JP3548792B2 - 交通標識 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ドライバーへの注意喚起、道路線形明示のため、カーブ地点、交差点、中央分離帯等に設置される交通標識に関し、特に、支柱に標識板が強固に取り付けられる交通標識に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、実開昭63−183699号公報等に記載されているように、支柱に標識板が取り付けられた交通標識が知られている。このように、支柱に標識板が取り付けられた交通標識として、図8に示すように支柱5に左右に突出する標識板支持腕6が設けられ、標識板支持腕6の先端に設けられた凸片61には標識板取付用縦孔62が設けられ、標識板取付用縦孔62に、標識板7に設けられた取付金具71の先端に突設された凸片72に穿設された取付用縦孔73が重ね合わされてボルト8が挿入され、ねじ込まれて標識板支持腕6に標識板7が取り付けられた交通標識が知られている。
【0003】
尚、図8において、51はバンド金具であり、バンド金具51が間に支柱5を挟んで標識板支持腕6にボルト52により締めつけられることにより支柱5に標識板支持腕6が取り付けられている。74は標識板7に取付金具71を取り付けるためのボルトである。
【0004】
図8に示す交通標識においては、ボルト8を緩めることにより標識板7の取付角度が任意に変えられるようになっており、標識板7の取付角度を変えることにより標識板の表面側を走行してくる車両に対して直角に向け、視認性を高めることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示す交通標識においては、標識板7の取付角度を固定するためにボルト8を締めつけておいても振動、風圧等によって標識板支持腕6の凸片61と取付金具71の凸片72との重合面aにおけるスリップにより標識板7の取付角度が容易に変わり交通標識の効果が減少する恐れがあった。
【0006】
本発明は、このような従来の交通標識における問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、従来の問題点を解決し、標識板の取付角度を一旦固定すれば標識板の取付角度が振動、風圧等によっては容易に変わる恐れのない交通標識を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明交通標識は、支柱に設けられた標識板支持腕と標識板に設けられた取付金具とを、一端の上半部に突設された上凸片と、この上凸片に穿設された取付用縦孔と、上凸片の下面の取付用縦孔の周囲平面に設けられた凹凸と、他端の下半部に突設された下凸片と、この下凸片に穿設された取付用縦ネジ孔と、下凸片の上面の取付用縦ネジ孔の周囲平面に設けられた凹凸と、長手方向に沿って穿設された取付用長孔とを備えたものでそれぞれ構成し、標識板支持腕は前記取付用長孔を介して支柱に取付けられ、取付金具は標識板の裏面に設けられた奥広がりの凹溝に頭部が挿入されたボルトの先端が前記取付用長孔に挿通されて標識板の裏面に取付けられると共に、標識板支持腕の上凸片と取付金具の下凸片とが重合され、又は標識板支持腕の下凸片と取付金具の上凸片とが重合され、且つ重合された上凸片及び下凸片にそれぞれ設けられた各凹凸が相互に係合され、ボルトが取付用縦孔に挿入されると共にボルトの先端が取付用縦ネジ孔にねじ込まれて、支柱に設けられた標識板支持腕に標識板に設けられた取付金具が取付けられたことを特徴とするものである。
【0008】
【0009】
本発明において、支柱、標識板支持腕、標識板およびその取付金具の材質としては、特に限定されるものではないが、例えば、鋼、ステンレス鋼、アルミニウムのような金属や硬質塩化ビニル樹脂、FRP等の合成樹脂が使用できる。
【0010】
【作用】
本発明交通標識においては、重合された標識板支持腕の上凸片と取付金具の下凸片とにそれぞれ設けられた各凹凸が相互に係合され、又は重合された標識板支持腕の下凸片と取付金具の上凸片とにそれぞれ設けられた各凹凸が相互に係合されているので、重合された標識板支持腕の上凸片と取付金具の下凸片とが、又は重合された標識板支持腕の下凸片と取付金具の上凸片とが、風圧等によってはスリップすることがなく、振動、風圧等によっては標識板の取付角度が容易に変わる恐れがない。
【0011】
本発明において、支柱に設けられた標識板支持腕と標識板に設けられた取付金具とは、本体の一端の上半部に上凸片が突設され、この上凸片には取付用縦孔が穿設され、上凸片の下面の取付用縦孔の周囲平面には凹凸が設けられ、本体の他端の下半部には下凸片が突設され、この下凸片には取付用縦ネジ孔が穿設され、下凸片の上面の取付用縦ネジ孔の周囲平面には凹凸が設けられているものであって、標識板支持腕の上凸片と取付金具の下凸片とを重合し、重合した上凸片及び下凸片にそれぞれ設けられた各凹凸を相互に係合し、上凸片の取付用縦孔からボルトを挿入し、ボルトの先端を下凸片の取付用縦ネジ孔にねじ込むことにより支柱に取り付けた標識板支持腕の一端に標識板を取り付けることができ、しかも、標識板の取付角度は容易に変わる恐れはない。
【0012】
同様に、標識板支持腕の下凸片と取付金具の上凸片とを重合し、重合した上凸片及び下凸片にそれぞれ設けられた各凹凸を相互に係合し、上凸片の取付用縦孔からボルトを挿入し、ボルトの先端を下凸片の取付用縦ネジ孔にねじ込むことにより支柱に取り付けた標識板支持腕の他端に標識板を取り付けることができ、しかも、標識板の取付角度は容易に変わる恐れはない。
【0013】
【実施例】
次に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
〔実施例1〕図1は本発明交通標識の一例を示す平面図、図2は図1に示す本発明交通標識の一部切欠背面図、図3は図1に示す本発明交通標識の一部切欠正面図である。これらの図において、1は鋼管製支柱、2は鋼製の標識板支持腕である。標識板支持腕2は支柱1をバンド金具11とで挟み、ボルト・ナット12で締めつけることにより支柱1の上方の2か所に間隔をおいて取り付けられている。
【0014】
標識板支持腕2には、図4、図5に拡大して示すように、その一端の上半部に上凸片21が突設され、他端の下半部に下凸片211が突設されている。上凸片21には標識板取付用縦孔22が穿設され、下凸片211には標識板取付用縦ネジ孔221が穿設されている。下凸片211の上面の取付用縦ネジ孔221の周囲には図7に拡大して示すように、放射状の多数のV形溝が刻設されることにより凹凸23が形成され、同様に上凸片21の下面の取付用縦孔22の周囲にも、これと同じ放射状の多数のV形溝が刻設されることにより凹凸23が形成されている。24は標識板支持腕2に穿設された取付用長孔であり、ボルト12はこの取付用長孔24に挿通されている。
【0015】
3は鋼板製標識板であり、標識板3の表面には、図3に示すように、く字形の標識31が設けられ、標識31はポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂で製作された反射板であって、その裏面には多数のプリズム状凹凸(反射素子)が設けられ、アルミニウム蒸着された反射面が形成されている。
【0016】
標識板3の裏面には、奥広がりの凹溝32が設けられた鋼製裏板321が溶接により取り付けられ、凹溝32にはボルト33の頭部が嵌合され、ボルト33の先端が取付金具34の長孔35に挿通され、ボルト33の先端にナット36が締めつけられることにより、標識板3の裏面に取付金具34が取り付けられている。
【0017】
取付金具34は標識板支持腕2と同一構造を備えており、その一端の上半部には上凸片37が突設され、上凸片37には取付用縦孔38が穿設され、その他端の下半部には下凸片371が突設され、下凸片371には取付用縦ネジ孔381が穿設され、下凸片371の上面の取付用縦ネジ孔381の周囲には、図7に示すように、放射状にV形溝が穿設されることにより凹凸39が形成され、同様に上凸片37の下面の取付用縦孔38の周囲にも、これと同じ放射状の多数のV形溝が刻設されることにより凹凸23が形成されている。
【0018】
図2に示すように、標識板支持腕2の一端の上凸片21の下面の凹凸23が取付金具34の他端の下凸片371の凹凸39と係合し、上凸片21の取付用縦孔22にボルト4が挿通され、ボルト4の先端が取付金具34の他端の下凸片371に穿設された取付用縦ネジ孔381にねじ込まれることにより標識板支持腕2の一端に標識板3が取り付けられている。
【0019】
標識板支持腕2の他端の下凸片211の上面の凹凸23が取付金具34の一端の上凸片37の凹凸39と係合し、取付金具34の一端の上凸片37の取付用縦孔38にボルト4が挿通され、ボルト4の先端が標識板支持腕2の他端の下凸片211に穿設された取付用縦ネジ孔221にねじ込まれることにより標識板支持腕2の一端に標識板3が取り付けられている。
【0020】
〔実施例1の作用〕次に、図1〜7に示す本発明の実施例の作用について説明する。
図2に示すように、標識板支持腕2の一端の上凸片21の下面の凹凸23が取付金具34の他端の下凸片371の凹凸39と重ね合わされて係合し、上凸片21の取付用縦孔22にボルト4が挿通され、ボルト4の先端が取付金具34の他端の下凸片371に穿設された取付用縦ネジ孔381にねじ込まれることにより標識板支持腕2の一端に標識板3が取り付けられ、又、標識板支持腕2の他端の下凸片211の上面の凹凸23が取付金具34の一端の上凸片37の凹凸39と重合されて係合し、取付金具34の一端の上凸片37の取付用縦孔38にボルト4が挿通され、ボルト4の先端が標識板支持腕2の他端の下凸片211に穿設された取付用縦ネジ孔221にねじ込まれることにより標識板支持腕2の一端に標識板3が取り付けられているので、標識板3の取付角度は多少の振動、風圧によって容易には変わらない。
【0021】
【0022】
以上、本発明の実施例を図により説明したが、本発明の具体的な構成は図示の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更は本発明に含まれる。例えば、標識板支持腕の支柱への取り付けは、図示の実施例においては、バンド金具が使用されているが、ボルト・ナットによって直接に取り付けられていてもよい。しかし、図示の実施例のように、バンド金具を使用した場合には、標識板支持腕の取付位置が調節できる。
【0023】
又、標識板と取付金具の取り付けは、図示の実施例のように、ボルト・ナットを使用すれば、標識板が着脱自在であり、図示の実施例のように取付金具に長孔が穿設されていると、取付位置が調節できる。
【0024】
又、標識板支持腕の上凸片または下凸片と取付金具の下凸片と上凸片との取り付けは、図示の実施例においては、上凸片の取付用縦孔にボルトを挿入し、ボルトの先端を下凸片の取付用縦ネジ孔にねじ込むことによりなされる。
【0025】
【発明の効果】
本発明交通標識においては、振動、風圧等によっては標識板の取付角度が容易に変わる恐れがないので、標識板の取付角度を適性角度に維持でき、ドライバーへの高い視認性を維持できる。
【0026】
本発明においては、標識板支持腕の上凸片と取付金具の下凸片とを重合し、又は標識板支持腕の下凸片と取付金具の上凸片とを重合し、重合した上凸片及び下凸片にそれぞれ設けられた各凹凸を相互に係合し、上凸片の取付用縦孔からボルトを挿入し、ボルトの先端を下凸片の取付用縦ネジ孔にねじ込むことにより支柱に取り付けた標識板支持腕に標識板を取り付けることができ、しかも、標識板の取付角度は容易に変わる恐れはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明交通標識の一例を示す平面図。
【図2】図1に示す本発明交通標識の一部切欠背面図。
【図3】図1に示す本発明交通標識の一部切欠正面図。
【図4】本発明に用いられる標識板支持腕及び取付金具の平面図。
【図5】図4に示す標識板支持腕及び取付金具の正面図。
【図6】図5のVI−VI線における端面図。
【図7】図4に示す標識板支持腕及び取付金具の上凸片と下凸片の凹凸の拡大図。
【図8】従来の交通標識を示す背面図。
【符号の説明】
1 支柱
11 バンド金具
2 標識板支持腕
21 上凸片
211 下凸片
22 取付用縦孔
221 取付用縦ネジ孔
23 凹凸
24 長孔
3 標識板
31 標識
321 裏板
34 取付金具
35 長孔
37 上凸片
371 下凸片
38 取付用縦孔
381 取付用縦ネジ孔
39 凹凸
4 ボルト
Claims (1)
- 支柱に設けられた標識板支持腕と標識板に設けられた取付金具とを、一端の上半部に突設された上凸片と、この上凸片に穿設された取付用縦孔と、上凸片の下面の取付用縦孔の周囲平面に設けられた凹凸と、他端の下半部に突設された下凸片と、この下凸片に穿設された取付用縦ネジ孔と、下凸片の上面の取付用縦ネジ孔の周囲平面に設けられた凹凸と、長手方向に沿って穿設された取付用長孔とを備えたものでそれぞれ構成し、標識板支持腕は前記取付用長孔を介して支柱に取付けられ、取付金具は標識板の裏面に設けられた奥広がりの凹溝に頭部が挿入されたボルトの先端が前記取付用長孔に挿通されて標識板の裏面に取付けられると共に、標識板支持腕の上凸片と取付金具の下凸片とが重合され、又は標識板支持腕の下凸片と取付金具の上凸片とが重合され、且つ重合された上凸片及び下凸片にそれぞれ設けられた各凹凸が相互に係合され、ボルトが取付用縦孔に挿入されると共にボルトの先端が取付用縦ネジ孔にねじ込まれて、支柱に設けられた標識板支持腕に標識板に設けられた取付金具が取付けられたことを特徴とする交通標識。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02004795A JP3548792B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 交通標識 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP02004795A JP3548792B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 交通標識 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08209640A JPH08209640A (ja) | 1996-08-13 |
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ID=12016156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP02004795A Expired - Lifetime JP3548792B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 交通標識 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3548792B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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KR101690002B1 (ko) * | 2016-05-23 | 2016-12-27 | 전찬면 | 양방향 표지판 |
DE202019102100U1 (de) * | 2018-12-28 | 2020-03-31 | Beilharz Gmbh & Co. Kg | Tragpfosten, Verkehrsschild für einen Tragpfosten, Aufsatz für einen Tragpfosten, Adapterstück und modulares Verkehrszeichen mit einem solchen Tragpfosten und entweder einem solchen Verkehrsschild oder einem solchen Aufsatz |
-
1995
- 1995-02-08 JP JP02004795A patent/JP3548792B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08209640A (ja) | 1996-08-13 |
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