JP3544003B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はエポキシ樹脂組成物に関し、更に詳しくは塗料,土木,接着分野において、フォーミュレート化物の低粘性に起因する高作業性を保持し得るエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、陸上,海洋,港湾の構造物,施設は厳しい腐食環境下におかれるため、初期防食及びメンテナンスは重要な課題である。このような環境,用途においては、基材であるコンクリートや鋼材の保護のためにエポキシ樹脂をベースとした塗料や接着,注入,シーリング用配合物が使用されることが多い。この様な塗料や配合物では、防食性能と共に環境の温度変化に追従し得る可撓性,接着性能が要求される。
【0003】
従来、上記の可撓性等を発現するためには、ビスフェノールAタイプ或いはビスフェノールFタイプのエポキシ樹脂を、カルボキシル基を有するゴム或いはモノマー酸,ダイマー酸にて変性したいわゆるゴム或いは酸変性エポキシ樹脂や、ビスフェノールAタイプ或いはビスフェノールFタイプのエポキシ樹脂をウレタンプレポリマーにて変性した、いわゆるウレタン変性芳香族エポキシ樹脂等が使用されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの変性エポキシ樹脂では変性に伴い樹脂の粘度が大幅に高くなるため塗料,配合物の設計に制限が生じ、性能を犠牲にして反応或いは非反応性希釈剤や溶剤を使用しているのが現状であった。酸変性エポキシ樹脂においては、更に樹脂骨格中にエステル結合が生じるため防食性に問題があった。
【0005】
本発明では、作業性を良好とする低粘度のエポキシ樹脂で、且つ環境変化に追従し得る可撓性,接着性,厳しい環境に耐え得る防食性を有するエポキシ樹脂を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)芳香族エポキシ樹脂と、(B)水酸基を含有する脂肪族エポキシ化合物または脂環式エポキシ化合物(b1)にポリエーテルジオールまたはポリエステルジオールとポリイソシアネートとから得られたイソシアネートプレポリマー(b2)を反応して得られるウレタン変性エポキシ樹脂と、(C)脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物に関する。
【0007】
本発明で使用される芳香族エポキシ樹脂(A)としては、芳香環に水酸基を2個以上有する化合物をエポキシ化したエポキシ基を2個以上有する芳香族エポキシ樹脂であり、例えばビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル、ビルフェノールS型ポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテルおよびビスフェノールF型ジグリシジルエーテルの混合物、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂等があげられ、特にエポキシ基を2個有する芳香族エポキシ樹脂が好ましい。
【0008】
水酸基を含有する脂肪族エポキシ化合物(b1)としては、好ましくは脂肪族ポリオールとエピクロールヒドリンとを反応させ、加水分解して得られる、末端に水酸基およびグリシジル基をそれぞれ有するものである。かかるエポキシ化合物は、末端に水酸基を1個以上およびグリシシジル基を1個または2個以上有するものが用いられる。かかる化合物のエポキシ当量は好ましくは80〜500g/eq、より好ましくは120〜400g/eqである。
【0009】
上記脂肪族ポリオールとしては、水酸基を2個以上有するものであり、水酸基を2〜4個有し、炭素数2〜12、特に3〜8のものが好適である。例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキシルグリコール、2ーエチルヘキシルグリコール、1,10−デカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、テトラプロパノールペンタン等があげられる。
【0010】
水酸基を含有する脂環式エポキシ化合物(b1)としては、シクロヘキシルジオール、シクロヘキシルジオールの水酸基にエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドを付加した化合物とエピクロールヒドリンとを反応させ、加水分解して得られる、分子中に水酸基およびグリシジル基をそれぞれ1個以上有するものが好ましい。かかるモノエポキシ化合物は、エポキシ当量が好ましくは100〜1000g/eq、より好ましくは120〜500g/eqである。
【0011】
イソシアネートプレポリマー(b2)は、ポリエーテルジオールまたはポリエステルジオールとポリイソシアネートとを水酸基に対してイソシアネート基が過剰量となるように反応して得られる、イソシアネート基を2個有するものである。
【0012】
ポリエーテルジオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリエチレンープロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールがあげられる。かかるポリエーテルジオールは、数平均分子量が好ましくは40〜5000、より好ましくは200〜3000である。
【0013】
ポリエステルジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオールなどのジオールと、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などのジカルボン酸またはそれらのアルキルエステルまたは酸ハライドまたは無水物とを酸基に対して水酸基を過剰量となるように反応して得られるものである。かかるポリエステルジオールは、数平均分子量が好ましくは150〜5000、より好ましくは200〜3000である。
【0014】
ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネートなどおよびこれらの混合物があげられ、特にキシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートおよび2,6−トリレンジイソシアネートの混合物、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
【0015】
脂肪族エポキシ樹脂(C)としては、エポキシ基を1個以上、好ましくは2個有する脂肪族エポキシ樹脂であり、例えばアルキレンジオールとエピクロールヒドリンとを反応させ、加水分解して得られる、末端にエポキシ基を1個または2個有するものがあげられる。かかるエポキシ樹脂は、上記水酸基含有脂肪族エポキシ化合物を製造する際に同時に製造してもよいし、水酸基含有脂肪族エポキシ化合物とは別に製造してもよいが、該水酸基含有脂肪族エポキシ化合物を製造する際に同時に製造するのが好ましい。かかるエポキシ樹脂のエポキシ当量は好ましくは80〜500g/eq、より好ましくは120〜400g/eqである。
【0016】
脂肪族エポキシ樹脂の原料となるアルキレンジオールは上記水酸基含有脂肪族エポキシ樹脂の原料であるアルキレンジオールと同様のものが用いられる。
脂環式エポキシ化合物(C)としては、シクロヘキシルジオール、シクロヘキシルジオールの水酸基にエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドを付加した化合物とエピクロールヒドリンとを反応させ、加水分解して得られる、末端に水酸基およびグリシジル基をそれぞれ有するものである。かかるモノエポキシ化合物は、エポキシ当量が好ましくは150〜5000g/eq、より好ましくは200〜3000g/eqである。
【0017】
ウレタン変性エポキシ樹脂(B)は、水酸基を含有する脂肪族モノエポキシ化合物または水酸基を含有する脂環式モノエポキシ化合物(b1)とイソシアネートプレポリマー(b2)とを水酸基とイソシアネート基とがほぼ当量となるように反応させて得られるエポキシ基を2個有するものであるが、エポキシ基を1個有するものを含んでいてもよい。ウレタン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは350〜1300g/eq、より好ましくは500〜1100g/eqである。
【0018】
かかるウレタン変性樹脂については、水酸基を含有する脂肪族エポキシ化合物または水酸基を含有する脂環式エポキシ化合物(b1)とイソシアネートプレポリマー(b2)とを反応させる際に、脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂(C)を水酸基を含有する脂肪族エポキシ化合物または水酸基を含有する脂環式エポキシ化合物(b1)に混合してイソシアネートプレポリマー(b2)と反応せしめて得られるものでもよい。
【0019】
本発明では、本発明の効果をよりよく達成するためにウレタン変性エポキシ樹脂(B)と脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂(C)とを合わせたときのエポキシ当量を好ましくは150〜270g/eq、より好ましくは170〜250g/eqとなるように両者を含有せしめるのが好適である。
【0020】
本発明の組成物における芳香族エポキシ樹脂(A)とウレタン変性エポキシ樹脂(B)と脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂(C)との重量割合は、(A)と(B)と(C)との合計100において(A)/(B)/(C)が好ましくは(95〜10)/(0.25〜63)/(4.75〜27)、より好ましくは(90〜50)/(2〜25)/(8〜25)である。
【0021】
尚、本発明でのウレタン変性エポキシ樹脂(B)と脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂(C)との配合比率については、重量基準で好ましくは(B)/(C)=50/950〜700/300、より好ましくは(B)/(C)=200/800〜500/500となるようにするのが好ましい。
【0022】
本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化条件は常温硬化,加熱硬化共に可能であり、硬化条件により硬化物性能が大幅に相違するものではない。本発明の組成物を常温硬化する場合には、硬化剤が併用されるが、アミン系硬化剤が好ましく使用される。
【0023】
使用し得るアミン系硬化剤としては、ポリアルキレンポリアミン,アミノエチルピペラジン,メタキシレンジアミン,イソホロンジアミン,ポリオキシアルキレンジアミン等の他、これらのアミンとモノマー酸やダイマー酸との反応物であるいわゆるポリアミド・ポリアミドアミン,エポキシ樹脂やフェノール/ホルマリンとの反応物である変性ポリアミン等をあげることができる。
【0024】
本発明において、アミン系硬化剤の配合量は、芳香族エポキシ樹脂(A)とウレタン変性エポキシ樹脂(B)と脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂(C)とからなるエポキシ樹脂組成物/アミン系硬化剤の当量比で、好ましくは1.0/0.5〜1.0/1.5、より好ましくは1.0/0.7〜1.0/1.3となるような量である。
【0025】
本発明の組成物には、必要に応じて反応性希釈剤,非反応性希釈剤,溶剤,顔料,添加剤,増量剤等も使用できる。
【0026】
本発明の組成物は、低粘度であるため、作業性が良好で、しかも実用的に有用な可撓性,接着性,防食性、耐久性を有する硬化物を与えることができる。
金属,プラスチック,コンクリート等の接着剤・防食用塗料として最適である。
【0027】
以下に実施例を示す。
【0028】
【実施例】
[合成例1](エポキシ樹脂の製造)
窒素気流下、1リットルのスリ付き四ツ口フラスコに2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(和光純薬工業(株)製特級試薬)104gを仕込み、攪拌昇温を開始し、60℃で三フッ化ホウ素エチルエーテル塩0.31gを2分割で添加した。フラスコ温度が65〜73℃になるように冷却しながらエピクロルヒドリン213gを滴下した。滴下終了後70℃で1時間保持した。ここに30%水酸化ナトリウム水溶液295gを滴下し3時間保持し、その後、トルエン222g、水147gを加えた。次に攪拌を止め、静置分液し、下層を抜き出した。
【0029】
分液した上層を80℃に攪拌昇温し、3.5%水酸化ナトリウム水溶液90g、次いで50%TEBACL水溶液0.13gを加え、80℃で3時間保持した。静置分液後下層を抜き出した。分液した上層を攪拌し、0.1%リン酸二水素ナトリウム161gを加え、80℃で3時間保持した。静置分液後下層を抜き出した。常圧にもどして100℃まで冷却後ろ過して取り出した。
【0030】
得られたエポキシ樹脂Xは、エポキシ当量155g/eq、粘度20cpsであった。このエポキシ樹脂X中の水酸基含有分子と水酸基非含有分子の比率は、56/44(モル比)であった。
【0031】
[合成例2](ウレタン変性エポキシ樹脂含有樹脂の製法)
1リットルの四ツ口フラスコに合成例1のエポキシ樹脂630gを採り、窒素気流下60℃に昇温した。ここで昇温を止め、ポリテトラメチレングリコール1モルに対してトルエンジイソシアネート2モルを反応して得られるイソシアネートプレポリマー(数平均分子量1400)70gを発熱に注意しながら30分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で1時間,120℃で2時間加熱し、エポキシ当量 172g/eq,粘度800cpsのウレタン変性エポキシ樹脂含有樹脂(B−1)を得た。このウレタン変性エポキシ樹脂含有樹脂(B−1)は、ウレタン変性エポキシ樹脂を約14.5重量%と非ウレタン化脂肪族エポキシ樹脂を約85.5重量%含むものであった。
【0032】
[合成例3]( 同 上 )
1リットルの四ツ口フラスコに合成例1のエポキシ樹脂490gを採り、窒素気流下60℃に昇温した。ここで昇温を止め合成例2のイソシアネートプレポリマー210gを発熱に注意しながら90分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で1時間,120℃で2時間加熱し、エポキシ当量221g/eq,粘度2200cpsのウレタン変性エポキシ樹脂含有樹脂(B−2)を得た。このウレタン変性エポキシ樹脂含有樹脂(B−2)は、ウレタン変性エポキシ樹脂を約43重量%と非ウレタン化脂肪族エポキシ樹脂を約57重量%含むものであった。
【0033】
[合成例4]( 同 上 )
1リットルの四ツ口フラスコに合成例1のエポキシ樹脂455gを採り、窒素気流下60℃に昇温した。ここで昇温を止め合成例2のイソシアネートプレポリマー245gを発熱に注意しながら120分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で1時間,120℃で2時間加熱し、エポキシ当量 238g/eq,粘度10000cpsのウレタン変性エポキシ樹脂含有樹脂(B−3)を得た。このウレタン変性エポキシ樹脂含有樹脂(B−3)は、ウレタン変性エポキシ樹脂を約50.4重量%と非ウレタン化脂肪族エポキシ樹脂を約49.6重量%含むものであった。
【0034】
[実施例1〜11,比較例1〜5]
以下の表に示すように各エポキシ成分を配合し、そこに所定量のタルク,シリカを加えてボールミルで塗料化した。ついでそれに硬化剤成分を各表に示す如く配合し、サンドブラスト板に乾燥膜厚約100μmとなるようにハケ塗装を行い、常温にて1週間硬化させた。
【0035】
[評価方法]
エポキシ当量:JIS K7236に準拠。
粘度 :25℃に制御された恒温水槽中に、測定サンプル800g用蓋付きガラス瓶を2時間浸漬した後、回転粘時計にて測定。
【0036】
相溶性 :200g用蓋付きガラス瓶に25℃に保温れたA成定量採り、ガラス瓶にとり、3分間攪拌後、目視にて相溶性を確
認。
【0037】
硬度 :鉛筆引っかき試験で、JIS K5400に準拠
衝撃 :デュポン衝撃試験で、JIS K5400に準拠
【0038】
碁盤目剥離 :碁盤目試験で、JIS K5400に準拠試験片のほぼ中央に、カッターナイフで直交ずつの平行線を1mm間隔で引いて1cmの中に100個のうに碁盤目状の切り傷をつける。このマス目上に18mm幅のっかり貼り付ける。その後、貼り付けたセロテープの一端を持ち一気に試験片からひき剥す。そのときの試験片上に残ったマス目の数(x/100)で判定する。
【0039】
防食性 :JIS K5400に準拠(ソルトスプレーによる)
◎:異常なし,○:フクレが塗面の5%未満,△:5〜20%×:フクレが塗面の20%以上
【0040】
耐久性 :JIS R5201にて作製したモルタル片(40×4 に長手方向にダイヤモンドカッターにて幅3mm,長さ50mm,深彫る。この溝に各表に示した塗料化配合物を注入し、温度20±2℃、湿度90%の条件下で7日間硬化する。その後注入面に屋外曝露を行い、注入硬化部の変化を観察。
【0041】
◎:異常なし
○:ハクリがモルタル接着面の5%未満
△:ハクリがモルタル接着面の5〜20%
×:ハクリがモルタル接着面の20%以上
【0042】
[表1] 使用した材料
Figure 0003544003
【0043】
(*):油化シェルエポキシ(株)製品
(*)以のもの:大日本インキ化学工業(株)製品
硬化剤 EPICLON B−5385:活性水素当量 80g/eq 〃 B−025 :活性水素当量 115g/eq
【0044】
[表2](各成分量:重量部)
Figure 0003544003
【0045】
[表3]
Figure 0003544003
【0046】
[表4](各成分量:重量部)
Figure 0003544003
【0047】
[表5]
Figure 0003544003
【0048】
[表6] (各成分量:重量部)
Figure 0003544003
【0049】
[表7] (各成分量:重量部)
Figure 0003544003
【0050】
[表8](各成分量:重量部)
Figure 0003544003
【0051】
[表9]
Figure 0003544003
【0052】
【発明の効果】
本発明の組成物は、低粘度であるため、作業性が良好で、しかも実用的に有用な可撓性,接着性,防食性、耐久性を有する硬化物を与えることができる。

Claims (7)

  1. (A)芳香族エポキシ樹脂と、(B)水酸基を含有する脂肪族エポキシ化合物または水酸基を含有する脂環式エポキシ化合物(b1)にポリエーテルジオールまたはポリエステルジオールとポリイソシアネートとから得られたイソシアネートプレポリマー(b2)を反応して得られるウレタン変性エポキシ樹脂と、(C)脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 芳香族エポキシ樹脂(A)が(A1)ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル,(A2)ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル,或いは(A3)両者の混合物であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. ポリエーテルジオールがポリアルキレングリコールであることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  4. ウレタン変性エポキシ樹脂(B)と脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂(C)とを合わせた場合のエポキシ当量が150〜270g/eqであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
  5. 芳香族エポキシ樹脂(A)とウレタン変性エポキシ樹脂(B)と脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂(C)との配合比率が重量基準で(A)/(B)/(C)=(95〜10)/(0.25〜63)/(4.75〜27)であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  6. ウレタン変性エポキシ樹脂(B)と脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂(C)との混合物が、エポキシ基を2個以上有し、且つ水酸基を有していない脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂(C)と水酸基を含有する脂肪族モノエポキシ化合物または脂環式モノエポキシ化合物(b1)との混合物にイソシアネートプレポリマー(b2)を水酸基がイソシアネート基に対して過剰量になるように反応して得られるものであることを特徴とする請求項1または7記載の組成物。
  7. 芳香族エポキシ樹脂(A)と、ウレタン変性エポキシ樹脂(B)と、脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂(C)と、アミン系硬化剤(D)とからなることを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物。
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