JP2003294296A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2003294296A
JP2003294296A JP2002094602A JP2002094602A JP2003294296A JP 2003294296 A JP2003294296 A JP 2003294296A JP 2002094602 A JP2002094602 A JP 2002094602A JP 2002094602 A JP2002094602 A JP 2002094602A JP 2003294296 A JP2003294296 A JP 2003294296A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内機と室外機との連絡配管が長尺であって
も、圧縮機の信頼性を確保することが可能な空気調和機
を提供する。 【解決手段】 圧縮機1と、凝縮器として機能する第1
熱交換器5と、減圧機構7と、蒸発器として機能する第
2熱交換器6とを備えた空気調和機である。第2熱交換
器6の能力を調整するための室内ファン16の風量を外
気温度が低いときには高いときよりも減少させる。圧縮
機1の圧縮能力を外気温度が低いときには高いときより
も増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気調和機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和機としては、圧縮機の吐出温度
もしくは吐出過熱度を制御することによって、運転を行
ういわゆる吐出温度制御運転を行うものがある(例え
ば、特開平7−190505号公報参照)。このような
空気調和機では、圧縮機、室外ファン及び室外熱交換器
を有する室外機と、膨張弁と、室内ファン及び室内熱交
換機を有する室内機とを備える。そして、吐出温度もし
くは吐出過熱度を検知(検出)し、この検出値と、予め
設定されている吐出温度等と膨張弁の開度の関係から膨
張弁の開度を決定するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記過熱度
制御方法では、室内機と室外機との間の配管、具体的に
は、蒸発器として機能する熱交換器と、圧縮機とを接続
する配管が短い場合には、良好な運転状態を維持できる
が、上記配管が長い場合には、次のような問題点があ
る。蒸発器の出口過熱度が適正値であっても、圧縮機
の吸入過熱度は湿りであったり、過熱しすぎであったり
する。圧縮機の吸入過熱度が適正値であっても、ガス
管の圧損が大きく効率が悪い場合がある。
【0004】すなわち、図5に示すように、配管での冷
媒状態の変化は理想的(管内摩擦がない、断熱時)には
等エントロピー変化となる。しかし、現実には、外部か
らの熱の進入や、運動エネルギーが管内摩擦により熱に
変化して冷媒温度が上昇するので、エントロピーは増加
する。この場合のエントロピーの増加量(ds)は、d
Q/Tとなる。ここで、dQは受け取った熱量であり、
Tは物質の温度である。
【0005】従って、図6に示すように、例えば蒸発器
の出口過熱度が同じX点であっても、その後の配管の外
環境温度(外気温度)の断熱度によって冷媒の受け取る
熱量は異なるので、吸入過熱度も異なり、例えば、外環
境温度が高ければ、点Bのように過熱傾向にあるが、外
環境温度が低いと点Aのように等エントロピー変化に近
くなり湿る方向になる。特に配管(ガス管)の圧損が大
きいほど湿る可能性が高くなる(点A´)。また、外環
境温度が高い場合でも、蒸発器出口での冷媒が乾きの場
合には、外環境からの熱進入があってもガス管圧損は変
化しないが、蒸発器出口で湿りのときには、負荷が大き
いほどガス管圧損が増大する(図8と図9参照)。
【0006】すなわち、図9に示すように、外気が高い
場合(例えば、26℃)に、蒸発器の出口での過熱度
(出口過熱度)が乾きの場合(例えば、過熱度2.0℃
の場合)、圧縮機の吸入側の過熱度(吸入過熱度)の変
化によって、ガス管圧損は変化しないのに対して、外気
が低い場合(例えば、16℃)に、図8に示すように、
出口過熱度が湿りの場合(例えば、過熱度0.0〜0.
50℃の場合)、吸入過熱度が大であっても、ガス管圧
損は増大する傾向にある。これは、ガス化による膨張で
圧力損失が増大するためである。逆に、吸入過熱度で見
た場合、図7のaとbとで示すように、吸入過熱度が同
じ(a=b)であっても、外環境温度が低い場合は、等
エントロピー変化に近くなるので、蒸発器の出口過熱温
度は点Bのように大きくする必要があり、外環境温度が
高い場合は蒸発器の出口過熱度が小さくてもよい傾向に
あるものの、蒸発器出口過熱温度が点Aのように湿りに
なるとガス管の圧損が増大し、効率が低下することにな
る。
【0007】ところで、冷房運転において、外環境温度
が低下すると空調負荷が減少し冷媒循環量も減少する。
従って、循環量が少ないほど単位冷媒量に作用する外部
からの進入熱量は相対的に大きくなるから、図6の点B
のように、冷媒の状態変化は等エンタルピーに近くな
る。しかし、例えば、図10に示すような再熱除湿運転
が可能な空気調和機において、この再熱除湿運転は梅雨
時のような気候で行われる。この時の顕熱負荷は小さい
が潜熱負荷は大きいので冷媒循環量が多くなる。
【0008】すなわち、図10に示す空気調和機は、圧
縮機51と、室外熱交換器52と、室外減圧器53と、
室内熱交換器54とが順次接続されてなり、室内熱交換
器54が再熱用熱交換器55と蒸発用熱交換器56とに
分割形成され、この再熱用熱交換器55と蒸発用熱交換
器56との間に室内減圧器57が介設されている。そし
て、再熱除湿運転は、室外減圧器53を全開又はそれに
近い状態とすると共に、室内減圧器57を適度に絞った
状態として、圧縮機51を駆動させる。これによって、
圧縮機51から吐出された冷媒は、室外熱交換器52、
室外減圧器53、再熱用熱交換器55、室内減圧器5
7、蒸発用熱交換器56へと流れる。この際、冷媒の凝
縮が再熱用熱交換器55で生じた後、蒸発用熱交換器5
6で蒸発して圧縮機51に返流される。これにより、蒸
発用熱交換器56を通過する室内空気は冷却されて除湿
され、同時に、再熱用熱交換器55を通過する室内空気
は加熱される。そして、これらが混合されてなる除湿さ
れた空調空気が室内に吹き出されることになる。このた
め、空気吹出温度が空気吸込温度とほぼ同等となる再熱
除湿運転を行うことができる。
【0009】このように、梅雨時のような気候にて再熱
除湿運転を行えば、顕熱負荷が小さく潜熱負荷が大きい
ために冷媒循環量が多くなる。従って、顕熱負荷が小さ
いことにより外部からの進入熱が小さいのに加えて、冷
媒循環量が多いから単位冷媒に作用する熱量が減少し、
図6の点Aのように、冷媒の状態変化は等エントロピー
変化に近くなる。これにより、蒸発器出口での過熱度が
適正であったとしても吸入側では湿る可能性がある。つ
まり、このような現象(蒸発器出口での過熱度が適正で
あったとしても吸入側では湿る現象)は通常の冷房運転
より再熱除湿運転のように低外気温時に循環量の多い運
転を行う場合に頻発する可能性が高い。
【0010】この発明は、上記従来の欠点を解決するた
めになされたものであって、その目的は、室内機と室外
機との配管(具体的には、蒸発器として機能する熱交換
器と、圧縮機とを接続する配管)が長尺であっても、圧
縮機の信頼性を確保することが可能な空気調和機を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の空気調
和機は、圧縮機1と、凝縮器として機能する第1熱交換
器5と、減圧機構7と、蒸発器として機能する第2熱交
換器6とを備えた空気調和機であって、上記第2熱交換
器6の能力を調整するための室内ファン16の風量を外
気温度が低いときには高いときよりも減少させる室内フ
ァン制御と、圧縮機の圧縮能力を外気温度が低いときに
は高いときよりも増加させる圧縮能力制御との少なくと
もいずれか一方を行う能力制御手段22を備えたことを
特徴としている。
【0012】請求項1の空気調和機では、例えば、梅雨
時等において、第1熱交換器5を再熱用加熱器として機
能させ、第2熱交換器6を蒸発用熱交換器として機能さ
せて、再熱除湿運転を行えば、顕熱負荷が小さく潜熱負
荷が大きいので、冷媒循環量が多くなる。この場合、外
気温度が高ければ、外部からの進入熱が多いので、圧縮
機の吸入側での冷媒の過熱度(吸入過熱度)が適正にな
るように制御しても、蒸発用熱交換器として機能してい
る第2熱交換器6の出口での冷媒過熱度(出口過熱度)
は湿りである可能性が高い(図7の点A参照)。なお、
進入熱が少ないときは等エントロピー変化に近くなるの
で、吸入過熱度が適正であれば出口過熱度も適正である
可能性が高い。また、進入熱が多いときは、出口過熱度
が湿りであっても吸入過熱度は適正になっている可能性
が高い。そのため、この請求項1の空気調和機では、室
内ファン16の風量を外気温度が高いときには低いとき
よりも増加させる室内ファン制御と、圧縮機1の圧縮能
力を外気温度が高いときには低いときよりも低下させる
圧縮能力制御との少なくともいずれか一方を行うことに
より、このような梅雨時等において、蒸発器(第2熱交
換器6)の出口過熱度が湿りとなりそうな場合に、この
出口過熱度を増加させることができる。
【0013】すなわち、室内ファン16は第2熱交換器
6の能力を調整するためのものであるので、この室内フ
ァン16の風量を増加させれば、この第2熱交換器6の
出口過熱度が上昇し、また、圧縮機1の圧縮能力を低下
させれば、冷媒循環量が減少してこの第2熱交換器6の
出口過熱度が上昇する。これにより、ガス管(第2熱交
換器6と圧縮機1とを接続する配管)圧損が小さくな
り、圧縮機1の吸入側での冷媒の過熱度(吸入過熱度)
が増加する。したがって、この配管が長尺であっても、
圧縮機1の吸入過熱度、及び第2熱交換器6の出口過熱
度の両方が適正値となる。
【0014】請求項2の空気調和機は、圧縮機1と、凝
縮器として機能する室外熱交換器2と、減圧機構3と、
蒸発器として機能する室内熱交換器4とを備えた空気調
和機であって、上記室外熱交換器2の能力を調整するた
めの室外ファン15の風量を外気温度が高いときには低
いときよりも低下させる室外ファン制御を行う能力制御
手段22を備えたことを特徴としている。
【0015】上記請求項2の空気調和機でも、上記請求
項1の場合と同様に、例えば、弱冷ドライのように冷媒
循環量が多くなる運転を行えば、圧縮機1の吸入側での
冷媒の過熱度(吸入過熱度)が適正になるように制御し
ても、蒸発器として機能している室内熱交換器4の出口
過熱度は湿りである可能性が高い。そのため、この請求
項2の空気調和機では、室外ファン15の風量を外気温
度が高いときには低いときよりも低下させる室外ファン
制御を行うことにより、蒸発器の出口過熱度が湿りとな
りそうな場合に、この出口過熱度を増加させることがで
きる。すなわち、室外ファン16の風量を低下させる
(絞る)ことで、冷媒循環量が減少して、蒸発器の出口
過熱度が上昇する。これにより、上記請求項1の空気調
和機と同様、ガス管(室内熱交換器と圧縮機とを接続す
る配管)圧損が小さくなり、圧縮機1の吸入側での冷媒
の過熱度(吸入過熱度)が増加し、この配管が長尺であ
っても、圧縮機1の吸入過熱度及び室内熱交換器4の出
口過熱度の両方が適正値となる。
【0016】請求項3の空気調和機は、上記室内ファン
16の風量、圧縮機1の能力、又は室外ファン15の風
量の制御を、蒸発器として機能する熱交換器4、6の温
度と、外気温度との差に基づいて行うことを特徴として
いる。
【0017】上記請求項3の空気調和機では、蒸発器と
して機能する熱交換器4、6の温度と、外気温度との差
に基づいて、室内ファン16の風量、圧縮機1の能力、
室外ファン15の風量の制御を行うことになる。これ
は、外環境温度(外気温度)と蒸発器との温度差を負荷
の違いとみなすと、この温度差が大きい時は、外部から
の進入熱が多いので、吸入過熱度(圧縮機1の吸入側で
の冷媒の過熱度)が適正となるように制御しても蒸発器
の出口過熱度は湿りである可能性が高いからである。こ
のため、この温度差が大きいときには、室内ファン16
の風量や圧縮機1の能力や室外ファン15の風量を制御
することによって、蒸発器の出口過熱度を増加させるよ
うにしている。これによって、圧縮機1の吸入過熱度、
及び熱交換器4、6の過熱度をともに適正値となるよう
にしている。
【0018】請求項4の空気調和機は、圧縮機1と、凝
縮器として機能する第1熱交換器5と、減圧機構7と、
蒸発器として機能する第2熱交換器6とを備えた空気調
和機であって、上記第2熱交換器6の能力を調整するた
めの室内ファン16の風量をこの第2熱交換器6の出口
過熱度が高いときには低いときよりも低下させる室内フ
ァン制御と、上記圧縮機1の圧縮能力を出口過熱度が高
いときには低いときよりも増加させる圧縮能力制御との
少なくともいずれか一方の制御を行う能力制御手段を備
えたことを特徴としている。
【0019】上記請求項4の空気調和機でも、上記請求
項1の場合と同様に、冷媒循環量が多くなる運転を行え
ば、圧縮機1の吸入過熱度が適正になるように制御して
も、蒸発器として機能している熱交換器の出口過熱度は
湿りである可能性が高い。そのため、請求項4の空気調
和機では、蒸発器として機能している熱交換器(蒸発
器)の出口過熱度を検知して、この過熱度が湿りであれ
ば、つまり過熱度が低いときには、室内ファンの風量を
増加させたり、上記圧縮機1の圧縮能力を低下させたり
することによって、蒸発器の出口過熱度を増加させるこ
とができる。これにより、ガス管(第2熱交換器と圧縮
機とを接続する配管)圧損が小さくなり、圧縮機1の吸
入過熱度が増加し、この配管が長尺であっても、圧縮機
1の吸入過熱度、及び第2熱交換器6の出口過熱度の両
方が適正値となる。しかも、制御基準が第2熱交換器6
(蒸発器)の出口過熱度であり、制御の信頼性が向上す
る。
【0020】請求項5の空気調和機は、圧縮機1と、凝
縮器として機能する室外熱交換器2と、減圧機構3と、
蒸発器として機能する室内熱交換器4とを備えた空気調
和機であって、上記室外熱交換器2の能力を調整するた
めの室外ファン15の風量を上記室内熱交換器4の出口
過熱度が低いときには高いときよりも減少させる室外フ
ァン制御を行う能力制御手段を備えたことを特徴として
いる。
【0021】上記請求項5の空気調和機でも、上記請求
項2の場合と同様に、冷媒循環量が多くなる運転を行え
ば、圧縮機の吸入過熱度が適正になるように制御して
も、蒸発器として機能している熱交換器の出口過熱度は
湿りである可能性が高い。そのため、請求項5の空気調
和機では、蒸発器として機能している室内熱交換器の出
口過熱度を検知して、この過熱度が湿りであれば、つま
り過熱度が低いときには、外熱交換器の能力を調整する
ための室外ファンの風量を低下させる(絞る)ことで、
冷媒循環量を減少させて、蒸発器の出口過熱度を上昇さ
せている。これにより、ガス管(室内熱交換器と圧縮機
とを接続する配管)圧損が小さくなり、圧縮機の吸入過
熱度が増加し、この配管が長尺であっても、圧縮機の吸
入過熱度、及び熱交換器の出口過熱度の両方が適正値と
なる。しかも、制御基準が室内熱交換器(蒸発器)の出
口過熱度であり、制御の信頼性が向上する。
【0022】請求項6の空気調和機は、上記圧縮機1の
吐出温度が目標吐出温度となるように制御する吐出温度
制御手段23を備え、上記能力制御手段22の制御時に
は、冷媒循環量を維持するように上記吐出温度制御手段
23の目標吐出温度を補正することを特徴としている。
【0023】上記請求項6の空気調和機では、例えば、
室内ファン16の風量を増加させて、蒸発器として機能
している熱交換器の出口過熱度を増加させた場合、ガス
管損失が低下して、(冷媒循環量が変わらないので)圧
縮機1の吸入過熱度が増加するとともに吐出温度も増加
する。このような状態において、吐出温度制御手段23
にて、圧縮機1の吐出温度が目標吐出温度となるように
制御すれば、減圧機構3を開き冷媒流量を増加させるこ
とになる。このため、蒸発器圧力が上昇し潜熱能力低下
を引き起こして効率が低下するおそれがあった。そこ
で、請求項6の空気調和機では、能力制御手段22の制
御時には、冷媒流量を維持するように、吐出温度制御手
段23の目標吐出温度を補正するものである。このた
め、能力制御手段22の制御時に、吐出温度制御手段2
3の影響を受けることなく、圧縮機1の吸入過熱度、及
び熱交換器の出口過熱度の両方を適正値とすることがで
き、また、吐出温度制御手段23は、その補正された目
標吐出温度となるように制御することができ、効率のよ
い運転を行うことができる。
【0024】請求項7の空気調和機は、蒸発器として機
能する熱交換器と、圧縮機1とを接続する配管が長尺で
あるときと、この配管が短尺であるときとの切換を行う
切換手段24を設け、長尺側が選択された場合のみ、上
記能力制御手段22の制御を行うことを特徴としてい
る。
【0025】上記請求項7の空気調和機では、蒸発器と
して機能する熱交換器と、圧縮機1とを接続する配管が
長尺であるときと、この配管が短尺であるときとの切換
を行う切換手段24を設けているので、ユーザ等が任意
に長尺側又は短尺側に切換えることができる。そして、
長尺側が選択された場合には、能力制御手段22の制御
を行う運転を行って、蒸発器として機能している熱交換
器の出口過熱度は湿りである可能性が高いときに、圧縮
機1の吸入過熱度、及び蒸発器として機能している熱交
換器の出口過熱度の両方を適正値とすることができる。
また、短尺側に選択された場合には、上記能力制御手段
22の制御を行わない通常の運転を行うことになる。す
なわち、短尺である場合、長尺である場合の上記した
ととの問題点が発生しないので、能力制御手段22の
制御を行う必要がないためである。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、この発明の空気調和機の具
体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説
明する。図1はこの空気調和機の簡略図を示す。この空
気調和機は、圧縮機1と、室外熱交換器2と、減圧機構
(室外減圧機構)3と、室内熱交換器4とが順次接続さ
れてなる。また、室内熱交換器4は、減圧機構3側の第
1熱交換器5と、圧縮機1側の第2熱交換器6とに分割
形成されている。そして、この第1熱交換器5と第2熱
交換器6との間に、減圧機構(室内減圧機構)7が介設
されている。なお、減圧機構3、7としてはこの場合電
動膨張弁を使用している。
【0027】具体的には、圧縮機1の吐出配管8が室外
熱交換器2に接続され、室外熱交換器2と減圧機構3と
が第1配管9にて接続され、また、減圧機構3と室内熱
交換器4の第1熱交換器5とは液側連絡配管10を介し
て接続され、室内熱交換器4の第1熱交換器5と第2熱
交換器6とは、減圧機構7が介設された接続配管11を
介して接続され、第2熱交換器6と、圧縮機1の吸込配
管12とがガス側連絡配管13を介して接続されてい
る。
【0028】また、室外熱交換器2には、この室外熱交
換器2の能力を調整するための室外ファン(プロペラフ
ァン)15が付設され、室内熱交換器4には、この室内
熱交換器4の能力を調整するための室内ファン(クロス
フローファン)16が付設されている。さらに、この空
気調和機は、圧縮機1の吐出温度(この場合、吐出管8
の温度)を検出する吐出温度検出手段18と、外気温度
を検出する外気温度検出手段19と、第2熱交換器6の
温度を検出する蒸発器温度検出手段20とを備える。こ
の場合、吐出温度検出手段18及び外気温度検出手段1
9は温度センサ18a、19aにて構成することがで
き、蒸発器温度検出手段20は、第2熱交換器6の入口
温度を検出する第1温度センサ20aと、第2熱交換器
6の中間温度を検出する第2温度センサ20bと、第2
熱交換器6の出口温度を検出する第3温度センサ20c
とから構成することができる。
【0029】そして、この空気調和機の制御部として
は、能力制御手段22と、吐出温度制御手段23と、切
換手段24とを備える。能力制御手段22は、室内ファ
ン16の風量を増減させる室内ファン制御、圧縮機1の
能力を増減させる圧縮機能力制御、室外ファン15の風
量を増減させる室外ファン制御等を行うものである。ま
た、吐出温度制御手段23は、上記吐出温度検出手段1
8にて検出された吐出温度を、予め設定された目標吐出
温度に近づけるように制御するものである。さらに、切
換手段24は、上記能力制御手段22による制御を行う
場合と、この能力制御手段22による制御を行わない場
合との切換えを行うものである。なお、能力制御手段2
2及び吐出温度制御手段23等はマイクロコンピュータ
等にて構成することができる。
【0030】このように構成された空気調和機におい
て、通常の冷房運転を行う場合、減圧機構3を調整開度
とする共に、減圧機構7を全開状態として、圧縮機1を
駆動させる。これにより、圧縮機1から吐出された冷媒
は、室外熱交換器2を通過した後、減圧機構3で減圧膨
張して、第1熱交換器5及び第2熱交換器6を順次通過
し、圧縮機1に返流される。この際、室外熱交換器2が
凝縮器として機能すると共に、第1熱交換器5及び第2
熱交換器6が蒸発器として機能し、室内から吸収した熱
量を室外へ放出して室内冷房が行われる。
【0031】また、除湿運転は、減圧機構3を上記吐出
温度制御手段23による制御開度とする共に、減圧機構
7を所定の開度に絞り、圧縮機1を駆動させる。これに
より、圧縮機1から吐出された冷媒は、室外熱交換器2
及び第1熱交換器5を通過した後、減圧機構7で減圧膨
張して、第2熱交換器6を通過して圧縮機1に返流され
る。この際、室外熱交換器2及び第1熱交換器5が凝縮
器として機能すると共に、第2熱交換器6が蒸発器とし
て機能する。このため、第2熱交換器6を通過する室内
空気は冷却されて除湿され、同時に、第1熱交換器5を
通過する室内空気は加熱される。そして、これらが混合
されてなる除湿された空調空気が室内に吹き出されるこ
とになる。このため、吹出温度が吸込温度とほぼ同等と
なる再熱除湿運転を行うことができる。
【0032】ところで、上記再熱除湿運転は梅雨時のよ
うな気候で使用される。このような場合、顕熱負荷は小
さいが潜熱負荷は大きいので、冷媒循環量が多くなる。
また、この場合に、蒸発器として機能している熱交換器
6と、圧縮機1とを接続している配管(ガス側連絡配管
13と吸込配管12等からなる)が長尺で外気温度が高
ければ、外部からの進入熱が多くなり、圧縮機1の吸入
側の過熱度(吸入過熱度)が適正になるように、減圧機
構3を制御しても、熱交換器6の出口側の過熱度(出口
過熱度)が湿りになる可能性が高い。また、図9に示す
ように、外気が高い場合(例えば、26℃)に、蒸発器
の出口での過熱度(出口過熱度)が乾きの場合(例え
ば、過熱度2.0℃の場合)、圧縮機1の吸入側の過熱
度(吸入過熱度)の変化によって、ガス管(熱交換器6
と圧縮機1とを接続している配管)圧損は変化しないの
に対して、外気が低い場合(例えば、16℃)に、図8
に示すように、出口過熱度が湿りの場合(例えば、過熱
度0.0〜0.50℃の場合)、吸入過熱度が大きくて
も、ガス管圧損は増大する傾向にある。これは、ガス化
による膨張で圧力損失が増大するためである。なお、外
気温度が低くても、出口過熱度が乾きであれば、ガス管
圧損は小さく効率がよい。
【0033】そこで、このような場合には、能力制御手
段22で室内ファン制御等を行うようにしている。この
室内ファン制御は、室内ファンの風量を外気温度が高い
ときには低いときよりも増加させるものである。すなわ
ち、外気温度が高く蒸発器として機能している熱交換器
6の出口過熱度が湿りになるおれがある場合に、室内フ
ァンの風量を増加させることによって、この熱交換器6
の出口過熱度を増加させるものである。この過熱度の増
加によって、ガス管(熱交換器6と圧縮機1とを接続し
ている配管)圧損が小さくなり、圧縮機1の吸入側の過
熱度(吸入過熱度)は上昇する。このため、圧縮機1の
吸入過熱度と、蒸発器(第2熱交換器6)の出口過熱度
とがそれぞれ適正値となり、蒸発器(熱交換器6)と圧
縮機1とを接続している配管が長尺であっても、効率の
低下を招くことなく、圧縮機1の信頼性を確保する運転
が可能となる。
【0034】また、能力制御手段22としては、この室
内ファン制御以外に、上記したように、圧縮機能力制御
や室外ファン制御も行うことができる。圧縮機能力制御
は、圧縮機の圧縮能力を外気温度が高いときには低いと
きよりも低下させるものである。すなわち、外気温度が
高く蒸発器として機能している熱交換器6の出口過熱度
が湿りになるおれがある場合に、圧縮機1の周波数を低
下させることによって、圧縮能力を低下させ、これによ
って、冷媒循環量を減少させて熱交換器6の出口過熱度
を増加させるものである。また、室外ファン制御は、室
外ファン15の風量を外気温度が高いときには低いとき
よりも低下させる(絞る)ものである。室外ファン15
の風量を絞ることによって、冷媒循環量を減少させて熱
交換器6の出口過熱度を増加させるものである。
【0035】このように、圧縮機能力制御や室外ファン
制御を行っても、室内ファン制御を行った場合と同様、
圧縮機1の吸入側での冷媒の過熱度(吸入過熱度)と、
蒸発器(第2熱交換器6)の出口での冷媒の過熱度(出
口過熱度)とがそれぞれ適正値となり、蒸発器(熱交換
器6)と圧縮機1とを接続している配管が長尺であって
も、効率の低下を招くことなく、圧縮機1の信頼性を確
保する運転が可能となる。
【0036】ところで、上記室内ファン制御等を行う場
合、外気温度を基準としていたが、蒸発器として機能し
ている第2熱交換器6の温度と、外気温度との差に基づ
くものであってもよい。ここで、第2熱交換器6の温度
とは、上記蒸発器温度検出手段20にて検出される温度
である。この際、第1温度センサ20aが検出する入口
温度と、第2温度センサ20bが検出する中間温度と、
第3温度センサ20cが検出する出口温度とは略同一で
あるので、このうちの一つの温度を採用することができ
る。
【0037】この場合、外気温度をToutとすると共
に、蒸発器(第2熱交換器6)の温度をTevとして、
この差(Tout−Tev)をXとすれば、室内ファン
制御を行う場合には、室内ファンの風量をこの差Xが大
きいときには小さいときよりも増加させるものである。
また、圧縮機能力制御を行う場合には、圧縮機1の能力
をこの差Xが大きいときには小さいときよりも低下させ
るものであり、室外ファン制御を行う場合には、室外フ
ァン15の風量をこの差Xが大きいときには小さいとき
よりも低下させるものである。これらは、外気温度と蒸
発器温度との温度差を負荷の違いとみなすと、この差X
が大きい時には、外部からの進入熱が多いので、吸入過
熱度を適正になるように制御しても蒸発器の出口過熱度
が湿りである可能性が高いからである。
【0038】このため、上記差Xを基準とする制御(室
内ファン制御、圧縮機能力制御、室外ファン制御)を行
っても、圧縮機1の吸入過熱度と、蒸発器(第2熱交換
器6)の出口過熱度とがそれぞれ適正値となる。しか
も、上記差Xを基準とすることは、使用するデータが増
加して、制御の信頼性が向上する利点もある。
【0039】また、上記各室内ファン制御、圧縮機能力
制御、及び室外ファン制御は、蒸発器として機能する第
2熱交換器6の出口過熱度が湿りである可能性が高いと
きに、その過熱度を上昇させるものであるので、この過
熱度が湿りであるかを、実際の過熱度を求めることによ
って判定してもよい。この場合、蒸発器(第2熱交換器
6)の入口温度(あるいは中間点)及び蒸発器の出口温
度から蒸発器の出口過熱度を求めることができる。具体
的には、次の数1の式から求めることができる。
【0040】
【数1】
【0041】従って、求めた過熱度が湿りであれば、こ
の過熱度を増加させるように、室内ファン16の風量を
増加させたり、圧縮機能力を低下させたり、室外ファン
16の風量を低下させたりすればよい。すなわち、室内
ファン制御を行う場合、室内ファン16の風量をこの第
2熱交換器6の出口過熱度が低いときには高いときより
も増加させ、圧縮機能力制御を行う場合、上記圧縮機1
の圧縮機能力を出口過熱度が低いときには高いときより
も減少させ、室外ファン制御を行う場合、室外ファン1
5の風量を第2熱交換器6の出口過熱度が低いときには
高いときよりも減少させることになる。
【0042】従って、上記のように、蒸発器として機能
している熱交換器6の出口過熱度を求めることにより、
この出口過熱度を正確に制御することができ、効率と圧
縮機1の信頼性の向上をより図ることができる。また、
蒸発器出口過熱度の計算(算出)において、ガス飽和
(Tv)、液飽和温度(T1)、あるいは(Tv−T
1)を圧縮機1の周波数ごとに用意したり、さらに、ガ
ス飽和(Tv)、液飽和温度(T1)、あるいは(Tv
−T1)を圧縮機1の周波数、及び外気温度ごとに用意
したりすることができる。これらによって、推定精度を
上げることができる。
【0043】ところで、室内ファン制御を行って、室内
ファン16の風量を増加させれば、蒸発器出口過熱度を
増大させて、ガス管圧損を低下させるが、冷媒循環量が
変化しないので圧縮機1の吸入側での過熱度(吸入過熱
度)が増加する。このとき、上記吐出温度制御手段23
にて吐出温度制御が行われていれば、目標吐出温度に維
持しようとして、減圧機構3を開き流量を増加させるこ
とになる。これは蒸発器圧力の上昇が潜熱能力低下を引
き起こし、能力が低下する。
【0044】このため、この空気調和機では、上記能力
制御手段22の制御時には、冷媒循環量を維持するよう
に上記吐出温度制御手段23の目標吐出温度を補正する
ものである。この場合、外気温度が高い場合や温度差X
が大きい場合には、目標吐出温度を高くしたり、あるい
は、目標吐出温度に一定幅のディファレンシャルを設定
したりすることができる。
【0045】次に、図4のフローチャート図を使用し
て、室内ファン制御と目標吐出温度を補正する運転を説
明する。再熱除湿運転を行い、ステップS1で蒸発器
(第2熱交換器6)の入口温度Teを検出し(読込
み)、ステップS2でTv−T1を求め(読込み)、ス
テップS3で蒸発器の出口温度Teoを検出(読込み)
する。その後、ステップS4へ移行して、蒸発器出口過
熱度TeSHを求める(計算する)。この場合の計算式
は、上記数1の式を用いる。
【0046】次に、ステップS5へ移行して、このステ
ップS5で、TeSH<2.0℃か否かを判断する。そ
して、TeSH<2.0℃が成立すれば、この蒸発器出
口過熱度TeSHが湿りぎみであるので、室内ファン1
6の風量を増加させる。すなわち、ステップS6で増加
させる補正量を求める。この場合、ステップS7でその
増加量(補正量)をαとしたときに、α>100が成立
するか否かを判断する。そして、α>100が成立しな
ければ、室内ファン16をこの増加させた回転数として
ステップS11へ移行する。また、α>100が成立す
れば、その補正量を100rpmとして室内ファン16
を回転させてステップS11へ移行する。
【0047】また、ステップS5で、TeSH<2.0
℃が成立しなければ、ステップS8へ移行して、TeS
H>10℃が成立するか否かを判断する。ステップS8
で、TeSH>10℃が成立すれば、蒸発器出口過熱度
が過熱すぎであるので、室内ファン16の風量を減少さ
せる。すなわち、ステップS9で減少させる補正量を求
める。この場合、ステップS10でその増加量(補正
量)をαとしたときに、α<0が成立するか否かを判断
する。そして、α<0が成立しなければ、室内ファン1
6をこの減少させた回転数としてステップS11へ移行
する。また、α<0が成立すれば、その補正量を0rp
mとして室内ファン16を回転させてステップS11へ
移行する。
【0048】また、ステップS8で、TeSH>10℃
が成立しなければ、蒸発器出口過熱度が最適値であるの
で、この能力制御手段22の室内ファン制御は行わな
い。そして、能力制御手段22の室内ファン制御を行う
ことによって、目標吐出温度を補正するためのステップ
S11へ移行すれば、このステップS11では、吐出温
度To、目標吐出温度Tom、補正値上限β+(>
0)、補正値下限β-(>0)の読込みを行う。
【0049】次に、ステップS12へ移行して、To<
Tom−β-が成立つか否かを判断する。ここで、To
<Tom−β-が成立すれば、ステップS13へ移行し
て室外減圧機構3である室外膨張弁開度を所定のnパル
ス絞る。また、To<Tom−β-が成立しなければ、
ステップS14へ移行して、To>Tom+β+が成立
つか否かを判断する。ここで、To>Tom+β+が成
立すれば、ステップS15へ移行して室外減圧機構3で
ある室外膨張弁開度を所定のnパルス開く。すなわち、
目標吐出温度に一定幅のディファレンシャル(±β)を
設け、吐出温度がこの範囲内に入る程度の制御を行っ
て、圧縮機1の吸入過熱度と、蒸発器(第2熱交換器
6)の出口過熱度との適正値を維持しつつ、吐出温度制
御運転を行うものである。これにより、潜熱負荷能力の
低下防止して、効率の低下を回避することができる。
【0050】ところで、上記したように、蒸発器として
機能する熱交換器6と、圧縮機1とを接続する配管が長
尺(例えば、連絡配管13の長さ寸法が70m以上に長
い場合)であれば、上記能力制御手段22にて、室内フ
ァン制御等を行う必要があるが、この配管が短尺である
場合には、蒸発器出口過熱度が適正値であれば、圧縮機
1の吸込過熱度も適正値であり、この能力制御手段22
の制御を行う必要がない。
【0051】そのため、この空気調和機では、熱交換器
6と圧縮機1とを接続する配管が長尺であるときと、こ
の配管が短尺であるときとの切換を行う上記切換手段2
4を設け、この切換手段24にて、長尺側が選択された
場合のみ、上記能力制御手段22の制御を行うようにし
ている。すなわち、ユーザ等が長尺であると判断した際
に、切換手段24を長尺側に選択して、この能力制御手
段22の制御を行うように設定し、逆に、短尺であると
判断した際に、切換手段24を短尺側に選択して、この
能力制御手段22の制御を行わないように設定すること
ができる。
【0052】このため、長尺・短尺の判断を行う連絡配
管13等は、空気調和機を設置する場所での現地接続で
あるので、この空気調和機としては、能力制御手段22
及び切換手段24を組み込んでおき、作業者等が現地に
おいて長尺であると判断した場合にのみ、切換手段24
を長尺側に切換えるようにすることができる。これによ
り、空気調和機として、長尺用と短尺用とに分けて製造
する必要がなく、製造者にとってはコストの低減を図る
ことができる。なお、連絡配管13等が長尺であって
も、顕熱負荷が小さく潜熱負荷が大きい等の冷媒循環量
が多くなる運転とならないと判断すれば、能力制御手段
22による制御を行う必要がないので、切換手段24を
短尺側に選択することになる。また、切換手段24とし
ては、例えば、各種の切換スイッチ等を使用することが
できる。
【0053】ところで、図1に示す空気調和機におい
て、再熱除湿運転する場合、室内減圧機構7の開度はほ
ぼ固定であるので、室内減圧機構7として、図2に示す
ように、キャピラリチューブ25を使用してもよい。こ
の場合、第1・第2熱交換器5、6を接続する接続配管
11に、キャピラリチューブ25を介設し、この接続配
管11に開閉弁26を有するバイパス通路27を設けれ
ばよい。
【0054】このため、この図2に示す室内減圧機構7
を使用した空気調和機で冷房運転を行う場合、減圧機構
7の開閉弁26を全開状態とすればよく、また、再熱除
湿運転する場合、開閉弁26を全閉状態とすればよい。
【0055】また、再熱除湿運転時以外にも、循環冷媒
が多くなるような運転を行うことにより、能力制御手段
22の室内ファン制御等を行う必要がある場合がある。
すなわち、圧縮機1の能力を高めかつ室内ファン16の
風量を超微量とする冷房運転(弱冷ドライ)等を行え
ば、循環冷媒が多くなって、蒸発器出口過熱度が適正値
であっても、圧縮機の吸入過熱度は湿りであったり、過
熱しすぎであったりする。また、圧縮機の吸入過熱度が
適正値であっても、ガス管の圧損が大きく効率が悪い場
合がある。
【0056】そこで、再熱除湿運転時以外このような運
転時にも、能力制御手段22による上記各室内ファン制
御、圧縮機能力制御、室外ファン制御を行うようにする
ことができる。この際の各制御も、外気温度に基づく場
合と、蒸発器として機能する熱交換器と外気温度との温
度差に基づく場合と、この熱交換器の出口過熱度に基づ
く場合とがある。
【0057】従って、再熱除湿運転時以外このような運
転時にも、圧縮機1の吸入過熱度と、蒸発器(第2熱交
換器6)の出口過熱度とを適正値とすることができる。
これにより、蒸発器(熱交換器6)と圧縮機1とを接続
している配管が長尺であっても、効率の低下を招くこと
なく、圧縮機1の信頼性を確保する運転が可能となる。
【0058】このため、図3に示すように、室内熱交換
器4が、第1・第2熱交換器に分割されずに、蒸発器と
して機能する1機の熱交換器のみからなる空気調和機で
あっても、能力制御手段22等を備えたものとするのが
好ましい。なお、他の構成は、図1に示した空気調和機
と同様であるので、同一部分を同一の符号で示してその
説明を省略する。
【0059】従って、この図3に示す空気調和機におい
ても、連絡配管13が長尺である場合において、圧縮機
1の能力を高めかつ室内ファン16の風量を超微量とす
る冷房運転等を行えば、上記再熱除湿運転と同様に、蒸
発器出口過熱度が適正値であっても、圧縮機の吸入過熱
度は湿りであったり、過熱しすぎであったりする。ま
た、圧縮機の吸入過熱度が適正値であっても、ガス管の
圧損が大きく効率が悪い場合がある。
【0060】そこで、この空気調和機であっても、能力
制御手段22を設けたことにより、この能力制御手段2
2による上記各室内ファン制御、圧縮機能力制御、室外
ファン制御を行うようにすることができる。この際の各
制御も、外気温度に基づく場合と、蒸発器として機能す
る熱交換器と外気温度との温度差に基づく場合と、この
熱交換器の出口過熱度に基づく場合とがある。このた
め、連絡配管13が長尺であっても、圧縮機1の吸入過
熱度と、室内熱交換器4の出口過熱度とを適正値とする
ことができる。これにより、蒸発器(室内熱交換器4)
と圧縮機1とを接続している配管が長尺であっても、効
率の低下を招くことなく、圧縮機1の信頼性を確保する
運転が可能となる。
【0061】以上にこの発明の具体的な実施の形態につ
いて説明したが、この発明は上記形態に限定されるもの
ではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施するこ
とができる。例えば、能力制御手段22にて、室内ファ
ン制御、圧縮機能力制御、室外ファン制御を行う場合、
少なくとも一つの制御を行えばよいので、これらの制御
の内から1種類、又は2種類を行わせたり、さらには全
3種類を行わせたりすることができる。また、2種類以
上の制御を行う場合、制御基準を同一にしたり相違させ
たりすることができる。すなわち、室内ファン制御と圧
縮機能力制御とを行う場合、室内ファン制御では、外気
温度を基準として、圧縮機能力制御を蒸発器の出口過熱
度を基準としたりすることができる。また、切換手段2
4を設けることなく、空気調和機として長尺用専用であ
ってもよい。なお、図1と図3に示す空気調和機では暖
房運転ができないが、四路切換弁等の切換手段を設け、
暖房運転も可能である空気調和機であってよい。すなわ
ち、図1に示す空気調和機において切換手段を設け、圧
縮機1からの吐出冷媒を、第2・第1熱交換器6、5を
通過させた後、室外減圧機構3で減圧膨張させ、室外熱
交換器2を通過後、圧縮機に返流させればよい。これに
より、第2・第1熱交換器6、5が凝縮器として機能す
ると共に、室外熱交換器2が蒸発器として機能し、室内
が暖房される。
【0062】
【発明の効果】請求項1の空気調和機によれば、ガス管
(第2熱交換器と圧縮機とを接続する配管)圧損が小さ
くなり、圧縮機の吸入過熱度が増加する。したがって、
この配管が長尺であっても、圧縮機の吸入過熱度、及び
第2熱交換器の出口過熱度の両方が適正値となる。これ
により、第2熱交換器と圧縮機とを接続する配管が長尺
であっても、ガス管圧損を低下させることができて、効
率を維持しながら圧縮機の信頼性を確保することがで
き、安定した運転を行うことができる。
【0063】請求項2の空気調和機によれば、室内熱交
換器と圧縮機とを接続する配管が長尺であっても、圧縮
機の吸入過熱度、及び室内熱交換器の出口過熱度の両方
が適正値となる。これにより、室内熱交換器と圧縮機と
を接続する配管が長尺であっても、ガス管圧損を低下さ
せることができて、効率を維持しながら圧縮機の信頼性
を確保することができ、安定した運転を行うことができ
る。
【0064】請求項3の空気調和機によれば、制御基準
が安定して、圧縮機の吸入過熱度、及び第2熱交換器の
出口過熱度の両方がより適正値となり、圧縮機の信頼性
の向上を達成できる。
【0065】請求項4の空気調和機によれば、第2熱交
換器と圧縮機とを接続する配管が長尺であっても、圧縮
機の吸入過熱度、及び第2熱交換器の出口過熱度の両方
が適正値となる。しかも、制御基準が第2熱交換器(蒸
発器)の出口での冷媒過熱度であり、制御の信頼性が向
上する。このため、空気調和機としての信頼性の向上を
達成できる。
【0066】請求項5の空気調和機によれば、室内熱交
換器と圧縮機とを接続する配管が長尺であっても、圧縮
機の吸入過熱度、及び熱交換器の出口過熱度の両方が適
正値となる。しかも、制御基準が室内熱交換器(蒸発
器)の出口での冷媒過熱度であり、制御の信頼性が向上
する。このため、空気調和機としての信頼性の向上を達
成できる。
【0067】請求項6の空気調和機によれば、能力制御
手段の制御時に、吐出温度制御手段の影響を受けること
なく、圧縮機の吸入過熱度、及び熱交換器の出口過熱度
の両方を適正値とすることができ、また、吐出温度制御
手段は、その補正された目標吐出温度となるように制御
することができ、効率のよい運転を行うことができる。
【0068】請求項7の空気調和機によれば、ユーザ等
が任意に長尺側又は短尺側に切換えることができる。そ
して、長尺側が選択された場合には、能力制御手段の制
御を行う運転を行って、圧縮機の吸入過熱度、及び蒸発
器として機能している熱交換器の出口過熱度の両方を適
正値とすることができる。また、長尺・短尺の判断を行
う連絡配管等は、空気調和機を設置する場所での現地接
続であるので、この空気調和機としては、能力制御手段
及び切換手段を組み込んでおき、作業者等が現地におい
て長尺であると判断した場合にのみ、切換手段24を長
尺側に切換えるようにすることができる。これにより、
空気調和機として、長尺用と短尺用とに分けて製造する
必要がなく、製造者にとってはコストの低減を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の空気調和機の実施の形態を示す簡略
図である。
【図2】上記空気調和機の室内減圧機構の変形例を示す
簡略図である。
【図3】この発明の空気調和機の他の実施の形態を示す
簡略図である。
【図4】上記空気調和機の制御を示すフローチャート図
である。
【図5】配管での冷媒状態の理想と現実との説明図であ
る。
【図6】蒸発器として機能する熱交換器の出口過熱度を
同一としたときの圧縮機の吸入過熱度の傾向を示すグラ
フ図である。
【図7】圧縮機の吸入過熱度を同一としたときの蒸発器
として機能する熱交換器の出口過熱度の傾向を示すグラ
フ図である。
【図8】蒸発器として機能する熱交換器の出口過熱度を
0〜0.5℃の場合の圧縮機の吸入過熱度とガス管圧損
との関係を示すグラフ図である。
【図9】蒸発器として機能する熱交換器の出口過熱度を
2℃の場合の圧縮機の吸入過熱度とガス管圧損との関係
を示すグラフ図である。
【図10】従来の空気調和機の簡略図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 室外熱交換器 4 室内熱交換器 5 第1熱交換器 6 第2熱交換器 7 減圧機構 15 室外ファン 16 室内ファン 22 能力制御手段 23 吐出温度制御手段 24 切換手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L060 AA01 CC03 CC04 DD02 EE02 EE05 EE06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)と、凝縮器として機能する
    第1熱交換器(5)と、減圧機構(7)と、蒸発器とし
    て機能する第2熱交換器(6)とを備えた空気調和機で
    あって、上記第2熱交換器(6)の能力を調整するため
    の室内ファン(16)の風量を外気温度が高いときには
    低いときよりも増加させる室内ファン制御と、圧縮機
    (1)の圧縮能力を外気温度が高いときには低いときよ
    りも低下させる圧縮能力制御との少なくともいずれか一
    方を行う能力制御手段(22)を備えたことを特徴とす
    る空気調和機。
  2. 【請求項2】 圧縮機(1)と、凝縮器として機能する
    室外熱交換器(2)と、減圧機構(3)と、蒸発器とし
    て機能する室内熱交換器(4)とを備えた空気調和機で
    あって、上記室外熱交換器(2)の能力を調整するため
    の室外ファン(15)の風量を外気温度が高いときには
    低いときよりも低下させる室外ファン制御を行う能力制
    御手段(22)を備えたことを特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】 上記室内ファン(16)の風量、圧縮機
    (1)の能力、又は室外ファン(15)の風量の制御
    を、蒸発器として機能する熱交換器(4)(6)の温度
    と、外気温度との差に基づいて行うことを特徴とする請
    求項1又は請求2の空気調和機。
  4. 【請求項4】 圧縮機(1)と、凝縮器として機能する
    第1熱交換器(5)と、減圧機構(7)と、蒸発器とし
    て機能する第2熱交換器(6)とを備えた空気調和機で
    あって、上記第2熱交換器(6)の能力を調整するため
    の室内ファン(16)の風量をこの第2熱交換器(6)
    の出口過熱度が低いときには高いときよりも増加させる
    室内ファン制御と、上記圧縮機(1)の圧縮能力を出口
    過熱度が低いときには高いときよりも減少させる圧縮能
    力制御との少なくともいずれか一方の制御を行う能力制
    御手段(22)を備えたことを特徴とする空気調和機。
  5. 【請求項5】 圧縮機(1)と、凝縮器として機能する
    室外熱交換器(2)と、減圧機構(3)と、蒸発器とし
    て機能する室内熱交換器(4)とを備えた空気調和機で
    あって、上記室外熱交換器(2)の能力を調整するため
    の室外ファン(15)の風量を上記室内熱交換器(4)
    の出口過熱度が低いときには高いときよりも減少させる
    室外ファン制御を行う能力制御手段(22)を備えたこ
    とを特徴とする空気調和機。
  6. 【請求項6】 上記圧縮機(1)の吐出温度が目標吐出
    温度となるように制御する吐出温度制御手段(23)を
    備え、上記能力制御手段(22)の制御時には、冷媒循
    環量を維持するように上記吐出温度制御手段(23)の
    目標吐出温度を補正することを特徴とする請求項1〜請
    求項5のいずれかの空気調和機。
  7. 【請求項7】 蒸発器として機能する熱交換器(4)
    (6)と、圧縮機(1)とを接続する配管が長尺である
    ときと、この配管が短尺であるときとの切換を行う切換
    手段(24)を設け、長尺側が選択された場合のみ、上
    記能力制御手段(22)の制御を行うことを特徴とする
    請求項1〜請求項6のいずれかの空気調和機。
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