JP3542390B2 - シート給送装置および画像読み取り装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は電子ファイル,複写機,ファクシミリ等に適用されるシート給送装置および画像読み取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像読み取り装置に適用されるシート給送装置において、給送されるシート状原稿(以下、単に「原稿」という)が斜行していると、画像が傾いたり、欠けたりする問題が生じることがあり、これを解決するために、駆動を得て回転する駆動ローラと、それに従動回転する従動ローラからなるローラ対(以下、「補正ローラ対」という)を画像読み取り部の原稿搬送方向上流側近傍(以下、単に「手前」という)に設けたものがある。
【0003】
前記補正ローラ対は、斜行補正動作の開始時には停止状態にあり、給送された原稿先端が該補正ローラ対のニップ部に突き当たった後、更に原稿を補正ローラ対の手前に配置された送りローラにより送ることで、送りローラと補正ローラ対の間で原稿がループを形成するか、または送りローラが滑ることにより補正ローラ対のニップ部に原稿先端を倣わせることによって斜行を補正し、その後、補正ローラ対を回転させて原稿を送るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、補正ローラ対の手前のセンサで原稿を検知し、その時刻から予め設定された時間だけ原稿を搬送することで停止した補正ローラ対に対して一定量の原稿先端部が突き当てられることにより原稿の斜行の補正を行うように構成されていたため、比較的大きく斜行した原稿を補正する場合には、原稿の送り量を大きく設定する必要がある。そして原稿の送り量を大きく設定した場合に、比較的斜行の小さい原稿が送られると、必要量以上の原稿先端部が補正ローラ対に突き当てられる結果となり、原稿の先端部が折れる等の問題があった。
【0005】
また、原稿の斜行補正を行う際、原稿自身が有する腰の力により原稿自身の姿勢を変えられるように補正ローラ対に送り込む手前の送りローラのグリップ力が小さくなるように設定されるため、原稿の搬送力が安定せず、原稿の斜行が補正できなかったり、原稿に過負荷をかけてしまうという問題がある。
【0006】
また、原稿の斜行量がかなり大きい場合には、一回の斜行補正動作で原稿の斜行の補正を行うと、原稿の先端に過負荷がかかり、原稿折れ等が生じるという問題がある。
【0007】
本発明に係るシート給送装置および画像読み取り装置は、上記課題を解決するものであり、その目的はシートの斜行量の大小に関わらず確実に斜行補正を行うことが出来るシート給送装置およびこれを備えた画像読み取り装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、シート積載手段に積載された複数枚のシートを一枚ずつ分離して装置本体内に給送すると共に、斜行して給送されたシートの先端を補正回転体に突き当てて斜行を補正するシート給送装置において、前記補正回転体の上流側に検知手段を設け、前記検知手段の検知結果に基づいたシートの斜行量及びシートの搬送速度に応じて、前記補正回転体にシート先端を突き当てる量を変化させるように構成したことを特徴とするシート給送装置である。
【0009】
また、前記検知手段は、前記補正回転体の上流側かつシート搬送方向に直交する方向に並んだ2個のセンサを有し、前記2個のセンサの下流側かつ前記補正回転体の上流側に1個のセンサを有して構成したことを特徴とする。
【0010】
また、前記検知手段は、前記補正回転体の上流側かつシートの搬送方向に直交する方向に並んだ第1のセンサ及び第2のセンサを有し、前記補正回転体の上流側かつ前記第2のセンサとシート搬送方向に並んで配置された第3のセンサを有して構成され、前記第2のセンサ及び前記第3のセンサの距離と、前記第2のセンサ及び前記第3のセンサがシートの先端を検知する時間差とを用いて前記シートの搬送速度を検出する速度検出手段と、前記速度検出手段により検出された前記シートの搬送速度と、前記第1のセンサ及び前記第2のセンサがシートの先端を検知する時間差とを用いて前記シートの斜行量を検出する斜行量検出手段とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る他の構成は、シート積載手段に積載された複数枚のシートを一枚ずつ分離して装置本体内に給送すると共に、斜行して給送されたシートの先端を補正回転体に突き当てて斜行を補正するシート給送装置において、予め設定された前記補正回転体に突き当てるシート先端の突き当て量に対応するシートの斜行量よりも給送されたシートの斜行量が大きい場合には、該シートの先端を前記補正回転体に複数回突き当てることによって、該シートの斜行量を補正し得る補正回数を計算し、その補正回数だけ、該シートをシート搬送路を逆走させて前記補正回転体よりもシート搬送方向上流側に戻した後、前記補正回転体に該シートの先端を突き当てて該シートの斜行を補正する動作を繰り返すように構成したことを特徴とするシート給送装置である。
【0012】
また、本発明に係る画像読み取り装置は、前記シート給送装置によって給送されたシートを更に下流側に搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送されたシートに記録された原稿画像を読み取る画像読み取り手段と、を有することを特徴とした画像読み取り装置である。
【0013】
【作用】
本発明に係るシート給送装置は、上述の如く構成したので、前記検知手段の検知結果に基づいたシートの斜行量及びシートの搬送速度に応じて、前記補正回転体にシート先端を突き当てる量を決定することで、シートに負担をかけない最適な斜行補正を行うことが出来る。
【0014】
また、シートの斜行量がかなり大きい場合には、複数回に分けて斜行補正を行うことにより、シートを痛めることなく、より完全にシートの斜行を補正することが出来る。
【0015】
また、本発明に係る画像読み取り装置は前記シート給送装置により斜行補正されて給送されたシート状原稿の画像を画像読み取り手段により読み取ることが出来る。
【0016】
【実施例】
図により本発明に係るシート給送装置およびこれを備えた画像読み取り装置の一実施例を具体的に説明する。図1は本発明に係るシート給送装置を備えた画像読み取り装置の断面説明図、図2は本発明に係るシート給送装置の第1実施例の構成を示す断面説明図、図3は第1実施例の平面説明図、図4は第1実施例の制御系ブロック図、図5はくし歯状ローラの構成を説明する図、図6はくし歯状ローラによる斜行補正を説明する図、図7は第1実施例のセンサ位置を変更した平面説明図である。
【0017】
図1に示した画像読み取り装置は、シート積載手段となるトレー1および原稿載置台5上に積載された紙や合成樹脂等の所定の材質で構成されるシート状原稿(以下「原稿」という)Sを一枚ずつ装置本体内に送り、詳しくは後述する補正回転体となる補正ローラ対8,9に原稿Sの先端を突き当てて斜行が補正された後、複数のシート搬送手段により構成されたシート搬送路上に配置された画像読み取り手段となる画像読み取りセンサ22,23により原稿Sの表裏の画像を読み取り、その画像を表示装置2に表示すると同時に光磁気ディスク等を装備した記録装置3に記録するものであり、更には記録装置3に記録された画像を検索して表示装置2に表示する機能を有している。
【0018】
図1において、原稿Sを載置するトレー1に連設して軸5aを中心として回動自在に取り付けられた原稿載置台5が配置されており、該原稿載置台5は軸28aを中心として回動する原稿押し上げレバー28によって下方から持ち上げられて図1の矢印a方向に回動するようになっており、これによって原稿Sを給送ローラ4に当接させることが出来るものである。
【0019】
シート送り出し手段である給送ローラ4は図2の矢印b方向に回転することにより給送ローラ4に当接した原稿Sを繰り出して原稿Sを装置本体内に給送するものであり、給送ローラ4よりも更に原稿Sの搬送方向下流側(以下、単に「下流側」という)には図2に示す原稿S送り方向cに対して順方向(図2の矢印d方向)に回転する送りローラ6が配置されており、該送りローラ6に対向して原稿S送り方向cに対して逆方向(図2の矢印e方向)に回転する逆転ローラ7が配置されている。
【0020】
従って、送りローラ6を原稿Sの送り方向cに対して順方向に回転駆動させ、逆転ローラ7を原稿Sの送り方向cに対して逆方向に回転駆動させることにより給送ローラ4によって送られた原稿Sを一枚ずつ分離して最上位の原稿Sのみを装置本体内に送ることが出来る。
【0021】
更に原稿Sは送りローラ6,逆転ローラ7の下流側近傍に配置され停止状態に保持された補正ローラ対8,9のニップ部に突き当てられて斜行補正が行われた後、補正ローラ対8,9が原稿Sの送り方向cに対して順方向に回転して原稿Sを搬送し、更に原稿S搬送路の下流側に配置され、一定速度で回転する搬送ローラ対10,11および12,13に挟持されて送られる。
【0022】
この時、原稿Sの表面および裏面は光源14,15によりガイド板16,17に設けられた透明部16a,17aを通して照明され、平面ミラー18a,18b,18cおよび19a,19b,19c、更に結像レンズ20,21により画像読み取り手段となるCCD等の画像読み取りセンサ22,23上に結像され、原稿Sの表裏面の画像が読み取られる。
【0023】
読み取られた原稿Sの画像は、表示装置2に表示されると同時に光磁気ディスク等の記録装置3により記録される。また記録装置3により記録された原稿Sの画像は適宜検索して表示装置2に表示することができる。
【0024】
読み取られた原稿Sは搬送ベルト24および25により挟持されて排出部26に排出される。27は上述した動作を装置に行わせるための電源およびコントロール基板等を含む電装部である。
【0025】
次に、本発明に係るシート給送装置の第1実施例の構成について具体的に説明する。図2および図3に示すように、原稿S搬送路上には原稿Sの先端を検知する検知手段となるセンサ30a〜30cが所定位置に配置されており、該センサ30a〜30cは本実施例では反射型のセンサで、原稿SがあるとONになるものを用いている。
【0026】
前記センサの配置位置は、図3に示すようにセンサ30a〜センサ30cを送りローラ6と補正ローラ8との間に配置し、且つセンサ30a,30bを送りローラ6側で原稿Sの送り方向cと直交する方向(以下、「主走査方向」という)に同一線上に距離Bだけ離隔して配置し、センサ30cを補正ローラ8側で原稿Sの搬送方向(以下、「副走査方向」という)にセンサ30bと同一線上であって、センサ30bから原稿Sの送り方向cに距離Aだけ離隔させて配置したものである。
【0027】
次に、上記のように構成されたシート給送装置の動作を説明する。図示しないスイッチが押されて原稿S画像の記録動作が始まると、原稿載置台5を押し上げる原稿押し上げレバー28が軸28aを中心として回転し、原稿載置台5を軸5aを中心に図1の矢印a方向に回動させる。
【0028】
そして、原稿載置台5上の最上位の原稿Sが給送ローラ4に当接した後、給送ローラ4が図2の矢印b方向に回転し、原稿載置台5上の原稿Sを送りローラ6,逆転ローラ7で構成される分離部に送る。
【0029】
ここで、例えば図3の矢印f方向にモーメントを受けたり、或いは何らかの原因で斜行した原稿Sが給送ローラ4により前記分離部に給送されると、原稿Sは送りローラ6と逆転ローラ7により一枚ずつ分離されて斜行した状態で給送され、先ず、時刻t0で図3に示すセンサ30bが対向する位置に原稿Sの先端が到達し、センサ30bがONになる。そして、時間t1後にセンサ30aが対向する位置に原稿Sの先端が到達し、センサ30aがONになる。そして、センサ30bがONになってから時間t2後にセンサ30cが対向する位置に原稿Sの先端が到達し、センサ30cがONになる。
【0030】
ここで、原稿Sの搬送速度vは、センサ30b,30cの離隔距離Aと、センサ30b,30cがONになる時間差t2を用いて、{v=A/t2}で表され、この値は図4に示す速度検出回路40により計算されるようになっている。
【0031】
また、センサ30a,30bの離隔距離である幅Bでの原稿Sの斜行量D(ここで、「斜行量D」とは、斜行による原稿Sの先端の副走査方向の突出寸法差をいうものとする)は、センサ30b,30aがONになる時間差t1と前記搬送速度vを用いて、{D=(A/t2)×t1}で表され、この値は図4に示す斜行量検出回路41により計算されるようになっている。
【0032】
そして、前記斜行量Dに基づいて原稿Sの送り量(センサ30bから補正ローラ対8,9までの距離+突き当て量)が決定され、コントローラ42により送りローラ6の回転動作を制御している給送クラッチ43の作動時間が制御される。
【0033】
即ち、斜行量検出回路41により検出された斜行量Dに対応して、図4に示す補正ローラ対8,9の回転動作を制御している補正ローラクラッチ44がOFF状態で停止状態を保持した補正ローラ対8,9に対する原稿Sの送り量がコントローラ42により随時設定されるものであり、例えば、斜行量Dが比較的大きい時は原稿Sの送り量は大きく(給送クラッチ43の作動時間は長く)なるように設定され、斜行量Dが比較的小さい時は原稿Sの送り量は小さく(給送クラッチ43の作動時間は短く)なるように設定される。
【0034】
その後、コントローラ42により補正ローラクラッチ44がONになり、補正ローラ8が原稿Sの送り方向cに対して順方向に回転動作し、原稿Sは補正ローラ対8,9に挟持されて搬送され、更に下流側に配置された搬送ローラ対10,11に搬送される。
【0035】
また、図5に示すように、送りローラ6と逆転ローラ7とを、送りローラ6と逆転ローラ7に大径部6a,7aと小径部6b,7bを夫々交互に設け、互いの大径部6a,7aと小径部6b,7bを夫々対向するように配置した所謂くし歯状ローラを用いて構成した場合、原稿Sは送りローラ6と逆転ローラ7により直接挟持されている訳ではないので、送りローラ6と逆転ローラ7による原稿Sに対する拘束力は強くない。
【0036】
従って、原稿Sの先端が停止状態に保持された補正ローラ対8,9のニップ部に突き当たった後、更に上記のように構成した送りローラ6により送られると、原稿Sは送りローラ6と逆転ローラ7との間で滑ることになる。
【0037】
従って、原稿Sが図6に示すように斜行した姿勢で補正ローラ対8,9のニップ部に突き当たった後、更に上記のように構成した送りローラ6により送られると、図6の矢印g方向にモーメントを受けて姿勢を整え、補正ローラ対8,9のニップ部に原稿S先端が倣って原稿Sの斜行補正が行われる。
【0038】
この時に、原稿Sが給送ローラ4から放れると、原稿Sに対する拘束力は更に弱くなるので、斜行補正の効果が大きくなる。しかし、この場合、送りローラ6の原稿Sに対するグリップ力は小さく、送りローラ6が原稿S上を滑る可能性があり、原稿Sに対する搬送力が安定しないので好ましくない。また、図5に示す送りローラ6と逆転ローラ7のオーバーラップ量h(原稿Sの厚さによって変える)によっても搬送力が変わってしまう。
【0039】
従って、前述のセンサ30b,30aがONになる時間差t1(斜行量Dに対応する)のみを検知した場合だと、同じ斜行量Dであっても原稿Sの搬送速度vが送りローラ6の滑り等で遅くなると、見かけ上、大きな斜行として検知されてしまうという問題がある。
【0040】
しかしながら、本実施例では補正ローラ対8,9よりも原稿Sの搬送方向上流側(以下、単に「手前」という)で原稿Sの速度を検知しているため、純粋な斜行量Dが測定できるので、最適な斜行補正を行うことが出来るものである。
【0041】
ここで、センサ30b,30cの間で原稿Sの搬送速度vが変化すれば、斜行量Dの値は実際の値とは変わってしまうという問題もあるが、センサ30b,30cの離隔距離は比較的短く、また送りローラ6が原稿Sを滑りながら送るといっても急に搬送速度vが変化することはないので、搬送速度vをセンサ30b,30c間での平均の速度として斜行量Dを求めても実用上差し支えない。
【0042】
本実施例では、センサ30a,30b,30cを図3のように配置したが、センサは3個以上で位置は主走査方向に一列でなければ、他の位置に配置することも出来る。
【0043】
例えば、図7に示すようにセンサ30aとセンサ30bは前述の第1実施例と同じ位置に配置し、センサ30cを送りローラ6と補正ローラ8との間の補正ローラ8側で且つ、センサ30a,30bから副走査方向にAだけ離隔し、更に主走査方向においてセンサ30a,30bの間であって、センサ30aから主走査方向に距離B1,センサ30bから主走査方向に距離B2だけ夫々離隔させて配置する。
【0044】
このように配置した場合、前述のようにセンサ30b,30aがONになる時間差をt1、センサ30b,30cがONになる時間差をt3とすると、原稿Sの搬送速度v2は、以下に示す数1式により表され、前述と同様に速度検出回路40により計算される。
【0045】
【数1】
【0046】
また幅(B1+B2)での斜行量D2は、以下に示す数2式により表され、前述と同様に斜行量検出回路41により計算される。
【0047】
【数2】
【0048】
そして、これ等の値に基づいて前述と同様に原稿Sの斜行補正が行われる。
【0049】
また、原稿Sの斜行方向が図7とは反対の場合、即ち、センサ30aが最初にONになり、その後、時間t1後にセンサ30bがONになり、センサ30aがONになってから時間t3後にセンサ30cがONになった場合には、原稿Sの搬送速度v2は、以下に示す数3式により表され、前述と同様に速度検出回路40により計算される。
【0050】
【数3】
【0051】
また、幅(B1+B2)での斜行量D2は、以下に示す数4式により表され、前述と同様に斜行量検出回路41により計算される。
【0052】
【数4】
【0053】
そして、これ等の値に基づいて前述と同様に原稿Sの斜行補正が行われる。
【0054】
本実施例では、原稿Sの搬送速度vおよび斜行量Dを検知し、その値に基づいて原稿Sの送り量を決めているので、必要以上に原稿Sに負担をかけることがなく、最適な斜行補正を行うことが出来る。また送りローラ6の原稿Sに対するグリップ力の大小に関わらず最適な斜行補正を行うことが出来る。
【0055】
次に、本発明に係るシート給送装置の第2実施例について図8,図9を用いて説明する。図8は第2実施例の構成を示す断面説明図、図9は第2実施例の平面説明図である。尚、前記第1実施例と同じ部材で構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
図において、センサ31a〜31cは原稿Sが補正ローラ対8,9により斜行補正が行われた後、斜行が完全に補正されたか否かを確認するためのものであり、センサ31a〜31cは前記第1実施例のセンサ30a〜30cと同様のセンサで構成される。
【0057】
図9に示すようにセンサ31aは送りローラ6と補正ローラ8との間で原稿S搬送路の主走査方向の略中央部に配置すると共に、センサ31b,31cは補正ローラ8と搬送ローラ10の間で、且つ主走査方向に同一線上に配置し、且つ前記センサ31aが主走査方向においてセンサ31bとセンサ31cの略中間に位置するように配置する。他の構成は前記第1実施例と同様に構成される。
【0058】
本実施例ではセンサ31aがONしてからの原稿Sの送り量(センサ31aから補正ローラ対8,9までの距離+突き当て量)を予め決めておくものであり、この送り量は原稿Sに先端折れ等が生じない小さい値が好ましい。
【0059】
原稿Sの斜行補正精度の確認はセンサ31b,31cの両者のONのタイミングを検知することにより認識することが出来、センサ31b,31cのONのタイミングが一致している場合には原稿Sの斜行が完全に補正されている場合であり、センサ31b,31cのONのタイミングがずれている場合には、原稿Sの斜行が補正しきれなかった場合である。
【0060】
センサ31b,31cのONのタイミングがずれている場合には、原稿S搬送路上の原稿S搬送手段を駆動する図示しないメインモータを原稿Sの送り方向cに対して逆方向に作動させる。そして、原稿Sの先端がセンサ31aを原稿S搬送方向上流側(送りローラ6側)に越えてセンサ31aがOFFになった時、再び前記メインモータを原稿Sの送り方向cに対して順方向に作動させ、原稿Sの先端を再度、停止状態に保持された補正ローラ対8,9のニップ部に突き当てて斜行補正を行う。
【0061】
そして、斜行が完全に補正されていれば、そのまま搬送し、未だ完全に補正されていなければ上記の動作を繰り返す。本実施例では原稿Sの逆走時に全ての搬送ローラを逆転させるものであるが、チェック等長さの短い原稿Sの場合、給送ローラ4の回転を止めておいて原稿Sの逆走時に原稿Sの後端を給送ローラ4に突き当てて斜行を補正しても良い。この時は、送りローラ6の搬送力により突き当てることが出来る。
【0062】
また、長い原稿Sの時は原稿Sの逆走時に送りローラ6と逆転ローラ7との対向間隔が広がるように構成しても良い。この時は給送ローラ4の搬送力により原稿Sを逆走させる。この場合、逆転ローラ7が原稿Sの逆走を阻止することがないため、原稿Sの逆走動作をスムーズに行うことが出来る。また、逆転ローラ7により原稿Sが斜行する可能性もなくなり、有効である。
【0063】
本実施例によれば、大きく斜行した原稿Sも何回かに分けて補正を行うので原稿Sを痛めることはない。また、斜行補正した後で、その確認のセンサが設けてあるので、より確実な斜行補正が行われる。
【0064】
次に、本発明に係るシート給送装置の第3実施例について図10,図11を用いて説明する。図10は第3実施例の構成を示す断面説明図、図11は第3実施例の平面説明図である。尚、前記第1,第2実施例と同じ部材で構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
図において、センサ32a〜32cは補正ローラ対8,9から出てきた原稿Sの斜行量Dを検知するためのものであり、センサ32a〜32cは前記第1実施例のセンサ30a〜30cと同様のセンサで構成される。
【0066】
図11に示すように、センサ32a,32bは送りローラ6と補正ローラ8との間で、且つ原稿S搬送路の主走査方向同一線上に所定の距離離隔して配置され、センサ32cは補正ローラ8と搬送ローラ10の間で、且つ原稿S搬送路の主走査方向においてセンサ32a,32bの略中央部に位置して配置される。他の構成は前記第1実施例と同様に構成される。
【0067】
本実施例では、センサ32a,32bのいずれか一方が先にONしてからの原稿Sの送り量が予め決まっており、センサ32a,32bにより前述の第1実施例と同様にして原稿Sの斜行量Dを検知し、何回斜行補正動作を行ったら原稿Sの斜行が完全に補正できるかを計算し、その回数だけ原稿Sを逆走させて斜行補正動作を繰り返すものである。
【0068】
その動作を説明すると、原稿Sの斜行量Dをセンサ32a,32bにより検知し、前述と同様に補正ローラ対8,9により一定量の斜行補正が行われる。そして、原稿Sの先端がセンサ32cをONにしたら、図示しないメインモータを原稿Sの送り方向cに対して逆方向に回転させて原稿Sを逆走させ、原稿Sを補正ローラ対8,9よりも上流側に戻す。
【0069】
そして、センサ32a,32bがOFFになったら、再び原稿Sの送り方向cに対して順方向にメインモータを回転させて原稿Sの先端を停止状態に保持された補正ローラ対8,9のニップ部に突き当てて斜行補正を行う。以上の動作を計算した回数だけ繰り返す。
【0070】
本実施例でも第2実施例で述べたように原稿Sの逆走時に原稿Sの後端を給送ローラ4に突き当てたり、送りローラ6と逆転ローラ7との対向間隔が広がるようにしても良い。給送ローラ4に突き当てて斜行補正を行うように構成した場合には、その斜行補正量も考慮して何回斜行補正を行うのかを計算するものであり、この場合の方がより速く完全な斜行補正を行うことが出来る。
【0071】
前記各実施例では停止状態の補正ローラ対8,9のニップ部に原稿Sの先端を当接させて斜行補正を行うように構成しているが、原稿Sの送り方向cに対して逆方向に回転駆動される補正ローラ対8,9のニップ部に原稿Sの先端を当接させて斜行補正を行うように構成することも出来る。
【0072】
尚、前記各実施例ではシート状の原稿の画像を読み取るための電子ファイル,複写機,ファクシミリ等に適用される画像読み取り装置に本発明のシート給送装置を適用した例を示したが、電子写真画像形成装置やインクジェット記録手段等の記録手段に対して記録シートを一枚ずつ供給するための画像形成装置等のシート給送装置として構成することも可能である。
【0073】
【発明の効果】
本発明に係るシート給送装置によれば、シートの斜行量の大小に関わらず、確実に斜行補正を行うことができる。従って、原稿等のシートが斜行して原稿画像が傾いたり、欠けたりすることがないので、操作者は原稿をセットした後は安心して装置を離れることが出来る。
【0074】
また、シートの斜行量と搬送速度を検知手段の検知結果に基づいて検知することで、必要以上にシート先端の突き当てを行うことによるシート先端の折れを防止するとともに、補正回転体の手前に位置する送りローラ等のグリップ力の大小に関わらず確実にシートの斜行補正を行うことが出来る。
【0075】
また、斜行量の大きなシートは複数回に分けて斜行を補正することにより、シートを痛めずに斜行補正を行うことが出来る。
【0076】
また、本発明に係るシート給送装置を備えた画像読み取り装置は該シート給送装置が有する作用を発揮させてシート原稿の斜行を確実に補正して搬送するので、信頼性の高い画像読み取り装置を提供することが出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート給送装置を備えた画像読み取り装置の断面説明図である。
【図2】本発明に係るシート給送装置の第1実施例の構成を示す断面説明図である。
【図3】第1実施例の平面説明図である。
【図4】第1実施例の制御系ブロック図である。
【図5】くし歯状ローラの構成を説明する図である。
【図6】くし歯状ローラによる斜行補正を説明する図である。
【図7】第1実施例のセンサ位置を変更した平面説明図である。
【図8】本発明に係るシート給送装置の第2実施例の構成を示す断面説明図である。
【図9】第2実施例の平面説明図である。
【図10】本発明に係るシート給送装置の第3実施例の構成を示す断面説明図である。
【図11】第3実施例の平面説明図である。
【符号の説明】
S…原稿、1…トレー、2…表示装置、3…記録装置、4…給送ローラ、5…原稿載置台、5a…軸、6…送りローラ、7…逆転ローラ、6a,7a…大径部、6b,7b…小径部、8,9…補正ローラ対、10〜13…搬送ローラ対、14,15…光源、16,17…ガイド板、16a,17a…透明部、18a〜18c,19a〜19c…平面ミラー、20,21…結像レンズ、22,23…画像読み取りセンサ、24,25…搬送ベルト、26…排出部、27…電装部、28…原稿押し上げレバー、28a…軸、30a〜30c…センサ、31a〜31c…センサ、32a〜32c…センサ、40…速度検出回路、41…斜行量D検出回路、42…コントローラ、43…給送クラッチ、44…補正ローラクラッチ
Claims (5)
- シート積載手段に積載された複数枚のシートを一枚ずつ分離して装置本体内に給送すると共に、斜行して給送されたシートの先端を補正回転体に突き当てて斜行を補正するシート給送装置において、
前記補正回転体の上流側に検知手段を設け、前記検知手段の検知結果に基づいたシートの斜行量及びシートの搬送速度に応じて、前記補正回転体にシート先端を突き当てる量を変化させるように構成したことを特徴とするシート給送装置。 - 前記検知手段は、前記補正回転体の上流側かつシート搬送方向に直交する方向に並んだ2個のセンサを有し、前記2個のセンサの下流側かつ前記補正回転体の上流側に1個のセンサを有して構成したことを特徴とする請求項1記載のシート給送装置。
- 前記検知手段は、前記補正回転体の上流側かつシートの搬送方向に直交する方向に並んだ第1のセンサ及び第2のセンサを有し、前記補正回転体の上流側かつ前記第2のセンサとシート搬送方向に並んで配置された第3のセンサを有して構成され、
前記第2のセンサ及び前記第3のセンサの距離と、前記第2のセンサ及び前記第3のセンサがシートの先端を検知する時間差とを用いて前記シートの搬送速度を検出する速度検出手段と、
前記速度検出手段により検出された前記シートの搬送速度と、前記第1のセンサ及び前記第2のセンサがシートの先端を検知する時間差とを用いて前記シートの斜行量を検出する斜行量検出手段とを有することを特徴とする請求項2記載のシート給送装置。 - シート積載手段に積載された複数枚のシートを一枚ずつ分離して装置本体内に給送すると共に、斜行して給送されたシートの先端を補正回転体に突き当てて斜行を補正するシート給送装置において、
予め設定された前記補正回転体に突き当てるシート先端の突き当て量に対応するシートの斜行量よりも給送されたシートの斜行量が大きい場合には、該シートの先端を前記補正回転体に複数回突き当てることによって、該シートの斜行量を補正し得る補正回数を計算し、その補正回数だけ、該シートをシート搬送路を逆走させて前記補正回転体よりもシート搬送方向上流側に戻した後、前記補正回転体に該シートの先端を突き当てて該シートの斜行を補正する動作を繰り返すように構成したことを特徴とするシート給送装置。 - 前記請求項1〜4のいずれか1項に記載のシート給送装置によって給送されたシートを更に下流側に搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送されたシートに記録された原稿画像を読み取る画像読み取り手段と、を有することを特徴とした画像読み取り装置。
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