JP3542245B2 - 糖尿病もしくは糖尿病合併症用マーカーとしての使用および免疫試薬 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は糖尿病または糖尿病合併症のマーカー並びに試薬に関する。更に詳しくは、糖尿病または糖尿病合併症の診断もしくは薬効評価に有用なマーカー並びに診断、治療もしくは予防のための試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
血液中のタンパク質はグルコースと非酵素的に反応して糖化され、糖化タンパク質となることが知られている。該糖化反応はメイラード反応と呼ばれ、前期段階および後期段階の反応に分けられる。前期段階の反応は、タンパク質の側鎖アミノ基やN末端アミノ基と糖のカルボニル基が反応し、シッフ塩基を経由してアマドリ転位化合物を生成するまでとされている。該前期段階反応生成物としては、例えば、ヘモグロビンA1Cや糖化アルブミン等が知られており、糖尿病の臨床マーカーとして用いられているのは周知の事実である。
【0003】
また、上記前期段階反応の後、タンパク質の側鎖アミノ基に生成したアマドリ転位化合物は2つの方向に変化することが知られている。1つは、蛍光性、褐色変化、或いは分子内または/および分子間架橋形成のうちの少なくとも1つを伴う反応(以下、「後期段階反応A」とも言う。)であり、もう1つは、酸素と遷移金属が関与する酸化的開裂反応(以下、「後期段階反応B」とも言う。)である。
【0004】
ところで、メイラード反応の最終生成物をAGE(Advanced Glycation End products)と呼ぶこともあるが、該AGEという用語は一般に上記の後期段階反応Aに見られる3つの特徴的な現象(蛍光性、褐色変化、或いは分子内または/および分子間架橋形成)の少なくとも1つを伴う反応生成物を総称するものとして使用されることが多く、上記3種類の現象のすべてを伴わない反応によって生成したものまでを含めてAGEと呼ぶか否かについては意見が分かれている。即ち、AGEの定義に関しては、上記定義以外にも、インビトロでグルコースとタンパク質を37℃で60日以上インキュベーションしたとき(メイラード反応のモデル反応)の生成物すべてをAGEとするという説や該生成物のうち糖尿病合併症を発症させるような生物学的活性を有するもののみをAGEとするという説等があり、学会においてもその定義が統一されていないのが現状である。本明細書においては、上記のような混乱を避けるため、AGEという語を使用する場合には、メイラード反応のうち蛍光性、褐色変化或いは分子内または/および分子間架橋形成のうちの少なくとも1つを伴う反応生成物(即ち、後期段階反応Aの生成物)のみを指してAGEと称する。
【0005】
上記後期段階反応Aの生成物、即ちAGEは、複数の化合物の集合体であると考えられている。現在のところ、AGEの構造体としては、ピラリン、ペントシジン、クロスリンA&B、或いはX1等が提唱されており、これらの定性、定量は蛍光強度の測定、或いは抗原抗体反応により行われている。また、AGEを生成する後期段階反応Aに関しては、該反応が生体内で起こり、血管障害合併症の発症に関与しているとの報告がなされ(Monnier,V.M.,et al,New England Journal of Medicine,vol314,p403,1986)、AGEは糖尿病患者における合併症の発症と進展に関与するものとして注目されるようになっている。そして、AGEには糖尿病合併症の発症と進展に関与する生物学的活性があるという報告もなされている(森崎ら、最新医学、第49巻、248頁、1994年)。
【0006】
一方、メイラード反応の後期段階のもう一つの反応(後期段階反応B)生成物として、ε位のがカルボキシメチル化されたN−ε−カルボキシメチルリジン(以下、「CML」と略すこともある。)が同定され(Ahmed,M.U.,et al,Journal of Biological Chemistry,vol261,p4889,1986)、老人や糖尿病患者のレンズタンパク質、皮膚コラーゲン等に存在していることが報告されている(Dunn,J.A.,et al,Biochemistry,vol30,p1205,1991)。また、牛血清アルブミン(以下、「BSA」と略す。)の側鎖アミノ基の水素がカルボキシメチル基で置換された(以下、「CM化」と略すこともある。)ものはAGEと抗AGE抗体の反応を強く阻害するとの報告もある(第55回アメリカ糖尿病学会議抄録集p115A,1995)。
【0007】
しかしながら、N末端のみがカルボキシメチル化されたタンパク質またはペプチド(以下、「CM化物」と略すこともある。)についての報告例はなく、また、糖尿病患者、或いは腎症や網膜症等の合併症を発症している糖尿病患者(以下、「糖尿病合併症患者」ともいう。)と健常者における生体内、特に体液中のタンパク質またはペプチドにおいて、該置換タンパク質またはペプチドの割合や量の違いは明らかにはなっておらず、その使用においての有効性、特に糖尿病または糖尿病合併症用マーカーとしての使用の有効性は認識されていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、糖尿病患者或いは糖尿病合併症患者と健常者の間で、生体内、特に体液中のタンパク質もしくはペプチドにおけるCM化物の量や割合に有意な差が認められることを確認し、該CM化物が糖尿病または糖尿病合併症用マーカーと成りうることを実証すること、即ち糖尿病あるいは糖尿病合併症用の新規なマーカーとしての使用を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、体液中のCM化物と免疫学的に反応する糖尿病または糖尿病合併症の診断用もしくは薬効評価用として有効な免疫試薬を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、糖尿病患者或いは糖尿病合併症患者と健常者の間で、体液中のある種のタンパク質について次に定義される「CM化率」に有意な差が認められることを見出し、CM化されたタンパク質が糖尿病または糖尿病合併症用マーカーとして有効に使用できるという知見を得て本発明を完成するに至った。ここで、CM化率とは、検体となる体液中に存在する特定の種類の総てのタンパク質またはペプチド(該特定種のタンパク質またはペプチドがCM化等により変性されているか否かに拘わらない)について下式で定義されるものであり、いわば該特定のタンパク質またはペプチドのN末端が平均してどの程度CM化されているかを示す指数である。
【0011】
【数1】
【0012】
即ち、本発明は、N末端がカルボキシメチル化されたヘモグロビンの糖尿病もしくは糖尿病合併症用マーカーとしての使用である。
【0013】
また、別の発明は、N末端がカルボキシメチル化されたヘモグロビンに対して特異的に反応する抗体を用いた糖尿病もしくは糖尿病合併症用免疫試薬である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のマーカーとして用いるタンパク質としては生体内のタンパク質であれば特に限定されず、例えばアルブミン、β2ミクログロブリン(β2M)、ヒストン等の単純タンパク質、コラーゲン、γグロブリン、赤血球膜タンパク質等の糖タンパク質、低密度リポタンパク質や高密度リポタンパク質等のリポタンパク質、ヘモグロビン、トランスフェリン等の金属タンパク質等の複合タンパク質が挙げられるが、被検者から容易に検体を採取できる体液由来のタンパク質であることが好ましい。更に、体液由来のタンパク質のうち、タンパク質としての寿命が長く、且つ血中濃度も高いヘモグロビン、或いは沈着アミロイドの主要成分であるβ2Mであることがより好ましい。
【0015】
また、本発明でマーカーとして用いるペプチドとしては、生体内のペプチドであればオリゴペプチドでもポリペプチドでも良く、例えば、上記タンパク質の分解産物が挙げられる。
【0016】
生体内のタンパク質(例えば、血液中や尿中のタンパク質)もしくはペプチドのCM化率を直接的に測定する方法は未だ存在しないが、CM化物を分解してCM化アミノ酸を間接的に測定する方法は既に知られている。該測定方法を例示すれば、CM化物を加水分解して液体クロマトグラフィー/質量分析にてCM化されたアミノ酸を検出する方法、CM化物を加水分解してガスクロマトグラフィー/質量分析にてCM化されたアミノ酸を検出する方法等が挙げられる。しかしながら、CM化物を間接的に測定する方法は操作が煩雑であり感度も低いという問題があることから、測定が容易であり感度も高い直接的な測定方法が求められていた。そこで、本発明者らは、CM化物に特異的に反応する抗体(以下、抗CM抗体と言う。)を用いて抗原抗体反応にて生体内のCM化物を検出する方法を開発した。
【0017】
かかる抗CM抗体は、有機合成的手法を用い合成したCM化物を免疫原(抗原)として使用することにより得られる。このようなCM化物を合成するための原料となるタンパク質としては特に限定されず、例えばアルブミン、β2M、ヒストン等の単純タンパク質、コラーゲン、γグロブリン、赤血球膜タンパク質等の糖タンパク質、低密度リポタンパク質や高密度リポタンパク質等のリポタンパク質、ヘモグロビン、トランスフェリン等の金属タンパク質等の複合タンパク質が挙げられる。
【0018】
また、CM化物の合成原料としてペプチドを使用する場合には、原料となるペプチドは、オリゴペプチドでもポリペプチドでも良く、例えば、上記タンパク質の分解産物、上記タンパク質の特定領域を人工的に合成したもの等が使用できる。
【0019】
上記タンパク質もしくはペプチドを構成するアミノ酸のN末端に存在するアミノ基をカルボキシメチル化(CM化)する方法、即ち、上記アミノ基の水素を−CH2−COOH基に置換する方法としては、公知の方法が何ら制限無く使用される。例えば「新生化学実験講座1、タンパク質4」(日本生化学会編、第13〜16頁、東京化学同人、1991年3月20日発行)に記されている還元アルキル化法のように、CHO−COOHで示されるアルデヒド化合物とタンパク質またはペプチドをホウ酸緩衝液やリン酸緩衝液等の水溶液に溶解し、水素化ホウ素ナトリウムや水素化シアノホウ素ナトリウム等の水素化物還元剤の存在下でpH8〜10で反応させた後、イオンクロマトグラフィー等によりN末端のアミノ基のみがCM化されたもの(CM化物)を分取すればよい。
【0020】
上記反応において、反応液のpHが10より高いとタンパク質等が変性する恐れがあり、8より低いpHだと水素化物還元剤が不安定になる。該反応を特異的、且つ定量的に進行させるために、反応温度は0〜10℃で行うのがよい。或いは、酸素存在下で還元糖とタンパク質を無菌的に37℃で60日間程度インキュベーションして得ることもできる。
【0021】
上記反応で得られたCM化されたタンパク質またはペプチドは、一般に水に可溶で、アセトン、アルコール、硫酸アンモニウム、重金属塩等の添加で沈澱する。また、上記のCM化物の検出には、アミノ基を検出する方法以外の既知の方法であれば良く、例えば紫外吸収法、色素結合法、フェノール試薬法等が挙げられる。なお、上記方法においては一般に、タンパク質、脂質、糖質等、アミノ基の存在する物質はCM化されやすいが、タンパク質もしくはペプチドにおいては、リジンの側鎖或いはN末端アミノ基が選択的にCM化され易く、上記反応では、N末端のアミノ基のみがCM化されたもの(CM化物)の他、リジンの側鎖に存在するアミノ基のみ或いはN末端とリジン側鎖のアミノ基がCM化されたものが得られる。従って、上記反応生成物からイオンクロマトグラフィー等によってCM化物を分取し、これを抗原として使用すれば抗CM抗体が得られる。また、上記反応において、CM化されるタンパク質もしくはペプチドとしてアミノ基がN末端にしか存在しないもの(側鎖にアミノ基を有しないもの)を用いれば純度の高いCM化物を効率よく得ることが出来、より容易に抗CM抗体を得ることができる。
【0022】
本発明によれば、抗CM抗体からなる糖尿病或いは糖尿病合併症の診断用もしくは薬効評価用用免疫試薬が提供される。該抗体を作成するための抗原は、CM化物であれば良いが、抗原としてCM化ペプチドを用いた場合には免疫応答を誘導する能力が弱いことがあるため、抗体を作成するにあたり、ヘモシアニン、牛血清アルブミン、β−ガラクトシダーゼ等、従来知られているキャリアータンパク質にCM化ペプチドを結合させたものを免疫原とする方が好ましい。該CM化ペプチドのキャリアータンパク質への結合には、通常、本目的で行われている方法が何ら制限なく用いられる。
【0023】
かかる抗原を用いて作成する抗体は、その由来を特に限定されるものではなく、ウサギ、ヤギ、マウス、モルモットなどの宿主動物に、透析、遠心濃縮、或いは液体クロマトグラフィー等によって精製したCM化物を抗原(免疫原)として免疫して得られた抗血清、腹水液等を、そのままか或いは従来公知の方法である塩析法、ゲル濾過法、イオン交換クロマトグラフィ、アフィニティクロマトグラフィ、電気泳動等で精製してポリクローナル抗体として用いることができる。或いは、抗原で感作した哺乳動物の脾細胞やリンパ節細胞等の抗体産生細胞とミエローマ細胞を融合して得たハイブリドーマから調製したモノクローナル抗体をそのままか、或いは従来公知の方法である塩析法、ゲル濾過法、イオン交換クロマトグラフィ、アフィニティクロマトグラフィ、電気泳動等で精製して用いることができる。
【0024】
これらの抗体は、抗体分子自体でも良く、またこれらの抗体を酵素処理して得られるFab、Fab’、F(ab’)2といった抗体の活性フラグメント(抗体の抗原認識部位を含む部分)を使用しても良い。
【0025】
本発明の免疫試薬とは、抗CM抗体とCM化物の抗原抗体反応を利用し、CM化物を検知出来る試薬であればその形態は特に限定されない。例えば、後述する非競合法、競合法およびサンドイッチ法等の各方法に対応するように、抗CM抗体、β2Mやヘモグロビン等の生体成分に対する抗体およびCM化物を適宜不溶性担体に担持した形態をとることが出来る。この様な各免疫試薬を測定方法に応じて、検体中の抗原及び/又は抗CM抗体とを接触させることによって起こる抗原抗体反応を検出することによりCM化物が測定できる。この様な抗原抗体反応の検出は、本発明の免疫試薬がいわゆる免疫凝集試薬である場合には不溶性担体の凝集等を利用して検出することができるし、本発明の免疫試薬がいわゆる標識免疫測定試薬である場合には比色、発光、蛍光等の物理量の変化として検出することができる。
【0026】
本発明の免疫試薬の具体的な態様を例示すれば、定性試薬としては、ラテックス凝集試薬、マイクロタイター試薬等を、定量試薬としては、ラジオイムノアッセイ試薬、エンザイムイムノアッセイ試薬、蛍光イムノアッセイ試薬、化学発光イムノアッセイ試薬、ラテックス定量試薬等を、それぞれ例示できる。
【0027】
抗CM抗体または生体成分に対する抗体、或いは検体中の抗原を担持する不溶性担体の形状としては、使用目的に応じて適宜の形状を選択すればよく、例えば、ビーズ状、テストプレート状、球状、ディスク状、チューブ状、フィルター状等が例示できる。また、その材質としては、通常の免疫測定法用担体として用いられるもの、例えば、ガラス、多糖類又はその誘導体、シリカゲル、多孔性セラミックス、金属酸化物、赤血球、プロピレン、スチレン、アクリルアミド、アクリロニトリル等の合成樹脂、又はこれらに公知の方法によりスルホン基、アミノ基などの反応性官能基を導入したものが挙げられる。
【0028】
不溶性担体への抗CM抗体または生体成分に対する抗体、或いは検体中の抗原の固定化法は、物理的吸着法、共有結合法、イオン結合法、架橋法等の公知の方法が何ら制限なく使用できる。
【0029】
標識免疫測定試薬におけるCM化されたタンパク質またはペプチドの測定の基本操作は、通常の検定法、例えばラジオイムノアッセイ(RIA)法、ELISA法、ウエスタンブロッティング法、ドットブロッティング法等の酵素免疫測定(EIA)法等に従うことができる。これら各検定法における操作、手順等は、一般に採用されているそれらと特に異ならず、公知の非競合法、競合法、サンドイッチ法等に準じることができる。非競合法においては、不溶性担体に検体中のCM化物または抗CM抗体を担持した後に、抗CM抗体またはCM化物を接触させればよい。競合法においては、例えば不溶性担体に人工的に作製したCM化物を担持した後に、予め検体中のCM化物と反応させた抗CM抗体を接触させればよい。サンドイッチ法においては、抗CM抗体、或いはアルブミン、β2Mやヘモグロビン等の生体成分に対する抗体を不溶性担体に担持した後に、検体中の抗原を接触させ、更に生体成分に対する抗体、または抗CM抗体を接触させればよい。これらの測定方法により、タンパク質またはペプチドのCM化率、あるいはCM化物の量を測定することができる。
【0030】
標識免疫測定試薬における標識剤としては、放射性ヨード、放射性炭素等の放射性物質、フルオレセインイソチオシアネート、テトラメチルローダミン等の蛍光物質、アルカリホスファターゼ、パーオキシダーゼ等の酵素等をそれぞれ例示できる。かかる方法にて得られた抗原抗体反応生成物は放射能、比色、蛍光、発光等を利用して検出される。
【0031】
例えば、抗CM抗体或いは検体中の抗原を不溶性担体に0.01〜1000μg/cm2の割合で担持し、0.001〜1000μgの検体中の抗原或いは抗CM抗体を接触させて測定に供する。生体成分に対する抗体を不溶性担体に担持した場合には、上記したように、検体中の抗原を接触させた後、更に抗CM抗体を接触させる。不溶性担体に担持していない当該抗体は、標識剤で標識されたものを使用することが好ましい。
【0032】
免疫凝集試薬におけるCM化されたタンパク質またはペプチドの測定の基本操作は、通常の検定法、例えば赤血球凝集反応法、受身凝集反応法、免疫比蝋法、免疫比濁法等に従うことができる。これら各検定法における操作、手順等は、一般に採用されているそれらに準じることができる。例えば、粒子状の不溶性担体1g当たり0.001〜100mgの抗CM抗体を上記方法にて担持した粒子(以下、感作粒子と略す)を、0.001〜15重量%となるように水性媒体に分散させて免疫試薬の有効成分として使用すればよい。抗体を担持する不溶性担体の粒径は、抗原抗体反応後の凝集の起こり易さや凝集の判別のし易さなどの観点から平均粒径が0.05〜10μmの不溶性担体を使用するのが好適である。かかる方法にて作成した感作粒子を検体中の抗原と接触させ、該感作粒子の凝集の度合を測定すれば良い。粒子の凝集の度合は、目視、光学的測定等従来の方法が制限なく使用できる。
【0033】
後述する実施例にも示されるように、糖尿病或いは糖尿病合併症患者の生体内に存在するタンパク質のCM化率は健常者のそれに比べて有意に高かったことから(表1〜3参照)、本発明で使用するCM化物は、臨床検査の領域において、糖尿病或いは糖尿病合併症のマーカーとなりうる。即ち、生体内、特に体液中のタンパク質もしくはペプチドのCM化率を測定することにより、糖尿病或いは糖尿病合併症にかかっているか否かを判断したり、糖尿病の進行度合いを予測したり、或いは糖尿病合併症の発症や進行度合いを予測したりすることが可能となる。
【0034】
また、上記免疫測定法を利用した糖尿病或いは糖尿病合併症用免疫試薬は、糖尿病或いは糖尿病合併症用診断試薬、或いは糖尿病或いは糖尿病合併症の治療もしくは予防用の薬剤の薬効評価試薬として有益に用いられる。
【0035】
診断試薬として用いる場合は、抗CM抗体を用いて検体中の抗原、即ち特定の生体成分に含まれるN末端アミノ基がCM化されたタンパク質またはペプチドの量あるいは割合を測定する。該生体成分としては、例えば血液、尿、リンパ液、羊水、随液、唾液等の体液、皮膚コラーゲン、フィブロネクチン等の細胞外マトリックス、レンズタンパク質、動脈、腎臓等の組織等が挙げられるが、臨床検査に被検体として多用されている体液を用いる方がより好ましい。
【0036】
薬効評価試薬として用いる場合は、糖尿病或いは糖尿病合併症用治療薬の投与によって、特定の生体成分に含まれるN末端アミノ基がCM化されたタンパク質またはペプチドの量あるいは割合の減少度を測定する。
【0037】
【発明の効果】
本発明者らは、ヘモグロビンのβ鎖由来の配列からなるN末端以外にアミノ基を有さない合成ペプチドのN末端アミノ基をCM化したCM化ペプチドをウサギに免疫し、さらにアフィニティ精製して該合成ペプチドに対する抗体を含む抗CM抗体を得、該抗CM抗体が健常者の血液中の抗原に比べて糖尿病患者や糖尿病合併症患者の血液中の抗原の方が有意に強く反応することを明らかとした。このことは、CM化物が糖尿病およびその合併症の発症や進行を診断したり該合併症に対する新薬を開発する際の薬効を評価するためのマーカーとして有用であることを示すものである。
【0038】
また、本発明の免疫試薬を使用すれば、体液や組織を被検体として糖尿病、糖尿病合併症の診断を迅速且つ正確にしかも簡便に行うことが可能となる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0040】
実施例1
(1) CM化ペプチドの作成
ヘモグロビンのβ鎖由来の配列を持つ合成ペプチド(バリン−ヒスチジン−ロイシン−スレオニン−プロリン−グルタミン酸−グルタミン酸)のN末端アミノ基をCM化するために、pH9に調整した1mg/mlの該合成ペプチド1mlに、pH9に調整した0.25Mのグリオキシル酸(シグマ社製)1mlを混合し、0℃で12時間放置した。その後、1mgの水素化シアノホウ素ナトリウムを加え、更に12時間放置した。
【0041】
また、対照として、グリオキシル酸を添加しないこと以外は同様の方法で合成ペプチドを処理した。
【0042】
上記の各処理後の合成ペプチドのCM化率を、未反応アミノ基をトリニトロベンゼンスルホン酸(以下、TNBSと略す)を用いて次のような方法により測定して求めた。
【0043】
即ち、前記各試料0.5mlを0.1Mの四ほう酸ナトリウムを含む0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液0.5mlに各々加えた。次いで、再結晶化し、希塩酸で洗浄した1.1MのTNBSを20μl加え、攪拌した。30分後に1.5mMの亜硫酸ナトリウムを含む98.5mMのリン酸二水素ナトリウムを2ml加えて反応を停止させ、420nmの吸光度を測定したところ、CM化合成ペプチドの吸光度は0.03であり、グリオキシル酸処理をしていない合成ペプチド(対照)の吸光度は1.25であった。上記のいずれの合成ペプチドも含まない系で同様の測定を行ったところ、吸光度は0.03であったので、CM化合成ペプチドのCM化率は100%であることが解った。
【0044】
(2) CM化ペプチドとウシ血清アルブミンとのカップリング
上記作成したCM化ペプチドを、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(シグマ社製)およびN−ヒドロキシコハク酸イミド(和光純薬工業社製)を使用して、ウシ血清アルブミン(以下、BSAと略す。)とカップリングさせた。即ち、すべての原料を氷上で冷却した後、10mg/mlのN−ヒドロキシコハク酸イミド水溶液228μlを、上記作成した2.4mg/mlのCM化ペプチド水溶液500μlに加え、混合した。次いで、20mg/mlのEDCI水溶液を1.5ml加え、すばやく攪拌し、氷上で15分間反応させた。次いで、5mg/mlのBSA水溶液を1160μl加えて攪拌し、4℃で一晩放置した。更に、分画分子量が約10,000の透析膜(和光純薬工業社製)にて、カップリングしていないCM化ペプチドを除去した。対照として、CM化ペプチドとBSAのコンジュゲートの10倍量となるように、N末端をBoc基で保護した合成ペプチド(Boc−バリン−ヒスチジン−ロイシン−スレオニン−プロリン−グルタミン酸−グルタミン酸)を上記と同様の方法でBSAとカップリングさせた。
【0045】
(3) CM化ペプチドに対する抗体の作成
体重が2kg以上のウサギに、上記作成したCM化ペプチドとBSAのコンジュゲートを抗原として以下の要領で免疫した。
【0046】
2mg/mlになるように調製した該抗原溶液0.5mlに、フロイントの完全アジュバント0.5mlを加えたものをウサギの耳静脈に注射した。その後、2週間おきに2mg/mlの該抗原0.25mlにフロイントの不完全アジュバント0.25mlを加えたものを追加免疫した。この間、CM化ペプチドに対する抗体が産生されたか否かを確認するために、2週間に1回ウサギの外縁耳静脈から部分採血した。6週間後、CM化ペプチドに対する抗体が産生されたことを酵素免疫測定(ELISA)法で確認し、全採血した。
【0047】
(4) アフィニティ精製カラムの作成
5mlのアフィゲル15(バイオラッド社製)を15mlの10mM酢酸緩衝液(pH4.5)で洗浄した後、5mg/mlの上記Boc化ペプチドとウシ血清アルブミンのコンジュゲート溶液を11.6ml加え、室温で1時間緩やかに攪拌した。次いで、未反応のBoc化ペプチドとBSAのコンジュゲートを濾過にて除去し、1Mのエタノールアミンを30ml加え、室温で緩やかに攪拌し、未反応のN−ヒドロキシサクシイミドエステルをブロッキングした。該Boc化ペプチドとウシ血清アルブミンのコンジュゲートを固定化した支持体をカラムに詰め、280nmの吸光度が0になるまでイオン交換水で洗浄した。更に、0.15Mの塩化ナトリウムを含む20mMのリン酸緩衝液(pH7.4)でカラムを平衡化した。
【0048】
(5) CM化ペプチドに対する抗体のアフィニティ精製
作成したCM化ペプチドに対する抗体を1mg/mlになるように0.15Mの塩化ナトリウムを含む20mMのリン酸緩衝液(pH7.4)で希釈したものを、100mg程度になるように上記アフィニティ精製カラムにアプライした。次いで、280nmの吸光度が0になるまで前記リン酸緩衝液を流速0.5ml/minで流した。カラムに結合しなかった抗体をCM化ペプチドに対する抗体として回収した。280nmの吸光度が0になったところでリン酸緩衝液から0.1Mのグリシン緩衝液(pH3.0)に換え、カラムに結合している抗体を溶離させ、0.15Mの塩化ナトリウムを含む20mMのリン酸緩衝液(pH7.4)でカラムを平衡化し、回収した抗体を再度カラムにアプライし、カラムに結合しなかった抗体を回収した。この操作を、更に1回繰り返し、ビオチン標識用の抗体に供された。
【0049】
(6) CM化ペプチドに対する抗体のビオチン標識
精製した抗体のビオチン標識はプロテインビオチレーションシステム(ギブコ社製)を用いて行った。
【0050】
精製したCM化ペプチドに対する抗体を1.5mg/mlになるように0.15Mの塩化ナトリウムを含む20mMのリン酸緩衝液(pH7.4)で希釈または濃縮した溶液に、0.05Mになるように炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)を加えた。次いで、該抗体溶液6.7mlに、説明書に従って作成した50mg/mlのCAB−NHSエステル溶液26μlを加え、室温で1時間緩やかに攪拌し、0.11Mになるように塩化アンモニウムを加えて反応を停止させた。その後、本キットに付属のカラムで抗体溶液を脱塩した。更に、キット付属のAvidin/HABAで導入されたビオチンのモル数を計算したところ、CM化ヒト血清アルブミンに対する抗体1モルに対してビオチンは14モル結合していた。
【0051】
(7) CM化ペプチドに対する抗体の抗原特異性
CM化ペプチドに対する抗体の抗原特異性は競合法ELISAにて確認した。
【0052】
1μg/mlとなるように0.15Mの塩化ナトリウムを含む10mMのリン酸緩衝液(pH7.4)(以下、PBSと略す)で希釈したCM化ペプチドに対する抗体に、作成したCM化ペプチドとBSAのコンジュゲート(以下、CM−BSAと略す)をそれぞれ0.1,1,10,100μg/mlとなるように添加した。この溶液を37℃で1時間放置し、CM−BSAで阻害された抗体溶液として使用した。
【0053】
CM化ペプチドの調製と同様の方法で、ヘモグロビン(シグマ社製)より作成したCM化ヘモグロビンを調製した。該CM化ヘモグロビンを1μg/mlのCM化ペプチドに対する抗体溶液に、それぞれ0.1,1,10,100μg/mlとなるように添加した。この溶液を37℃で1時間放置し、CM化ヘモグロビンで阻害された抗体溶液として使用した。
【0054】
競合法ELISAを行うにあたり、作成したCM−BSAを1μg/mlとなるようにPBSで希釈した。次いで、上記希釈したCM−BSA溶液を96穴イムノプレート(NUNC社製)に1ウェル当たり100μlアプライし、37℃で1時間放置し、該CM−BSAをイムノプレートに固定した。1時間後、イムノプレートに結合していないCM−BSAを除去し、0.5%のゼラチンを含むPBSを1ウェル当たり100μlアプライし、37℃で1時間放置し、CM−BSAが結合していない部分をブロッキングした。1時間後、該ゼラチン溶液を除去し、PBSで3回洗浄した後、上記濃度のCM−BSAで阻害された抗体溶液、又は上記濃度のCM化ヘモグロビンで阻害された抗体溶液を1ウェル当たり100μlアプライし、37℃で1時間放置した。その後、PBSで3回洗浄し、1μg/mlのアルカリホスファターゼで標識された抗ウサギIgG抗体溶液(コスモバイオ社製)を1ウェル当たり100μlアプライし、37℃で1時間放置した。更に、PBSで3回洗浄し、アルカリホスファターゼ基質キット(バイオラッド社製)を用いて能書に従い調製した基質溶液を1ウェル当たり100μlアプライした。室温で5分間放置した後、0.4Mの水酸化ナトリウム溶液を1ウェル当たり100μl加え、アルカリホスファターゼの反応を停止させ、405nmの吸光度を測定した。結果を図1に示す。この結果から、作成したCM化ペプチドに対する抗体は、CM化ペプチドのみならず、CM化ヘモグロビンでもCM−BSAとCM化ペプチドに対する抗体の抗原抗体反応が阻害されたことから、CM化ヘモグロビンとも反応性を示すことが示唆された。
【0055】
(8) 糖尿病患者由来血液中のCM化ヘモグロビンの測定
合併症を発症していない糖尿病患者8人よりEDTA−2Kを含む真空採血管にて採血した血液50μlを、250μlの生理食塩水で1回洗浄した後、1mlの精製水を加え溶血させたものを被検体とした。該患者の平均年齢は62.1歳であった。
【0056】
被検体中のCM化ヘモグロビンの測定はドットブロッティング法にて行った。ヘモグロビン濃度をシアンメトヘモグロビン法にて測定した後、該ヘモグロビンが500ngとなるようにドットブロッティング装置(バイオラッド社製)を用いてPVDF膜(バイオラッド社製)に吸着させた。該膜を10%のスキムミルクを含む20mMのリン酸緩衝液(pH7.4)に室温で1時間浸せきし、該膜を取り出し、前記ビオチン標識した1μg/mlのCM化ペプチドに対する抗体溶液を5ml加えた。室温で1時間のインキュベーションの後に、0.05%のTween20を含む20mMのリン酸緩衝液(pH7.4)50mlで該膜を3回洗浄した。次いで、該膜にアビジン−ペルオキシダーゼ標識ビオチン複合体溶液(ベクタステインABCキット:フナコシ社製)を5ml加え、室温で1時間のインキュベーションした。0.05%のTween20を含む20mMのリン酸緩衝液(pH7.4)50mlで該膜を3回洗浄した後、ECLウエスタンブロッティング検出試薬(アマシャム社製)を2ml加えた。該膜における発光強度の検出は、バイオラッドGS−363モレキュラーイメージャーを用いて行った。
【0057】
対照として市販のヘモグロビン(シグマ社製)を被検体として上記と同様の方法にてCM化ヘモグロビンの測定を行った。該市販ヘモグロビンの発光強度を100として、上記糖尿病患者由来のヘモグロビンの発光強度を表示した。また、発光強度の実測値も併せて表示した。測定結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
実施例2
実施例1で糖尿病患者由来血液の代わりに、糖尿病の他に腎症または網膜症を併発している糖尿病合併症患者7人から採取した血液を被検体としたこと以外は、実施例1の方法に従って被検体中のCM化ヘモグロビンの測定を行った。該患者の平均年齢は66.3歳であった。測定結果を表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】
比較例1
実施例1で糖尿病患者由来血液の代わりに、糖尿病ではない健常者10人から採取した血液を被検体としたこと以外は、実施例1の方法に従って被検体中のCM化ヘモグロビンの測定を行った。該健常者の平均年齢は60.5歳であった。測定結果を表3に示す。
【0062】
健常者群と実施例1で測定した糖尿病患者群の発光強度を統計学的に比較(t検定)したところ、危険率5%未満で、糖尿病患者群の発光強度と健常者群の発光強度の間には有意に違いがあった。このことは、糖尿病患者由来の血液には、健常者由来の血液よりも、有意にN末端がCM化されたヘモグロビンが多いことを意味する。
【0063】
また、健常者群と実施例2で測定した糖尿病合併症患者群の発光強度をt検定にて比較したところ、危険率5%未満で、糖尿病合併症患者群の発光強度と健常者群の発光強度の間に有意差があった。このことは、糖尿病合併症患者由来の血液には、健常者由来の血液よりも、有意にN末端がCM化されたヘモグロビンが多いことを意味する。
【0064】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】本図は、作成したCM化ペプチドに対する抗体の抗原特異性を競合法ELISAにて調べた結果で、縦軸が405nmの吸光度、横軸が各阻害剤の添加量である。
但し、図中のPeptide−BSAは、N末端がBoc基で保護された合成ペプチドとウシ血清アルブミン(BSA)のコンジュゲートを表す。また、CM−BSAは、N末端がカルボキシメチル化された合成ペプチドとウシ血清アルブミン(BSA)のコンジュゲートを表す。
Claims (2)
- N末端がカルボキシメチル化されたヘモグロビンの糖尿病もしくは糖尿病合併症用マーカーとしての使用。
- N末端がカルボキシメチル化されたヘモグロビンに対して特異的に反応する抗体を用いた糖尿病もしくは糖尿病合併症用免疫試薬。
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