JP3540486B2 - 液体燃料燃焼装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石油給湯機、石油温水暖房熱源機、石油暖房機等の液体燃料燃焼装置に関し、特にガンタイプバーナを備えた液体燃料燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来一般に、この種の液体燃料燃焼装置は、内胴と外胴との間に水室が形成されるとともに、内胴の内部に燃焼室が形成された熱交換器を備え、この熱交換器の側壁の下部にはバーナを挿通させる取付口が設けられ、この取付口にはバーナチューブとこのバーナチューブ内に設けられた液体燃料噴出ノズルとを有するガンタイプバーナが水平に取り付けられている構成であるため、液体燃料噴出ノズルから噴出される液体燃料に巻き込み現象が生じたり、或るいは噴出停止時に液体燃料噴出ノズルに後だれが生じた場合には、液体燃料がバーナチューブ内に溜り、その一部がバーナチューブの基端部と取付口の取付フランジとの間に介装したパッキンに浸透して、熱交換器の外部に漏出する問題があった。
【0003】
そこで、上述の問題点を解決するために、特開平7−174413号公報に開示されている液体燃料燃焼装置においては、ガンタイプバーナを燃焼室に向かって斜め下方に数度傾斜するように取付口部に取り付けることにより、液体燃料の熱交換器外部への漏出を防止し、安全性の向上を図っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特開平7−174413号公報に開示されている液体燃料燃焼装置においても、例えば、機器を設置する際に水平度にバラツキが生じると、ガンタイプバーナを燃焼室に向かって斜め下方に数度傾斜させただけでは、設置の際の水平度のバラツキを吸収することができず、液体燃料の熱交換器外部への漏出を防止できない場合があった。
【0005】
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、設置の際に水平度のバラツキが生じた場合でも、液体燃料の熱交換器外部への漏出を防止し得る液体燃料燃焼装置を提供できるようにすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、内部に燃焼室が形成された熱交換器と、この熱交換器の側壁に設けられた取付口部に取り付けられたガンタイプバーナと、このガンタイプバーナに燃焼空気を供給する送風機とを備え、ガンタイプバーナが、バーナチューブと、このバーナチューブの基端部に設けられた取付板と、バーナチューブ内に収容され、周壁に空気孔が設けられた内筒と、この内筒内に噴出口部を臨ませた液体燃料噴出ノズルとにて構成されている液体燃料燃焼装置において、前記ガンタイプバーナは、バーナチューブの基端部側適所に液体燃料逆流防止用の堰が設けられと共に燃焼室に向かって斜め下方に数度傾斜して設けられ、かつ、前記熱交換器は、この熱交換器を載置する支持台に対して、それの上部がガンタイプバーナの取付口部の反対側へ向かって数度傾斜した状態で固定されている構成である。
【0009】
本発明の液体燃料燃焼装置においては、ガンタイプバーナは、バーナチューブの基端部側適所に液体燃料逆流防止用の堰が設けられているので、堰の高さを任意に設定することで、機器を設置する際に、水平度にバラツキが生じた場合でも、内筒の空気孔からバーナチューブの内底部に滴下した液体燃料は、バーナチューブと取付板との接続部分へ流れるのを堰によって阻止され、バーナチューブの内底部で蒸発するか、若しくは熱交換器の燃焼室側に流れるため、熱交換器外部への漏出が防止される。また、ガンタイプバーナは、燃焼室に向かって斜め下方に約2〜5度(数度)傾斜して設けられているので、機器を設置する際の水平度のバラツキを斜め下方への数度の傾斜とバーナチューブに設けられた堰との相乗効果によって一層吸収することができ、しかも、熱交換器が、この熱交換器を載置する支持台に対して、それの上部がガンタイプバーナの取付口部の反対側へ向かって数度傾斜した状態で固定されているから、取付口部に加わるガンタイプバーナや送風機の荷重による熱交換器の傾きをも吸収可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態例を図1ないし図6の図面に基づいて説明する。図1〜図6において、1は一実施形態例としての石油温水暖房熱源機の外装体であり、この外装体1は底板1A、天板1B、周側板1C及び着脱可能な前板1Dにて構成され、この外装体1内の一側には、前記底板1A上に取り付けられた支持台2、この支持台2上に載置固定された縦長円筒状の缶体3及びこの缶体3の上部に連結された消音器4が収容されるとともに、外装体1内の他側部には、前記缶体3を加熱するガンタイプバーナ5、このガンタイプバーナ5に連結され、燃焼空気をガンタイプバーナ5に供給する送風機6、及びこの送風機6の吸い込み口に下部を連結した合成樹脂製の給気管7が収容されている。
【0013】
前記缶体3は、内胴8、外胴9及び複数の煙管10、10等から構成され、前記内胴8の内側にはガンタイプバーナ5の先端部を臨ませた燃焼室11が形成されるとともに、内胴8と外胴9との間には熱媒液を貯溜する液室12が形成されている。13は消音器4に設けられた排気管である。そして、前記液室12で加熱された熱媒液は、循環ポンプ(図示せず)を駆動することにより、行き管14及びこの行き管14に接続された循環パイプ(図示せず)を通って、床暖房パネル、ファンコンベクター等の外部放熱機(図示せず)に流れ、そこで熱交換された後、再び液室12に戻される。
【0014】
前記行き管14の上部は、気液分離部15と成され、この気液分離部15の頂部には、細パイプ16を介してリザーブタンク17と連通した2方向性の圧力調節弁装置18を装備している。19は前記缶体3の側壁に設けられた中空円筒状の取付口筒であり、この取付口筒19における缶体3の側部に突出した基端部分の外周には環状の取付フランジ20が設けられている。
【0015】
前記ガンタイプバーナ5は、送風機6から燃焼空気が供給される円筒状のバーナチューブ21と、このバーナチューブ21内に収容され、周壁及び底壁に複数の一次空気孔22A、22A、22Bが設けられた内筒23と、この内筒23の底壁を貫通して噴出口部24Aを内筒23内に臨ませた液体燃料噴出ノズル24と、点火プラグ25と、液体燃料噴出ノズル24及び点火プラグ25を内筒23に固定する取付具26と、内筒23の先端部に固定された漏斗状のリング板27と、周壁に複数の二次空気孔28、28、29、29を有し、前記噴出ノズル24よりも前方のバーナチューブ21内に設けられ燃焼筒30と、前記噴霧ノズル24の噴出口部24Aよりも前方に位置し、かつ、その燃焼筒30の基端部に装着されたスタビライザ31と、前記バーナチューブ21の先端部と燃焼筒30の先端部とを連結する環状の連結板32とから構成されている。
【0016】
前記バーナチューブ21の基端部には、外向きフランジ21Aが設けられ、この外向きフランジ21Aは、図1及び図2に示すようにリング状の傾斜板33を介して取付板34にネジ(図示せず)止め装着されている。34Aは取付板34の略中央に設けられた接続筒部である。そして、図2に示すように、取付板34を環状のパッキン35を介して前記取付口筒19の取付フランジ20に複数のボルト36とナット(図示せず)を用いて固定することにより、前記ガンタイプバーナ5は、先端部が前記燃焼室11に向かって向かって斜め下方に傾斜するように取付口筒19に取り付けられており、その傾斜角度θ1は、水平線イに対して約2〜5度に設定されている。37、37は前記ボルト36に対応して取付板33に設けられた挿通穴である。
【0017】
また、前記バーナチューブ21には、前記内筒23の周壁に設けられた一次空気孔22Aの直下位置と前記外向きフランジ21Aとの間の内底部に、高さHが約4〜6mmに設定された堰38が設けられ、この堰38は、前記外向きフランジ21Aに近いバーナチューブ21の基端部側の一部をプレス加工により内向きに突出して設けたものである。
【0018】
また、前記支持台2は、それの上部に載置面部2Aを有し、この載置面部2Aには前記缶体3の下端に一体成形された環状の下フランジ39に対応して4個の突部40、40、41、41が設けられている。そして、これら突部40、40、41、41のうち、缶体3の取付口筒19側に位置する前方の突部40、40の高さを、後方の突部41、41の高さよりも高く設定することにより、前記缶体3は上部が取付口筒19の反対側に向かってわずかに傾斜して支持台2にネジ42、42止めされ、その傾斜角度θ2は鉛直線ロに対して約1〜2度に設定されている。
【0019】
上述の構成において、ガンタイプバーナ5の運転を開始すると、まず送風機6が駆動し、この送風機6からの燃焼空気は、ガンタイプバーナ5のバーナチューブ21内に供給され、このバーナチューブ21内に供給された燃焼空気の一部は、一次空気孔22A、22Bから一次空気として内筒23内に流れ、残りは二次空気孔28、28、29、29から二次空気として燃焼筒30内に流れる。ここで、電磁ポンプ(図示せず)を駆動させると、液体燃料噴出ノズル24の噴出口部24Aから液体燃料が噴出され、この噴出された液体燃料は一次空気と混合し、点火プラグ25の放電スパークによって着火され、こうして、ガンタイプバーナ5は缶体3の燃焼室11に火炎Fを形成して燃焼を開始する。前記燃焼室11で燃焼された高温の排気ガスは、煙管10、10を通り、液室12の熱媒液と熱交換され、その後、消音器4を通って排気管13から外装体1の外部に排出される。
【0020】
本実施形態例によれば、ガンタイプバーナ5のバーナチューブ21には、前記内筒23の周壁に設けられた一次空気孔22Aの直下位置と前記外向きフランジ21Aとの間の内底部に、高さHが約4〜6mmに設定された堰38が設けられているので、例えば、外装体1の底板1Aの長手方向において、缶体3を載置固定した支持台2側が反支持台2側よりもわずかに高くなった状態に石油温水暖房熱源機が設置された場合、前記内筒23の一次空気孔22Aからバーナチューブ21の内底部に滴下した液体燃料は、外向きフランジ21A部分に流れるのを堰38によって止められる。そして、その堰38によって止められた液体燃料は、バーナチューブ21の内底部で蒸発するか、缶体3の燃焼室11側に流れる出るため、缶体3の外部への漏出が防止される。
【0021】
また、前記堰38は、バーナチューブ21の一部をプレス加工にて内向きに突出して設けられているので、堰38を構成する部品をバーナチューブ21とは別に用意する必要がなく、部品点数や組立工数を増加させないようにでき、構造が簡素化される。
【0022】
また、ガンタイプバーナ5は、缶体3の燃焼室11に向かって下向きに約2〜5度傾斜して設けられているので、石油温水暖房熱源機を設置する際の水平度のバラツキを、ガンタイプバーナ5の斜め下方への傾斜と堰32との相乗効果によって一層吸収することができる。
【0023】
また、上述の一実施形態例においては、前記支持台2の載置面部2Aに、前記缶体3の下フランジ39に対応して4個の突部40、40、41、41を設け、これら突部40、40、41、41のうち、缶体3の取付口筒19側に位置する前方の突部40、40の高さを、後方の突部41、41の高さよりも高く設定することにより、鉛直線ロに対し、缶体3を取付口筒19の反対側に向けて約1〜2度傾斜して支持台2に載置固定した構成としているので、取付口筒19に加わるガンタイプバーナ5や送風機6等の荷重による缶体3の傾きが吸収され、ガンタイプバーナ5や送風機6等を装着した後には、缶体3が傾かないようにできる。
【0024】
図7は、他の実施形態例を示すものであり、支持台2の載置面部2Aに、前記缶体3の下フランジ39に対応して2個の突部43、43を、缶体3の取付口筒19側に位置する前方にのみ設けることにより、鉛直線ロに対し、缶体3を取付口筒19の反対側に向けて約1〜2度傾斜して支持台2に載置固定した構成として、取付口筒19に加わるガンタイプバーナ5や送風機6等の荷重による缶体3の傾きを吸収するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明の液体燃料燃焼装置においては、ガンタイプバーナは、バーナチューブの基端部側適所に液体燃料逆流防止用の堰が設けられているので、機器を設置する際に、水平度にバラツキが生じた場合でも、内筒の空気孔からバーナチューブの内底部に滴下した液体燃料を堰で受け止めることができ、設置状態の影響をそれ程受けることなく、液体燃料の熱交換器外部へ漏出を防止でき、安全性が一層向上するのはもちろんのこと、ガンタイプバーナは、燃焼室に向かって斜め下方に数度傾斜して設けられているので、このガンタイプバーナの斜め下方への数度の傾斜と堰との相乗効果によって機器を設置する際の水平度のバラツキを一層吸収することができ、安全性がさらに向上する。また、熱交換器が、この熱交換器を載置する支持台に対して、それの上部がガンタイプバーナの取付口部の反対側へ向かって数度傾斜した状態で固定されているから、取付口部に加わるガンタイプバーナや送風機の荷重による熱交換器の傾きをも吸収可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体燃料燃焼装置の一実施形態例を示す石油温水暖房熱源機の要部断面図である。
【図2】同じくガンタイプバーナの断面図である。
【図3】同じく石油温水暖房熱源機の断面図である。
【図4】同じく支持台に缶体を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】同じく支持台に缶体を取り付けた状態を示す側面図である
【図6】同じく底板に支持台を取り付けた状態を示す平面図である。
【図7】他の実施形態例の平面図である。
【符号の説明】
3 缶体(熱交換器)
5 ガンタイプバーナ
6 送風機
11 燃焼室
19 取付口筒(取付口部)
21 バーナチューブ
22A 一次空気孔(空気孔)
23 内筒
24 液体燃料噴出ノズル
24A 噴出口部
34 取付板
38 堰
【発明の属する技術分野】
本発明は、石油給湯機、石油温水暖房熱源機、石油暖房機等の液体燃料燃焼装置に関し、特にガンタイプバーナを備えた液体燃料燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来一般に、この種の液体燃料燃焼装置は、内胴と外胴との間に水室が形成されるとともに、内胴の内部に燃焼室が形成された熱交換器を備え、この熱交換器の側壁の下部にはバーナを挿通させる取付口が設けられ、この取付口にはバーナチューブとこのバーナチューブ内に設けられた液体燃料噴出ノズルとを有するガンタイプバーナが水平に取り付けられている構成であるため、液体燃料噴出ノズルから噴出される液体燃料に巻き込み現象が生じたり、或るいは噴出停止時に液体燃料噴出ノズルに後だれが生じた場合には、液体燃料がバーナチューブ内に溜り、その一部がバーナチューブの基端部と取付口の取付フランジとの間に介装したパッキンに浸透して、熱交換器の外部に漏出する問題があった。
【0003】
そこで、上述の問題点を解決するために、特開平7−174413号公報に開示されている液体燃料燃焼装置においては、ガンタイプバーナを燃焼室に向かって斜め下方に数度傾斜するように取付口部に取り付けることにより、液体燃料の熱交換器外部への漏出を防止し、安全性の向上を図っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特開平7−174413号公報に開示されている液体燃料燃焼装置においても、例えば、機器を設置する際に水平度にバラツキが生じると、ガンタイプバーナを燃焼室に向かって斜め下方に数度傾斜させただけでは、設置の際の水平度のバラツキを吸収することができず、液体燃料の熱交換器外部への漏出を防止できない場合があった。
【0005】
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、設置の際に水平度のバラツキが生じた場合でも、液体燃料の熱交換器外部への漏出を防止し得る液体燃料燃焼装置を提供できるようにすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、内部に燃焼室が形成された熱交換器と、この熱交換器の側壁に設けられた取付口部に取り付けられたガンタイプバーナと、このガンタイプバーナに燃焼空気を供給する送風機とを備え、ガンタイプバーナが、バーナチューブと、このバーナチューブの基端部に設けられた取付板と、バーナチューブ内に収容され、周壁に空気孔が設けられた内筒と、この内筒内に噴出口部を臨ませた液体燃料噴出ノズルとにて構成されている液体燃料燃焼装置において、前記ガンタイプバーナは、バーナチューブの基端部側適所に液体燃料逆流防止用の堰が設けられと共に燃焼室に向かって斜め下方に数度傾斜して設けられ、かつ、前記熱交換器は、この熱交換器を載置する支持台に対して、それの上部がガンタイプバーナの取付口部の反対側へ向かって数度傾斜した状態で固定されている構成である。
【0009】
本発明の液体燃料燃焼装置においては、ガンタイプバーナは、バーナチューブの基端部側適所に液体燃料逆流防止用の堰が設けられているので、堰の高さを任意に設定することで、機器を設置する際に、水平度にバラツキが生じた場合でも、内筒の空気孔からバーナチューブの内底部に滴下した液体燃料は、バーナチューブと取付板との接続部分へ流れるのを堰によって阻止され、バーナチューブの内底部で蒸発するか、若しくは熱交換器の燃焼室側に流れるため、熱交換器外部への漏出が防止される。また、ガンタイプバーナは、燃焼室に向かって斜め下方に約2〜5度(数度)傾斜して設けられているので、機器を設置する際の水平度のバラツキを斜め下方への数度の傾斜とバーナチューブに設けられた堰との相乗効果によって一層吸収することができ、しかも、熱交換器が、この熱交換器を載置する支持台に対して、それの上部がガンタイプバーナの取付口部の反対側へ向かって数度傾斜した状態で固定されているから、取付口部に加わるガンタイプバーナや送風機の荷重による熱交換器の傾きをも吸収可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態例を図1ないし図6の図面に基づいて説明する。図1〜図6において、1は一実施形態例としての石油温水暖房熱源機の外装体であり、この外装体1は底板1A、天板1B、周側板1C及び着脱可能な前板1Dにて構成され、この外装体1内の一側には、前記底板1A上に取り付けられた支持台2、この支持台2上に載置固定された縦長円筒状の缶体3及びこの缶体3の上部に連結された消音器4が収容されるとともに、外装体1内の他側部には、前記缶体3を加熱するガンタイプバーナ5、このガンタイプバーナ5に連結され、燃焼空気をガンタイプバーナ5に供給する送風機6、及びこの送風機6の吸い込み口に下部を連結した合成樹脂製の給気管7が収容されている。
【0013】
前記缶体3は、内胴8、外胴9及び複数の煙管10、10等から構成され、前記内胴8の内側にはガンタイプバーナ5の先端部を臨ませた燃焼室11が形成されるとともに、内胴8と外胴9との間には熱媒液を貯溜する液室12が形成されている。13は消音器4に設けられた排気管である。そして、前記液室12で加熱された熱媒液は、循環ポンプ(図示せず)を駆動することにより、行き管14及びこの行き管14に接続された循環パイプ(図示せず)を通って、床暖房パネル、ファンコンベクター等の外部放熱機(図示せず)に流れ、そこで熱交換された後、再び液室12に戻される。
【0014】
前記行き管14の上部は、気液分離部15と成され、この気液分離部15の頂部には、細パイプ16を介してリザーブタンク17と連通した2方向性の圧力調節弁装置18を装備している。19は前記缶体3の側壁に設けられた中空円筒状の取付口筒であり、この取付口筒19における缶体3の側部に突出した基端部分の外周には環状の取付フランジ20が設けられている。
【0015】
前記ガンタイプバーナ5は、送風機6から燃焼空気が供給される円筒状のバーナチューブ21と、このバーナチューブ21内に収容され、周壁及び底壁に複数の一次空気孔22A、22A、22Bが設けられた内筒23と、この内筒23の底壁を貫通して噴出口部24Aを内筒23内に臨ませた液体燃料噴出ノズル24と、点火プラグ25と、液体燃料噴出ノズル24及び点火プラグ25を内筒23に固定する取付具26と、内筒23の先端部に固定された漏斗状のリング板27と、周壁に複数の二次空気孔28、28、29、29を有し、前記噴出ノズル24よりも前方のバーナチューブ21内に設けられ燃焼筒30と、前記噴霧ノズル24の噴出口部24Aよりも前方に位置し、かつ、その燃焼筒30の基端部に装着されたスタビライザ31と、前記バーナチューブ21の先端部と燃焼筒30の先端部とを連結する環状の連結板32とから構成されている。
【0016】
前記バーナチューブ21の基端部には、外向きフランジ21Aが設けられ、この外向きフランジ21Aは、図1及び図2に示すようにリング状の傾斜板33を介して取付板34にネジ(図示せず)止め装着されている。34Aは取付板34の略中央に設けられた接続筒部である。そして、図2に示すように、取付板34を環状のパッキン35を介して前記取付口筒19の取付フランジ20に複数のボルト36とナット(図示せず)を用いて固定することにより、前記ガンタイプバーナ5は、先端部が前記燃焼室11に向かって向かって斜め下方に傾斜するように取付口筒19に取り付けられており、その傾斜角度θ1は、水平線イに対して約2〜5度に設定されている。37、37は前記ボルト36に対応して取付板33に設けられた挿通穴である。
【0017】
また、前記バーナチューブ21には、前記内筒23の周壁に設けられた一次空気孔22Aの直下位置と前記外向きフランジ21Aとの間の内底部に、高さHが約4〜6mmに設定された堰38が設けられ、この堰38は、前記外向きフランジ21Aに近いバーナチューブ21の基端部側の一部をプレス加工により内向きに突出して設けたものである。
【0018】
また、前記支持台2は、それの上部に載置面部2Aを有し、この載置面部2Aには前記缶体3の下端に一体成形された環状の下フランジ39に対応して4個の突部40、40、41、41が設けられている。そして、これら突部40、40、41、41のうち、缶体3の取付口筒19側に位置する前方の突部40、40の高さを、後方の突部41、41の高さよりも高く設定することにより、前記缶体3は上部が取付口筒19の反対側に向かってわずかに傾斜して支持台2にネジ42、42止めされ、その傾斜角度θ2は鉛直線ロに対して約1〜2度に設定されている。
【0019】
上述の構成において、ガンタイプバーナ5の運転を開始すると、まず送風機6が駆動し、この送風機6からの燃焼空気は、ガンタイプバーナ5のバーナチューブ21内に供給され、このバーナチューブ21内に供給された燃焼空気の一部は、一次空気孔22A、22Bから一次空気として内筒23内に流れ、残りは二次空気孔28、28、29、29から二次空気として燃焼筒30内に流れる。ここで、電磁ポンプ(図示せず)を駆動させると、液体燃料噴出ノズル24の噴出口部24Aから液体燃料が噴出され、この噴出された液体燃料は一次空気と混合し、点火プラグ25の放電スパークによって着火され、こうして、ガンタイプバーナ5は缶体3の燃焼室11に火炎Fを形成して燃焼を開始する。前記燃焼室11で燃焼された高温の排気ガスは、煙管10、10を通り、液室12の熱媒液と熱交換され、その後、消音器4を通って排気管13から外装体1の外部に排出される。
【0020】
本実施形態例によれば、ガンタイプバーナ5のバーナチューブ21には、前記内筒23の周壁に設けられた一次空気孔22Aの直下位置と前記外向きフランジ21Aとの間の内底部に、高さHが約4〜6mmに設定された堰38が設けられているので、例えば、外装体1の底板1Aの長手方向において、缶体3を載置固定した支持台2側が反支持台2側よりもわずかに高くなった状態に石油温水暖房熱源機が設置された場合、前記内筒23の一次空気孔22Aからバーナチューブ21の内底部に滴下した液体燃料は、外向きフランジ21A部分に流れるのを堰38によって止められる。そして、その堰38によって止められた液体燃料は、バーナチューブ21の内底部で蒸発するか、缶体3の燃焼室11側に流れる出るため、缶体3の外部への漏出が防止される。
【0021】
また、前記堰38は、バーナチューブ21の一部をプレス加工にて内向きに突出して設けられているので、堰38を構成する部品をバーナチューブ21とは別に用意する必要がなく、部品点数や組立工数を増加させないようにでき、構造が簡素化される。
【0022】
また、ガンタイプバーナ5は、缶体3の燃焼室11に向かって下向きに約2〜5度傾斜して設けられているので、石油温水暖房熱源機を設置する際の水平度のバラツキを、ガンタイプバーナ5の斜め下方への傾斜と堰32との相乗効果によって一層吸収することができる。
【0023】
また、上述の一実施形態例においては、前記支持台2の載置面部2Aに、前記缶体3の下フランジ39に対応して4個の突部40、40、41、41を設け、これら突部40、40、41、41のうち、缶体3の取付口筒19側に位置する前方の突部40、40の高さを、後方の突部41、41の高さよりも高く設定することにより、鉛直線ロに対し、缶体3を取付口筒19の反対側に向けて約1〜2度傾斜して支持台2に載置固定した構成としているので、取付口筒19に加わるガンタイプバーナ5や送風機6等の荷重による缶体3の傾きが吸収され、ガンタイプバーナ5や送風機6等を装着した後には、缶体3が傾かないようにできる。
【0024】
図7は、他の実施形態例を示すものであり、支持台2の載置面部2Aに、前記缶体3の下フランジ39に対応して2個の突部43、43を、缶体3の取付口筒19側に位置する前方にのみ設けることにより、鉛直線ロに対し、缶体3を取付口筒19の反対側に向けて約1〜2度傾斜して支持台2に載置固定した構成として、取付口筒19に加わるガンタイプバーナ5や送風機6等の荷重による缶体3の傾きを吸収するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明の液体燃料燃焼装置においては、ガンタイプバーナは、バーナチューブの基端部側適所に液体燃料逆流防止用の堰が設けられているので、機器を設置する際に、水平度にバラツキが生じた場合でも、内筒の空気孔からバーナチューブの内底部に滴下した液体燃料を堰で受け止めることができ、設置状態の影響をそれ程受けることなく、液体燃料の熱交換器外部へ漏出を防止でき、安全性が一層向上するのはもちろんのこと、ガンタイプバーナは、燃焼室に向かって斜め下方に数度傾斜して設けられているので、このガンタイプバーナの斜め下方への数度の傾斜と堰との相乗効果によって機器を設置する際の水平度のバラツキを一層吸収することができ、安全性がさらに向上する。また、熱交換器が、この熱交換器を載置する支持台に対して、それの上部がガンタイプバーナの取付口部の反対側へ向かって数度傾斜した状態で固定されているから、取付口部に加わるガンタイプバーナや送風機の荷重による熱交換器の傾きをも吸収可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体燃料燃焼装置の一実施形態例を示す石油温水暖房熱源機の要部断面図である。
【図2】同じくガンタイプバーナの断面図である。
【図3】同じく石油温水暖房熱源機の断面図である。
【図4】同じく支持台に缶体を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】同じく支持台に缶体を取り付けた状態を示す側面図である
【図6】同じく底板に支持台を取り付けた状態を示す平面図である。
【図7】他の実施形態例の平面図である。
【符号の説明】
3 缶体(熱交換器)
5 ガンタイプバーナ
6 送風機
11 燃焼室
19 取付口筒(取付口部)
21 バーナチューブ
22A 一次空気孔(空気孔)
23 内筒
24 液体燃料噴出ノズル
24A 噴出口部
34 取付板
38 堰
Claims (1)
- 内部に燃焼室が形成された熱交換器と、この熱交換器の側壁に設けられた取付口部に取り付けられたガンタイプバーナと、このガンタイプバーナに燃焼空気を供給する送風機とを備え、ガンタイプバーナが、バーナチューブと、このバーナチューブの基端部に設けられた取付板と、バーナチューブ内に収容され、周壁に空気孔が設けられた内筒と、この内筒内に噴出口部を臨ませた液体燃料噴出ノズルとにて構成されている液体燃料燃焼装置において、前記ガンタイプバーナは、バーナチューブの基端部側適所に液体燃料逆流防止用の堰が設けられると共に燃焼室に向かって斜め下方に数度傾斜して設けられ、かつ、前記熱交換器は、この熱交換器を載置する支持台に対して、それの上部がガンタイプバーナの取付口部の反対側へ向かって数度傾斜した状態で固定されていることを特徴とする液体燃料燃焼装置。
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JPH09210312A JPH09210312A (ja) | 1997-08-12 |
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- 1996-02-02 JP JP01756296A patent/JP3540486B2/ja not_active Expired - Fee Related
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