JPH06337176A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JPH06337176A
JPH06337176A JP5616194A JP5616194A JPH06337176A JP H06337176 A JPH06337176 A JP H06337176A JP 5616194 A JP5616194 A JP 5616194A JP 5616194 A JP5616194 A JP 5616194A JP H06337176 A JPH06337176 A JP H06337176A
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JP
Japan
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refrigerant
compressor
heat exchanger
temperature
composition ratio
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Application number
JP5616194A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Arai
康弘 新井
Tetsuo Sano
哲夫 佐野
Takayoshi Iwanaga
隆喜 岩永
Tetsuji Yamashita
哲司 山下
Koichi Goto
功一 後藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機器運転により冷凍サイクル内の非共沸混合
冷媒の組成比が変わることにより、サイクル温度および
圧力が変わっても、それに対応した安定した最適な冷凍
サイクル運転を可能とする。 【構成】 冷凍サイクルの運転時において、非共沸混合
冷媒の組成比が変化する運転条件である電動式膨脹弁7
の絞りの大きさに基づいて、圧縮機1の運転周波数など
機器の基本となる運転制御パラメータを変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高沸点冷媒と低沸点
冷媒とを混合した非共沸混合冷媒を使用した冷凍サイク
ルを備えた空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置における冷凍サイクルの中
には、暖房運転あるいは冷房運転を行う際の熱源として
大気を利用したヒートポンプ式のものが多い。このヒー
トポンプ式空気調和装置における冷凍サイクルは、冷媒
を高温・高圧のガスとして吐出する圧縮機,暖房運転お
よび冷房運転など運転状態によって冷媒流路が切り替わ
る四方弁,暖房時に蒸発器となり冷房時に凝縮器となる
室外熱交換器,冷媒を減圧させる膨脹弁などの絞り機
構,暖房時に凝縮器となり冷房時に蒸発器となる室内熱
交換器、を主な構成要素としている。
【0003】このような冷凍サイクルを空気調和装置に
適用するには、室外機には、圧縮機,圧縮機の運転周波
数を変化できる機種にあってはインバータ,絞り機構,
四方弁,室外熱交換器,室外送風機などが主要部品とし
てそれぞれ搭載され、また室内機には、室内熱交換器,
室内送風機などが主要部品としてそれぞれ搭載される。
【0004】冷凍サイクルを駆動し、暖房運転を行う際
には、循環する冷媒が、室外熱交換器で外気の熱を汲み
取り、室内熱交換器で室内空気に熱を放出する。逆に、
冷房運転を行う際には、循環する冷媒が、室内熱交換器
で室内空気の熱を汲み取り、室外熱交換器で外気に熱を
捨てる。
【0005】空気調和装置の性能は、圧縮機を除けば、
室内機および室外機の熱交換器性能に大きく左右され
る。このため、近年では最近の住宅事情に関係し、省ス
ペース性の高い室内機および室外機とすべく、コンパク
トで高性能な熱交換器および、低騒音高効率送風機の研
究、開発が主流になりつつある。特に室内機において
は、細径の冷媒パイプを利用した熱交換器などの使用に
より、コンパクト化、高効率化が図られている。一方、
室外機においても熱交換器の高効率化が図られている
が、室内機ほどではない。これは、室外機の場合、暖房
時の霜付きの問題があることから、室内機のように放熱
フィンにスリットを入れたり、冷媒パイプと放熱フィン
とからなる熱交換器ユニットを3段以上の多段にするな
どして、熱交換器性能を向上させるのが困難であること
にも起因している。
【0006】さらに、近年では、オゾン層の破壊を防
ぎ、地球の温暖化を防止するという世界的な地球環境保
護の観点から、従来空気調和装置用の動作冷媒として使
用されてきたフロン系冷媒であるR22に替わる、いわ
ゆる代替冷媒が求められている。このR22に、サイク
ル温度、圧力が近い代替冷媒は各種候補に上がっている
が、ほとんどが非共沸混合冷媒である。
【0007】非共沸混合冷媒は、高沸点冷媒と低沸点冷
媒とを混合したもので、気液相変化時の温度勾配が大き
く、伝熱学的に伝熱性能が劣る欠点がある。すなわち、
大気の熱を汲み上げる暖房ヒートポンプ運転では、外気
温度が低い場合には、室外熱交換器の入口付近で凍結
し、かつ外気温度と室外熱交換器での蒸発温度との有効
温度差が小さくなるので、外気温度が高い場合と比べて
どうしても暖房能力が低下する問題が生じる。冷房運転
時も同様に、外気温度が低い場合などは、室内熱交換器
入口付近で凍結が発生するなどして冷房能力が低下しや
すくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、冷暖房運転中
に、実際に循環する混合冷媒の組成比を変えて冷暖房能
力を高めようとするサイクルが提案されている。すなわ
ち、高沸点冷媒を液状態でタンクなどに貯溜し、能力の
大きい低沸点冷媒の循環組成比を高めるものである。
【0009】しかしながら、非共沸混合冷媒の循環組成
比が変わった場合を考えると、空調負荷に対応する圧縮
機の運転周波数など、空調機に対する基本制御は、変わ
る前の組成比に対応するものであり、対象となるサイク
ル温度、圧力が変わるので、それに対応した安定かつ最
適な冷凍サイクルの運転ができないという問題がある。
【0010】そこで、この発明は、非共沸混合冷媒の組
成比が変わることにより、サイクル温度および圧力が変
わっても、それに対応した安定かつ最適な冷凍サイクル
の運転を可能とすることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、圧縮機,室外熱交換器,室内熱交換器
および、絞り機構を備えた冷凍サイクル内に非共沸混合
冷媒を封入し、この非共沸混合冷媒の組成比が変化する
運転条件に応じて、基本となる運転制御パラメータを変
更する制御手段を設けた構成としてある。
【0012】
【作用】このような構成の空気調和装置によれば、冷凍
サイクル運転中に、組成比が変化する運転条件に応じ、
基本となる運転制御パラメータが、変化前の運転条件に
対応した制御値から変更される。これにより、運転時の
組成比に対応した安定かつ最適な冷凍サイクル運転が可
能となる。
【0013】
【実施例】以下、図面に基づきこの発明の実施例を詳細
に説明する。
【0014】図1は、この発明の一実施例を示すヒート
ポンプ式の空気調和装置における冷凍サイクルの全体構
成図である。この冷凍サイクルでは、冷媒としてR22
とサイクル温度および圧力が近い非共沸混合冷媒を使用
しており、この非共沸混合冷媒の組成比は、冷凍サイク
ルへの冷媒封入時で、低沸点冷媒であるR32が30
%、高沸点冷媒であるR134aが70%である。冷凍
サイクルの主な構成要素は、冷媒を高温・高圧のガスと
して吐出する圧縮機1,暖房運転には実線状態に冷房運
転には破線状態に冷媒流路が切り替わる四方弁3,暖房
時に凝縮器となり冷房時に蒸発器となる室内熱交換器
5,冷媒を減圧させる絞り機構である電動式膨脹弁7,
暖房時に蒸発器となり冷房時に凝縮器となる室外熱交換
器9である。上記構成要素のうち、室内熱交換器5は室
内機11に組み込まれ、その他は室外機15に組み込ま
れる。
【0015】圧縮機1の吸い込み側と四方弁3との間に
は、冷媒の気液分離を行う冷媒貯溜部となるアキュムレ
ータ17が設置されている。この冷凍サイクルでは、非
共沸混合冷媒を使用していることから、高沸点冷媒13
4aが液としてアキュムレータ17に溜まりやすく、特
に電動式膨脹弁7における絞りが小さい(弁開度が大き
い)ほど、高沸点冷媒134aの貯溜量が多くなる。図
2は、電動式膨脹弁7の開度と、高沸点冷媒134aの
アキュムレータ17への貯溜量との関係を示しており、
電動式膨脹弁7の絞りが小さい(弁開度が大きい)ほ
ど、高沸点冷媒134aの貯溜量が多くなっていること
がわかる。
【0016】圧縮機1の吐出側と室外熱交換器9の暖房
時での冷媒入口側とを接続する流路には、除霜用二方弁
21が設けられている。
【0017】圧縮機1は、圧縮機駆動用モータ23およ
び圧縮機駆動用インバータ25で駆動するが、この圧縮
機1は、電動式膨脹弁7の絞りの大きさなどにより予め
検証されている非共沸混合冷媒の組成比が変化する運転
条件に応じ、圧縮機駆動用制御器26により、基本とな
る運転周波数パターンが変更されるか、あるいは基本運
転周波数の電圧と周波数との比であるV/Fパターンが
変更される。つまり、圧縮機駆動用制御器26は、電動
式膨脹弁7の開度に基づき、基本となる運転制御パラメ
ータを変更する制御手段として機能することになる。
【0018】図3は、前記図1の冷凍サイクルにおい
て、アキュムレータ17内に、非共沸混合冷媒の組成比
を検出する組成比検出手段としての液面センサ19を設
けた例を示している。前述したように、アキュムレータ
17内には高沸点冷媒が液として溜まりやすく、したが
って液面センサ19によりアキュムレータ17内の非共
沸混合冷媒の貯溜量を検出し、この検出値に基づき非共
沸混合冷媒の循環組成比を算出することができる。
【0019】上記図3の例では、圧縮機1は、圧縮機駆
動制御器26により、液面センサ19の検出値、つまり
非共沸混合冷媒の組成比に基づき、基本となる運転周波
数パターンが変更されるか、あるいは基本運転周波数の
電圧と周波数との比であるV/Fパターンが変更される
ことになる。
【0020】室内機11には、室内熱交換器5で冷媒と
熱交換した空気を室内に送風する室内送風機27およ
び、送風された空気を案内する室内ルーバ29が設けら
れている。室内送風機27は、室内送風機用モータ31
および室内送風機用モータ制御器33により、また室内
ルーバ29は、室内ルーバ用モータ35および室内ルー
バ用モータ制御器37によりそれぞれ駆動される。
【0021】送風機用モータ制御器33および室内ルー
バ用モータ制御器37は、図1においては電動式膨脹弁
7の絞りの大きさに基づいて、図3においては液面セン
サ19の検出値により算出される非共沸混合冷媒の循環
組成比に基づいて、それぞれ室内送風機27の基本運転
回転数および室内ルーバ29の基本運転位置を変更す
る。このため、送風機用モータ制御器33および室内ル
ーバ用モータ制御器37は、制御手段として機能する。
【0022】室外機15には、室外熱交換器9にて冷媒
と熱交換するための外気を送風する室外送風機41が設
けられている。室外送風機41は、室外送風機用モータ
43および室外送風機用モータ制御器45により駆動さ
れる。室外送風機用モータ制御器45は、図1において
は電動式膨脹弁7の絞りの大きさに基づいて、図3にお
いては液面センサ19の検出値により算出される非共沸
混合冷媒の循環組成比に基づいて、それぞれ室外送風機
41の基本運転回転数を変更する。このため、室外送風
機用モータ制御器45は、制御手段として機能する。
【0023】圧縮機1の吐出側には圧縮機吐出温度セン
サ47が設けられ、圧縮機吐出温度センサ47の検出信
号は、アキュムレータ17の液面センサ19の検出信号
とともに吐出温度制御器49に入力される。吐出温度制
御器49は、図1においては電動式膨脹弁7の絞りの大
きさに基づいて、図3においては液面センサ19の検出
値により算出される非共沸混合冷媒の循環組成比に基づ
いて、それぞれ圧縮機1の吐出温度レリース制御の基本
設定温度を変え、インバータ25を通じて圧縮機1を運
転する。このため、吐出温度制御器49は、制御手段と
して機能する。また、圧縮機1の運転周波数が一定の場
合、吐出温度制御は電動式膨脹弁7の絞りを変えて行
う。
【0024】吐出温度レリース制御は、図4に示すよう
に、基準となる三つの設定温度を例えば100℃、11
0℃、120℃と設定し、吐出温度Td が100℃を越
えて110℃以上となったときに、100℃を下回る状
態まで低下させるように圧縮機1の運転周波数を低下さ
せた後、通常の制御を行わせ、吐出温度の過上昇を防止
する。吐出温度Td が110℃を越え120℃に達して
しまったら、運転を停止する。
【0025】室内熱交換器5には室内熱交換器温度セン
サ51が設けられ、この温度センサ51の検出信号は室
内熱交換器温度制御器53に入力され、室内熱交換器温
度制御器53は、図1においては電動式膨脹弁7の絞り
の大きさに基づいて、図3においては液面センサ19の
検出値により算出される非共沸混合冷媒の循環組成比に
基づいて、それぞれ室内熱交換器温度レリース制御の基
本設定温度を変えてインバータ25を通じて圧縮機1を
運転する。このため、室内熱交換器温度制御器53は、
制御手段として機能する。このレリース制御も、前述し
た吐出温度レリース制御と同様に三つの設定温度を決
め、例えば暖房時には室内熱交換器5の温度が規定値以
上にならないようにする。
【0026】さらに、圧縮機1を駆動するための電流が
規定値以上にならないようにするための電流レリース制
御の際には、前述した圧縮機駆動用制御器26が、図1
においては電動式膨脹弁7の絞りの大きさに基づいて、
図3においては液面センサ19の検出値により算出され
る非共沸混合冷媒の循環組成比に基づいて、それぞれ基
本設定電流値を変更する。
【0027】室外熱交換器9における冷媒流路の両端部
付近には、室外熱交換器入口温度センサ55および室外
熱交換器出口温度センサ57が設けられ、これら各温度
センサ55および57の検出信号は、除霜用温度制御器
61に入力される。除霜用温度制御器61は、図1にお
いては電動式膨脹弁7の絞りの大きさに基づいて、図3
においては液面センサ19の検出値により算出される非
共沸混合冷媒の循環組成比に基づいて、それぞれ除霜運
転の開始および終了の基本設定温度を変更する。このた
め、除霜用温度制御器61は、制御手段として機能す
る。
【0028】圧縮機1とアキュムレータ17との間には
圧縮機吸込温度センサ63が設けられ、この温度センサ
63と室外熱交換器出口温度センサ57および室内熱交
換器温度センサ51の各検出信号は、電動式膨脹弁7を
絞り制御する電動式膨脹弁制御器39に入力される。電
動式膨脹弁制御器39は、暖房運転時には圧縮機吸込温
度と室外熱交換器出口温度との温度差による蒸発冷媒の
設定過熱度が得られるように、また冷房運転時には、圧
縮機吸込温度と室内熱交換器温度との温度差による蒸発
冷媒の設定過熱度が得られるように、それぞれ電動式膨
脹弁7を制御するが、この各設定過熱度は、電動式膨脹
弁制御器39により、図1においては電動式膨脹弁7の
絞りの大きさに基づいて、図3においては液面センサ1
9の検出値により算出される非共沸混合冷媒の循環組成
比に基づいて、それぞれ変更される。このため、電動式
膨脹弁制御器39は、制御手段として機能する。
【0029】このような構成の冷凍サイクルの基本の暖
房運転を説明する。室外機15における圧縮機1から吐
出された高温・高圧の気化冷媒は、四方弁3を通過した
後、室内機11に導かれ、室内熱交換器5を流れる間に
室内送風機27による室内空気と熱交換することで、室
内に熱を放出し凝縮する。凝縮した冷媒は、室外機15
に戻り、圧縮機吸込温度センサ63が検出する圧縮機1
の吸込温度と、室外熱交換器出口温度センサ57が検出
する室外熱交換器9の出口温度との温度差による蒸発温
度の設定過熱度が得られるように、電動式膨脹弁7で絞
られ減圧された後、室外熱交換器9で室外送風機41に
よる室外空気と熱交換し、蒸発過程を終了する。室外熱
交換器9で外気の熱を吸収した低圧の気化冷媒は、アキ
ュムレータ17で完全に気液分離され、再び圧縮機1に
入り高温・高圧の気化冷媒となって吐出され、暖房運転
時の1サイクルが終了する。
【0030】上記のような冷凍サイクルの運転過程にお
いては、サイクル内を循環する非共沸混合冷媒は、高沸
点冷媒が液として貯溜しやすく、本サイクルにおいて
は、アキュムレータ17に貯溜される冷媒は高沸点のR
134aが大半である。特に、電動式膨脹弁7による絞
り値が小さい(弁開度が大きい)ほど、高沸点冷媒R1
34aの貯溜量が多くなる。すなわち、このように、非
共沸混合冷媒がアキュムレータ17に液で貯溜される状
況では、冷凍サイクル中を循環する冷媒の量および組成
比が、最初に封入した冷媒の量および組成比と異なるこ
とになる。
【0031】そこで、図1の例では、電動式膨脹弁7の
絞りにより予め検証されている非共沸混合冷媒の組成比
が変化する運転条件に応じ、また、図3の例では、液面
センサ19で検出したアキュムレータ17内の冷媒量に
より算出する循環冷媒の組成比に基づき、ぞれぞれ最適
な冷暖房運転の各種基本運転制御パラメータを変更して
制御する。
【0032】次に、各種の基本運転制御パラメータを変
更する制御について、具体例を説明する。以下に示す各
種の制御では、図1の例では電動式膨脹弁7の開度が規
定開度以上となったとき、図3の例では液面センサ19
による検出値が規定値以上となったとき、つまりアキュ
ムレータ17に規定量以上の高沸点冷媒が貯溜されて、
循環する冷媒のうち能力の高い低沸点冷媒比率が高まっ
たときに、基本運転制御パラメータを変更するようにし
ている。
【0033】(1)圧縮機1の基本運転制御パターンを
変更して制御する。
【0034】図5は、圧縮機1の基本運転周波数パター
ンを、変更前および変更後について、インバ−タ25の
空調負荷に応じて異なるSコード毎に示したものであ
る。能力の大きい低沸点冷媒が多くなった場合には、圧
縮機駆動用制御器26により最低周波数のS3コードを
除き各Sコード毎に運転周波数を低くし、これにより圧
縮機1への入力を低減し、省エネルギが図られる。
【0035】(2)圧縮機1の基本運転周波数のV(電
圧)/F(周波数)パターンを変更して制御する。
【0036】図6は圧縮機1の基本運転周波数のV/F
パターンを、変更前および変更後について、インバ−タ
25の空調負荷に応じて異なるSコード毎に示したもの
である。能力の大きい低沸点冷媒が多くなった場合に
は、運転負荷が大きくなり、大きなモータトルクを必要
とするので、圧縮機駆動用制御器26により各Sコード
毎にV/F値を大きく、これにより圧縮機1への入力を
低減し、省エネルギが図られる。
【0037】(3)室内送風機27の基本運転送風量を
変更して制御する。
【0038】図7は、室内送風機27の基本運転回転数
パターンを、変更前および変更後について、室内送風機
27の送風モード毎に示したものである。能力の大きい
低沸点冷媒が多くなった場合には、冷媒の高低圧差(圧
縮機1の吐出側と吸込み側との圧力差)が大きくなるの
で、室内送風機用モータ31および室内送風機用モータ
制御器33により、騒音が問題となる強風モードを除き
送風モード毎に運転回転数を増加させる。これにより、
室内熱交換器5が凝縮器となる暖房時には、高圧側であ
る吐出側の冷媒圧力が下がり、逆に室内熱交換器5が蒸
発器となる冷房時には、低圧側である吸込み側の冷媒圧
力が上がり、これにより前記高低圧差が小さくなって、
省エネルギが図られ、信頼性が向上する。
【0039】(4)室外送風機41の基本運転送風量を
変更して制御する。
【0040】図8は、室外送風機41の基本運転回転数
パターンを、変更前と変更後とで室外送風機41の送風
モード毎に示したものである。能力の大きい低沸点冷媒
が多くなった場合には、前記と同様に冷媒の高低圧差が
大きくなるので、室外送風機用モータ43および室外送
風機用モータ制御器45により、騒音が問題となる強風
モードを除き送風モード毎に運転回転数を増加させ、こ
れにより室内送風機27の場合と同様に高低圧差が小さ
くなり、省エネルギが図られ、信頼性が向上する。
【0041】(5)室内機11の室内機ルーバ29の基
本運転位置を変更して制御する。
【0042】図9は、室内機ルーバ29の基本運転位置
パターンを、暖房運転時、変更前および変更後につい
て、室内送風機27の送風モード毎に示したものであ
る。能力の大きい低沸点冷媒が多くなった場合には、高
圧側を一定とした場合凝縮温度が低くなるので、室内ル
ーバ用モータ35および室内ルーバ用モータ制御器37
により、微風および弱風モード時には、ルーバ位置をよ
り水平に近付け、比較的温度が低い気流が直接使用者に
吹き付けられるのを防止し、これにより信頼性、快適性
が向上する。
【0043】(6)室外機15の電動式膨脹弁7の基本
絞りを変更して制御する。
【0044】図10は、電動式膨脹弁7による基本過熱
度パターンを冷・暖房運転時、変更前および変更後につ
いて、運転モード毎に示したものである。能力の大きい
低沸点冷媒が多くなった場合には、前述したように冷媒
の高低圧差が大きくなるので、電動式膨脹弁制御器39
により、運転モード毎に電動式膨脹弁7の絞りを小さく
て設定過熱度を小さくし、これにより省エネルギが図ら
れ、信頼性が向上する。この設定過熱度制御は、例えば
ファジイ制御あるいはPID制御などで行えばよい。
【0045】(7)圧縮機1の吐出温度レリース制御の
基本設定温度を変更して制御する。
【0046】図11は、吐出温度センサ47が検出する
圧縮機1の吐出温度の基本設定温度パターンを、変更前
および変更後について、ステップ毎に示したものであ
る。能力の大きい低沸点冷媒が多くなった場合には、吐
出温度は高くなりやすいので、吐出温度制御器49およ
び圧縮機駆動用インバータ25を通じて吐出温度レリー
ス制御の設定温度を低くして圧縮機1を運転する。これ
により、省エネルギが図られ、信頼性が向上する。
【0047】(8)室内熱交換器における熱交換器温度
レリース制御の基本設定温度を変更して制御する。
【0048】図12は、室内熱交換器温度センサ51が
検出する熱交換器温度の基本設定温度パターンを、暖房
運転時、変更前と変更後について、ステップ毎に示した
ものである。能力の大きい低沸点冷媒が多くなった場合
には、凝縮温度が低くても凝縮圧力は高くなりやすいの
で、室内熱交換器温度制御器53および圧縮機駆動用イ
ンバータ25により、室内熱交換器レリース制御の設定
温度を低くして圧縮機1を運転する。これにより、省エ
ネルギが図られ、信頼性が向上する。
【0049】(9)圧縮機1の電流レリース制御の基本
設定電流値を変更して制御する。
【0050】図13は、圧縮機1の電流制御の基本設定
電流値パターンを、変更前および変更後について、ステ
ップ毎に示したものである。能力の大きい低沸点冷媒が
多くなった場合には、運転負荷が大きくなりやすいの
で、圧縮機駆動用制御器26により、圧縮機電流レリー
ス制御の設定電流値を大きくして圧縮機1を運転する。
これにより、暖房能力を向上させようとする条件に対応
できる。
【0051】(10)各種温度センサの基本温度設定値
を変更して制御する。
【0052】これは例えば、暖房除霜運転について説明
する。着霜の検知は、室外熱交換器入口温度センサ55
が検出する室外熱交換器入口温度で行い、除霜動作は、
除霜用二方弁21を開き、圧縮機1の吐出側のホットガ
スを室外熱交換器9に流して行う。一方、除霜動作終了
は、室外熱交換器入口温度センサ55が検出する室外熱
交換器入口温度、あるいは室外熱交換器出口温度センサ
57が検出する室外熱交換器出口温度を見て行う。この
場合にも非共沸混合冷媒の循環組成比に応じて最適な除
霜が行えるように、各温度センサ55,57の設定温度
を変更する。なお、着霜の検知については、室外熱交換
器入口温度センサ55とともに、外気温度を検出する室
外温度センサを用いて行ってもよい。
【0053】なお、上記した除霜動作としては、四方弁
3を反転させたり、あるいは電動式膨脹弁7を開く方法
であっても構わない。
【0054】冷房運転時に、例えば室外温度が低く、凝
縮温度の低下とともに蒸発温度が低下し、室内熱交換器
5が凍結する恐れのある場合の検知は、室内熱交換器温
度を見て行い、凍結防止制御は、例えば圧縮機1の運転
周波数の低下、あるいは電動式膨脹弁7の絞りを小さく
するなどで対応する。これらの場合にも、非共沸混合冷
媒の組成比に応じて最適な熱交換器の凍結防止が行える
ように設定温度を変更する。
【0055】このように、運転時における冷凍サイクル
内の非共沸混合冷媒の高沸点冷媒がアキュムレータ17
に貯溜され、能力の高い低沸点冷媒の循環組成比が高ま
ったときに、各種の基本運転制御パラメータを変更して
制御することにより、非共沸混合冷媒の実際の循環組成
比に応じた最適な冷凍サイクルの運転が可能となり、冷
暖房など各運転モードに対応した省エネルギ性、快適
性、能力および信頼性の大幅な向上が図れる。
【0056】なお、前述した(1)〜(10)の各制御
例は代表的なものについて開示したものであり、この制
御例に限定されるものではない。また、各制御例を単独
で行ってもよいし、複数の制御例を重複して行ってもよ
い。各制御例における変更後の制御値も図5〜図13の
ものと変わってもよいし、非共沸混合冷媒の組成比に応
じて数段階の変更制御値があっても構わない。また、各
制御が可逆的であり、再び基本制御値に戻っても構わな
い。さらに、空調機の例えば除湿、加湿などの湿度制御
を含めた温度制御の様々な運転モードに対応して各制御
値を変更してもよい。
【0057】また、前記図3の例において、液面センサ
19に代えて、例えば非共沸混合冷媒の比誘電率と温度
とを検出し、この2つの検出値により組成比を算出する
ような組成比センサを用いてもよく、電動式膨脹弁7に
代えて、温度式膨脹弁やキャピラリチューブを用いても
構わない。
【0058】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、冷凍サイクル内における非共沸混合冷媒の循環組
成比が変わっても、この循環組成比に応じて機器運転の
基本制御パラメータを変更するようにしたため、組成比
変化に伴うサイクル温度および圧力の変化に対応した安
定した最適な冷凍サイクルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すヒートポンプ式の空
気調和装置における冷凍サイクルの全体構成図である。
【図2】図1における電動式膨脹弁の開度に対応する高
沸点冷媒のアキュムレータへの貯溜量特性図である。
【図3】図1の冷凍サイクルの変形例を示す全体構成図
である。
【図4】図1の冷凍サイクルにおける吐出温度レリース
制御の説明図である。
【図5】図1または図3の冷凍サイクルにおいて、圧縮
機の基本運転周波数パターンを、変更前と変更後とでイ
ンバ−タの空調負荷に応じて異なるSコード毎に示した
説明図である。
【図6】図1または図3の冷凍サイクルにおいて、圧縮
機の基本運転周波数のV/Fパターンを、変更前と変更
後とでインバ−タの空調負荷に応じて異なるSコード毎
に示した説明図である。
【図7】図1または図3の冷凍サイクルにおいて、室内
送風機の基本運転回転数パターンを、変更前と変更後と
で室内送風機の送風モード毎に示した説明図である。
【図8】図1または図3の冷凍サイクルにおいて、室外
送風機の基本運転回転数パターンを、変更前と変更後と
で室外送風機の送風モード毎に示した説明図である。
【図9】図1または図3の冷凍サイクルにおいて、室内
機ルーバの基本運転位置パターンを、暖房運転について
変更前と変更後とで室内送風機の送風モード毎に示した
説明図である。
【図10】図1または図3の冷凍サイクルにおいて、電
動式膨脹弁による基本過熱度パターンを、変更前と変更
後とで運転モード毎に示した説明図である。
【図11】図1または図3の冷凍サイクルにおいて、圧
縮機の吐出温度の基本設定温度パターンを、変更前と変
更後とでステップ毎に示した説明図である。
【図12】図1または図3の冷凍サイクルにおいて、室
内熱交換器温度の基本設定温度パターンを、暖房運転に
ついて変更前と変更後とでステップ毎に示した説明図で
ある。
【図13】図1または図3の冷凍サイクルにおいて、圧
縮機の電流制御の基本設定電流値パターンを、変更前と
変更後とでステップ毎に示した説明図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 5 室内熱交換器 7 電動式膨脹弁(絞り機構) 9 室外熱交換器 19 液面センサ(組成比検出手段) 33 室内送風機用モータ制御器(制御手段) 37 室内ルーバ用モータ制御器(制御手段) 39 電動式膨脹弁制御器(制御手段) 45 室外送風機用モータ制御器(制御手段) 49 吐出温度制御器(制御手段) 53 室内熱交換器温度制御器(制御手段) 61 除霜用温度制御器(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 哲司 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝住空間システム技術研究所内 (72)発明者 後藤 功一 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機,室外熱交換器,室内熱交換器お
    よび、絞り機構を備えた冷凍サイクル内に非共沸混合冷
    媒を封入し、この非共沸混合冷媒の組成比が変化する運
    転条件に応じて、基本となる運転制御パラメータを変更
    する制御手段を設けたことを特徴とする空気調和装置。
  2. 【請求項2】 組成比が変化する運転条件は、絞り機構
    の絞り度合いであることを特徴とする請求項1記載の空
    気調和装置。
  3. 【請求項3】 圧縮機,室外熱交換器,室内熱交換器お
    よび、絞り機構を備えた冷凍サイクル内に非共沸混合冷
    媒を封入し、前記冷凍サイクルの運転時における非共沸
    混合冷媒の組成比を検出する組成比検出手段と、この組
    成比検出手段の検出値に応じて基本となる運転制御パラ
    メータを変更する制御手段とを設けたことを特徴とする
    空気調和装置。
  4. 【請求項4】 組成比検出手段は、冷凍サイクル中の所
    定位置に設けられて非共沸混合冷媒を液状態で貯溜する
    冷媒貯溜部内に設置され、この冷媒貯溜部内の冷媒貯溜
    量を検出する液面センサであることを特徴とする請求項
    3記載の空気調和装置。
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