JP3547099B2 - 油圧ショベルの油圧回路 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、油圧ショベル等の建設車両にアタッチメントなどを増設する際のサ−ビス弁を備えた油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の油圧ショベルの油圧回路について図3乃至図6により説明する。先ず、油圧ショベルについて図3により説明する。油圧ショベル20の下部走行体21は図示しない走行モータの駆動により走行自在となっている。この下部走行体21の上部に図示しない旋回モータの駆動により旋回可能な上部旋回体22が設けられている。この上部旋回体22に作業機30が装着されており、この作業機30のブーム23が図示しない上部旋回体22上のブラケットに取着されている。作業機30はブーム23,アーム25,バケット27,複数の油圧シリンダ24,26,28,チルトレバー29a,リンク29bからなっている。ブーム23はブームシリンダ24の駆動により上下揺動自在となっている。このブーム23の先端にはアーム25が取着されており、このアーム25はアームシリンダ26の駆動により上下揺動自在となっている。また、このアーム25の先端にはバケット27が取着されており、バケットシリンダ28の一端とチルトレバー29aの一端およびリンク29bの一端を共に連結し、このチルトレバー29aの他端はアーム25と連結し、リンク29bの他端はバケット27に連結されている。
【0003】
次に、従来の油圧ショベルの油圧回路について図4により説明する。尚、各操作弁60,70の操作パイロット回路は省略する。エンジン1により油圧ポンプ30,31,32,33,34を駆動している。この油圧ポンプ30と31は、4連操作弁60と接続している。油圧ポンプ32と33は、5連操作弁70と接続している。右走行弁35は右走行モータ45と接続している。左走行弁43は左走行モータ46と接続している。第1ブーム弁36と第2ブーム弁40はブームシリンダ24と接続している。第1バケット弁37と第2バケット弁42はバケットシリンダ28に接続している。第1アーム弁38と第2アーム弁41はアームシリンダ26に接続している。油圧ポンプ34は旋回弁44を介して旋回モータ47と接続している。
【0004】
上記5連操作弁70の中でサービス弁39は、通常は使用していないが、標準のバケット27以外のアタッチメント(例えば、ボトムダンプバケット、ブレーカ等)を装着して、シリンダの数が増加するときに、このサービス弁39を用いて圧油を供給するようになっている。
【0005】
ところで、大型油圧ショベルでは、各シリンダ24,26,28,各モータ45,46,47を駆動するために大流量の油が必要となり、図4に示すようにパラレル回路を構成して、ブームシリンダ24,アームシリンダ26,バケットシリンダ28を駆動するときは、4つの油圧ポンプ30,31,32,33を合流して使用している。例えば、バケットシリンダを駆動する場合は掘削するときに大流量の油が必要となるので4つの油圧ポンプを合流して用いる。ダンプするときは負荷が軽いので2つの油圧ポンプのみ合流して用いている。このバケット弁37,42の詳細について図5,図6により説明する。
【0006】
図5に示す第1バケット弁37には摺動可能に設けられたスプール37aがあり、このスプール37aの両端には中立時にスプール37aを定位置に保つために同じ力でバランスするばね37c,37cが設けられている。また、加圧ポート37e,37eの一端にパイロット圧がかかると、そのパイロット圧によりスプール37aは他端のばね37cに抗して移動して掘削位置aまたはダンプ位置bに切換えられる。この切換えにより図4に示す油圧ポンプ30,31からの圧油はバケットシリンダ28へ供給するようになっている。第1バケット弁37の操作部は、ばね37c,37c,パイロット圧の加圧ポート37e,37e,ばねケース37b,37b,ガイド37d,37dからなっている。このように第1バケット弁37は3方向切換弁となっている。
【0007】
図6に示す第2バケット弁42には摺動可能に設けられたスプール42aがあり、このスプール42aの一端には中立時にスプール42aを定位置に保つためにばね42cが設けられており、他端にはスプール42aの移動をロックするストッパ部材42fが装着されている。この他端側の加圧ポート42eにパイロット圧がかかると、そのパイロット圧によりスプール42aは一端のバネ42cに抗して移動して掘削位置cに切換えられる。一端側の加圧ポート42eにパイロット圧がかかっても他端側にはストッパ部材42fが装着されているのでスプール42aは左へ移動できないようになっている。この第2バケット弁42の掘削位置cへ切換えにより図4に示す油圧ポンプ32,33からの圧油はバケットシリンダ28へ供給するようになっている。第2バケット弁42の操作部は、ばね42c,パイロット圧の加圧ポート42e,ばねケース42b,42b,ガイド42d,42d,ストッパ部材42fからなっている。このように第2バケット弁42は2方向切換弁となっている。
【0008】
上記説明したように第1バケット弁37は、掘削位置aとダンプ位置bを有する3方向切換弁とし、第2バケット弁42は、掘削位置cを有する2方向切換弁とし、図4で説明したようにバケットシリンダを掘削するときに大流量の油が必要となるので4つの油圧ポンプを合流して用いて、ダンプするときは負荷が軽いので2つの油圧ポンプのみ合流して用いている。
【0009】
油圧ショベルの油圧回路に装着したサ−ビス弁の先行技術として例えば特開昭56−116902号公報がある。同公報によれば複数個のアクチユエ−タの往復回路を1個の方向切換弁に接続し、各往復回路の内部に設けたパイロットチエック弁とその開閉を行う断続切換弁にサ−ビス弁の役目をさせている。
【0010】
また、サ−ビス弁の先行技術として例えば実開平4−22555号公報がある。同公報によれば主操作弁に装着されたサ−ビス弁の弁本体のポンプポ−トに主操作弁の第1ポンプ通路からのパラレル通路と第2ポンプ通路を接続している。
【0011】
更に、サ−ビス弁の先行技術として例えば実開平4−46267号公報がある。同公報によれば主操作弁のアクチユエ−タポ−トに2位置4ポ−トの切換弁を装着し、サ−ビス弁の役目をさせている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、油圧ショベルの標準バケット以外のアタッチメント(例えば、ボトムダンプバケット、ブレーカ等)を装着してサ−ビス弁を必要とする車両数は、標準仕様車全体に対する割合は少ない。特に大型車の場合はこの傾向が強い。したがって、図4に示すように標準仕様車の油圧回路にサ−ビス弁をすべて組み込んでおくことはサ−ビス弁を必要としない時は無駄でありコスト高となる問題があった。このため標準仕様車に常設していたサ−ビス弁を廃止し、サ−ビス弁が必要な時は簡単に増設できることが望まれている。
【0013】
前記の先行技術である特開昭56−116902号公報においてはサ−ビス弁の役目をするパイロットチエック弁と断続切換弁の数が多く、またアクチユエ−タ配管に大きな改造が必要であるという問題があった。
【0014】
また、前記実開平4−22555号公報においてはサ−ビス弁をつけるために主弁にあらかじめポンプ通路やポンプパラレル通路を設ける必要があり、主弁が複雑になりコストが高く、またサ−ビス弁の取付作業が繁雑であるという問題があった。
【0015】
更に、前記実開平4−46267号公報においては、サ−ビス弁の役目をする切換弁が複雑でコストが高く、また主弁にあらかじめ変更が必要であるという問題があった。
【0016】
本発明は上記従来の問題点に着目し、標準仕様車に常設していたサ−ビス弁を廃止し、サ−ビス弁が必要な時は簡単にしかも標準仕様車の油圧回路に大幅な改造を加えることなく、上記第2バケット弁のストッパ部材を取り外し、ばねを装着して第1バケット弁と同様の3方向切換弁とし、この第2バケット弁の下流側にサービス弁(以下第3方向切換弁と言う)を簡単に増設できる油圧ショベルの油圧回路を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係る油圧ショベルの油圧回路は、エンジン1により駆動される第1油圧ポンプ2と、第2油圧ポンプ3と、パイロットポンプ4を有し、この第1油圧ポンプ2の圧油が供給されて掘削用アクチュエータ8の作動方向を切換える第1方向切換弁5と、第2油圧ポンプ3の圧油が供給されて掘削用アクチュエータ8の作動方向を切換えるとともに、掘削用アクチュエータ8とブレーカ、把持装置または鋼材切断機のアクチュエータ19とへ圧油の供給を切換える第2方向切換弁6と、ブレーカ、把持装置または鋼材切断機の作動を切換える第3方向切換弁71を備え、かつ、第1方向切換弁5、第2方向切換弁6及び第3方向切換弁71をパイロットポンプ4からのパイロット圧により切換え作動する油圧ショベルの油圧回路であって、この第2方向切換弁6の切換位置の一側は掘削用アクチュエータ8と接続し、切換位置の他側は第3方向切換弁7を介してブレーカ、把持装置または鋼材切断機のアクチュエータ19と接続した構成としたものである。
【0018】
また、上記構成において、第2油圧ポンプ3からの圧油を、掘削用アクチュエータ8とブレーカ、把持装置または鋼材切断機のアクチュエータ19とへ供給を選択する優先弁13を第2方向切換弁6のパイロット管路10eに接続した構成としたものである。
【0019】
次に、エンジン1により駆動される第1油圧ポンプ2と、第2油圧ポンプ3と、パイロットポンプ4を有し、この第1油圧ポンプ2の圧油が供給されて第1アクチュエータ8の作動方向を切換える第1方向切換弁5と、第2油圧ポンプ3の圧油が供給されて第1アクチュエータ8の作動方向を切換えるとともに、第1アクチュエータ8とボトムダンプバケット、ブレーカ、把持装置または鋼材切断機を含むアクチュエータ(以下第2アクチュエータ9,19という)とに圧油の供給を切換える第2方向切換弁6とを備え、かつ、第1方向切換弁5と第2方向切換弁6をパイロットポンプ4からのパイロット圧により切換え作動する油圧ショベルの油圧回路であって、この第2方向切換弁6の切換位置の一側は第1アクチュエータ8と接続し、切換位置の他側は第3方向切換弁7,71を介して第2アクチュエータ9,19と接続し、さらに前記第2アクチュエータ9,19の操作手段11,11a,12と、この操作手段11,11a,12からの操作信号により開動作する電磁弁15,16,17と、前記パイロットポンプ4のパイロット管路4a,4b,4cを電磁弁15,16,17を介して優先弁13に接続した構成としたものである。
【0020】
【作用】
第1発明の構成によれば、第2方向切換弁を掘削位置とアタッチメント位置を有する3方向切換弁としたので、掘削作業を行うときは第2方向切換弁を掘削位置にして油圧ポンプからの圧油を掘削アクチュエータへ供給し、ブレーカ、把持装置または鋼材切断機の駆動を行うときは第2方向切換弁をアタッチメント位置にして第3方向切換弁を介して油圧ポンプからの圧油をブレーカ、把持装置または鋼材切断機のアクチュエータへ供給することが可能となっている。
【0021】
第2発明では、作業機レバーの操作により連動するパイロット弁と第2方向切換弁の操作部を接続するパイロット管路に優先弁を介在させて、ブレーカ、把持装置または鋼材切断機の操作手段を操作したときは、パイロット弁と第2方向切換弁の操作部を接続するパイロット管路を遮断し、第2方向切換弁が掘削位置に移動しないようにしてある。ブレーカ、把持装置または鋼材切断機の操作手段の操作により第2方向切換弁がアタッチメント位置に切換わり、油圧ポンプからの圧油を第2方向切換弁から第3方向切換弁を介してブレーカ、把持装置または鋼材切断機のアクチュエータに供給し、駆動を行うことができる。
【0022】
第3発明では、優先弁は第2アクチュエータの操作手段の操作により電磁弁を介してパイロット圧により開閉できるようにしたが、第2アクチュエータの操作手段を電気式レバーに換えて、この電気式レバーから操作信号により開閉できるようにしても良い。このように、油圧ショベルの油圧回路に大幅な改造を加えることなく、第3方向切換弁の増設が可能となる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明に係る油圧ショベルの油圧回路の第1実施例を図1を参照して説明する。尚、図4で説明した油圧回路の中で、本発明に係る第1バケット弁、第2バケット弁、およびバケットシリンダ、増設するサービス弁、ボトムダンプシリンダ、電磁弁、優先弁から構成する油圧回路と、アタッチメントとしてボトムダンプバケットを装着した実施例について説明する。
【0024】
図1に示すエンジン1により第1油圧ポンプ2と第2油圧ポンプ3およびパイロットポンプ4が駆動される。第1油圧ポンプ2は吐出管路2aを介して第1バケット弁(以下第1方向切換弁と言う)5と接続している。この第1方向切換弁5は管路5cを介してバケットシリンダ(第1アクチュエータと言う)8のボトム室8aに接続し、管路5dを介して第1アクチュエータ8のヘッド室8bに接続している。第2油圧ポンプ3は吐出管路3aを介して第2バケット弁(以下第2方向切換弁と言う)6と接続している。この第2方向切換弁6の下流側に管路6dを接続し、管路6dは前記管路5dと連通して第1アクチュエータ8のヘッド室8bに接続している。管路6dには逆止弁6eが設けられている。また、第2方向切換弁6の下流側に管路6cを接続し、管路6cを介してサービス弁(以下第3方向切換弁と言う)7と接続している。この第3方向切換弁7は管路7aを介してボトムダンプバケット18の第2アクチュエータ9,9のヘッド室9b,9dに接続し、管路7bを介してボトム室9a,9cに接続している。
【0025】
前記パイロットポンプ4は吐出管路4aを介してパイロット弁10aと接続している。この吐出管路4aから分岐する管路4bと第1電磁弁15が接続している。この分岐管路4bを介して管路4cと第2電磁弁16が接続している。
【0026】
前記パイロット弁10aは作業機レバー10の操作により制御される。このパイロット弁10aはパイロット管路10bから分岐する管路10dを介して第1方向切換弁5の操作部5Aと接続し、パイロット管路10cを介して第1方向切換弁5の操作部5Bと接続している。更に、パイロット管路10bから分岐するパイロット管路10eを介して優先弁13と接続している。この優先弁13はパイロット管路10fを介して第2方向切換弁6の操作部6Aと接続している。
【0027】
前記第1電磁弁15と第2電磁弁16はボトムダンプ操作レバー11の操作により電気信号を発信するスイッチ11aと接続している。第1電磁弁15はパイロット管路14aからシャトル弁14を介して優先弁13に接続すると共に、シャトル弁14の下流側のパイロット管路14eを介して第2方向切換弁6の操作部6Bに接続している。また、第1電磁弁15はパイロット管路14bを介して第3方向切換弁7の操作部7Bに接続している。第2電磁弁16はパイロット管路14cからシャトル弁14を介して優先弁13に接続すると共に、パイロット管路14dを介して第3方向切換弁7の操作部7Aに接続している。
【0028】
次に、作動について説明する。作業機レバー10をダンプ位置10Aへ操作すると、パイロットポンプ4から吐出するパイロット圧は管路4aからパイロット弁10aを介してパイロット管路10cを通って第1方向切換弁5の操作部5Bに作用する。このパイロット圧により第1方向切換弁5は右に移動しダンプ位置5bとなり、第1油圧ポンプ2から吐出する圧油は管路2aから第1方向切換弁5を通って第1アクチュエータ8のボトム室8aに流入する。これにより第1アクチュエータ8が伸長するのでボトムダンプバケット18はダンプ動作を行う。
【0029】
後述する優先弁13はボトムダンプレバー11を操作しないときは図に示すように開位置となっている。作業機レバー10を掘削位置10Bへ操作すると、パイロットポンプ4から吐出するパイロット圧は管路4aからパイロット弁10aを介してパイロット管路10bから分岐する管路10dを通って第1方向切換弁5の操作部5Aに作用すると共に、パイロット管路10bから分岐する管路10eを通って優先弁13を介して第2方向切換弁6の操作部6Aに作用する。このパイロット圧により第1方向切換弁5および第2方向切換弁6は左に移動し、それぞれ掘削位置5a,6aとなり、第1油圧ポンプ2,第2油圧ポンプ3から吐出する圧油は管路2a,3aから第1方向切換弁5,第2方向切換弁6を通って管路5dと管路6dから逆止弁6eを経た管路と合流し第1アクチュエータ8のヘッド室8bに流入する。これにより第1アクチュエータ8が短縮するのでボトムダンプバケット18は掘削動作を行う。
【0030】
次に、ボトムダンプレバー11を閉位置11Aへ操作すると、スイッチ11aからの電気信号が第1電磁弁15に作用する。この信号により第1電磁弁15は左に移動し開位置となる。これによりパイロットポンプ4から吐出するパイロット圧は管路4aから分岐する管路4bを通って第1電磁弁15を介してパイロット管路14aに流入する。このパイロット圧はパイロット管路14aからシャトル弁14を介して優先弁13に作用し、この優先弁13を右に移動し閉位置となる。
【0031】
このため前記パイロット弁10aから管路10bを通って管路10eに流入するパイロット圧は優先弁13により遮断されて第2方向切換弁6の操作部6Aに作用しない。シャトル弁14を通ったパイロット圧は管路14eを介して第2方向切換弁6の操作部6Bに作用する。このパイロット圧により第2方向切換弁6は右に移動しアタッチメント位置6bとなり、第2油圧ポンプ3から吐出する圧油は管路3aから第2方向切換弁6を通って管路6cに流入する。
【0032】
一方第1電磁弁15を通ったパイロット圧はパイロット管路14bを介して第3方向切換弁7の操作部7Bに作用し、この第3方向切換弁7を右に移動し閉位置7dとなる。このため第2油圧ポンプ3から吐出する圧油は管路6cから第3方向切換弁7を通って管路7aからボトムシリンダ9,9のヘッド室9b,9dに流入する。これによりボトムシリンダ9,9は短縮するのでボトムダンプバケット18はボトムを閉じる動作を行う。
【0033】
ボトムダンプレバー11を開位置11Bへ操作すると、スイッチ11aからの電気信号が第2電磁弁16に作用する。この信号により第2電磁弁16は左に移動し開位置となる。これによりパイロットポンプ4から吐出するパイロット圧は管路4aから分岐する管路4b,管路4cを通って第2電磁弁16を介してパイロット管路14cに流入する。このパイロット圧はパイロット管路14cからシャトル弁14を介して優先弁13に作用し、この優先弁13を右に移動し閉位置となる。
【0034】
このため前記パイロット弁10aから管路10bを通って管路10eに流入するパイロット圧は優先弁13により遮断されて第2方向切換弁6の操作部6Aに作用しない。シャトル弁14を通ったパイロット圧は管路14eを介して第2方向切換弁6の操作部6Bに作用する。このパイロット圧により第2方向切換弁6は右に移動しアタッチメント位置6bとなり、第2油圧ポンプ3から吐出する圧油は管路3aから第2方向切換弁6を通って管路6cに流入する。
【0035】
一方第2電磁弁16を通ったパイロット圧はパイロット管路14dを介して第3方向切換弁7の操作部7Aに作用し、この第3方向切換弁7を左に移動し開位置7cとなる。このため第2油圧ポンプ3から吐出する圧油は管路6cから第3方向切換弁7を通って管路7bからボトムシリンダ9,9のボトム室9a,9cに流入する。これにより第2アクチュエータ9,9は伸長するのでボトムダンプバケット18はボトムを開く動作を行う。
【0036】
上記第2方向切換弁6の管路6dに設けた逆止弁6eにより第2方向切換弁6がアタッチメント位置6bに作動中に、第1方向切換弁5をダンプ位置5bに作動しても第1アクチュエータ8のヘッド室8bから第2方向切換弁6への戻り油の逆流を防止している。
【0037】
このボトムダンプバケットの開閉動作を行っているときに作業機レバー10をダンプ位置10Aまたは掘削位置10Bに操作すると第1方向切換弁5は掘削位置5aまたはダンプ位置5bに制御し第1油圧ポンプ2からの吐出する圧油で第1アクチュエータ8を伸縮することは可能である。したがって、第1アクチュエータ8と第2アクチュエータ9,9の同時操作が可能となっている。
【0038】
次に、本発明に係る油圧ショベルの油圧回路の第2実施例を図2を参照して説明する。尚、図1と同一符号を付した部品は同一であり説明は省略する。この第2実施例ではアタッチメントとしてブレーカを装着したものである。
【0039】
図2に示す電磁弁17はブレーカスイッチ12と接続している。電磁弁17はパイロット管路17aを介して優先弁13に接続すると共に、第2方向切換弁6の操作部6Bに接続している。また、電磁弁17はパイロット管路17bを介して第3方向切換弁71の操作部71Aに接続している。第3方向切換弁71は第2方向切換弁6の下流側の管路6cと接続し、管路71b,管路71cを介してブレーカ(以下第2アクチュエータと言う)19の図示しないピストン室に接続している。
【0040】
次に、作動について説明する。ブレーカスイッチ12を操作すると、電気信号が電磁弁17に作用する。この信号により電磁弁17は左に移動し開位置となる。これによりパイロットポンプ4から吐出するパイロット圧は管路4aから分岐する管路4bを通って電磁弁17を介してパイロット管路17aに流入する。このパイロット圧はパイロット管路17aから優先弁13に作用し、この優先弁13を右に移動し閉位置となる。
【0041】
このため前記パイロット弁10aから管路10bを通って管路10eに流入するパイロット圧は優先弁13により遮断されて第2方向切換弁6の操作部6Aに作用しない。パイロット圧は管路17aから管路17cを通って第2方向切換弁6の操作部6Bに作用する。このパイロット圧により第2方向切換弁6は右に移動しアタッチメント位置6bとなり、第2油圧ポンプ3から吐出する圧油は管路3aから第2方向切換弁6を通って管路6cに流入する。
【0042】
一方電磁弁17を通ったパイロット圧はパイロット管路17bを介して第3方向切換弁71の操作部71Aに作用し、この第3方向切換弁71を右に移動し開位置71aとなる。このため第2油圧ポンプ3から吐出する圧油は管路6cを介して第3方向切換弁71を通って管路71bから第2アクチュエータ19の図示しないピストン室に流入する。これにより図示しないピストンがチゼル19aの打撃を行う。71cは戻り管路である。
【0043】
上記の第2アクチュエータとしてボトムダンプバケット、ブレーカを例として説明したが、これ以外に建築資材等の把持装置や鋼材切断機等のアクチュエータに本発明の油圧回路が適していることは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る油圧ショベルの油圧回路によれば、第2方向切換弁を掘削位置とアタッチメント位置を有する3方向切換弁としたので、標準バケット以外のアタッチメントを使用するときは第2方向切換弁に油圧配管、第3方向切換弁、優先弁を増設するのみでアタッチメントの使用が可能となると共に、優先弁により一つの方向切換弁の作動位置を換えることにより、異なるシリンダに圧油を供給することができるので油圧回路が簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧ショベルの油圧回路の第1実施例を示す図である。
【図2】本発明の油圧ショベルの油圧回路の第2実施例を示す図である。
【図3】油圧ショベルの側面図である。
【図4】従来の油圧ショベルの油圧回路を示す図である。
【図5】従来の油圧ショベルのバケット弁を3方向切換弁としたものである。
【図6】従来の油圧ショベルのバケット弁を2方向切換弁としたものである。
【符号の説明】
1…エンジン、2,3…油圧ポンプ、4…パイロットポンプ、5…第1方向切換弁、6…第2方向切換弁、7,71…第3方向切換弁(サービス弁)、8…第1アクチュエータ、9,19…第2アクチュエータ、10…作業機レバー、11…ボトムダンプレバー、12…ブレーカスイッチ、13…優先弁、14…シャトル弁、15…第1電磁弁、16…第2電磁弁、17…電磁弁、18…ボトムダンプバケット、20…油圧ショベル。
Claims (3)
- エンジン(1) により駆動される第1油圧ポンプ(2)と、第2油圧ポンプ(3) と、パイロットポンプ(4) を有し、
この第1油圧ポンプ(2) の圧油が供給され、掘削用アクチュエータ(8)の作動方向を切換える第1方向切換弁(5)と、
第2油圧ポンプ(3) の圧油が供給され、掘削用アクチュエータ(8)の作動方向を切換えるとともに、掘削用アクチュエータ (8) とブレーカ、把持装置または鋼材切断機のアクチュエータ (19) とへ圧油の供給を切換える第2方向切換弁(6)と、ブレーカ、把持装置または鋼材切断機の作動を切換える第3方向切換弁 (71)を備え、
かつ、第1方向切換弁(5)、第2方向切換弁(6)及び第3方向切換弁 (71)をパイロットポンプ(4)からのパイロット圧により切換え作動する油圧ショベルの油圧回路において、
この第2方向切換弁(6) の切換位置の一側は掘削用アクチュエータ(8)と接続し、切換位置の他側は第3方向切換弁(71) を介してブレーカ、把持装置または鋼材切断機のアクチュエータ(19)と接続したことを特徴とする油圧ショベルの油圧回路。 - 前記第2油圧ポンプ(3) からの圧油を、掘削用アクチュエータ(8)とブレーカ、把持装置または鋼材切断機のアクチュエータ (19) とへ供給を選択する優先弁(13)を第2方向切換弁(6) のパイロット管路(10e) に接続したことを特徴とする請求項1記載の油圧ショベルの油圧回路。
- エンジン (1) により駆動される第1油圧ポンプ (2) と、第2油圧ポンプ (3) と、パイロットポンプ (4) を有し、
この第1油圧ポンプ (2) の圧油が供給され、第1アクチュエータ (8) の作動方向を切換える第1方向切換弁 (5) と、
第2油圧ポンプ (3) の圧油が供給され、第1アクチュエータ (8) の作動方向を切換えるとともに、第1アクチュエータ (8) と第2アクチュエータ (9,19) とに圧油の供給を切換える第2方向切換弁 (6) とを備え、
かつ、第1方向切換弁 (5) と第2方向切換弁 (6) をパイロットポンプ (4) からのパイロット圧により切換え作動する油圧ショベルの油圧回路において、
この第2方向切換弁 (6) の切換位置の一側は第1アクチュエータ (8) と接続し、切換位置の他側は第3方向切換弁 (7,71) を介して第2アクチュエータ (9,19) と接続し、
さらに前記第2アクチュエータ(9,19)の操作手段(11,11a,12) と、この操作手段(11,11a,12) からの操作信号により開動作する電磁弁(15,16,17)と、前記パイロットポンプ(4)のパイロット管路(4a,4b,4c)を電磁弁(15,16,17)を介して優先弁(13)に接続したことを特徴とする油圧ショベルの油圧回路。
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CN108625425B (zh) * | 2018-06-15 | 2023-12-15 | 山东临工工程机械有限公司 | 超大型挖掘机用液压系统 |
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