JP3544638B2 - 磁気抵抗効果素子およびそれを用いた磁気メモリ - Google Patents

磁気抵抗効果素子およびそれを用いた磁気メモリ Download PDF

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    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3286Spin-exchange coupled multilayers having at least one layer with perpendicular magnetic anisotropy

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は垂直磁気異方性を有する磁性層を用いた磁気抵抗効果素子および該素子を用いた磁気メモリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気磁性層と非磁性層を積層して得られる巨大磁気抵抗効果(GMR)素子やトンネル磁気抵抗効果(TMR)素子は、従来の異方性磁気抵抗効果(AMR)素子と比較して大きな磁気抵抗変化率を有することから、磁気センサーとして高い性能が期待できる。
【0003】
GMR素子については既にハードディスクドライブ(HDD)の再生用磁気ヘッドとして実用化されており、他方、TMR素子はGMR素子よりも更に高い磁気抵抗変化率を有することから、磁気ヘッドのみならず、磁気メモリへの応用も考えられている。
【0004】
従来のTMR素子の基本的な構成例として、特開平9―106514号公報に示されている例を図11示す。
【0005】
図11に示すように、TMR素子は、第1の磁性層61、絶縁層62、第2の磁性層63、反強磁性層64を積層したものである。ここで、第1の磁性層61および第2の磁性層63は、Fe、Co、Ni、或はこれらの合金からなる強磁性体であり、反強磁性層64は、FeMn、NiMn等であり、絶縁層62はAl2O3である。
【0006】
なお、図11の絶縁層62をCu等の導電性を有する非磁性層に置き換えるとGMR素子となる。
【0007】
従来のGMR素子およびTMR素子では、磁性層部分の磁化が面内方向であるため、狭トラック幅の磁気ヘッドや高集積化磁気メモリのように素子寸法が微細化すると、端部磁極で生じる反磁界の影響を強く受けるようになる。このため磁性層の磁化方向が不安定となり、均一な磁化を維持することが困難になり、磁気ヘッドおよび磁気メモリの動作不良を発生させることになる。
【0008】
これを解決する方法として、垂直磁気異方性を有する磁性層を用いた磁気抵抗効果素子が特開平11―213650号公報に開示されている。この公開公報に開示されている素子構造を図12に示す。
【0009】
図12に示すように、磁気抵抗効果素子は、低い保磁力を有する垂直磁化膜からなる第1の磁性層71と、高い保磁力を有する垂直磁化膜からなる第2の磁性層73の間に非磁性層72が挟まれた構造をしている。なお、第1の磁性層および第2の磁性層には希土類−遷移元素合金のフェリ磁性膜、ガーネット膜、PtCo、PdCoなどが用いられている。
【0010】
この場合、端部磁極は磁性膜表面に生じることから、素子の微細化に伴う反磁界の増加は抑えられる。従って、磁性膜の垂直磁気異方性エネルギーが端部磁極による反磁界エネルギーよりも十分大きければ、素子が微細化された場合でも磁化を垂直方向に安定化させることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記磁気抵抗効果素子において、磁性膜中の磁化が端部磁極による反磁界エネルギーの影響に打ち勝って、安定に垂直方向を向くためには、磁性膜の垂直磁気異方性エネルギーはできる限り大きい方が好ましいが、この場合、通常保磁力も同時に増大する。従って、従来の十分安定化した垂直磁化膜を有する磁気抵抗効果素子を磁気メモリに応用した場合には、記録層の保磁力が大きくなりすぎて、記録電流により発生する磁界により磁化反転を行うことが困難になってしまう。
【0012】
そこで、本発明は上記課題を解決するため、磁化反転可能な程度の保磁力を有し、記録層に記憶された磁化情報を安定に保つことのできる磁気抵抗効果素子およびそれを用いた磁気メモリを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成させるものであって、本発明の磁気抵抗効果素子は、少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子において、
前記第1の磁性層は、その第1の磁性層の磁化方向が反転する程度の磁界を受けたとき、磁化方向が反転する程度に低い保磁力を有すると共に、前記垂直磁気異方性を保持する程度に高い磁気異方性エネルギーを有する強磁性体で構成されており、
前記第2の磁性層は、前記第1の磁性層が、その第1の磁性層の磁化方向が反転する程度の前記磁界を受けたとき、磁化方向が反転しない程度に高い保磁力を有すると共に、前記第1の磁性層の磁化方向を反転させない程度に低い飽和磁化を有する強磁性体で構成されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の磁気抵抗効果素子は、少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子において、
前記第1の磁性層は、その第1の磁性層の磁化方向が反転する程度の磁界を受けたとき、磁化方向が反転する程度に低い保磁力を有すると共に、前記垂直磁気異方性を保持する程度に高い磁気異方性エネルギーを有する強磁性体で構成されており、少なくとも軽希土類金属を含む希土類−遷移金属からなる非晶質合金膜で構成されることを特徴とする。
【0015】
また、前記第2の磁性層は、前記第1の磁性層が、その第1の磁性層の磁化方向が反転する程度の前記磁界を受けたとき、磁化方向が反転しない程度に高い保磁力を有すると共に、前記第1の磁性層の磁化方向を反転させない程度に低い飽和磁化を有する強磁性体で構成されることを特徴とする。
【0016】
また、前記第2の磁性層は室温付近に補償点を有するフェリ磁性体で構成されることを特徴とする。
【0017】
また、前記第2の磁性層は、少なくとも重希土類金属を含む希土類−遷移金属からなる非晶質合金膜で構成されることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の磁気抵抗効果素子は、少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子において、
前記第1の磁性層は、その第1の磁性層の磁化方向が反転する程度の磁界を受けたとき、磁化方向が反転する程度に低い保磁力を有すると共に、前記垂直磁気異方性を保持する程度に高い磁気異方性エネルギーを有する強磁性体で構成されており、
前記第2の磁性層は室温付近に補償点を有するフェリ磁性体で構成されることを特徴とする。
【0019】
また、前記非磁性層は絶縁体で構成されることを特徴とする。
【0020】
また、本発明の磁気抵抗効果素子は、少なくとも第1の磁性層、第1の非磁性層、第2の磁性層、第2の非磁性層、第3の磁性層から構成され、前記第1乃至第3の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子において、
前記第2の磁性層は、その第2の磁性層の磁化方向が反転する程度の磁界を受けたとき、磁化方向が反転する程度に低い保磁力を有すると共に、前記垂直磁気異方性を保持する程度に高い磁気異方性エネルギーを有する強磁性体で構成されており、
前記第1および第3の磁性層は、前記第2の磁性層が、その第2の磁性層の磁化方向が反転する程度の前記磁界を受けたとき、磁化方向が反転しない程度に高い保磁力を有すると共に、前記第2の磁性層の磁化方向を反転させない程度に低い飽和磁化を有する強磁性体で構成されていることを特徴とする。
【0021】
また、本発明の磁気メモリは、前記磁気抵抗効果素子を用いたことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図をもとに本発明について詳細に説明する。
【0023】
[実施例1]図1に実施例1の磁気抵抗効果素子の概略構成図を示す。
【0024】
図1において、本発明の磁気抵抗効果素子は、第1の磁性層11、非磁性層12、第2の磁性層13で構成される。第1の磁性層11および第2の磁性層13は、いずれも希土類金属(RE)と鉄族遷移金属(TM)の非晶質合金垂直磁化膜からなる。
【0025】
第1の磁性層11をメモリ層とすると、第1の磁性層は書込み磁界により書換えできる程度に保磁力Hcが低くかつ垂直磁気異方性を保持できる大きさの磁気異方性エネルギーを有している必要がある。一方、第2の磁性層13は第1の磁性層11への影響を低減できかつ外部磁界の影響を受けないように、飽和磁化Msが小さくかつ保磁力Hcが大きいものが好ましい。
【0026】
そこで、第1の磁性層11の材料について考察する。
【0027】
まず、CoCr系合金を例に結晶質の材料について考察する。日本応用磁気学会誌 Vol.24、No.1、pp.25−33(2000)には、CoCr系合金としてCoCrTa単層膜の飽和磁化Ms、保磁力Hc、垂直磁気異方性エネルギーK⊥のTa組成依存性(Ta組成:0〜10at.%)が示されている。これによると、上記組成範囲内では、CoCrTa膜は垂直磁気異方性を維持しているが、保磁力Hcの大きさは、約800〜2400Oeと大きな値を示している。
【0028】
また、垂直磁気異方性エネルギーK⊥と保磁力Hcとの傾向は似かより、垂直磁気異方性エネルギーK⊥が増大すると、保磁力Hcも増大する傾向にある。一方、保磁力Hcを小さくすると、垂直磁気異方性エネルギーK⊥も小さくなってしまう。
【0029】
次に、TbCo合金を例に重希土類を含む希土類−遷移金属非晶質合金について考察する。日本応用磁気学会誌 Vol.10、No.2、pp.179−182(1996)には、TbCo単層膜の飽和磁化Ms、保磁力Hc、磁気異方性エネルギーKuのTb組成依存性が示されている。これによると、TbCo合金が垂直磁化膜となるTb組成は13〜31原子%であるが、TbCo合金が垂直磁気異方性を維持するTb組成範囲での保磁力は、3kOe以上と大きなものとなってしまう。
【0030】
上述のように、TbCo或はCoCrといった結晶質合金或いは重希土類を含む希土類−遷移金属非晶質合金の垂直磁化膜では、本発明のメモリ層として適当な垂直磁気異方性エネルギーK⊥を維持するためには保磁力Hcが大きくなってしまう。一方、所望の保磁力Hcに到達させるためには垂直磁気異方性エネルギーK⊥も低下させることになってしまい、垂直磁気異方性を満足させることができない。
【0031】
次に、PrCo非晶質合金やTbPrCo非晶質合金を例に軽希土類を含む希土類−遷移金属非晶質合金について考察する。図2にPrCo非晶質合金膜の保磁力Hcの組成依存性を示す。PrCo非晶質合金膜の保磁力HcはPr組成にほとんど依存せず、100Oe程度であり、これは磁気メモリでの記録電流磁界で十分反転可能な値である。図3にPrCo非晶質合金膜の垂直磁気異方性エネルギーK⊥のPr組成依存性を示す。垂直磁気異方性エネルギーK⊥はPrCo非晶質合金膜が有する固有の垂直磁気異方性エネルギーKuから反磁界エネルギー2πMs2を引いた値であり、垂直磁気異方性エネルギーK⊥が正の値を取る時PrCo非晶質合金膜の磁化は垂直方向が安定となる。従って、Pr組成が約20原子%以上では垂直磁化膜となり、特にPr組成が約20〜30原子%の範囲では大きな垂直磁気異方性エネルギーK⊥の値が得られ、安定した垂直磁化膜となることがわかる。
【0032】
図4にTbPrCo非晶質合金膜の保磁力HcのRE組成依存性を示す。また、図5にTbPrCo非晶質合金膜の垂直磁気異方性エネルギーK⊥のRE組成依存性を示す。なお、希土類元素(RE)内のTbとPrの相対組成比はTb:Pr=1:1近傍である。第1の磁性層11としては磁気メモリでの記録電流磁界で十分反転可能な保磁力Hcであることを必要とするため、希土類(RE)組成は図4から15原子%以下或いは35原子%以上となる。一方、垂直磁気異方性エネルギーK⊥は図5で示されている組成範囲ではいずれも正の値を示しており、特に10〜30原子%の範囲で安定した垂直磁化膜となることが分かる。
【0033】
したがって、第1の磁性層11に適する材料としては、少なくとも希土類金属としてPr等の軽希土類金属を含有する二元合金(PrFe、PrCoなど)、或いは三元合金(PrGdFe、PrGdCo、PrTbFe、PrTbCo、PrFeCoなど)があげられる。
【0034】
一方、重希土類金属を含むと保磁力が大きくなることが知られているので、第2の磁性層13に適する材料としては、希土類金属として主としてTb、Gd等の重希土類金属を含有する二元合金(TbFe、TbCo、GdFe、GdCoなど)、或いは三元合金(GdTbFe、GdTbCo、TbFeCoなど)があげられる。
【0035】
特に、第2の磁性層13としては初期化に電磁石等の磁界発生装置を使用できることから安定性を考慮すると、保磁力Hcと垂直磁気異方性エネルギーK⊥はいずれも大きい方が望ましく、従って、TbPrCo非晶質合金膜を用いる場合には、図4および図5からRE組成が18〜32原子%のものが好ましいことが分かる。
【0036】
なお、第2の磁性層13として、補償点近傍組成となるRE−TM材料を選択すると、飽和磁化Msはほとんど消失し、第1の磁性層11への影響を回避することができる。また、フェリ磁性体であることから、REおよびTMの各副格子の磁化は十分の大きさを維持しており、磁気抵抗効果は主にTMに依存すると考えられることから、飽和磁化Msが消失する補償点近傍組成においても、十分大きな磁気抵抗効果を得ることができる。
【0037】
そして、磁気抗効果素子を磁気メモリに応用する場合、第2の磁性層13として補償点近傍組成を選択していることから、保磁力Hcが非常に大きくなるが、キュリー点近傍まで加熱しながら磁界を印可することにより、容易に初期化することができる。
【0038】
非磁性層12としては、従来のGMR素子で使用されているCu等の導電性を有する非磁性層を用いることも、従来のTMR素子で使用されている絶縁性のAl23膜を用いることもできる。
【0039】
しかしながら、非磁性層として酸化膜を使用すると、磁性層に使用している希土類金属が酸化される危険性があることから、絶縁性の非磁性層としては、AlN、BN等のような窒化膜、或いはSi、ダイヤモンド、DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)等のような共有結合を有する絶縁膜を用いることが好ましい。
【0040】
第1の磁性層11および第2の磁性層13は、磁性層の膜厚が薄くなりすぎると熱的エネルギーによる影響で超常磁性化するため、磁性層の膜厚は50Å以上必要であり、膜厚が厚すぎると微細な素子を加工することが困難となるため、磁性層の膜厚は5000Å以下が好ましい。
【0041】
また、非磁性層12の膜厚は、TMR素子の場合には、非磁性層12の膜厚が5Å以下であると磁性層間で電気的にショートしてしまう可能性があり、膜厚が30Å以上である場合、電子のトンネル現象が起きにくくなってしまうため、5Å以上30Å以下がよい。一方、GMR素子では、非磁性層12の膜厚が厚くなると素子抵抗が小さくなりすぎて磁気抵抗変化率も低下するため、50Å以下がよい。
【0042】
また、第2の磁性層13として上記実施例のRE−TM材料に限定されるものではなく、他の材料であってもを使用できることは明らかである。
【0043】
[実施例2]図6に実施例2の磁気抵抗効果素子の概略構成図を示す。
【0044】
図6において、本発明の磁気抵抗効果素子は、第1の磁性層21、第1の非磁性層22、第2の磁性層23、第2の非磁性層24、第3の磁性層25で構成される。第1の磁性層21、第2の磁性層23および第3の磁性層25は、いずれも希土類金属(RE)と鉄族遷移金属(TM)の非晶質合金垂直磁化膜からなる強磁性体、つまりフェリ磁性体からなる。
【0045】
第2の磁性層23をメモリ層とすると、第2の磁性層23は書込み磁界により書換えできる程度に保磁力Hcが低くかつ垂直磁気異方性を維持できる程度の垂直磁気異方性エネルギーK⊥を有する必要がある。一方、第1の磁性層21および第3の磁性層25は第2の磁性層23への影響を低減できかつ外部磁界の影響を受けないように、飽和磁化Msが小さくかつ保磁力Hcが大きいものが望ましい。
【0046】
このため、実施例1でも述べたように、メモリ層となる第2の磁性層23に適する材料としては、少なくとも希土類金属としてPr等の軽希土類金属を含有する二元合金(PrFe、PrCoなど)、或いは三元合金(PrGdFe、PrGdCo、PrTbFe、PrTbCo、PrFeCoなど)があげられる。また、第1の磁性層21および第3の磁性層25に適する材料としては、希土類金属として主としてTb、Gd等の重希土類金属を含有する二元合金(TbFe、TbCo、GdFe、GdCoなど)、或いは三元合金(GdTbFe、GdTbCo、PrTbCo、TbFeCoなど)があげられる。
【0047】
そこで、第2の磁性層23としてPrCo非晶質合金を用い、第2の磁性層23としてPrTbCo非晶質合金を用いた場合について説明する。
【0048】
図7にPrCo非晶質合金の室温における保磁力HcのPr組成依存性を示す。PrCo非晶質合金の保磁力Hcは全Pr組成範囲で100Oeと一定値を示し、記録電流により発生する磁界により磁化反転可能である。図8にPrCo非晶質合金の室温における垂直磁気異方性エネルギーK⊥のPr組成依存性を示す。垂直磁気異方性エネルギーK⊥は、PrCo非晶質合金膜が有する固有の垂直磁気異方性エネルギーKuから反磁界エネルギー2πMs2を引いた値であり、垂直磁気異方性エネルギーK⊥が正の値を取る時PrCo非晶質合金膜の磁化は垂直方向が安定となる。従って、Pr組成が約20原子%以上では垂直磁化膜となり、特にPr組成が約20〜30原子%の範囲では大きなK⊥の値が得られ、安定した垂直磁化膜となることがわかる。
【0049】
また、図9にPrTbCo非晶質合金の室温における保磁力Hcの希土類金属(RE)組成依存性を示し、図10にPrTbCo非晶質合金の室温における垂直磁気異方性エネルギーK⊥の希土類金属(RE)組成依存性を示す。図9から、外部磁界に対して磁性層の磁化が反転しない程度の保磁力Hcの大きさを800Oeとすると、RE組成が18〜33原子%で上記条件を満たす。一方、図10から、垂直磁気異方性エネルギーK⊥は図10で示されている組成範囲ではいずれも正の値を示しており、特に10〜30原子%の範囲で安定した垂直磁化膜となることがわかる。
【0050】
また、高保磁力材料(第1の磁性層21および第3の磁性層25)から低保磁力材料(第2の磁性層23)への漏れ磁場の影響を低減するために、第1の磁性層21および第3の磁性層25として、室温付近に補償点を有するRE−TM材料を用いることもできる。この場合、補償点付近で飽和磁化Msはほとんど消失するが、フェリ磁性体であることから、REおよびTMの各副格子の磁化は十分の大きさを維持している。また、磁気抵抗効果は主にTMに依存すると考えられることから、飽和磁化Msが消失する補償点近傍組成においても、十分大きな磁気抵抗効果を得ることができる。
【0051】
そして、第1および第3の磁性層として補償点近傍組成を選択した場合、保磁力Hcが非常に大きくなるが、キュリー点近傍まで加熱しながら磁界を印可することにより、容易に初期化することができる。
【0052】
非磁性層として、従来のGMR素子で使用されているCu等の導電性を有する非磁性層を用いることも、従来のTMR素子で使用されているAl23膜を用いることもできるが、第1、第2の非磁性層として絶縁層を使用した方が大きな磁気抵抗変化率を有することができる。
【0053】
また、非磁性層として酸化膜を使用すると、磁性層に使用している希土類金属が酸化される可能性があることから、絶縁性の非磁性層としては、AlN、BN等のような窒化膜、或いはSi、ダイヤモンド、DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)等のような共有結合を有する絶縁膜を用いるのがよい。
【0054】
磁性層は、膜厚が薄くなりすぎると熱的エネルギーによる影響で超常磁性化するため、磁性層の膜厚は50Å以上必要であり、膜厚が厚すぎると微細な素子を加工することが困難となるため、磁性層の膜厚は5000Å以下が好ましい。
【0055】
また、非磁性層の膜厚は、TMR素子の場合には、膜厚が5Å以下であると磁性層間で電気的にショートしてしまう可能性があり、膜厚が30Å以上である場合、電子のトンネル現象が起きにくくなってしまうため、5Å以上30Å以下が好ましい。一方、GMR素子では、膜厚が厚くなると素子抵抗が小さくなりすぎて磁気抵抗変化率も低下するため、50Å以下が好ましい。
【0056】
上述では、磁性層としてフェリ磁性体であるRE−TM合金を使用したが、CoCr、CoPt等の垂直磁気異方性を有する通常の強磁性体を使用することも可能である。
【0057】
また、上記構造を有する磁気抵抗効果素子において、第1、第2および第3の磁性層として、保磁力の異なるフェリ磁性体を用いることにより、多値メモリを実現することもできる。
【0058】
なお、実施例2の磁気抵抗効果素子は、実施例1の磁気抵抗効果素子に比べ、略2倍のMR比を得ることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、磁化反転可能な程度の保磁力を有し、記録層に記憶された磁化情報を安定に保つことのできる磁気抵抗効果素子およびそれを用いた磁気メモリを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の磁気抵抗効果素子の概略構成図である。
【図2】PrCo合金の保磁力HcのPr組成依存を示す図である。
【図3】PrCo合金の垂直磁気異方性エネルギーK⊥のPr組成依存を示す図である。
【図4】TbPrCo合金の保磁力HcのRE組成依存を示す図である。
【図5】TbPrCo合金の垂直磁気異方性エネルギーK⊥のRE組成依存を示す図である。
【図6】実施例2の磁気抵抗効果素子の概略構成図である。
【図7】PrCo合金の保磁力HcのPr組成依存を示す図である。
【図8】PrCo合金の垂直磁気異方性エネルギーK⊥のPr組成依存を示す図である。
【図9】TbPrCo合金の保磁力HcのRE組成依存を示す図である。
【図10】TbPrCo合金の垂直磁気異方性エネルギーK⊥のRE組成依存を示す図である。
【図11】従来のTMR素子の基本的な概略構成図である。
【図12】従来の垂直磁化を用いた磁気抵抗効果素子の概略構成図である。
【符号の説明】
11 第1の磁性層
12 非磁性層
13 第2の磁性層
21 第1の磁性層
22 第1の非磁性層
23 第2の磁性層
24 第2の非磁性層
25 第3の磁性層
61 第1の磁性層
62 非磁性層
63 第2の磁性層
64 反強磁性層
71 第1の磁性層
72 非磁性層
73 第2の磁性層

Claims (9)

  1. 少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子において、
    前記第1の磁性層は、その第1の磁性層の磁化方向が反転する程度の磁界を受けたとき、磁化方向が反転する程度に低い保磁力を有すると共に、前記垂直磁気異方性を保持する程度に高い磁気異方性エネルギーを有する強磁性体で構成されており、
    前記第2の磁性層は、前記第1の磁性層が、その第1の磁性層の磁化方向が反転する程度の前記磁界を受けたとき、磁化方向が反転しない程度に高い保磁力を有すると共に、前記第1の磁性層の磁化方向を反転させない程度に低い飽和磁化を有する強磁性体で構成されていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子において、
    前記第1の磁性層は、その第1の磁性層の磁化方向が反転する程度の磁界を受けたとき、磁化方向が反転する程度に低い保磁力を有すると共に、前記垂直磁気異方性を保持する程度に高い磁気異方性エネルギーを有する強磁性体で構成されており、少なくとも軽希土類金属を含む希土類−遷移金属からなる非晶質合金膜で構成されることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  3. 前記第2の磁性層は、前記第1の磁性層が、その第1の磁性層の磁化方向が反転する程度の前記磁界を受けたとき、磁化方向が反転しない程度に高い保磁力を有すると共に、前記第1の磁性層の磁化方向を反転させない程度に低い飽和磁化を有する強磁性体で構成されることを特徴とする請求項2記載の磁気抵抗効果素子。
  4. 前記第2の磁性層は、少なくとも重希土類金属を含む希土類−遷移金属からなる非晶質合金膜で構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の磁気抵抗効果素子。
  5. 少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子において、
    前記第1の磁性層は、その第1の磁性層の磁化方向が反転する程度の磁界を受けたとき、磁化方向が反転する程度に低い保磁力を有すると共に、前記垂直磁気異方性を保持する程度に高い磁気異方性エネルギーを有する強磁性体で構成されており、
    前記第2の磁性層は室温付近に補償点を有するフェリ磁性体で構成されることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  6. 前記第2の磁性層は室温付近に補償点を有するフェリ磁性体で構成されることを特徴とする請求項2記載の磁気抵抗効果素子。
  7. 前記非磁性層は絶縁体で構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の磁気抵抗効果素子。
  8. 少なくとも第1の磁性層、第1の非磁性層、第2の磁性層、第2の非磁性層、第3の磁性層から構成され、前記第1乃至第3の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子において、
    前記第2の磁性層は、その第2の磁性層の磁化方向が反転する程度の磁界を受けたとき、磁化方向が反転する程度に低い保磁力を有すると共に、前記垂直磁気異方性を保持する程度に高い磁気異方性エネルギーを有する強磁性体で構成されており、
    前記第1および第3の磁性層は、前記第2の磁性層が、その第2の磁性層の磁化方向が反転する程度の前記磁界を受けたとき、磁化方向が反転しない程度に高い保磁力を有すると共に、前記第2の磁性層の磁化方向を反転させない程度に低い飽和磁化を有する強磁性体で構成されていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1つに記載の磁気抵抗効果素子を用いたことを特徴とする磁気メモリ。
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