JP3545259B2 - ディスクへの信号記録又は再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスクに対して信号の記録又は再生を行う、所謂オートチェンジャタイプの装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図33は、従来の装置の斜視図であり、図34(a)、(b)は同上の平面図である。これは、奥部に記録再生部(7)を具えるシャーシ(1)上に、箱体であるドロア(3)を水平移動可能に設けている。記録再生部(7)は周知の如く、ターンテーブル(70)及びピックアップ(71)を具える。以下の記載では、ドロア(3)がターンテーブル(70)に向かって移動する方向を前方、その逆を後方とする。
ドロア(3)内には、ディスクが載置されるトレイ(4)(40)が上下2段に設けられている。ディスクには直径12cmの大ディスクと直径8cmの小ディスクがあり、トレイ(4)(40)にはどちらのディスクも載置可能である。各トレイ(4)(40)はドロア(3)内を前後に移動可能であり、図34(a)、(b)に点線で示すようにトレイ(4)(40)がドロア(3)の前端部に移動した位置をEXTRA位置、実線で示すように後端部に移動した位置をHOME位置と呼ぶ。
【0003】
また、ドロア(3)がシャーシ(1)に対して前方に移動し、シャーシ(1)全面に被さった位置をCLOSE位置、該CLOSE位置からドロア(3)が後方に移動した位置をOPEN位置と呼ぶ。ドロア(3)は後記のキャビネット(100)に出没可能に設けられ、ドロア(3)がOPEN位置でトレイ(4)(40)がHOME位置にてドロア(3)がキャビネット(100)から露出してドロア(3)の外側からトレイ(4)(40)にディスクを載置できる。ドロア(3)がCLOSE位置で、トレイ(4)(40)がEXTRA位置のときに、トレイ(4)(40)が下降して記録再生部(7)に対向し、ディスクを介して信号の記録又は再生ができる。
図36(a)、(b)は、ドロア(3)とシャーシ(1)の側面図であり、(a)はOPEN位置を、(b)はCLOSE位置を夫々示す。図36(a)に示すように、上段のトレイ(4)と下段のトレイ(40)との間には、高さ方向に僅かな隙間Hを設けている。下段のトレイ(40)にディスクDを載置する際には、上段のトレイ(4)をEXTRA位置に前進させ、HOME位置にある下段のトレイ(40)を露出させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図36(a)に示すように、下段のトレイ(40)がHOME位置にてキャビネット(100)から露出しているときに、使用者が誤って大ディスクの上に小ディスクを重ねて該トレイ(40)に載置することがある。この場合、上段のトレイ(4)をHOME位置に戻すと、下段のトレイ(40)上の小ディスクDdが、上段のトレイ(4)の下面に食い込む。このまま、図36(b)に示すように、ドロア(3)をCLOSE位置に前進させ、更に下段のトレイ(40)をEXTRA位置に前進させて記録再生部(7)に対向させると、上段のトレイ(4)の下面と小ディスクDdの摩擦により、小ディスクDdがHOME位置に取り残されて、シャーシ(1)上に落下する虞れがある。下段のトレイ(40)をHOME位置に戻しても、該トレイ(40)はシャーシ(1)上に落下したディスクDdの上側を通過するから、ディスクDdはシャーシ(1)の外側に排出されず、ディスクDdがシャーシ(1)から取り出せない虞れがある。
本発明は、使用者が誤ってディスクを2枚重ねてトレイに載置して、トレイを前進させたときにも、トレイから脱落した上側のディスクをシャーシ上に残留させないことを目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
ディスクへの信号記録又は再生装置は、ディスクが載置されるトレイ(40)を収納したドロア(3)をシャーシ(1)上に設け、トレイ(40)はドロア(3)の前端部であるEXTRA位置と後端部であるHOME位置との間で前後移動可能に配備され、HOME位置にてドロア(3)外部からディスクがトレイ(40)に載置される。
シャーシ(1)上にてトレイ(40)のHOME位置の下方には、トレイ(40)の移行路下面と略同じ高さで、トレイ( 40 )の前後移動方向と平行な方向に延びる形状を有する突壁(11)が立設され、該突壁(11)は、トレイ(40)の前進中にトレイ(40)から不用意に脱落したディスクを、EXTRA位置に前進したトレイ(40)との間で受ける。
【0006】
【作用及び効果】
トレイ(40)の前進中にトレイ(40)から不用意に脱落したディスクは、EXTRA位置に前進したトレイ(40)と突壁(11)とにより受けられる。ディスクが突壁(11)上に脱落した後に、トレイ(40)をHOME位置に戻すと、脱落したディスクは該トレイ(40)上に引掛って、シャーシ(1)から排出される。
即ち、突壁(11)によってトレイ(40)から脱落したディスクが、シャーシ(1)上に残留することを防ぐ。これにより、使用者の不注意によりトレイ(40)にディスクを2枚載置し、上側のディスクがトレイから脱落しても、該ディスクをシャーシ(1)から取り出せすことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
(全体構成の概略)
以下、本発明の一例を図を用いて詳述する。
図1は、本例に関わる装置の斜視図であり、図2は、該装置の概略構成を示す側面図である。キャビネット(100)にはドロア(3)が出没自在に設けられ、キャビネット(100)のフロントパネル内にて、該ドロア(3)の移行路側方には、電源ON/OFF釦(110)、ドロア(3)を移動させる際に操作する開閉釦(120)、及び再生時に押す操作釦(130)(130)(130)が設けられている。ドロア(3)の移行路下方には、再生状態等を示す表示部(140)が設けられている。以下、ディスクは再生専用のディスクとして記載するが、信号を記録可能なディスクについても本装置が適用できる。
【0008】
キャビネット(100)の奥部にてシャーシ(1)上には、ターンテーブル(70)を具えた記録再生部(7)が設けられている。ドロア(3)内には、夫々ディスクDが載置される2枚のトレイ(4)(40)が上下段に配備され、記録再生部(7)上には他のトレイ(41)が配備される。即ち、キャビネット(100)内には3枚のトレイ(4)(40)(41)が配備され、何れか1つのトレイが記録再生部(7)に対向する。
電源投入当初にドロア(3)の上段に位置するトレイ(4)を1番、下段に位置するトレイ(40)を2番、記録再生部(7)上に位置するトレイ(41)を3番とする。前記操作釦(130)(130)(130)は各トレイ(4)(40)(41)の番号に対応している。以下、トレイ及びドロア(3)の動作説明にあっては、各トレイ(4)(40)(41)の当初の格納位置は図2に示す位置である。
【0009】
ドロア(3)をキャビネット(100)から露出させ、又キャビネット(100)内に収納する際には、開閉釦(120)を操作する。所望の番号のトレイ(4)(40)(41)をキャビネット(100)から露出させるには、開閉釦(120)と所望のトレイ番号に対応した操作釦(130)(130)(130)を操作する。所望の番号のトレイ(4)(40)(41)上のディスクを再生するには、ドロア(3)がキャビネット(100)内に収納された状態で、対応した操作釦(130)(130)(130)を操作する。尚、どのトレイ(4)(40)(41)にもディスクが載置されていない状態で、操作釦(130)(130)(130)を操作すれば、ドロア(3)がキャビネット(100)から露出するが、この詳細は後記する。
【0010】
本装置に於いては、各トレイ(4)(40)(41)は図2及び図27(a)〜(d)に示すように、前後方向を含みシャーシ(1)に垂直な面内を水平状態を保ったまま時計方向又は反時計方向に回動して格納位置を変える。具体的には、1番のトレイ(4)を記録再生部(7)に対向させるには、1番のトレイ(4)を前進させた後に、2番のトレイ(40)を1番のトレイ(4)が格納されていた位置まで上昇させる。3番のトレイ(41)を2番のトレイ(40)が格納されていた位置まで後退させた後に、1番のトレイ(4)を記録再生部(7)に向けて下降させる。即ち、1番のトレイ(4)は前後方向を含みシャーシ(1)に垂直な面内を時計方向に回動して、記録再生部(7)に達する。記録再生部(7)に対向した1番のトレイ(4)を元の位置に戻すには、上記と逆の経路を辿る。
尚、図2に於いて、2番のトレイ(40)を記録再生部(7)に対向させるには、3番のトレイ(41)を上昇させてから、2番のトレイ(40)を前進させる。1番のトレイ(4)を下降した後に、3番のトレイ(41)を後退させて、ドロア(3)の上段に配置する。即ち、3番のトレイ(41)は前後方向を含みシャーシ(1)に垂直な面内を反時計方向に回動する。トレイを時計方向又は反時計方向の何れに回動させるかは、どのトレイを記録再生部(7)に対向させるかにより決まる。
【0011】
図3(a)、(b)は、シャーシ(1)とドロア(3)の平面図であり、夫々CLOSE位置とOPEN位置を示す。ドロア(3)はシャーシ(1)に対して、従来と同様に、OPEN位置とCLOSE位置の間を往復動自在に設けられ、OPEN位置にて図1の如く、ドロア(3)内の1番のトレイ(4)がキャビネット(100)から露出する。CLOSE位置にあっては、ドロア(3)はシャーシ(1)の奥側から立設したストッパ壁(10)に接して、CLOSE位置から前進することを規制される。また、トレイ(4)はドロア(3)内にて、従来と同様にHOME位置とEXTRA位置の間を移動する(図34(a)参照)。仮に、ドロア(3)がOPEN位置に後退していると、トレイ(4)はドロア(3)から前方に飛び出さなければ、記録再生部(7)に対向できない。従って、前記の如く、トレイの格納位置を変える時は、ドロア(3)はCLOSE位置に配備されている必要がある。
【0012】
キャビネット(100)の奥部にて、3番のトレイ(41)にはクランパ(8)が昇降自在に被さり、周知の如く、下降したクランパ(8)と前記ターンテーブル(70)によって、トレイ(41)上のディスクDを挟持する。トレイの格納位置を変える時は、クランパ(8)は上昇して1番のトレイ(4)の移動を妨げない。ドロア(3)の両側部内側にはギア列(5)(5a)が設けられ、一方のギア列(5)が前記3枚のトレイ(4)(40)(41)をキャビネット(100)内にて回動させる。また、シャーシ(1)の後端部に突壁(11)(11)(11)が立設され、OPEN位置では該突壁(11)(11)(11)が露出するが、この突壁(11)(11)(11)の役目は後記する。
【0013】
図4は、ドロア(3)とシャーシ(1)と、記録再生部(7)に対向するトレイ(41)の分解斜視図である。ディスクには直径12cmの大ディスクと直径8cmの小ディスクがあり、どのトレイも大ディスクと小ディスクに夫々対応した大凹部(42)と小凹部(43)を同心に形成している。トレイの中央部に、ターンテーブル(70)及びディスクへの光の通過を許す開口(44)を開設している。クランパ(8)は、シャーシ(1)の前端部に立設したガイド壁(12)(12)に沿って昇降する。
シャーシ(1)の後端部裏側には、2つのモータ(MM1)(MM2)が配備され、一方のモータ(MM2)はシャーシ(1)の左側に配備されたドロア駆動機構(2)に連繋し、他方のモータ(MM1)は前記ギア列(5)(図3参照)を回転させるギア列駆動機構(400)に連繋する。
【0014】
シャーシ(1)及びドロア(3)内には、8つのスイッチ(SW1)〜(SW8)が配備される。各スイッチ(SW1)〜(SW8)はアンビルが押されてONになる周知の構造である。スイッチ(SW1)は、記録再生部(7)のピックアップ(71)がターンテーブル(70)に最も接近した状態を検出し、スイッチ(SW2)(SW3)のON、OFFによりトレイ(4)がEXTRA位置又はHOME位置に達したことを検出する。
スイッチ(SW4)(SW5)は、記録再生部(7)に対向したトレイが何番のトレイかを検出し、スイッチ(SW6)はドロア(3)がOPEN位置又はCLOSE位置に達したことを検出する。スイッチ(SW7)(SW8)は、ドロア駆動機構(2)の作動状態を検出する。
【0015】
(トレイの詳細)
図5は、3番のトレイ(41)の裏面図である。1番、2番のトレイ(4)(40)とは後記の突軸(46)(47)の有無が異なるだけで、他の構成は同じである。トレイ(41)の一側面には、多数の突起(45)(45)が等間隔に設けられている。突起(45)は後記の如くドロア(3)内の前記ギア列(5)に連繋する。トレイ(41)の前端部裏側で突起(45)の近傍には前記スイッチ(SW4)(SW5)を押す2本の突軸(46)(47)が突設されている。尚、1番のトレイ(4)には一方の突軸(47)が設けられておらず、2番のトレイ(40)には他方の突軸(46)が設けられていない。1番のトレイ(4)が記録再生部(7)に対向したときは、スイッチ(SW4)がOFF、スイッチ(SW5)がONとなる。2番のトレイ(40)が記録再生部(7)に対向したときは、スイッチ(SW4)がON、スイッチ(SW5)がOFFとなる。3番のトレイ(41)が記録再生部(7)に対向したときは、両スイッチ(SW4)(SW5)がONとなる。これにより、どのトレイが記録再生部(7)に対向しているかが判る。
【0016】
(ドロアの構造)
図6は、図4のドロア(3)をA−A線で破断した断面図である。ドロア(3)内の2枚のトレイ(4)(40)は、僅かな間隔を設けて重なっている。ドロア(3)の両側部には、蹴上げ部材(9a)(9a)が前後方向に直交する面内にて回動自在に設けらている。該蹴上げ部材(9a)は、図10に示すように、回転軸(90)の両端部に星形片(91)(91)を一体に設けて形成され、星形片(91)は5つの蹴上げ片(92)(92)を回転軸(90)から放射状に配置して構成される。両星形片(91)(91)は位相が合わさり、一方の星形片(91)からは嵌合軸(93)が外向きに突出している。各星形片(91)の最も内側の蹴上げ片(92)が、図6に示すトレイ(4)(40)間の隙間に嵌まり、上側のトレイ(4)は蹴上げ片(92)の先端部に支持される。下側のトレイ(40)は、ドロア(3)の側板から内向きに突出した受け板(35)に支持されている。前記シャーシ(1)の突壁(11)は先端が下段のトレイ(40)の下面に接近している。
【0017】
図7は、ドロア(3)の裏面図である。ドロア(3)の一側部には、ラック(30)が前後に延びて形成され、該ラック(30)の前端部はドロア(3)の裏面から突出した壁片(31)に繋がる。壁片(31)の後端部近傍には、鉤片(32)が突出している。壁片(31)及び鉤片(32)は、後記するようにドロア駆動機構(2)に連繋する。ラック(30)の前後方向中央部よりも前側には、第1押込み子(33)が突出し、該第1押込み子(33)はOPEN位置にてスイッチ(SW6)をONにする。ラック(30)の後端部は、第2押込み子(34)に繋がり、該押込み子(34)はCLOSE位置にてスイッチ(SW6)をONにする。前記受け板(35)は、トレイ(40)の前後方向の中央部を支持する。
ドロア(3)内の両ギア列(5)(5a)は連結軸(36)にて繋がり、左側のギア列(5)の回転が右側のギア列(5a)に伝えられる。左側のギア列(5)には、前記スイッチ(SW2)(SW3)が対向する。
【0018】
図8は、図7のドロア(3)をB方向から見た側面図であり、図4のドロア(3)とは上下が逆である。また、図9は図7をC方向から見た断面図である。ギア列(5)の最も上流側のはすばギア(58)には、後記するようにモータ(MM1)の回転が伝達され、該ギア(58)は伝達ギア(59)を介して、トレイ搬送ギア(6)に噛合する。 該トレイ搬送ギア(6)の両側には、第1トレイ昇降ギア(50)、第2トレイ昇降ギア(51)が噛合し、第1トレイ昇降ギア(50)の前方に第1蹴出し部材(9)が、第2トレイ昇降ギア(51)の後方に前記第2蹴出し部材(9a)が配備される。各蹴出し部材(9)(9a)は、回転軸(90)がドロア(3)内面から突出した軸受け(94)(94)に受けられて、嵌合軸(93)がトレイ昇降ギア(50)(51)の側面に設けられたカム溝(52)に嵌まる。蹴出し部材(9)(9a)は、該カム溝(52)に案内されて回転軸(90)を中心に回転する。トレイ搬送ギア(6)には、連結軸(36)を回転中心とする小ギア(250)も噛合する。第1蹴出し部材(9)は、第2蹴出し部材(9a)と同様に、ドロア(3)の両側部に設けられる。
【0019】
図12(a)は、第1トレイ昇降ギア(50)の斜視図、図12(b)は図12(a)の裏面図である。第1トレイ昇降ギア(50)の表面は、回転方向に沿って凸面(54)と凹面(55)を有するカム面(53)を形成し、該カム面(53)がスイッチ(SW2)(SW3)に対向する。前記カム溝(52)は、端部開口を第1トレイ昇降ギア(50)の上面と下面に向け、螺旋状に形成されている。また、第1トレイ昇降ギア(50)の裏面には、歯先を内側に向けた歯面(56)及び該歯面(56)に繋がる円弧壁(57)が該ギア(50)の回転中心と同心に形成されている。
尚、第2トレイ昇降ギア(51)の裏面にも、第1トレイ昇降ギア(50)と同様に歯面(56)と円弧壁(57)が設けられるが、第2トレイ昇降ギア(51)は第1トレイ昇降ギア(50)とは位相を違えてドロア(3)に取り付けられる。
【0020】
トレイ搬送ギア(6)及びトレイ昇降ギア(50)(51)の裏側には、補助ギア列(200)が配備される。図11は、該補助ギア列(200)の各ギアの配置を示す図であり、図7をB方向から見ている。トレイ搬送ギア(6)はドロア(3)側面から突出した枢軸(300)に嵌まり、ドロア(3)側面にて該枢軸(300)の上下から止め軸(310)(310)が突出している。また、各止め軸(310)から時計方向側にドロア(3)側面から補助止め軸(320)が突出している。
第1、第2トレイ昇降ギア(50)(51)は、補助ギア列(200)の外側に配備されるボス(330)(340)に夫々嵌まり、第1トレイ昇降ギア(50)が嵌まるボス(330)から枢軸(300)に向かって、第1中間ギア(210)、第2中間ギア(220)が配備されている。両中間ギア(210)(220)は2段ギアであり、第1中間ギア(210)の小径ギア(250)は前記第1トレイ昇降ギア(50)の歯面(56)に噛合する。また、第2トレイ昇降ギア(51)が嵌まるボス(340)から枢軸(300)に向かって、第3中間ギア(230)、第4中間ギア(240)が配備されている。第3、第4中間ギア(230)(240)は2段ギアであり、第3中間ギア(230)の小径ギアが第2トレイ昇降ギア(51)の歯面(56)に噛合する。
第1、第2トレイ昇降ギア(50)(51)は位相を違えて取り付けられているから、第1トレイ昇降ギア(50)が第1中間ギア(210)に噛合するタイミングと、第2トレイ昇降ギア(51)が第3中間ギア(230)に噛合するタイミングはズレる。
【0021】
図13は、トレイ搬送ギア(6)の分解斜視図である。トレイ搬送ギア(6)は上面周縁に歯面を形成したギア本体(60)の中空部に、トレイ案内片(61)を嵌めて構成される。ギア本体(60)の歯面が、両トレイ昇降ギア(50)(51)に噛合する。トレイ案内片(61)は、下面に開設した孔(図示せず)が補助止め軸(320)(320)に嵌まって回転を規制され、上面に2つの貫通孔(62)(62)を開設している。トレイ案内片(61)の上面からはガイド爪(63)(63)が外向きに突出し、両ガイド爪(63)(63)間に2枚のトレイ(4)(40)が位置する。
各貫通孔(62)にはトレイ搬送片(64)が回動自在に嵌まる。該トレイ搬送片(64)はトレイ案内片(61)に載置される板片(65)の各隅部から突軸(66)(66)を上向きに突出し、中央部から貫通孔(62)に嵌まる枢軸(67)を下向きに突出している。突軸(66)がトレイ(4)(40)の突起(45)(45)間に嵌まる(図9参照)。枢軸(67)の先端部はトレイ案内片(61)の下面を越え、該先端部に小ギア(68)が圧入される。小ギア(68)は第2中間ギア(220)又は第4中間ギア(240)に噛合する。枢軸(67)は中空であり、該中空部が前記止め軸(310)に余裕を持って嵌まる。これにより、トレイ搬送片(64)は止め軸(310)を中心に回転し、突軸(66)がトレイ(4)(40)の突起(45)を押してトレイ(4)(40)を搬送する。即ち、トレイ搬送ギア(6)は、ギア本体(60)と小ギア(68)に繋がったトレイ搬送片(64)を回転させる。
図7の左側のギア列(5)と右側のギア列(5a)の構成は、ほぼ同じであるが、右側のギア列(5a)のトレイ搬送ギア(6)には、トレイ搬送片(64)が設けられていない。
【0022】
図15は、ギア列(5)を図4のD方向から見た側面図であり、図8とは上下が逆である。
先ず、はすばギア(58)の回転動力は、伝達ギア(59)を介してトレイ搬送ギア(6)に伝わる。該トレイ搬送ギア(6)のギア本体(60)が枢軸(300)を中心に回転し、該回転は第1、第2トレイ昇降ギア(50)(51)に伝わる。第1トレイ昇降ギア(50)の裏面に形成された歯面(56)が第1中間ギア(210)を回転させ、第2中間ギア(220)を介してトレイ搬送片(64)の小ギア(68)を回転させる。第1トレイ昇降ギア(50)と小ギア(68)は同じ方向に回転する。
突軸(66)がドロア(3)上段のトレイ(4)に嵌合し、トレイ搬送片(64)は該トレイ(4)を搬送する。第1トレイ昇降ギア(50)の歯面(56)と第1中間ギア(210)との噛合が外れ、第1中間ギア(210)と第1トレイ昇降ギア(50)の円弧壁(57)が対向すると、第1トレイ昇降ギア(50)の回転が停止する。
【0023】
図14(a)、(b)は第1トレイ昇降ギア(50)の回転位置を示す図である。トレイ(4)搬送時には、第1トレイ昇降ギア(50)が回転するから、上段のトレイ(4)がHOME位置に後退しているときと、EXTRA位置に前進しているときでは、第1トレイ昇降ギア(50)の回転位置が異なる。図14(a)に示すHOME位置ではスイッチ(SW3)がカム面(53)の凸面(54)に接してONとなり、スイッチ(SW2)が凹面(55)に接してOFFとなる。図14(b)に示すEXTRA位置ではスイッチ(SW2)が凸面(54)に接してONとなり、スイッチ(SW3)が凹面(55)に接してOFFとなる。
【0024】
(トレイの格納位置の移動)(図11、図15、図16、図27参照)
図16(a)、(b)、(c)、及び図27(a)〜(d)は、1番のトレイ(4)を記録再生部(7)に対向させる手順を示す側面図である。
先ず、はすばギア(58)の回転を受けて、トレイ搬送ギア(6)のギア本体(60)が時計方向に、第1トレイ昇降ギア(50)が反時計方向(図15の矢印A方向)に夫々回転する。第2トレイ昇降ギア(51)も回転するが、円弧壁(57)が第3中間ギア(230)に対向して、第3、第4中間ギア(230)(240)は回転しない。第2中間ギア(220)に噛合した上側のトレイ搬送片(64)が反時計方向に回転し、図16(a)に示すように、突軸(66)が上段のトレイ(4)をHOME位置から前進させる。
【0025】
トレイ搬送片(64)が5回回転するとトレイ(4)がEXTRA位置に達し、スイッチ(SW2)(SW3)によりEXTRA位置が検出される。後記するように、クランパ(8)はトレイ(4)のEXTRA位置への前進を妨げない位置にまで上昇している。EXTRA位置のトレイ(4)は、図16(b)に示すように、蹴上げ部材(9)の蹴上げ片(92)に受けられ、後端部が突軸(66)に係合する。第1トレイ昇降ギア(50)は回転を続けるが、裏側の歯面(56)と第1中間ギア(210)の噛合が外れて、上側のトレイ搬送片(64)は回転を停止する。
【0026】
次に、第2トレイ昇降ギア(51)の回転により、図16(b)に示すように、カム溝(52)が第2蹴上げ部材(9a)を回動させ、2番のトレイ(40)を上昇させる。2番のトレイ(40)は、1番のトレイ(4)が格納されていた位置まで押し上げられる。
この後、第2トレイ昇降ギア(51)の裏側の歯面(56)が第3中間ギア(230)に噛合し、図16(b)に示すように下側のトレイ搬送片(64)が反時計方向に回転する。記録再生部(7)に対向していた3番のトレイ(41)が後退し、2番のトレイ(40)が格納されていた箇所に配備される。
最後に第1トレイ昇降ギア(50)の回転により、第1蹴上げ部材(9)が回転し、EXTRA位置にある1番のトレイ(4)の下降を許す。図16(c)に示すように、1番のトレイ(4)は記録再生部(7)に対向する。2番のトレイ(40)がドロア(3)の上段に、3番のトレイ(41)がドロア(3)の下段に夫々配備される。第1トレイ昇降ギア(50)は1番のトレイ(4)がHOME位置から記録再生部(7)に対向する位置に達するまでに1回転し、スイッチ(SW2)がOFF、スイッチ(SW3)がONとなる。
【0027】
(記録再生部)
図17は、シャーシ(1)の平面図である。記録再生部(7)は、サブシャーシ(72)の上にピックアップ(71)をターンテーブル(70)に接近離間可能に具えており、該ピックアップ(71)はサブシャーシ(72)上のモータ(MM3)により駆動される。サブシャーシ(72)は緩衝部材(73)(73)を介してシャーシ(1)に取り付けられる。記録再生部(7)の側方には記録再生部(7)に対向したトレイ(41)(図3(b)参照)の両端を受ける支持板(81)(81)が昇降可能に設けられている。各支持板(81)は、シャーシ(1)から突出した案内板(82)(82)に挟まれて昇降を案内される。
【0028】
(ギア列駆動機構)(図15、図17,図18参照)
モータ(MM1)は前記の如く、シャーシ(1)上のギア列駆動機構(400)に連繋する。該ギア列駆動機構(400)はプーリ(410)、伝達ベルト(470)、中間歯車機構(420)、及び前後に延びた角軸(430)を具え、モータ(MM1)は該角軸(430)を回転させる。角軸(430)には摺動子(440)が移動自在に嵌まり、摺動子(440)は角軸(430)とともに回転する。
図18は、シャーシ(1)とドロア(3)のギア列(5)を、ドロア(3)の内側から見た斜視図である。摺動子(440)ははすば歯車(450)の前方に嵌合溝(460)を形成して構成され、ドロア(3)がシャーシ(1)に取り付けられた状態で、はすば歯車(450)がギア列(5)のはすばギア(58)に噛合する。これにより、モータ(MM1)の回転がギア列(5)に伝わり、トレイ(4)が前後に移動する。
【0029】
モータ(MM1)が反時計方向に回転すると、角軸(430)及び摺動子(440)は時計方向に回転し、トレイ搬送ギア(6)は反時計方向に回転する。図15はドロア(3)の外側からギア列(5)を見た図であるから、ドロア(3)を内側から見た図18とはギア列(5)の回転方向が逆になる。即ち、図18にてトレイ搬送ギア(6)が反時計方向に回転することは、図15にあっては該ギア(6)が時計方向に回転することになる。第1トレイ昇降ギア(50)の矢印A方向の回転により、1番のトレイ(4)が前進する。
ドロア(3)の内側側面にて、はすばギア(58)の前方からは嵌合突起(37)が内向きに突出し、該嵌合突起(37)が摺動子(440)の嵌合溝(460)に嵌まる。これにより、ドロア(3)が前後に移動すると、摺動子(440)が角軸(430)に沿って移動する。
【0030】
(ドロア駆動機構)
図17のシャーシ(1)の左側に配備されたドロア駆動機構(2)は、前後に移動可能な作動杆(20)、該作動杆(20)の前方に位置して作動杆(20)に連動するクランパ昇降杆(21)、該クランパ昇降杆(21)の後端部に枢支(22a)され、作動杆(20)に対し係脱可能に配備された切換えレバー(22)を具える。作動杆(20)の後端部には、伝達ベルト(470)を介してモータ(MM2)により回転されるプーリ(23)、及び歯車列(24)を設けている。該歯車列(24)の下流端のギア(25)は、前記ドロア(3)のラック(30)(図7参照)に噛合して、ドロア(3)を駆動する。クランパ昇降杆(21)の移行路上には、時計方向に付勢された規制片(26)が枢支され、規制片(26)の自由端部からは、後記するようにCLOSE位置のドロア(3)の鉤片(32)に係合する突起(27)が上向きに突設されている。
図19は、作動杆(20)、クランパ昇降杆(21)、切換えレバー(22)の斜視図である。作動杆(20)は、下面がシャーシ(1)に接する移動板(600)の前端部から一段下がって細長の押し棒(610)を突出し、該押し棒(610)はクランパ昇降杆(21)の下側を通る。移動板(600)の先端はクランパ昇降杆(21)の後端部を押す当たり面(620)を形成し、移動板(600)上面の前端部からは、先端が後方に向かって細くなる係合突起(630)が突出している。移動板(600)の裏面後端部からは、第1スイッチ押し片(640)が下向きに突出している。
【0031】
クランパ昇降杆(21)は、切換えレバー(22)が枢支される板片(650)の右端部から縦壁(660)を突出して構成され、該縦壁(660)の先端部側面にカム溝(670)を凹設している。該カム溝(670)はクランパ(8)に嵌合して、クランパ昇降杆(21)の往復動に伴ってクランパ(8)を昇降させるが、この機構は周知の機構である(特開平3−286466号参照)。
板片(650)の後端部から立設した軸(680)には、ネジリバネ(690)が嵌まる。該ネジリバネ(690)の一方の脚片は切換えレバー(22)の後端部に掛かり、切換えレバー(22)を時計方向に付勢する。切換えレバー(22)の裏面からは、作動杆(20)の係合突起(630)に接する突片(28)が下向きに突出し、左側面からは当接片(29)が突出している。
【0032】
(クランパ)
図20は、図17のクランパ(8)の左側面図であり、クランパ昇降杆(21)の図示を省く。前記支持板(81)の下端はネジリバネ(83)に受けられて、支持板(81)は上向きに付勢されている。クランパ(8)はガイド壁(12)の内側に形成された長溝(13)に嵌まって昇降を案内され、先端部にディスクに接する円板(80)を回転自在に設けている。前記突壁(11)はドロア(3)下段のトレイの移行路下面と略同じ高さに設けられている。
前記の如く、1番のトレイ(4)はEXTRA位置にまで前進した後に下降して記録再生部(7)に対向する。クランパ(8)は上昇完了した位置で、円板(80)がEXTRA位置にまで前進したトレイ(4)の上側に配備され、トレイのEXTRA位置への前進を妨げない。
EXTRA位置のトレイ(4)は下降して支持板(81)の上端に受けられ、ターンテーブル(70)はトレイ(4)の下側に配備されている。記録又は再生時には、クランパ(8)はクランパ昇降杆(21)の前進により下降し、トレイ(4)及び支持板(81)をネジリバネ(83)に抗して下降させる。ターンテーブル(70)はトレイ(4)の開口(44)を通ってクランパ(8)に合わさり、ターンテーブル(70)とクランパ(8)とでトレイ(4)上のディスクを挟持する。ディスクはトレイ(4)から稍浮き上がり、ターンテーブル(70)とともに回転する。
【0033】
(OPEN位置とCLOSE位置の位置検出機構)
図22は、シャーシ(1)の後端部を示す平面図であり、シャーシ(1)を一点鎖線で示す。シャーシ(1)には、透孔(14)(15)が開設され、移動板(600)の前記第1スイッチ押し片(640)は1つの透孔(14)を貫通する。シャーシ(1)の裏側に配備された回路基板(500)上には前記モータ(MM2)の他に、第1スイッチ押し片(640)の移行路上に配備されたスイッチ(SW7)(SW8)、第1スイッチ押し片(640)の移行路の左方に配備されたスイッチ(SW6)が設けられている。OPEN位置では、スイッチ(SW8)は常にONになっている。
図21は、図22の左側面図である。シャーシ(1)の後端部には、開閉検出レバー(510)が前後移動可能に設けられ、該開閉検出レバー(510)からはシャーシ(1)の他の透孔(15)を貫通する第2スイッチ押し片(520)が突出する。スイッチ(SW6)は第2スイッチ押し片(520)の移行路上に配備される。開閉検出レバー(510)は一端部がシャーシ(1)に固定された板バネ(530)により前向きに付勢される。
【0034】
開閉検出レバー(510)は、後端部から突板(560)を上向きに突出し、CLOSE位置にてドロア(3)の第2押込み子(34)(図7参照)が突板(560)を前向きに押す。第2スイッチ押し片(520)は2手に分かれた脚片(540)(550)を具え、OPEN位置にて前側の脚片(540)がスイッチ(SW6)を、CLOSE位置にて後側の脚片(550)がスイッチ(SW6)をONにする。
このように、スイッチ(SW6)は、OPEN位置又はCLOSE位置にてONになるから、スイッチ(SW6)だけではドロア(3)がOPEN位置又はCLOSE位置の何れに位置しているのかが判らない。然るに前記の如く、OPEN位置では、スイッチ(SW8)がONであり、後記の如く、CLOSE位置からクランパ昇降杆(21)が前進すれば、スイッチ(SW7)がONとなるから、スイッチ(SW7)(SW8)により、ドロア(3)がOPEN位置又はCLOSE位置の何れに位置しているかが判る。
回路基板(550)は表示部(140)(図1参照)の奥部に配備されるマイコン(700)に繋がる。マイコン(700)は、CPU(710)と、トレイ上のディスク有無情報等が格納されたメモリ(720)と、モータ(MM1)(MM2)への通電時間を計測するタイマ(730)と、動作に応じたプログラムが格納されたROM(740)を具える。CPU(710)はモータ(MM1)(MM2)へ供給するパルス電圧を演算し、電圧を下げる際にはデューティ比を小さく、上げる際にはデューティ比を大きくする。尚、パルス電圧に代えて、パルス電流を供給してもよい。
【0035】
(ドロアの駆動)(図23、図24、図21、図22参照)
図23(a)、(b)、図24はドロア駆動機構(2)の平面図であり、図23(a)はドロア(3)のOPEN位置を、図23(b)はドロア(3)のCLOSE位置を、図24はドロア(3)がCLOSE位置で、クランパ昇降杆(21)が前進した位置を夫々示す。
ドロア(3)のOPEN位置にあっては、作動杆(20)は最も後方に位置する。ドロア(3)の壁片(31)が当接片(29)に接して、切換えレバー(22)をネジリバネ(690)の付勢力に抗して反時計方向に押す。切換えレバー(22)の突片(28)は、作動杆(20)の係合突起(630)の移行路から外れる。作動杆(20)の第1スイッチ押し片(640)はスイッチ(SW8)のアンビルを押してONにする。また、ドロア(3)の第1押込み子(33)が開閉検出レバー(510)の突板(560)を後向きに押し、該レバー(510)の第2スイッチ押し片(520)がスイッチ(SW6)をONにする。
ドロア(3)がOPEN位置からCLOSE位置に前進し、クランパ(8)が下降するまでの、各スイッチ(SW2)(SW3)(SW6)〜(SW8)のON、OFFタイミング及びモータ(MM1)(MM2)への給電電圧は図25に示される。
【0036】
ドロアCLOSE動作
CPU(710)(図21参照)はモータ(MM2)に給電して、図23(a)に示すようにモータ(MM2)を時計方向に回転させる。ドロア(3)のラック(30)に噛合したギア(25)は、時計方向に回転し、ドロア(3)は前方に移動する。ドロア(3)の第1押込み子(33)は開閉検出レバー(510)から離れ、開閉検出レバー(510)は板バネ(530)により戻されてスイッチ(SW6)はOFFとなる。
ドロア(3)がCLOSE位置に達すると、前記の如くドロア(3)の前端がシャーシ(1)のストッパ壁(10)に当たり、前進を規制される。このとき、図23(b)に示すように、ドロア(3)の第2押込み子(34)が開閉検出レバー(510)の突板(560)を前向きに押す。スイッチ(SW6)はONになり、CLOSE位置への到達が検知される。ドロア(3)の壁片(31)は切換えレバー(22)から離れ、該切換えレバー(22)はネジリバネ(690)により時計方向に回動する。突片(28)は係合突起(630)の移行路上に配備される。また、鉤片(32)の後端面(32a)は規制片(26)の突起(27)に接する。
【0037】
スイッチ(SW6)がONになってから、モータ(MM2)への給電電圧を下げて図23(b)に示すように、モータ(MM2)を逆向き、即ち反時計方向に回転させる(図25の▲1▼)。ドロア(3)は後方に付勢されるが、ドロア(3)の鉤片(32)と規制片(26)の突起(27)とが係合しているから、後方には移動しない。
前記の如く、作動杆(20)は前後移動可能であるから、ラック(30)に噛合したギア(25)が反時計方向に回動することにより、作動杆(20)が前進する。第1スイッチ押し片(640)に押されていたスイッチ(SW8)はOFFになる。移動板(600)の係合突起(630)は切換えレバー(22)の突片(28)を右向きに押して、突片(28)を一旦反時計方向に回動させるが、係合突起(630)が突片(28)を通過すると、切換えレバー(22)はネジリバネ(690)により元の位置に復帰する。
作動杆(20)の第1スイッチ押し片(640)がスイッチ(SW7)を押してONにすると、CPU(710)はモータ(MM2)への給電を停止する。
【0038】
クランパ下降
クランパ(8)を下降させるには、モータ(MM2)を反時計方向に回転させる。作動杆(20)が前進し、作動杆(20)の当たり面(620)はクランパ昇降杆(21)を前方に押す。カム溝(670)(図19参照)に嵌合したクランパ(8)が下降する。作動杆(20)の第1スイッチ押し片(640)がスイッチ(SW7)をONにすると、モータ(MM2)への給電を停止する。以上によりクランプが完了する。
クランパ上昇
クランパ(8)を上昇させるには、上記動作とは逆の動作を行う。図24に示す状態から、モータ(MM2)にパルス電圧を給電してモータ(MM2)及びギア(25)を時計方向に回転させる。ドロア(3)はストッパ壁(10)に接して前進を規制されているから、ラック(30)に噛合したギア(25)が時計方向に回転すると、作動杆(20)が後退する。第1スイッチ押し片(640)に押されていたスイッチ(SW7)はOFFになる。
係合突起(630)が切換えレバー(22)の突片(28)を後方に押し、クランパ昇降杆(21)と作動杆(20)は一体に後退する。クランパ(8)が上昇し、記録再生部(7)に対向していたトレイが後退可能になる。このとき、第1スイッチ押し片(640)に押されてスイッチ(SW8)はONになり、モータ(MM2)への給電を停止する。
【0039】
ドロア後退時
モータ(MM2)を反時計方向に回転させると、図24に示すように、作動杆(20)が前進し、押し棒(610)が規制片(26)の自由端部を押して反時計方向に回転させる。規制片(26)の突起(27)とドロア(3)の鉤片(32)との係合が解除され、ドロア(3)は後方への移動を許される。この状態で、ドロア(3)が後退し、ドロア(3)の壁片(31)が切換えレバー(22)を反時計方向に押す。突片(28)は係合突起(630)の移行路から脱出し、クランパ昇降杆(21)と作動杆(20)の係合が外れる。即ち、クランパ昇降杆(21)と作動杆(20)はCLOSE位置で連繋し、ドロア(3)がCLOSE位置から後退すると連繋が解除される。
ドロア(3)は後退を続け、第1押込み子(33)が開閉検出レバー(510)を後向きに押し、該レバー(510)の第2スイッチ押し片(520)がスイッチ(SW6)をONにする。モータ(MM2)の回転が停止し、ドロア(3)は図23(a)に示すOPEN位置に達する。クランパ昇降杆(21)と作動杆(20)の連繋が解除されているから、OPEN位置にて作動杆(20)が不用意に移動しても、クランパ(8)は上下移動しない。
スイッチ(SW6)のON検出後、モータ(MM2)への給電電圧を下げて、モータ(MM2)を時計方向に回転させる。ドロア(3)は前方に付勢されるが、モータ(MM2)への給電電圧が低いから、モータ(MM2)は低い駆動トルクしか発生せずドロア(3)は移動しない。作動杆(20)は後退し、規制片(26)が元の位置に復帰する。
第1スイッチ押し片(640)がスイッチ(SW8)をONにし、モータ(MM2)への給電を停止する。
【0040】
(トレイ格納位置チェンジ)
CLOSE位置に於いて、1番のトレイ(4)を記録再生部(7)に対向させる際の各スイッチ(SW2)(SW3)(SW6)〜(SW8)のON、OFFタイミング及びモータ(MM1)(MM2)への給電電圧は図26、図27(a)〜(d)に示される。
HOME位置復帰動作
先ず、一旦モータ(MM1)を反時計方向に回転させて、トレイ(4)を前進させる(図26の▲1▼)。スイッチ(SW3)がOFFとなり、トレイ(4)の前進を確認すると、モータ(MM1)を時計方向に逆転させ、トレイ(4)を戻す(図26の▲2▼)。この動作をHOME位置復帰動作と呼び、当初トレイ(4)が不用意に前進していても、トレイ(4)を確実にHOME位置に戻し、その後の動作に支障が生じることを防ぐ。
【0041】
1番トレイ前進
この後、モータ(MM2)へ低い電圧を給電して、モータ(MM2)を時計方向に回転させる(図26の▲5▼)。ドロア(3)はCLOSE位置に前進しているから、モータ(MM2)が時計方向に回転すると、クランパ昇降杆(21)が後退して、クランパ(8)は1番のトレイ(4)の前進を妨げない。
スイッチ(SW8)がONとなって、クランパ(8)の上昇が確認されてから、モータ(MM2)への給電を停止する。この後、モータ(MM1)を反時計方向に回転させる。1番のトレイ(4)は前進し、トレイ搬送ギア(6)の回転により、スイッチ(SW3)がOFFでスイッチ(SW2)がONになると、1番のトレイ(4)がEXTRA位置に達したことが判る(図27(b)参照)。モータ(MM1)へ低い電圧を給電して(図26の▲3▼)、第2トレイ昇降ギア(51)を低速で回転させる。蹴出し部材(9)が回転して、2番のトレイ(40)は1番のトレイ(4)が格納されていた場所まで上昇する。このとき、両スイッチ(SW2)(SW3)はONになる(図27(c)参照)。3番のトレイ(41)が後方に移動し、EXTRA位置にある1番のトレイ(4)が記録再生部(7)まで下降する。スイッチ(SW3)がONでスイッチ(SW2)がOFFになる(図27(d)参照)。
この後、モータ(MM1)をスイッチ(SW3)がOFFになるまで一旦オーバーランさせた後にモータ(MM1)を反転させ(図26の▲4▼)、ドロア上段に格納された2番のトレイ(40)のHOME位置復帰動作を行う。
【0042】
(トレイ前進時の引掛り防止)
記録再生部(7)に対向した1番のトレイ(4)を上昇させて、EXTRA位置からHOME位置まで戻すには、上記動作に対し、逆向きの電圧をモータ(MM1)(MM2)に給電すればよい。然るに、図26の▲3▼に点線で示すように、1番のトレイ(4)をEXTRA位置からHOME位置まで戻す際には、モータ(MM1)への給電電圧を下げている。
本装置にあっては、どのトレイ(4)(40)(41)についても、EXTRA位置からHOME位置に後退する際には、モータ(MM1)への給電電圧を下げて、駆動トルクを低減し、トレイの駆動力を低減する。逆に、HOME位置からEXTRA位置まで前進する際には、モータ(MM1)への給電電圧を上げて、駆動トルクを大きくしてトレイの駆動力を増加させる。
本装置にあっては、2番のトレイ(40)に誤ってディスクを2枚載置したときに発生する問題に対して、種々の工夫がなされており、トレイ(4)(40)の前進時に後退時よりもモータ(MM1)の駆動力を増加させているのも、その工夫の1つである。以下、発生しうる問題とそれに対する対策を夫々述べる。
【0043】
(問題と対策 その1)
ドロアの駆動力の切換
図35(a)に示すように、2番のトレイ(40)にディスクDを載置する場合には、ドロア(3)をOPEN位置に後退させた後に、1番のトレイ(4)をEXTRA位置に搬送する。2番のトレイ(40)が露出する。
このとき、使用者が誤って2番のトレイ(40)にディスクDを2枚載置することがある。次に、1番のトレイ(4)にディスクを載置せんとして該トレイ(4)をHOME位置に戻すと、両トレイ(4)(40)間の隙間Hに2番のトレイ(40)上のディスクが挟み込まれた状態となる。このままでは、1番のトレイ(4)の前進に負荷が加わる。また、ドロア(3)をOPEN位置に後退させても、使用者は2番のトレイ(40)からディスクを取り出すことができない。
【0044】
然るに本装置では、HOME位置復帰動作を除き、トレイ(4)の前進時は後退時よりもモータ(MM1)の駆動トルクが大きいから、たとえ隙間Hにディスクが挟まっても、1番のトレイ(4)は該ディスクとの摩擦に抗して前進できる。これにより、1番のトレイ(4)は記録再生部(7)に移動でき、該トレイ(4)上のディスクを再生できる。また、1番のトレイ(4)をEXTRA位置に前進させて、ドロア(3)をOPEN位置に後退させれば、使用者は2番のトレイ(40)からディスクを取り出すことができる。
また、後退時には、前進時よりも低レベルの電圧又は電流が供給されるから、トレイ(4)が前後動する際に高レベルの電圧又は電流を供給する場合に比して、装置の消費電力を少なくできる。
1番のトレイ(4)が2番のトレイ(40)上のディスクに接して、EXTRA位置からHOME位置にまで後退できないときは、以下の強制OPEN動作によりキャビネット(100)からドロア(3)を露出させ、使用者の注意を喚起する。
【0045】
(問題と対策 その2)
ドロアの強制OPEN
本装置にあっては、トレイ(4)が後退できないときには、トレイ(4)の前進と後退動作を繰り返す。トレイ(4)が最終的に後退できないと判断したときは、ドロア(3)をOPEN位置にまで後退させる強制OPEN動作を行う。前記の如く、トレイ(4)には大きな前進駆動力が与えられるが、それにも拘わらず、トレイ(4)が前進できないときも、同様の強制OPEN動作を行う。
強制OPEN動作の手順は、図28のフローチャートに示される。図28では、説明の便宜上、1番のトレイ(4)が前進も後退もできない場合を示すが、他のトレイが前進後退できない場合も同様であることは言うまでもない。
CPU(710)はROM(740)からプログラムを読み込み、プログラム内に予めN=2が設定されている(S1)。このNとはトレイ(4)の後退と前進を繰り返す回数であり、2回に限定されない。CPU(710)は、スイッチ(SW6)(SW7)がONでドロア(3)がCLOSE位置にあることを確認する(S2)。
先ず1番のトレイ(4)がHOME位置にあること、即ちスイッチ(SW3)がONでスイッチ(SW2)がOFFであるか否かを確認する(S3)。トレイ(4)がHOME位置になければ、トレイ(4)を一旦後退させるとともに(S10)、タイマ(730)を作動させる。トレイ(4)が所定時間経過内にHOME位置に達しなければ(S11)、今度はトレイ(4)を前進させる(S4)。
【0046】
トレイ(4)がEXTRA位置に達したこと、即ちスイッチ(SW2)がONでスイッチ(SW3)がOFFであることを確認する(S5)。トレイ(4)がEXTRA位置に達すれば、ステップS11にてYESになったか否かを判断する(S6)。ステップS11でYESならば、トレイ(4)がHOME位置に戻れなかったのであるから、1番のトレイ(4)の下面が2番のトレイ(40)の上側に位置するディスクに当たっていた虞れがある。従って、ドロア(3)をOPEN位置に後退させて(S12)、トレイ(4)の前後移動に支障があった旨を示し、使用者の注意を喚起する。
ステップS6でNOならば、トレイ(4)はHOME位置とEXTRA位置との間をスムーズに移動できるから、強制OPEN動作を終了する。
【0047】
ステップS5にて、所定時間内にトレイ(4)がEXTRA位置に達しなければ(S7)、Nから1を減じて、Nが0か否かを確認する(S8、S9)。Nが1であれば、トレイ(4)の前進又は後退動作を1回しか行っていないから、ステップS3に戻る。
上記動作を繰り返し、ステップS9にてNが0であれば、トレイ(4)の前進後退を2回繰り返しても、トレイ(4)はHOME位置及びEXTRA位置の何れにも達しないことが判る。この場合は、前記の如く、1番のトレイ(4)の下面が2番のトレイ(40)上の上側のディスクに食い込んで、1番のトレイ(4)が前進も後退もできないことが考えられるから、ドロア(3)をOPEN位置に後退させる。この場合、表示部(140)(図1参照)にその旨の表示をしてもよい。
【0048】
(問題と対策 その3)
小ディスクの脱落防止
前記の如く、ディスクには大ディスクDと小ディスクDdがあり、図29(a)に示すように、2番のトレイ(40)に誤って大ディスクDと小ディスクDdを重ねて載置し、ドロア(3)をCLOSE位置にまで前進させた場合を想定する。トレイ(40)上の小ディスクDdは、1番のトレイ(4)の下面に接している。2番のトレイ(40)を記録再生部(7)に搬送するには、記録再生部(7)に対向していた3番のトレイ(41)を一旦上昇させる。
2番のトレイ(40)が記録再生部(7)に対向せんとして、EXTRA位置にまで前進する際には、両ディスクD、Ddが重なったままトレイ(40)が前進する虞れがある。その一方、小ディスクDdと1番のトレイ(4)の下面との摩擦により小ディスクDdが2番のトレイ(40)とともに移動せず、トレイ(40)上から脱落する虞れもある。
両ディスクが重なって前進する際の対策としては、前記の如く、トレイの前進時に駆動力を大きくする制御動作、及び強制OPEN動作がある。然るに、これらの対策だけでは、小ディスクDdがトレイ上から脱落する問題には効果がない。
【0049】
この点に鑑みて、シャーシ(1)上に、トレイの移行路下面と略同じ高さを有する突壁(11)を設けている。図29(b)に示すように、脱落した小ディスクDdはEXTRA位置に移動したトレイ(40)と突壁(11)に跨って、受けられる。この状態で、3番のトレイ(41)をHOME位置に戻す為に、1番のトレイ(4)を下降させようとしても、該トレイ(4)の下面が脱落した小ディスクDdに接するから、下降できない。即ち、3番のトレイ(41)がHOME位置に後退できないから、前記の強制OPEN動作によりドロア(3)がOPEN位置に後退する。また、小ディスクDdが脱落した後に、2番のトレイ(40)をHOME位置に戻すと、脱落した小ディスクDdは該トレイ(40)上に引掛って、HOME位置に戻る。
【0050】
即ち、突壁(11)によって2番のトレイ(40)から脱落した小ディスクDdが、シャーシ(1)上に残留することを防ぐ。上記ではトレイ(40)上に、大ディスクDと小ディスクDdを重ねて載置するとしたが、大ディスクDを誤って2枚重ねた際にも、大ディスクDの残留防止に効果はある。但し、大ディスクDは直径が大きいから、仮に突壁(11)がなくともトレイ(40)から脱落した大ディスクDはトレイ(40)とシャーシ(1)上面にて受けられる。これに対し、小ディスクDdは直径が小さいから、トレイ(40)から脱落すると、シャーシ(1)上に残留しやすい。従って、突壁(11)は大ディスクDよりも小ディスクDdの残留防止に効果が高いと考えられる。
【0051】
(ディスク無しダイレクトOPEN)
図30は、表示部(140)の正面図である。表示部(140)は、装置の動作モード等を表示するモード表示部(150)と、トレイ番号1〜3を夫々円弧状の輪郭線で囲んで構成されるディスクカレンダー表示部(160)を具える。該ディスクカレンダー表示部(160)のトレイ番号が点灯或いは消灯して、トレイ上のディスクの有無を表示する。ドロア(3)がCLOSE位置からOPEN位置に後退する際には、モード表示部(150)に”OPEN”の文字列が表示され、ドロア(3)がOPEN位置からCLOSE位置に前進する際には、モード表示部(150)に”CLOSE”の文字列が表示される。
本装置にあっては、各トレイ上のディスクの有無情報をメモリ(720)に格納しておき、使用者がディスクの載置されていないトレイを指示して、操作釦(130)を押した場合には、ドロア(3)がOPEN位置まで後退してキャビネット(100)から露出する。この動作をドロア自動OPENと呼ぶ。
【0052】
ディスクの有無検出
各トレイのディスク有無情報は、図31のフローチャートに示す手順で検出する。CPU(710)はROM(740)からプログラムを読み込み、記録再生部(7)にトレイが対向した状態で、ピックアップ(71)からディスクに向けてビームを発する。記録再生部(7)にどのトレイが対向しているかは、前記スイッチ(SW4)(SW5)のON、OFF信号により判る。
ピックアップ(71)は予めディスク内周部に向けて移動完了し、スイッチ(SW1)(図17参照)を押している。ビームはディスクに反射されるから、反射ビームを検知しないときは、ディスクがトレイに載置されていない(S20)。反射ビームを検出すると、ピックアップ(71)はディスク内周部に記録されているべき信号の情報であるTOC(Table of contents)を検出せんとする(S21)。
TOCが検出できないディスクは再生ができないから、ディスクが載置されていない場合と同様に扱う。TOCを検出すると、ディスク有りとして(S22)、CPU(710)はディスクカレンダー表示部(160)の該トレイ番号を点灯させる。ステップS20、S21で夫々反射ビーム、TOCを検出しないときは、ディスク無しとして(S23)、ディスクカレンダー表示部(160)の該トレイ番号を消灯させる。
CPU(710)はまた、メモリ(720)にトレイ毎のディスク有無情報を格納する。このディスク有無情報は、使用者がディスクを再生せんとして操作釦(130)を押し、トレイが記録再生部(7)に対向する度に検出する。また、装置への電源投入当初に、前後方向を含みシャーシ(1)に垂直な面内にて全てのトレイを強制的に回動させて、順に記録再生部(7)に対向させてディスク有無情報を検出してもよい。
【0053】
ドロア自動OPEN
ドロア自動OPENの手順は図32のフローチャートに示される。
ディスク再生時には、使用者は該ディスクが載置されているべきトレイ番号に対応した操作釦(130)を選択する。CPU(710)はメモリ(720)内から該トレイのディスク有無情報を読み出す(S30)。トレイ内にディスクが載置されている場合は、前記の如く、トレイをHOME位置からEXTRA位置に前進させ(S31)、他のトレイの格納位置を変えながら、選択されたトレイを記録再生部(7)に対向させる(S33)。選択されたトレイが前進後、所定時間内にスイッチ(SW3)がONでスイッチ(SW2)がOFFにならないときは(S32、S34)、何らかの原因でトレイがドロア(3)内で引掛ったものとして、ドロア(3)をOPEN位置まで後退させるとともに(S35)、その旨を表示部(140)に示す。
【0054】
トレイ内にディスクが載置されていないときは、先ず前記のHOME位置復帰処理を行う(S36)。
次に、クランパ(8)が下降していると、トレイの格納位置を変えることができないから、モータ(MM2)にパルス電圧を給電してクランパ(8)を上昇させる(S37)。記録再生部(7)には何れかのトレイが対向しており、該トレイが何番かはスイッチ(SW4)(SW5)のON、OFFにより判るから、CPU(710)は現在記録再生部(7)に対向しているトレイの番号と選択されたトレイの番号からモータ(MM1)の回転方向を決定する。モータ(MM1)に通電して、トレイの格納位置を変え、選択されたトレイをドロア(3)の上段に配備する(S38)。再びモータ(MM2)に通電し、クランパ(8)が下降した後に、ドロア(3)をOPEN位置にまで後退させる(S39)。
選択されたトレイがドロア(3)の上段に位置した状態で、キャビネット(100)から露出し、使用者は選択したトレイ内にディスクが載置されていなかったことを知る。何れのトレイ(4)(40)(41)にもディスクが載置されていないときは、CPU(710)はモード表示部(150)に”NO DISC”の文字列を表示する。どの操作釦(130)を押しても、ドロア(3)がキャビネット(100)から露出する。
尚、選択されたトレイがドロア(3)の上段に位置して、キャビネット(100)から露出した後に、使用者の操作によりドロア(3)がCLOSE位置に前進したときは、該トレイにディスクが載置されたものとして、メモリ(720)内のディスク有無情報を更新する。空のトレイが一旦キャビネット(100)から露出すると、ディスクを再生せんとした使用者は、ディスクを載置するのが普通であるから、ドロア(3)がCLOSE位置に前進すると、このようにディスク有無情報を更新する。
【0055】
本装置にあっては、モータ(MM1)をシャーシ(1)上に設けているが、ドロア(3)に設けてもよい。トレイ(4)を駆動するモータ(MM1)をドロア(3)に設ける内容は、特開平10−275395号に開示されている。
また、ドロア(3)をモータ(MM2)で駆動するとしたが、これに代えてソレノイド(図示せず)で駆動してもよい。
【0056】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本装置の斜視図である。
【図2】本装置の概略構成を示す側面図である。
【図3】(a)、(b)は、シャーシとドロアの平面図であり、夫々CLOSE位置とOPEN位置を示す。
【図4】ドロアとシャーシと、記録再生部に対向するトレイの分解斜視図である。
【図5】3番のトレイの裏面図である。
【図6】図4のドロアをA−A線で破断した断面図である。
【図7】ドロアの裏面図である。
【図8】図7のドロアをB方向から見た側面図である。
【図9】図8をC方向から見た平面図である。
【図10】蹴出し部材の斜視図である。
【図11】補助ギア列の各ギアの配置を示す側面図である。
【図12】(a)は、第1トレイ昇降ギアの斜視図、(b)は(a)の裏面図である。
【図13】トレイ搬送ギアの分解斜視図である。
【図14】第1トレイ昇降ギアの回転位置を示す側面図であり、(a)はHOME位置を、(b)はEXTRA位置を夫々示す。
【図15】ギア列を図4のD方向から見た側面図である。
【図16】(a)、(b)、(c)は、1番のトレイを記録再生部に対向させる手順を示す側面図である。
【図17】シャーシの平面図である。
【図18】シャーシとドロアのギア列を、ドロアの内側から見た斜視図である。
【図19】作動杆、クランパ昇降杆、切換えレバーの斜視図である。
【図20】クランパの左側面図である。
【図21】図22の左側面図である。
【図22】シャーシの後端部を示す平面図である。
【図23】(a)、(b)はドロア駆動機構の平面図であり、(a)はドロアのOPEN位置を、(b)はCLOSE位置を夫々示す。
【図24】ドロア駆動機構の平面図であり、ドロアがCLOSE位置で、クランパ昇降杆が前進した位置を示す。
【図25】ドロアがOPEN位置からCLOSE位置に前進し、クランパが下降する場合に於ける各スイッチのON、OFFタイミング及びモータへの給電電圧を示す図である。
【図26】CLOSE位置に於いて、1番のトレイを記録再生部に対向させる際の各スイッチのON、OFFタイミング及びモータへの給電電圧を示す図である。
【図27】(a)〜(d)は、1番のトレイを記録再生部に対向させる手順とスイッチの切替りタイミングを示す図である。
【図28】
強制OPEN動作の手順を示すフローチャートである。
【図29】(a)は2番のトレイに誤って大ディスクと小ディスクを重ねて載置したときの側面図、(b)は小ディスクが突壁上に脱落したときの側面図である。
【図30】
表示部の正面図である。
【図31】
各トレイのディスク有無情報を検出する手順を示すフローチャートである。
【図32】
ドロア自動OPENの手順を示すフローチャートである。
【図33】
従来の装置の斜視図である。
【図34】(a)、(b)は同上の平面図であり、(a)はOPEN位置を、(b)はCLOSE位置を夫々示す。
【図35】(a)、(b)は、図34(a)の側面図であり、(a)は2番のトレイに2枚のディスクを載置せんとするときを、(b)はディスク載置後に1番のトレイをHOME位置に後退させた状態を示す。
【図36】(a)、(b)は、ドロアとシャーシの側面図であり、(a)はOPEN位置を、(b)はCLOSE位置を夫々示す。
【符号の説明】
(1) シャーシ
(3) ドロア
(4) トレイ
(7) 記録再生部
(11) 突壁
(40) トレイ
(100) キャビネット

Claims (1)

  1. ディスクが載置されるトレイ(40)を収納したドロア(3)をシャーシ(1)上に設け、トレイ(40)はドロア(3)の前端部であるEXTRA位置と後端部であるHOME位置との間で前後移動可能に配備され、HOME位置にてドロア(3)外部からディスクがトレイ(40)に載置されるディスクへの信号記録又は再生装置に於いて、
    シャーシ(1)上にてトレイ(40)のHOME位置の下方には、トレイ(40)の移行路下面と略同じ高さで、トレイ( 40 )の前後移動方向と平行な方向に延びる形状を有する突壁(11)が立設され、
    該突壁(11)は、トレイ(40)の前進中にトレイ(40)から不用意に脱落したディスクを、EXTRA位置に前進したトレイ(40)との間で受けること
    を特徴とするディスクへの信号記録又は再生装置。
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