JP3540786B2 - 自走式土質改良機及びその混合装置取外し方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、受け入れた土砂を土質改良材と混合して改良する自走式土質改良機及びその混合装置取外し方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、建設省によるいわゆる建設リサイクル推進計画の策定(1997年)といった廃棄物再利用促進の背景の下、例えば、ガス管等の埋設工事、上下水道工事、及びその他の道路工事・基礎工事等において発生する建設発生土砂を土質改良材とともに混合処理し、リサイクル用の改良土とする自走式土質改良機のニーズが拡がりつつある。
このような自走式土質改良機としては、例えば特開2000−230248号公報に記載のように、土砂を受け入れるホッパ(土砂ホッパ)と、このホッパ内の土砂を搬送する搬送コンベア(搬入コンベア)と、この搬送コンベア上の土砂に土質改良材を添加する土質改良材供給装置(土質改良材ホッパ)と、搬送コンベアから導入された土砂及び土質改良材を混合し改良土を生成する混合装置(処理槽)と、この混合装置から導出された改良土を機外に排出する排出コンベア(搬出コンベア)とを本体フレーム上に配設したものが既に提唱されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記混合装置において、例えば石等の異物がパドルミキサとこれを内包する混合装置本体の内壁との間に噛み込み、パドルの破損や稼動停止等といった不具合が生じた場合においては、混合装置自体を自走式土質改良機から取外さなければならないことがある。
【0004】
しかしながら、上記従来技術において、混合装置を取外すためには、混合装置上方に位置する上記搬送コンベア、土質改良材供給装置、ホッパ及び篩装置の全てを取外す必要がある。このように、篩装置、ホッパ、土質改良材供給装置、及び搬送コンベアを全て取外して混合装置のメンテナンスを行う作業には、多大な労力及び時間を要し、この間は改良土の生産作業を中断せざるを得ない。その結果、改良土の生産性が低下してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の事柄に基づいてなされたものであり、その目的は、混合装置のメンテナンス作業の容易化により改良土の生産性の低下を防止することができる自走式土質改良機及びその混合装置取外し方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、受入れた土砂を土質改良材と混合して改質する自走式土質改良機において、長手方向に対向して配置したフレーム、及びこのフレームにその短手方向に対向して配置したビームを有する枠状の本体フレームと、この本体フレームによって形成された内側空間を通過させて下方に降ろせるように、その幅方向寸法を前記フレーム間の寸法より小さく設定した混合装置と、この混合装置と前記フレームとを着脱可能に連結する連結部材とを備える。
【0007】
本発明においては、混合装置を長手方向に配置した一対のフレーム及び短手方向に配置した一対のビームからなる枠状の本体フレーム上に連結部材を介して着脱可能に設け、その幅方向寸法をフレームの間の間隔よりも狭く設定することにより、取外した混合装置を枠状の本体フレームの内側空間から取出せる構成とした。これにより、不具合への対処のために、混合装置自体を自走式土質改良機から取外す場合、混合装置上方の各機器を取外す必要がなくなり、生成した改良土を機外に排出するために混合装置下方に設けた排出コンベアのみを取外し、枠状に形成した本体フレームの内側を通して、下方から例えば地面に混合装置を容易に降ろすことができる。また、このように混合装置を地面に載置すると、自走式土質改良機は混合装置を跨いだ状態となり、この状態で、自走式土質改良機を所定距離走行させることにより、混合装置を完全に自走式土質改良機から取り出された状態とすることができる。従って、混合装置のメンテナンス作業を容易に行うことができるようになり、このメンテナンス作業に伴う稼動停止時間を短縮することができるので、改良土の生産性の低下を防止することができる。
【0012】
(2)上記目的を達成するために、本発明は、受入れた土砂を土質改良材と混合して改質する自走式土質改良機に備えられる混合装置の取外し方法において、前記混合装置の下方に設けられ、前記混合装置からの改良土を機外に排出する排出コンベアを取外した後、前記混合装置を上方から吊った状態で枠状の本体フレームとの連結を解き、この枠状の本体フレームの内側を通過させて混合装置を下方に取外す。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の自走式土質改良機の一実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の自走式土質改良機の一実施の形態の全体構造を表す側面図、図2はその上面図である。
これら図1及び図2において、1は走行体で、この走行体1は、トラックフレーム2と、このトラックフレーム2の両端に設けた従動輪3及び駆動輪4と、この駆動輪4に直結した駆動装置5と、従動輪3及び駆動輪4に掛け回した履帯6と、トラックフレーム2の上部に設けた本体フレーム7とで構成されている。また、この本体フレーム7は、それぞれ上記トラックフレーム2上部に略平行となるよう、長手方向に対向して配設した1対のフレーム7A,7Aと、この1対のフレーム7A,7A間に略平行となるよう、短手方向に対向して設けた1対のビーム7B,7B(後述の図4参照)と、フレーム7A,7Aの長手方向一方側(図1中左側)に支持ポスト7C,7Cを介して支持した支持ビーム7D,7Dとで構成されている。
【0014】
8は投入される土砂を粒度に応じて選別する篩装置で、この篩装置8は、本体フレーム7(支持ビーム7D)上部にばね9を介して振動可能に支持されており、内部に装着した格子10(図2参照)の目の大きさよりも大きなものを除去し、小さなものを下方へ導くようになっている。11はこの篩装置8を加振する駆動装置(図2参照)である。12は篩装置8で選別された土砂を受け入れるホッパで、このホッパ12は、上方拡開の概略枠型に形成されており、篩装置8の下方に位置するように本体フレーム7(支持ビーム7D)に支持されている。13はこのホッパ12内の土砂を搬送する搬送コンベアで、この搬送コンベア13は、ホッパ12の下方から搬送方向(図1中右方向)に向かって上り傾斜となるように、本体フレーム7(支持ポスト7C)に支持されている。
14はこの搬送コンベア13上の土砂に土質改良材を添加する土質改良材供給装置で、この土質改良材供給装置14は、本体フレーム7(フレーム7A)の長手方向(図1中左右方向)中央付近に立設した複数(例えば3本)の支柱15に支持されている。また、この土質改良材供給装置14は、略円筒箱型に形成された土質改良材の貯留部16と、この貯留部16の下部に搬送コンベア13上方に位置するように設けられ、搬送コンベア13により搬送される土砂に土質改良材を添加する供給部17(例えばロータリフィーダ等)とで構成されている。
【0015】
18は搬送コンベア13から導入された土砂及び土質改良材を混合して改良土を生成する混合装置である。
図3はこの混合装置18の取付状態を表す図1中矢印III方向から見た正面図、図4はその部分上面図である。
これら図3及び図4において、19はこの混合装置18の本体で、この混合装置本体19は、概略箱型に形成されており、その長手方向一方側(図4中左側)上部に土砂及び土質改良材の入口20を、他方側(図4中右側)下部に改良土の出口21を設けている。22はこの混合装置本体19の長手方向(図1中左右方向)両端から幅方向(図4中上下方向)に突設した取付部で、この取付部22は、本体フレーム7(フレーム7A)上にボルト23により着脱可能に締結された連結部材24に対し、ボルト25A及びナット25Bにより着脱可能に締結されている。このように、混合装置18は、連結部材24を介してフレーム7A,7A上に掛け渡されるように、着脱可能に設けられている。
なお、本体フレーム7を構成する材料として、例えば、ボルトのネジ切りをするために十分な肉厚のない角パイプ等を用いた場合、図3に示すように、フラットバー等の板材26をフレーム7A上の所定の位置に溶接等で固着すれば、比較的深いネジ穴を切ることができ、ボルト23による締結強度を十分に確保することができる。また、比較的肉厚の厚い角パイプや中実の角棒等、比較的深いネジ穴を切ることができる鋼材を用いた場合は、必ずしも板材26を設ける必要はない。
【0016】
27は混合装置本体19内に設けた複数(この例では2本)のパドルミキサ(図4参照)で、このパドルミキサ27は、混合装置本体19の長手方向(図4中左右方向)に略平行に配設した回転軸28と、この回転軸28に放射状に複数設けたパドル29とで構成されている。30はパドルミキサ27の回転軸28の両端付近を回転自在に支持する軸受、31は回転軸28の他方(図4中右方)に設けたギア、32は回転軸28の他端(図4中右端)に直結した駆動装置で、先のギア31は隣接する回転軸28のもの同士噛合しており、駆動装置32を駆動することによって、隣接するパドルミキサ27がほぼ同一回転数で互いに反対方向に回転駆動するようになっている。なお、33はこのギア31等を内包するギアボックス、34は混合装置本体19上面に開閉可能に設けた点検窓である。
【0017】
混合装置18は、上記の構造により、搬送コンベア13からの土砂及び土質改良材を入口20を介して導入し、これらをパドルミキサ27により混合して改良土を生成しつつ反対側に移送し、出口21から生成した改良土を下方に導出するようになっている。
また、この混合装置18は、その幅方向(図4中上下方向)寸法W1が、本体フレーム7のフレーム7A,7A間寸法W2よりも小さく、また、その長手方向(図4中左右方向)寸法L1は、前述のビーム7B,7B間寸法L2よりも小さく設定されている。つまり、混合装置18そのものは、フレーム7A,7A及びビーム7B,7Bにより構成された本体フレーム7の枠状の部分の内側を通過することができるようになっている。
【0018】
図1及び図2に戻り、35は混合装置18から導出された改良土を自走式土質改良機外(この場合図1中右側)へ搬送し排出する排出コンベアで、この排出コンベア35は、本体フレーム7(フレーム7A)及び動力装置36(後述)から支持部材37,37を介して吊り下げ支持されている。また、この排出コンベア35は、上記混合装置18の出口21の下方に位置する搬送方向下流側(図1中左側)端部から本体フレーム7長手方向他方側(図1中右側)に延在し、かつ、図1に示すように搬送方向(図1中右方向)に上り傾斜に設けられている。38はこの排出コンベア35の駆動装置で、搬送ベルト39を循環駆動させるものである。
なお、上記動力装置36は、本実施の形態の自走式土質改良機の駆動源を備えるもので、この動力装置36は、本体フレーム7(フレーム7A)の長手方向他方側(図1中右側)端部に支持部材40を介して支持されている。また、繁雑防止のため特に図示しないが、この動力装置36は、エンジンと、このエンジンにより駆動される少なくとも1つの油圧ポンプと、この油圧ポンプから各駆動装置に供給される圧油を制御する複数のコントロールバルブとを内蔵している。
【0019】
次に、上記構成の本実施の形態の自走式土質改良機の動作及び作用を説明する。
例えば油圧ショベル等により篩装置8に改質対象となる土砂を投入すると、この篩装置8の格子10を通過した土砂が下方のホッパ12へと導入される。ホッパ12で受け入れられた土砂は、その下方の搬送コンベア13上に載置され、搬送中に土質改良材供給装置14により土質改良材を添加されて混合装置18に導入される。混合装置18へ導入された土砂及び土質改良材は、混合装置18内のパドルミキサ27で均一に攪拌混合され、排出コンベア35上に導出される。そして、改良土はこの排出コンベア35によって搬送され機外に排出される。
【0020】
ここで、上記混合装置18において、例えば石等の異物が上記パドルミキサ27とこれを内包する混合装置本体19の内壁との間に噛み込んでしまった場合、パドル29の破損や稼動停止等といった不具合が生じる場合がある。このような場合、例えば混合装置本体19に設けた上記点検窓34等から対処することができることもあるが、通常、このような不具合は稼動時に生じるため、混合装置本体19内は土砂及び土質改良材で満たされている場合が多く、点検窓34からでは、必ずしも不具合の発生箇所が特定できるとは限らない。また、噛み込みによりパドルミキサ27の動作が不能となった場合、内部の土砂及び土質改良材を排出することも困難であり、結局、混合装置18自体を自走式土質改良機から取外さなければならないことがある。
【0021】
図5は本実施の形態の自走式土質改良機を用いた混合装置18の取外し作業の一例を表す側面図で、図1に対応する図である。なお、この図5において、上記フレーム7A及び走行体1の紙面直交方向手前側を図示省略している。また、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略すると共に、必要に応じて先の各図を参照する。
この図5は、混合装置18下方に位置していた排出コンベア35(図1参照)を取外した状態を表しており、本実施の形態において混合装置18を取外す場合、まずこの図5に示す状態とし、この状態で複数のチェンブロック41等を用いて混合装置18を上方の土質改良材供給装置14からバランス良く吊り下げ支持する(吊り下げる手段としては、特にチェンブロックに限られない)。
次に、上記ボルト25A及びナット25B(図3参照)を取外して混合装置18の連結部材24(図3参照)との連結を解き、そのままチェンブロック41を緩めていくことにより、混合装置18をフレーム7A,7A及びビーム7B,7Bによる本体フレーム7の略枠状部分の内側を通過させて下方に降ろす。これにより、混合装置18は、履帯6,6間の地面に載置された状態となり、この状態でチェンブロック41を混合装置18から取外す。なお、混合装置18を下方に降ろす際、上記ボルト23を外して連結部材24をフレーム7Aから取外すと、連結部材24と競ることなく、よりスムーズに混合装置18を降ろすことができる。
そして、混合装置18を跨いだ状態の自走式土質改良機を前後方向(図5中左右方向)のいずれかに走行させることにより、残された混合装置18は、完全に自走式土質改良機から取り出された状態となる。
【0022】
本実施の形態においては、混合装置18の幅方向寸法W1及び長手方向寸法L1が、それぞれ本体フレーム7のフレーム7A,7A間寸法W2及びビーム7B,7B間寸法L2よりも小さく設定されているので、上記ボルト25A及びナット25Bが取外され、連結部材24との連結を解かれた状態の混合装置18は、フレーム7A,7A及びビーム7B,7Bによる本体フレーム7の略枠状部分の内側を通過することができ、図5のように排出コンベア35を取外すのみで、下方から容易に降ろすことができる。
従って、本実施の形態においては、仮に混合装置18に不具合が生じた場合、篩装置、ホッパ、土質改良材供給装置、搬送コンベア等、その上方に位置する機器を全て取外さなければ混合装置を取外すことができない上記従来技術に比べ、混合装置18の取外しが容易にできるので、それだけ混合装置18のメンテナンス作業が容易となる。これにより、このメンテナンス作業に伴う稼動停止時間を短縮することができ、改良土の生産性の低下を防止することができる。また、混合装置18を組み付ける作業も、上記と逆の手順で容易に行えることは言うまでもない。
【0023】
なお、上記混合装置18の取付部22の幅をさらに短くし、その分、連結部材24を混合装置18方向に延長することにより、混合装置18自体の幅をより狭くすることができ、混合装置18の本体フレーム7の通過がそれだけ容易になる。また、混合装置18の取付部22及びこれらと本体フレーム7とを連結する連結部材24を混合装置18の幅方向(図4中上下方向)に設けたが、これに限られず、混合装置18の長手方向(図4中左右方向)に設けた場合も同様の効果を得る。
【0024】
以下に、本発明の自走式土質改良機の他の実施の形態を説明する。
図6は本発明の自走式土質改良機の他の実施の形態に備えられた混合装置18の取付状態を表す正面図で、先の図3に対応する図である。なお、この図6において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略すると共に、必要に応じて先の各図も適宜参照する。
この図6において、24’は混合装置18の上記取付部22と本体フレーム7(フレーム7A、厳密には上記板材26)とを連結する連結部材で、この連結部材24’は、図6に示すように、ボルト42,43により、取付部22の下部及びフレーム7Aの上部にそれぞれ締結され、これにより、混合装置18は、フレーム7A上に着脱可能に支持されている。その他の構成は、上記一実施の形態と同様である。
【0025】
本実施の形態においても、先の図5に示したように、例えば混合装置18を上方から吊り下げた状態でボルト42を取外し、混合装置18を例えば長手方向一方側(図6中紙面直行方向手前側)にスライドさせ、取付部22が連結部材24’と干渉しないようにする(後述の図9も参照)ことにより、上記と同様に排出コンベア35(図1参照)のみを取外せば、混合装置18を下方から容易に取り外すことができる。また、連結部材24’はボルト43によりフレーム7Aに着脱可能になっているので、上記のようにスライドさせる作業が煩わしい場合には、連結部材24’を取外しても良い。本実施の形態においても、同様の効果を得る。
【0026】
本発明の自走式土質改良機のさらに他の実施の形態を説明する。
図7は本発明の自走式土質改良機のさらに他の実施の形態に備えられた混合装置18の取付状態を表す図3に対応する正面図、図8はその上面図、図9はこのさらに他の実施の形態に備えられた混合装置18を取外す作業の一例を表す図である。なお、これら図7乃至図9において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略し、必要に応じて先の各図を参照する。
図7及び図8に示すように、本実施の形態において、連結部材24’がフレーム7A上に直接溶接等により固着されている点以外は、先に図6を用いて説明した本発明の自走式土質改良機の他の実施の形態と同様の構成である。
なお、本実施の形態においては、溶接により連結部材24’をフレーム7Aに取付けているので、板材26を取付ける必要はない。また、本実施の形態と先の他の実施の形態とでは、連結部材24’と混合装置18の取付部22とを固定するボルト42の数が異なるが、これは本発明の技術的思想に係わるものではなく、混合装置18を十分に支持できる強度を有すれば、ボルト42は別に何本でもよい。但し、混合装置18の着脱が煩わしくなる可能性があるため、ボルト42を必要以上に多く設ける必要はない。
【0027】
本実施の形態においても、先の図5に示したように、例えば混合装置18を上方から吊り下げた状態でボルト42を取外し、図9に示すように、混合装置18を例えば長手方向一方側(図9中左側)に若干スライドさせ、取付部22が連結部材24’と干渉しないようにすれば、上記同様、排出コンベア35(図1参照)のみを取外すだけで混合装置18を下方から容易に取り外すことができる。本実施の形態においても、同様の効果を得る。
【0028】
なお、以上説明した各実施の形態において、履帯6を有するいわゆるクローラ式の走行体1を備える自走式土質改良機を例にとって説明してきたが、これに限られず、以上の各実施の形態は、例えばいわゆるホイール式の走行体を備える自走式土質改良機にも適用可能である。また、篩装置8をいわゆる振動篩としたが、これに限られず、固定篩を用いた自走式土質改良機にも以上の各実施の形態は適用可能である。
また、土砂投入性への配慮として、篩装置8の上方にいわゆる煽りを設けたものにも、上記各実施の形態は適用可能である。さらに、土砂及び土質改良材をパドルミキサ27により混合して改良土を生成するいわゆるミキシング方式の混合装置18を搭載した自走式土質改良機を例にとって説明したが、以上の各実施の形態は、例えばソイルカッタ等を用いて土砂及び土質改良材を解砕混合し、さらに高速回転するロータリハンマ等を用いて細粒化するいわゆる解砕方式の混合装置を搭載した自走式土質改良機に対しても適用できる。
これらの場合も同様の効果を得る。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、混合装置を長手方向に配置した一対のフレーム及び短手方向に配置した一対のビームからなる枠状の本体フレーム上に連結部材を介して着脱可能に設け、その幅方向寸法をフレームの間の間隔よりも狭く設定することにより、取外した混合装置を枠状の本体フレームの内側空間から取出せる構成としたので、混合装置下方に位置する排出コンベアのみを取外せば、混合装置を取外して下方に降ろすことができる。これにより、混合装置のメンテナンス作業を容易に行うことができ、このメンテナンス作業に伴う稼動停止時間を短縮することができるので、改良土の生産性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式土質改良機の一実施の形態の全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の自走式土質改良機の一実施の形態の全体構造を表す上面図である。
【図3】本発明の自走式土質改良機の一実施の形態に備えられた混合装置の取付状態を表す図1中矢印III方向から見た正面図である。
【図4】本発明の自走式土質改良機の一実施の形態に備えられた混合装置の取付状態を表す図4中上から見た部分上面図である。
【図5】本発明の自走式土質改良機の一実施の形態に備えられた混合装置の取外し作業の一例を表す側面図で、図1と同様の方向から見た図である。
【図6】本発明の自走式土質改良機の他の実施の形態に備えられた混合装置の取付状態を表す正面図で、図3に対応する図である。
【図7】本発明の自走式土質改良機のさらに他の実施の形態に備えられた混合装置の取付状態を表す正面図で、図3に対応する図である。
【図8】本発明の自走式土質改良機のさらに他の実施の形態に備えられた混合装置の取付状態を表す上面図で、図4に対応する図である。
【図9】本発明の自走式土質改良機のさらに他の実施の形態に備えられた混合装置の取外し作業の一例を表す上面図である。
【符号の説明】
7 本体フレーム
7A フレーム
7B ビーム
18 混合装置
24 連結部材
24’ 連結部材
L1 混合装置の長手方向寸法
L2 ビーム間寸法
W1 混合装置の幅方向寸法
W2 フレーム間寸法
Claims (2)
- 受入れた土砂を土質改良材と混合して改質する自走式土質改良機において、
長手方向に対向して配置したフレーム、及びこのフレームにその短手方向に対向して配置したビームを有する枠状の本体フレームと、
この本体フレームによって形成された内側空間を通過させて下方に降ろせるように、その幅方向寸法を前記フレーム間の寸法より小さく設定した混合装置と、
この混合装置と前記フレームとを着脱可能に連結する連結部材と
を備えたことを特徴とする自走式土質改良機。 - 受入れた土砂を土質改良材と混合して改質する自走式土質改良機に備えられる混合装置の取外し方法において、
前記混合装置の下方に設けられ、前記混合装置からの改良土を機外に排出する排出コンベアを取外した後、
前記混合装置を上方から吊った状態で枠状の本体フレームとの連結を解き、この枠状の本体フレームの内側を通過させて混合装置を下方に取外すことを特徴とする混合装置の取外し方法。
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