JP3540367B2 - 索端 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はワイヤを介してレバーを操作する例えば産業用エンジンをコントロールするスロットルレバーにワイヤ端部を止めねじを用いて簡単に取り付けるための特に合成樹脂成形の索端に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の索端としては実願平4−75694がある。
従来例を図5〜8によって説明する。
図5は従来例の調速装置の正面図、図6は図5に対応する平面図、図7は図5に示す調速装置の要部斜視図、図8は図5に示す調速装置の要部詳細図である。
【0003】
図において25はエンジン本体20の上面部分20aに設置された支持板である。支持板25は上面部分20aの左右方向に延びる細長の板金から構成されている。支持板25は左右部分からエンジン本体20の上面部分20aへ向って螺挿されるボルト26a、さらには支持板25の下部からエンジン本体20の前面部分にならって突き出す折曲片25aからエンジン本体20の前面へ向って螺挿されるボルト26bにてエンジン本体20に固定されている。
【0004】
支持板25の中央には外周部におねじ27aを形成してなる軸27が突設されている。軸27に調速レバー28が回転自在に支持されている。詳しくは調速レバー28は例えば略Y字状に3つレバー部28x,28y,28zを形成した板金部材から構成されている。調速レバー28の交差部分28aは図示しない孔部が形成されていて、軸27に前記孔部を回転自在に挿入し貫通後おねじ27aにナット29を螺挿することで調速レバー28全体を左右方向に回転自在に取付けている。30はナット29と交差部分28aとの間に介在させたレバー浮上りを押えるための座金である。
【0005】
エンジン回転数を設定する回転数設定構造にて、ワイヤ連結用レバー部となる中央のレバー部分28yをエンジン本体20の前面側に配置し、残りの2つのレバー部分28x,28zをエンジン本体20の後側に配置させている。回転数設定構造について説明すれば、レバー部28yの両側となる支持板25の板面部分にはレバー部分28xならびにレバー部分28zと平行切起片32aが形成されている。これら切起片32a,32aにはエンジン回転数を設定するための調節ボルト33がそれぞれレバー部分28xレバー部分28zに向う方向に進退可能に螺挿されている。
【0006】
各調節ボルト33に対応して調速レバー28の両側にはボルト端と当接可能な当接部34,34が設けられている。右側のレバー部分28zと右側の切起片32aとの間には弾性部材、例えばねじりコイルばね31が設けられ調速レバー28を軸27を中心に反時計方向に付勢して左側の当接部34をボルト端に当接させている。調速レバー28が図示しないガバナスプリングを介してガバナレバーに接続されている。
【0007】
この調速レバー28の据付にて例えば左側のボルト位置を最低回転数とし右側のボルト位置を最高回転数としてその間でエンジン回転数を決定できるようにしている。図5は調速レバー28が最低回転数位置にある。33aは調節ボルト33の頭と切起片32aとの間に介装されたコイルばねである。こうして据付けた調速レバー28の前方には露出している調速レバー28および支持板25の前方側方の全体を覆うような略箱形を呈したフロントカバー35が立設されている。このフロントカバー35の左側の周壁部が支持板25の左側部に一体に設けたフロントカバー35の内面に沿って立上がる板状のリブ25aにボルト39で固定されている。
【0008】
フロントカバー35を構成する周壁のうち調速レバー28のレバー部分28yの前方と対向する周壁部分には調速レバー28の回転領域を開放するような左右方向に延びる細長の形状で形成された開口部36が設けられている。調速レバー28のレバー部分28yの先端部およびエアクリーナ23に設けてある図示しないチョークレバーの先端部が開口部36からカバー外へ突き出ていて両レバーを回転操作できるようにしてある。
【0009】
レバー部分28yの上面のうちフロントカバー35内に配置される中間部には索端金具38が設けられている。この索端金具の位置と対応するフロントカバー35の左側の周壁部分にはワイヤ挿通孔40が設けられていて、索端金具38とワイヤ挿通孔40とを結ぶ線上にワイヤセット路42を形成してある。つまりワイヤセット路42はレバー部分28yからフロントカバー35の左側の周壁部分を貫通する方向に沿って形成されている。
【0010】
ワイヤセット路42と対向するフロントカバー35の前方の周壁部分には、図5に示すようにワイヤ挿通用のスリット43が設けられている。スリット43は開口部36と連続している。スリット43はワイヤ挿通孔40とも連続していて、アクセルレバーにつながるレリーズワイヤ44の端部をフロントカバー35の前方(外部)からスリット43を通してカバー内部へ挿入できるようにしている。そしてこの挿入してレリーズワイヤ44をワイヤセット路42に沿って配置してある。レリーズワイヤ44は外索44a内に内索44bを摺動自在に挿通して構成されているものである。
【0011】
調速レバー28側となる内索44bの端部は索端金具38でレバー部分28yに着脱可能に固定されている。すなわち索端金具38は内索44bの端部が挿通自在な図示しない挿入孔を有するとともに外部から前記挿入孔へ螺挿する固定ねじ45を有して構成されている。レリーズワイヤ44の内索44bは開口部36から手指を入れ索端金具38の挿入孔に端部を挿入しこの挿入した端部部分を固定ねじ45で締結して固定してある。
【0012】
スリット43はレリーズワイヤ44の内索44bが出入り(挿通)可能なスリット幅で形成されワイヤ挿通孔40は、レリーズワイヤ44の外索44aが挿通可能な開口で形成されている。ワイヤ挿通孔40に近いワイヤセット路42の部位には、ワイヤホルダ46がスリット43と並行に設けられていてワイヤセット路42に配置されたレリーズワイヤ44の外索44a端を固定している。
【0013】
ワイヤホルダ46は図5,図6に示されるように支持板25のリブ25aに略コ字状を呈したホルダ本体47を形成している。詳しくはホルダ本体47は端壁47a,47cでワイヤセット路42を遮るよう内向きに配置されている。左側の端壁47aにはワイヤ挿通孔40に対向して、レリーズワイヤ44の外索44aが挿通自在なワイヤ挿通孔48が設けられている。
【0014】
反対側には端壁47cおよび側壁47bに亘りワイヤ挿入孔48と連続するスリット50が設けられている。スリット50はレリーズワイヤ44の内索44bのみ出入り可能なスリット幅で形成されている。
【0015】
スリット50はスリット43の一部をなすようスリット43と近接して並行に配置されていて外索端から露出した内索部分をスリット50に挿入して同外索端をスリット端に係止させることより外索44aを固定している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように従来例の調速装置24においては、レリーズワイヤ44を止める索端には金属を機械加工した索端金具38が用いられ、この金属製索端金具38の挿入孔に内索44bの端部を挿入し、この挿入した端部部分を固定ねじ45で固定している。
従って、この場合、固定ねじ45をきつく締結することによってレリーズワイヤ44の内索44b端部を索端金具38に確実に固定することができるものの、索端金具38は固定ねじ45による強力な締め付けに耐え得るように金属の切削加工で形成する必要がある。
【0017】
その場合、四角のブロック形成とねじ孔加工に手間がかかることから索端金具38の単価を下げることができず、これが最終製品のコストアップにつながると云う欠点があった。
だからと云って、ナットをインサートした合成樹脂成形で索端金具38をつくると、加工工数を大幅に低減することができるものの、索端金具38が固定ねじ45による締め付け時に割れるおそれがあるばかり、成形時にインサートしたナットのねじ部に樹脂が入って、後のバリ取りに時間がかかることになる等の欠点があった。
【0018】
本発明の目的は、ナットをインサートした合成樹脂成形でありながら、製造コストを大幅に低減させ、しかも、ワイヤ取り付け強度を十分に確保することができる索端を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
第1発明はレバー(1)をワイヤ(2)を介して操作するため、前記レバーに形成されたスリット(12)等に抜き差し可能に取付けられる合成樹脂成形のブロック状索端(4)であって、ワイヤ(2)を通すための貫通孔(5)を形成し且取付け用ナット(7)を前記貫通孔と直交する一方の側にインサート成形するとともに、前記貫通孔を通したワイヤ(2)を前記貫通孔と直交する一方の側から他方の側へ押しつけるための止めねじを前記取付け用ナット(7)に取付けた索端(4)において、貫通孔(5)に直交する他方の側に止めねじで押しつけられた止めねじ先端部分のワイヤを湾曲状態で押し込んでワイヤの抜け止めを確実にするための押し込み孔(8)を成形し、更に前記貫通孔の横断面形状をインサートされた前記ナットの貫通孔側フラット面を通る形状としたことを特徴としている。
【0020】
第2発明は第1発明に記載のものにおいて、ナットに取付けられる止めねじの締め付け量が、押し込み孔に対するワイヤの予め設定された押し込み湾曲量以上に締めつけられないように前記止めねじが形成されていることを特徴としている。
第3発明は第2発明に記載のものにおいて、止めねじの長さが一定以上ねじ込めない長さLに形成されていることを特徴としている。
第4発明は第2発明に記載のものにおいて、止めねじのヘッド部分が索端の外面に当接した状態で、前記止めねじのねじ込み量が予め設定されたねじ込み量になるよう止めねじが形成されていることを特徴としている。
【0021】
【作用】
本発明は前記のとおり構成されているのでナットをインサートした合成樹脂成形索端でありながら、ワイヤを通す貫通孔の横断面形状を前記インサートされたナットの貫通孔側フラット面を通る形状としたため、成形時に樹脂がインサートされたナットのねじ部に浸入することなく、その結果合成樹脂成形による索端の製造コストを大幅に低下させることができる。しかも、前記ワイヤを通す貫通孔と直交するナットに対向する位置には、前記ナットに取付けた止めねじの先端部で押しつけられたワイヤ部分を湾曲状態で押し込んでワイヤの抜け止めを確実にするための押し込み孔が形成されているため、ねじをきつく締めなくてもワイヤの取り付け強度を十分に確保でき、よって止めねじを締めすぎないような形に形成することができ、その結果ねじ締めによって合成樹脂成形の索端が割れることはない。
【0022】
【実施例】
本発明に係る第1実施例を図1,2によって説明する。
図1は本発明に係る第1実施例の索端の正面図、図2は図1の左側面図である。
レバー例えば産業用エンジンをコントロールするスロットルレバー1をワイヤ2を介して操作するため、レバー1に形成されたスリット12等に環状溝3を介して抜き差し可能に取り付けられる合成樹脂成形ブロック状索端4には、ワイヤ2を通すための貫通孔5が形成された且該貫通孔と直交する一方の側から押し付けるための止めねじ6を取り付け用ナット7がインサート成形されている。
【0023】
索端4の貫通孔5と直交する他の側には止めねじ6で押し付けられた止めねじ6先端部分のワイヤ2を湾曲状態で押し込んでワイヤ2の抜け止めを確実にするため及び索端割れを防止するための押し込み孔8が形成され、更に貫通孔5の横断面形状はインサートされたナット7の貫通孔5側フラット面を通る略三角形状としている。11は貫通孔5にワイヤ2の挿入を容易にするための貫通孔5の口元部に形成されたテーパ面である。
【0024】
前記第1実施例の作用を説明する。
索端4はナット7をインサートした合成樹脂例えばナイロン等でありながら、ワイヤ2を通す貫通孔5の横断面形状をインサートされたナット7の貫通孔5側のフラット面を通る略三角形とするとともに、ナット7の座面に当たるようにスライドピンを脱着するようにしたため、成形時に樹脂がナット7のねじ部に浸入することなく、その結果ばり取り工程が不要となり合成樹脂成形による索端の製造コストを大幅に低下させることができる。
【0025】
しかもワイヤ2を通す貫通孔5と直交するナット7と対向する位置にはナット7に取り付けた止めねじ6で押し付けられた止めねじ6先端部分には、ワイヤ2の抜け止めを確実にするための押し込み孔8が形成されているため、きつく締めなくてもワイヤ2の取り付け強度を十分に確保できその結果ねじ締めによって合成樹脂成形の索端が割れることはない。
【0026】
本発明に係る第2実施例を図3によって説明する。
図3は本発明に係る第2実施例の正面図である。
図においてLは止めねじ6のねじ部の長さである。L以外の符号は第1実施例と同じであるから説明を省く。
前記第2実施例の作用を説明する。
止めねじ6はナット7へのねじ込み量が予め設定されたワイヤ2の押し込み孔8に対する押し込み湾曲量以上に締められないように、あらかじめ設定されたねじ長さLとすることによって従来に比較して軽く締めるだけで一定した十分なワイヤ2の取り付け強度を得ることができ且締めつけによる索端4の割れを防ぎ得る。
【0027】
本発明に係る第3実施例を図4によって説明する。
図4は本発明に係る第3実施例の正面図である。
図において止めねじ6のヘッド部9が索端4の外面に当接した状態で止めねじ6のねじ込み量が予め設定されたねじ込み量になるようにヘッド部9に段付10が形成されている。10以外の符号は前記第1実施例と同じであるから説明を省く。
【0028】
前記第3実施例の作用を説明する。
段付10が索端4に当接するまで止めねじ6をねじ込むことにより止めねじ6は押し込み孔8に対するワイヤ2の予め設定された押し込み湾曲量だけねじ込むことによりねじを従来に比較して軽く締めるだけで一定した十分なワイヤ2の取り付け強度を得ることができ且索端4のねじ締め付けによる割れを防ぎ得る。
【0029】
【発明の効果】
本発明はナットをインサートした合成樹脂索端でありながら、成形時ナットのねじ部に樹脂が浸入するのを防止して製造コストを大幅に低減させ、しかもワイヤを貫通孔の途中で湾曲させて取り付けることによってねじを従来に比較して軽く締めるだけでワイヤ取り付け強度を十分に確保することができるとともに、索端の割れを防止することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の正面図。
【図2】図1の左側面図。
【図3】本発明に係る第2実施例の正面図。
【図4】本発明に係る第3実施例の正面図。
【図5】従来例の調速装置の正面図。
【図6】図5の平面図。
【図7】従来例の調速装置の要部斜視図。
【図8】従来例の調速装置の要部詳細図。
【符号の説明】
1…レバー、2…ワイヤ、3…環状溝、4…索端、5…貫通孔、6…止めねじ、7…ナット、8…押し込み孔、9…ヘッド部分、10…段付、11…テーパ面、12…スリット。

Claims (4)

  1. レバー(1)をワイヤ(2)を介して操作するため、前記レバーに形成されたスリット(12)等に抜き差し可能に取付けられる合成樹脂成形のブロック状索端(4)であって、ワイヤ(2)を通すための貫通孔(5)を形成し且取付け用ナット(7)を前記貫通孔と直交する一方の側にインサート成形するとともに、前記貫通孔を通したワイヤ(2)を前記貫通孔と直交する一方の側から他方の側へ押しつけるための止めねじを前記取付け用ナット(7)に取付けた索端(4)において、貫通孔(5)に直交する他方の側に止めねじで押しつけられた止めねじ先端部分のワイヤを湾曲状態で押し込んでワイヤの抜け止めを確実にするための押し込み孔(8)を成形し、更に前記貫通孔の横断面形状をインサートされた前記ナットの貫通孔側フラット面を通る形状としたことを特徴とする索端。
  2. ナット(7)に取付けられる止めねじ(6)の締め付け量が、押し込み孔(8)に対するワイヤの予め設定された押し込み湾曲量以上に締め付けられないよう止めねじが形成されていることを特徴とする請求項1記載の索端。
  3. 止めねじ(6)のねじ切り長さが一定以上ねじ込めない長さ(L)に形成されていることを特徴とする請求項2記載の索端。
  4. 止めねじのへッド部(9),(10)が索端(4)の外面に当接した状態で前記止めねじのねじ込み量が予め設定されたねじ込み量になるように止めねじ(6)が形成されていることを特徴とする請求項2記載の索端。
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