JP3540858B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ヒートポンプにより車室内の除湿冷房を行う車両用空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5にはこの種従来の車両用空気調和装置の全体構成を示してある。同図において、1は能力可変型の電動圧縮機、2は室外熱交換器、3は室内吸熱器、4は室内放熱器、5,6は感温式の膨張弁、7〜10は電磁弁、11,12は逆止弁、13は受液器であり、これら機器は冷媒管路により接続されて冷暖房兼用のヒートポンプを構成している。14は室外熱交換器2に対向配置された熱交換ファン、15は室外熱交換器2のフィン間温度を検出する温度センサ、16は室内吸熱器3の出口温度を検出する温度センサ、17は室内放熱器4の出口温度を検出する温度センサ、18は空調ダクト、19はブロアファン、20は吸入空気切替ダンパ、21はエアミックスダンパであり、上記の室内吸熱器3と室内放熱器4は空調ダクト18内に配置されている。
【0003】
この車両用空気調和装置は、電磁弁7〜10の切り替えにより冷房、除湿冷房、暖房、除湿暖房の4つのモード運転を可能としている。ちなみに、下記の目標吹出温度はTAO=Ks・Ts−Kr・Tr−Kam・Tam−Krad・Trad+Cに基づいて算出されたもので、同式中のKsは設定温度係数、Tsは設定温度、Krは内気温度係数、Trは内気温度、Kamは外気温度係数、Tamは外気温度、Kradは日射量係数、Tradは日射量、Cは定数である。
【0004】
冷房モードの運転は、電磁弁7,8を閉じ、且つ電磁弁9,10を開けることにより実行される。圧縮機1からの吐出冷媒は電磁弁9を介して室外熱交換器2に流れ込み、逆止弁11,受液器13,電磁弁10及び膨張弁5を介して室内吸熱器3に流れ込んで圧縮機1に戻る。このときエアミックスダンパ21は全閉位置(図中下側位置)にあり、ブロアファン19による吸入空気は室内吸熱器3で冷却されて車室内に吹き出される。また、このときは室内吸熱器3の出口温度が目標吹出温度TAOになるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0005】
除湿冷房モードの運転は、電磁弁8を閉じ、且つ電磁弁7,9,10を開けることにより実行される。図中破線矢印で示すように、圧縮機1からの吐出冷媒の一部は電磁弁9を介して室外熱交換器2に流れ込み、吐出冷媒の他部は電磁弁7を介して室内放熱器4に流れ込み、夫々逆止弁11,12を介して受液器14に流れ込み、電磁弁10及び膨張弁5を介して室内吸熱器3に流れ込んで圧縮機1に戻る。このときエアミックスダンパ21は室内放熱器4の出口温度(MIX・S)と目標吹出温度TAOとの比率に基づいて全閉と全開の間でその開度を制御され、ブロアファン19による吸入空気は室内吸熱器3で冷却され、且つ室内放熱器4で加熱されて車室内に吹き出される。また、このときは室内吸熱器3の出口温度が予め設定された目標除湿温度になるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0006】
暖房モードの運転は、電磁弁9,10を閉じ、且つ電磁弁7,8を開けることにより実行される。圧縮機1からの吐出冷媒は電磁弁7を介して室内放熱器4に流れ込み、逆止弁12,受液器13及び膨張弁6を介して室外熱交換器2に流れ込んで電磁弁8を介して圧縮機1に戻る。このときエアミックスダンパ21は全開位置(図中上側位置)にあり、ブロアファン19による吸入空気は室内放熱器4で加熱されて車室内に吹き出される。また、このときは室内放熱器4の出口温度が目標吹出温度TAOになるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0007】
除湿暖房モードの運転は、電磁弁9を閉じ、電磁弁7,8,10を開けることにより実行される。圧縮機1からの吐出冷媒は電磁弁7を介して室内放熱器4に流れ込み、逆止弁12及び受液器13を通過して分流され、冷媒の一部は電磁弁10及び膨張弁5を介して室内吸熱器3に流れ込んで圧縮機1に戻り、冷媒の他部は膨張弁6を介して室外熱交換器2に流れ込んで電磁弁8を介して圧縮機1に戻る。このときエアミックスダンパ21は全開位置(図中上側位置)にあり、ブロアファン19による吸入空気は室内吸熱器3で冷却され、且つ室内放熱器4で加熱されて車室内に吹き出される。また、このときは室内放熱器4の出口温度が目標吹出温度TAOになるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0008】
ここで、上記の除湿冷房運転時における熱交換ファン14の風量制御について説明する。図6に示すように、この熱交換ファン14は、室外熱交換器2のフィン間温度で規定された3つの送風モード、詳しくは最大風量が得られるモードM1と、最大風量の約1/2の風量が得られるモードM2と、送風停止のモードM3によってその運転を制御されている。つまり、フィン間温度がT3よりも高い温度からT2に至るまではモードM3(最大風量)が選択され、フィン間温度がT2からT1に至るまではモードM2(中間風量)が選択され、フィン間温度がT1まで低下した時点でモードM3(送風停止)が選択されるように駆動制御される。また、フィン間温度がT1からT2に至るまではモードM3(送風停止)が選択され、フィン間温度がT2からT3に至るまではモードM2(中間風量)が選択されるように駆動制御される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の車両用空気調和装置では、除湿冷房運転時における熱交換ファン14の風量を室外熱交換器2のフィン間温度のみで制御しているため、車両運転状況等により室外熱交換器2と室内放熱器4の能力バランスが崩れて室内放熱器4の熱放出能力が不足することがあり、この結果、車室内への吹出空気温度に変動を生じる。例えば、車両走行時は車両停止時に比べて室外熱交換器2に外気が多く流れ込むため、熱交換ファン14が停止していても室外熱交換器2の熱放出能力は過剰となりこの影響で室内放熱器4に能力不足を生じてしまう。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、室内放熱器における能力不足を解消して、除湿冷房運転時に安定した吹出空気温度を得ることができる車両用空気調和装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、室外熱交換器及びその熱交換ファンと室内吸熱器と室内放熱器と室内放熱器の空気通過量を可変するエアミックスダンパを備え、室外熱交換器と室内放熱器で放熱作用を室内吸熱器で吸熱作用を夫々発揮させることによって車室内の除湿冷房を行うヒートポンプ式の車両用空気調和装置において、除湿冷房運転時に前記室内放熱器の出口温度が目標吹出温度となるように前記エアミックスダンパの開度を調節する吹出温度制御手段と、エアミックスダンパが全開ではないときに、室外熱交換器に流れ込む冷媒の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力の低下に合わせて前記熱交換ファンの風量を減少させる風量制御手段とを設けた、ことを特徴としている。
【0012】
請求項2の発明は、室外熱交換器及びその熱交換ファンと室内吸熱器と室内放熱器と室内放熱器の空気通過量を可変するエアミックスダンパを備え、室外熱交換器と室内放熱器で放熱作用を室内吸熱器で吸熱作用を夫々発揮させることによって車室内の除湿冷房を行うヒートポンプ式の車両用空気調和装置において、除湿冷房運転時に前記室内放熱器の出口温度が目標吹出温度となるように前記エアミックスダンパの開度を調節する吹出温度制御手段と、エアミックスダンパが全開で、且つ放熱器出口温度が目標吹出温度よりも低くなったときに両者の温度差を検出する温度差検出手段と、前記温度差の増加に合わせて前記熱交換ファンの風量を減少させ、温度差が所定の温度以上の時には熱交換ファンの送風を停止する風量制御手段とを設けた、ことを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2記載の車両用空気調和装置において、除湿冷房運転時に室外熱交換器に流れ込む冷媒の量を可変する流量調整手段と、エアミックスダンパが全開で、且つ熱交換ファンの送風が停止されたときに前記流量調整手段の絞り込みを行う流量制御手段を設けた、ことを特徴としている。
【0014】
【作用】
請求項1の発明では、除湿冷房運転時に室外熱交換器に流れ込む冷媒の圧力が低下すると、該圧力の低下に合わせて熱交換ファンの風量が減少し、これにより室外熱交換器の熱放出能力が抑制されて室内放熱器の能力不足が解消される。
【0015】
請求項2の発明では、除湿冷房運転時にエアミックスダンパが全開で、且つ放熱器出口温度が目標吹出温度よりも低くなって両者の温度差が増加すると、該温度差の増加に合わせて熱交換ファンの風量が減少し、これにより室外熱交換器の熱放出能力が抑制されて室内放熱器の能力不足が解消される。
【0016】
請求項3の発明では、エアミックスダンパが全開で、且つ熱交換ファンの送風が停止されると、流量調整弁が絞り込まれて室外熱交換器に流れ込む冷媒量が低減し、該冷媒量の低減によって室外熱交換器の熱放出放出能力が抑制され、室内放熱器の能力不足が解消される。他の作用は請求項2の発明と同様である。
【0017】
【実施例】
図1には本発明による車両用空気調和装置の全体構成を示してある。実施例装置と図5に示した従来装置との相違点は、フィン間温度を検出する温度センサ15を除外した点と、開閉式の電磁弁9に代えてモータ駆動の流量調整弁22を用いた点と、圧縮機1から室外熱交換器2に流れ込む冷媒の圧力を検知する圧力センサ23を設けた点と、圧縮機1から室内放熱器4に流れ込む冷媒の圧力を検知する圧力センサ24を設けた点にある。他の構成は従来装置と同じであるため同一符号を用いてその説明を省略する。
【0018】
この車両用空気調和装置は、従来装置と同様に、電磁弁7〜10の切り替えにより冷房、除湿冷房、暖房、除湿暖房の4つのモード運転を可能としている。ちなみに、下記の目標吹出温度はTAO=Ks・Ts−Kr・Tr−Kam・Tam−Krad・Trad+Cに基づいて算出されたもので、同式中のKsは設定温度係数、Tsは設定温度、Krは内気温度係数、Trは内気温度、Kamは外気温度係数、Tamは外気温度、Kradは日射量係数、Tradは日射量、Cは定数である。
【0019】
冷房モードの運転は、電磁弁7,8を閉じ、且つ電磁弁10及び流量調整弁22を開けることにより実行される。圧縮機1からの吐出冷媒は流量調整弁22を介して室外熱交換器2に流れ込み、逆止弁11,受液器13,電磁弁10及び膨張弁5を介して室内吸熱器3に流れ込んで圧縮機1に戻る。このときエアミックスダンパ21は全閉位置(図中下側位置)にあり、ブロアファン19による吸入空気は室内吸熱器3で冷却されて車室内に吹き出される。また、このときは室内吸熱器3の出口温度が目標吹出温度TAOになるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0020】
除湿冷房モードの運転は、電磁弁8を閉じ、且つ電磁弁7,10及び流量調整弁22を開けることにより実行される。図中破線矢印で示すように、圧縮機1からの吐出冷媒の一部は流量調整弁22を介して室外熱交換器2に流れ込み、吐出冷媒の他部は電磁弁7を介して室内放熱器4に流れ込み、夫々逆止弁11,12を介して受液器14に流れ込み、電磁弁10及び膨張弁5を介して室内吸熱器3に流れ込んで圧縮機1に戻る。このときエアミックスダンパ21は室内放熱器4の出口温度(MIX・S)と目標吹出温度TAOとの比率に基づいて全閉と全開の間でその開度を制御され、ブロアファン19による吸入空気は室内吸熱器3で冷却され、且つ室内放熱器4で加熱されて車室内に吹き出される。また、このときは室内吸熱器3の出口温度が予め定められた目標除湿温度になるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0021】
暖房モードの運転は、電磁弁10及び流量調整弁22を閉じ、且つ電磁弁7,8を開けることにより実行される。圧縮機1からの吐出冷媒は電磁弁7を介して室内放熱器4に流れ込み、逆止弁12,受液器13及び膨張弁6を介して室外熱交換器2に流れ込んで電磁弁8を介して圧縮機1に戻る。このときエアミックスダンパ21は全開位置(図中上側位置)にあり、ブロアファン19による吸入空気は室内放熱器4で加熱されて車室内に吹き出される。また、このときは室内放熱器4の出口温度が目標吹出温度TAOになるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0022】
除湿暖房モードの運転は、流量調整弁22を閉じ、電磁弁7,8,10を開けることにより実行される。圧縮機1からの吐出冷媒は電磁弁7を介して室内放熱器4に流れ込み、逆止弁12及び受液器13を通過して分流され、冷媒の一部は電磁弁10及び膨張弁5を介して室内吸熱器3に流れ込んで圧縮機1に戻り、冷媒の他部は膨張弁6を介して室外熱交換器2に流れ込んで電磁弁8を介して圧縮機1に戻る。このときエアミックスダンパ21は全開位置(図中上側位置)にあり、ブロアファン19による吸入空気は室内吸熱器3で冷却され、且つ室内放熱器4で加熱されて車室内に吹き出される。また、このときは室内放熱器4の出口温度が目標吹出温度TAOになるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0023】
ここで、上記の除湿冷房運転時における熱交換ファン14の風量制御について図2乃至図4を参照して詳細に説明する。
【0024】
図2には除湿冷房運転に係わる制御系構成を示してある。同図において、25はマイクロコンピュータ構成の制御部で、温度センサ16,17及び圧力センサ23,24の検出信号に基づきメモリに格納した各種プログラムに従って各駆動部に制御信号を送出する。26は圧縮機用の駆動部で、制御部25からの制御信号に基づいてモータ1aを駆動し圧縮機1の回転数を可変する。27は熱交換ファン用の駆動部で、制御部25からの制御信号に基づいてモータ14aを駆動し熱交換ファン14の風量を可変する。28はエアミックスダンパ用の駆動部で、制御部25からの制御信号に基づいてモータ21aを駆動しエアミックスダンパ21の開度を可変する。29は流量調整弁用の駆動部で、制御部25からの制御信号に基づいてモータ22aを駆動し流量調整弁22の開度を可変する。
【0025】
図3には除湿冷房運転時における熱交換ファン14の風量制御フローを示してある。まず、エアミックスダンパ21が全開であるか否かを判別し、エアミックスダンパ21が全開でない場合には、室外熱交換器2に流れ込む冷媒の圧力P1を圧力センサ23によって検出する。そして、検出された圧力P1の値に応じて熱交換ファン14の風量を決定し、該決定風量に基づいて熱交換ファン14の風量調節を行う。
【0026】
このときの圧力P1と風量との関係は図4(a)に示す通りであり、圧力P1の値がPa(規定圧力)とこれよりも高いPbの間にあるときは風量を最小風量MINと最大風量MAXの間でリニアに増減させ、圧力P1の値がPa以下のときは最小風量MINとし、圧力P1の値がPb以上のときは最大風量MAXとする。熱交換ファン14は上記の決定風量が得られるように駆動制御され、室外熱交換器2に対し送風を行う。
【0027】
室外熱交換器2に流れ込む冷媒の圧力P1は、該室外熱交換器2における熱放出能力によって変化する。つまり、室外熱交換器2の熱放出能力が過剰となりこの影響で室内放熱器4の熱放出能力が不足するような状況では、該能力不足に伴って室外熱交換器2に流れ込む冷媒の圧力P1は低下する。依って、上記のように圧力P1の低下に合わせて熱交換ファン14の風量を減少させれば、室外熱交換器2の熱放出能力を過不足のない適正なものとして所期の能力バランスを保つことができ、これにより室内放熱器4の能力不足を解消して除湿冷房運転時に安定した吹出空気温度を得ることができる。
【0028】
一方、エアミックスダンパ21が全開の場合には、室内放熱器4の出口温度MIX・Sを温度センサ17によって検出し、これを目標吹出温度TAOと比較する。そして、検出された放熱器出口温度MIX・Sが目標吹出温度TAOよりも低い場合、つまり室内放熱器4の熱放出能力が不足している場合には、これら温度の差ΔTを算出し、該ΔTの値に応じて熱交換ファン14の風量を決定し、該決定風量に基づいて熱交換ファン14の風量調節を行う。
【0029】
このときのΔTと風量との関係は図4(b)に示す通りであり、ΔTが0〜Taの間にあるときは今現在の風量PAQを基準風量として風量をΔTの増加に応じてリニアに減少させ、ΔTの値がTa以上の場合には風量を0(送風停止)とする。熱交換ファン14は上記の決定風量が得られるように駆動制御され、室外熱交換器2に対し送風を行う。
【0030】
エアミックスダンパ全開時における室内放熱器4の出口温度MIX・Sは、該室内放熱器4の熱放出能力、換言すれば室外熱交換器2における熱放出能力によって変化する。つまり、室外熱交換器2の熱放出能力が過剰となりこの影響で室内放熱器4の熱放出能力が不足するように状況では、該能力不足に伴って室内放熱器4の出口温度MIX・Sは目標吹出温度TAOよりも低下しΔTは増加する。依って、上記のようにΔTの増加に合わせて熱交換ファン14の風量を減少させれば、室外熱交換器2の熱放出能力を過不足のない適正なものとして所期の能力バランスを保つことができ、これにより室内放熱器4の能力不足を解消して除湿冷房運転時に安定した吹出空気温度を得ることができる。
【0031】
また、エアミックスダンパ全開時に熱交換ファン14の送風が停止されてもΔTが増加する場合には、流量調整弁22の開度を全開からその1/2または1/3程度に絞り込み、室外熱交換器2に流れ込む冷媒量を低減させ、該冷媒量低減によって室外熱交換器2における熱放出能力を抑制して室内放熱器4の能力不足を解消する。
【0032】
このように、本実施例によれば、除湿冷房運転時にエアミックスダンパ21が全開でないときには、室外熱交換器2に流れ込む冷媒の圧力P1に基づいて該室内熱交換器2の熱放出能力を判断し、室外熱交換器2の熱放出能力が過剰となり室内放熱器4の熱放出能力が不足するような状況では、圧力P1の低下に合わせて熱交換ファン14の風量を減少させて室外熱交換器2の熱放出能力を過不足のない適正なものとし、これにより室内放熱器4の能力不足を解消して吹出空気温度を安定させることができる。
【0033】
また、除湿冷房運転時にエアミックスダンパ21が全開のときには、放熱器出口温度MIX・Sと目標吹出温度TAOとの差ΔTに基づいて室外熱交換器2の熱放出能力を判断し、室外熱交換器2の熱放出能力が過剰となり室内放熱器4の熱放出能力が不足するような状況では、ΔTの増加に合わせて熱交換ファン14の風量を減少させて室外熱交換器2の熱放出能力を過不足のない適正なものとし、これにより室内放熱器4の能力不足を解消して吹出空気温度を安定させることができる。
【0034】
さらに、エアミックスダンパ全開時に熱交換ファン14の送風が停止されてもΔTが増加する場合には、流量調整弁22を絞り込んで室外熱交換器2に流れ込む冷媒量を低減させ、該冷媒量低減によって室外熱交換器2における熱放出能力を抑制して室内放熱器4の能力不足を解消することができる。
【0035】
さらにまた、除湿冷房運転時における室外放熱器2と室内放熱器4の能力バランスを圧力センサ23,24の検出圧力P1,P2に基づいて検知することが可能であり、しかも該検出圧力P1,P2に基づいて両者の能力バランスを流量調整弁22の開度調節によって修正することもできる。
【0036】
尚、本発明は図示例の車両用空気調和装置に限らず、室外熱交換器,室内放熱器及び室内吸熱器を用いて除湿暖房を行う種々の車両用空気調和装置に適用でき、同様の作用効果を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、室外熱交換器に流れ込む冷媒の圧力に基づいて該室内熱交換器の熱放出能力を判断し、室外熱交換器の熱放出能力が過剰となり室内放熱器の熱放出能力が不足するような状況では、上記圧力の低下に合わせて熱交換ファンの風量を減少させて室外熱交換器の熱放出能力を過不足のない適正なものとし、これにより室内放熱器の能力不足を解消して吹出空気温度を安定させることができる。
【0038】
請求項2の発明によれば、エアミックスダンパが全開のときには放熱器出口温度と目標吹出温度との差に基づいて室外熱交換器の熱放出能力を判断し、室外熱交換器の熱放出能力が過剰となり室内放熱器の熱放出能力が不足するような状況では、上記温度差の増加に合わせて熱交換ファンの風量を減少させて室外熱交換器の熱放出能力を過不足のない適正なものとし、これにより室内放熱器の能力不足を解消して吹出空気温度を安定させることができる。
【0039】
請求項3の発明によれば、エアミックスダンパ全開時に熱交換ファンの送風が停止されても上記差が増加する場合には、流量調整手段により室外熱交換器に流れ込む冷媒量を低減させ、該冷媒量低減によって室外熱交換器における熱放出能力を抑制して室内放熱器の能力不足を解消することができる。他の効果は請求項2の発明と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用空気調和装置の全体構成図
【図2】除湿暖房運転に係わる制御系構成図
【図3】除湿暖房運転時の風量制御フローを示す図
【図4】圧力P1及びΔTと風量との関係を示す図
【図5】従来の車両用空気調和装置の全体構成図
【図6】フィン間温度と送風モードとの関係を示す図
【符号の説明】
1…圧縮機、2…室外熱交換器、3…室内吸熱器、4…室内放熱器、6,7…膨張弁、7〜10…電磁弁、11,12…逆止弁、13…受液器、14…熱交換ファン、16,17…温度センサ、18…空調ダクト、19…ブロアファン、20…吸入空気切替ダンパ、21…エアミックスダンパ、22…流量制御弁、23,24…圧力センサ、25…制御部、26〜29…駆動部。

Claims (3)

  1. 室外熱交換器及びその熱交換ファンと室内吸熱器と室内放熱器と室内放熱器の空気通過量を可変するエアミックスダンパを備え、室外熱交換器と室内放熱器で放熱作用を室内吸熱器で吸熱作用を夫々発揮させることによって車室内の除湿冷房を行うヒートポンプ式の車両用空気調和装置において、
    除湿冷房運転時に前記室内放熱器の出口温度が目標吹出温度となるように前記エアミックスダンパの開度を調節する吹出温度制御手段と、
    エアミックスダンパが全開ではないときに、室外熱交換器に流れ込む冷媒の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力の低下に合わせて前記熱交換ファンの風量を減少させる風量制御手段とを設けた、
    ことを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 室外熱交換器及びその熱交換ファンと室内吸熱器と室内放熱器と室内放熱器の空気通過量を可変するエアミックスダンパを備え、室外熱交換器と室内放熱器で放熱作用を室内吸熱器で吸熱作用を夫々発揮させることによって車室内の除湿冷房を行うヒートポンプ式の車両用空気調和装置において、
    除湿冷房運転時に前記室内放熱器の出口温度が目標吹出温度となるように前記エアミックスダンパの開度を調節する吹出温度制御手段と、
    エアミックスダンパが全開で、且つ放熱器出口温度が目標吹出温度よりも低くなったときに両者の温度差を検出する温度差検出手段と、
    前記温度差の増加に合わせて前記熱交換ファンの風量を減少させ、温度差が所定の温度以上の時には熱交換ファンの送風を停止する風量制御手段とを設けた、
    ことを特徴とする車両用空気調和装置。
  3. 除湿冷房運転時に室外熱交換器に流れ込む冷媒の量を可変する流量調整手段と、
    エアミックスダンパが全開で、且つ熱交換ファンの送風が停止されたときに前記流量調整手段の絞り込みを行う流量制御手段を設けた、
    ことを特徴とする請求項2記載の車両用空気調和装置。
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