JP6963405B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の車室内を空調するヒートポンプ方式の空気調和装置、特に室外熱交換器への走行風の流入を阻止できるシャッタを備えたハイブリッド自動車や電気自動車に好適な車両用空気調和装置に関するものである。
近年の環境問題の顕在化から、バッテリから供給される電力で走行用モータを駆動するハイブリッド自動車や電気自動車が普及するに至っている。そして、このような車両に適用することができる空気調和装置として、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、車室内側に設けられて冷媒を放熱させる放熱器と、車室内側に設けられて冷媒を吸熱させる吸熱器と、車室外側に設けられて外気が通風されると共に、冷媒を吸熱又は放熱させる室外熱交換器と、放熱器を出て室外熱交換器に流入する冷媒を減圧する室外膨張弁が接続された冷媒回路を備え、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器において放熱させ、室外熱交換器において吸熱させる暖房モード(暖房運転)と、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器において放熱させ、吸熱器と室外熱交換器において吸熱させる除湿暖房モード(除湿暖房運転)と、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器と室外熱交換器において放熱させ、吸熱器において吸熱させる除湿冷房モード(除湿冷房運転)と、圧縮機から吐出された冷媒を室外熱交換器において放熱させ、吸熱器において吸熱させる冷房モード(冷房運転)を切り換えて実行するものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。また、前記特許文献ではグリルシャッタを設け、室外熱交換器への走行風の流入を阻止することができるようにしていた。
特開2015−205564号公報
ここで、前記除湿冷房モード(除湿冷房運転)では、吸熱器の温度に基づいて圧縮機を制御し、吸熱器における必要な吸熱能力(除湿/冷房能力)を得ると共に、放熱器の圧力に基づいて室外膨張弁の弁開度を制御することで放熱器における必要な放熱能力(加熱能力、リヒート量)を得るように構成されている。即ち、放熱器の放熱能力が不足する場合には室外膨張弁の弁開度が縮小されるかたちとなる。
しかしながら、室外膨張弁の弁開度が小さくなる程、吸熱器の循環冷媒量が減少するため、吸熱器に温度斑が生じるようになる。そして、吸熱器の温度が満足な状態で、室外膨張弁の弁開度が制御上の最小開度まで縮小されると、吸熱器の温度斑は極めて大きくなり、吹出口によって吹き出される空気の温度が異なってしまう現象が生じる。
特に、除湿冷房モード(除湿冷房運転)では室外熱交換器で冷媒が外気と熱交換する分、放熱器における放熱能力は低くなるため、外気温度が低くなった場合等にはこのような問題が生じ易くなり、早期に除湿暖房モード(除湿暖房運転)に移行してしまうことになる。これを防止するには格別な電気ヒータ等を設けて車室内に吹き出される空気を加熱する必要があるが、その場合には消費電力が増大する欠点がある。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、除湿冷房運転における吸熱器の温度斑の発生を防止若しくは抑制することで、除湿冷房運転の実行可能範囲を拡げることができる車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
本発明の車両用空気調和装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、車室内に供給する空気が流通する空気流通路と、冷媒を放熱させて空気流通路から車室内に供給する空気を加熱するための放熱器と、冷媒を吸熱させて空気流通路から車室内に供給する空気を冷却するための吸熱器と、車室外に設けられて冷媒を放熱させるための室外熱交換器と、放熱器から出て室外熱交換器に流入する冷媒を減圧するための室外膨張弁と、室外熱交換器への走行風の流入を阻止するためのシャッタと、制御装置を備え、この制御装置により少なくとも、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器及び室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる除湿冷房運転を実行するものであって、制御装置は、除湿冷房運転において放熱器の放熱能力が不足する場合、シャッタを閉じると共に、除湿冷房運転においてシャッタを閉じても放熱器の放熱能力が不足する場合、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる内部サイクル運転に移行することを特徴とする。
請求項2の発明の車両用空気調和装置は、上記発明において制御装置は、除湿冷房運転においては吸熱器の温度に基づいて圧縮機の運転を制御し、放熱器の圧力に基づいて室外膨張弁の弁開度を制御すると共に、吸熱器の温度が満足な状態で、室外膨張弁の弁開度を縮小させても放熱器の放熱能力が不足する場合、シャッタを閉じることを特徴とする。
請求項3の発明の車両用空気調和装置は、上記各発明において制御装置は、除湿冷房運転においては、放熱器の圧力がその目標値となるように室外膨張弁の弁開度を制御すると共に、当該室外膨張弁の弁開度を制御上の最小開度としても放熱器の圧力を目標値とすることができない場合、放熱器の放熱能力が不足していると判断してシャッタを閉じることを特徴とする。
請求項4の発明の車両用空気調和装置は、上記各発明において室外熱交換器に外気を通風するための室外送風機を備え、制御装置は、シャッタを閉じた場合、室外送風機も停止することを特徴とする。
請求項5の発明の車両用空気調和装置は、上記各発明において制御装置は、内部サイクル運転では室外膨張弁を全閉とすると共に、室外熱交換器の冷媒出口は圧縮機の冷媒吸込側に連通させることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒を圧縮する圧縮機と、車室内に供給する空気が流通する空気流通路と、冷媒を放熱させて空気流通路から車室内に供給する空気を加熱するための放熱器と、冷媒を吸熱させて空気流通路から車室内に供給する空気を冷却するための吸熱器と、車室外に設けられて冷媒を放熱させるための室外熱交換器と、放熱器から出て室外熱交換器に流入する冷媒を減圧するための室外膨張弁と、室外熱交換器への走行風の流入を阻止するためのシャッタと、制御装置を備え、この制御装置により少なくとも、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器及び室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる除湿冷房運転を実行する車両用空気調和装置において、制御装置が、除湿冷房運転において放熱器の放熱能力が不足する場合、シャッタを閉じるようにしたので、室外熱交換器への走行風の流入を阻止して室外熱交換器にて冷媒と外気とが熱交換しないようにし、若しくは、両者の熱交換量を極めて小さくして放熱器における冷媒の放熱量を増大させることができるようになる。
これにより、例えば、請求項2の発明の如く制御装置により、除湿冷房運転においては吸熱器の温度に基づいて圧縮機の運転を制御し、放熱器の圧力に基づいて室外膨張弁の弁開度を制御する場合に、吸熱器の温度が満足な状態で、室外膨張弁の弁開度を縮小させても放熱器の放熱能力が不足する場合にシャッタを閉じ、或いは、請求項3の発明の如く制御装置により、除湿冷房運転においては、放熱器の圧力がその目標値となるように室外膨張弁の弁開度を制御する場合に、当該室外膨張弁の弁開度を制御上の最小開度としても放熱器の圧力を目標値とすることができない場合、放熱器の放熱能力が不足していると判断してシャッタを閉じることで、吸熱器に生じる温度斑を解消若しくは抑制しながら、放熱器における必要な放熱能力を得ることができるようになる。
従って、本発明によれば格別なヒータ等を用いること無く、除湿冷房運転を延長することができるようになり、その実行可能範囲を拡げて快適な車室内空調を実現することができるようになる。
また、室外熱交換器に外気を通風するための室外送風機が設けられている場合には、請求項4の発明の如く制御装置により、シャッタを閉じた場合は室外送風機も停止することで、支障無く放熱器における放熱能力の増大を図ることができるようになる。
特に、上述したように除湿冷房運転においてシャッタを閉じても放熱器の放熱能力が不足する場合、本発明では制御装置により、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる内部サイクル運転に移行するようにしたので、除湿冷房運転よりも放熱器の冷媒循環量を増やして放熱器における放熱能力を増大させ、快適な車室内空調を維持することができるようになる。
ここで、上記内部サイクル運転で室外膨張弁を全閉とする場合は、請求項5の発明の如く制御装置により、室外熱交換器の冷媒出口を圧縮機の冷媒吸込側に連通させておくことで、冷媒循環量を増やして放熱器における暖房能力と吸熱器における除湿能力を向上させることができるようになる。
本発明を適用した一実施形態の車両用空気調和装置の構成図である。 図1の車両用空気調和装置のコントローラの電気回路のブロック図である。 図2のコントローラによる暖房運転を説明する図である。 図3の暖房運転のp−h線図である。 図2のコントローラによる除湿暖房運転を説明する図である。 図5の除湿暖房運転のp−h線図である。 図2のコントローラによる内部サイクル運転を説明する図である。 図7の内部サイクル運転のp−h線図である。 図2のコントローラによる除湿冷房運転を説明する図である。 図9の除湿冷房運転のp−h線図である。 図2のコントローラによる冷房運転を説明する図である。 図11の冷房運転のp−h線図である。 図2のコントローラによる除湿冷房運転(シャッタ閉)を説明する図である。 図13の除湿冷房運転のp−h線図である。 図2のコントローラによる第1の暖房/バッテリ冷却モードを説明する図である。 図15の第1の暖房/バッテリ冷却モードのp−h線図である。 図2のコントローラによる第3の暖房/バッテリ冷却モードを説明する図である。 図17の第3の暖房/バッテリ冷却モードのp−h線図である。 図2のコントローラによる第2の暖房/バッテリ冷却モードを説明する図である。 図19の第2の暖房/バッテリ冷却モードのp−h線図である。 図2のコントローラによる第2の暖房/バッテリ冷却モードを説明するもう一つの図である。 図21の第2の暖房/バッテリ冷却モードのp−h線図である。 図2のコントローラによる除霜/暖房/バッテリ冷却モードを説明するもう一つの図である。 図23の除霜/暖房/バッテリ冷却モードのp−h線図である。 図2のコントローラによる冷房/バッテリ冷却モードを説明する図である。 図25の冷房/バッテリ冷却モードのp−h線図である。 図2のコントローラによる除湿冷房/バッテリ冷却モードを説明する図である。 図27の除湿冷房/バッテリ冷却モードのp−h線図である。 図2のコントローラによる除湿冷房/バッテリ冷却モード(シャッタ閉)を説明する図である。 図29の除湿冷房/バッテリ冷却モードのp−h線図である。 図2のコントローラによる内部サイクル/バッテリ冷却モードを説明する図である。 図31の内部サイクル/バッテリ冷却モードのp−h線図である。 図2のコントローラによる除湿暖房/バッテリ冷却モードを説明する図である。 図33の除湿暖房/バッテリ冷却モードのp−h線図である。 図2のコントローラによるバッテリ冷却単独モードを説明する図である。 図35のバッテリ冷却単独モードのp−h線図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例の車両用空気調和装置1の構成図を示している。本発明を適用する実施例の車両は、エンジン(内燃機関)が搭載されていない電気自動車(EV)であって、車両にバッテリ55が搭載され、このバッテリ55に充電された電力を走行用の電動モータ(図示せず)に供給することで駆動し、走行するものであり、本発明の車両用空気調和装置1も、バッテリ55の電力で駆動されるものとする。
即ち、実施例の車両用空気調和装置1は、エンジン廃熱による暖房ができない電気自動車において、冷媒回路Rを用いたヒートポンプ運転により暖房運転を行い、更に、除湿暖房運転や内部サイクル運転、除湿冷房運転、冷房運転の各空調運転を選択的に実行することで車室内の空調を行うものである。
尚、車両として電気自動車に限らず、エンジンと走行用の電動モータを供用する所謂ハイブリッド自動車にも本発明が有効であり、更には、エンジンで走行する通常の自動車にも適用可能であることは云うまでもない。
実施例の車両用空気調和装置1は、電気自動車の車室内の空調(暖房、冷房、除湿、及び、換気)を行うものであり、冷媒を圧縮する電動式の圧縮機2と、車室内空気が通気循環されるHVACユニット10の空気流通路3内に設けられ、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒配管13Gを介して流入し、この冷媒を車室内に放熱させる放熱器4と、暖房時に冷媒を減圧膨張させる電動弁から成る室外膨張弁6と、冷房時には冷媒を放熱させる放熱器として機能し、暖房時には冷媒を吸熱させる蒸発器として機能すべく冷媒と外気との間で熱交換を行わせる室外熱交換器7と、冷媒を減圧膨張させる電動弁(機械式膨張弁でも良い)から成る室内膨張弁8と、空気流通路3内に設けられて冷房時及び除湿時に車室内外から冷媒に吸熱させる吸熱器9と、アキュムレータ12等が冷媒配管13により順次接続され、冷媒回路Rが構成されている。室外膨張弁6は放熱器4から出て室外熱交換器7に流入する冷媒を減圧膨張させると共に全閉も可能とされている。
尚、室外熱交換器7には、室外送風機15が設けられている。この室外送風機15は、室外熱交換器7に外気を強制的に通風することにより、外気と冷媒とを熱交換させるものであり、これにより停車中(即ち、車速が0km/h)にも室外熱交換器7に外気が通風されるよう構成されている。また、図中23はグリルシャッタと称されるシャッタである。このシャッタ23が閉じられると、走行風が室外熱交換器7に流入することが阻止される構成とされている。
また、室外熱交換器7の冷媒出口側に接続された冷媒配管13Aは、逆止弁18を介して冷媒配管13Bに接続されている。尚、逆止弁18は冷媒配管13B側が順方向とされている。この冷媒配管13Bは冷房時に開放される開閉弁としての電磁弁17を介して室内膨張弁8に接続されている。実施例では、これら電磁弁17及び室内膨張弁8が、吸熱器9への冷媒の流入を制御するための弁装置を構成する。
また、室外熱交換器7から出た冷媒配管13Aは分岐しており、この分岐した第1のパイパス回路としての冷媒配管13Dは、暖房時に開放される第1の開閉弁としての電磁弁21を介して吸熱器9の出口側に位置する冷媒配管13Cに連通接続されている。そして、この冷媒配管13Cがアキュムレータ12に接続され、アキュムレータ12は圧縮機2の冷媒吸込側に接続されている。
更に、放熱器4の出口側の冷媒配管13Eは室外膨張弁6の手前(冷媒上流側)で冷媒配管13Jと冷媒配管13Fに分岐しており、分岐した一方の冷媒配管13Jが室外膨張弁6を介して室外熱交換器7の冷媒入口側に接続されている。また、分岐した他方の冷媒配管13Fは除湿時に開放される第2の開閉弁としての電磁弁22を介して逆止弁18の冷媒下流側であって、電磁弁17の冷媒上流側に位置する冷媒配管13Aと冷媒配管13Bとの接続部に連通接続されている。
これにより、冷媒配管13Fは室外膨張弁6、室外熱交換器7及び逆止弁18の直列回路に対して並列に接続されたかたちとなり、室外膨張弁6、室外熱交換器7及び逆止弁18をバイパスする第2のバイパス回路となる。また、室外膨張弁6にはバイパス用の開閉弁としての電磁弁20が並列に接続されている。
また、吸熱器9の空気上流側における空気流通路3には、外気吸込口と内気吸込口の各吸込口が形成されており(図1では吸込口25で代表して示す)、この吸込口25には空気流通路3内に導入する空気を車室内の空気である内気(内気循環)と、車室外の空気である外気(外気導入)とに切り換える吸込切換ダンパ26が設けられている。更に、この吸込切換ダンパ26の空気下流側には、導入した内気や外気を空気流通路3に送給するための室内送風機(ブロワファン)27が設けられている。
また、放熱器4の空気上流側における空気流通路3内には、当該空気流通路3内に流入し、吸熱器9を通過した後の空気流通路3内の空気(内気や外気)を放熱器4に通風する割合を調整するエアミックスダンパ28が設けられている。更に、放熱器4の空気下流側における空気流通路3には、FOOT(フット)、VENT(ベント)、DEF(デフ)の各吹出口(図1では代表して吹出口29で示す)が形成されており、この吹出口29には上記各吹出口から空気の吹き出しを切換制御する吹出口切換ダンパ31が設けられている。
更に、本発明の車両用空気調和装置1は、バッテリ55に熱媒体を循環させて当該バッテリ55の温度を調整するためのバッテリ温度調整装置61を備えている。実施例のバッテリ温度調整装置61は、バッテリ55に熱媒体を循環させるための循環装置としての循環ポンプ62と、加熱装置としての熱媒体加熱ヒータ66と、冷媒−熱媒体熱交換器64を備え、それらとバッテリ55が熱媒体配管68にて環状に接続されている。
この実施例の場合、循環ポンプ62の吐出側に熱媒体加熱ヒータ66が接続され、熱媒体加熱ヒータ66の出口に冷媒−熱媒体熱交換器64の熱媒体流路64Aの入口が接続され、この熱媒体流路64Aの出口にバッテリ55の入口が接続され、バッテリ55の出口が循環ポンプ62の吸込側に接続されている。
このバッテリ温度調整装置61で使用される熱媒体としては、例えば水、HFO−1234fのような冷媒、クーラント等の液体、空気等の気体が採用可能である。尚、実施例では水を熱媒体として採用している。また、熱媒体加熱ヒータ66はPTCヒータ等の電気ヒータから構成されている。更に、バッテリ55の周囲には例えば熱媒体が当該バッテリ55と熱交換関係で流通可能なジャケット構造が施されているものとする。
そして、循環ポンプ62が運転されると、循環ポンプ62から吐出された熱媒体は熱媒体加熱ヒータ66に至り、熱媒体加熱ヒータ66が発熱されている場合にはそこで加熱された後、次に冷媒−熱媒体熱交換器64の熱媒体流路64Aに流入する。この冷媒−熱媒体熱交換器64の熱媒体流路64Aを出た熱媒体はバッテリ55に至る。熱媒体はそこでバッテリ55と熱交換した後、循環ポンプ62に吸い込まれることで熱媒体配管68内を循環される。
一方、冷媒回路Rの冷媒配管13Fの出口、即ち、冷媒配管13Fと冷媒配管13A及び冷媒配管13Bとの接続部には、逆止弁18の冷媒下流側(順方向側)であって、電磁弁17の冷媒上流側に位置して分岐回路としての分岐配管72の一端が接続されている。この分岐配管72には電動弁から構成された補助膨張弁73が設けられている。この補助膨張弁73は冷媒−熱媒体熱交換器64の後述する冷媒流路64Bに流入する冷媒を減圧膨張させると共に全閉も可能とされている。そして、分岐配管72の他端は冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bに接続されており、この冷媒流路64Bの出口には冷媒配管74の一端が接続され、冷媒配管74の他端はアキュムレータ12の手前(冷媒上流側)の冷媒配管13Cに接続されている。そして、これら補助膨張弁73等も冷媒回路Rの一部を構成すると同時に、バッテリ温度調整装置61の一部をも構成することになる。
補助膨張弁73が開いている場合、冷媒配管13Fや室外熱交換器7から出た冷媒(一部又は全ての冷媒)はこの補助膨張弁73で減圧された後、冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bに流入し、そこで蒸発する。冷媒は冷媒流路64Bを流れる過程で熱媒体流路64Aを流れる熱媒体から吸熱した後、アキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれることになる。
次に、図2において32は制御装置としてのコントローラ(ECU)である。このコントローラ32は、プロセッサを備えたコンピュータの一例としてのマイクロコンピュータから構成されており、その入力には車両の外気温度(Tam)を検出する外気温度センサ33と、外気湿度を検出する外気湿度センサ34と、吸込口25から空気流通路3に吸い込まれる空気の温度を検出するHVAC吸込温度センサ36と、車室内の空気(内気)の温度を検出する内気温度センサ37と、車室内の空気の湿度を検出する内気湿度センサ38と、車室内の二酸化炭素濃度を検出する室内CO濃度センサ39と、吹出口29から車室内に吹き出される空気の温度を検出する吹出温度センサ41と、圧縮機2の吐出冷媒圧力(吐出圧力Pd)を検出する吐出圧力センサ42と、圧縮機2の吐出冷媒温度を検出する吐出温度センサ43と、圧縮機2の吸込冷媒温度を検出する吸込温度センサ44と、放熱器4の温度(放熱器4を経た空気の温度、又は、放熱器4自体の温度:放熱器温度TCI)を検出する放熱器温度センサ46と、放熱器4の冷媒圧力(放熱器4内、又は、放熱器4を出た直後の冷媒の圧力:放熱器圧力PCI)を検出する放熱器圧力センサ47と、吸熱器9の温度(吸熱器9を経た空気の温度、又は、吸熱器9自体の温度:吸熱器温度Te)を検出する吸熱器温度センサ48と、吸熱器9の冷媒圧力(吸熱器9内、又は、吸熱器9を出た直後の冷媒の圧力)を検出する吸熱器圧力センサ49と、車室内への日射量を検出するための例えばフォトセンサ式の日射センサ51と、車両の移動速度(車速)を検出するための車速センサ52と、設定温度や空調運転の切り換えを設定するための空調(エアコン)操作部53と、室外熱交換器7の温度(室外熱交換器7から出た直後の冷媒の温度、又は、室外熱交換器7自体の温度:室外熱交換器温度TXO。室外熱交換器7が蒸発器として機能するとき、室外熱交換器温度TXOは室外熱交換器7における冷媒の蒸発温度となる)を検出する室外熱交換器温度センサ54と、室外熱交換器7の冷媒圧力(室外熱交換器7内、又は、室外熱交換器7から出た直後の冷媒の圧力)を検出する室外熱交換器圧力センサ56の各出力が接続されている。
また、コントローラ32の入力には更に、バッテリ55の温度(バッテリ55自体の温度、又は、バッテリ55を出た熱媒体の温度、或いは、バッテリ55に入る熱媒体の温度)を検出するバッテリ温度センサ76と、熱媒体加熱ヒータ66の温度(熱媒体加熱ヒータ66自体の温度、熱媒体加熱ヒータ66を出た熱媒体の温度)を検出する熱媒体加熱ヒータ温度センサ77と、冷媒−熱媒体熱交換器64の熱媒体流路64Aを出た熱媒体の温度を検出する第1出口温度センサ78と、冷媒流路64Bを出た冷媒の温度を検出する第2の出口温度センサ79の各出力も接続されている。
一方、コントローラ32の出力には、前記圧縮機2と、室外送風機15と、室内送風機(ブロワファン)27と、吸込切換ダンパ26と、エアミックスダンパ28と、吹出口切換ダンパ31と、室外膨張弁6、室内膨張弁8と、電磁弁22(除湿)、電磁弁17(冷房)、電磁弁21(暖房)、電磁弁20(バイパス)の各電磁弁と、シャッタ23、循環ポンプ62、熱媒体加熱ヒータ66、補助膨張弁73が接続されている。そして、コントローラ32は各センサの出力と空調操作部53にて入力された設定に基づいてこれらを制御するものである。
以上の構成で、次に実施例の車両用空気調和装置1の動作を説明する。コントローラ32は実施例では暖房運転と、除湿暖房運転と、内部サイクル運転と、除湿冷房運転と、冷房運転の各空調運転を切り換えて実行すると共に、バッテリ55の温度を所定の適温範囲内に調整する。先ず、冷媒回路Rの各空調運転について説明する。
(1)暖房運転
最初に、図3及び図4を参照しながら暖房運転について説明する。図3は暖房運転における冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)を示し、図4は暖房運転における冷媒回路Rのp−h線図を示している。尚、図4では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している。コントローラ32により(オートモード)、或いは、空調操作部53へのマニュアル操作(マニュアルモード)により暖房運転が選択されると、コントローラ32は電磁弁21(暖房用)を開放し、電磁弁17(冷房用)を閉じる。また、電磁弁22(除湿用)、電磁弁20(バイパス用)を閉じる。尚、シャッタ23は開放する。
そして、圧縮機2、及び、各送風機15、27を運転し、エアミックスダンパ28は室内送風機27から吹き出された空気が放熱器4に通風される割合を調整する状態とする。これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は放熱器4に流入する。放熱器4には空気流通路3内の空気が通風されるので、空気流通路3内の空気は放熱器4内の高温冷媒により加熱され、一方、放熱器4内の冷媒は空気に熱を奪われて冷却され、凝縮液化する。
放熱器4内で液化した冷媒は放熱器4を出た後、冷媒配管13E、13Jを経て室外膨張弁6に至る。室外膨張弁6に流入した冷媒はそこで減圧された後、室外熱交換器7に流入する。室外熱交換器7に流入した冷媒は蒸発し、走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気中から熱を汲み上げる(吸熱)。即ち、冷媒回路Rがヒートポンプとなる。そして、室外熱交換器7を出た低温の冷媒は冷媒配管13A及び冷媒配管13D、電磁弁21を経て冷媒配管13Cからアキュムレータ12に入り、そこで気液分離された後、ガス冷媒が圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。放熱器4にて加熱された空気は吹出口29から吹き出されるので、これにより車室内の暖房が行われることになる。
コントローラ32は、後述する目標吹出温度TAOから算出される目標放熱器温度TCO(放熱器4の温度TCIの目標値)から目標放熱器圧力PCO(放熱器4の圧力PCIの目標値)を算出し、この目標放熱器圧力PCOと、放熱器圧力センサ47が検出する放熱器4の冷媒圧力(放熱器圧力PCI。冷媒回路Rの高圧圧力)に基づいて圧縮機2の回転数を制御すると共に、放熱器温度センサ46が検出する放熱器4の温度(放熱器温度TCI)及び放熱器圧力センサ47が検出する放熱器圧力PCIに基づいて室外膨張弁6の弁開度を制御し、放熱器4の出口における冷媒の過冷却度を制御する。前記目標放熱器温度TCOは基本的にはTCO=TAOとされるが、制御上の所定の制限が設けられる。
(2)除湿暖房運転
次に、図5及び図6を参照しながら除湿暖房運転について説明する。図5は除湿暖房運転における冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)を示し、図6は除湿暖房運転における冷媒回路Rのp−h線図を示している。尚、図6では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している。除湿暖房運転では、コントローラ32は上記暖房運転の状態において電磁弁22と電磁弁17を開放する。また、シャッタ23は開放する。これにより、放熱器4を経て冷媒配管13Eを流れる凝縮冷媒の一部が分流され、この分流された冷媒が電磁弁22を経て冷媒配管13Fに流入し、冷媒配管13Bから室内膨張弁8に流れ、残りの冷媒が室外膨張弁6に流れるようになる。即ち、分流された一部の冷媒が室内膨張弁8にて減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。
コントローラ32は吸熱器9の出口における冷媒の過熱度(SH)を所定値に維持するように室内膨張弁8の弁開度を制御するが、このときに吸熱器9で生じる冷媒の吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気は冷却され、且つ、除湿される。分流されて冷媒配管13Jに流入した残りの冷媒は、室外膨張弁6で減圧された後、室外熱交換器7で蒸発することになる。
吸熱器9で蒸発した冷媒は、冷媒配管13Cに出て冷媒配管13Dからの冷媒(室外熱交換器7からの冷媒)と合流した後、アキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。吸熱器9にて除湿された空気は放熱器4を通過する過程で再加熱されるので、これにより車室内の除湿暖房が行われることになる。
コントローラ32は目標放熱器温度TCOから算出される目標放熱器圧力PCOと放熱器圧力センサ47が検出する放熱器圧力PCI(冷媒回路Rの高圧圧力)に基づいて圧縮機2の回転数を制御すると共に、吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度(吸熱器温度Te)に基づいて室外膨張弁6の弁開度を制御する。
(3)内部サイクル運転
次に、図7及び図8を参照しながら内部サイクル運転について説明する。図7は内部サイクル運転における冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)を示し、図8は内部サイクル運転における冷媒回路Rのp−h線図を示している。尚、図8では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している。内部サイクル運転では、コントローラ32は上記除湿暖房運転の状態において室外膨張弁6を全閉とする(全閉位置)。但し、電磁弁21は開いた状態を維持し、室外熱交換器7の冷媒出口は圧縮機2の冷媒吸込側に連通させておく。即ち、この内部サイクル運転は除湿暖房運転における室外膨張弁6の制御で当該室外膨張弁6を全閉とした状態であるので、この内部サイクル運転も除湿暖房運転の一部と捉えることができる(シャッタ23は開)。
但し、室外膨張弁6が閉じられることにより、室外熱交換器7への冷媒の流入は阻止されることになるので、放熱器4を経て冷媒配管13Eを流れる凝縮冷媒は電磁弁22を経て冷媒配管13Fに全て流れるようになる。そして、冷媒配管13Fを流れる冷媒は冷媒配管13Bより電磁弁17を経て室内膨張弁8に至る。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気は冷却され、且つ、除湿される。
吸熱器9で蒸発した冷媒は冷媒配管13Cを流れ、アキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。吸熱器9にて除湿された空気は放熱器4を通過する過程で再加熱されるので、これにより、車室内の除湿暖房が行われることになるが、この内部サイクル運転では室内側の空気流通路3内にある放熱器4(放熱)と吸熱器9(吸熱)の間で冷媒が循環されることになるので、外気からの熱の汲み上げは行われず、圧縮機2の消費動力分の暖房能力が発揮される。除湿作用を発揮する吸熱器9には冷媒の全量が流れるので、上記除湿暖房運転に比較すると除湿能力は高いが、暖房能力は低くなる。
また、室外膨張弁6は閉じられるものの、電磁弁21は開いており、室外熱交換器7の冷媒出口は圧縮機2の冷媒吸込側に連通しているので、室外熱交換器7内の液冷媒は冷媒配管13D及び電磁弁21を経て冷媒配管13Cに流出し、アキュムレータ12に回収され、室外熱交換器7内はガス冷媒の状態となる。これにより、電磁弁21を閉じたときに比して、冷媒回路R内を循環する冷媒量が増え、放熱器4における暖房能力と吸熱器9における除湿能力を向上させることができるようになる。
コントローラ32は吸熱器9の温度、又は、前述した放熱器圧力PCI(冷媒回路Rの高圧圧力)に基づいて圧縮機2の回転数を制御する。このとき、コントローラ32は吸熱器9の温度によるか放熱器圧力PCIによるか、何れかの演算から得られる圧縮機目標回転数の低い方を選択して圧縮機2を制御する。
(4)除湿冷房運転
次に、図9及び図10を参照しながら除湿冷房運転について説明する。図9は除湿冷房運転における冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)を示し、図10は除湿冷房運転における冷媒回路Rのp−h線図を示している。尚、図10では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している。除湿冷房運転では、コントローラ32は電磁弁17を開放し、電磁弁21を閉じる。また、電磁弁22、電磁弁20を閉じる。そして、圧縮機2、及び、各送風機15、27を運転し、エアミックスダンパ28は室内送風機27から吹き出された空気が放熱器4に通風される割合を調整する状態とする。また、シャッタ23は開放する。これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は放熱器4に流入する。放熱器4には空気流通路3内の空気が通風されるので、空気流通路3内の空気は放熱器4内の高温冷媒により加熱され、一方、放熱器4内の冷媒は空気に熱を奪われて冷却され、凝縮液化していく。
放熱器4を出た冷媒は冷媒配管13Eを経て室外膨張弁6に至り、開き気味で制御される室外膨張弁6を経て室外熱交換器7に流入する。室外熱交換器7に流入した冷媒はそこで走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気により空冷され、凝縮する。室外熱交換器7を出た冷媒は冷媒配管13A、逆止弁18を経て冷媒配管13Bに入り、更に電磁弁17を経て室内膨張弁8に至る。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気は冷却され、且つ、除湿される。
吸熱器9で蒸発した冷媒は冷媒配管13Cを経てアキュムレータ12に至り、そこを経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。吸熱器9にて冷却され、除湿された空気は放熱器4を通過する過程でリヒート(再加熱:暖房時よりも放熱能力は低い)されるので、これにより車室内の除湿冷房が行われることになる。
コントローラ32は吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度(吸熱器温度Te)とその目標値である目標吸熱器温度TEOに基づき、吸熱器温度Teを目標吸熱器温度TEOにするように圧縮機2の回転数を制御すると共に、放熱器圧力センサ47が検出する放熱器圧力PCI(冷媒回路Rの高圧圧力)と目標放熱器温度TCOから算出される目標放熱器圧力PCO(放熱器圧力PCIの目標値)に基づき、放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOにするように室外膨張弁6の弁開度を制御することで放熱器4による必要なリヒート量を得る。
(5)冷房運転
次に、図11及び図12を参照しながら冷房運転について説明する。図11は冷房運転における冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)を示し、図12は冷房運転における冷媒回路Rのp−h線図を示している。尚、図12では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している。冷房運転では、コントローラ32は上記除湿冷房運転の状態において電磁弁20を開く(室外膨張弁6の弁開度は自由)。尚、エアミックスダンパ28は放熱器4に空気が通風される割合を調整する状態とする。また、シャッタ23は開放する。
これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は放熱器4に流入する。放熱器4には空気流通路3内の空気は通風されるものの、その割合は小さくなるので(冷房時のリヒートのみのため)、ここは殆ど通過するのみとなり、放熱器4を出た冷媒は冷媒配管13Eを経て室外膨張弁6に至る。このとき電磁弁20は開放されているので冷媒は電磁弁20を経て冷媒配管13Jを通過し、そのまま室外熱交換器7に流入し、そこで走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気により空冷され、凝縮液化する。室外熱交換器7を出た冷媒は冷媒配管13A、逆止弁18を経て冷媒配管13Bに入り、更に電磁弁17を経て室内膨張弁8に至る。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着し、空気は冷却される。
吸熱器9で蒸発した冷媒は冷媒配管13Cを経てアキュムレータ12に至り、そこを経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。吸熱器9にて冷却され、除湿された空気は吹出口29から車室内に吹き出されるので、これにより車室内の冷房が行われることになる。この冷房運転においては、コントローラ32は吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度(吸熱器温度Te)に基づいて圧縮機2の回転数を制御する。
(6)空調運転の切り換え
コントローラ32は下記式(I)から前述した目標吹出温度TAOを算出する。この目標吹出温度TAOは、吹出口29から車室内に吹き出される空気の温度の目標値である。
TAO=(Tset−Tin)×K+Tbal(f(Tset、SUN、Tam))
・・(I)
ここで、Tsetは空調操作部53で設定された車室内の設定温度、Tinは内気温度センサ37が検出する車室内空気の温度、Kは係数、Tbalは設定温度Tsetや、日射センサ51が検出する日射量SUN、外気温度センサ33が検出する外気温度Tamから算出されるバランス値である。そして、一般的に、この目標吹出温度TAOは外気温度Tamが低い程高く、外気温度Tamが上昇するに伴って低下する。
そして、コントローラ32は起動時には外気温度センサ33が検出する外気温度Tamと目標吹出温度TAOとに基づいて上記各空調運転のうちの何れかの空調運転を選択する。また、起動後は外気温度Tamや目標吹出温度TAO等の環境や設定条件の変化に応じて前記各空調運転を選択し、切り換えていくものである。
(7)除湿冷房運転時のシャッタ23の制御と内部サイクル運転への切換
ここで、前述した除湿冷房運転では、コントローラ32は吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度(吸熱器温度Te)とその目標値である目標吸熱器温度TEOに基づき、吸熱器温度Teを目標吸熱器温度TEOにするように圧縮機2の回転数を制御する。従って、吸熱器温度Teが満足(目標吸熱器温度TEOになっている、若しくは、それに近い値になっている)な状態では、圧縮機2の回転数も低くなる。
また、コントローラ32は放熱器圧力センサ47が検出する放熱器圧力PCI(冷媒回路Rの高圧圧力)と目標放熱器圧力PCO(放熱器圧力PCIの目標値)に基づき、放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOにするように室外膨張弁6の弁開度を制御する。従って、吸熱器温度Teが満足な状態では圧縮機2の回転数も上げられないため、目標放熱器圧力PCOよりも放熱器圧力PCIが低くなる程、コントローラ32は室外膨張弁6の弁開度を縮小し、できるだけ放熱器4に冷媒をとどめるようにして放熱器4における放熱能力を上げるようにする。
しかしながら、室外膨張弁6の弁開度が小さくなる程、吸熱器9の循環冷媒量が減少するため、吸熱器9に温度斑が生じるようになる。そして、室外膨張弁6の弁開度が制御上の最小開度まで縮小されると、吸熱器9の温度斑は極めて大きくなって、車室内の空調性能が悪化してしまう(吹出口によって吹き出される空気の温度が異なってしまう)。特に、除湿冷房運転では前述した如く室外熱交換器7で冷媒が外気と熱交換する分、放熱器4における放熱能力は低くなるため、外気温度が低くなった場合等にはこのような問題が生じ易くなり、早期に内部サイクル運転、若しくは、除湿暖房運転に移行してしまうことになる。これを防止するには格別な電気ヒータ等を設けて車室内に吹き出される空気を加熱する必要があるが、その分消費電力が増大してしまう。
そこで、コントローラ32は前述した図9及び図10の除湿冷房運転において、室外膨張弁6の弁開度を縮小させても放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOとすることができない場合(即ち、室外膨張弁6の制御では目標放熱器圧力PCOを達成できない場合)、この実施例では吸熱器温度Teが満足な状態で室外膨張弁6の弁開度を制御上の最小開度としても放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOにすることができない場合、放熱器4の放熱能力が不足していると判断して、図13に示す如くシャッタ23を閉じ、室外送風機15も停止する。
これにより、室外熱交換器7には走行風が流入しなくなり、且つ、外気の通風も無くなるので、図14のp−h線図に示す如く、室外熱交換器7における冷媒と外気との熱交換は無くなり、若しくは、室外熱交換器7における冷媒と外気との熱交換量は極めて小さくなる。その分、放熱器4における冷媒の放熱量が増大するため、室外膨張弁6の弁開度を著しく縮小し、或いは、最小開度としなくとも、放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOとすることができるようになり、吸熱器9に生じる温度斑も解消若しくは抑制することができるようになる。
また、このようにシャッタ23を閉じることで、格別な電気ヒータ等を用いること無く、除湿冷房運転を延長してその実行可能範囲を拡大することができるようになる。しかしながら、上記のようにシャッタ23を閉じても放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOとすることができない場合、コントローラ32は空調運転を図7及び図8の内部サイクル運転に切り換える。これにより、除湿冷房運転よりも放熱器4(冷媒回路Rの高圧側)の冷媒循環量を増やして、放熱器4による放熱能力を増大させ、快適な車室内空調を維持する。
尚、この実施例では吸熱器温度Teが満足な状態で、室外膨張弁6の弁開度を制御上の最小開度まで縮小しても放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOにすることができない場合に、放熱器4における放熱能力が不足していると判断することとしたが、吸熱器温度Teに拘わらず、除湿冷房運転において単に室外膨張弁6の弁開度を所定の小さい値まで縮小させても放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOにすることができない場合、或いは、放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOに近い値にすることができない場合に、放熱器4における放熱能力が不足していると判断するようにしてもよい。
(8)バッテリ55の温度調整
次に、図15〜図36を参照しながらコントローラ32によるバッテリ55の温度調整制御について説明する。前述した如くバッテリ55は自己発熱等により温度が高くなった状態で充放電を行うと、劣化が進行する。そこで、本発明の車両用空気調和装置1のコントローラ32は、上記の如き空調運転を実行しながら、バッテリ温度調整装置61により、バッテリ55の温度を適温範囲内に冷却する。このバッテリ55の適温範囲は一般的には+25℃以上+45℃以下とされているため、実施例ではこの適温範囲内にバッテリ55の温度(バッテリ温度Tb)の目標値である目標バッテリ温度TBO(例えば、+35℃)を設定するものとする。
(8−1)第1の暖房/バッテリ冷却モード
コントローラ32は、暖房運転(図3、図4)においては、例えば下記式(II)、(III)を用いて放熱器4に要求される車室内の暖房能力である要求暖房能力Qtgtと、放熱器4が発生可能な暖房能力Qhpを算出している。
Qtgt=(TCO−Te)×Cpa×ρ×Qair ・・(II)
Qhp=f(Tam、NC、BLV、VSP、FANVout、Te)・・(III)
ここで、Teは吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度、Cpaは放熱器4に流入する空気の比熱[kj/kg・K]、ρは放熱器4に流入する空気の密度(比体積)[kg/m]、Qairは放熱器4を通過する風量[m/h](室内送風機27のブロワ電圧BLVなどから推定)、VSPは車速センサ52から得られる車速、FANVoutは室外送風機15の電圧である。
また、コントローラ32は、バッテリ温度センサ76が検出するバッテリ55の温度(バッテリ温度Tb)と上述した目標バッテリ温度TBOとに基づき、例えば下記式(IV)を用いてバッテリ温度調整装置61に要求されるバッテリ55の冷却能力である要求バッテリ冷却能力Qbatを算出している。
Qbat=(Tb−TBO)×k1×k2 ・・(IV)
ここで、k1はバッテリ温度調整装置61内を循環する熱媒体の比熱[kj/kg・K]、k2は熱媒体の流量[m/h]である。尚、要求バッテリ冷却能力Qbatを算出する式は上記に限られるものでは無く、上記以外のバッテリ冷却に関連する他のファクターを加味して算出してもよい。
バッテリ温度Tbが目標バッテリ温度TBOより低い場合(Tb<TBO)は、上記式(IV)で算出される要求バッテリ冷却能力Qbatはマイナスとなるため、実施例ではコントローラ32は補助膨張弁73を全閉とし、バッテリ温度調整装置61も停止している。一方、前述した暖房運転中に、充放電等によりバッテリ温度Tbが上昇し、目標バッテリ温度TBOより高くなった場合(TBO<Tb)、式(IV)で算出される要求バッテリ冷却能力Qbatがプラスに転じるので、実施例ではコントローラ32は補助膨張弁73を開き、バッテリ温度調整装置61を運転してバッテリ55の冷却を開始する。
その場合、コントローラ32は上記要求暖房能力Qtgtと要求バッテリ冷却能力Qbatに基づき、両者を比較して、ここで説明する第1の暖房/バッテリ冷却モードと、後述する第2の暖房/バッテリ冷却モード及び第3の暖房/バッテリ冷却モードを切り換えて実行する。
先ず、車室内の暖房負荷が大きく(例えば内気の温度が低く)、且つ、バッテリ55の発熱量が小さい(冷却負荷が小さい)状況で、要求暖房能力Qtgtが要求バッテリ冷却能力Qbatよりも大きい場合(Qtgt>Qbat)、コントローラ32は第1の暖房/バッテリ冷却モードを実行する。図15はこの第1の暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)とバッテリ温度調整装置61の熱媒体の流れ(破線矢印)を示し、図16は第1の暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rのp−h線図を示している。尚、図16では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している。
この第1の暖房/バッテリ冷却モードでは、コントローラ32は図3及び図4に示した冷媒回路Rの暖房運転の状態で、更に電磁弁22を開き、補助膨張弁73も開いてその弁開度を制御する状態とする。そして、バッテリ温度調整装置61の循環ポンプ62を運転する。これにより、放熱器4から出た冷媒の一部が室外膨張弁6の冷媒上流側で分流され、冷媒配管13Fを経て電磁弁17の冷媒上流側に至る。冷媒は次に分岐配管72に入り、補助膨張弁73で減圧された後、分岐配管72を経て冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bに流入して蒸発する。このときに吸熱作用を発揮する。この冷媒流路64Bで蒸発した冷媒は、冷媒配管74、冷媒配管13C及びアキュムレータ12を順次経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す(図15に実線矢印で示す)。
一方、循環ポンプ62から吐出された熱媒体は熱媒体加熱ヒータ66を経て熱媒体配管68内を冷媒−熱媒体熱交換器64の熱媒体流路64Aに至り、そこで冷媒流路64B内で蒸発する冷媒により吸熱され、熱媒体は冷却される。冷媒の吸熱作用で冷却された熱媒体は、冷媒−熱媒体熱交換器64を出てバッテリ55に至り、当該バッテリ55を冷却した後、循環ポンプ62に吸い込まれる循環を繰り返す(図15に破線矢印で示す)。
このようにして第1の暖房/バッテリ冷却モードでは、冷媒回路Rの冷媒が室外熱交換器7と冷媒−熱媒体熱交換器64にて蒸発し、外気から吸熱すると共にバッテリ温度調整装置61の熱媒体(バッテリ55)からも吸熱する。これにより、熱媒体を介してバッテリ55から熱を汲み上げ、バッテリ55を冷却しながら、汲み上げた熱を放熱器4に搬送し、車室内の暖房に利用することができるようになる。
この第1の暖房/バッテリ冷却モードにおいて、上記のように外気からの吸熱とバッテリ55から吸熱によっても前述した放熱器4の暖房能力Qhpにより要求暖房能力Qtgtを達成できない場合(Qtgt>Qhp)、コントローラ32は熱媒体加熱ヒータ66を発熱させる(通電)。
熱媒体加熱ヒータ66が発熱すると、バッテリ温度調整装置61の循環ポンプ62から吐出された熱媒体は、熱媒体加熱ヒータ66で加熱された後、冷媒−熱媒体熱交換器64の熱媒体流路64Aに流入するようになるので、熱媒体加熱ヒータ66の熱も冷媒流路64Bで蒸発する冷媒により汲み上げられるようになり、放熱器4による暖房能力Qhpが増大して要求暖房能力Qtgtを達成することができるようになる。尚、コントローラ32は暖房能力Qhpが要求暖房能力Qtgtを達成できるようになった時点で熱媒体加熱ヒータ66の発熱を停止する(非通電)。
(8−2)第3の暖房/バッテリ冷却モード
次に、車室内の暖房負荷とバッテリ55の冷却負荷が略同じ場合、即ち、要求暖房能力Qtgtと要求バッテリ冷却能力Qbatが等しいか、近似する場合(Qtgt≒Qbat)、コントローラ32は第3の暖房/バッテリ冷却モードを実行する。図17はこの第3の暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)とバッテリ温度調整装置61の熱媒体の流れ(破線矢印)を示し、図18は第3の暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rのp−h線図を示している。尚、図18では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している。
この第3の暖房/バッテリ冷却モードでは、コントローラ32は電磁弁17、20、21を閉じ、室外膨張弁6を全閉とし、電磁弁22を開き、補助膨張弁73も開いてその弁開度を制御する状態とする。そして、圧縮機2及び室内送風機27を運転し、バッテリ温度調整装置61の循環ポンプ62も運転する(熱媒体加熱ヒータ66は非通電)。これにより、放熱器4から出た全ての冷媒が電磁弁22に流れ、冷媒配管13Fを経て電磁弁17の冷媒上流側に至るようになる。冷媒は次に分岐配管72に入り、補助膨張弁73で減圧された後、分岐配管72を経て冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bに流入して蒸発する。このときに吸熱作用を発揮する。この冷媒流路64Bで蒸発した冷媒は、冷媒配管74、冷媒配管13C及びアキュムレータ12を順次経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す(図17に実線矢印で示す)。
一方、循環ポンプ62から吐出された熱媒体は熱媒体加熱ヒータ66を経て熱媒体配管68内を冷媒−熱媒体熱交換器64の熱媒体流路64Aに至り、そこで冷媒流路64B内で蒸発する冷媒により吸熱され、熱媒体は冷却される。冷媒の吸熱作用で冷却された熱媒体は、冷媒−熱媒体熱交換器64を出てバッテリ55に至り、当該バッテリ55を冷却した後、循環ポンプ62に吸い込まれる循環を繰り返す(図18に破線矢印で示す)。
このようにして第3の暖房/バッテリ冷却モードでは、冷媒回路Rの冷媒が冷媒−熱媒体熱交換器64にて蒸発し、バッテリ温度調整装置61の熱媒体(バッテリ55)のみから吸熱する。これにより、冷媒は室外熱交換器7に流入せず、冷媒は熱媒体を介してバッテリ55のみから熱を汲み上げることになるので、室外熱交換器7への着霜の問題を解消しながら、バッテリ55を冷却し、当該バッテリ55から汲み上げた熱を放熱器4に搬送して車室内を暖房することができるようになる。
(8−3)第2の暖房/バッテリ冷却モード
次に、車室内の暖房負荷が小さく(例えば内気の温度が比較的高く)、バッテリ55の発熱量が大きい(冷却負荷が大きい)場合、即ち、要求バッテリ冷却能力Qbatが要求暖房能力Qtgtより大きい場合(Qtgt<Qbat)、コントローラ32は第2の暖房/バッテリ冷却モードを実行する。図19はこの第2の暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)とバッテリ温度調整装置61の熱媒体の流れ(破線矢印)を示し、図20は第2の暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rのp−h線図を示している。尚、図20では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している。
この第2の暖房/バッテリ冷却モードでは、コントローラ32は電磁弁17、20、21、22を閉じ、室外膨張弁6を開き、補助膨張弁73も開いてその弁開度を制御する状態とする。そして、圧縮機2、室外送風機15及び室内送風機27を運転し、シャッタ23を開放し、バッテリ温度調整装置61の循環ポンプ62も運転する(熱媒体加熱ヒータ66は非通電)。これにより、放熱器4から出た冷媒は室外膨張弁6を経て室外熱交換器7に流入し、冷媒配管13Aを経て電磁弁17の冷媒上流側に至るようになる。冷媒は次に分岐配管72に入り、補助膨張弁73で減圧された後、分岐配管72を経て冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bに流入して蒸発する。このときに吸熱作用を発揮する。この冷媒流路64Bで蒸発した冷媒は、冷媒配管74、冷媒配管13C及びアキュムレータ12を順次経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す(図19に実線矢印で示す)。
一方、循環ポンプ62から吐出された熱媒体は熱媒体加熱ヒータ66を経て熱媒体配管68内を冷媒−熱媒体熱交換器64の熱媒体流路64Aに至り、そこで冷媒流路64B内で蒸発する冷媒により吸熱され、熱媒体は冷却される。冷媒の吸熱作用で冷却された熱媒体は、冷媒−熱媒体熱交換器64を出てバッテリ55に至り、当該バッテリ55を冷却した後、循環ポンプ62に吸い込まれる循環を繰り返す(図20に破線矢印で示す)。
このようにして第2の暖房/バッテリ冷却モードでは、冷媒回路Rの冷媒は放熱器4と室外熱交換器7で放熱し、冷媒−熱媒体熱交換器64にて蒸発し、バッテリ温度調整装置61の熱媒体(バッテリ55)から吸熱するようになる。コントローラ32はバッテリ温度センサ76が検出するバッテリ温度Tbと目標バッテリ温度TBOに基づいて圧縮機2の運転(回転数NC)を制御することで、バッテリ温度調整装置61によるバッテリ55の冷却能力を調整する。
また、室外膨張弁6の弁開度を制御して放熱器4の冷媒の流通を制御し、当該放熱器4における冷媒の放熱量を調整し、補助膨張弁73の弁開度を制御して室外熱交換器7の冷媒の流通を制御し、当該室外熱交換器7における冷媒の放熱量を調整する。これにより、バッテリ55を冷却してその熱を外気中に廃棄し、車室内の暖房も行うことができるようになる。
ここで、バッテリ55の急速充電が行われる等により、バッテリ55の発熱量が極めて大きくなり、要求バッテリ冷却能力Qbatが要求暖房能力Qtgtに比べて極めて大きくなった場合(Qtgt<<Qbat)、コントローラ32は図19、図20の第2の暖房/バッテリ冷却モードの状態において、更に電磁弁20を開く。図21はこの場合の第2の暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)とバッテリ温度調整装置61の熱媒体の流れ(破線矢印)を示し、図22はこの場合の第2の暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rのp−h線図を示している(図22では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している)。
上記のように図19、図20の状態に加えて冷媒回路Rの電磁弁20が開放されることで、放熱器4で放熱した冷媒は、当該放熱器4から出てそのまま室外熱交換器7に流入し、外気中に放熱するようになる(図21に実線矢印で示す)。これにより、バッテリ55で発生した大量の熱を利用して車室内を暖房しながら、大量の余分な熱は外気中に放出することができるようになる。コントローラ32はこの場合もバッテリ温度センサ76が検出するバッテリ温度Tbと目標バッテリ温度TBOに基づいて圧縮機2の運転(回転数NC)を制御することで、バッテリ温度調整装置61によるバッテリ55の冷却能力を調整する。
また、コントローラ32は室外送風機15の回転数やシャッタ23を開閉することで室外熱交換器7への通風を制御し、車室内の暖房能力を調整する。但し、室外送風機15の回転数を最大としても放熱器4における暖房能力が過多となる場合(バッテリ55の発熱量が極めて大きい状況)、コントローラ32はエアミックスダンパ28を制御して放熱器4への通風割合を例えば下げる方向に制御し、車室内の暖房能力を調整する。
上述した如くコントローラ32が、圧縮機2から吐出された冷媒を放熱器4にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、室外熱交換器7と冷媒−熱媒体熱交換器64にて吸熱させる第1の暖房/バッテリ冷却モードと、圧縮機2から吐出された冷媒を放熱器4と室外熱交換器7にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、冷媒−熱媒体熱交換器64にて吸熱させる第2の暖房/バッテリ冷却モードを実行するようにしたので、バッテリ55の発熱量が小さいときは、第1の暖房/バッテリ冷却モードを実行し、室外熱交換器7で外気から吸熱し、更に、バッテリ55の熱を汲み上げて当該バッテリ55を冷却しながら、車室内を暖房することができると共に、急速充電時等にバッテリ55の発熱量が大きいときには、第2の暖房/バッテリ冷却モードを実行し、室外熱交換器7でバッテリ55の熱を外気中に放出し、バッテリ55を冷却しながら、車室内を暖房することができるようになる。
このように、車室内の暖房を行うときに室外熱交換器7での冷媒の吸熱と放熱を切り換えることができるので、バッテリ55の熱を有効に利用して効率良く車室内の暖房を行って室外熱交換器7への着霜を抑制しながら、適切にバッテリ55の冷却を行うことができるようになる。
更に、コントローラ32は、室外熱交換器7への冷媒の流入を阻止し、圧縮機2から吐出された冷媒を放熱器4にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、冷媒−熱媒体熱交換器64のみで吸熱させる第3の暖房/バッテリ冷却モードを実行するので、車室内の暖房に必要な熱量(暖房負荷)とバッテリの発熱量(バッテリ冷却負荷)が略等しくなるときには、第3の暖房/バッテリ冷却モードを実行し、バッテリ55から汲み上げた熱だけで車室内を暖房することができるようになる。これにより、室外熱交換器7への着霜の問題を解消しながら、効率的に車室内を暖房し、適切にバッテリ55を冷却することができるようになる。
この場合、コントローラ32は放熱器4に要求される要求暖房能力Qtgtと、バッテリ温度調整装置61に要求される要求バッテリ冷却能力Qbatに基づき、前述した各暖房/バッテリ冷却モードを切り換えて実行するので、車室内の暖房とバッテリ55の冷却を適切に両立させることが可能となる。
具体的には実施例では、コントローラ32は、要求暖房能力Qtgtが要求バッテリ冷却能力Qbatよりも大きい場合、第1の暖房/バッテリ冷却モードを実行し、要求暖房能力Qtgtと要求バッテリ冷却能力Qbatが等しいか近似する値である場合、第3の暖房/バッテリ冷却モードを実行し、要求バッテリ冷却能力Qbatが要求暖房能力Qtgtよりも大きい場合、第2の暖房/バッテリ冷却モードを実行するので、各暖房/バッテリ冷却モードを適切に切り換えて効率的な車室内の暖房と、効果的なバッテリ55の冷却を円滑に行うことができるようになる。
また、コントローラ32は、第1の暖房/バッテリ冷却モードにおいて、放熱器4が発生可能な暖房能力Qhpにより要求暖房能力Qtgtを達成できない場合、熱媒体加熱ヒータ66により熱媒体を加熱するので、バッテリ55の発熱量が小さく、第1の暖房/バッテリ冷却モードで放熱器4による車室内の暖房能力が不足するときには、バッテリ温度調整装置61の熱媒体加熱ヒータ66により熱媒体を加熱して、この熱を冷媒により汲み上げ、不足分を補完することが可能となる。
また、実施例ではコントローラ32が、第2の暖房/バッテリ冷却モードにおいて、圧縮機2の運転(回転数NC)を制御することでバッテリ温度調整装置61によるバッテリ55の冷却能力を調整すると共に、放熱器4や室外熱交換器7の冷媒の流通、又は、放熱器4や室外熱交換器7への通風を制御することで放熱器4による車室内の暖房能力を調整するようにしたので、バッテリ55の発熱量が大きいときに、第2の暖房/バッテリ冷却モードで圧縮機2の制御によりバッテリ55の冷却能力を調整することで効果的にバッテリ55を冷却し、放熱器4による暖房は当該放熱器4や室外熱交換器7の冷媒の流通や通風を制御することで適切に調整することができるようになる。
この場合のコントローラ32が放熱器4の冷媒の流通を制御する手段は、実施例では室外熱交換器7に流入する冷媒を減圧するための室外膨張弁6であり、コントローラ32が室外熱交換器7の冷媒の流通を制御する手段は、冷媒−熱媒体熱交換器64に流入する冷媒を減圧するための補助膨張弁73である。また、コントローラ32が放熱器4への通風を制御する手段は、実施例では空気流通路3内の空気を放熱器4に通風する割合を調整するためのエアミックスダンパ28であり、コントローラ32が室外熱交換器7への通風を制御する手段は、実施例では室外熱交換器7に外気を通風するための室外送風機15や室外熱交換器7への走行風の流入を阻止するためのシャッタ23である。
そして、実施例では冷媒回路Rに、放熱器4から出て室外熱交換器7に流入する冷媒を減圧するための室外膨張弁6と、室外熱交換器7から出た冷媒を吸熱させて空気流通路3から車室内に供給する空気を冷却するための吸熱器9と、この吸熱器9への冷媒の流入を制御するための電磁弁17及び室内膨張弁8(弁装置)と、室外熱交換器7から出た冷媒を電磁弁17に流すこと無く、圧縮機2に吸い込ませるための冷媒配管13D(第1のバイパス回路)と、この冷媒配管13Dに設けられた電磁弁21(第1の開閉弁)と、放熱器4から出た冷媒を室外膨張弁6の冷媒上流側から分流して電磁弁17の冷媒上流側に流すための冷媒配管13F(第2のバイパス回路)と、この冷媒配管13Fに設けられた電磁弁22(第2の開閉弁)と、冷媒配管13Fから出た冷媒を冷媒−熱媒体熱交換器64に流すための分岐配管72(分岐回路)と、この分岐配管72に設けられて冷媒−熱媒体熱交換器64に流入する冷媒を減圧するための補助膨張弁73と、冷媒配管13Fから出た冷媒が室外熱交換器7に流入することを阻止するための逆止弁18を設け、コントローラ32により室外膨張弁6、電磁弁17、電磁弁21、電磁弁22、補助膨張弁73及びバッテリ温度調整装置61の循環ポンプ62を制御し、第1の暖房/バッテリ冷却モード、第2の暖房/バッテリ冷却モード及び第3の暖房/バッテリ冷却モードを切り換えて実行するようにしたので、電磁弁21及び電磁弁22を開き、電磁弁17を閉じて室外膨張弁6及び補助膨張弁73により室外熱交換器7及び冷媒−熱媒体熱交換器64に流入する冷媒を減圧することで第1の暖房/バッテリ冷却モードを実行し、電磁弁22を開き、室外膨張弁6を全閉とし、電磁弁21及び電磁弁17を閉じて補助膨張弁73により冷媒−熱媒体熱交換器64に流入する冷媒を減圧することで第3の暖房/バッテリ冷却モードを実行し、室外膨張弁6を開き、電磁弁21、電磁弁22及び電磁弁17を閉じて補助膨張弁73により冷媒−熱媒体熱交換器64に流入する冷媒を減圧することで第2の暖房/バッテリ冷却モードを実行することができるようになる。
尚、実施例では電磁弁17と室内膨張弁8で吸熱器9への冷媒の流入を制御したが、室内膨張弁8を全閉可能な電動弁で構成すれば、電磁弁17を削除し、室内膨張弁8のみでその役割を達成することも可能である。即ち、その場合には本願の実施例において電磁弁17を閉じる動作は室内膨張弁8の弁開度を全閉とする動作となる。
(8−4)除霜/暖房/バッテリ冷却モード
次に、コントローラ32による除霜/暖房/バッテリ冷却モードについて説明する。暖房運転中には前述した如く室外熱交換器7は蒸発器として機能するため、室外熱交換器7には外気中の水分が霜となって成長し、熱交換効率が低下して来る。コントローラ32は、例えば外気温度Tamや圧縮機2の回転数NC等から算出される無着霜時の室外熱交換器温度TXObaseを算出し、この無着霜時の室外熱交換器温度TXObaseと室外熱交換器温度センサ54が検出する室外熱交換器温度TXOとを常時比較している。そして、室外熱交換器温度TXOが無着霜時の室外熱交換器温度TXObaseより低下してその差が所定値以上となった場合、前述した式(IV)で算出される要求バッテリ冷却能力Qbatがプラスとなっているときには、室外熱交換器7を除霜しながら車室内の暖房とバッテリ55の冷却を行う除霜/暖房/バッテリ冷却モードを実行する(図23、図24)。
この除霜/暖房/バッテリ冷却モードは、前述した図21の第2の暖房/バッテリ冷却モードの冷媒回路Rの状態においてシャッタ23を閉じ、室外熱交換器7への走行風の流入を阻止する。また、室外送風機15は停止し、圧縮機2と室内送風機27を運転する。そして、バッテリ温度調整装置61の循環ポンプ62も運転し、冷媒−熱媒体熱交換器64において冷媒と熱媒体とを熱交換させる。尚、実施例の如くシャッタ23が設けられている場合にはそれを閉めるが、設けられていない場合には、室外送風機15を停止して外気の強制通風を停止するのみとなる。図23はこの除霜/暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)とバッテリ温度調整装置61の熱媒体の流れ(破線矢印)を示し、図24は除霜/暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rのp−h線図を示している(図24では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している)。
これにより、圧縮機2から吐出された高温の冷媒は、放熱器4に流入して放熱し、空気流通路3内を流通する空気を加熱した後、電磁弁20を経て室外熱交換器7に流入する。この室外熱交換器7には外気や走行風は通風されないので、室外熱交換器7に成長した着霜は、流入した高温の冷媒によって加熱され、融解されていく。一方、冷媒は室外熱交換器7で凝縮し、室外熱交換器7から出て前述同様に分岐配管72に入り、補助膨張弁73で減圧された後、冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bで蒸発する。
冷媒はここでバッテリ温度調整装置61内を循環する熱媒体から吸熱するので、結果としてバッテリ55を冷却し、熱媒体から汲み上げた熱で室外熱交換器7を除霜しながら車室内を暖房することになる。尚、室外熱交換器7を急速除霜したい場合には、コントローラ32により熱媒体加熱ヒータ66を発熱させてもよい。その場合には、熱媒体加熱ヒータ66の熱も冷媒により汲み上げられ、室外熱交換器7に搬送されて除霜に寄与することになる。
このようにコントローラ32は、室外熱交換器7に外気を通風しない状態、若しくは、走行風の流入を阻止した状態で、圧縮機2から吐出された冷媒を放熱器4と室外熱交換器7にて放熱させ、放熱した当該冷媒を補助膨張弁73で減圧した後、冷媒−熱媒体熱交換器64にて吸熱させる除霜/暖房/バッテリ冷却モードを実行するので、圧縮機2から吐出された高温の冷媒によって室外熱交換器7の除霜を行いながら、バッテリ55の熱を汲み上げて車室内の暖房を行うことができるようになる。
(8−5)冷房/バッテリ冷却モード
次に、前述した冷房運転中に、充放電等によりバッテリ温度Tbが上昇し、目標バッテリ温度TBOより高くなった場合(TBO<Tb)、実施例ではコントローラ32は補助膨張弁73を開き、バッテリ温度調整装置61を運転してバッテリ55の冷却を開始することで冷房/バッテリ冷却モードを実行する(図25、図26)。
この冷房/バッテリ冷却モードでは、コントローラ32は前述した図11の冷房運転の冷媒回路Rの状態において、補助膨張弁73を開いてその弁開度を制御し、バッテリ温度調整装置61の循環ポンプ62も運転して、冷媒−熱媒体熱交換器64において冷媒と熱媒体とを熱交換させる状態とする。尚、熱媒体加熱ヒータ66には通電しない。図25はこの冷房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)とバッテリ温度調整装置61の熱媒体の流れ(破線矢印)を示し、図26は冷房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rのp−h線図を示している(図26では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している)。
これにより、圧縮機2から吐出された高温の冷媒は、放熱器4、電磁弁20を順次経て室外熱交換器7に流入し、そこで室外送風機15により通風される外気や走行風と熱交換して放熱し、凝縮する。室外熱交換器7で凝縮した冷媒の一部は室内膨張弁8に至り、そこで減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で空気流通路3内の空気が冷却されるので、車室内は冷房される。
室外熱交換器7で凝縮した冷媒の残りは分岐配管72に分流され、補助膨張弁73で減圧された後、冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bで蒸発する。冷媒はここでバッテリ温度調整装置61内を循環する熱媒体から吸熱するのでバッテリ55は前述同様に冷却される。尚、吸熱器9から出た冷媒は冷媒配管13C、アキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれ、冷媒−熱媒体熱交換器64を出た冷媒も冷媒配管74からアキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれることになる。
(8−6)除湿冷房/バッテリ冷却モード
次に、前述した除湿冷房運転中に、充放電等によりバッテリ温度Tbが上昇し、目標バッテリ温度TBOより高くなった場合(TBO<Tb)、実施例ではコントローラ32は補助膨張弁73を開き、バッテリ温度調整装置61を運転してバッテリ55の冷却を開始することで除湿冷房/バッテリ冷却モードを実行する(図27、図28)。
この除湿冷房/バッテリ冷却モードでは、コントローラ32は前述した図9の除湿冷房運転の冷媒回路Rの状態において、補助膨張弁73を開いてその弁開度を制御し、バッテリ温度調整装置61の循環ポンプ62も運転して、冷媒−熱媒体熱交換器64において冷媒と熱媒体とを熱交換させる状態とする。尚、熱媒体加熱ヒータ66には通電しない。図27はこの除湿冷房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)とバッテリ温度調整装置61の熱媒体の流れ(破線矢印)を示し、図28は除湿冷房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rのp−h線図を示している(図28では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している)。
これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は放熱器4に流入する。放熱器4には空気流通路3内の空気が通風されるので、空気流通路3内の空気は放熱器4内の高温冷媒により加熱され、一方、放熱器4内の冷媒は空気に熱を奪われて冷却され、凝縮液化していく。放熱器4を出た冷媒は室外膨張弁6に至り、開き気味で制御される室外膨張弁6を経て室外熱交換器7に流入する。室外熱交換器7に流入した冷媒はそこで走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気により空冷され、凝縮する。室外熱交換器7を出た冷媒の一部は室内膨張弁8に至り、そこで減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で空気流通路3から車室内に供給される空気は冷却され、且つ、除湿されるので、車室内は除湿冷房される。
室外熱交換器7で凝縮した冷媒の残りは分岐配管72に分流され、補助膨張弁73で減圧された後、冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bで蒸発する。冷媒はここでバッテリ温度調整装置61内を循環する熱媒体から吸熱するのでバッテリ55は前述同様に冷却される。尚、吸熱器9から出た冷媒は冷媒配管13C、アキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれ、冷媒−熱媒体熱交換器64を出た冷媒も冷媒配管74からアキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれることになる。
尚、前述した図13に示す如くこの除湿冷房運転においてシャッタ23を閉じ、室外送風機15も停止した状態においてもバッテリ55の冷却を行うことができる。この除湿冷房/バッテリ冷却モード(シャッタ閉)の冷媒の流れとシャッタ23の状態を図29に示し、冷媒回路Rのp−h線図を図30に示す(図30では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している)。
即ち、この場合にも室外熱交換器7には走行風が流入しなくなり、外気の通風も無くなるので、図30のp−h線図に示す如く、室外熱交換器7における冷媒と外気との熱交換量は極めて小さくなる。その分、放熱器4における冷媒の放熱量が増大するため、室外膨張弁6の弁開度を著しく縮小し、或いは、最小開度としなくとも、放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOとすることができるようになり、吸熱器9に生じる温度斑も防止することができるようになる。
室外熱交換器7を出た冷媒は図27の場合と同様に室内膨張弁8から吸熱器9に向かうものと分岐配管72に向かいものとに分流され、分岐配管72に流入した冷媒は補助膨張弁73で減圧された後、冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bで蒸発する。冷媒はここでバッテリ温度調整装置61内を循環する熱媒体から吸熱するのでバッテリ55は前述同様に冷却される。尚、吸熱器9から出た冷媒は冷媒配管13C、アキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれ、冷媒−熱媒体熱交換器64を出た冷媒も冷媒配管74からアキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれることになる。
(8−7)内部サイクル/バッテリ冷却モード
次に、前述した内部サイクル運転中に、充放電等によりバッテリ温度Tbが上昇し、目標バッテリ温度TBOより高くなった場合(TBO<Tb)、実施例ではコントローラ32は補助膨張弁73を開き、バッテリ温度調整装置61を運転してバッテリ55の冷却を開始することで内部サイクル/バッテリ冷却モードを実行する(図31、図32)。
この内部サイクル/バッテリ冷却モードでは、コントローラ32は前述した図7の内部サイクル運転の冷媒回路Rの状態において、補助膨張弁73を開いてその弁開度を制御し、バッテリ温度調整装置61の循環ポンプ62も運転して、冷媒−熱媒体熱交換器64において冷媒と熱媒体とを熱交換させる状態とする。尚、熱媒体加熱ヒータ66には通電しない。図31はこの内部サイクル/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)とバッテリ温度調整装置61の熱媒体の流れ(破線矢印)を示し、図32は内部サイクル/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rのp−h線図を示している(図32では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している)。
これにより、圧縮機2から吐出された高温の冷媒は放熱器4で放熱した後、電磁弁22を経て冷媒配管13Fに全て流れるようになる。そして、冷媒配管13Fを出た冷媒の一部は冷媒配管13Bより電磁弁17を経て室内膨張弁8に至り、そこで減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気は冷却され、且つ、除湿される。
冷媒配管13Fを出た冷媒の残りは分岐配管72に分流され、補助膨張弁73で減圧された後、冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bで蒸発する。冷媒はここでバッテリ温度調整装置61内を循環する熱媒体から吸熱するのでバッテリ55は前述同様に冷却される。尚、吸熱器9から出た冷媒は冷媒配管13C、アキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれ、冷媒−熱媒体熱交換器64を出た冷媒も冷媒配管74からアキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれることになる。
(8−8)除湿暖房/バッテリ冷却モード
次に、前述した除湿暖房運転中に、充放電等によりバッテリ温度Tbが上昇し、目標バッテリ温度TBOより高くなった場合(TBO<Tb)、実施例ではコントローラ32は補助膨張弁73を開き、バッテリ温度調整装置61を運転してバッテリ55の冷却を開始することで除湿暖房/バッテリ冷却モードを実行する(図33、図34)。
この除湿暖房/バッテリ冷却モードでは、コントローラ32は前述した図5の除湿暖房運転の冷媒回路Rの状態において、補助膨張弁73を開いてその弁開度を制御し、バッテリ温度調整装置61の循環ポンプ62も運転して、冷媒−熱媒体熱交換器64において冷媒と熱媒体とを熱交換させる状態とする。図33はこの除湿暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)とバッテリ温度調整装置61の熱媒体の流れ(破線矢印)を示し、図34は除湿暖房/バッテリ冷却モードにおける冷媒回路Rのp−h線図を示している(図34では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している)。
これにより、放熱器4を出た凝縮冷媒の一部が分流され、この分流された冷媒が電磁弁22を経て冷媒配管13Fに流入し、冷媒配管13Fから出てその内の一部が冷媒配管13Bから室内膨張弁8に流れ、残りの冷媒が室外膨張弁6に流れるようになる。即ち、分流された冷媒の内の一部が室内膨張弁8にて減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときに吸熱器9で生じる冷媒の吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気は冷却され、且つ、除湿される。吸熱器9にて除湿された空気は放熱器4を通過する過程で再加熱されるので、これにより車室内の除湿暖房が行われることになる。また、放熱器4から出た凝縮冷媒の残りは、室外膨張弁6で減圧された後、室外熱交換器7で蒸発し、外気から吸熱する。
一方、冷媒配管13Fを出た冷媒の残りは分岐配管72に流入し、補助膨張弁73で減圧された後、冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bで蒸発する。冷媒はここでバッテリ温度調整装置61内を循環する熱媒体から吸熱するのでバッテリ55は前述同様に冷却される。尚、吸熱器9から出た冷媒は冷媒配管13C、アキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれ、室外熱交換器7から出た冷媒は冷媒配管13D、電磁弁21、冷媒配管13C及びアキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれ、冷媒−熱媒体熱交換器64を出た冷媒も冷媒配管74からアキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれることになる。
(8−9)バッテリ冷却単独モード
次に、例えば車両を停車し、バッテリ55を充電しているとき等に、バッテリ温度Tbが自己発熱等で上昇し、目標バッテリ温度TBOより高くなった場合(TBO<Tb)、実施例ではコントローラ32はバッテリ冷却単独モードを実行する(図35、図36)。このバッテリ冷却単独モードでは車室内に搭乗者はいないので、車室内を空調する必要はないが、コントローラ32は圧縮機2を運転し、室外送風機15も運転する。また、電磁弁20を開き、補助膨張弁73も開いて冷媒を減圧する。
更に、コントローラ32は電磁弁17、電磁弁21、電磁弁22を閉じ、室内送風機26も停止する。そして、コントローラ32は循環ポンプ62を運転し、冷媒−熱媒体熱交換器64において冷媒と熱媒体を熱交換させる状態とする。図35はこのバッテリ冷却単独モードにおける冷媒回路Rの冷媒の流れ(実線矢印)とバッテリ温度調整装置61の熱媒体の流れ(破線矢印)を示し、図36はバッテリ冷却単独モードにおける冷媒回路Rのp−h線図を示している(図36では冷媒回路Rの各構成機器をp−h線図上に示している)。
これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は放熱器4を経て冷媒配管13Eから室外膨張弁6に至る。このとき電磁弁20は開放されているので冷媒は電磁弁20を経て冷媒配管13Jを通過し、そのまま室外熱交換器7に流入し、室外送風機15にて通風される外気により空冷され、凝縮液化する。室外熱交換器7に着霜が成長していた場合は、このときの放熱作用で室外熱交換器7は除霜されることになる。
室外熱交換器7を出た冷媒は冷媒配管13Aに入るが、このとき電磁弁17は閉じているので、室外熱交換器7を出た全ての冷媒は分岐配管72を経て補助膨張弁73に至る。冷媒はこの補助膨張弁73で減圧された後、冷媒−熱媒体熱交換器64の冷媒流路64Bに流入して蒸発する。このときに吸熱作用を発揮する。この冷媒流路64Bで蒸発した冷媒は冷媒配管74、冷媒配管13C、及び、アキュムレータ12を順次経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す(図35に実線矢印で示す)。
一方、循環ポンプ62から吐出された熱媒体は熱媒体加熱ヒータ66を経て熱媒体配管68内を冷媒−熱媒体熱交換器64の熱媒体流路64Aに至り、そこで冷媒流路64B内で蒸発する冷媒により吸熱され、熱媒体は冷却される。冷媒の吸熱作用で冷却された熱媒体は冷媒−熱媒体熱交換器64を出てバッテリ55に至り、当該バッテリ55を冷却した後、循環ポンプ62に吸い込まれる循環を繰り返す。コントローラ32は、例えばバッテリ温度センサ76が検出するバッテリ温度Tbと目標バッテリ温度TBOに基づいて圧縮機2及び循環ポンプ62の運転を制御するものである。
尚、バッテリ55は低温環境下で前述した適温範囲よりバッテリ温度Tbが低くなると充放電性能が低下するが、実施例ではバッテリ温度調整装置61に熱媒体加熱ヒータ66が設けられているので、バッテリ温度Tbが上記適温範囲より低下した場合、コントローラ32により熱媒体加熱ヒータ66を発熱させ、バッテリ55に循環される熱媒体を加熱する。これにより、バッテリ温度Tbを上昇させて適温範囲に維持する。但し、その場合コントローラ32は、補助膨張弁73を全閉として冷媒−熱媒体熱交換器64に冷媒を循環させないようにするものである。
また、上記各実施例で説明した冷媒回路Rやバッテリ温度調整装置61の構成はそれに限定されるものでは無く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能であることは云うまでもない。
1 車両用空気調和装置
2 圧縮機
3 空気流通路
4 放熱器
6 室外膨張弁
7 室外熱交換器
8 室内膨張弁(弁装置)
9 吸熱器
13D 冷媒配管(第1のバイパス回路)
13F 冷媒配管(第2のバイパス回路)
15 室外送風機
17 電磁弁(開閉弁、弁装置)
18 逆止弁
20 電磁弁(開閉弁)
21 電磁弁(第1の開閉弁
22 電磁弁(第2の開閉弁)
23 シャッタ
27 室内送風機
28 エアミックスダンパ
32 コントローラ(制御装置)
55 バッテリ
61 バッテリ温度調整装置
62 循環ポンプ
64 冷媒−熱媒体熱交換器
66 熱媒体加熱ヒータ(加熱装置)
72 分岐配管(分岐回路)
73 補助膨張弁
R 冷媒回路

Claims (5)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    車室内に供給する空気が流通する空気流通路と、
    前記冷媒を放熱させて前記空気流通路から前記車室内に供給する空気を加熱するための放熱器と、
    前記冷媒を吸熱させて前記空気流通路から前記車室内に供給する空気を冷却するための吸熱器と、
    車室外に設けられて前記冷媒を放熱させるための室外熱交換器と、
    前記放熱器から出て前記室外熱交換器に流入する冷媒を減圧するための室外膨張弁と、
    前記室外熱交換器への走行風の流入を阻止するためのシャッタと、
    制御装置を備え、
    該制御装置により少なくとも、前記圧縮機から吐出された前記冷媒を前記放熱器及び前記室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記吸熱器にて吸熱させる除湿冷房運転を実行する車両用空気調和装置において、
    前記制御装置は、前記除湿冷房運転において前記放熱器の放熱能力が不足する場合、前記シャッタを閉じると共に、
    前記除湿冷房運転において前記シャッタを閉じても前記放熱器の放熱能力が不足する場合、前記圧縮機から吐出された前記冷媒を前記放熱器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記吸熱器にて吸熱させる内部サイクル運転に移行することを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 前記制御装置は、前記除湿冷房運転においては前記吸熱器の温度に基づいて前記圧縮機の運転を制御し、前記放熱器の圧力に基づいて前記室外膨張弁の弁開度を制御すると共に、
    前記吸熱器の温度が満足な状態で、前記室外膨張弁の弁開度を縮小させても前記放熱器の放熱能力が不足する場合、前記シャッタを閉じることを特徴とする請求項1に記載の車両用空気調和装置。
  3. 前記制御装置は、前記除湿冷房運転においては、前記放熱器の圧力がその目標値となるように前記室外膨張弁の弁開度を制御すると共に、
    当該室外膨張弁の弁開度を制御上の最小開度としても前記放熱器の圧力を前記目標値とすることができない場合、前記放熱器の放熱能力が不足していると判断して前記シャッタを閉じることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用空気調和装置。
  4. 前記室外熱交換器に外気を通風するための室外送風機を備え、
    前記制御装置は、前記シャッタを閉じた場合、前記室外送風機も停止することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  5. 前記制御装置は、前記内部サイクル運転では前記室外膨張弁を全閉とすると共に、前記室外熱交換器の冷媒出口は前記圧縮機の冷媒吸込側に連通させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
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