JP3544209B2 - ダイとドクターブレードと溶剤注入装置とを備えた非循環式ロールコータ - Google Patents

ダイとドクターブレードと溶剤注入装置とを備えた非循環式ロールコータ Download PDF

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Description

技術分野
本発明はロールコータに関する。より詳しくは、本発明は、流体を再循環させないロールコータに関する。
発明の背景
流体材料からなる層を固体サブストレート上へコーティングし、該層を乾燥又は硬化により凝固させて被覆材料を製造することは、よく知られている。このような塗布工程で形成される被覆層材料は、情報記録媒体として特に有益である。
情報記録媒体の層の形成に重要な必要条件は、均一性である。非均一であるという欠陥は、不正確な情報の記録又は再生につながってしまう。情報記録層が塗布液によって形成されるとき、コーティングが非均一になる一般的な原因は、塗布液内に大きい粒子が存在するところにある。これらの大きい粒子によって、記録層に欠陥が生じることになる。これらの粒子は、汚染物質として装置の外から侵入した可能性があるが、これらの粒子は、より一般的には、コーティング時に塗料液内に分散状態で形成された乾燥性クランプである。クランプを形成する一般的な原因は、塗布工程の前に、塗布装置の局所領域内の塗料液の一部が早期凝固してしまうところにある。
磁気記録層を形成するのに使用される塗料液は、磁気記録液と呼ばれているが、この塗料液は、通常、高分子材料の液体バインダ、溶剤、反応体、及び、触媒の中に分散した、磁気顔料と呼ばれる磁気材料の微粒子を含んでいる。この液体バインダは、凝固して磁気記録に適した耐久性の層に上記顔料を結合させるマトリックスを形成するように配合される。活性剤と呼ばれる触媒と他の配合剤とを組み合わせたものによって、凝固時に架橋反応又は重合反応が開始して維持される。その結果形成された磁気記録層の性質は、潤滑剤、可塑剤、及び、帯電防止剤等の添加剤によって強化されることができる。
磁気記録層における磁気塗料液の凝固は、通常、まず、溶剤の蒸発に始まり、次に、架橋反応又は重合反応等の化学的硬化反応によって進む。溶剤の除去は、流体を薄型フィルム状にコーティングすることによって行われる。というのは、その結果、溶剤の蒸発が行われ得る表面積が大いに増加するからである。硬化は、通常、所定時間加熱することによって完了するが、これは、溶剤の蒸発を加速し、架橋反応及び重合反応の速度を増加させる。紫外線又は電子ビームといった他の種類のエネルギーは、架橋又は重合を促進することができる。
開放型リザーバを備える塗布装置は、特に、塗料液を局部的に早期乾燥させる傾向がある一方で、これらの装置は、上記乾燥の問題を克服したりそれに対する解決策を見い出すための大きな誘因を提供する多数の利点を有している。典型的なリザーバの2つのタイプは、パンタイプとトラフタイプである。図1に示すパンタイプのリザーバは、グラビアシリンダ10のような受けローラ10が、リザーバ14内の塗料液12に浸されている。グラビアシリンダ10が回転し、塗料液の層をドクターブレード16に移動させる。このドクターブレード16は、グラビアシリンダ10と接触して余分な流体を拭き取る。その結果、グラビアシリンダ10上の残留流体は、サブストレート18へ移動し、その上にコーティングされることになる。サブストレート18は、バックアップローラ20によって、グラビアシリンダ10に近接して保持される。
グラビアシリンダ10がサブストレート18へ運ぶ流体12の量は、グラビアシリンダ10の外側表面に、セル32と呼ばれる小さい流体保持用ピットすなわち溝を設けることによって調節可能である。豊富な量の塗料液12をグラビアシリンダ10に塗布した後に、ドクターブレード16を使用して余分な流体を拭き取ることによって、セル32の満たし量が調節される。各セル32は計量カップの機能を果たし、塗料液12の塗布量が、ダウンウェブ及びクロスウェブの両方向に厳密に調節される。
他の方法として、セルを有していない滑らかなローラを使用することも可能であり、コーティングの厚さは、ローラ又はドクターブレードによって調節する。ローラ又はドクターブレードは、ローラ面から少しの間隔をおいて設けられ、コーティングローラの表面によって運ばれる塗料液の層に対して正確に調節した隙間が形成される。この塗料液のサブストレートへの移動は、セルを用いるグラビア式コーティング法において見られるものに類似している。このように塗料液の塗布量を調節する典型的な例は、米国特許第4,864,930号、同第4,581,994号、同第4,534,290号各明細書に見い出される。また他の方法として、オフセット式ロールコーティング法において、コーティング液は、まず、中間ローラへ移動された後に、サブストレートへ移動せしめられる。パンタイプのリザーバは、流体の広い面積を空気に露出しているために、溶剤が除去されてしまい、流体の早期乾燥を招いている。また、パン装置は、通常、パン壁部近傍に停滞領域を有しており、そこでは、流体の滞留時間が長いために、さらに溶剤が失われることになる。
図2に示すトラフタイプの装置は、空気と接する流体面積を最小限にすると同時に、流体の滞留時間を減じる。流体の好適なレベルは、余分な塗料液12をリザーバ15へ供給するとともに、リザーバ壁部に開口部28を形成することによって、トラフ22内で所望の液面高さに維持される。塗料液は、トラフ22をこの水準まで満たし、あふれ出た塗料液は、管30を通って流出しリザーバ15へ戻される。
この構成において、トラフ22には、リザーバ15からフィルター26を通して流体を供給するポンプ24によって、塗料液12が供給される。塗料液12は、グラビアシリンダ10に補給されるが、このときグラビアシリンダ10の表面は、ドクターブレード16を通って下方へ移動する。次に、塗料液は、サブストレート18と、グラビアシリンダ10上の塗料液12とが接触することによって、サブストレート18へ移動せしめられる。この接触は、バックアップローラ20により維持される。余分な流体はリザーバ15へ戻る。多数のトラフ装置は、図2に示すトップシール34を使用している。このトップシール34はローラと接触し、流体上方の空気は、溶剤で飽和される。これらの装置は、グラビアローラに残存する流体がトップシールに悪影響を及ぼさない場合に限り使用できる。多くの流体は、シール上で乾燥し、傷を形成してしまう。この装置を、トップシール無しで、若しくは供給ローラ近傍にシールを設けた状態で作動すると、プール上方の空気は、溶剤で飽和されず、リザーバ内の流体は乾燥する。
これが特に生じやすい領域は、リザーバの壁部と塗料液の自由面との間の浸潤線より上方の領域である。リザーバ内の塗料液のレベルは常に変化しているので、動的な浸潤作用によって、流体が排出されるのに伴い、流体の薄いフイルムがリザーバの壁部に形成される可能性がある。このフィルムは、薄い流体フィルムの容積の割合に対して表面積が大きいために溶剤の蒸発速度が増加し、液面が再度上昇する前に乾燥してしまうことがある。液面が上昇し、再度下降すると、他の塗料液の層が最初の層の上に堆積し、この結果、形成される固体層の厚みが大きくなる。この凝固領域は、最終的に、壁部から離れ、塗料液と混合してサブストレート上へ移動し、そこで、傷として表れる。
トラフタイプの装置は、また、典型的に高価でありかつ複雑な触媒流体の濾過を必要とするオーバーフロー装置を使用する。トップシールを使用するオーバーフロー装置により、装置内の圧力が上昇せしめられ、同時に、端部シールの漏出の可能性が増大する。オーバーフロー・再循環装置によって生じせしめられるさらなる問題は、塗料液内の重合体を架橋させる必要から生じている。触媒及び他の架橋剤の効果は、時間の経過につれて蓄積されることが多いので、渦又は停滞領域が流体の平均滞留時間を増加させ、その結果、化学的に早期凝固する可能性を増大させる。さらに、触媒を加えた塗料液から形成されるクランプは、架橋反応又は重合反応を生じることが多いので、塗料液の溶剤によって再溶解する可能性は低い。さならる問題は、再循環するクランプ含有塗料液が、通常、フィルターを通過するために、フィルターが目詰まりし、フィルターをより頻繁に洗浄したり交換したりする必要が出てくることである。オーバーフローと再循環とをなくすと、流体の表面積が減少し早期凝固が減少すると同時に、触媒を加えた流体の再循環及び濾過を行う必要がなくなる。
流体リザーバと受けローラとを使用する一方で、塗料液をあふれ出させたり再循環させたりすることなくリザーバに供給する塗布装置は公知である。これを実現するには、リザーバに液面センサを備えて信号を流体供給源にフィードバックすることによって、リザーバへの供給量を調節するようにするのが一般的な方法である。米国特許第3,730,089号明細書は、印刷機用リザーバ内のインクの回転渦寸法を検知することにより、インクレベルを表示できるようにした機械装置を開示している。この渦のセンサは、必要時にインクを追加して供給するためのインク供給装置に機械的に連結される。しかし、このタイプのレベルセンサにより、動的な浸潤作用が起こり得る付加的な表面が形成されるため、クランプの形成速度が増大する。異なったインクのレベルセンサが、米国特許第4,284,005号明細書に開示されているが、これは、リザーバ内のインク表面の垂直位置を検知するとともに、適切な信号をインク供給源に送る容量性装置によって、リザーバ内のインクレベルを計測するようにしたものである。これらの容量性装置は、近傍の金属の影響を受けやすく、また、電気的接続箇所を清潔に保つことが困難であるために信頼性が低い。
液体の深さを計測する他の方法は、気泡管のような手段を使用して、液体層の底部の静水圧(hydrostatic pressure)を計測する方法である。気泡管により、静水圧が計測されるべき液体内に設けた、試験ガスと呼ばれる空気又はガスの加圧供給装置に接続された小管を使用して、液体の静水圧が計測される。試験ガスの流量を調節し、気泡の流れが管の端部で形成されるようにする。ガス圧を計測することによって、静水圧が計測され、液面が表示される。多様なタイプの気泡管及びその改良装置が、米国特許第2,668,438号、同第2,755,669号、及び、同第4,719,799号各明細書に開示されている。気泡管、及び気泡管を作動させるのに必要なガス供給装置は、市場で入手可能である。揮発性溶剤の中の固体を溶解させるために気泡管を使用する際に生じることがある問題は、溶剤が早期に取り除かれたり、溶液凝固が管表面で起こり得る点である。気泡が管から出ると、管の内径は、試験ガスが溶剤で飽和状態になるまでコーティングされる。その結果、クランプを形成したり、管が詰まったりすることもあり得る。
トラフ供給式回転ローラを構成する上での1必要条件は、受けローラの回転表面と固定式リザーバとの間のシールの信頼性が高いことである。多数の公知の端部シール構成は、印刷インク又は他の類似の流体に適している。しかし、いずれのシール構成も、磁気記録塗料液及び類似の流体に使用される溶剤に対する高レベルの摩耗性や露出に充分に抗することができない。トラフリザーバの端部をシールする1方法は、米国特許第4,945,832号明細書に開示されている。これは、受けローラの両端近傍の湾曲した周縁領域に対するシール方法を含んでいる。このシールは、閉鎖セルシリコンフォームからなり充分な可橈性を有しており、ローラ及びトラフの両方との接触を維持することができると同時に、ドクターブレードとローラとの間の間隔を調節できる。付加シールがローラの端部に接する。しかし、磁気顔料とともに使用すると、これらのシールは、極度に摩耗するとともに、漏出が起こりやすくなる。さらに、摩耗により生じたものは、コーティング溶液に侵入する。
リザーバを使用しない塗布装置もまた公知である。米国特許第4,332,840号明細書は、移動するサブストレート又は受けローラのいずれかに亘って延在する、押し出しバーと言われるスロットへ塗料液を分配するための多様な方法を開示している。この塗布装置は、また、付加ローラ、ドクターブレード、又は、他の計測装置を有している。回転ローラへ液体を案内するためのこれらの装置は、塗料液が過剰供給されるために何らかの形で再循環を行う。
塗布工程において、数分間から数時間の範囲の一定の時間にわたって、コーティングを停止しなければならない。このような停止の一般的な原因は、ウェブの破損、又は、装置の一部の不調であるかもしれない。そのような場合、塗布装置を待機モード又はアイドリング状態に維持することによって、必要なときに迅速にコーティングを再開できるようにするのが好ましい。また、塗布装置をコーティング作動開始時にアイドリング状態で維持するのが好ましい。というのは、塗布工程の準備の一環として多数の調整及びその他の作業を行う必要があるからである。しかし、塗布装置が、数分間以上アイドリング状態にある場合には、揮発性溶剤がリザーバから蒸発する可能性があり、その結果、粘性が過度に高まるとともに、塗料液が早期に凝固することになる。これによって、固まりが形成され、塗布再開時に塗布上の欠陥の発生率が増加することになる。
溶剤除去(蒸発)に起因する早期凝固につながる条件の削減によって、塗布製品の欠陥を減じる、塗布装置用リザーバと、塗料液をリザーバに供給するための装置とを提供する必要がある。リザーバの端部をローラにシールするための装置であって、公知の装置より摩耗や漏出が少ない装置を提供する必要がある。また、(塗料液を)再循環させる必要がないように使用率をリザーバへの供給率に一致させることと、アイドリング時に欠陥が発生しないようにすることとが所望されている。
発明の要旨
本発明は、移動するサブストレートへ流体をコーティングする装置である。塗料液は、ダイからリザーバへ、そして、回転するグラビアシリンダへと供給される。リザーバへの流体の供給量は、サブストレートへコーティングすることによって消費される塗料液の量と、少なくとも等しい。塗料液の流路の流体力学的構成によって、リザーバ内での(塗料液の)早期凝固及び凝集塊の形成が減じられる。リザーバの端部とグラビアシリンダとの間の回転接触面は、単純かつ確実にシールされる。
本装置は、コーティングスロットと、該スロットから流出した後に流体が流れ伝う外壁とを有するコーティングダイを備える。この外壁は、コーティングスロットの開口部に隣接する流出口を有し、コーティングダイは、また、コーティングスロットに流体を供給する供給チャンバを備える。回転自在のコーティングシリンダは、コーティングダイに近接して設けられ、流体をサブストレートへコーティングする。リザーバは、コーティングダイとコーティングシリンダとの間に設けられる。リザーバは、コーティングダイに沿って流れる流体を収容し、その後、流体はコーティングシリンダに塗布される。リザーバは、第1端面及び第2端面と、コーティングダイの外壁によって形成される前面と、コーティングシリンダの表面によって形成される背面と、ドクターブレードによって形成される底面とを有する。第1及び第2端面は、背面に対してシールされる。ドクターブレードにより、リザーバからグラビアシリンダへ塗布される液体の量が調節される。本装置は、また、リザーバ内の流体の深さを計測すると同時に所定水準(レベル)に制御するための装置を有している。
本装置は、また、ドクターブレードを受けローラに対して付勢する装置を有している。この付勢装置により、ドクターブレードに繰り返し正確な圧力が加えられることができ、角度調整、又は側面と側面との調整を必要とせず水平並進方向にのみドクターブレードを移動させて、受けローラに対してドクターブレードを正確に配置できるようにしている。
端部シールにより、ダイの端部と、リザーバの端部とがシールされる。端部シールは、ダイの端部に近接する位置に該端部シールを維持するように装着されることができ、これにより、時間の経過につれて生じるシールの弛緩が補償される。また、端部シールは、夫々、ドクターブレードに対して付勢された状態でシールするパッド部と、受けローラに対して付勢された状態でシールする摩耗プレート部とを有することができる。この摩耗プレート部は、パッド部が受けローラと接して摩耗するのを防止する。
さらに、リザーバ内の塗料液は、コーティングが行われていないときに、迅速かつ都合よく適切な溶剤と交換することができる。これによって、溶剤の過度の蒸発や塗料液の早期凝固に起因するコーティングの欠陥の発生が減じられる。
本発明は、また、流体をサブストレート上に塗布するための方法であって、流体をコーティング・ダイ・スロットを通して押し出し、該流体をダイからリザーバへ流動させ、流体をコーティングシリンダ上に塗布し、そして、流体をコーティングシリンダからサブストレート上に塗布する工程を有する方法を含む。
【図面の簡単な説明】
図1は、公知のパンロールコータの該略図である。
図2は、公知のトラフロールコータの該略図である。
図3は、本発明の塗布装置の該略図である。
図4は、本発明の端部シールの分解図である。
図5は、図4の端部シールの組立図である。
図6は、本発明の他の実施例に係る端部シールの分解図である。
図7は、本発明の他の実施例に係る端部シールの分解図である。
図8は、本発明の付勢装置の該略図である。
図9A,9B,9C及び9Dは、本発明の他の実施例に係るダイの斜視図である。
図10は、本発明の他の実施例に係る塗布装置である。
好ましい実施例の詳細な説明
図3,8は、本発明の塗布装置を示している。塗料液12は、ウェブ44のような移動するサブストレートに塗布される割合と実質的に等しい割合で、ダイ42に供給される。ウェブ44は、磁気記録テープ又はディスケットに適したフレキシブルフィルムであることができる。ウェブが移動する方向は、ダウンウェブ方向であり、このダウンウェブ方向に垂直なウェブの平面への方向は、クロスウェブ方向である。
塗料液12は、ダイ42の片側から押し出され、該片側に沿ってリザーバ46へ流入する。ダイ42上に取り付けられたリザーバカバー53は、流体が乾燥するのを制限する。グラビアシリンダ48として示した受けローラは、リザーバ46の底面から塗料液12を受ける。ドクターブレード50が、リザーバ46の底面を形成し、グラビアシリンダ48の表面からの余分な流体をかき取って調節する。塗料液12は、グラビアシリンダ48から、バックアップローラ52の周囲を移動するウェブ44上へ塗布される。
本装置は、オープンパン又はトラフからではなくダイから回転ローラへ塗料液が供給される回転ローラ式コータである。本装置は、流体をローラ上にきれいに均一に塗布しかつドクターでかき取り、余分な流体を再循環させずにウェブにコーティングする。本装置は、インク、接着剤、研磨剤、及び、磁気メディア製品用磁気分散材料等の非自浄式流体(non−self−cleaning fluids)を含む多様な流体を取り扱うことができる。
本装置は、供給ステップと計量ステップとを組み合わせることによって、ロールコータに必要とされた必須のハードウェアコンポーネントの数と加工上の変数(process variables)が低減される。その結果、コーティングの均一性が改善され、廃棄物の削減が達成されるとともに、コーティングに係るあらゆる問題の原因究明が容易になった。本装置は、装置の稼働開始時間と稼働中に生じる廃棄物の量を削減する。また、必須のコーティングヘッド部材を、容易に洗浄することができる。また、本装置によって、触媒を付加した後にフィルタを削減したり除去したりすることが可能になる。その結果、フィルタの寿命が長くなり、フィルタ関連のコストを削減できる。
ダイ42は、航空機級アルミニウムのような簡単に入手可能な材料から容易に製造できる。ダイ片60,62は、接合面62で互いにボルト締めすることによって、曲がりを回避するために応力を加えなくても、互いに保持できる。ダイ42の端部は、以下に説明するとおり、包囲してシールすることが可能である。(ダイは、)取外し自在のボルト(を取り外すこと)によって、容易に洗浄できる。ダイ42は、ダイ腔すなわち供給室54を備え、この供給室54は、供給管56を通って供給される塗料液12を保持する。無限マニホールド型ダイ(infinite manifold die)は、リザーバ46の重力水準測定器(gravity leveling)と共に使用することによって、供給室内の流体を再循環させなくても、高粘性流体の均質性を高めることができる。
塗料液は、供給室54からダイスロット58を通して供給され、該塗料液はそこでダイスロット58から流出して連続フィルム状で流出口66へ流れ、その後、ダイ42の側壁部68に沿ってリザーバ46へと流れる。流出口66と側壁部68は、図3に示すように鋭角で分割した別々の部材でなくてもよい。流出口と側壁部は、合体して直線又は曲線状の単一面を形成してもよい。流体12がリザーバ46内の流体12と一体化するように、側壁部68上でフィルムが連続性を有することにより、他の装置を使用した場合にリザーバ内の流体と側壁部との間に起こり得る動的な湿潤効果が減じられる。
ダイ42のクロスウェブの長さは、ウェブ44のコーティング幅より僅かに大きくするべきである。この長さが(ウェブ44のコーティング幅と比べて)非常に大きいと、塗料液の停滞領域がリザーバ46の端部に集まり、コーティングに傷が生じる可能性がある。
ダイスロット58は、スロットの寸法構成の均一性と流量の均一性とを改善するために、ダイの全長に延在している。磁気塗料液に使用するには、ダイスロット58の幅tは約0.051cm(0.020in)である。流体がそのプール内を不同に流れる傾向がある場合に、塗料液の必要条件であるクロスウェブの差異を補償するために、ダイ42を変形することができる。図9A,9B,9C,9Dにそれぞれ示すように,ダイスロットの長さ及び厚さは様々であり、ダイ腔の寸法も様々であることができる。そして、リザーバを水平に設けかつコーティング厚さをより均一にするために、ダイの供給位置を選択することができる。
ダイスロット58の出口は、リザーバ46の最高液面より上方でありかつ垂直であることによって、リザーバの表面と湿っているスロットのよどみ及び乾燥が防止される。また、ダイを垂直に設けることによって、装置の重量が減じられ、ダイと流体から空気を除去することができると同時に、流れを観察したりスロットを洗浄したりできるようになる。また、側壁部68は、他の角度で下方へ傾斜してもよい。ダイスロット58は、ダイスロット58の出口がリザーバ46の液面より上方であって、かつ、開放状態の固い面がダイスロット58からリザーバ46へ流れる流体の連続フィルムを支持する限り、水平であってもよいしいかなる中間角度を形成してもよい。この要件は、自浄作用がなく乾燥の問題を有する流体に要求されるものである。
リザーバ46の上面は、重力によって密閉され、リザーバの形状は、リザーバの表面が常に動くことにより乾燥の作用が回避されるように構成される。長方形のリザーバは、形成・維持が容易であり、水準読み取り用の流体の低速領域を有している。より幅広のリザーバもまた用いられるが、プールの流れが複雑になるのを防ぐために、リザーバの水準をより高くする必要がある。リザーバをより幅広にすると、流量の変化に伴う高さの変化が少なくなるため、水準調節が容易になる。低粘性流体は、重力による流れの水平化(速度)が大きいため、より広範囲の高さを有するリザーバに適合する。
リザーバの液面は、蓄積容量が少ない状態での作動や、ドクターブレードの渇き、及びコーティング空隙の形成を防止するために、比較的一定に保つ必要がある。塗料液のダイ42への流量とリザーバ46の水準は、静圧センサを使用してグラビアシリンダ48に隣接するリザーバ46内の液面を読み取ることによって調節される。
センサの感知チップは、ドクターブレードの真上であってダイ表面と同一平面である低速領域に設けられる。センサは、動圧効果によってリザーバ深度の読取りに誤りが生じないようにするために、閉鎖ループ型制御計量装置へのインプットを行う。液面を表示する信号は、ポンプコントローラにフィードバックされ、ポンピング量を調節してリザーバ内の液面を所定水準に達するように変化させるために、ポンプへフィードバックを行う。好適なポンプコントローラは、市場で入手可能である。液面センサは、気泡管型センサの変形であってもよい。試験ガスを溶剤層に通して泡立たせた後に気泡管内に注入することによって、溶剤の蒸気をガスに案内することができる。これによって、気泡の近傍領域の塗料液が乾燥するのを抑制し、その結果、クランプ形成及び管閉塞が削減される。他のタイプのセンサもまた使用可能である。
本発明の他の流体力学的特徴は、リザーバ46の幅w及び流体の深さhに見られる。コーティング時に、グラビアシリンダ48の表面がリザーバ46より下方へ移動するため、リザーバ46内のグラビアシリンダ48近傍の流体は、粘性せん断効果(viscous shear effects)により下方へ移動させられる傾向がある。流体がドクターブレード50に到達すると、下方へ移動するがグラビアシリンダ48に連続できない流体の一部は、戻ってリザーバ46の底面に沿ってグラビアシリンダ48から離隔する方向へ流れなければならず、渦流を形成することになる。この流れは、局部的な乾燥とリザーバ縁部における薄膜(scumming)の形成とを防止するとともに、凝集を防止する。
流体の深さhが幅wに対して非常に大きい場合、リザーバ46内に2つ以上の渦が発生することもある。所定の流体の流動学的特性及び表面速度に対し、リザーバ内の複数の渦流と不安定な流れを最小限にするようにリザーバの寸法及び形状を選択することができる。例えば、多くの磁気流体の場合には、高さに対する幅の割合が0.6〜0.8であるのが望ましい。
リザーバ46の端部により、コーティングシリンダ48との流体含有接触面が提供される。端部シーリングの1方法を図4,5に示しているが、これは、グラビアシリンダ48の両端に設けた円形又は一部円形パック70を有している。このパック70は、超高分子量ポリエチエン、アセタール、又はナイロンから形成されることができ、運動用シールを形成する静止シリンダの延長部材として機能する。パック70は、フレームに取り付けられ、また、このフレームは、パックをグラビアシリンダ48と整列させるようにするスライド構成によって、グラビアシリンダ48を保持している。この整列は、ダイの位置から独立して調節可能である。スライドに取り付けられたアームは、パック70をグラビアシリンダ48の端部に付勢するバネ又は空気シリンダを備えている。
ダイの供給チャンバ54の端部とリザーバ46とは、端部プレート76が保持する発泡シール75でシールすることができる。発泡シール75は、ドクターブレード50に完全に一致しかつ一般的に使用される塗料液に対して化学的に不活性である独立気泡ポリエチレンフォームであるのがよい。ドクターブレード50は、グラビアシリンダ48より長く、予め切断したフォームにドクターブレード50を設けるか、又は、ドクターブレード50でフォームを切断するかのいずれかによって、発泡シール75を貫通することができる。ダイ42と、ドクターブレード50と、発泡シール75と、端部プレート76とを組み合わせた後に、このアセンブリは、グラビアシリンダ48とパック70に対して装填される。ドクターブレード50と、グラビアシリンダ48と、パック70とは、下部シールを形成する。ダイアセンブリがパックに付勢された状態で装着されると、発泡シールは、ドクターブレード50とパック70との間に挟まり静止シールを形成する。選択的に、ダイの供給チャンバ54の端部は、中間プレートとガスケット又はシーラントとによってシールすることによって、該シールをプールのシールから独立させることも可能である。
ダイを取り付けたときに最良に機能する他のシール方法もある。このシール方法の1構成を図6に示している。ダイの供給チャンバ54は、端部プレート80と発泡シール82又はシーラントとによりシールされる。ショルダボルトにより、キーホールを備えた取付ブロック84と、端部プレート80と、発泡シール82とがダイ42に配置して取り付けられる。端部プレート80の厚さによって、その外側表面がグラビアシリンダ48の端部と同一平面上に整列することができる。選択的に、端部プレート間の長さ(end plate−to−end plate length)は、0.127cm(0.050in)に及び、グラビアシリンダの長さより0.025cm(0.010in)短いのが好ましい。ドクターブレード50は、ダイ本体とダイクランプ100との間に把持されている。ドクターブレード50とダイクランプ100との両方は、好ましくは、少なくともグラビアシリンダ48より5cm(2in)長い。超高分子量ポリエチレンからなる薄型[0.127〜0.025cm(0.010〜0.050in)]の摩耗プレート86は、図示のごとく取付ブロック84の端部上をスライドする。摩耗プレート86は、グラビアシリンダ48の端部と、端部プレート80の外面との間をシールするように構成される。摩耗プレート86は、湾曲しているドクターブレード50の上面と前面とをほとんど見えなくしている。フォームパッド88は、プラスチック製パッドホルダ90に挿入され、この組立部材は、取付ブロック84上をスライドする。摩耗プレート86により、フォームパッド88はグラビアシリンダ48から保護される。フォームパッド88は、パッドホルダ90のスロット92に収容される。摩耗プレート86とパッドホルダ90とは、取付ブロック84の相補形状部98に嵌合する開口部94,96を有している。また、他の形状の取付装置も使用可能である。パッドホルダ90はピン102を有し、このピン102上でフォームパッド88のテール部が滑動し、湾曲したドクターブレード50の周囲のフォームパッドを引っ張る。
シール・スプール106を有する空気シリンダ104により、グラビアシリンダ48の端部とダイアセンブリの端部プレート80とに対して、フォームパッド88と摩耗プレート86が付勢される。スプール106は、取付ブロック84に挿入された後に、下方へ移動せしめられ、ダイアセンブリにロックされる。次に、空気シリンダ104が装填され、パッドホルダ90とフォームパッド88と摩耗プレート86とがグラビアシリンダ84とダイアセンブリとに付勢されることができる。フォームパッド88は、複数の動的シールを形成するグラビアシリンダ48の端部に対して摩耗プレート86を柔軟に保持する。また、フォームパッド88により、ドクターブレード50と摩耗プレート86と、グラビアシリンダ46との間の隙間が埋められて、シールを完全なものにする。この3つの接触点におけるシールを改善するために、フォームパッド88に加えてシーラントを使用することができる。この構成は、ドクターブレード力の計測値の表示にほとんど影響を与えない。
図7に示す類似のシール構成は、グラビアシリンダ48とほぼ同じ長さのダイクランプ100'と、グラビアシリンダ48より約0.32cm(0.125in.)長いドクターブレード50とを使用している。フォームパッド108とパッドホルダ110とは、フォームがドクターブレード50の上面に対してではなくドクターブレード50の端部に対してシールするように変形されている。この構成は、シーラントを付加的に使用しなくても非常に信頼性が高い。また、この構成は、ドクターブレード力の表示にほとんど影響を与えない。
リザーバのシールをボアシールから分離することによって、ダイアセンブリを取り換えないでもシール交換が可能になる。また、フォームシールがシールドされてグラビアシリンダ48との接触が防止される。例えば、図6,7の実施例において、フォームパッド88は、プラスチックからなる摩耗プレート86によって保護され、グラビアシリンダ48との接触が防止される。
流体が摩耗性である場合、シールの寿命を改善するために、グラビアシリンダの端部スクレーパを使用することができる。スクレーパは、空気を充填してもよい。
ドクターブレード50は、支持装置112を有する付勢装置によって、グラビアシリンダ48に付勢される。図8に示すように、支持装置112には、圧力トランスデューサ114とスクリュースライド116とが使用され、これによって、ドクターブレード50は所定圧力でグラビアシリンダ48に付勢される。この力は、トランスデューサ114で検知され、モータ118は、スクリュースライド116のスクリュー120を回転させることによって、スクリュースライド116のスライド部122を移動させ、その結果、ダイ42を所望の位置に移動させる。支持装置112は、ダイアセンブリを戴置するボールスライド124を有することができる。2つのボールスライド124は、それぞれダイ42の各端部に近接して設けられ、通常、ドクターブレード50の両端部に同一圧力を加えるために使用される。一方、圧力トランスデューサ114は、ダイ42のほぼ中央に設けることができる。また、他のタイプのスライドを使用することもできる。
この付勢装置は、繰り返し(使用)可能でありかつ正確であり、フィードバック装置126を使用して、ドクターブレードの力のみに基づく自動的な付勢を可能にする。付勢はプリセットされ正確に行われることができる。本装置によって、使用済みダイの速やかな交換及び繰り返されるダイの迅速な変位が可能になる。ダイと付勢装置とは安価であり、組立や維持が容易である。水平スライド式付勢装置の使用により、計測処理機構が備わり、ピボット式装置とは異なり重力を無視できるようになる。圧力センサを付勢装置とテーブルとの間に設けると、空気圧を力に変換したり連結装置の機械的効率を計算したりせずに、ドクターブレードの力(doctoring force)を直接読み取ることができる。また、公知のピボット式空気シリンダ装置の場合のように、空気シリンダの抗力がドクターブレードの力に影響することがない。
塗布工程中にコーティングを停止しなければならないとき、コーティングを迅速に再開できるようにするために、塗布装置がアイドリング状態を維持するのが好ましい。また、塗布工程の準備の一環として多数の調整及び他の作業が必要であるため、コーティング作業の開始時に塗布装置をアイドリング状態で維持するのが好ましい。しかし、塗布装置から塗料液を完全に除去することは、コーティング完了後の装置の洗浄時に行われ得るが、望ましいことではない。一方、塗布装置が数分間以上アイドリング状態のままであると、揮発性溶剤がリザーバから蒸発し、塗料液の粘性を過度に高めると同時に、塗料液を早く凝固させてしまうことになり、その結果、コーティングの欠陥が増加する。非常に僅かな量の塗料液の濃縮又は凝集が起こるだけで、コーティング開始後長時間にわたって欠陥を生じる可能性がある。そのようなことが起きないようにするのが非常に望ましい。さらに、従来考えられていたのに反し、蒸発によって失われた分を補償するためにリザーバに溶剤を加えるだけでは、塗料液の所望の粘性を維持するには不十分であることが分かった。
アイドリング状態での溶剤蒸発に起因する欠陥は、塗料液12をリザーバ46から取り除き好適な溶剤と交換することによって、大いに削減可能である。交換用溶剤は、塗料液に使用する溶剤と互換性があることと、塗料液に使用されるのと同一の溶剤であることが好ましい。
図10は、塗料液を溶剤と交換するための装置の1実施例を示している。ポンプ130は、管132を通してリザーバ46の底面近傍に接続され、実質的に全ての流体12をリザーバ46から流出させることができるようになっている。塗料液12は、管134を通ってウエットスクラップ容器136に案内される。交換用溶剤は、溶剤供給装置138と、制御弁140と、案内チューブ142とを有する装置のごとく、公知の溶剤注入装置によって加えられる。溶剤の水準(レベル)は、リザーバ46内の塗料液の液面を調節するのに使用する液面制御装置(図示せず)によって調節することができる。リザーバ46に溶剤を充分に加えることができ、これによって、溶剤は塗料液12の水準より高い水準に達して、溶剤がダイスロット58の出口を覆うことができるようになる。
塗布装置がアイドリング状態にあるとき、ウェブの搬送が停止される。そして、グラビアシリンダ48の回転は、遅くするか、停止させることができる。グラビアシリンダ48の回転速度が所定レベルにまで減じられ、塗料液供給装置144からリザーバ46への塗料液12の供給が停止し、ポンプ130が作動し、そして、塗料液12がリザーバ46から排出される。その直後に、液面制御装置が予め設定した水準に達するまで、溶液は、溶剤供給装置138から弁140と溶剤注入チューブ142とを通ってリザーバ46へ注入される。塗布装置は、リザーバ46内に凝集塊又は他の汚染物を形成することなく、数時間アイドリングすることができる。
コーティング再開時には、溶剤がリザーバ46からポンプで排出され、塗料液供給装置144からの塗料液12の供給が再開し、リザーバ46は、液面制御装置が予め設定した水準まで充填される。関係する弁、ポンプ、溶剤注入装置、及び、他の装置は、商業的に入手可能な公知のプログラム自在のコントローラ146によって、制御することができる。塗料液と溶剤との相互交換に関する一連の機能は、コントローラ146によって調節するため、この工程は実質的に自動化されている。

Claims (8)

  1. 一定量の流体をサブストレート(44)上にコーティングするための装置において、
    コーティングダイ(42)と、
    該コーティングダイ(42)に隣接して設けられ上記流体を上記サブストレート上に塗布する回転自在の受けローラ(48)と、
    上記コーティングダイ(42)と上記受けローラ(48)との間に設けられたリザーバ(46)と、
    上記リザーバ(46)から上記受けローラ(48)へ塗布される上記流体の量を調節するためのドクターブレード(50)と、
    装置のアイドリング時に上記流体を上記リザーバから除去してそれを適切な溶剤と交換することによって溶剤の蒸発を補償する手段とを備え、
    上記コーティングダイ(42)は、コーティングスロット(58)と、該コーティングスロット(58)に上記流体を供給する供給マニフォルド(54)と、該供給マニフォルド(54)に連絡する供給開口部(56)と、流体が上記スロット(58)から流出した後に該流体を案内する外壁(66)とを有し、
    上記リザーバ(46)は、上記コーティングダイ(42)に沿って流動し上記受けローラ(48)上に塗布される上記流体を収容するようにした装置。
  2. さらに、上記ドクターブレード(50)を上記受けローラ(48)に付勢するための付勢手段を備える請求の範囲第1項記載の装置。
  3. 塗布装置のアイドリング時における溶剤の蒸発を補償する補償装置であって、
    上記塗布装置は、コーティングダイ(42)と、該コーティングダイ(42)に隣接して設けられ流体をサブストレート(44)上に塗布する回転自在の受けローラ(48)と、上記コーティングダイ(42)と上記受けローラ(48)との間に設けられたリザーバ(46)と、ドクターブレード(50)とを備え、
    上記コーティングダイ(42)は、コーティングスロット(58)と、該コーティングスロットに塗料を案内する供給マニフォルド(54)と、該供給マニフォルド(54)に連絡する供給開口部(56)と、流体が上記スロット(58)から流出した後に該流体を案内する外壁(66)とを有し、
    上記リザーバ(46)は、上記コーティングダイ(42)に沿って流れ上記受けローラ(48)上に塗布される流体を収容し、
    上記ドクターブレード(50)により、上記リザーバ(46)から上記受けローラ(48)へ塗布される流体の量が調節され、
    上記補償装置は、上記リザーバ(46)の底面近傍に接続されリザーバ(46)から実質的に流体のすべてを排出することができるポンプ(130)と、溶剤をリザーバに付加するための溶剤付加手段(138)とを備え、
    上記溶剤付加手段は、十分な溶剤をリザーバ(46)に付加するべく上記リザーバ(46)内の溶剤のレベルを制御するための溶剤レベル制御手段(146)を備え、これにより、溶剤のレベルは、上記流体に使用するレベルより高い水準に達して上記ダイスロット(58)の出口を覆うようにした補償装置。
  4. 一定量の流体(12)をサブストレート(44)上にコーティングするための装置であって、流体を再循環させない装置において、
    コーティングダイ(42)と、
    該コーティングダイ(42)に隣接して設けられ上記流体(12)を上記サブストレート(44)に塗布する回転自在の受けローラ(48)と、
    該受けローラ(48)に隣接して設けられ該受けローラ(48)に塗布される上記流体(12)の量を調節するためのドクターブレード(50)とを備え、
    上記コーティングダイ(42)は、ダイスロット(58)と、該ダイスロット(58)に流体(12)を供給する供給チャンバ(54)と、流体(12)がダイスロット(58)から流出した後に該流体(12)を案内する外壁(66,68)とを有し、
    上記コーティングダイ(42)と、上記受けローラ(48)と、上記ドクターブレード(50)とは、上記外壁(66,68)に沿って流動する上記流体(12)を受けるリザーバ(46)をなし、
    該リザーバ(46)は、密閉式リザーバである装置。
  5. 上記ドクターブレード(50)は、上記リザーバ(46)の底部に配置された請求の範囲第4項記載の装置。
  6. 上記受けローラ(48)は、グラビアシリンダからなる請求の範囲第4項記載の装置。
  7. 上記リザーバ(46)は、さらに、第1端部と第2端部とを備え、
    該第1端部と第2端部は、装置の第1端シール部と第2端シール部で夫々シールされた請求の範囲第4項記載の装置。
  8. さらに、上記ドクターブレード(50)を上記受けローラ(48)に付勢するための付勢手段を備えた請求の範囲第4項記載の装置。
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