JP3548463B2 - マルチビーム走査光学装置の同期信号検出方法及び検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複数個のレーザビームを走査して描画を行うマルチビーム走査光学装置に関し、特に複数のレーザビームの各走査の同期をとるための同期信号の検出方法とその検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体レーザを利用した描画装置、例えばプリンタ等に用いられるビーム走査光学装置では、光源として複数個のLD(レーザダイオード)を備え、これら複数個のLDからそれぞれ出射されるレーザビームを走査して描画を行ない、ビーム走査装置全体としての描画速度の向上を図るLD走査装置が提案されている。このような複数のレーザビームを用いるLD走査装置をマルチビーム走査光学装置と称しているが、このマルチビーム走査光学装置においても、単一のレーザビームを用いるシングルビーム走査光学装置と同様に、複数のレーザビームはそれぞれ独立して走査されるために、個々のレーザビームに対する走査同期をとる必要があり、そのためには各レーザビームの水平同期信号を検出する必要がある。
【0003】
従来のシングルビーム走査光学装置では、レーザビームの水平同期信号を検出するために、ビーム検出器を利用している。図9(a)はその概念構成を示す図であり、LD1から出射した拡散レーザ光はコリメートレンズ2で平行レーザビームLBとされ、高速回転されるポリゴンミラー3によって同図の水平方向に偏向される。偏向されたレーザビームLBはfθレンズ4を介して副走査方向に回転される感光ドラム5の感光面に等速で主走査方向に走査される。このようなビーム走査光学装置において、前記レーザビームLBの走査光路にフォトダイオード等で構成されるビーム・デテクタ(ビーム検出器)BD6を配置し、走査されるレーザビームLBがBD6に入射されたときに、BD6から光電変換された検出信号を出力し、この検出信号を水平同期信号の生成に利用している。ここで、前記BD6のビーム走査方向幅が、レーザビームLBの径より十分大きいとしたとき、図9(b)のように、レーザビームLBが走査されたときに、BD6にて同図(c)のような略台形形状の出力電圧VOが検出される。この出力電圧VOに対して所定のしきい値Vthについて、比較、検出を行うことで、水平同期信号Hsyncを得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、前記したBD6をマルチビーム走査光学装置に適用したとすると、図10(a)のように、1つのBD6に対して複数個、ここでは2個のレーザビームLB11,LB12が走査されることになり、BD6からは各レーザビームLB11,LB12に対応した検出信号を合成した出力電圧VOが検出される。この場合、各レーザビームの走査方向の対向する端(の間)の間隔がBD6の走査方向の幅寸法に対して十分大きければ、レーザビームLB1,LB12が共にBD6に入射しない期間が存在するので、同図(b)のように、BD6からは各レーザビームLB11,LB12に対応することが明確に区別できるピーク波形の出力電圧VOが得られるため、各ピーク波形をレーザビームLB11,LB12の各水平同期信号Hsync11,Hsync12との生成に利用することが可能である。ただし、図10(b)の出力電圧VOの波形のままでは、特にLB12の水平同期信号に対応するピークがどちらなのかを判定できないので、夫々の水平同期信号としてピークを弁別する回路を必要とする。さらに、走査速度の増大に伴って走査周期が短くなり、その結果走査周期に対する各レーザビームの間隔が相対的に大きくなってくると、BD6の光電変換作用の応答がレーザビームの走査に追従しきれなくなって、出力信号VOにおいていずれの水平同期信号がいずれのレーザビームのものであるのかの判別がつき難くなり、そのためにこれらを判別するための回路が必要となり、回路規模が増大してしまうという問題がある。
【0005】
一方、図11(a)のように、各レーザビームLB11,LB12の走査方向に対向する端(の間)の間隔がビーム検出器BDの走査方向の幅寸法に比較して小さいと、同図(b)のように、BD6からは各レーザビームに対応する出力電圧VOが重畳した状態で得られることになる。この出力電圧VOのみでは各レーザビームLB11,LB12の水平同期信号を検出することができないため、この場合には、出力電圧VOに対して異なるしきい値Vth1,Vth2での検出を行うことで、2つの水平同期信号Hsync11,Hsync12を検出することは可能である。しかしながら、BD6を構成しているフォトダイオードでの飽和レベルの設定が適切でない場合には、ビーム検出器BDの出力電圧VOは同図(c)のように、電圧変化が明確なものにならず、前記したしきい値による分別が困難なものになってしまう。また、レーザビームが3以上の多数になると、しきい値電圧もこれに対応した数の値に設定する必要があり、各レーザビームの水平同期信号を明確に検出することはますます困難なものとなる。
【0006】
なお、複数のレーザビームに対して、それぞれ独立したBDを配設することにより、各レーザビームの水平同期信号を明確に検出することは可能であるが、これではレーザビーム数に対応するだけのBDが必要であるとともに、複数個のBDを複数のレーザビームに対応して走査方向のそれぞれ等価な位置に配置することは実際には困難である。特に、3以上のレーザビームを用いるマルチビーム走査光学装置では、実現はほとんど不可能である。また、この種のBDは、高感度でかつ微細なフォトダイオードで構成されているために高価であり、BDを複数個必要とすることは、マルチビーム走査光学装置の高コスト化にもつながることになり、好ましくない。
【0007】
本発明の目的は、2以上の複数のレーザビームでの走査を行うビーム走査光学装置においても、ビーム検出器を複数個必要とすることなく各レーザビームの水平同期信号をそれぞれ独立に、かつ高精度に検出でき、しかも構造を複雑化することなく小型で低価格に構成することを可能にしたマルチビーム走査光学装置の同期信号検出方法と検出装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の同期信号検出方法は、複数個のレーザ源から出射されるレーザビームを走査して所望のパターンを描画するとともに、前記各レーザビームを受光して各レーザビームの同期信号を検出し、この検出した同期信号に基づいて前記各レーザビームの走査を制御するマルチビーム走査光学装置において、前記複数のレーザ源の各レーザビームをそれぞれ異なる周波数で変調し、各レーザビームを受光する受光素子の出力を前記異なる周波数毎に分離し、かつその周波数分離した各出力に基づいて各レーザビームの同期信号を検出することを特徴とする。
【0009】
本発明方法では、複数のレーザビームを異なる周波数で変調することで、単一の受光手段にて各レーザビームを受光しても、受光手段から出力される受光出力を前記異なる周波数に対応して周波数分離することで、各レーザビームに対応した受光出力を得ることができる。そのため、得られた各受光出力に基づいて同期信号を検出することにより、各レーザビームの同期信号を検出することが可能になる。
【0010】
また、本発明の同期信号検出装置は、複数個のレーザ源と、前記各レーザ源からそれぞれ出射されるレーザビームを走査する走査手段と、前記各レーザビームを受光する受光手段と、前記受光手段の受光信号に基づいて各レーザビームの同期信号を検出する検出手段とを備え、前記検出手段で検出した同期信号に基づいて前記走査手段での走査制御を行うマルチビーム走査光学装置において、前記レーザ源を周波数変調駆動して前記各レーザビームを異なる周波数で周波数変調する手段と、前記受光手段の出力を前記異なる周波数毎に周波数分離する分離手段とを備え、前記同期信号の検出手段は、前記周波数分離された各出力についてそれぞれの同期信号を検出する構成とする。
【0011】
本発明の同期信号検出装置では、複数のレーザ源をそれぞれ異なる周波数で変調駆動することで、それぞれ異なる周波数で変調されたレーザビームが得られる。また、受光手段でこれら複数のレーザビームを受光する受光素子の出力は、異なる周波数の受光信号が合成された出力となる。同期信号検出手段は、その出力を前記周波数に対応した周波数帯域毎に分離することで、各レーザビームのそれぞれに対応した受信出力を得ることができ、この受信出力により各レーザビームの同期信号を検出することが可能となる。
【0012】
ここで、本発明の受光手段、同期信号検出手段、レーザ源、走査手段として、種々の形態が可能であるが、次の形態であることが好ましい。受光手段は、前記複数のレーザビームを受光可能な単一の受光素子で構成され、前記各レーザビームを受光して得られる受光出力を合成した状態で出力する構成とする。また、同期信号の検出手段は、前記受光手段の出力を異なる周波数毎の周波数成分信号に分離する複数のフィルタと、前記各フィルタの出力のレベル調整を行う増幅器と、前記増幅器の出力レベルを検出し、そのレベル変化に基づいて同期信号を生成するワンショットマルチバイブレータとを備える構成とする。レーザ源は半導体レーザで構成され、前記レーザビームを周波数変調する手段は、前記半導体レーザの駆動電流を周波数変調する電流変調回路として構成される。さらに、走査手段は、前記レーザビームを感光面に対して主方向に水平走査する手段であり、前記受光素子は前記レーザビームの走査光路上に配置され、前記同期信号検出手段は前記水平走査の水平同期信号を検出する構成とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明のマルチビーム走査光学装置の全体構成を示すブロック構成図である。図1において、複数個のLD、ここでは2つのLD(LD1,LD2)1A,1Bは、例えば1チップ上に共に形成するなど発光位置が近接するよう配置され、それぞれ第1及び第2の各LD駆動回路11A,11Bにより駆動されて発光される。前記各LD1A,1Bから出射したレーザ光はそれぞれコリメートレンズ2において微小光径のレーザビームLB1,LB2とされ、高速回転されるポリゴンミラー3によって同図の水平方向に偏向される。偏向されたレーザビームは、fθレンズ4を介して副走査方向に回転される感光ドラム5の感光面に等速で主走査方向に走査される。また、前記各レーザビームLB1,LB2の水平同期信号を検出するために、前記感光ドラム5に近い前記各レーザビームの走査光路にフォトダイオード等で構成されるビーム・デテクタ(ビーム検出器)BD6を配置し、走査されるレーザビームLB1,LB2がBD6に入射されたときに、前記BD6から光電変換された検出信号を出力するように構成されている。そして、前記BD6の検出信号はコントローラ10に入力され、このコントローラ10において各LD1A,1Bを駆動するための水平同期信号Hsync1,Hsync2が検出される。ここで、前記BD6は、従来のシングルビーム走査光学装置で用いられているBDと同様に単一のフォトダイオード等により構成される。また、前記各LD1A,1Bを制御するための第1及び第2の各LD駆動回路11A,11Bは前記コントローラ10内に設けられている。
【0014】
前記コントローラ10には、それぞれ異なる周波数f1,f2の信号を生成する第1及び第2の周波数信号生成回路12A,12Bが設けられており、各周波数信号生成回路からの周波数信号f1,f2をそれぞれ前記第1及び第2の各LD1A,1Bを駆動するための各LD駆動回路11A,11Bに出力する。前記各LD駆動回路11A,11Bは、CPU13から出力される制御信号により、各LD1A,1Bの発光強度、発光タイミングを制御した駆動電流I1,I2をそれぞれ出力する回路として構成されているが、これに加えて各LD駆動回路11A,11Bは、前記第1及び第2の周波数信号生成回路12A,12Bからの周波数f1,f2で前記駆動電流を周波数変調するように構成されている。この実施形態では、第1LD1Aの駆動電流を周波数f1で周波数変調し、第2LD1Bの駆動電流を周波数f2で周波数変調するものとし、第1及び第2の各LD1A,1Bは、それぞれ周波数f1,f2に基づいて発光強度(振幅)が変化されることになる。
【0015】
また、前記CPU13には、前記BD6に接続された前記コントローラ10内の第1及び第2の各水平同期信号検出回路14A,14Bの出力が入力される。前記各水平同期信号検出回路14A,14Bは、前記BD6に対してそれぞれ中心周波数f1,f2を有する第1及び第2のバンドパスフィルタ15A,15Bと、前記各バンドパスフィルタ15A,15Bを通過した信号を増幅し、かつ増幅した信号をデジタル信号レベルに変換する第1及び第2の増幅・レベル変換回路16A,16Bと、前記各増幅・レベル変換回路16A,16Bの出力をトリガとして所定レベルを一定期間継続する信号を出力する第1及び第2のワンショットマルチバイブレータ17A,17Bとを備えている。そして、前記第1のワンショットマルチバイブレータ17Aの出力を第1水平同期信号Hsync1として、前記第2のワンショットマルチバイブレータ17Bの出力を第2水平同期信号Hsync2としてそれぞれ前記CPU13に出力する。ここで、前記第1及び第2のバンドパスフィルタ15A,15Bの中心周波数f1,f2は、前記周波数信号生成回路12A,12Bで生成される周波数信号f1,f2と同じ周波数であることは言うまでもない。
【0016】
以上の構成のマルチビーム走査光学装置の動作を図2ないし図7を参照して説明する。第1及び第2のLD駆動回路11A,11Bは、LD1A,1Bによるそれぞれの走査期間の内の水平同期信号検出期間において、第1、第2の各LD1A,1Bの発光を行う駆動データをCPU13から入力し、かつこの駆動データを第1及び第2の周波数信号生成回路12A,12Bからのそれぞれ異なる周波数の周波数信号f1,f2にて変調することで、駆動電流I1,I2はそれぞれ所定の直流成分にf1,f2の周波数交流成分が重畳し、かつそれぞれの最小値が各LDのしきい電流値となる波形の信号となり、各LD1A,1Bは図2(a),(b)のように、それぞれ周波数f1,f2で変調された状態で発光されることになる。すなわち、第1LDの駆動電流をI1、第2LDの駆動電流をI2とすると、
I1=I1th+A1{1+ sin(2πf1t)}
I2=I2th+A2{1+ sin(2πf2t)}
(ここで、I1th,I2thはLD1A,LD1Bのしきい電流値)
となり、各駆動電流I1,I2は周波数変調され、これに伴って各LD1A,1Bで発光されるレーザ光は周波数変調され、さらにコリメートレンズ2でビーム化されることで周波数変調されたレーザビームLB1,LB2となる。
【0017】
そして、各LD1A,1BからのレーザビームLB1,LB2は、ポリゴンミラー3により偏向され、fθレンズ4を介して感光ドラム5に対して主走査されるが、その走査時にBD6において受光される。前記BD6では、各レーザビームLB1,LB2がそれぞれ周波数f1,f2で周波数変調されているため、各レーザビームLB1,LB2についての光電変換信号は図3(a),(b)のように、それぞれ周波数f1,f2の検出出力VO1,VO2となる。したがって、BD6全体としての検出信号は、図4のように周波数f1,f2の各信号VO1,VO2が合成された検出信号VTとなる。次いで、前記BD6から出力された検出信号VTは、第1、第2の各バンドパスフィルタ15A,15Bに入力されるが、これらバンドパスフィルタ15A,15Bの中心周波数はそれぞれ前記周波数信号f1,f2に一致され、かつお互い他方の周波数成分は通過させないよう設定されているため、各バンドパスフィルタ15A,15Bからは、図5のように、周波数分離された検出信号VT1,VT2がそれぞれ出力されることになる。
【0018】
次いで、図6では、第1のバンドパスフィルタ15Aから出力された検出信号VT1についてのみ説明しているが、前記増幅・レベル変換回路16Aは、ここでは増幅器21と、その増幅器21の出力と高低の各電源との間に接続されたダイオード22,23とによりデジタル電圧レベルにレベルシフトする回路としてのリミッタ回路とで構成されており、バンドパスフィルタ15Aの検出信号VT1をこの増幅・レベル変換回路16Aにおいて振幅増幅し、さらに、高電圧(Vcc)と低電圧(0V)との間の電位にレベル変換し、図6のように、振幅値が0VとVccとの間で変化する検出信号Vout1に変換する。そして、このレベル変換された検出信号Vout1は、デジタル回路であるワンショットマルチバイブレータ17Aに入力されると、図7のように、ワンショットマルチバイブレータ17Aでは入力される検出信号Vout1の最初の振幅をトリガとしてハイレベルの信号を出力する。なお、ワンショットマルチバイブレータ17Aでは、時定数を適宜に設定しておくことで、レーザビームLB1がBD6を通過する時間、ないしそれよりも若干長い時間だけハイレベル信号を出力するように構成される。したがって、このワンショットマルチバイブレータ17Aのハイレベル出力が、前記第1のLD1AによるレーザビームLB1の水平同期信号Hsync1となる。第2のバンドパスフィルタ15Bから出力される検出信号についても同様であり、第1のLD1AによるレーザビームLB2とは独立して、かつ何らの干渉を受けることなく第2のLD1BによるレーザビームLB2の水平同期信号Hsync2を得ることが可能となる。なお、走査期間において、水平同期信号検出期間から感光ドラム描画期間に移行すると、CPU13から描画データで変調されたパルス信号が各LD駆動回路11A,11Bに供給されると共に、各LD駆動回路内の図示しない切換え回路により、各駆動電流11,I2が該パルス信号に対応した電流信号に換えられる。
【0019】
以上のように、第1、第2の各LDから出射されるレーザビームを異なる周波数信号f1,f2で変調し、ビーム検出器BDでは、受光して得られる受光信号を周波数f1,f2を中心周波数とするバンドパスフィルタを通すことで、第1、第2の各LDのレーザビームによる受光信号を分離することが可能となる。したがって、以降は分離した各受光信号に基づいてそれぞれのタイミング検出を行うことで、第1、第2の各LDのレーザビームに対する水平同期信号を明確に、かつ相互に干渉することなく検出することが可能となる。したがって、1個のビーム検出器で複数のレーザビームの水平同期信号の検出が可能であり、マルチビーム走査光学装置の高コスト化も回避できる。なお、BD6で検出される検出信号VTに不必要な直流成分が含まれていても、後続のバンドパスフィルタ15A,15Bにより排除されるので、前述の駆動電流I1,I2の式の各々の第1項はそれぞれI1th,I2th以上適正動作電流以下の任意の値に設定すればよい。
【0020】
図8は、周波数変調されているレーザビームLBのBD6近傍での走査の推移と走査毎の変調周波数の位相の違いによる影響を示した図である。ここで、レーザビームの走査において、レーザビームがビーム検出器に入射するタイミング、すなわちビーム検出器においてレーザビームによる受光信号が出力され始めるタイミングと、そのレーザビームにおける周波数変調の位相との間にタイミングのずれがあると、これがジッタの原因になる。すなわち、図8(a)において、一の周波数で変調されているレーザビームLBが実線は後続のレベル変換処理にてトリガ信号として形成され得る有効期間としての半波部分を示し、破線は該レベル変換処理にてクリップされてトリガ信号として利用されない無効期間としての残りの半波部分を示し、ある時点での走査AではレーザビームLBが無効期間のときにBD6に入射し、BD6のほぼ中央位置まで走査されたときに有効期間となったとする。また、走査Aと異なる時点での走査A’はレーザビームLBがBD6に入射するとほぼ同じに有効期間となったとする。また、レーザビームLBの径の中心がBD6の端部に達した時を基準とすると、この場合、BD6におけるレーザビームLBの検出タイミングがAでは時間遅れが大となり、A’では時間遅れが小となる。したがって、これらAとA’の時間遅れの差が各走査における描画開始点のズレ、すなわちジッタとなる。同様に、図8(b)は、前記一の周波数よりも高い周波数で変調されているレーザビームLBの場合の時間遅れとそのジッタを説明している。
【0021】
このように、図8(a)のA,A’の場合と、図8(b)のB,B’の場合を比較すると、変調周波数が高いB,B’の場合の方がジッタが少ないことが判る。すなわち、レーザビームLBの変調周波数を高い周波数とすることにより、ジッタを低減することが可能となる。なお、本発明の検討によれば、レーザビームによる描画単位である1ドット時間(解像度と印字速度の関数)をTeとした場合、一般的に許容ジッタは1ドットに対する割合で限定される。今、許容ジッタΔt=Te/3とした場合、画像品質的には縦線(同一主走査タイミングで描画される副走査方向に伸びる描画線)の揺らぎが1ドットの1/3までしか許容できないことを意味する。したがって、本発明での周波数変調では、変調周波数の最小周波数fminのジッタ許容条件は、fmin≧3/Teで与えられることになる。
【0022】
ここで、前記実施形態では、本発明を2つのレーザビームを走査するマルチビーム走査光学装置に適用した例を示しているが、本発明は3つ以上のレーザビームを走査するマルチビーム走査光学装置に適用できることは言うまでもない。この場合には、3つ以上のレーザビームの各変調用周波数をそれぞれ相違すればよく、かつビーム検出器の出力側には各周波数に対応したバンドパスフィルタと、これらのバンドパスフィルタの透過信号を処理する回路を設ければよいことは勿論である。なお、この場合、変調に用いる周波数の内、最小周波数に対してバンドパスフィルタの代わりにローパスフィルタを、最大周波数に対応してバンドパスフィルタの代わりにハイパスフィルタを用いても良い。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、複数のレーザビームを異なる周波数で変調することで、単一の受光手段にて各レーザビームを受光しても、受光手段から出力される受光出力を前記異なる周波数に対応して周波数成分毎に分離することで、各レーザビームに対応した受光出力を得ることができる。そのため、得られた各受光出力に基づいて同期信号を検出することにより、各レーザビームの同期信号を検出することが可能になる。これにより、本発明では、マルチビーム走査光学装置においても、ビーム検出器を複数個必要とすることなく各レーザビームの水平同期信号をそれぞれ独立して高精度に検出することができ、マルチビーム走査光学装置の構成の簡易化、低価格化、小型化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチビーム走査光学装置の全体構成を示す構成図である。
【図2】各LDから発光するレーザビームの波形図である。
【図3】各レーザビームに対するビーム検出器の出力を示す波形図である。
【図4】ビーム検出器全体の合成された出力の波形図である。
【図5】バンドパスフィルタで分離された各出力の波形図である。
【図6】分離された出力の一方の出力の波形図である。
【図7】分離された一方の出力による水平同期信号の出力波形図である。
【図8】ジッタと変調周波数の関係を示す図である。
【図9】従来のシングルビーム走査光学装置とその水平同期信号を得る技術を説明するための図である。
【図10】従来技術におけるビーム間隔が広い場合における問題点を説明するための図である。
【図11】従来技術におけるビーム間隔が狭い場合における問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1A,1B LD(レーザダイオード)
2 コリメートレンズ
3 ポリゴンミラー
4 fθレンズ
5 感光ドラム
6 BD(ビーム検出器)
10 コントローラ
11A,11B LD駆動回路
12A,12B 周波数信号生成回路
13 CPU
14A,14B 水平同期信号検出回路
15A,15B バンドパスフィルタ
16A,16B 増幅・レベル変換器
17A,17B ワンショットマルチバイブレータ
Claims (7)
- 複数個のレーザ源から出射されるレーザビームを走査して所望のパターンを描画するとともに、前記各レーザビームを受光して各レーザビームの同期信号を検出し、その検出した同期信号に基づいて前記各レーザビームの走査を制御するマルチビーム走査光学装置において、前記複数のレーザ源の各レーザビームをそれぞれ異なる周波数で変調し、各レーザビームを受光する受光素子の出力を前記異なる周波数毎に分離し、かつその周波数分離した各出力に基づいて各レーザビームの同期信号を検出することを特徴とするマルチビーム走査光学装置の同期信号検出方法。
- 複数個のレーザ源と、前記各レーザ源からそれぞれ出射されるレーザビームを走査する走査手段と、前記各レーザビームを受光する受光手段と、前記受光手段の受光信号に基づいて各レーザビームの同期信号を検出する検出手段とを備え、前記検出手段で検出した同期信号に基づいて前記走査手段での走査制御を行うマルチビーム走査光学装置において、前記レーザ源を周波数変調駆動して前記各レーザビームを異なる周波数で周波数変調する手段と、前記受光手段の出力を前記異なる周波数毎に周波数分離する分離手段とを備え、前記同期信号の検出手段は、前記周波数分離された各出力についてそれぞれの同期信号を検出する構成であることを特徴とするマルチビーム走査光学装置の同期信号検出装置。
- 前記受光手段は、前記複数のレーザビームを受光可能な単一の受光素子で構成され、前記各レーザビームを受光して得られる受光出力を合成した状態で出力することを特徴とする請求項2に記載のマルチビーム走査光学装置の同期信号検出装置。
- 前記同期信号の検出手段は、前記受光手段の出力を異なる周波数毎の周波数成分信号に分離する複数のフィルタと、前記各フィルタの出力のレベル調整を行う増幅器と、前記増幅器の出力レベルを検出し、そのレベル変化に基づいて同期信号を生成するワンショットマルチバイブレータとを備えることを特徴とする請求項2または3に記載のマルチビーム走査光学装置の同期信号検出装置。
- 前記レーザ源は半導体レーザで構成され、前記レーザビームを周波数変調する手段は、前記半導体レーザの駆動電流を周波数変調する電流変調回路として構成されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のマルチビーム走査光学装置の同期信号検出装置。
- 前記走査手段は、前記レーザビームを感光面に対して主方向に水平走査する手段であり、前記受光素子は前記レーザビームの走査光路上に配置され、前記同期信号検出手段は前記水平走査の水平同期信号を検出することを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載のマルチビーム走査光学装置の同期信号検出装置。
- 前記感光面に走査されるレーザビームの1ドット時間をTeとし、前記レーザビームの水平同期の許容ジッタΔt=Te/n(nは正の自然数)としたとき、前記レーザビームを周波数変調する周波数の最小周波数fminをn/Te以上に設定することを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載のマルチビーム走査光学系の同期信号検出装置。
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