JP3540971B2 - 固形潤滑剤の供給方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属材料を圧延する際に固形潤滑剤を安定供給することに関し、さらに詳しくは高速圧延における固形潤滑剤の安定供給方法、及び圧延諸条件の変動に適合させて固形潤滑剤を適量供給する制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷間圧延などでは液状潤滑剤の供給量の制御に圧延荷重、圧延トルク等の検出値の結果から摩擦係数を計算し、この摩擦係数に変化に基づき潤滑剤の供給量を制御する技術がある。
【0003】
固形潤滑剤の供給方法としては、特開平4−372692号公報は、熱間圧延において圧延機ロールの焼き付きによる鋼板表面疵の発生を防止する目的で、熱間圧延用ワックス状固形潤滑剤のロールへの押付位置を調整し、ならびにエアーシリンダーの空気圧を調整することにより熱間圧延用ワックス状固形潤滑剤のロールへの押付圧力を調整し、熱間圧延中のロール表面に熱間圧延用ワックス状固形潤滑剤を押圧塗布し方法を開示する。
【0004】
また、特開昭57−103729号公報は、加熱溶融したワックス等をロールコーター及びバーコーターなどにより鋼板表面に塗布しその後冷却固化して予め乾燥皮膜を形成し、しかる後圧延を行う潤滑方法を開示する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法においては、液体潤滑剤を使用する場合は、潤滑剤供給バルブをオン−オフ制御することにより、潤滑剤供給量を制御することができるが、液状潤滑剤ではその応答性が悪く、圧延の際の圧延諸データを下に的確に潤滑剤供給量を最適制御することができないという課題が提起されている。さらに、固形潤滑剤を供給する場合には、圧延の際の圧延諸データの変動に基づき的確に固形潤滑剤の供給量を制御することができないという課題が提起されている。
【0006】
そこで、本発明は、固形潤滑剤を供給しながら圧延する際に、固形潤滑材を安定供給すること、すなわち高速圧延及び圧延振動に対しても固形潤滑剤が破損することなく、且つ圧延諸条件の変動に対しても最小必要量の固形潤滑剤を供給可能にすることを目的とする。
【0007】
すなわち、本発明の技術的課題は、潤滑剤を供給しながら圧延する際に、ワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものを、ワークロールに押し付けながら供給することにより固形潤滑剤の安定供給を行う方法を提供するものである。さらに、前記の固形潤滑剤を多孔質材料に含浸させて固めたものを供給しながら圧延する際に、圧延中の圧延荷重または圧延トルクを検知しながら、前記の含浸させて固めたものの押し付け圧力を制御することにより、適切且つ最小必要量の固形潤滑剤の供給量を制御する方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、次に示す本発明の固形潤滑剤の供給方法によって達成される。
【0009】
すなわち、本発明の要旨とするところは以下の通りである。
(1)金属材料を圧延する際に、ワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものを、水をかけながら、圧延機のワークロールに押し付けて供給することを特徴とする固形潤滑剤の供給方法。
(2)ワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものを供給しつつ、水をかけながら、金属材料を圧延する際に、圧延荷重または圧延トルクの変動に応じて、圧延機のロールワークへの前記固形潤滑剤を前記多孔質材料に含浸させて固めたものの押し付け力を変化させて、前記固形潤滑剤の供給量を制御することを特徴とする固形潤滑剤の供給方法。
(3)圧延荷重または圧延トルクの変動に応じて、圧延機のワークロールに前記のワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものを、断続的に押し付けることにより、前記固形潤滑剤の供給量を制御することを特徴とする上記(2)に記載の固形潤滑剤の供給方法。
(4)前記のワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものの、ワークロールへの押し付け圧力を、0.01kgf/cm2 以上とすることを特徴とする上記(1)から(3)の何れか1項に記載の固形潤滑剤の供給方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の固形潤滑剤の供給方法において使用する固形潤滑剤は、室温で固形のワックス固形潤滑剤または上記ワックスと室温で粉末状の潤滑剤とを混入させた固形潤滑剤を予め多孔質材料に含浸させ固めたものである。このように固形潤滑剤を予め多孔質材料に含浸させて、圧延機のロールまたは被圧延材料の潤滑する必要のある所定位置に押しつけて供給することによって、固形潤滑剤の圧壊強度を上回る押し付け圧力においても固形潤滑剤が欠損することなく固形潤滑剤の付着量が増大し、高速度の圧延及び振動を伴う圧延においても、固形潤滑剤を安定して確実に供給することが可能となる。
【0011】
室温で固形のワックスまたは上記ワックスに室温で粉末状の潤滑剤を混入させた固形潤滑剤の多孔質材料への含浸量は、図1の(a)、(b)及び(c)に示すように、多孔質材料(3)の穴面積率を規定することにより決められる。図1に示す多孔質体含浸固形潤滑剤(1)は、予め溶融させたワックスまたはワックスと粉末状の潤滑剤を混入させた固形潤滑剤等を多孔質材料(3)に染み込ませることによって製造される。多孔質材料(3)は、多孔質プラスチックフェルト、多孔質軟質セラミック体等を用いることができる。また、多孔質材料(3)は特に圧延温度等の圧延条件に適応させて選択することが可能である。図1の(a)は、固形潤滑剤(2)で充填される穴が多孔質材料全体の20%を占める場合であり、すなわち穴面積率が20%の多孔質材料(3)に固形潤滑剤(2)を含浸させた多孔質体含浸固形潤滑剤(1)を示す。図1の(b)及び(c)は、穴面積率が50%及び80%の多孔質材料(3)に固形潤滑剤(2)を含浸させた多孔質体含浸固形潤滑剤(1)をそれぞれ示す。
【0012】
また本発明者らの実験において、ロール面の所定位置への固形潤滑剤の付着量は、固形潤滑剤の押し付け力と実質的にほぼ直線関係にあることが判明した。本発明の第2の固形潤滑剤の供給方法は、この知見に基づいてなされたものであり、圧延機のロールの潤滑する必要のある所定位置のワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものの押し付け力を変化させることにより、ロール面への固形潤滑剤の供給量を制御する方法である。具体的には、圧延中の圧延荷重または圧延トルクなどを検出し、それらの検出された値の変動にしたがって、固形潤滑剤を多孔質材料に含浸したものの押し付け力を変化させたり、或いは固形潤滑剤を多孔質材料に含浸したものの押し付けを断続的に行う、すなわちオン−オフ制御を行ないながら圧延することにより、適切且つ最小必要量の固形潤滑剤を供給しながら圧延する方法である。
【0013】
さらに、発明者らは実験により、現状考え得る圧延操業条件に対して、コストおよび作業効率上、最も好ましい固形潤滑剤の融点および押し付け圧力の条件を検討した。その結果、少なくとも固形潤滑剤の融点が、固形潤滑剤を供給するロール表面の圧延中の最高温度よりも高い融点の固形潤滑剤を用いないと、ロールの熱によって固形潤滑剤の消耗速度が速くなることを見いだした。また、多孔質材料の融点は、その多孔質材料に含浸させる固形潤滑剤の融点よりも高くないと、ロールまたは被圧延材に供給した際に固形潤滑剤より先に多孔質材料が溶融・消耗し、必要強度が維持できなくなり高速度の圧延及び振動を伴う圧延において固形潤滑剤の欠損が起こり、必要な付着量が維持できなくなることがわかった。さらに、ワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものの効果を引き出すのに必要な最低限の押し付け圧力条件が、0.01kgf/cm2以上であることも発見した。押し付け圧力が0.01kgf/cm2未満では、ロールへの固形潤滑剤の付着量が少なく、ロール肌荒れ(ロール焼付きも含む)抑制やロール摩耗低減などの効果が十分に得られない。
また、前記含浸させて固めたものを使用するにあたって、前記含浸させて固めたもの自体に水をかけながら使用する必要がある。通常、ロール冷却水をかけながら操業されているが、このロール冷却水を前記含浸させて固めたものにかけながら供給しても差し支えない。つまり、ロール冷却水をかけているところで、固形潤滑剤を前記含浸させて固めたものをロールに供給しても良い。もちろん、前記含浸させて固めたもの専用の配管を配して水を直接かけるようにしてもよい。前記含浸させて固めたものを使用するにあたって水をかけながら使用しなければならない理由は、水がないロール表面に該含浸したものを押し付けると、前記含浸させて固めたものの中の固形潤滑剤とロールとが焼付きに近い状態で転着し、消耗速度が非常に大きくなるためである。従って、従来の油系の潤滑油を使用する場合には、ロール表面の水を水切り装置で取り除いてから潤滑油を供給するが、前記含浸させて固めたものによって供給する固形潤滑剤はロール表面に水が存在する状態で供給した方が好ましく、言い換えれば、従来の水切り装置が不要になる利点もあり、設備メンテナンスの労力がさらに低減する効果も期待できる。
【0014】
【実施例】
〔実施例1〕
多孔質体含浸固形潤滑剤は、ワックス基剤に炭酸カルシウム粉末を20wt%含有するワックス系潤滑剤を溶融したのち、この溶融ワックス系潤滑剤をそれぞれ図1に示すような20%、50%及び80%の穴面積率を有するプラスチックフェルト形多孔質体に含浸させて製造した。このプラスチックフェルト形多孔質体に含浸させた20%の穴面積率を有する多孔質体含浸固形潤滑剤(6−1)を、図2に示す2段式の熱間圧延機(9)の上ワークロール(4)の全面に、固形潤滑剤押し込み装置(6)によって擦り付けながら、フェライト系ステンレス鋼(SUS430の巾200mmの板コイル鋼材)の被圧延材料(8)を、圧延温度1100℃、ワークロール径250mm、圧延速度20mpm、圧下率45%で圧延を行った。その結果、多孔質体含浸固形潤滑剤(6−1)を押し付け塗布した上ワークール(4)には僅かに焼き付きが発生したが、一方、いずれの潤滑剤をも塗布しなかった下ワークロール(7)には全表面に渡って焼き付きが発生した。また、上記と同様の熱間圧延機(9)と圧延条件で、下ワークロール(7)だけに上記と同様の多孔質体含浸固形潤滑剤(7−1)を擦り付けながら圧延を行った結果、下ワークロール(7)には僅かに焼き付きが発生するが、一方、いずれの潤滑剤をも塗布しなかった上ワークロール(6)には焼き付きが発生した。ロールに発生した焼き付き個数と潤滑剤との関係を図3に示す。ロール面の焼き付き度合いは、図3に従来技術(A、B)と本発明の実施例(C、D、E)のロールに発生した焼き付き個数の比較を示す。図3の潤滑剤C、D及びEに示すように、プラスチックフェルト形多孔質体の穴面積率が大きくなるにしたがって焼きつき発生個数が減少する。プラスチックフェルト形多孔質体の穴面積率が80%である潤滑剤Eでは、ロールの焼き付き個数はほぼ零個であった。したがって、本発明において使用する多孔質材料の穴面積は20%より大きくすることが好ましい。しかしながら、高速圧延及び圧延振動に伴う多孔質体含浸固形潤滑剤の欠損を回避するために、多孔質材料の穴面積は80%より小さくすることが好ましい。
【0015】
〔参考例〕
熱間コイル圧延機を用いて、図2の参照番号6、7で示すように、上下ワークロールに固形潤滑剤を任意の押し付け力で押圧塗布できる装置を設置した。固形潤滑剤はパラフィン系ワックスに黒鉛を30%エステルを10%注入したものを用いた。そして、圧延荷重の測定値が一定になるように固形潤滑剤を押圧するような制御装置を導入し、ロール間ギャップを一定にして、圧延速度を変化させながら、フェライト系ステンレス鋼SUS430の圧延を行った。被圧延剤のフェライト系ステンレス鋼は、1100℃に加熱され、ロール側入口では950℃でロールバイトに入るように温度を制御した。ロール冷却水は、ロール出側からできるだけ多くの量がロールにかかるようにした。そして、固形潤滑剤の押圧制御の有無による焼き付き発生限界圧延速度を調べた。圧延材の入側板厚は1.6mmで圧下率は約30%とした。固形潤滑剤はロールに供給した。その結果、固形潤滑剤の押圧制御を行った圧延のほうが、焼付きが発生し始めるときの圧延荷重増加に対応して、潤滑剤の押圧増加により潤滑供給量を増すため、焼付き発生限界圧延速度が向上する。固形潤滑剤の押圧制御が無いと、焼付きが発生し始めるときの圧延荷重の増加に対応して、潤滑剤の供給量を増すことができないため、焼付き発生限界圧延速度は、押圧制御をしたときよりも小さくなる。図4はその効果を示したものである。これによって、圧延条件に対応した最適な固形潤滑剤の供給量の制御が焼き付きの発生防止に有効であり、ロールの長寿命化及び安定圧延、鋼材の表面品質の向上に寄与することが判明した。
【0016】
〔実施例2〕
工場の仕上熱間圧延ラインのNo.2スタンドの出側にエアーシリンダーを用いたワックス潤滑剤の供給装置を設置し、ワックス潤滑剤の融点、多孔質材料の融点、押し付け圧力、およびワックス潤滑剤への水かけの有無等の条件を変えて、それらの条件におけるロール焼付き発生状況を調査した。また、上記圧延で用いた潤滑剤としては、穴面積が50%の多孔質材料に固形潤滑剤であるワックス潤滑剤を含浸させた融点が異なる2種類のもの(表1、表2)の2条件で行った。また、比較例として固形潤滑剤であるワックス潤滑剤のみ(表3)の条件で行った。この結果を表1〜3に示す。多孔質材料の融点が比較的高く(325℃)、全ての固形潤滑剤(ワックス潤滑剤)の融点よりも高い場合(表1)には、本発明の条件であるワックス潤滑剤の融点がロール表面最高温度(75℃)以上、ワックス潤滑剤への水かけが有りの条件では、潤滑剤のロールへの押し付け圧力が0.01kgf/cm2 以上の条件で、ロール肌荒れ(焼付き)の発生の抑制が可能となり、数ロット無研削(ロール手入れ無し)で使用可能であることが確認できた。この場合10.00kgf/cm2 の押し付け圧力でも固形潤滑剤を多孔質材料に含浸したものへのクラックの発生は見られなかった。これに対して、多孔質材料の融点が比較的低い(101℃)場合(表2)には、本発明の条件においては、上記の結果と同じ良好な結果が得られたが、多孔質材料の融点が固形潤滑剤(ワックス潤滑剤)の融点よりも低い条件においては、潤滑剤のロールへの押し付け圧力が2.00kgf/cm2以上になると、固形潤滑剤(ワックス潤滑剤)にクラックが入り、押し付け圧力が3.00kgf/cm2以上では、潤滑剤の欠損が生じてロール肌荒れ(焼付き)の発生の抑制が困難となることが判った。一方、多孔質材料がなく固形潤滑剤であるワックス潤滑剤のみの場合(表3)には、本発明の条件において、潤滑剤のロールへの押し付け圧力が0.01〜1.00kgf/cm2までは、ロール肌荒れ(焼付き)の発生の抑制が可能となり、数ロット無研削(ロール手入れ無し)で使用可能であるが、押し付け圧力が2.00kgf/cm2以上の条件では、固形潤滑剤(ワックス潤滑剤)にクラックが入ったり、欠損が発生し、上記の潤滑効果が得られないことが判った。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【発明の効果】
本発明の多孔質体含浸固形潤滑剤を用いた固形潤滑剤の供給方法により、高速度圧延及び圧延ロールの振動による固形潤滑剤の欠損を防止することができ、固形潤滑剤を安定して供給することができた。さらに、本発明の圧延条件の変動に応答した固形潤滑剤の供給方法により、圧延する際に必要最小限の固形潤滑剤を確実に供給することができるために、圧延材料に付加される潤滑剤価格を減少することができ、同時に圧延機のロール寿命及び鋼材の表面品質の向上することに寄与することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、それぞれの多孔質体含浸固形潤滑剤を示し、図1の(a)は穴面積率20%、図1の(b)は穴面積率50%、図1の(c)は穴面積率80%の多孔質体含浸固形潤滑剤を示す。
【図2】本発明の多孔質体含浸固形潤滑剤を使用した2段式の熱間圧延機の一部断面図を示す。
【図3】本発明と比較例とのロールに発生した焼き付き個数と潤滑剤との関係を示す。
【図4】固形潤滑剤の押圧制御の有無が焼付き発生限界圧延速度に与える影響を示したものである。
【符号の説明】
1…多孔質体含浸固形潤滑剤
2…固形潤滑剤
3…多孔質材料
4…上ワークロール
5…下ワークロール
6…潤滑剤押し込み装置
6−1…多孔質体含浸固形潤滑剤
7…潤滑剤押し込み装置
7−1…多孔質体含浸固形潤滑剤
8…被圧延材料
Claims (4)
- 金属材料を圧延する際に、ワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものを、水をかけながら、圧延機のワークロールに押し付けて供給することを特徴とする固形潤滑剤の供給方法。
- ワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものを供給しつつ、水をかけながら、金属材料を圧延する際に、圧延荷重または圧延トルクの変動に応じて、圧延機のワークロールへの前記固形潤滑剤を前記多孔質材料に含浸させて固めたものの押し付け力を変化させて、前記固形潤滑剤の供給量を制御することを特徴とする固形潤滑剤の供給方法。
- 圧延荷重または圧延トルクの変動に応じて、圧延機のワークロールに前記のワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものを、断続的に押し付けることにより、前記固形潤滑剤の供給量を制御することを特徴とする請求項2記載の固形潤滑剤の供給方法。
- 前記のワークロールの圧延中の最高温度より高い融点の固形潤滑剤を予め該固形潤滑剤より高い融点の多孔質材料に含浸させて固めたものの、ワークロールへの押し付け圧力を、0.01kgf/cm2 以上とすることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の固形潤滑剤の供給方法。
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