JP3540559B2 - 洗浄機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は洗浄槽が上面に開口部を有する構造の洗浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば食器洗浄機等の洗浄機において、洗浄槽が上面に開口部を有するものは、被洗浄物の出し入れがその洗浄槽の上面の開口部からでき、使用者が逐一かがむ必要がないことから、使い勝手が良い利点を有している。
しかして、この上面に開口部を有する洗浄槽に対しては、蓋が一般に横方向へのスライド式にて設けられている。これは、洗浄機の設置場所の上方に吊戸棚など他の設備が存することが多く、蓋が開状態でその吊戸棚などに当たらないようにするためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の横方向スライド式の蓋では、キャビネットの天板に蓋のスライドを案内するガイドレールを設ける必要がある。しかしながら、食器洗浄機をキャビネットに後付けで取付けるような場合、キャビネットの天板にはガイドレールが設けられていないため、食器洗浄機を設置することが不可能あるいは困難になってしまう。
【0004】
これを避けるには、蓋を後端側枢支の上下回動式にすることによって天板にガイドレールを設ける必要をなくせば良いが、洗浄槽の上面の開口部は被洗浄物の出し入れの便を考慮して相当に大きく、これを閉鎖する蓋もかなり大形である。このため、蓋を上下回動式にすると、蓋が開いた際に前述の吊戸棚などに当たってしまう。又、吊戸棚などに当たらなかったとしても、開いた状態では大形の蓋が起立状態となるため、目障りになる等の問題を生じる。
【0005】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、蓋をガイドレールを設ける必要のない上下回動式としながらも、開放時に吊戸棚等に当たるおそれがなく、又、蓋が目障りになることもなくて、更に、閉状態では蓋を閉状態に確実に留めることができ、且つ操作上無理なく確実に水封することのできる洗浄機を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の洗浄機は、第1に、上面に開口部を有する洗浄槽と、この洗浄槽の内部で被洗浄物を洗浄する洗浄機構と、前記洗浄槽の開口部を開閉すべく、一端側が上下回動可能に枢支され、二つ折り可能に構成されて、開時には二つに折り畳まれ、閉時には伸ばされて前記洗浄槽の開口部を覆う蓋と、この蓋の二つ折り可能な部分近傍の両側にスライド可能に設けられたロック用係止部材と、このロック用係止部材を移動操作する操作部材と、前記ロック用係止部材又は前記洗浄槽側に設けられ、蓋の閉状態で相手部材と係合することにより蓋をロックする第1の係合部、及びそのロック位置からの前記操作部材の操作によるロック用係止部材のスライドに伴い該ロック用係止部材を介して蓋を下方へ寄せるようにガイドする斜面、並びにその蓋を前記第1の係合部の係合によるロック位置より下方に寄せた位置でロックする第2の係合部と、前記洗浄槽側の開口部周縁又は蓋の裏面周縁部のいずれかに設けられた水封部材とを具備して成ることを特徴とする(請求項1)。
【0007】
このものによれば、蓋は開時に二つに折り畳まれるから、背丈の低い小形の形態になる。又、閉状態では、蓋は、二つ折り状態から伸びて洗浄槽の開口部を覆い、この状態でロック用係止部材が洗浄槽側に第1の係合部で係合することにより、ロックされる。更に、この場合、操作部材を操作することで、蓋は上記第1の係合部によるロック位置より下方に寄せられた位置で第2の係合部によりロックされ、これに伴い水封部材が押圧されて、より高い水封機能を発揮するようになる。
【0008】
本発明の洗浄機は、第2に、上面に開口部を有する洗浄槽と、この洗浄槽の内部で被洗浄物を洗浄する洗浄機構と、前記洗浄槽の開口部を開閉すべく、一端側が上下回動可能に枢支され、第1の蓋体と第2の蓋体とにより二つ折り可能に構成されて、開時には二つに折り畳まれ、閉時には伸ばされて前記洗浄槽の開口部を覆う蓋と、この蓋の二つ折り可能な部分にスライド可能に設けられた連結部材と、前記蓋の他端部側にスライド可能に設けられたロック用係止部材と、このロック用係止部材及び前記連結部材を移動操作する操作部材と、前記ロック用係止部材又は前記洗浄槽側に設けられ、蓋の閉状態で相手部材と係合することにより蓋をロックする第1の係合部、及びそのロック位置からの前記操作部材の操作によるロック用係止部材のスライドに伴い該ロック用係止部材を介して蓋を下方へ寄せるようにガイドする斜面、並びにその蓋を前記第1の係合部の係合によるロック位置より下方に寄せた位置でロックする第2の係合部と、前記連結部材に設けられ、前記操作部材の操作による連結部材のスライドによって前記第1の蓋体及び第2の蓋体を結合する結合部と、前記洗浄槽側の開口部周縁又は蓋の裏面周縁部のいずれかに設けられた水封部材とを具備して成ることを特徴とする(請求項7)。
【0009】
このものでも、蓋は開時に二つに折り畳まれるから、背丈の低い小形の形態になる。又、閉状態では、蓋は、二つ折り状態から伸びて洗浄槽の開口部を覆い、この状態でロック用係止部材が洗浄槽側に第1の係合部で係合することにより、ロックされる。更に、この場合、操作部材を操作することで、蓋は、第1の蓋体と第2の蓋体とが連結部材の結合部によって結合され、又、その操作部材の操作により、第1の係合部によるロック位置より下方に寄せられた位置で第2の係合部によりロックされ、これに伴い水封部材が第2の係合部の位置に関係なく全体に押圧されて、より高い水封機能を発揮するようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をシステムキッチンの流し台用キャビネットに組込む食器洗浄機に適用した第1実施例につき、図1ないし図15を参照して説明する。
まず図2及び図3にはシステムキッチンの流し台用キャビネット1を示しており、これの例えばステンレス板から成る天板2には、図2に示すように、シンク3を形成すると共に、このシンク3の側方部に位置して水切り板部4を形成し、そして、その水切り板部4の側方部に本発明に係る食器洗浄機5を設けている。
【0011】
上記食器洗浄機5は槽体6を主体に構成したもので、その槽体6は天板2に形成した開口部7(図4参照)を通じて上方からキャビネット1内に収納している。従って、この実施例の食器洗浄機5はシステムキッチンの流し台用キャビネット1を外箱として利用するものである。
【0012】
上記槽体6はプラスチック製で、その上部には周縁部に取付用のフランジ部8、凹部9、及び段部10(図2参照)を外方より内方へ順に形成し、そして、その段部10の内方に上面が開口する洗浄槽11を形成している。なお、槽体6は、図4に示すように、段部10を天板2の開口部7周縁のフランジ部12に水封用のガスケット13を介して載置し、その上で複数個のねじ14により締付けることによって、天板2に取付けている。又、槽体6のねじ14挿入部の上方にはねじ隠し用のキャップ15を装着している。
【0013】
洗浄槽11の内部には、図2に示すように、底部に洗浄機構を構成する噴水アーム16及びヒータ17を配設しており、その上方部に、被洗浄物である食器を収容する食器かご18を洗浄槽11の上面の開口部を通じ出し入れ可能に収納している。又、洗浄槽11には給水弁19を具えた給水管20を接続しており、その給水弁19を開放することによって、水道水が給水管20から洗浄槽11内に所定水位となるまで供給されるようにしている。そして、その水は前記ヒータ17によって所定温度例えば60[℃]程度まで加熱されるようになっている。
【0014】
更に、洗浄槽11の外側には洗浄ポンプ21と排水ポンプ22とを設けており、その洗浄ポンプ21によって、洗浄槽11の底部に設けたフィルタ付き貯水タンク部23から洗浄槽11内の洗浄水を吸入して前記噴水アーム16に圧送するようになっている。又、排水ポンプ22によって、同貯水タンク部23から洗浄槽11内の洗浄水を吸入し前記シンク3の図示しない排水管に排出するようになっている。
【0015】
噴水アーム16は上述のように洗浄水が圧送されてくると、その洗浄水を食器かご18内の食器(被洗浄物)に向けて噴射すると共に、その噴射の反動によって回転するようになっており、この回転により食器に洗浄水が満遍なく噴射され、食器の洗浄が行われる。
加えて、洗浄槽11の外側には送風機24を設けている。この送風機24は乾燥行程時に洗浄槽11内に外気を送り込むもので、その送り込まれた空気は前記ヒータ17により加熱されて熱風化され、この熱風により洗浄後の食器を乾燥させるようになっている。
【0016】
さて、洗浄槽11の上面の開口部は蓋25により開閉されるようになっている。この蓋25は、図3に示すように、第1の蓋体である後蓋体26と、第2の蓋体である前蓋体27とから成るもので、その両蓋体26,27は、図4に示すように、ともに上殻26a,27aと下殻26b,27bとから成っている。この上殻26a,27a及び下殻26b,27bは例えばすべてプラスチック製であるが、中でも洗浄槽11内に面する殻26b,27bは耐熱プラスチック製としている(上殻26a,27aも耐熱プラスチック製としても良い)。
【0017】
両蓋体26,27は、これらの上殻26a,27aと下殻26b,27bとをそれぞれねじ28により結合して中空の偏平な矩形箱状に構成したものであり(この場合、ねじ28による結合構造は後蓋体26についてのみ図示したが、前蓋体27も同様である)、更に、下殻26bの前縁部と下殻27bの後端部には図5に示すように筒状の連結部26c,27cを交互配置でそれぞれ横一列状に多数形成し、これらを組合わせて1本の細棒状シャフト29(図4参照)を通し連結することによって、両蓋体26,27を回動可能に連結し、蓋25としては二つ折り可能に構成している。
【0018】
しかして、蓋25は、一端側である後蓋体26の後端部を洗浄槽11側に上下回動可能に枢支している。この蓋25の後蓋体26の後端部を枢支する枢支機構30は、軸31を有するもので、この軸31は、詳細には図6及び図7に示すように、円柱部31aと、断面非円形例えば小判形の非円柱部31bとを、円形のつば部31cを境にしてその両側に有している。
【0019】
枢支機構30は、そのほか、円柱状の軸受部32aを有する軸受部材32と、レバー33、弾性体であるスプリング34、及び取付板35を具えており、そのうちの軸受部材32の軸受部32aに軸31の円柱部31aを挿入して回転可能に支承している。又、レバー33は軸31の円柱部31aの反非円柱部31b側端部にねじ36によって取付け、該レバー33の先端部と取付板35の前部に形成した立上り片35aとの間にスプリング34を張架している。
【0020】
そして、枢支機構30は、図8に示すように2組を1組ずつ左右に分けて前記槽体6の後辺部の段部10上に配置し、この位置で、軸31の非円柱部31bがそれぞれ外側を向く状態で、図9に示すように、取付板35を軸受部材32と共にねじ37によって槽体6に取付けている。
又、槽体6の後辺部の段部10上にはカバー38を爪39によって取付けており、このカバー38によって両枢支機構30を覆い、図10に示すように、軸31の非円柱部31bだけをカバー38外に突出させている。
【0021】
一方、蓋25には、後蓋体26の後端部の両側に弾性取付部材40をねじ41によって取付けている。この弾性取付部材40は先端部側にほゞU字状部40aを有するもので、更にそのほゞU字状部40a片側の自由片部40bの内側には爪40cを形成しており、この爪40cを有する自由片部40bの弾性により、ほゞU字状部40aを上記カバー38から突出した軸31の非円柱部31bに係合させて着脱可能に取付けており、もって蓋25の後蓋体26の後端部を洗浄槽11側に上下回動可能に枢支している。
【0022】
ここで、図8に示すように、蓋25の枢支部から蓋25全体の先端部である前蓋体27の前端部までの長さをL0 とし、枢支部から二つ折り可能な部分である後蓋体26の前端部までの長さをL1 としたとき、長さL1 が長さL0 の半分より大きい、すなわち、L1 >(L0 /2)となるように設定している。
【0023】
又、図4及び図5に示すように、洗浄槽11側の開口部周縁である段部10には、溝42を全周にわたり形成していて、この溝42に水封部材である矩形枠状のパッキン43を装填している。このパッキン43に対し、蓋25の後蓋体26の裏面及び前蓋体27の裏面には、それぞれ凸部44,45を後蓋体26及び前蓋体27の連結部分を除きそれぞれコ字形のリブ状に形成している。
【0024】
更に、蓋25の二つ折り可能な部分の合わせ部分である上記後蓋体26及び前蓋体27の合わせ部分には、図4に示すように、第2の水封部材であるパッキン46を合わせ部分の全長にわたり設けている。このパッキン46は詳細には例えば後蓋体26に取付けており、該後蓋体26から前蓋体27の後端面に圧接する突出寸法を有している。
【0025】
そして、蓋25の先端部側である前蓋体27の中央部よりやゝ後側の部分の上側には手掛部47を設けている。この手掛部47は、前蓋体27の中央部よりやゝ後側の部分で前記上殻27aに形成した円形の凹部48と、この凹部48に収納した操作部材49とから成るもので、その操作部材49は、凹部48のほゞ前半部を占める、蓋付き椀状物を縦に半割りしたような袋状を成し、底部49aのみ円形を成している。この操作部材49の底部49aには、中心部に円筒状のボス50を有しており、その後方部と前方部とにピン51,52を有していて、ボス50を凹部48の底部の中心部にワッシャ付きのねじ53によって水平回動可能に取付け、ピン51,52を凹部48の底部に形成した孔54,55を通して下方の前蓋体27内に突出させている。
【0026】
前蓋体27内には、蓋25の二つ折り可能な部分の近傍に位置して、ロック用係止部材56,57を配設している。このロック用係止部材56,57は、図11に示すようにクランク状で、各一端部に前後(図中上下)に長い長孔58,59を有しており、この長孔58,59に上記操作部材49のピン51,52を嵌入させている。なお、上記操作部材49のピン51,52を通した前記凹部48の孔54,55も長孔58,59と同様の長孔状を成している。
【0027】
しかして、前蓋体27内には、中央寄りの部分と左右の両側部とに、それぞれ前後に列して左右に開放する案内部60,61,62,63を下殻27bと一体に形成しており、この各案内部60〜63の各間にロック用係止部材56,57を位置させることによって、ロック用係止部材56,57を案内部60〜63で左右にスライド可能に案内するようにしている。
【0028】
又、前蓋体27の上殻27aには、ロック用係止部材56,57のそれぞれに対応して、図4に示すリブ64を形成しており(ロック用係止部材56に対応するもののみ図示したが、ロック用係止部材57に対応しても形成している)、これらによってロック用係止部材56,57を下殻27bにスライド可能に押え付け、もって蓋25の上壁である前蓋体27の上殻27aと下壁である下殻27bとの間でロック用係止部材56,57をスライド可能に挟持している。
【0029】
更に、図11に示すように、ロック用係止部材56,57の各中間部と、前蓋体27の下殻27bの案内部62,63近くの部分に形成したピン65,66との間には、それぞれ弾性体であるスプリング67,68を張架しており、これらによってロック用係止部材56,57をそれぞれ外方に付勢し、その各先端部を前蓋体27の両側面部から外方へ突出させるようにしている。
【0030】
上記前蓋体27の両側面部から突出するようにされたロック用係止部材56,57の先端部は、図1の(a)に代表して示すごとくで、第1の係合部56a,57aを有すると共に、第2の係合部56b,57bを有している。これら第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bは、高低差Sの階段状を成すもので、第1の係合部56a,57aが下方に、第2の係合部56b,57bが上方に位置している。
【0031】
又、第1の係合部56a,57aより下側には、これら第1の係合部56a,57aより基部側(図1で左側)の箇所より先方に向かって漸次上昇する斜面56c,57cを形成しており、第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bとの間には、反対に先方に向かって漸次下降する斜面56d,57dを形成している。
加えて、第2の係合部56b,57bは、図12及び図13に示すように、ロック用係止部材56,57の両側縁部で長手方向に延びる2つの突条から成る凸形状としている。
【0032】
これらに対して、洗浄槽11側である槽体6の凹部9側壁面には、図1の(a)に代表して示すように、凹部69,70によって被係合部71,72を形成しており、更に、この被係合部71,72の上下両側の端縁部には、それぞれ面取り部71a,72a,71b,72bを形成している。この場合、上側の面取り部71a,72aは曲面状を成すものであり、下側の面取り部71b,72bは斜面状を成すものであるが、その逆であっても良く、あるいはいずれも曲面状、又はいずれも斜面状を成すものであっても良い。
【0033】
又、斜面状を成す面取り部71b,72bは、その角度を、前記ロック用係止部材56,57の第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bとの間の斜面56d,57dの角度とほゞ同じくしている。
【0034】
そして、上記凹部69,70のそれぞれ内部から外部にかけては蓋ロック検出手段である検出機構73を設けている。この検出機構73は、詳細には図14に示すように、一端部74aを凹部69,70内に位置するように配設した検出レバー74と、この検出レバー74の円柱状の中間部74bを凹部69,70の側壁部に形成した保持孔75に回転可能に押え付けてねじ76により固着された押え板77と、この押え板77を貫通した検出レバー74の他端部74cにより作動子78aが押圧されて例えばオン作動するように配置したマイクロスイッチ78とから成るものであり、そのマイクロスイッチ78のオン作動によって食器洗浄機5の運転が実行され、オフ作動によって食器洗浄機5の運転が停止されるようになっている。
【0035】
加えて、蓋25の先端部である前蓋体27の前端部には、中央部に、図4に示すごとく、第2のロック用係止部材である爪ピース79を、弾性体であるスプリング80により常時前外方へ突出するように設けており、これに対応して、洗浄槽11側である槽体6の凹部9前壁面には凹部81によって第2の被係合部82を形成している。なお、爪ピース79も先端部には先方に向かって漸次上昇する斜面79aを下側に有しており、第2の被係合部82は上側の端縁部に曲面状の面取り部82aを形成している。
【0036】
又、蓋25の前蓋体27の前端部の左右両側部には、図5に示すように水抜孔83を形成している。更に、前記枢支機構30を覆ったカバー38の中央部には排気口84を形成している。この排気口84は、図15に示すように、洗浄槽11の側壁上部に形成した排気孔85と管路86により連通するもので、その管路86は、洗浄槽11の排気孔85周縁から延出した管路主壁86aと、この管路主壁86aに結合した管路カバー87とから成っている。そして、管路カバー87には、排気孔85と排気口84との間に位置して排気孔85から出る洗浄水が排気口84に到達するのを阻止する遮水壁87aを形成しており、又、排気口84にはルーバ88を形成している。
【0037】
次に、上記構成のものの作用を述べる。
まず、図2は蓋25が開状態にあるときの様子を示している。このとき、蓋25は、後蓋体26が軸31を中心に上方へ回動し、前蓋体27が後蓋体26とのシャフト29による連結部分から下方へ回動して、二つに折り畳まれた状態となっており、この状態で洗浄槽11の上面の開口部を開放している。
又、このとき、枢支機構30のスプリング34は、図9に実線で示す状態にあって、レバー33から軸31を時計回りに付勢しており、これによって後蓋体26ひいては蓋25の全体を開方向に付勢し、蓋25を開状態に保持している。
【0038】
さて、この状態から、今、手掛部47の凹部48より操作部材49に手先を入れて掛け、この掛けた手先で蓋25を手前に引けば、該蓋25は、後蓋体26が軸31を中心に下方へ回動しつつ、前蓋体27が後蓋体26とのシャフト29による連結部分から前方へ回動することにより、図3、図4、及び図8に示すように、平坦に伸ばされた状態となって、洗浄槽11の上面の開口部を閉鎖する。
【0039】
又、このとき、枢支機構30のスプリング34は、蓋25(後蓋体26)の下方への回動が所定角度以下に達したところで、図9に示す取付板35の立上り片35aに対するスプリング34自身の取付部(一端部)とレバー33の回転中心とを結ぶ線Oを上方に越え、同図に二点鎖線で示す位置に至って、レバー33から軸31を反時計回りに付勢し、これによって後蓋体26ひいては蓋25の全体を閉方向に付勢する。
【0040】
一方、ロック用係止部材56,57は、自然状態では図1の(a)に示すように、スプリング67,68のばね力により各先端部を前蓋体27の両側面部から外方へ突出させた状態にあり、従って、上記蓋25の閉鎖最終段階で、そのロック用係止部材56,57の各先端部が槽体6の最上縁部に当たる。しかしながら、その当たる相手側は槽体6の被係合部71,72の上側の端縁部に形成した面取り部71a,72aであって、且つ、ロック用係止部材56,57の当たる部分自身も斜面56c,57cであり、従って、蓋25の閉鎖時の勢いによって、それら面取り部71a,72a及び斜面56c,57cは、互いに摺接しつつスプリング67,68のばね力に抗してロック用係止部材56,57を後退させるようにガイドする。
【0041】
これによって、ロック用係止部材56,57の先端部は相手部材である槽体6の被係合部71,72を越え、越えたところで、スプリング67,68のばね力により再び突出し、図1の(b)に示すように、第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bとの間の斜面56d,57dが被係合部71,72の下側の面取り部72a,72bに衝止されるまで凹部69,70内に進入して、第1の係合部56a,57aを被係合部71,72に係合させ、かくして蓋25を閉状態にロックする。
【0042】
なお、この場合、蓋25の後蓋体26と前蓋体27との連結部分近傍を上方から少し押圧するか、又は操作部材49を操作することによって、ロック用係止部材56,57の各先端部を、上述同様に槽体6の被係合部71,72を越えさせ、そして、その被係合部71,72に係合させるようにしても良い。
【0043】
更に、爪ピース79も、蓋25の閉鎖最終段階で、先端部が槽体6の凹部81上方の部分(第2の被係合部82)に当たるものの、その当たる相手側は第2の被係合部82の上側の端縁部に形成した面取り部82aであって、且つ、爪ピース79の当たる部分自身も斜面79aであって、従って、上述同様に蓋25の閉鎖時の勢い、あるいは蓋45を上方から押圧する力によって、第2の被係合部82を容易に越え、該被係合部82に係合して、蓋25を閉状態にロックする。
【0044】
又、このとき、蓋25の裏面に設けた凸部44,45は、洗浄槽11側のパッキン43に載って当接するのみで、該パッキン43を強圧してはいない。
更に、このとき、ロック用係止部材56,57は検出機構73の検出レバー74とは未だ無関係の位置にあり、マイクロスイッチ78はオフしたままで、使用者がスタート操作をしても、食器洗浄機5の運転は実行されない。
【0045】
これに対して、その状態から、前記操作部材49に掛けた手先で該操作部材49を図8及び図10に矢印Aで示す反時計回りに操作すると、操作部材49はボス50を中心に同方向へ回動して、ピン51によりロック用係止部材56を矢印Bで示す左方向にスライドさせ、ピン52によりロック用係止部材57を矢印Cで示す右方向にスライドさせる。
【0046】
このロック用係止部材56,57のスライドは、それぞれ案内部60〜63により案内されるものであり、スライドされたロック用係止部材56,57は、先端部をこれまでの位置より更に外方へ突出させる。このため、前記第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bとの間の斜面56d,57dが被係合部71,72の下側の面取り部71b,72bに摺接し、これによりガイドされてロック用係止部材56,57は、下方へ沈みつつ、凹部69,70内に更に進入して、図1の(c)に示すように、第2の係合部56b,57bを被係合部71,72に係合させる。これにより、蓋25は上述の第1の係合部56a,57aによるロック位置より下方へ寄せられて、該下方の位置でロックされる。
【0047】
この場合の蓋25の押し下げ量は、ロック用係止部材56,57の第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bとの高低差Sに等しく、その分、前記蓋25裏面の凸部44,45が、洗浄槽11側のパッキン43を強圧し、洗浄槽11の上面の開口部の周縁と蓋25との間の水封を確実にする。
【0048】
又、このとき、ロック用係止部材56,57は、先端部の斜面56c,57cによって検出機構73の検出レバー74の一端部74aを押し下げ、これによって、検出レバー74は他端部74cによりマイクロスイッチ78の作動子78aを押し込むので、該マイクロスイッチ78がオン作動する。よって、この後、使用者のスタート操作に基づいて、食器洗浄機5の運転が実行される。
【0049】
次いで、上述の状態から、操作部材49を図8及び図10に矢印Dで示す時計回りに操作すると、操作部材49は同方向へ回動して、ピン51によりロック用係止部材56を矢印Eで示す右方向にスライドさせ、ピン52によりロック用係止部材57を矢印Fで示す左方向にスライドさせる。スライドされたロック用係止部材56,57は、先端部をこれまでの位置より内方へ引込めるものであり、これによって、上述の第2の係合部56b,57bによるロック位置から第1の係合部56a,57aによるロック位置に戻って、蓋25の押し下げを解除するから、パッキン43の強圧が解除される。又、検出機構73の検出レバー74の操作も解除されるもので、マイクロスイッチ78がオフ作動するから、このとき、食器洗浄機5が運転中であれば、その運転が即座に停止される。
【0050】
そして、操作部材49を上記時計回りに更に操作すると、ロック用係止部材56は矢印Eで示す右方向に、ロック用係止部材57は矢印Fで示す左方向にそれぞれ更にスライドされて、先端部を更に内方に引込め、洗浄槽11側の凹部69,70から抜け出て、被係合部71,72との係合を完全に解除し、蓋25のロックを解除する。
【0051】
しかして、その後、引き続いて、操作部材49を後上方へ持ち上げ操作すると、蓋25は、後蓋体26が軸31を中心に上方へ回動しつつ、前蓋体27が後蓋体26とのシャフト29による連結部分から下方へ回動することにより、先の図2に示すように、二つに折り畳まれた状態となって、洗浄槽11の上面の開口部を開放する。
又、このとき、爪ピース79は、前蓋体27の動き、中でも最初の動きにより、洗浄槽11側の凹部81から抜け出、第2の被係合部82との係合を解除して、蓋25のロックを解除する。
【0052】
このように本構成のものでは、蓋25はガイドレールを設ける必要のない上下回動式でありながら、開時には二つに折り畳まれ、背丈の低い小形の形態となる。よって、その上方に吊戸棚等があっても、蓋25がその吊戸棚等に当たることが避けられ、目障りになることも避けられる。
【0053】
一方、閉状態では、蓋25は、二つ折り状態から伸ばされて洗浄槽11の上面の開口部を覆い切るもので、更に、この状態で、ロック用係止部材56,57が洗浄槽11側に係合することによりロックされるから、蓋25を閉状態に確実に留めることができて、洗浄運転中における蓋25の水圧,振動による開き、並びにそれによる洗浄水の飛散等の問題を生じないようにでき、併せて、子供のいたずらによる蓋25の開放等も防止することができる。
【0054】
更に、本構成のものにおいては、上記ロック用係止部材56,57による蓋25のロック位置には第1の係合部56a,57aによるロック位置と、第2の係合部56b,57bによるロック位置とがあって、後者のロック位置は前者のロック位置よりも下方であり、その分、蓋25が下方に寄せられ、パッキン43を強圧して一段と高い水封効果が得ることができる。
【0055】
この場合、その高い水封効果を得る操作を、操作部材49を持った手で蓋25を単に押圧することにより行おうとすると、ロック用係止部材56,57が蓋25の二つ折り可能な部分近傍にあって係合部56a,57a,56b,57bが操作部材49から離れた位置に存するため、蓋25をかなりの力で押圧しなければならないことになり、操作性が良くない。
【0056】
その点、本構成のものでは、操作部材49を単純に操作することにより、ロック用係止部材56,57を移動させて上記第2の係合部56b,57bによるロック位置に至らしめ得、パッキン43を強圧することができるので、無理な力を要することなくそれができ、よって、高い水封効果を操作性良く確実に得ることができる。
【0057】
加えて、本構成のものの場合、洗浄機構は、蓋25がロック用係止部材56,57の第1の係合部56a,57aによりロックされる位置では、検出機構73がオン作動しないことにより作動不能で、第2の係合部56b,57bによりロックされる位置では検出機構73がオン作動することにより作動可能としている。これにより、上述のパッキン43を強圧して高い水封効果が得られる状態でのみ洗浄運転を行わせることができるようになり、洗浄水の漏れ等の問題をより確実に生じないようにすることができる。
【0058】
又、本構成のものの場合、ロック用係止部材56,57をスプリング67,68(弾性体)により常時蓋25より外方へ突出するように付勢していて、その付勢力により第1の係合部56a,57aによる蓋25のロックが蓋25の閉鎖と同時に行われるようにしているので、自然にロックがかかり、ことさらロックのための操作を必要としないので、使い勝手を良くすることができる。
【0059】
更に、蓋25がロック用係止部材56,57の第1の係合部56a,57bによりロックされる位置ではパッキン43を強圧しないようにしており、これによって、ロック用係止部材56,57をその第1の係合部56a,57aによるロック位置に至らしめるとき、並びに該ロック位置からロック用係止部材56,57を戻すときの両方向について、パッキン43の弾発力が作用しないようにし得て、それぞれ必要な力(スプリング67,68の付勢力、操作部材49対する使用者の操作力)を少なく済ませ得、コストの抑制及び操作性の向上に一層寄与することができる。
【0060】
又、ロック用係止部材56,57の第1の係合部56a,57a及び第2の係合部56b,57bが係合する相手の槽体6が、その係合に供する被係合部71,72の上下両側に面取り部71a,72a,71b,72bを有しているから、ロック用係止部材56,57が第1の係合部56a,57aによるロック位置に至るとき、そして、第2の係合部56b,57bによるロック位置に至るときの、動作がそれぞれ引掛かりなくスムーズに行われるようになり、操作性を更に良くすることができる。
【0061】
このほか、本構成のものにおいては、ロック用係止部材56,57の第2の係合部56b,57bは凸形状で槽体6の被係合部71,72と係合するようにしており、これによって、ロック用係止部材56,57が第2の係合部56b,57bによるロック位置に至るとき、あるいはそのロック位置から脱するときの摩擦抵抗をそれぞれ小さくでき、その分、使用者の操作力を少なく済ませることができて、操作性の向上に寄与することができる。
【0062】
以上に対して、図16及び図17は本発明の第2実施例を示すもので、以下、これにつき、第1実施例と相違する点のみを述べる。
このものの場合、第2のロック用係止部材101を、前述の爪ピース79に代えて、蓋25の前蓋体27の下殻27bに一体に形成しており、該第2のロック用係止部材101の左右の両側方部及び下方部は切欠部102で下殻27bから離し、従って、該第2のロック用係止部材101は上部を支点として前後に弾性変形するもので、その弾性変形により、下端前面の爪部101aが、槽体6の凹部9前壁面に形成した第2の被係合部である凸部103に係合するようになっている。
【0063】
このような構成とすることにより、蓋25の閉状態のロックが、ロック用係止部材56,57によるロックと併せて、より確実にできるだけでなく、それに使用する別部品の点数を少なくでき、コストを安く抑えることができる。
【0064】
図18及び図19は本発明の第3実施例を示すもので、これも、以下、第1実施例と相違する点のみを述べる。
このものの場合、前蓋体27内には、蓋25の二つ折り可能な部分に位置して、連結部材201,202を設けている。この連結部材201,202は前述のロック用係止部材56,57と似ているものの、その各先端部には結合部201a,202aを有している。この結合部201a,202aは、常時は後蓋体26の前部に前方及び上方に開放させて形成した切欠部203,204内に位置しており、ここから、更にその左右の両外側方部に形成した穴205,206内に臨んでいる。
【0065】
一方、連結部材201,202の各基端部は、ロック用係止部材56,57同様に、前後(図中上下)に長い長孔207,208により操作部材49のピン51,52に嵌合して連結しており、連結部材201,202のそれぞれ全体に前述のスプリング67,68による付勢力を及ぼしている。
【0066】
加えて、蓋25の自由端側の蓋体である前蓋体27の中央部にはロック用係止部材209を設けている。詳細には、このロック用係止部材209の一端部を左右に長い長孔210により操作部材49の左側部に設けたピン211に嵌合して連結しており、スプリング212の付勢力により、他端部が前蓋体27の先端部である前縁部のほゞ中央より前方に臨むようにしている。このロック用係止部材209の他端部は前述のロック用係止部材56,57の先端部と同様であり、従って、前述の第1の係合部56a,57a、第2の係合部56b,57b、及び斜面56c,57c,56d,57d同様の、第1の係合部209a、第2の係合部209b、及び斜面209c,209dを有している。
【0067】
又、これに対応して、槽体6の凹部9前壁面には、前述の凹部69,70、被係合部71,72、及び面取り部71a,71b,72a,72b同様の、凹部213、被係合部214、及び面取り部214a,214bを形成している。
【0068】
この構成で、蓋25を伸ばして閉じた状態から操作部材49を矢印Aで示す反時計回りに操作すれば、連結部材201,202が前述のロック用係止部材56,57同様に矢印B,C方向にスライドして、結合部201a,202aを穴205,206内に進入させ、後蓋体26と前蓋体27との連結をする。
又、このとき、ロック用係止部材209は矢印Gで示す前方(図18では下方)にスライドして、第1の係合部209aを被係合部214に係合させ、蓋25のロックをする。
【0069】
そして、操作部材49を更に矢印Aで示す反時計回りに操作すれば、連結部材201,202も更に矢印B,C方向にスライドして、結合部201a,202aを穴205,206内の深くに進入させる。
又、このとき、ロック用係止部材209も更に前方(矢印G方向)にスライドして、第2の係合部209bを被係合部214に係合させ、パッキン43を強圧する。更にこのとき、ロック用係止部材209は、先端部の斜面209cによって検出機構73の検出レバー74の一端部74aを押し下げ、これによって、検出レバー74が他端部74cによりマイクロスイッチ78をオン作動させる。
【0070】
次いで、上述の状態から、操作部材49を矢印Dで示す時計回りに操作すると、ロック用係止部材209が矢印Hで示す後方にスライドして、上述の第2の係合部209bによるロック位置から第1の係合部209aによるロック位置に戻り、パッキン43の強圧を解除する。又、このとき、検出機構73の検出レバー74の操作も解除され、マイクロスイッチ78はオフ作動する。更に、連結部材201,202も矢印E,F方向にスライドして、結合部201a,202aを穴205,206内の浅い進入位置に戻す。
【0071】
この後、操作部材49を上記時計回りに更に操作すると、ロック用係止部材209も更にH方向にスライドして、先端部が洗浄槽11側の凹部213から抜け出し、被係合部214との係合を完全に解除し、蓋25のロックを解除する。又、このとき、連結部材201,202も更に矢印E,F方向にスライドして、結合部201a,202aを穴205,206内から脱出させる。
【0072】
しかして、その後、引き続いて、操作部材49を後上方へ持ち上げ操作すると、蓋25は、後蓋体26が軸31を中心に上方へ回動しつつ、前蓋体27が後蓋体26とのシャフト29による連結部分から下方へ回動することにより、二つに折り畳まれた状態となって、洗浄槽11の上面の開口部を開放する。
【0073】
このものによれば、蓋25の閉状態のロック、及び該状態からのパッキン43の強圧が、連結部材201,202により蓋25の後蓋体26と前蓋体27とを平坦に伸ばした一枚状態に連結することを伴って行い得るもので、その分、ロック用係止部材209は他の1か所に設けるだけで良く、更にそれに伴い、検出機構73も一組だけを設ければ良いので、コストの抑制に寄与できる。
【0074】
加えて、このものの場合、ロック用係止部材209先端部の第1の係合部209a及び第2の係合部209bは、後蓋体26と前蓋体27とのうちの自由端側の蓋体である前蓋体27の先端部のほゞ中央部分において、それぞれ蓋25のロックをするように設けており、これによって、蓋25のロック及びパッキン43の強圧が蓋25の先端部(自由端部)のほゞ中央部分ででき、より確実なロック、及びより確実な水封ができる。
【0075】
図20は本発明の第4実施例を示すもので、これも、以下、第1実施例と相違する点のみを述べる。
このものの場合、前述の第1の係合部56a,57aと、第2の係合部56b,57b、及び斜面56d,57dに相当する、第1の係合部301と、第2の係合部302、及び斜面303を、槽体6の凹部69,70に形成し、斜面56c,57cに相当する曲面状の面取り部304を飾り枠305に形成している。この飾り枠305は天板2に対する槽体6の取付けに供したねじ306を覆ったもので、ねじ306の締付けは天板2の変形を防止するための補強枠307を介して行っている。
【0076】
又、このものの場合、前述の被係合部71,72に相当する被係合部308をロック用係止部材56,57の先端部に形成しており、面取り部71a,71b,72a,72bに相当する、斜面状の面取り部309,310を、被係合部308の上下両側に形成している。
【0077】
このように前述とは逆の関係に設けても、蓋25を閉じたときには、面取り部304に斜面310が摺接してロック用係止部材56,57を一旦後退させてから、該ロック用係止部材56,57の先端部(被係合部308)がスプリング67,68のばね力により槽体6の第1の係合部301に係合することによって、図20の(b)に示すように蓋25を閉状態にロックする。
【0078】
このとき、蓋25の裏面に設けた凸部44,45は、洗浄槽11側のパッキン43に載って当接するのみで、該パッキン43を強圧してはいない。
又、ロック用係止部材56,57は検出機構73の検出レバー74とは未だ無関係の位置にあり、マイクロスイッチ78はオフしたままで、使用者がスタート操作をしても、食器洗浄機5の運転は実行されない。
【0079】
しかして、その状態から、操作部材49の操作によりロック用係止部材56,57をそれぞれ外方へスライドさせることにより、面取り部309が斜面303に摺接して、図20の(c)に示すように、被係合部308が第2の係合部302に係合し、これにより、蓋25が上述の第1の係合部301によるロック位置より下方へ寄せられて、該下方の位置でロックされる。そして、その蓋25の降下分、蓋25裏面の凸部44,45が、洗浄槽11側のパッキン43を強圧し、洗浄槽11の上面の開口部の周縁と蓋25との間の水封を確実にする。
【0080】
又、このとき、ロック用係止部材56,57は、面取り部310によって検出機構73の検出レバー74の一端部74aを押し下げ、これによって、検出レバー74はマイクロスイッチ78がオン作動させるので、この後、使用者のスタート操作に基づき、食器洗浄機5の運転が実行されるものであり、前述同様の作用効果を得ることができる。なお、この構成は上記第3実施例の槽体6の凹部213及びロッ用係止部材209にも同様に適用して実施することができる。
又、パッキン43も、洗浄槽の開口部周縁にではなく、蓋25の裏面周縁部に設けるようにしても良い。
【0081】
このほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、下記の変更又は拡張が可能である。
スプリング67,68,80で例示した弾性体は、いずれもゴム等に変えて実施しても良い。
又、キャビネットは台所用以外のものであっても良く、更にシステムキッチン用でもなく洗浄機専用のものであっても良い。
【0082】
被洗浄物も食器以外、例えば野菜、果物等であっても良いもので、洗浄方式も噴水タイプには限られず、被洗浄物を水中に浸漬させて生起する水流により洗浄するものであっても良い。
蓋ロック検出手段(検出機構73)はロック用係止部材に設けた磁石と、洗浄槽側に設けたリードスイッチやホールIC等から成るものであっても良い。
【0083】
【発明の効果】
本発明は以上説明したとおりのもので、下記の効果を奏する。
請求項1の洗浄機によれば、蓋がガイドレールを設ける必要のない上下回動式でありながら、開時には二つに折り畳まれ、背丈の低い小形の形態となるから、蓋が上方の吊戸棚等に当たることが避けられ、目障りになることも避けられる。又、閉状態では、蓋が二つ折り状態から伸ばされて洗浄槽の上面の開口部を覆い切り、更に、この状態で、ロック用係止部材が洗浄槽側に係合することによりロックされるから、蓋を閉状態に確実に留めることができて、洗浄運転中における蓋の水圧,振動による開き、並びにそれによる洗浄水の飛散等の問題を生じないようにでき、併せて、子供のいたずらによる蓋の開放等も防止できる。
【0084】
更に、上記蓋のロック位置には第1の係合部によるロック位置と、第2の係合部によるロック位置とがあって、後者のロック位置が前者のロック位置よりも下方であることにより、蓋を下方に寄せ、水封部材を強圧して一段と高い水封効果が得ることができる。
しかも、その場合、その高い水封効果を、操作部材を単純に操作することにより得ることができるので、蓋をかなりの力で押圧するような無理な力を要することなくそれができ、よって、高い水封効果を操作性良く得ることができる。
【0085】
請求項2の洗浄機によれば、高い水封効果が得られる状態でのみ洗浄運転を行わせることができて、洗浄水の漏れ等の問題をより確実に生じないようにすることができる。
請求項3の洗浄機によれば、第1の係合部による蓋のロックが自然に行われ、ことさらロックのための操作を必要とせずして、使い勝手を良くすることができる。
【0086】
請求項4の洗浄機によれば、ロック用係止部材を第1の係合部によるロック位置に至らしめるとき、並びに該ロック位置からロック用係止部材を戻すときの両方向について、それぞれ必要とする力を少なく済ませ得、コストの抑制及び操作性の向上に一層寄与することができる。
請求項5の洗浄機によれば、ロック用係止部材が第1の係合部によるロック位置に至るとき、そして、第2の係合部によるロック位置に至るときの、動作がそれぞれ引掛かりなくスムーズに行われ、操作性を更に良くすることができる。
【0087】
請求項6の洗浄機によれば、ロック用係止部材が第2の係合部によるロック位置に至るとき、あるいはそのロック位置から脱するときの摩擦抵抗をそれぞれ小さくできることにより、使用者の操作力を少なく済ませることができて、操作性の向上に寄与することができる。
【0088】
請求項7の洗浄機によれば、請求項1の洗浄機と同様の効果が得られるのに加えて、更に、蓋のロック、及び該状態からの水封部材の強圧が、連結部材により蓋の第1の蓋体と第2の蓋体とを平坦に伸ばした一枚状態に連結することを伴って行い得ることにより、ロック用係止部材を他の1か所に設けるに留め得、又それに伴い、蓋開閉検出手段も一組を設けるに留め得るから、コストの抑制に寄与できる。
請求項8の洗浄機によれば、蓋のロック及び水封部材の強圧が蓋の自由端部のほゞ中央部分でできて、より確実なロック、及びより確実な水封ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の主要部分を(a)〜(c)で操作順に示す、図8のI−I線に沿う縦断面図
【図2】蓋の開状態で示す全体的部分の斜視図
【図3】蓋の閉状態で示す全体的部分の斜視図
【図4】図3のJ−J線に沿う蓋部分の縦断側面図
【図5】全体的部分の蓋取外し状態の斜視図
【図6】枢支機構の拡大平面図
【図7】図6のK−K線に沿う軸の縦断面図
【図8】全体的部分の平面図
【図9】図5のL−L線に沿う枢支機構部分の縦断面図
【図10】図5のM−M線に沿う枢支機構部分と蓋部分との分解縦断面図
【図11】ロック機構部分の横断面図
【図12】図1の(a)のN−N線に沿うロック用係止部材の縦断側面図
【図13】ロック用係止部材の部分斜視図
【図14】図1の(c)のO−O線に沿う蓋ロック検出機構部分にかけての縦断側面図
【図15】図3のP−P線に沿う排気口部分の拡大縦断側面図
【図16】本発明の第2実施例を示す図4部分相当図
【図17】図16の矢印Q方向より見た第2のロック用係止部材部分の正面図
【図18】本発明の第3実施例を示す図8部分相当図
【図19】図18のR−R線に沿うロック用係止部材部分の縦断側面図
【図20】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
1はキャビネット、5は食器洗浄機(洗浄機)、7は開口部、11は洗浄槽、16は噴水アーム(洗浄機構)、21は洗浄ポンプ(洗浄機構)、25は蓋、26は後蓋体(第1の蓋体)、27は前蓋体(第2の蓋体)、26c,27cは連結部、29はシャフト、30は枢支機構、43はパッキン(水封部材)、49は操作部材、56,57はロック用係止部材、56a,57aは第1の係合部、56b,57bは第2の係合部、56d,57dは斜面、67,68はスプリング(弾性体)、71,72は被係合部、71a,71b,72a,72bは面取り部、73は検出機構(蓋ロック検出手段)、78はマイクロスイッチ、201,202は連結部材、201a,202aは結合部、209はロック用係止部材、209aは第1の係合部、209bは第2の係合部、209dは斜面、214は被係合部、214a,214bは面取り部、301は第1の係合部、302は第2の係合部、303は斜面、308は被係合部、309,310は面取り部を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は洗浄槽が上面に開口部を有する構造の洗浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば食器洗浄機等の洗浄機において、洗浄槽が上面に開口部を有するものは、被洗浄物の出し入れがその洗浄槽の上面の開口部からでき、使用者が逐一かがむ必要がないことから、使い勝手が良い利点を有している。
しかして、この上面に開口部を有する洗浄槽に対しては、蓋が一般に横方向へのスライド式にて設けられている。これは、洗浄機の設置場所の上方に吊戸棚など他の設備が存することが多く、蓋が開状態でその吊戸棚などに当たらないようにするためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の横方向スライド式の蓋では、キャビネットの天板に蓋のスライドを案内するガイドレールを設ける必要がある。しかしながら、食器洗浄機をキャビネットに後付けで取付けるような場合、キャビネットの天板にはガイドレールが設けられていないため、食器洗浄機を設置することが不可能あるいは困難になってしまう。
【0004】
これを避けるには、蓋を後端側枢支の上下回動式にすることによって天板にガイドレールを設ける必要をなくせば良いが、洗浄槽の上面の開口部は被洗浄物の出し入れの便を考慮して相当に大きく、これを閉鎖する蓋もかなり大形である。このため、蓋を上下回動式にすると、蓋が開いた際に前述の吊戸棚などに当たってしまう。又、吊戸棚などに当たらなかったとしても、開いた状態では大形の蓋が起立状態となるため、目障りになる等の問題を生じる。
【0005】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、蓋をガイドレールを設ける必要のない上下回動式としながらも、開放時に吊戸棚等に当たるおそれがなく、又、蓋が目障りになることもなくて、更に、閉状態では蓋を閉状態に確実に留めることができ、且つ操作上無理なく確実に水封することのできる洗浄機を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の洗浄機は、第1に、上面に開口部を有する洗浄槽と、この洗浄槽の内部で被洗浄物を洗浄する洗浄機構と、前記洗浄槽の開口部を開閉すべく、一端側が上下回動可能に枢支され、二つ折り可能に構成されて、開時には二つに折り畳まれ、閉時には伸ばされて前記洗浄槽の開口部を覆う蓋と、この蓋の二つ折り可能な部分近傍の両側にスライド可能に設けられたロック用係止部材と、このロック用係止部材を移動操作する操作部材と、前記ロック用係止部材又は前記洗浄槽側に設けられ、蓋の閉状態で相手部材と係合することにより蓋をロックする第1の係合部、及びそのロック位置からの前記操作部材の操作によるロック用係止部材のスライドに伴い該ロック用係止部材を介して蓋を下方へ寄せるようにガイドする斜面、並びにその蓋を前記第1の係合部の係合によるロック位置より下方に寄せた位置でロックする第2の係合部と、前記洗浄槽側の開口部周縁又は蓋の裏面周縁部のいずれかに設けられた水封部材とを具備して成ることを特徴とする(請求項1)。
【0007】
このものによれば、蓋は開時に二つに折り畳まれるから、背丈の低い小形の形態になる。又、閉状態では、蓋は、二つ折り状態から伸びて洗浄槽の開口部を覆い、この状態でロック用係止部材が洗浄槽側に第1の係合部で係合することにより、ロックされる。更に、この場合、操作部材を操作することで、蓋は上記第1の係合部によるロック位置より下方に寄せられた位置で第2の係合部によりロックされ、これに伴い水封部材が押圧されて、より高い水封機能を発揮するようになる。
【0008】
本発明の洗浄機は、第2に、上面に開口部を有する洗浄槽と、この洗浄槽の内部で被洗浄物を洗浄する洗浄機構と、前記洗浄槽の開口部を開閉すべく、一端側が上下回動可能に枢支され、第1の蓋体と第2の蓋体とにより二つ折り可能に構成されて、開時には二つに折り畳まれ、閉時には伸ばされて前記洗浄槽の開口部を覆う蓋と、この蓋の二つ折り可能な部分にスライド可能に設けられた連結部材と、前記蓋の他端部側にスライド可能に設けられたロック用係止部材と、このロック用係止部材及び前記連結部材を移動操作する操作部材と、前記ロック用係止部材又は前記洗浄槽側に設けられ、蓋の閉状態で相手部材と係合することにより蓋をロックする第1の係合部、及びそのロック位置からの前記操作部材の操作によるロック用係止部材のスライドに伴い該ロック用係止部材を介して蓋を下方へ寄せるようにガイドする斜面、並びにその蓋を前記第1の係合部の係合によるロック位置より下方に寄せた位置でロックする第2の係合部と、前記連結部材に設けられ、前記操作部材の操作による連結部材のスライドによって前記第1の蓋体及び第2の蓋体を結合する結合部と、前記洗浄槽側の開口部周縁又は蓋の裏面周縁部のいずれかに設けられた水封部材とを具備して成ることを特徴とする(請求項7)。
【0009】
このものでも、蓋は開時に二つに折り畳まれるから、背丈の低い小形の形態になる。又、閉状態では、蓋は、二つ折り状態から伸びて洗浄槽の開口部を覆い、この状態でロック用係止部材が洗浄槽側に第1の係合部で係合することにより、ロックされる。更に、この場合、操作部材を操作することで、蓋は、第1の蓋体と第2の蓋体とが連結部材の結合部によって結合され、又、その操作部材の操作により、第1の係合部によるロック位置より下方に寄せられた位置で第2の係合部によりロックされ、これに伴い水封部材が第2の係合部の位置に関係なく全体に押圧されて、より高い水封機能を発揮するようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をシステムキッチンの流し台用キャビネットに組込む食器洗浄機に適用した第1実施例につき、図1ないし図15を参照して説明する。
まず図2及び図3にはシステムキッチンの流し台用キャビネット1を示しており、これの例えばステンレス板から成る天板2には、図2に示すように、シンク3を形成すると共に、このシンク3の側方部に位置して水切り板部4を形成し、そして、その水切り板部4の側方部に本発明に係る食器洗浄機5を設けている。
【0011】
上記食器洗浄機5は槽体6を主体に構成したもので、その槽体6は天板2に形成した開口部7(図4参照)を通じて上方からキャビネット1内に収納している。従って、この実施例の食器洗浄機5はシステムキッチンの流し台用キャビネット1を外箱として利用するものである。
【0012】
上記槽体6はプラスチック製で、その上部には周縁部に取付用のフランジ部8、凹部9、及び段部10(図2参照)を外方より内方へ順に形成し、そして、その段部10の内方に上面が開口する洗浄槽11を形成している。なお、槽体6は、図4に示すように、段部10を天板2の開口部7周縁のフランジ部12に水封用のガスケット13を介して載置し、その上で複数個のねじ14により締付けることによって、天板2に取付けている。又、槽体6のねじ14挿入部の上方にはねじ隠し用のキャップ15を装着している。
【0013】
洗浄槽11の内部には、図2に示すように、底部に洗浄機構を構成する噴水アーム16及びヒータ17を配設しており、その上方部に、被洗浄物である食器を収容する食器かご18を洗浄槽11の上面の開口部を通じ出し入れ可能に収納している。又、洗浄槽11には給水弁19を具えた給水管20を接続しており、その給水弁19を開放することによって、水道水が給水管20から洗浄槽11内に所定水位となるまで供給されるようにしている。そして、その水は前記ヒータ17によって所定温度例えば60[℃]程度まで加熱されるようになっている。
【0014】
更に、洗浄槽11の外側には洗浄ポンプ21と排水ポンプ22とを設けており、その洗浄ポンプ21によって、洗浄槽11の底部に設けたフィルタ付き貯水タンク部23から洗浄槽11内の洗浄水を吸入して前記噴水アーム16に圧送するようになっている。又、排水ポンプ22によって、同貯水タンク部23から洗浄槽11内の洗浄水を吸入し前記シンク3の図示しない排水管に排出するようになっている。
【0015】
噴水アーム16は上述のように洗浄水が圧送されてくると、その洗浄水を食器かご18内の食器(被洗浄物)に向けて噴射すると共に、その噴射の反動によって回転するようになっており、この回転により食器に洗浄水が満遍なく噴射され、食器の洗浄が行われる。
加えて、洗浄槽11の外側には送風機24を設けている。この送風機24は乾燥行程時に洗浄槽11内に外気を送り込むもので、その送り込まれた空気は前記ヒータ17により加熱されて熱風化され、この熱風により洗浄後の食器を乾燥させるようになっている。
【0016】
さて、洗浄槽11の上面の開口部は蓋25により開閉されるようになっている。この蓋25は、図3に示すように、第1の蓋体である後蓋体26と、第2の蓋体である前蓋体27とから成るもので、その両蓋体26,27は、図4に示すように、ともに上殻26a,27aと下殻26b,27bとから成っている。この上殻26a,27a及び下殻26b,27bは例えばすべてプラスチック製であるが、中でも洗浄槽11内に面する殻26b,27bは耐熱プラスチック製としている(上殻26a,27aも耐熱プラスチック製としても良い)。
【0017】
両蓋体26,27は、これらの上殻26a,27aと下殻26b,27bとをそれぞれねじ28により結合して中空の偏平な矩形箱状に構成したものであり(この場合、ねじ28による結合構造は後蓋体26についてのみ図示したが、前蓋体27も同様である)、更に、下殻26bの前縁部と下殻27bの後端部には図5に示すように筒状の連結部26c,27cを交互配置でそれぞれ横一列状に多数形成し、これらを組合わせて1本の細棒状シャフト29(図4参照)を通し連結することによって、両蓋体26,27を回動可能に連結し、蓋25としては二つ折り可能に構成している。
【0018】
しかして、蓋25は、一端側である後蓋体26の後端部を洗浄槽11側に上下回動可能に枢支している。この蓋25の後蓋体26の後端部を枢支する枢支機構30は、軸31を有するもので、この軸31は、詳細には図6及び図7に示すように、円柱部31aと、断面非円形例えば小判形の非円柱部31bとを、円形のつば部31cを境にしてその両側に有している。
【0019】
枢支機構30は、そのほか、円柱状の軸受部32aを有する軸受部材32と、レバー33、弾性体であるスプリング34、及び取付板35を具えており、そのうちの軸受部材32の軸受部32aに軸31の円柱部31aを挿入して回転可能に支承している。又、レバー33は軸31の円柱部31aの反非円柱部31b側端部にねじ36によって取付け、該レバー33の先端部と取付板35の前部に形成した立上り片35aとの間にスプリング34を張架している。
【0020】
そして、枢支機構30は、図8に示すように2組を1組ずつ左右に分けて前記槽体6の後辺部の段部10上に配置し、この位置で、軸31の非円柱部31bがそれぞれ外側を向く状態で、図9に示すように、取付板35を軸受部材32と共にねじ37によって槽体6に取付けている。
又、槽体6の後辺部の段部10上にはカバー38を爪39によって取付けており、このカバー38によって両枢支機構30を覆い、図10に示すように、軸31の非円柱部31bだけをカバー38外に突出させている。
【0021】
一方、蓋25には、後蓋体26の後端部の両側に弾性取付部材40をねじ41によって取付けている。この弾性取付部材40は先端部側にほゞU字状部40aを有するもので、更にそのほゞU字状部40a片側の自由片部40bの内側には爪40cを形成しており、この爪40cを有する自由片部40bの弾性により、ほゞU字状部40aを上記カバー38から突出した軸31の非円柱部31bに係合させて着脱可能に取付けており、もって蓋25の後蓋体26の後端部を洗浄槽11側に上下回動可能に枢支している。
【0022】
ここで、図8に示すように、蓋25の枢支部から蓋25全体の先端部である前蓋体27の前端部までの長さをL0 とし、枢支部から二つ折り可能な部分である後蓋体26の前端部までの長さをL1 としたとき、長さL1 が長さL0 の半分より大きい、すなわち、L1 >(L0 /2)となるように設定している。
【0023】
又、図4及び図5に示すように、洗浄槽11側の開口部周縁である段部10には、溝42を全周にわたり形成していて、この溝42に水封部材である矩形枠状のパッキン43を装填している。このパッキン43に対し、蓋25の後蓋体26の裏面及び前蓋体27の裏面には、それぞれ凸部44,45を後蓋体26及び前蓋体27の連結部分を除きそれぞれコ字形のリブ状に形成している。
【0024】
更に、蓋25の二つ折り可能な部分の合わせ部分である上記後蓋体26及び前蓋体27の合わせ部分には、図4に示すように、第2の水封部材であるパッキン46を合わせ部分の全長にわたり設けている。このパッキン46は詳細には例えば後蓋体26に取付けており、該後蓋体26から前蓋体27の後端面に圧接する突出寸法を有している。
【0025】
そして、蓋25の先端部側である前蓋体27の中央部よりやゝ後側の部分の上側には手掛部47を設けている。この手掛部47は、前蓋体27の中央部よりやゝ後側の部分で前記上殻27aに形成した円形の凹部48と、この凹部48に収納した操作部材49とから成るもので、その操作部材49は、凹部48のほゞ前半部を占める、蓋付き椀状物を縦に半割りしたような袋状を成し、底部49aのみ円形を成している。この操作部材49の底部49aには、中心部に円筒状のボス50を有しており、その後方部と前方部とにピン51,52を有していて、ボス50を凹部48の底部の中心部にワッシャ付きのねじ53によって水平回動可能に取付け、ピン51,52を凹部48の底部に形成した孔54,55を通して下方の前蓋体27内に突出させている。
【0026】
前蓋体27内には、蓋25の二つ折り可能な部分の近傍に位置して、ロック用係止部材56,57を配設している。このロック用係止部材56,57は、図11に示すようにクランク状で、各一端部に前後(図中上下)に長い長孔58,59を有しており、この長孔58,59に上記操作部材49のピン51,52を嵌入させている。なお、上記操作部材49のピン51,52を通した前記凹部48の孔54,55も長孔58,59と同様の長孔状を成している。
【0027】
しかして、前蓋体27内には、中央寄りの部分と左右の両側部とに、それぞれ前後に列して左右に開放する案内部60,61,62,63を下殻27bと一体に形成しており、この各案内部60〜63の各間にロック用係止部材56,57を位置させることによって、ロック用係止部材56,57を案内部60〜63で左右にスライド可能に案内するようにしている。
【0028】
又、前蓋体27の上殻27aには、ロック用係止部材56,57のそれぞれに対応して、図4に示すリブ64を形成しており(ロック用係止部材56に対応するもののみ図示したが、ロック用係止部材57に対応しても形成している)、これらによってロック用係止部材56,57を下殻27bにスライド可能に押え付け、もって蓋25の上壁である前蓋体27の上殻27aと下壁である下殻27bとの間でロック用係止部材56,57をスライド可能に挟持している。
【0029】
更に、図11に示すように、ロック用係止部材56,57の各中間部と、前蓋体27の下殻27bの案内部62,63近くの部分に形成したピン65,66との間には、それぞれ弾性体であるスプリング67,68を張架しており、これらによってロック用係止部材56,57をそれぞれ外方に付勢し、その各先端部を前蓋体27の両側面部から外方へ突出させるようにしている。
【0030】
上記前蓋体27の両側面部から突出するようにされたロック用係止部材56,57の先端部は、図1の(a)に代表して示すごとくで、第1の係合部56a,57aを有すると共に、第2の係合部56b,57bを有している。これら第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bは、高低差Sの階段状を成すもので、第1の係合部56a,57aが下方に、第2の係合部56b,57bが上方に位置している。
【0031】
又、第1の係合部56a,57aより下側には、これら第1の係合部56a,57aより基部側(図1で左側)の箇所より先方に向かって漸次上昇する斜面56c,57cを形成しており、第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bとの間には、反対に先方に向かって漸次下降する斜面56d,57dを形成している。
加えて、第2の係合部56b,57bは、図12及び図13に示すように、ロック用係止部材56,57の両側縁部で長手方向に延びる2つの突条から成る凸形状としている。
【0032】
これらに対して、洗浄槽11側である槽体6の凹部9側壁面には、図1の(a)に代表して示すように、凹部69,70によって被係合部71,72を形成しており、更に、この被係合部71,72の上下両側の端縁部には、それぞれ面取り部71a,72a,71b,72bを形成している。この場合、上側の面取り部71a,72aは曲面状を成すものであり、下側の面取り部71b,72bは斜面状を成すものであるが、その逆であっても良く、あるいはいずれも曲面状、又はいずれも斜面状を成すものであっても良い。
【0033】
又、斜面状を成す面取り部71b,72bは、その角度を、前記ロック用係止部材56,57の第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bとの間の斜面56d,57dの角度とほゞ同じくしている。
【0034】
そして、上記凹部69,70のそれぞれ内部から外部にかけては蓋ロック検出手段である検出機構73を設けている。この検出機構73は、詳細には図14に示すように、一端部74aを凹部69,70内に位置するように配設した検出レバー74と、この検出レバー74の円柱状の中間部74bを凹部69,70の側壁部に形成した保持孔75に回転可能に押え付けてねじ76により固着された押え板77と、この押え板77を貫通した検出レバー74の他端部74cにより作動子78aが押圧されて例えばオン作動するように配置したマイクロスイッチ78とから成るものであり、そのマイクロスイッチ78のオン作動によって食器洗浄機5の運転が実行され、オフ作動によって食器洗浄機5の運転が停止されるようになっている。
【0035】
加えて、蓋25の先端部である前蓋体27の前端部には、中央部に、図4に示すごとく、第2のロック用係止部材である爪ピース79を、弾性体であるスプリング80により常時前外方へ突出するように設けており、これに対応して、洗浄槽11側である槽体6の凹部9前壁面には凹部81によって第2の被係合部82を形成している。なお、爪ピース79も先端部には先方に向かって漸次上昇する斜面79aを下側に有しており、第2の被係合部82は上側の端縁部に曲面状の面取り部82aを形成している。
【0036】
又、蓋25の前蓋体27の前端部の左右両側部には、図5に示すように水抜孔83を形成している。更に、前記枢支機構30を覆ったカバー38の中央部には排気口84を形成している。この排気口84は、図15に示すように、洗浄槽11の側壁上部に形成した排気孔85と管路86により連通するもので、その管路86は、洗浄槽11の排気孔85周縁から延出した管路主壁86aと、この管路主壁86aに結合した管路カバー87とから成っている。そして、管路カバー87には、排気孔85と排気口84との間に位置して排気孔85から出る洗浄水が排気口84に到達するのを阻止する遮水壁87aを形成しており、又、排気口84にはルーバ88を形成している。
【0037】
次に、上記構成のものの作用を述べる。
まず、図2は蓋25が開状態にあるときの様子を示している。このとき、蓋25は、後蓋体26が軸31を中心に上方へ回動し、前蓋体27が後蓋体26とのシャフト29による連結部分から下方へ回動して、二つに折り畳まれた状態となっており、この状態で洗浄槽11の上面の開口部を開放している。
又、このとき、枢支機構30のスプリング34は、図9に実線で示す状態にあって、レバー33から軸31を時計回りに付勢しており、これによって後蓋体26ひいては蓋25の全体を開方向に付勢し、蓋25を開状態に保持している。
【0038】
さて、この状態から、今、手掛部47の凹部48より操作部材49に手先を入れて掛け、この掛けた手先で蓋25を手前に引けば、該蓋25は、後蓋体26が軸31を中心に下方へ回動しつつ、前蓋体27が後蓋体26とのシャフト29による連結部分から前方へ回動することにより、図3、図4、及び図8に示すように、平坦に伸ばされた状態となって、洗浄槽11の上面の開口部を閉鎖する。
【0039】
又、このとき、枢支機構30のスプリング34は、蓋25(後蓋体26)の下方への回動が所定角度以下に達したところで、図9に示す取付板35の立上り片35aに対するスプリング34自身の取付部(一端部)とレバー33の回転中心とを結ぶ線Oを上方に越え、同図に二点鎖線で示す位置に至って、レバー33から軸31を反時計回りに付勢し、これによって後蓋体26ひいては蓋25の全体を閉方向に付勢する。
【0040】
一方、ロック用係止部材56,57は、自然状態では図1の(a)に示すように、スプリング67,68のばね力により各先端部を前蓋体27の両側面部から外方へ突出させた状態にあり、従って、上記蓋25の閉鎖最終段階で、そのロック用係止部材56,57の各先端部が槽体6の最上縁部に当たる。しかしながら、その当たる相手側は槽体6の被係合部71,72の上側の端縁部に形成した面取り部71a,72aであって、且つ、ロック用係止部材56,57の当たる部分自身も斜面56c,57cであり、従って、蓋25の閉鎖時の勢いによって、それら面取り部71a,72a及び斜面56c,57cは、互いに摺接しつつスプリング67,68のばね力に抗してロック用係止部材56,57を後退させるようにガイドする。
【0041】
これによって、ロック用係止部材56,57の先端部は相手部材である槽体6の被係合部71,72を越え、越えたところで、スプリング67,68のばね力により再び突出し、図1の(b)に示すように、第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bとの間の斜面56d,57dが被係合部71,72の下側の面取り部72a,72bに衝止されるまで凹部69,70内に進入して、第1の係合部56a,57aを被係合部71,72に係合させ、かくして蓋25を閉状態にロックする。
【0042】
なお、この場合、蓋25の後蓋体26と前蓋体27との連結部分近傍を上方から少し押圧するか、又は操作部材49を操作することによって、ロック用係止部材56,57の各先端部を、上述同様に槽体6の被係合部71,72を越えさせ、そして、その被係合部71,72に係合させるようにしても良い。
【0043】
更に、爪ピース79も、蓋25の閉鎖最終段階で、先端部が槽体6の凹部81上方の部分(第2の被係合部82)に当たるものの、その当たる相手側は第2の被係合部82の上側の端縁部に形成した面取り部82aであって、且つ、爪ピース79の当たる部分自身も斜面79aであって、従って、上述同様に蓋25の閉鎖時の勢い、あるいは蓋45を上方から押圧する力によって、第2の被係合部82を容易に越え、該被係合部82に係合して、蓋25を閉状態にロックする。
【0044】
又、このとき、蓋25の裏面に設けた凸部44,45は、洗浄槽11側のパッキン43に載って当接するのみで、該パッキン43を強圧してはいない。
更に、このとき、ロック用係止部材56,57は検出機構73の検出レバー74とは未だ無関係の位置にあり、マイクロスイッチ78はオフしたままで、使用者がスタート操作をしても、食器洗浄機5の運転は実行されない。
【0045】
これに対して、その状態から、前記操作部材49に掛けた手先で該操作部材49を図8及び図10に矢印Aで示す反時計回りに操作すると、操作部材49はボス50を中心に同方向へ回動して、ピン51によりロック用係止部材56を矢印Bで示す左方向にスライドさせ、ピン52によりロック用係止部材57を矢印Cで示す右方向にスライドさせる。
【0046】
このロック用係止部材56,57のスライドは、それぞれ案内部60〜63により案内されるものであり、スライドされたロック用係止部材56,57は、先端部をこれまでの位置より更に外方へ突出させる。このため、前記第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bとの間の斜面56d,57dが被係合部71,72の下側の面取り部71b,72bに摺接し、これによりガイドされてロック用係止部材56,57は、下方へ沈みつつ、凹部69,70内に更に進入して、図1の(c)に示すように、第2の係合部56b,57bを被係合部71,72に係合させる。これにより、蓋25は上述の第1の係合部56a,57aによるロック位置より下方へ寄せられて、該下方の位置でロックされる。
【0047】
この場合の蓋25の押し下げ量は、ロック用係止部材56,57の第1の係合部56a,57aと第2の係合部56b,57bとの高低差Sに等しく、その分、前記蓋25裏面の凸部44,45が、洗浄槽11側のパッキン43を強圧し、洗浄槽11の上面の開口部の周縁と蓋25との間の水封を確実にする。
【0048】
又、このとき、ロック用係止部材56,57は、先端部の斜面56c,57cによって検出機構73の検出レバー74の一端部74aを押し下げ、これによって、検出レバー74は他端部74cによりマイクロスイッチ78の作動子78aを押し込むので、該マイクロスイッチ78がオン作動する。よって、この後、使用者のスタート操作に基づいて、食器洗浄機5の運転が実行される。
【0049】
次いで、上述の状態から、操作部材49を図8及び図10に矢印Dで示す時計回りに操作すると、操作部材49は同方向へ回動して、ピン51によりロック用係止部材56を矢印Eで示す右方向にスライドさせ、ピン52によりロック用係止部材57を矢印Fで示す左方向にスライドさせる。スライドされたロック用係止部材56,57は、先端部をこれまでの位置より内方へ引込めるものであり、これによって、上述の第2の係合部56b,57bによるロック位置から第1の係合部56a,57aによるロック位置に戻って、蓋25の押し下げを解除するから、パッキン43の強圧が解除される。又、検出機構73の検出レバー74の操作も解除されるもので、マイクロスイッチ78がオフ作動するから、このとき、食器洗浄機5が運転中であれば、その運転が即座に停止される。
【0050】
そして、操作部材49を上記時計回りに更に操作すると、ロック用係止部材56は矢印Eで示す右方向に、ロック用係止部材57は矢印Fで示す左方向にそれぞれ更にスライドされて、先端部を更に内方に引込め、洗浄槽11側の凹部69,70から抜け出て、被係合部71,72との係合を完全に解除し、蓋25のロックを解除する。
【0051】
しかして、その後、引き続いて、操作部材49を後上方へ持ち上げ操作すると、蓋25は、後蓋体26が軸31を中心に上方へ回動しつつ、前蓋体27が後蓋体26とのシャフト29による連結部分から下方へ回動することにより、先の図2に示すように、二つに折り畳まれた状態となって、洗浄槽11の上面の開口部を開放する。
又、このとき、爪ピース79は、前蓋体27の動き、中でも最初の動きにより、洗浄槽11側の凹部81から抜け出、第2の被係合部82との係合を解除して、蓋25のロックを解除する。
【0052】
このように本構成のものでは、蓋25はガイドレールを設ける必要のない上下回動式でありながら、開時には二つに折り畳まれ、背丈の低い小形の形態となる。よって、その上方に吊戸棚等があっても、蓋25がその吊戸棚等に当たることが避けられ、目障りになることも避けられる。
【0053】
一方、閉状態では、蓋25は、二つ折り状態から伸ばされて洗浄槽11の上面の開口部を覆い切るもので、更に、この状態で、ロック用係止部材56,57が洗浄槽11側に係合することによりロックされるから、蓋25を閉状態に確実に留めることができて、洗浄運転中における蓋25の水圧,振動による開き、並びにそれによる洗浄水の飛散等の問題を生じないようにでき、併せて、子供のいたずらによる蓋25の開放等も防止することができる。
【0054】
更に、本構成のものにおいては、上記ロック用係止部材56,57による蓋25のロック位置には第1の係合部56a,57aによるロック位置と、第2の係合部56b,57bによるロック位置とがあって、後者のロック位置は前者のロック位置よりも下方であり、その分、蓋25が下方に寄せられ、パッキン43を強圧して一段と高い水封効果が得ることができる。
【0055】
この場合、その高い水封効果を得る操作を、操作部材49を持った手で蓋25を単に押圧することにより行おうとすると、ロック用係止部材56,57が蓋25の二つ折り可能な部分近傍にあって係合部56a,57a,56b,57bが操作部材49から離れた位置に存するため、蓋25をかなりの力で押圧しなければならないことになり、操作性が良くない。
【0056】
その点、本構成のものでは、操作部材49を単純に操作することにより、ロック用係止部材56,57を移動させて上記第2の係合部56b,57bによるロック位置に至らしめ得、パッキン43を強圧することができるので、無理な力を要することなくそれができ、よって、高い水封効果を操作性良く確実に得ることができる。
【0057】
加えて、本構成のものの場合、洗浄機構は、蓋25がロック用係止部材56,57の第1の係合部56a,57aによりロックされる位置では、検出機構73がオン作動しないことにより作動不能で、第2の係合部56b,57bによりロックされる位置では検出機構73がオン作動することにより作動可能としている。これにより、上述のパッキン43を強圧して高い水封効果が得られる状態でのみ洗浄運転を行わせることができるようになり、洗浄水の漏れ等の問題をより確実に生じないようにすることができる。
【0058】
又、本構成のものの場合、ロック用係止部材56,57をスプリング67,68(弾性体)により常時蓋25より外方へ突出するように付勢していて、その付勢力により第1の係合部56a,57aによる蓋25のロックが蓋25の閉鎖と同時に行われるようにしているので、自然にロックがかかり、ことさらロックのための操作を必要としないので、使い勝手を良くすることができる。
【0059】
更に、蓋25がロック用係止部材56,57の第1の係合部56a,57bによりロックされる位置ではパッキン43を強圧しないようにしており、これによって、ロック用係止部材56,57をその第1の係合部56a,57aによるロック位置に至らしめるとき、並びに該ロック位置からロック用係止部材56,57を戻すときの両方向について、パッキン43の弾発力が作用しないようにし得て、それぞれ必要な力(スプリング67,68の付勢力、操作部材49対する使用者の操作力)を少なく済ませ得、コストの抑制及び操作性の向上に一層寄与することができる。
【0060】
又、ロック用係止部材56,57の第1の係合部56a,57a及び第2の係合部56b,57bが係合する相手の槽体6が、その係合に供する被係合部71,72の上下両側に面取り部71a,72a,71b,72bを有しているから、ロック用係止部材56,57が第1の係合部56a,57aによるロック位置に至るとき、そして、第2の係合部56b,57bによるロック位置に至るときの、動作がそれぞれ引掛かりなくスムーズに行われるようになり、操作性を更に良くすることができる。
【0061】
このほか、本構成のものにおいては、ロック用係止部材56,57の第2の係合部56b,57bは凸形状で槽体6の被係合部71,72と係合するようにしており、これによって、ロック用係止部材56,57が第2の係合部56b,57bによるロック位置に至るとき、あるいはそのロック位置から脱するときの摩擦抵抗をそれぞれ小さくでき、その分、使用者の操作力を少なく済ませることができて、操作性の向上に寄与することができる。
【0062】
以上に対して、図16及び図17は本発明の第2実施例を示すもので、以下、これにつき、第1実施例と相違する点のみを述べる。
このものの場合、第2のロック用係止部材101を、前述の爪ピース79に代えて、蓋25の前蓋体27の下殻27bに一体に形成しており、該第2のロック用係止部材101の左右の両側方部及び下方部は切欠部102で下殻27bから離し、従って、該第2のロック用係止部材101は上部を支点として前後に弾性変形するもので、その弾性変形により、下端前面の爪部101aが、槽体6の凹部9前壁面に形成した第2の被係合部である凸部103に係合するようになっている。
【0063】
このような構成とすることにより、蓋25の閉状態のロックが、ロック用係止部材56,57によるロックと併せて、より確実にできるだけでなく、それに使用する別部品の点数を少なくでき、コストを安く抑えることができる。
【0064】
図18及び図19は本発明の第3実施例を示すもので、これも、以下、第1実施例と相違する点のみを述べる。
このものの場合、前蓋体27内には、蓋25の二つ折り可能な部分に位置して、連結部材201,202を設けている。この連結部材201,202は前述のロック用係止部材56,57と似ているものの、その各先端部には結合部201a,202aを有している。この結合部201a,202aは、常時は後蓋体26の前部に前方及び上方に開放させて形成した切欠部203,204内に位置しており、ここから、更にその左右の両外側方部に形成した穴205,206内に臨んでいる。
【0065】
一方、連結部材201,202の各基端部は、ロック用係止部材56,57同様に、前後(図中上下)に長い長孔207,208により操作部材49のピン51,52に嵌合して連結しており、連結部材201,202のそれぞれ全体に前述のスプリング67,68による付勢力を及ぼしている。
【0066】
加えて、蓋25の自由端側の蓋体である前蓋体27の中央部にはロック用係止部材209を設けている。詳細には、このロック用係止部材209の一端部を左右に長い長孔210により操作部材49の左側部に設けたピン211に嵌合して連結しており、スプリング212の付勢力により、他端部が前蓋体27の先端部である前縁部のほゞ中央より前方に臨むようにしている。このロック用係止部材209の他端部は前述のロック用係止部材56,57の先端部と同様であり、従って、前述の第1の係合部56a,57a、第2の係合部56b,57b、及び斜面56c,57c,56d,57d同様の、第1の係合部209a、第2の係合部209b、及び斜面209c,209dを有している。
【0067】
又、これに対応して、槽体6の凹部9前壁面には、前述の凹部69,70、被係合部71,72、及び面取り部71a,71b,72a,72b同様の、凹部213、被係合部214、及び面取り部214a,214bを形成している。
【0068】
この構成で、蓋25を伸ばして閉じた状態から操作部材49を矢印Aで示す反時計回りに操作すれば、連結部材201,202が前述のロック用係止部材56,57同様に矢印B,C方向にスライドして、結合部201a,202aを穴205,206内に進入させ、後蓋体26と前蓋体27との連結をする。
又、このとき、ロック用係止部材209は矢印Gで示す前方(図18では下方)にスライドして、第1の係合部209aを被係合部214に係合させ、蓋25のロックをする。
【0069】
そして、操作部材49を更に矢印Aで示す反時計回りに操作すれば、連結部材201,202も更に矢印B,C方向にスライドして、結合部201a,202aを穴205,206内の深くに進入させる。
又、このとき、ロック用係止部材209も更に前方(矢印G方向)にスライドして、第2の係合部209bを被係合部214に係合させ、パッキン43を強圧する。更にこのとき、ロック用係止部材209は、先端部の斜面209cによって検出機構73の検出レバー74の一端部74aを押し下げ、これによって、検出レバー74が他端部74cによりマイクロスイッチ78をオン作動させる。
【0070】
次いで、上述の状態から、操作部材49を矢印Dで示す時計回りに操作すると、ロック用係止部材209が矢印Hで示す後方にスライドして、上述の第2の係合部209bによるロック位置から第1の係合部209aによるロック位置に戻り、パッキン43の強圧を解除する。又、このとき、検出機構73の検出レバー74の操作も解除され、マイクロスイッチ78はオフ作動する。更に、連結部材201,202も矢印E,F方向にスライドして、結合部201a,202aを穴205,206内の浅い進入位置に戻す。
【0071】
この後、操作部材49を上記時計回りに更に操作すると、ロック用係止部材209も更にH方向にスライドして、先端部が洗浄槽11側の凹部213から抜け出し、被係合部214との係合を完全に解除し、蓋25のロックを解除する。又、このとき、連結部材201,202も更に矢印E,F方向にスライドして、結合部201a,202aを穴205,206内から脱出させる。
【0072】
しかして、その後、引き続いて、操作部材49を後上方へ持ち上げ操作すると、蓋25は、後蓋体26が軸31を中心に上方へ回動しつつ、前蓋体27が後蓋体26とのシャフト29による連結部分から下方へ回動することにより、二つに折り畳まれた状態となって、洗浄槽11の上面の開口部を開放する。
【0073】
このものによれば、蓋25の閉状態のロック、及び該状態からのパッキン43の強圧が、連結部材201,202により蓋25の後蓋体26と前蓋体27とを平坦に伸ばした一枚状態に連結することを伴って行い得るもので、その分、ロック用係止部材209は他の1か所に設けるだけで良く、更にそれに伴い、検出機構73も一組だけを設ければ良いので、コストの抑制に寄与できる。
【0074】
加えて、このものの場合、ロック用係止部材209先端部の第1の係合部209a及び第2の係合部209bは、後蓋体26と前蓋体27とのうちの自由端側の蓋体である前蓋体27の先端部のほゞ中央部分において、それぞれ蓋25のロックをするように設けており、これによって、蓋25のロック及びパッキン43の強圧が蓋25の先端部(自由端部)のほゞ中央部分ででき、より確実なロック、及びより確実な水封ができる。
【0075】
図20は本発明の第4実施例を示すもので、これも、以下、第1実施例と相違する点のみを述べる。
このものの場合、前述の第1の係合部56a,57aと、第2の係合部56b,57b、及び斜面56d,57dに相当する、第1の係合部301と、第2の係合部302、及び斜面303を、槽体6の凹部69,70に形成し、斜面56c,57cに相当する曲面状の面取り部304を飾り枠305に形成している。この飾り枠305は天板2に対する槽体6の取付けに供したねじ306を覆ったもので、ねじ306の締付けは天板2の変形を防止するための補強枠307を介して行っている。
【0076】
又、このものの場合、前述の被係合部71,72に相当する被係合部308をロック用係止部材56,57の先端部に形成しており、面取り部71a,71b,72a,72bに相当する、斜面状の面取り部309,310を、被係合部308の上下両側に形成している。
【0077】
このように前述とは逆の関係に設けても、蓋25を閉じたときには、面取り部304に斜面310が摺接してロック用係止部材56,57を一旦後退させてから、該ロック用係止部材56,57の先端部(被係合部308)がスプリング67,68のばね力により槽体6の第1の係合部301に係合することによって、図20の(b)に示すように蓋25を閉状態にロックする。
【0078】
このとき、蓋25の裏面に設けた凸部44,45は、洗浄槽11側のパッキン43に載って当接するのみで、該パッキン43を強圧してはいない。
又、ロック用係止部材56,57は検出機構73の検出レバー74とは未だ無関係の位置にあり、マイクロスイッチ78はオフしたままで、使用者がスタート操作をしても、食器洗浄機5の運転は実行されない。
【0079】
しかして、その状態から、操作部材49の操作によりロック用係止部材56,57をそれぞれ外方へスライドさせることにより、面取り部309が斜面303に摺接して、図20の(c)に示すように、被係合部308が第2の係合部302に係合し、これにより、蓋25が上述の第1の係合部301によるロック位置より下方へ寄せられて、該下方の位置でロックされる。そして、その蓋25の降下分、蓋25裏面の凸部44,45が、洗浄槽11側のパッキン43を強圧し、洗浄槽11の上面の開口部の周縁と蓋25との間の水封を確実にする。
【0080】
又、このとき、ロック用係止部材56,57は、面取り部310によって検出機構73の検出レバー74の一端部74aを押し下げ、これによって、検出レバー74はマイクロスイッチ78がオン作動させるので、この後、使用者のスタート操作に基づき、食器洗浄機5の運転が実行されるものであり、前述同様の作用効果を得ることができる。なお、この構成は上記第3実施例の槽体6の凹部213及びロッ用係止部材209にも同様に適用して実施することができる。
又、パッキン43も、洗浄槽の開口部周縁にではなく、蓋25の裏面周縁部に設けるようにしても良い。
【0081】
このほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、下記の変更又は拡張が可能である。
スプリング67,68,80で例示した弾性体は、いずれもゴム等に変えて実施しても良い。
又、キャビネットは台所用以外のものであっても良く、更にシステムキッチン用でもなく洗浄機専用のものであっても良い。
【0082】
被洗浄物も食器以外、例えば野菜、果物等であっても良いもので、洗浄方式も噴水タイプには限られず、被洗浄物を水中に浸漬させて生起する水流により洗浄するものであっても良い。
蓋ロック検出手段(検出機構73)はロック用係止部材に設けた磁石と、洗浄槽側に設けたリードスイッチやホールIC等から成るものであっても良い。
【0083】
【発明の効果】
本発明は以上説明したとおりのもので、下記の効果を奏する。
請求項1の洗浄機によれば、蓋がガイドレールを設ける必要のない上下回動式でありながら、開時には二つに折り畳まれ、背丈の低い小形の形態となるから、蓋が上方の吊戸棚等に当たることが避けられ、目障りになることも避けられる。又、閉状態では、蓋が二つ折り状態から伸ばされて洗浄槽の上面の開口部を覆い切り、更に、この状態で、ロック用係止部材が洗浄槽側に係合することによりロックされるから、蓋を閉状態に確実に留めることができて、洗浄運転中における蓋の水圧,振動による開き、並びにそれによる洗浄水の飛散等の問題を生じないようにでき、併せて、子供のいたずらによる蓋の開放等も防止できる。
【0084】
更に、上記蓋のロック位置には第1の係合部によるロック位置と、第2の係合部によるロック位置とがあって、後者のロック位置が前者のロック位置よりも下方であることにより、蓋を下方に寄せ、水封部材を強圧して一段と高い水封効果が得ることができる。
しかも、その場合、その高い水封効果を、操作部材を単純に操作することにより得ることができるので、蓋をかなりの力で押圧するような無理な力を要することなくそれができ、よって、高い水封効果を操作性良く得ることができる。
【0085】
請求項2の洗浄機によれば、高い水封効果が得られる状態でのみ洗浄運転を行わせることができて、洗浄水の漏れ等の問題をより確実に生じないようにすることができる。
請求項3の洗浄機によれば、第1の係合部による蓋のロックが自然に行われ、ことさらロックのための操作を必要とせずして、使い勝手を良くすることができる。
【0086】
請求項4の洗浄機によれば、ロック用係止部材を第1の係合部によるロック位置に至らしめるとき、並びに該ロック位置からロック用係止部材を戻すときの両方向について、それぞれ必要とする力を少なく済ませ得、コストの抑制及び操作性の向上に一層寄与することができる。
請求項5の洗浄機によれば、ロック用係止部材が第1の係合部によるロック位置に至るとき、そして、第2の係合部によるロック位置に至るときの、動作がそれぞれ引掛かりなくスムーズに行われ、操作性を更に良くすることができる。
【0087】
請求項6の洗浄機によれば、ロック用係止部材が第2の係合部によるロック位置に至るとき、あるいはそのロック位置から脱するときの摩擦抵抗をそれぞれ小さくできることにより、使用者の操作力を少なく済ませることができて、操作性の向上に寄与することができる。
【0088】
請求項7の洗浄機によれば、請求項1の洗浄機と同様の効果が得られるのに加えて、更に、蓋のロック、及び該状態からの水封部材の強圧が、連結部材により蓋の第1の蓋体と第2の蓋体とを平坦に伸ばした一枚状態に連結することを伴って行い得ることにより、ロック用係止部材を他の1か所に設けるに留め得、又それに伴い、蓋開閉検出手段も一組を設けるに留め得るから、コストの抑制に寄与できる。
請求項8の洗浄機によれば、蓋のロック及び水封部材の強圧が蓋の自由端部のほゞ中央部分でできて、より確実なロック、及びより確実な水封ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の主要部分を(a)〜(c)で操作順に示す、図8のI−I線に沿う縦断面図
【図2】蓋の開状態で示す全体的部分の斜視図
【図3】蓋の閉状態で示す全体的部分の斜視図
【図4】図3のJ−J線に沿う蓋部分の縦断側面図
【図5】全体的部分の蓋取外し状態の斜視図
【図6】枢支機構の拡大平面図
【図7】図6のK−K線に沿う軸の縦断面図
【図8】全体的部分の平面図
【図9】図5のL−L線に沿う枢支機構部分の縦断面図
【図10】図5のM−M線に沿う枢支機構部分と蓋部分との分解縦断面図
【図11】ロック機構部分の横断面図
【図12】図1の(a)のN−N線に沿うロック用係止部材の縦断側面図
【図13】ロック用係止部材の部分斜視図
【図14】図1の(c)のO−O線に沿う蓋ロック検出機構部分にかけての縦断側面図
【図15】図3のP−P線に沿う排気口部分の拡大縦断側面図
【図16】本発明の第2実施例を示す図4部分相当図
【図17】図16の矢印Q方向より見た第2のロック用係止部材部分の正面図
【図18】本発明の第3実施例を示す図8部分相当図
【図19】図18のR−R線に沿うロック用係止部材部分の縦断側面図
【図20】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
1はキャビネット、5は食器洗浄機(洗浄機)、7は開口部、11は洗浄槽、16は噴水アーム(洗浄機構)、21は洗浄ポンプ(洗浄機構)、25は蓋、26は後蓋体(第1の蓋体)、27は前蓋体(第2の蓋体)、26c,27cは連結部、29はシャフト、30は枢支機構、43はパッキン(水封部材)、49は操作部材、56,57はロック用係止部材、56a,57aは第1の係合部、56b,57bは第2の係合部、56d,57dは斜面、67,68はスプリング(弾性体)、71,72は被係合部、71a,71b,72a,72bは面取り部、73は検出機構(蓋ロック検出手段)、78はマイクロスイッチ、201,202は連結部材、201a,202aは結合部、209はロック用係止部材、209aは第1の係合部、209bは第2の係合部、209dは斜面、214は被係合部、214a,214bは面取り部、301は第1の係合部、302は第2の係合部、303は斜面、308は被係合部、309,310は面取り部を示す。
Claims (8)
- 上面に開口部を有する洗浄槽と、
この洗浄槽の内部で被洗浄物を洗浄する洗浄機構と、
前記洗浄槽の開口部を開閉すべく、一端側が上下回動可能に枢支され、二つ折り可能に構成されて、開時には二つに折り畳まれ、閉時には伸ばされて前記洗浄槽の開口部を覆う蓋と、
この蓋の二つ折り可能な部分近傍の両側にスライド可能に設けられたロック用係止部材と、
このロック用係止部材を移動操作する操作部材と、
前記ロック用係止部材又は前記洗浄槽側に設けられ、蓋の閉状態で相手部材と係合することにより蓋をロックする第1の係合部、及びそのロック位置からの前記操作部材の操作によるロック用係止部材のスライドに伴い該ロック用係止部材を介して蓋を下方へ寄せるようにガイドする斜面、並びにその蓋を前記第1の係合部の係合によるロック位置より下方に寄せた位置でロックする第2の係合部と、
前記洗浄槽側の開口部周縁又は蓋の裏面周縁部のいずれかに設けられた水封部材とを具備して成る洗浄機。 - 洗浄機構が、蓋が第1の係合部によりロックされる位置では作動不能で、第2の係合部によりロックされる位置では作動可能としたことを特徴とする請求項1記載の洗浄機。
- ロック用係止部材が弾性体により常時蓋より外方へ突出するように付勢され、その付勢力によって第1の係合部による蓋のロックが蓋の閉鎖と同時に行われることを特徴とする請求項1記載の洗浄機。
- 蓋が第1の係合部によりロックされる位置では水封部材を強圧しないようになっていることを特徴とする請求項1記載の洗浄機。
- 第1の係合部及び第2の係合部が係合する相手部材が、その係合に供する被係合部の上下両側に面取り部を有することを特徴とする請求項1記載の洗浄機。
- 第2の係合部が凸形状で相手部材と係合することを特徴とする請求項1記載の洗浄機。
- 上面に開口部を有する洗浄槽と、
この洗浄槽の内部で被洗浄物を洗浄する洗浄機構と、
前記洗浄槽の開口部を開閉すべく、一端側が上下回動可能に枢支され、第1の蓋体と第2の蓋体とにより二つ折り可能に構成されて、開時には二つに折り畳まれ、閉時には伸ばされて前記洗浄槽の開口部を覆う蓋と、
この蓋の二つ折り可能な部分にスライド可能に設けられた連結部材と、
前記蓋の他端部側にスライド可能に設けられたロック用係止部材と、
このロック用係止部材及び前記連結部材を移動操作する操作部材と、
前記ロック用係止部材又は前記洗浄槽側に設けられ、蓋の閉状態で相手部材と係合することにより蓋をロックする第1の係合部、及びそのロック位置からの前記操作部材の操作によるロック用係止部材のスライドに伴い該ロック用係止部材を介して蓋を下方へ寄せるようにガイドする斜面、並びにその蓋を前記第1の係合部の係合によるロック位置より下方に寄せた位置でロックする第2の係合部と、
前記連結部材に設けられ、前記操作部材の操作による連結部材のスライドによって前記第1の蓋体及び第2の蓋体を結合する結合部と、
前記洗浄槽側の開口部周縁又は蓋の裏面周縁部のいずれかに設けられた水封部材とを具備して成る洗浄機。 - 第1の係合部及び第2の係合部を、第1の蓋体と第2の蓋体とのうちの自由端側の蓋体の先端部のほゞ中央部分において、それぞれ蓋のロックをするように設けたことを特徴とする請求項7記載の洗浄機。
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