JP3541346B2 - 橋梁変位吸収システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、橋梁変位吸収システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大きな橋梁H,H相互の離反を吸収すべく図9に示すような橋梁変位吸収システムが提案されている。
【0003】
この橋梁変位吸収システムは、図9に示すように、各橋梁Hの端面(上層はアスファルトA、下層は橋桁K)に受け板3の一端部を埋め込むと共に、受け板3の他端側に引張力が作用したときには受け板3が一定範囲だけ橋梁Hから引き抜かれるようにしてあり、継手主体Jは橋梁H,Hから突出する受け板3,3部分相互間に架設載置される態様でボルト止め等される。また、このシステムでは、大きな橋梁H,H相互の離反時において継手主体Jが過大な伸長状態となって車両の安全支持が不可能となるのを防止するため、対向する受け板3,3の端部相互を弛ませた高張力シート等の拡張制限部材4により連結している。
【0004】
しかしながら、上記橋梁変位吸収システムでは大地震時において、受け板3,3の端部相互が衝突した状態から更に橋梁H,Hが接近した場合、受け板3の挿入端側鋭角部がアスファルトAと橋桁Kの界面に入り込み、アスファルトAは端部補強鋼板19の存在により行き場が無くなって図10に示すように座屈してしまう。このようにアスファルトAが座屈した場合、車両走行に障害が発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明では、大地震時におけるアスファルトの破壊が車両走行の大きな障害とならない橋梁変位吸収システムを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1記載の発明について〕
この発明の橋梁変位吸収システムは、橋桁K上にアスファルトAの層を設けて成る橋梁H,Hの対向する端面に、それぞれ水平状態の受け板3を一定量だけ引出し可能に埋設し、各橋梁Hから突出する受け板3部分相互間に、継手主体Jを架け渡してボルト止めし、対向する受け板3,3の端部相互が当接した状態から更に橋梁H,H相互が接近したときには、受け板3の挿入端側鋭角部がアスファルトAと橋桁Kの界面に入り込んでいくようにしてある橋梁変位吸収システムであって、継手主体Jの橋軸直角方向に延びる縁に沿って略平行にアスファルトAに溝5を形成してあり、前記溝5に充填剤6を注入してある。
【0007】
なお、上記橋梁変位吸収システムに関して、継手主体Jの橋軸側縁には端部補強板7を配設してあり、溝5は端部補強板7から少し離れた位置に形成されている。
【0008】
また、上記橋梁変位吸収システムに関して、充填剤6は溝5の構成壁に接着状態になっていないものとすることができる。
【0009】
さらに、上記橋梁変位吸収システムに関して、溝5の深さ寸法は、アスファルトAの厚み寸法よりも少し小さく設定されている。
【0010】
なお、上記発明における橋梁変位吸収システムの機能については以下の発明の実施の形態の欄で明らかにする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0012】
図1に橋梁変位吸収システムの正面図を示し、図2に橋梁変位吸収システムの平面図を示す。以下に、橋梁変位吸収システムについて詳述すると共に、アスファルトの破壊誘導構造について詳述する。
(橋梁変位吸収システムの全体構成について)
この実施形態の橋梁変位吸収システムは、図1や図3に示すように、橋桁K上にアスファルトAの層を設けて成る橋梁H,Hの対向する端面に、それぞれ水平状態の受け板3を一定量だけ引出し可能に埋設し、各橋梁Hから突出する受け板3部分相互間に継手主体Jを架け渡し、受け板3と継手主体Jとが重なっている部分により拡張制限装置4をボルトBで共締めして構成してある。そして、対向する受け板3,3の端部相互が当接した状態から更に橋梁H,H相互が接近したときには、受け板3の挿入端側鋭角部がアスファルトAと橋桁Kの界面に入り込んでいくようにしてある。なお、前記継手主体Jの橋軸側縁には、図1や図2に示すように端部補強板7を配設してある。
【0013】
また、この橋梁変位吸収システムでは大地震時におけるアスファルトの破壊が車両走行の大きな障害とならないように、図1〜図3に示すように、アスファルトの破壊誘導構造ALを付加してある。
(橋梁Hの端面への受け板3の取り付けについて)
受け板3は、図1〜図3に示すように、橋梁Hに埋め込まれる側に複数の長孔30を有した鋼板により構成されており、当該受け板3の橋梁Hの端面への取り付けは、橋梁Hに埋め込んだボルトABを前記長孔30に挿通する態様で行われている。
(継手主体Jについて)
継手主体Jは、図3に示すように、橋梁Hの橋軸方向に対して直角方向に延びる上面側の溝10, 10及び下面側の溝11を有する略一定厚の弾性帯状体1と、前記弾性帯状体1における溝10, 10相互間上域部分に埋設された補強鋼板2aと、前記弾性帯状体1における溝11の左右両側下域にそれぞれ埋設された補強鋼板2bとを具備しており、近接する溝10と溝11との間の弾性帯状体部分を剪断変形部12としている。なお、この継手主体Jでは、図3に示すように、弾性帯状体1の両縁部近傍にボルト挿入用孔13を形成してあり、また、前記ボルト挿入用孔13と対応する補強鋼板2b及びこれの下面のゴム材部分には貫通孔h1を設けてある。
【0014】
弾性帯状体1は、橋軸方向に対して直角方向に長い厚肉のもので、耐候性や耐磨耗性に優れたゴム材(例えばクロロプレンゴム等)により構成されている。
(拡張制限装置4について)
拡張制限装置4は、図4に示すように、高張力シート材40と、前記高張力シート材40の端部にそれぞれ固着された取付板41とから構成されており、より具体的には、前記取付板41を構成する二枚の板材41a,41aにより高張力シート材40の各端部を挟持すると共に、前記板材41a,41a相互、及び板材41aと高張力シート材40相互を接着剤等で固着するようにして形成してある。なお、上記取付板41には、ボルトBを挿通するための貫通孔h2が形成されている。
(破壊誘導構造 AL について)
破壊誘導構造ALは、図1〜図3に示すように、継手主体Jの橋軸直角方向に延びる縁に沿って略平行にアスファルトAに溝5を形成してあり、前記溝5に充填剤6を注入してある。なお、前記溝5の深さ寸法は、図3に示す如くアスファルトAの厚み寸法よりも少し小さく設定されており、充填剤6は溝5の構成壁に接着状態にならないものとしてある。
【0015】
ここで、充填剤6としてはポリブタジエン、ポリウレタン、アスファルト、シリコン等の有機系コーキング剤が使用できる。
(橋梁H,Hから突出する受け板3,3相互間に継手主体J及び拡張制限装置4を架設固定する態様について)
継手主体J及び拡張制限装置4は、図3に示すように、継手主体Jのボルト挿入用孔13から挿入したボルトBを貫通孔h1, h2に挿通して受け板3に螺入する態様で固定されている。
(環境温度の変化に対する橋梁変位吸収システムの機能について)
環境温度の変化に伴い橋梁H,H相互は接近・離反することとなるが、橋梁H,H相互の接近・離反は、剪断変形部12の剪断変形及び溝10, 10の拡縮により吸収される。
(地震等の大きな振動に対する橋梁変位吸収システムの機能について)
橋梁H,H相互が大きく離反すると、継手主体Jの伸びに伴って弛んでいた高張力シート材40が図5に示すように緊張状態となり、それ以上の継手主体Jの伸びは阻止される。そして、橋梁H,H相互の離反がこれよりもさらに大きい場合には図6に示すように、受け板3が橋梁Hから引き出されていくこととなる。したがって、この橋梁変位吸収システムでは、図6からも明らかなように、橋梁H,H相互間距離の拡大が大きい場合でも十分に吸収でき、車両は安全に通過できる。
【0016】
橋梁H,H相互が大きく接近して、図7に示す如き対向する受け板3,3の端部相互が当接した状態から図8に示す如く更に橋梁H,H相互が接近したときには、受け板3の挿入端側鋭角部がアスファルトAと橋桁Kの界面に入り込んでいくこととなるが、この橋梁変位吸収システムでは、アスファルトAに作用する受け板3からの力はアスファルトAにおける最も薄肉(薄肉部分を符号aで示す)である溝5と対応する部分に集中することから、当該薄肉部分aでアスファルトAは破断する。したがって、前記破断したアスファルトA部分は自由端となり、当該自由端は図8に示すように誘導される。その結果、大地震時においてアスファルトAが破壊されても当該アスファルトA部分が車両走行の大きな障害とならない。
(その他)
なお、上記溝5は鉛直溝としてあるが、これにかえて、アスファルトAの上面から下方に向かって継手主体Jから徐々に離れていくような傾斜した溝とすることができる。この場合、上記したアスファルトAの誘導は更に円滑になる。
【0017】
【発明の効果】
この発明は上記のような構成であるから、次の効果を有する。
【0018】
発明の実施の形態の欄に記載した内容から、大地震時におけるアスファルトの破壊が車両走行の大きな障害とならない橋梁変位吸収システムを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の橋梁変位吸収システムの断面図。
【図2】前記橋梁変位吸収システムの平面図。
【図3】前記橋梁変位吸収システムの部分拡大図。
【図4】前記橋梁変位吸収システムを構成する拡張制限装置の正面図。
【図5】対向する橋梁相互が離反したときの橋梁変位吸収システムの状態を示す断面図。
【図6】図5よりもさらに対向する橋梁相互が離反したときの橋梁変位吸収システムの状態を示す断面図。
【図7】対向する橋梁相互が接近し、受け板の端部相互が当接したときの状態を示す橋梁変位吸収システムの断面図。
【図8】破断したアスファルトの自由端が車両走行の大きな障害とならない態様で誘導された状態を示す断面図。
【図9】先行技術の橋梁変位吸収システムの断面図。
【図10】アスファルトが座屈した状態を示す断面図。
【符号の説明】
K 橋桁
A アスファルト
H 橋梁
J 継手主体
3 受け板
5 溝
6 充填剤
7 端部補強板

Claims (4)

  1. 橋桁(K)上にアスファルト(A)の層を設けて成る橋梁(H)(H)の対向する端面に、それぞれ水平状態の受け板(3)を一定量だけ引出し可能に埋設し、各橋梁(H)から突出する受け板(3)部分相互間に、継手主体(J)を架け渡してボルト止めし、対向する受け板(3)(3)の端部相互が当接した状態から更に橋梁(H)(H)相互が接近したときには、受け板(3)の挿入端側鋭角部がアスファルト(A)と橋桁(K)の界面に入り込んでいくようにしてある橋梁変位吸収システムであって、継手主体(J)の橋軸直角方向に延びる縁に沿って略平行にアスファルト(A)に溝(5)を形成してあり、前記溝(5)に充填剤(6)を注入してあることを特徴とする橋梁変位吸収システム。
  2. 継手主体(J)の橋軸側縁には端部補強板(7)を配設してあり、溝(5)は端部補強板(7)から少し離れた位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載の橋梁変位吸収システム。
  3. 充填剤(6)は溝(5)の構成壁に接着状態になっていないことを特徴とする請求項1又は2記載の橋梁変位吸収システム。
  4. 溝(5)の深さ寸法は、アスファルト(A)の厚み寸法よりも少し小さく設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の橋梁変位吸収システム。
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