JP3546489B2 - 歯車の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、歯車の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来の歯形創成理論に基づく曲線で形成される歯車は、標準化した歯切工具で切削工法により歯形が形成されるため、図4に示すように、歯底1に対し左右の歯面は対称形状に形成され、ドライブ側歯面Dとコースト側歯面Cは対称形をなしている。しかし、自動車の変速機等に歯車が使用される場合には、左右何れか側の歯面がドライブ側となり、ドライブ側の歯面にはコースト側よりも強く入力荷重が作用し、ドライブ側歯面は摩耗,破損(フレーキング,スポーリング等)にさらされるものであり、現実にはドライブ側歯面はコースト側歯面よりも強度が要求され、また、ギアノイズ等の発生を抑えるためにはドライブ側の歯面はコースト側の歯面よりも歯形精度等が優れていることが要求されるものであり、従来の切削工法による対称形状に形成された歯面では実状にそぐわないという問題点があった。
また、使用時に噛合率が2.0以上となる歯車においては、ドライブ側歯面における噛み合い始め点付近の強度が特に重要となり、この噛み合い始め点付近の強度が歯車の全体強度と相関があり、特にこの付近の歯面組織および歯面精度が要求されるのであるが、従来工法ではこのような点は無視されて歯車が製造されるものであり、実状にそぐわない歯車となってしまうという問題点があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、ドライブ側の歯面の特に噛み合い始め点付近の歯面組織及び歯面精度が向上した歯車の製造方法を提供せんことを目的とし、その第1の要旨は、金型を押圧移動させて歯面を盛り上げ形成させる鍛造,圧造,サイジング工法による歯車の製造方法において、ドライブ側となる歯面の噛み合い始め点を始点として前記金型の押圧力を作用させ該金型を歯面に沿って押圧移動させることである。
また第2の要旨は、歯車のすべり方向の軸方向ベクトル成分と、金型の移動の軸方向ベクトル成分方向とが合致していることである。
【0004】
【作用】
金型を押圧移動させて歯面を盛り上げ形成させる際に、ドライブ側となる歯面の噛み合い始め点をスタートポイントとして、この点から金型の押圧力を加えて徐々に歯面に沿って金型を移動させることにより、噛み合い始め点の内側に強固なファイバーフローが形成されて、この付近の歯面組織が強固なものとなり、また、この付近の歯面精度が向上して歯車全体の強度が高められ、使用時に従来よりも耐久性が高まった歯車となり、また、面精度が良好でギアノイズの発生も少なくすることができる。
また、歯車のすべり方向の軸方向ベクトル成分と、金型の移動の軸方向ベクトル成分方向とが合致していることにより、歯車の噛み合い進行方向にファイバーフローが形成されて、歯面組織が強固なものとなり、また、歯面精度が向上して歯車の強度が高められ、使用時に従来よりも耐久性が高まった歯車となる。
【0005】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、鍛造,圧造,サイジング工法等により金型を用いて歯車を製造する概略構成図を示すものであり、図2は、その要部拡大斜視図を示すものである。
【0006】
ベース11には複数の金型12,12,12が固定されており、各金型12,12,12はねじれ角βを有する傾斜状にそれぞれ並列配置されたものであり、各金型12,12,12により図2に示すように歯車の歯形が形成される。
金型のベース11にPで示す矢印方向に押圧力を加えると、各金型12が歯車に押し付けられて、金型12の移動により、盛り上げ状に歯部Gが形成されるものであり、金型12の底面部12aにより歯底1が形成され、金型12の側面部12b,12cにより歯面が形成されるものであるが、本例では、金型12はそれぞれねじれ角βを有する傾斜状に形成されているため、荷重Pが作用することにより、ねじれ角βの関係で金型12の側面部12bが歯面に対し強く押圧されて移動することとなり、従って、金型12の側面部12bが押圧される図示右側のドライブ側歯面Dに押圧荷重が強く作用して、ドライブ側歯面Dは反対側のコースト側歯面Cよりも強い押圧力により内側に良好なファイバーフロー(繊維組織)が形成され、しかも、ドライブ側歯面Dは金型12の押圧移動に従って強い摩擦力を受けて面精度が良好に確保される。
【0007】
従って、ドライブ側歯面Dはコースト側歯面Cよりも面精度および面強度が高められたものとなり、特に、ねじれ角βを有するヘリカルギア等を形成する際には、極めて良好に金型12により一方側のドライブ側歯面Dを他方側のコースト側歯面Cよりも面精度等を高めたものとして製造することができ、このように製造された歯車を自動車用変速機等に使用する際には、ドライブ側歯面Dは入力荷重等を受けて使用頻度がコースト側歯面Cよりも高いものであり、従来よりもドライブ側歯面Dは優れた面精度および面強度に形成されているため、実際の使用状況に良好に対応することができる。
【0008】
なお、本例では、金型12を歯面に押圧させて移動させる際に、図3に示すように、ドライブ側歯面Dの噛み合い始め点Eを始点とし、この点Eから金型12の押圧力を作用させてゆき、歯面に沿って金型12を押圧移動させるものであり、このように噛み合い始め点Eから歯面に沿って押圧力を移動させて製造することにより、噛み合い始め点Eから、歯面の内側にはファイバーフロー(繊維組織)が金型12の移動方向に沿って連続して強固に形成されるため、ファイバーフローにより、噛み合い始め点Eから歯面に沿って歯面組織が強固なものに形成されることとなり、また特に噛み合い始め点Eから押圧力を開始させるため、金型12の強大な摩擦力によりこの付近の歯面精度が良好なものとなる。
【0009】
この噛み合い始め点Eは、実際の歯車の使用時において相手方の歯車からの入力荷重が最も強く作用する点であり、この噛み合い始め点Eの面組織および面精度が歯車全体の強度に強く影響するものであり、本例では前述した如く、金型の押圧力がこの噛み合い始め点Eからスタートして歯面に沿って加えられるため、噛み合い始め点Eから内側に連続して金型12の滑り方向に沿ってファイバーフローが良好に形成され、歯面組織が強化されるとともに、金型の押圧移動に沿って、歯面精度が金型の精度に近いものとなり、高精度の歯面を得ることができ、また、歯車のすべり方向の軸方向ベクトル成分と、金型の移動の軸方向ベクトル成分方向とを合致させることにより、図3における金型12の滑り方向Aに沿って良好な歯面組織および歯面精度が形成され、この図3でハッチングで示す部分は、使用時において相手方の歯車が噛み合い入力荷重を受ける部分であり、特にこのハッチング部分が強化されて、従来の歯車よりも耐久性が高まり、また、面精度が向上しているためギアノイズの発生も少なくなるものである。
【0010】
【発明の効果】
本発明は、金型を押圧移動させて歯面を盛り上げ形成させる鍛造,圧造,サイジング工法による歯車の製造方法において、ドライブ側となる歯面の噛み合い始め点を始点として前記金型の押圧力を作用させ該金型を歯面に沿って押圧移動させることとしたため、使用時に、特に強度および面精度の要求されるドライブ側歯面の噛み合い始め点に、金型により強固なファイバーフローを形成させ、かつファイバーフローを歯面方向に金型を滑らせて良好に形成させ、ファイバーフローにより歯面組織を強化させることができ、また歯面精度も向上したものとなり、使用状態において歯車全体の強度が増し、従来よりも耐久性に優れ、かつギアノイズの発生の少ない歯車を得ることができる効果を有する。
また、歯車のすべり方向の軸方向ベクトル成分と、金型の移動の軸方向ベクトル成分方向とが合致していることにより、歯車の噛み合い進行方向にファイバーフローが形成されて、歯面組織が強固なものとなり、また、歯面精度が向上して歯車の強度が高められ、使用時に従来よりも耐久性が高まった歯車となる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】金型を押圧移動させて歯車を製造する作用説明図である。
【図2】図1の要部拡大斜視図である。
【図3】ドライブ側歯面の噛み合い始め点と金型の滑り方向を示す斜視構成図である。
【図4】従来の歯形創性理論に基づく歯形図である。
【符号の説明】
G 歯部
D ドライブ側歯面
C コースト側歯面
P 荷重
A 金型の滑り方向
E 噛み合い始め点
11 ベース
12 金型
12a 底面部
12b,12c 側面部

Claims (2)

  1. 金型を押圧移動させて歯面を盛り上げ形成させる鍛造,圧造,サイジング工法等による歯車の製造方法において、ドライブ側となる歯面の噛み合い始め点を始点として前記金型の押圧力を作用させ、該金型を歯面に沿って押圧移動させることを特徴とする歯車の製造方法。
  2. 歯車のすべり方向の軸方向ベクトル成分と、金型の移動の軸方向ベクトル成分方向とが合致している請求項1に記載の歯車の製造方法。
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