原子または酸素原子であり、
R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R9 およびR10は、各々独立して
i ) 水素原子、
ii) C1〜8アルキル基または
iii)COOR11であり、
Arは、
【0007】
【化2】
【0008】
から選ばれる基であり、
R8 は環形成原子として窒素原子、酸素原子および硫黄原子のうち少なくとも1個以上を含む置換されていてもよい5員複素環、6員複素環もしくは縮合複素環、あるいは窒素原子がおのおの独立に水素原子、低級アルキル基または置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいアミジノ基であり、
pは0,1または2であり、
qは0,1または2であり、
【0009】
R5 は、
i ) 1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜8アルキル基、
ii) 1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜8アルコキシ基、
iii)C1〜8アルキルカルボニル基、
iv) C1〜8アルコキシカルボニル基、
v ) NR12R13、
vi) (O)n1S(O)n2R14、
vii)ハロゲン原子、
viii) NR15SO2 R16、
ix) シアノ基または
x ) ニトロ基であり、
R6 およびR7 は、各々独立して水素原子またはR5 が示す意味から選ばれ、またはR6 およびR7 は一緒になって−Y−W−Z−基を形成し、
Wは−(CR17R18)t1−(CR19R20)t2−またはSO2 であり、
YおよびZは、各々独立して酸素原子、硫黄原子、SO2 、C=OまたはCR21R22であるが、ただし、YおよびZは隣接する炭素原子と結合しており、
【0010】
R11、R12、R13、R15、R21およびR22は、各々独立して水素原子またはC1〜8アルキル基であり、
R14およびR16は、各々独立して1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜8アルキル基であり、
R17およびR18は、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、もしくは1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜8アルキル基であるか、またはR17およびR18は一緒になってオキソ基を形成し、
R19およびR20は、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、または1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜8アルキル基であり、
n1は0または1であり、
n2は0,1または2であり、
t1は1または2であり、
t2は0または1である。]
で示される新規化合物に関するものである。
【0011】
一般式(I)で示される化合物は、例えば下記反応工程式に従って合成することができる(式中の略号は前記と同じ意味を表わし、Halはハロゲン原子を表わす)。
【0012】
【化8】
【0013】
ステップaの反応は、好都合には反応条件下で不活性な溶媒、例えばジクロロメタン中、好ましくは酸結合剤、例えばトリエチルアミンの存在下で行われる。適当な温度は0〜40℃の範囲内、例えば20℃である。
【0014】
ステップbの転位反応は、触媒、例えば4−ジメチルアミノピリジン、ルイス酸、または温和な(中程度の)塩基、例えば第3アミン塩基(トリエチルアミン等)によるシアニド供与体(アセトンシアノヒドリン等)の存在下で行うことができる。この転位反応の適当なルイス酸触媒は、例えば、塩化アルミニウム、塩化亜鉛または塩化錫(IV)である。適当な溶媒の例には、ジクロロメタン、アセトニトリルまたはトルエンがある。反応温度は、好都合には0℃〜還流温度、好ましくは室温(約20℃)である。
表1−1〜表1−4に、このようにして合成された中間体ベンゾイルジオン(V)の一例を示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】
一般にステップcのクロル化反応では、ベンゾイルジオン(V)がジクロロメタンのような不活性溶媒に溶かされる。そしてオキサリルクロリドまたは塩化チオニルの過剰、通常150〜200モル%が加えられ、その後ジメチルホルムアミドの触媒量が加えられる。反応混合物は室温から溶媒の沸点までで1時間から1日撹拌され、生成物は一般的方法によって単離される。
【0020】
ステップdでは、クロリド(VI)がテトラヒドロフランやジクロロメタンのような不活性溶媒に溶かされ、それからチオールあるいは互変異性体の関係にあるチオウレア(例えば、後記の表2の化合物番号25,26の化合物を合成する場合)、次にトリエチルアミンのような塩基が加えられ、溶液は0℃から室温で数時間から1日間撹拌され、生成物が一般方法を使って単離される。
【0021】
ステップeの酸化反応は、スルフィド(Ia)がジクロロメタンのような不活性溶媒に溶かされ、m−クロロ過安息香酸のような酸化剤を用いて常法により行われる。
【0022】
【製造例】
以下、中間体(V)からの最終化合物の合成について具体的な製造例、および参考例として中間体の製造例を挙げて説明する。
【0023】
製造例1
3−(2−ニトロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン 25.0 gが160mlのジクロロメタンに溶解され、オキサリルクロリド 9.0mlが加えられた。さらに触媒量(数滴)のジメチルホルムアミドが添加され、反応混合物は室温で約30分撹拌された後、2時間還流された。溶媒および過剰のオキサリルクロリドが減圧下留去され、得られたクロリドは、このまま精製することなく、350mlのテトラヒドロフランに溶解され、氷冷下 10.41gの2−メルカプトベンゾオキサゾール、次いで13.0mlのトリエチルアミンが加えられた。
【0024】
反応混合物は室温で3〜4時間撹拌された後、水中に注がれ、ジクロロメタンで抽出、有機層は1規定水酸化ナトリウム、1規定塩酸、次いで水で洗浄され、無水硫酸ナトリウムで乾燥された。
溶媒を減圧下留去して得られた粗結晶をジイソプロピルエーテル及び酢酸エチルで洗浄することにより、目的物(表2化合物番号2)26.5gを得た(ジオンよりの収率77.5%)。
【0025】
製造例2
3−(2−ニトロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン 1.0gが20mlのジクロロメタンに溶解され、オキサリルクロリド 0.4mlが加えられた。さらに1〜2滴のジメチルホルムアミドが添加され、反応混合物は室温で約30分撹拌された後、2時間還流された。溶媒および過剰のオキサリルクロリドが減圧下留去され、得られたクロリドは、このまま精製することなく、25mlのテトラヒドロフランに溶解され、氷冷下0.305gの4−メルカプトピリジン、次いで0.57mlのトリエチルアミンが加えられた。
【0026】
反応混合物は室温で1晩撹拌された後、水中に注がれ、酢酸エチルで抽出、有機層は1規定水酸化ナトリウム、水、次いで飽和食塩水で洗浄され、無水硫酸ナトリウムで乾燥された。
溶媒を減圧下留去して得られた粗結晶はジエチルエーテルで洗浄され、目的物(表2化合物番号17)0.81gを得た(ジオンよりの収率64.5%)。
【0027】
製造例3
3−(2−クロロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ[3.2.1]オクタン2,4−ジオン1.48gが25mlのジクロロメタンに溶解され、オキサリルクロリド0.45mlが加えられた。さらに1〜2滴のジメチルホルムアミドが添加され、反応混合物は約、3時間還流された。溶媒および過剰のオキサリルクロリドが減圧下留去され、得られたクロリドは、このまま精製することなく、20mlのテトラヒドロフランに溶解され、氷冷下0.61gのN,N−ジエチル−N′−メチルチオウレア、次いで0.9 mlのトリエチルアミンが加えられた。
【0028】
反応混合物は室温で1晩撹拌された後、水中に注がれ、酢酸エチルで抽出、有機層は水、次いで飽和食塩水で洗浄され、無水硫酸ナトリウムで乾燥された。
溶媒を減圧下留去して得られた粗生成物をジエチルエーテルより結晶化することにより、目的物(表2化合物番号26)0.50gを得た(ジオンよりの収率25%)。
【0029】
参考例1:中間体3−(2−ニトロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオンの合成
ビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン10gを100mlのジクロロメタンに溶解し、この溶液に氷冷下、2−ニトロ−4−メチルスルホニル安息香酸クロリド19.1gのジクロロメタン溶液70mlを滴下した。
滴下終了後、反応混合物はさらに氷冷下で1時間撹拌され、ジクロロメタンで希釈、水洗、無水硫酸ナトリウムにより乾燥された。減圧下、溶媒を留去、乾固してエノールエステルの粗結晶25.2gを得た。
【0030】
上記エノールエステルは精製することなく、160mlのアセトニトリルに溶解され、トリエチルアミン20mlとアセトンシアノヒドリン4.3 mlがそれぞれ加えられた。反応溶液は室温で一晩撹拌され、減圧下濃縮後、水中にあけジクロロメタンで抽出され、10%塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにより乾燥された。
溶媒を減圧下留去し、ジエチルエーテルより結晶化させることにより、目的物3−(2−ニトロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン19gが得られた(収率71.8%)。
【0031】
参考例2:中間体3−(2−クロロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)ビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオンの合成
参考例1と同様の操作により、2−クロロ−4−メチルスルホニル安息香酸クロリド20.2gとビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン11.05 gより目的物21.7gが得られた(収率76.3%)。
【0032】
表2−1〜表2−5に、ここに記された処理と同様にして合成された化合物の一例を示すが、本発明化合物はこれらに限定されるものではない。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】
【表8】
【0037】
【表9】
【0038】
一般式(I)で示される本発明化合物は、広く有害雑草を防除することができる。
畑地の土壌処理および茎葉処理において問題とされる雑草、例えば、
メヒシバ(Digitaria ciliaris)、イヌビエ(Echinochloa crusgalli )、エノコログサ(Setaria viridis )、ジョンソングラス(Sorghum halepense )、ブラックグラス(Alopecurus myosuroides)、オオイヌタデ(Polygonum nodosum )、シロザ(Chenopodium album )、アオビユ(Amaranthus viridis)、イチビ(Abutilon theophrasti)、ブタクサ(Ambrosia artemisiifolia )、オナモミ(Xanthium strumarium )、
【0039】
イヌホウズキ(Solanum nigrum)、マルバアサガオ(Ipomoea purpurea)、エビスグサ(Cassia obutusifolia )、アメリカツノクサネム(Sesubania exaltata)、ハマスゲ(Cyperus rotundus)などに対して顕著な除草効果を示し、しかもトウモロコシ(Zea maize L.)、ソルガム(Sorghum bicolor L.)、イネ(Oryza sativa L. )、コムギ(Triticum aestivum L.)、オオムギ(Hordem vulgareL. )、ワタ(Gossypium indicum )、ダイズ(Glycine Max )、ビート(Betavulgaris L. )等の主要作物に対して問題となるような薬害を示さない。
【0040】
また、水稲に対しても既知のジオン系除草剤に比べて薬害の著しく軽減された選択的な除草効果を示す。例えば、
イヌビエ(Echinochloa crusgalli )、コナギ(Monochoria vaginalis)、タマガヤツリ(Cyperus difformis )、マツバイ(Eleocharis acicularis )、ホタルイ(Scirpus juncoides )、ミズガヤツリ(Cyperus serotinus )、ウリカワ(Sagittaria pygmaea)等の水田の一年生および多年生雑草に対し顕著な除草効果を示し、水稲に対して薬害が少ないという特性を示すものである。
【0041】
一般式(I)で示される本発明化合物は出芽前および生育期の雑草に対してすぐれた除草作用を示すことから、例えば作物播種前および播種後土壌処理、作物定植前および定植後土壌処理、作物生育期茎葉処理用除草剤として有用である。
【0042】
本発明の化合物を有効成分とする除草剤は農薬製剤上の常法に従い、使用上都合のよい形状に製剤して使用するのが一般的である。
すなわち、上記化合物は、これを適当な不活性な担体に、要するなら補助剤と一緒に、適当な割合に配合して溶解、分離、懸濁、混合、含浸、吸着もしくは付着させ適宜の剤型、例えば懸濁液、乳剤、溶液、水和剤、粉剤、粒剤、錠剤等に製剤するとよい。
【0043】
本発明で使用することのできる不活性担体としては固体、液体のいずれであってもよく、固体の担体となりうる材料としては、例えばダイズ粉、穀物粉、木粉、樹皮粉、鋸粉、タバコ茎粉、クルミ穀粉、ふすま、繊維類粉末、植物エキス抽出後の残渣等の植物性粉末;紙、ダンボール類、ふるぎれ等の繊維製品;粉砕合成樹脂等の合成重合体;粘土類(例えばカオリン、ベントナイト、酸性白土)、タルク類(例えばタルク、ヒロフィライト)、シリカ類(例えば珪藻土、珪砂、雲母、ホワイトカーボン[含水微粉珪素、含水珪酸ともいわれる合成高分散珪酸で、製品により珪酸カルシウムを主成分として含むものがある])、活性炭、イオウ粉末、軽石、焼成珪藻土、レンガ粉砕物、フライアッシュ、砂、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム等の無機鉱物性粉末;硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等の化学肥料、堆肥等を挙げることができる。これらは単独でもしくは2種以上の混合物の形で使用される。
【0044】
液体の担体となりうる材料としては、それ自体溶媒能を有するもののほか、溶媒能を有さずとも補助剤の助けにより有効成分化合物を分散させうることとなるものから選ばれ、例えば、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル類(例えば、エチルエーテル、ジオキサン、セロソルブ、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン)、脂肪族炭化水素類(例えば、ガソリン、鉱油)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、アルキルナフタレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロエタン、塩素化ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素)、エステル類(例えば、酢酸エチル、ジブチルフタレート、ジイソプロピルフタレート、ジオクチルフタレート)、酸アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上の混合物の形で使用される
【0045】
補助剤としては次のものを挙げることができる。これらの補助剤は目的に応じて使用される。ある場合には2種以上の補助剤を併用する。またある場合には、全く補助剤を使用しないこともある。
有効成分化合物の乳化、分散、可溶化および/または湿潤の目的のために界面活性剤が使用される。例えば、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、アルキルアリールスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸縮合物、リグニンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル等。
有効成分化合物の分散安定化、粘着またはおよび結合の目的のためには例えば次のものが使用するとよい:カゼイン、ゼラチン、澱粉、アルギン酸、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、松根油、糖油、ベントナイト、リグニンスルホン酸塩等。
【0046】
固体製品の流動性改良の目的のためには、ワックス等、ステアリン酸塩、燐酸アルキルエステル等を使用するとよい。
懸濁性製品の解こう剤としては、ナフタレンスルホン酸縮合物、縮合燐酸等をしようするとよい。
消泡剤、例えばシリコーン油等を添加することも可能である。
有効成分の配合は必要に応じて加減し得る。粉剤あるいは粒剤とする場合は通常0.2 〜20%(重量)、また乳剤あるいは水和剤とする場合は、0.1 〜50%(重量)が適当である。
【0047】
【実施例】
次に代表的な剤型の実施例を挙げるが、有効成分の含有率は前述の範囲内で変更し得ることはいうまでもない。説明文中“部”は重量部を示す。
【0048】
実施例1:水和剤
表2に記載の化合物50部、珪藻土20部、クレー22部、ホワイトカーボン3部、リグニンスルホン酸ソーダ2部およびアルキルナフタレンスルホン酸ソーダ3部を混合粉砕して有効成分50%を含有する水和剤を得る。
【0049】
実施例2:粒剤
表2に記載の化合物0.35部、ベントナイト25部、タルク70.65 部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ2部及びリグニンスルホン酸ソーダ2部を混和し、水約20部を加えて、混練機で練った後、造粒機を通して造粒し、ついで乾燥整粒して有効成分0.35%を含有する粒剤を得る。
【0050】
本発明除草剤は、各種雑草を枯殺もしくは生育を抑制するために、そのまま、または水等で適宜に希釈し、もしくは懸濁させた形で殺草もしくは生育抑制に有効な量を、当該雑草にまたは当該雑草の発生もしくは生育が好ましくない場合において、適宣茎葉または土壌に使用する。
本発明除草剤の使用量は、種々の因子、例えば目的、対象雑草、雑草または作物の発生/生育状況、雑草の発生傾向、天候、剤型、施用方法、施用場所、施用時期等によって変動する。
【0051】
本発明の除草剤を例えば畑作用の選択的除草剤として使用する場合には、1ヘクタール当り5〜1000gの範囲で処理すればよく、好ましくは10〜500gの範囲から選択して処理すればよい。
本発明除草剤を他の除草剤と混用する場合には、多くの場合、単用の場合よりも低薬量で有効となることを考慮すれば本発明化合物の投薬量は更に少ない薬量範囲から選択することも可能である。
本発明除草剤は、とりわけ雑草の出芽前から生育期の除草剤として価値が高いが、更に防除対象草種、防除適期の拡大のためあるいは薬量の減量をはかるために他の除草剤と混合使用することも可能であり、この態様も本発明の範囲に属する。
【0052】
【発明の効果】
本発明の除草剤は水田や畑地、あるいは果樹園、芝地、牧草地、林地などの非農耕地に広く有害雑草を防除することができ、他の除草剤との混用以外にも殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、植物成長調節剤、肥料などとの混合使用も可能である。
【0053】
【試験例】
以下に試験例を示すが、本発明がこれらに限定されるものでないことはいうまでもない。
試験例1
325cm2 のフラワーポットに、畑土壌をつめ、メヒシバ、ノビエ、エノコログサ、タデ、シロザ、イチビ、ブタクサ、アオビユ、オナモミ、マルバアサガオの各雑草とダイズ、トウモロコシ、コムギ、ワタ、ビートの各作物の種子を播種した。発芽前土壌処理は播種後1日目に、茎葉処理は播種後10日目に実施例1に準じて調製した水和剤、並びに下記に示す特開昭61−152642 号記載の化合物(A)、特開昭62−292755 号記載の化合物(B)および特開平2−6425号記載の化合物(C)から実施例1に準じて調製した水和剤の水溶液を散布施用した。処理後21日目に以下の基準に従って観察評価を行った。結果を表3−1〜表3−4に示す。
0…効果、薬害なし; 〜10…完全枯死。
【0054】
【化9】
【0055】
【表10】
【0056】
【表11】
【0057】
【表12】
【0058】
【表13】
【0059】
試験例2
1/5000aのワグネルポットに、水田土壌をつめ、代かきを行い湛水深を4cmとした。ノビエ、コナギ、ヒメミソハギ、ホタルイの種子を播種し、オモダカ、ウリカワ、ミズガヤツリ、クログワイの塊茎を埋込み、2葉期のイネ(品種、コシヒカリ)を3cm植で、ポットあたり3個体を移植した。移植後10日目に実施例2に準じて調製した粒剤、並びに前記化合物(A)および化合物(B)を水面に施用した。処理翌日および翌々日に3cm/日の漏水操作を行った。結果を表4に示す。
【0060】
【表14】
【化7】
Claims (6)
- 一般式(I)
Xは、酸素原子、硫黄原子またはC1〜4アルキレン基であり、
Qは、硫黄原子または酸素原子であり、
R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R9 およびR10は、各々独立して
i ) 水素原子、
ii) C1〜8アルキル基または
iii)COOR11であり、
Arは、
R8 は環形成原子として窒素原子、酸素原子および硫黄原子のうち少なくとも1個以上を含む置換されていてもよい5員複素環、6員複素環もしくは縮合複素環、あるいは窒素原子がおのおの独立に水素原子、低級アルキル基または置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいアミジノ基であり、
pは0,1または2であり、
qは0,1または2であり、
R5 は、
i ) 1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜8アルキル基、
ii) 1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜8アルコキシ基、
iii)C1〜8アルキルカルボニル基、
iv) C1〜8アルコキシカルボニル基、
v ) NR12R13、
vi) (O)n1S(O)n2R14、
vii)ハロゲン原子、
viii) NR15SO2 R16、
ix) シアノ基または
x ) ニトロ基であり、
R6 およびR7 は、各々独立して水素原子またはR5 が示す意味から選ばれ、またはR6 およびR7 は一緒になって−Y−W−Z−基を形成し、
Wは−(CR17R18)t1−(CR19R20)t2−またはSO2 であり、
YおよびZは、各々独立して酸素原子、硫黄原子、SO2 、C=OまたはCR21R22であるが、ただし、YおよびZは隣接する炭素原子と結合しており、
R11、R12、R13、R15、R21およびR22は、各々独立して水素原子またはC1〜8アルキル基であり、
R14およびR16は、各々独立して1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜8アルキル基であり、
R17およびR18は、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、もしくは1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜8アルキル基であるか、またはR17およびR18は一緒になってオキソ基を形成し、
R19およびR20は、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、または1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜8アルキル基であり、
n1は0または1であり、
n2は0,1または2であり、
t1は1または2であり、
t2は0または1である。]
で示される置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体。 - 請求項1、2または3いずれかに記載された化合物の1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とする除草剤。
- 請求項1、2または3いずれかに記載された化合物の1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とする畑作用除草剤。
- 請求項1、2または3のいずれかに記載された化合物の除草剤有効量を制御が望まれている場所に適用することよりなる望ましからぬ植物の生長を制御する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24969393A JP3549118B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分とする除草剤、および植物成長制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24969393A JP3549118B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分とする除草剤、および植物成長制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0782240A JPH0782240A (ja) | 1995-03-28 |
JP3549118B2 true JP3549118B2 (ja) | 2004-08-04 |
Family
ID=17196803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24969393A Expired - Lifetime JP3549118B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分とする除草剤、および植物成長制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3549118B2 (ja) |
-
1993
- 1993-09-13 JP JP24969393A patent/JP3549118B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0782240A (ja) | 1995-03-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4671818A (en) | Compositions containing heterocyclic compounds and their use as herbicides | |
JP3728324B2 (ja) | 1−置換−4−カルバモイル−1,2,4−トリアゾール−5−オン誘導体及び除草剤 | |
RO111076B1 (ro) | Derivati 2-cian-1,3-diona, procedee de preparare a acestora, compozitie erbicida si metoda pentru controlul cresterii buruienilor | |
RU2670439C2 (ru) | Производное замещенного пиразолилпиразола и его применение в качестве гербицида | |
JP3557230B2 (ja) | 新規な除草剤 | |
JPH1081609A (ja) | 1,3−オキサジン−4−オン誘導体を含有する除草剤 | |
US3947264A (en) | Substituted 2,3-dihydro-,4-oxathiin plant growth stunting agents | |
CH660006A5 (fr) | Derives du n-phenylpyrazole. | |
JP3642497B2 (ja) | 置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分とする除草剤、および植物生長制御方法 | |
JP2905981B2 (ja) | 3―置換フェニルピラゾール誘導体又はその塩類及びその製造方法並びに除草剤 | |
JP2905982B2 (ja) | 複素環含有フェニルピラゾール誘導体又はその塩類及びその製造方法並びに除草剤 | |
EP0300906B1 (en) | Novel 2-(substituted imino)-1,3,4-dihydrothiadiazoles | |
JPH0421672B2 (ja) | ||
US5525580A (en) | Substituted benzoyl cyclic enone, process for preparation, and herbicide | |
JP3549118B2 (ja) | 置換ベンゾイルサイクリックエノン誘導体、該誘導体を有効成分とする除草剤、および植物成長制御方法 | |
JPS62126175A (ja) | キノリン誘導体及び該化合物を含有する除草剤 | |
US4863504A (en) | Cyclohexadione derivatives, selective herbicidal compositions as well as herbicidal method | |
US5017213A (en) | 1-phenylpyrroles | |
US4927452A (en) | 1-carbonyl-2-pyrazoline derivatives having herbicidal activity | |
JPH07300403A (ja) | 水田用除草剤組成物及び雑草方法 | |
AU672058B2 (en) | Substituted benzoyl cyclic enone, process for preparation, and herbicide | |
JPH08259551A (ja) | 除草性[1,2,4]チアジアゾール類 | |
EP0357807B1 (en) | Novel 2-nitro-5-(substituted phenoxy) benzohydroximic acid derivatives | |
FR2549472A1 (fr) | N-(2-methyl-2-pentenoyl)-4'-isopropyl-anilide, sa preparation et herbicide selectif le contenant | |
HU203089B (en) | Herbicidal compositions comprising substituted 2-thiadiazolyl-carbonylcyclohexane-1,3-diones or their imino derivatives and process for producing the active ingredients |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040415 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040416 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110430 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110430 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120430 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430 Year of fee payment: 10 |