JP3541506B2 - 偏向ヨーク装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、テレビジョン受像機等に用いられる偏向ヨーク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、CRTディスプレイやテレビジョン受像機の大型化,フラットフェース化により、CRT画面上での画歪は増大する方向にあり、画歪のゆがみの少ない偏向ヨーク装置が求められている。
【0003】
以下、従来の偏向ヨーク装置について図6,図7[以下、これを『従来例』という]を参照しながら説明する。全ての図面において、同一符号は同一若しくは相当部材を示す。
【0004】
図6は、従来例の偏向ヨークの各部の構成を示す斜視図である。
図6に示す様に樹脂製絶縁枠3は2分割された構造になっており、一対の水平偏向コイル4を絶縁枠3のラッパ状部分の内側に挟み込む様にして一対の枠3を組合せ、ラッパ状部分の外側に垂直偏向コイル2を組み合せることで偏向ヨークを構成している。
【0005】
図7は、従来例の偏向ヨークの側面図である。図6において、1は垂直偏向コイル、2は垂直偏向コイル1を巻いているトロイダルコア、3は垂直偏向コイル1と水平偏向コイル[図7では図示せず、図8で後述する]を絶縁している絶縁枠である。
【0006】
図8は、従来例の偏向ヨークの正断面図である。図8において、管軸と垂直方向のC−C平面で切断し、矢視D方向から見た正面の断面図で、4は水平偏向コイルである。
【0007】
以上の様に構成された偏向ヨークについて、以下にその動作について説明する。
【0008】
偏向ヨークの水平偏向コイル4は図9に示す様な水平偏向磁界が生じ、電子ビームに水平方向へ偏向させる力を与える。図9において、5は水平偏向磁界、6は電子ビーム、7は水平偏向磁界5により電子ビーム6の受ける力とその方向を表す。
【0009】
また、垂直偏向コイルは図10に示す様な垂直偏向磁束が生じ、電子ビームに垂直方向へ偏向させる力を与える。図7において、8は垂直偏向磁界、9は垂直偏向磁界により電子ビーム6の受ける力とその方向を表す。
【0010】
図9,図10に示した水平偏向磁界5と垂直偏向磁界8が規則的に変化することにより、電子ビーム6はCRTの全画面上へ偏向され、CRTの表示が可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの従来例の偏向ヨークでは、CRT画面上での画歪のゆがみは、水平偏向磁界と垂直偏向磁界の2つの磁界の対称性によって決まり、2つの磁界が完全に上下左右対称的であれば、ゆがみのない画面が得られるけれども、上下左右で非対称な磁界になると、画面がゆがむという問題点を有していた。
【0012】
本発明は、上記の従来例の問題点を解決するもので、偏向ヨークの作る磁界の上下左右非対称から生じるCRT画面上での、画歪のゆがみを修正する磁性体片を容易に装着することのできる偏向ヨーク装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、絶縁枠の電子銃側端部に磁性体片を取り付ける溝状構造をCRT画面の対角線方向に4箇所上下対称に設けた偏向ヨーク装置であって、溝状構造の深さが磁性体片の厚みより深く形成されるとともに、磁性体片には上面に凸構造が設けられ、磁性体片を溝状構造に挿入したとき、該凸構造が溝状構造の溝の上面を構成する蓋状部材の空き部分と嵌合することにより、溝状構造が磁性体片を挟み込んで固定するという手段を講じている。
【0014】
【作用】
本発明は、上記のように構成したことにより、偏向ヨークの作る磁界が上下,左右非対称となった場合、偏向ヨークの電子銃側端部に設けた溝に磁界の対称性を直す方向に磁性体を挿入し、磁界の対称性を修正することによって、CRT画面上での画歪のゆがみを直すことができる。そして、溝状構造が磁性体片を挟み込んで容易に固定することができる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の各実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図11はCRT画面におけるゆがみの無い画歪の説明図で、先の図8及び図9,図10で説明した上下左右対称な形をしており、この様な磁界で偏向された場合のCRT画面上の画歪も、上下左右対称となり、画歪のゆがみは生じない。
【0017】
然しながら例えば図12に示す様に、垂直偏向磁界8が非対称な場合は、図13に示す様に、CRT画面上の画歪は平行四辺形にゆがんだものになる。この磁界の非対称の主な原因は、コイル1,4の巻線時の左右での巻線のズレと、コイル1,4組立時の取り付けのズレであるが、偏向ヨークが既に組み立てられた後では、コイル1,4の巻線のズレや組立て時のズレを直すことは不可能なので、コイル1,4外より磁性体片を用いて磁界の形を対称に戻す手段を用いる。
【0018】
図1は、本発明の一実施例における偏向ヨークの電子銃側端部に設けた溝状構造を示す斜視図である。図1における11は磁性体片を取り付ける溝状構造で、図1に示す様にCRT画面の対角線方向に4箇所、同一の溝状構造を形成している。
【0019】
図13に示す様な画歪のゆがみが生じている場合、偏向ヨークの生じる磁界は図12に示す様に非対称になっているのであるが、この場合は図2に示す様に磁性体片12,13を絶縁枠3の溝状構造11に取り付ける。
【0020】
磁性体片12,13により磁界は対称な形になり、画面は図11に示す様なゆがみのない形になる。
【0021】
使用する磁性体は、例えば珪素を3%程度含有する珪素鋼板が加工し易く、最適であるが、フェライトやアモルファス等磁性体であれば、同様の効果が得られる。取り付ける磁性体の長さや、溝状構造11に挿入する深さによって磁性体による歪みの変化量を可変とすることができる。
【0022】
以下、本発明の実施例の詳細について説明する。既に説明したのと同様に、偏向磁界の非対称を直し、画歪のゆがみを直す為に、磁性体片を取り付ける溝状構造を、図3に示すように上下2段の構成とする。
【0023】
図3において、14は磁性体片15を取り付ける溝状構造であり、通常はどちらか片方に磁性体片15を挿入するのであるが、偏向磁界の非対称が大きく磁性体片15を1枚では直し切れない場合には、図4に示す様に磁性体片15を上下2段以上に取り付ける。
【0024】
すなわち、本実施例は偏向ヨークの電子銃側端部に磁性体片15を取り付ける溝状構造14を有する偏向ヨークであって、溝状構造14の深さを磁性体片15の厚みより深くし、溝状構造14での溝の上面を構成する蓋状部材の空き部分と嵌合する磁性体片15の上面に設けた凸構造によって、溝状構造14が磁性体片15を挟み込んで、磁性体片15を固定するものである。
【0025】
さらに、本発明の変形例として下記の手段がある。先の一実施例で説明したのと同様に偏向磁界の非対称を直し、画歪のゆがみを直す為に磁性体を取り付ける溝状構造を作る際、溝状構造は樹脂成形品である為、その製作には成形用金型を使用する。その溝状構造を成形するには、金型を溝状構造の深さに相当する厚さの板に加工する必要があるが、通常溝状構造の深さは、つまり取り付ける磁性体の厚みは0.5mm程度なので、金型も0.5mm程度の厚さにする必要がある。しかしながら、金型を0.5mm程度に加工するのは加工上行い難いので、溝状構造の構成を図5に示す様にする。
【0026】
図5において、16は第2の溝状構造17の底部に設けた第2の凸構造で、第2の溝状構造17の深さAは取り付ける磁性体[不図示]の厚さより大きいが、第2の溝状構造17の上面と第2の凸構造16部の間の寸法Bを磁性体と同一の厚さにすることにより、磁性体がぐらつかず取り付けることができる。
【0027】
つまり、本変形例は偏向ヨークの電子銃側端部に磁性体片を取り付ける第2の溝状構造17を有する偏向ヨークであって、第2の溝状構造17の深さを磁性体片の厚みより深くし、第2の溝状構造17での溝の底面に第2の凸構造16を有し、第2の凸構造16と当接する磁性体片15[不図示]の底面によって、第2の溝状構造17が磁性体片14を挟み込んで磁性体片15を固定する偏向ヨーク装置である。
【0028】
本変形例では第2の凸構造16を第2の溝状構造17の底面側に1本設けたが、第2の凸構造部を溝状構造の上面側に設けても良く、また第2の凸構造を複数本設けても良い。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、偏向ヨークの水平偏向コイルと垂直偏向コイルの絶縁を目的とする樹脂製絶縁枠の、電子銃側端部に磁性体片を取り付ける構造を、4箇所対称に設けることにより、水平偏向磁界・垂直偏向磁界の非対称を直し、画歪のゆがみを修正することのできる偏向ヨーク装置の提供が可能という特段の効果を奏することができる。
【0030】
さらに、溝状構造の深さを磁性体片の厚みより深くして、磁性体片の上面に凸構造を設け、この凸構造が溝状構造の蓋状部材の空き部分と嵌合することにより、溝状構造が磁性体片を挟み込んで容易に固定することができる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における偏向ヨークの電子銃側端部に設けた溝状構造を示す斜視図
【図2】本発明の一実施例における溝状構造に磁性体を取り付けた状態を表す平面図
【図3】本発明の他の実施例の部分的構成を示す斜視図[2段溝状構造]
【図4】本発明の他の実施例の部分的構成を示す斜視図[2段溝状構造の凸構造の磁性体片を取り付けた構成図]
【図5】本発明の変形例の部分的構成を示す斜視図[溝状構造の底部に第2の凸構造を有し、磁性体片(不図示)の底部に当接する溝状構造第2の凸構造によって、溝状構造と磁性体片との接合を強固にした取り付け構成図]
【図6】従来例の偏向ヨークの各部の構成を示す斜視図
【図7】従来例の偏向ヨークの側面図
【図8】従来例の偏向ヨークの正断面図
【図9】偏向ヨークにおける垂直磁界の説明図
【図10】偏向ヨークにおける水平磁界の説明図
【図11】CTR画面におけるゆがみの無い画歪の説明図
【図12】従来例の垂直磁界の説明図
【図13】従来例のゆがみの有る画歪の説明図
【符号の説明】
1 垂直偏向コイル
2 トロイダルコア
3 絶縁枠
4 水平偏向コイル
5 水平偏向磁界
6,9 電子ビーム
7,10 電子ビームが受ける力とその方向
8 垂直偏向磁界
11,14 溝状構造
12,13,15 磁性体片
16 第2の凸構造
17 第2の溝状構造
【産業上の利用分野】
本発明は、テレビジョン受像機等に用いられる偏向ヨーク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、CRTディスプレイやテレビジョン受像機の大型化,フラットフェース化により、CRT画面上での画歪は増大する方向にあり、画歪のゆがみの少ない偏向ヨーク装置が求められている。
【0003】
以下、従来の偏向ヨーク装置について図6,図7[以下、これを『従来例』という]を参照しながら説明する。全ての図面において、同一符号は同一若しくは相当部材を示す。
【0004】
図6は、従来例の偏向ヨークの各部の構成を示す斜視図である。
図6に示す様に樹脂製絶縁枠3は2分割された構造になっており、一対の水平偏向コイル4を絶縁枠3のラッパ状部分の内側に挟み込む様にして一対の枠3を組合せ、ラッパ状部分の外側に垂直偏向コイル2を組み合せることで偏向ヨークを構成している。
【0005】
図7は、従来例の偏向ヨークの側面図である。図6において、1は垂直偏向コイル、2は垂直偏向コイル1を巻いているトロイダルコア、3は垂直偏向コイル1と水平偏向コイル[図7では図示せず、図8で後述する]を絶縁している絶縁枠である。
【0006】
図8は、従来例の偏向ヨークの正断面図である。図8において、管軸と垂直方向のC−C平面で切断し、矢視D方向から見た正面の断面図で、4は水平偏向コイルである。
【0007】
以上の様に構成された偏向ヨークについて、以下にその動作について説明する。
【0008】
偏向ヨークの水平偏向コイル4は図9に示す様な水平偏向磁界が生じ、電子ビームに水平方向へ偏向させる力を与える。図9において、5は水平偏向磁界、6は電子ビーム、7は水平偏向磁界5により電子ビーム6の受ける力とその方向を表す。
【0009】
また、垂直偏向コイルは図10に示す様な垂直偏向磁束が生じ、電子ビームに垂直方向へ偏向させる力を与える。図7において、8は垂直偏向磁界、9は垂直偏向磁界により電子ビーム6の受ける力とその方向を表す。
【0010】
図9,図10に示した水平偏向磁界5と垂直偏向磁界8が規則的に変化することにより、電子ビーム6はCRTの全画面上へ偏向され、CRTの表示が可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの従来例の偏向ヨークでは、CRT画面上での画歪のゆがみは、水平偏向磁界と垂直偏向磁界の2つの磁界の対称性によって決まり、2つの磁界が完全に上下左右対称的であれば、ゆがみのない画面が得られるけれども、上下左右で非対称な磁界になると、画面がゆがむという問題点を有していた。
【0012】
本発明は、上記の従来例の問題点を解決するもので、偏向ヨークの作る磁界の上下左右非対称から生じるCRT画面上での、画歪のゆがみを修正する磁性体片を容易に装着することのできる偏向ヨーク装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、絶縁枠の電子銃側端部に磁性体片を取り付ける溝状構造をCRT画面の対角線方向に4箇所上下対称に設けた偏向ヨーク装置であって、溝状構造の深さが磁性体片の厚みより深く形成されるとともに、磁性体片には上面に凸構造が設けられ、磁性体片を溝状構造に挿入したとき、該凸構造が溝状構造の溝の上面を構成する蓋状部材の空き部分と嵌合することにより、溝状構造が磁性体片を挟み込んで固定するという手段を講じている。
【0014】
【作用】
本発明は、上記のように構成したことにより、偏向ヨークの作る磁界が上下,左右非対称となった場合、偏向ヨークの電子銃側端部に設けた溝に磁界の対称性を直す方向に磁性体を挿入し、磁界の対称性を修正することによって、CRT画面上での画歪のゆがみを直すことができる。そして、溝状構造が磁性体片を挟み込んで容易に固定することができる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の各実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図11はCRT画面におけるゆがみの無い画歪の説明図で、先の図8及び図9,図10で説明した上下左右対称な形をしており、この様な磁界で偏向された場合のCRT画面上の画歪も、上下左右対称となり、画歪のゆがみは生じない。
【0017】
然しながら例えば図12に示す様に、垂直偏向磁界8が非対称な場合は、図13に示す様に、CRT画面上の画歪は平行四辺形にゆがんだものになる。この磁界の非対称の主な原因は、コイル1,4の巻線時の左右での巻線のズレと、コイル1,4組立時の取り付けのズレであるが、偏向ヨークが既に組み立てられた後では、コイル1,4の巻線のズレや組立て時のズレを直すことは不可能なので、コイル1,4外より磁性体片を用いて磁界の形を対称に戻す手段を用いる。
【0018】
図1は、本発明の一実施例における偏向ヨークの電子銃側端部に設けた溝状構造を示す斜視図である。図1における11は磁性体片を取り付ける溝状構造で、図1に示す様にCRT画面の対角線方向に4箇所、同一の溝状構造を形成している。
【0019】
図13に示す様な画歪のゆがみが生じている場合、偏向ヨークの生じる磁界は図12に示す様に非対称になっているのであるが、この場合は図2に示す様に磁性体片12,13を絶縁枠3の溝状構造11に取り付ける。
【0020】
磁性体片12,13により磁界は対称な形になり、画面は図11に示す様なゆがみのない形になる。
【0021】
使用する磁性体は、例えば珪素を3%程度含有する珪素鋼板が加工し易く、最適であるが、フェライトやアモルファス等磁性体であれば、同様の効果が得られる。取り付ける磁性体の長さや、溝状構造11に挿入する深さによって磁性体による歪みの変化量を可変とすることができる。
【0022】
以下、本発明の実施例の詳細について説明する。既に説明したのと同様に、偏向磁界の非対称を直し、画歪のゆがみを直す為に、磁性体片を取り付ける溝状構造を、図3に示すように上下2段の構成とする。
【0023】
図3において、14は磁性体片15を取り付ける溝状構造であり、通常はどちらか片方に磁性体片15を挿入するのであるが、偏向磁界の非対称が大きく磁性体片15を1枚では直し切れない場合には、図4に示す様に磁性体片15を上下2段以上に取り付ける。
【0024】
すなわち、本実施例は偏向ヨークの電子銃側端部に磁性体片15を取り付ける溝状構造14を有する偏向ヨークであって、溝状構造14の深さを磁性体片15の厚みより深くし、溝状構造14での溝の上面を構成する蓋状部材の空き部分と嵌合する磁性体片15の上面に設けた凸構造によって、溝状構造14が磁性体片15を挟み込んで、磁性体片15を固定するものである。
【0025】
さらに、本発明の変形例として下記の手段がある。先の一実施例で説明したのと同様に偏向磁界の非対称を直し、画歪のゆがみを直す為に磁性体を取り付ける溝状構造を作る際、溝状構造は樹脂成形品である為、その製作には成形用金型を使用する。その溝状構造を成形するには、金型を溝状構造の深さに相当する厚さの板に加工する必要があるが、通常溝状構造の深さは、つまり取り付ける磁性体の厚みは0.5mm程度なので、金型も0.5mm程度の厚さにする必要がある。しかしながら、金型を0.5mm程度に加工するのは加工上行い難いので、溝状構造の構成を図5に示す様にする。
【0026】
図5において、16は第2の溝状構造17の底部に設けた第2の凸構造で、第2の溝状構造17の深さAは取り付ける磁性体[不図示]の厚さより大きいが、第2の溝状構造17の上面と第2の凸構造16部の間の寸法Bを磁性体と同一の厚さにすることにより、磁性体がぐらつかず取り付けることができる。
【0027】
つまり、本変形例は偏向ヨークの電子銃側端部に磁性体片を取り付ける第2の溝状構造17を有する偏向ヨークであって、第2の溝状構造17の深さを磁性体片の厚みより深くし、第2の溝状構造17での溝の底面に第2の凸構造16を有し、第2の凸構造16と当接する磁性体片15[不図示]の底面によって、第2の溝状構造17が磁性体片14を挟み込んで磁性体片15を固定する偏向ヨーク装置である。
【0028】
本変形例では第2の凸構造16を第2の溝状構造17の底面側に1本設けたが、第2の凸構造部を溝状構造の上面側に設けても良く、また第2の凸構造を複数本設けても良い。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、偏向ヨークの水平偏向コイルと垂直偏向コイルの絶縁を目的とする樹脂製絶縁枠の、電子銃側端部に磁性体片を取り付ける構造を、4箇所対称に設けることにより、水平偏向磁界・垂直偏向磁界の非対称を直し、画歪のゆがみを修正することのできる偏向ヨーク装置の提供が可能という特段の効果を奏することができる。
【0030】
さらに、溝状構造の深さを磁性体片の厚みより深くして、磁性体片の上面に凸構造を設け、この凸構造が溝状構造の蓋状部材の空き部分と嵌合することにより、溝状構造が磁性体片を挟み込んで容易に固定することができる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における偏向ヨークの電子銃側端部に設けた溝状構造を示す斜視図
【図2】本発明の一実施例における溝状構造に磁性体を取り付けた状態を表す平面図
【図3】本発明の他の実施例の部分的構成を示す斜視図[2段溝状構造]
【図4】本発明の他の実施例の部分的構成を示す斜視図[2段溝状構造の凸構造の磁性体片を取り付けた構成図]
【図5】本発明の変形例の部分的構成を示す斜視図[溝状構造の底部に第2の凸構造を有し、磁性体片(不図示)の底部に当接する溝状構造第2の凸構造によって、溝状構造と磁性体片との接合を強固にした取り付け構成図]
【図6】従来例の偏向ヨークの各部の構成を示す斜視図
【図7】従来例の偏向ヨークの側面図
【図8】従来例の偏向ヨークの正断面図
【図9】偏向ヨークにおける垂直磁界の説明図
【図10】偏向ヨークにおける水平磁界の説明図
【図11】CTR画面におけるゆがみの無い画歪の説明図
【図12】従来例の垂直磁界の説明図
【図13】従来例のゆがみの有る画歪の説明図
【符号の説明】
1 垂直偏向コイル
2 トロイダルコア
3 絶縁枠
4 水平偏向コイル
5 水平偏向磁界
6,9 電子ビーム
7,10 電子ビームが受ける力とその方向
8 垂直偏向磁界
11,14 溝状構造
12,13,15 磁性体片
16 第2の凸構造
17 第2の溝状構造
Claims (1)
- 一対の水平偏向コイルと一対の垂直偏向コイルを備えるとともに、前記水平偏向コイルと前記垂直偏向コイルの間の絶縁を主な目的とする樹脂製絶縁枠を有し、前記絶縁枠の電子銃側端部に磁性体片を取り付ける溝状構造をCRT画面の対角線方向に4箇所上下対称に設けた偏向ヨーク装置であって、
前記溝状構造の深さが前記磁性体片の厚みより深く形成されるとともに、前記磁性体片には上面に凸構造が設けられ、前記磁性体片を前記溝状構造に挿入したとき、該凸構造が前記溝状構造の溝の上面を構成する蓋状部材の空き部分と嵌合することにより、前記溝状構造が前記磁性体片を挟み込んで固定することを特徴とする偏向ヨーク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19017495A JP3541506B2 (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 偏向ヨーク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19017495A JP3541506B2 (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 偏向ヨーク装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0945261A JPH0945261A (ja) | 1997-02-14 |
JP3541506B2 true JP3541506B2 (ja) | 2004-07-14 |
Family
ID=16253678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19017495A Expired - Fee Related JP3541506B2 (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 偏向ヨーク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3541506B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1140079A (ja) | 1997-07-15 | 1999-02-12 | Nec Kansai Ltd | カラー陰極線管及びミスコンバーゼンスの補正方法 |
US6559588B1 (en) * | 2000-06-16 | 2003-05-06 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Deflection yoke |
-
1995
- 1995-07-26 JP JP19017495A patent/JP3541506B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0945261A (ja) | 1997-02-14 |
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