JP3540048B2 - 位置検出装置及びその位置指示器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電磁誘導作用を利用した位置検出装置及びその位置指示器に関するものである、特に、ペン形状の位置指示器の傾き、またはタブレット面に対する垂直方向を軸とした回転角が検出できる位置検出装置及びその位置指示器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置は、ペン形状の位置指示器により文字や絵などを入力する用途に用いられるが、この場合に座標値による入力だけでなく、使用者の手のひねり具合や個人的癖等に基づくペンの回転や傾きをデータとして入力したいという要求がある。
【0003】
この要求に答えるために種々の位置検出装置及び位置指示器が従来改良されている(例えば、特開平5−210450、特公昭58−16506、特公昭61−1764、特開平3−67320)。
【0004】
しかし、これらの従来装置はペン先がタブレット上の座標検出の有効エリア(座標検出が可能である範囲)の周辺付近に位置するときにはペンの傾き、回転角を検出できない欠点がある。
【0005】
更に、従来の装置においては回転角を検出するために、2つの磁性体コアにそれぞれ巻かれたコイルを互いに干渉しないように離して配置したためペンが太くなり使い勝手が悪化し実用に供しない欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの点を改良するもので、位置指示器の傾きや位置検出装置のタブレット面に対する垂直方向を軸とした回転角を位置検出装置の有効エリアの周辺付近でも正確に検出でき、磁性体コアの干渉を防止して並置可能として位置指示器も太くなることがない位置検出装置および位置指示器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、位置指示器の位置指示部には2本の磁性体コアを設け、それらの磁性体コアにはそれぞれにコイルが巻かれている。また、位置指示器にはこれらの2個のコイルのうち一方を選択する手段が設けられており、選択されたコイルはタブレットとの電磁誘導作用によりその位置をタブレット側で検出するために用いられる。また選択されたコイルによる信号検出の際に、選択されていないもう一方のコイルが巻かれた磁性体コアによる影響を抑えるために選択されていないほうのコイルの両端を短絡する手段が設けられている。このため2本の磁性体コアを接近して配置しても互いに干渉することなく2点の座標位置を検出でき、位置指示器のコアの軸方向に対する回転角を検出することのできる位置指示器があまり太くなることなく実現できる。
【0008】
他の発明は、位置指示器の位置指示部には2本の磁性体コアを設け、それらの磁性体コアにはそれぞれにコイルが巻かれている。また、位置指示器にはこれらの2個のコイルのうち一方を選択する手段が設けられており、選択されたコイルはコンデンサとの接続により共振回路を構成しタブレットとの電磁誘導作用によりその位置をタブレット側で検出するために用いられる。また選択されたコイルによる信号検出の際に、選択されていないもう一方のコイルが巻かれた磁性体コアによる影響を抑えるために選択されていないほうのコイルの両端を短絡する手段が設けられている。このため2本の磁性体コアを接近して配置しても互いに干渉することなく2点の座標位置を検出でき、位置指示器のコアの軸方向に対する回転角を検出することのできる位置指示器があまり太くなることなく実現できる。
【0009】
他の本発明は、位置指示器の位置指示部には3本の磁性体コアを設け、それらの磁性体コアにはそれぞれにコイルが巻かれている。また、位置指示器にはこれらの3個のコイルのうちの一つを選択する手段が設けられており、選択されたコイルはコンデンサとの接続により共振回路を構成しタブレットとの電磁誘導作用によりその位置をタブレット側で検出するために用いられる。また選択されたコイルによる信号検出の際に、選択されていないその他のコイルが巻かれた磁性体コアによる影響を抑えるために選択されていないその他の2個のコイルの両端をそれぞれ短絡する手段が設けられている。このため3本の磁性体コアを接近して配置しても互いに干渉することなく3個のコイルによる信号を検出でき、位置指示器のコアの軸方向に対する回転角やタブレット面に対する傾斜角を検出することのできる位置指示器があまり太くなることなく実現できる。
【0010】
【作用】
したがって、コイル同士の干渉をおこすことなく接近した点の座標位置を検出することができる。
【0011】
また、位置指示器の傾きや位置検出装置のタブレット面に対する垂直方向を軸とした回転角を位置指示器を太くすることなく、検出できる。
【0012】
また、位置指示器に対する制御情報を2進コードとして送るようにしたため位置指示器の回路構成を簡単にすることができる。
【0013】
【実施例】
本発明の第一実施例を図に基づいて説明する。
【0014】
この第一実施例は位置指示器の回転角を検出できる場合の実施例である。
【0015】
図1は本発明第一実施例の位置検出装置としてのタブレット1の要部回路構成図を示す。即ち、図1において、X軸に40本のループコイルX1〜X40が配置され、Y軸に40本のループコイルY1〜Y40が検出方向に互いに平行に図示の如く配置されている。このループコイルは各々のループコイルを選択する選択回路2に接続されいる。この選択回路2は送受切替回路3に接続され、この送受切替回路3の受信側にはアンプ5が接続され、このアンプ5は検波回路6に接続されている。この検波回路6はローパス・フィルター7に接続され、このローパス・フィルター7はサンプルホールド回路8に接続され、このサンプルホールド回路8がA/D回路(アナログ・デジタル変換回路)9に接続され、このA/D回路9はCPU(中央処理装置)10に接続されている。このCPU10から制御信号が前記選択回路2、サンプルホールド回路8、A/D回路9および送受切替回路3にそれぞれ接続されている。また、図中11は位置指示器の共振回路の共振周波数に等しい周波数の正弦波交流信号を発生する発信器を示し、12は該交流信号を電流に変換する電流ドライバを示す。
【0016】
図2は、本発明第一実施例の位置指示器の要部回路構成図を示す。
【0017】
図3は該位置指示器の共振回路部分の説明図を示す。
【0018】
即ち、位置指示器15のペン先付近に2本の磁性体コア16および17を2つの磁性体コアの中間点がペン先位置と一致するように並設し、磁性体コア16にはコイル18を巻きコンデンサ19と接続して共振回路20を構成し、磁性体コア17にはコイル21を巻きコンデンサ22と接続して共振回路23を構成している。またこれらの共振回路の共振周波数はタブレットから送信する電波の周波数と一致している。
【0019】
この共振回路20および23はスイッチ32を介して電源回路24、検波回路25、検波回路26にそれぞれ接続されている。該検波回路25は時定数の大きい積分回路27に接続され、検波回路26は時定数の小さい積分回路28に接続されている。該積分回路27はコンパレータ29に、積分回路28はコンパレータ30にそれぞれ接続されている。このコンパレータ29はラッチ回路31のデータ端子Dに接続され、コンパレータ30は該ラッチ回路31のトリガ端子Tにそれぞれ接続されている。
【0020】
また、共振回路20および23のどちらか一方はスイッチ33を介して該コイル18又は21を短絡されるようになっている。この点は本発明の特徴の一つである。
【0021】
更に、スイッチ32と33とはラッチ回路31の出力により制御されて連動するように構成されており、本実施例ではラッチ回路31が“O”出力のときはT1側を選択して、共振回路20が検波回路25、26と接続されるように構成される。これも本発明の特徴の一つである。
【0022】
ここで、前記ラッチ回路31のデータ端子Dにその出力が供給される第1の経路34を形成する積分回路27およびコンパレータ29は、該積分回路27の時定数と該コンパレータ29の基準値との関係を前記タブレット1からの送信電磁波が第1の所定時間(本実施例では、300μsよりも十分長い時間)送信された場合に出力信号を出力する様に構成されている。また、前記ラッチ回路31のトリガー端子Tにその出力が供給される第2の経路35を形成する積分回路28およびコンパレータ30は、該積分回路28の時定数と該コンパレータ30の基準値との関係を前記タブレット1からの送信電磁波が前記第1の所定時間より短い時間である第2の所定時間(本実施例では、100μsよりも十分長い時間)送信された場合に出力信号を出力する様に構成されている。この第1および第2の経路は本発明の特徴の一つである。
【0023】
図2の具体的な回路構成は図4に示され、図4で図2と同一の符号はそれぞれ図2と同一のものを示す。但し、C1R1>C2R2の様に構成されている。
【0024】
図5は前記CPU10内に記憶された動作制御プログラムのフローチャートを示す。
【0025】
図6、図7、図8及び図9は、図1及び図2に×印で示した点の出力を示す出力波形図。ただし、図6および図7は図面の寸法上図10に示す如く1つの図面を2つに分けて示し、図8および図9も図面の寸法上図11に示す如く1つの図面を2つに分けて示している。また、図中、コイル番号とは選択されたループコイルを示し、Tは送信モード(位置検出装置からの送信期間)を示し、Rは受信モード(位置検出装置の受信期間)を示す。
【0026】
図10は、図6と図7との結合関係を示す図。
【0027】
図11は、図8と図9との結合関係を示す図。
【0028】
この様に構成した本発明第一実施例の動作を説明する。
【0029】
まず、位置指示器15がタブレット1のどの位置に置かれたかを検出する為のX軸全面スキヤンが行われる(ステップ40)。この全面スキヤンは従来装置と同様に行われる。
【0030】
CPU10はループコイルX1を選択回路2に選択させ、送受切替回路3を送信側端子Tに接続させ、前記ループコイルX1に前記発信器11の正弦波交流信号を供給する。これにより、ループコイルX1から位置指示器15に送信電磁波(イ)が送信される。この時、ラッチ回路31の出力端には信号が発生していないので(“0”出力)、スイッチ32は共振回路20の側(T1端子と接続)を選択して検波回路25および26と接続しスイッチ33は共振回路22の両端を短絡(T2端子と接続)して共振回路20のみがタブレットからの電波に反応するようになる。
【0031】
ここで、共振回路を短絡する(即ち、コイルを閉回路にする)と、該コイルに交流磁界が印加される場合にコイルに逆起電力を生じコイル内部にある磁性体コアに磁束が通らなくなる。これにより、近接して配置されたもうもう一方の磁性体コア16から出力される磁束分布への影響をなくすることができる。
【0032】
CPU10は、この送信モードを所定時間(例えばT=100μs)実行すると、次に選択回路2がループコイルX1を保持した状態で送受切替回路3を受信側に切替えて位置指示器15からの信号を受信する受信モードを所定時間(例えばR=100μs)実行する。
【0033】
この動作が図6に示す如くX軸方向のループコイルX1からX40の全部について各々行われ、どのループコイルを選択した時に位置指示器15からの受信信号が最大になるかに基づいて位置指示器15のタブレット1上の位置を決定する。
【0034】
他方、 位置指示器15は全面スキャンモードのときは、前述したようにラッチ回路31の出力に信号が発生せず、該送信電磁波(イ)により共振回路20が励振され誘導電圧が発生される。受信モード中は、送信電磁波(イ)は停止されるが、該誘導電圧によりコイル18から電磁波が発生され、この電磁波がタブレット1の選択されているループコイルを逆に励振するため、該ループコイルに誘導電圧を発生させる。この誘導電圧はコイル18に最も近いループコイルにおいて最大値となるのでコイル18の座標値すなわち位置指示器15のおよその指定位置が求まる。
【0035】
本実施例では、位置指示器15がループコイルX7、Y5の位置を指示している場合であり、これを例とし全面スキャン動作を説明する。
【0036】
CPU10が送信モードおよび受信モードを各ループコイルについて繰り返し、ループコイルX7を選択回路2に選択させる。ループコイルX7から送信電磁波(イ)が位置指示器15に送信される。この送信電磁波(イ)により位置指示器15の共振回路20が励振され誘導電圧(ロ)が共振回路20に発生される。該所定時間後に、タブレット1は受信モードになり、送信電磁波(イ)は消滅する。
【0037】
しかし、該誘導電圧(ロ)が減衰するまでこの誘導電圧(ロ)により位置指示器15から電磁波が送出され、この電磁波がループコイルX7により受信される。ループコイルX7はこの電磁波で励振され、ループコイルX7に誘導電圧が発生する。この誘導電圧がアンプ5で増幅される。アンプ5で増幅された受信信号(a)は検波回路6で検波され、ローパスフィルター7に送出される。ローパスフィルター7は共振回路21の共振周波数より充分低い遮断周波数を有しており、検波回路6の出力信号を直流信号に変換し、この直流信号がサンプルホールド回路7において信号(b)の如くサンプルホールドされ、A/D回路9によりアナログ・デイジタル変換され、CPU10に送出される。CPU10は、このデイジタル値に変換された各受信信号のレベル分布に基づいて位置指示器15の位置を検出するが、本実施例ではループコイルX7からの受信信号レベルが最大値となり、位置指示器15のX軸方向の位置が検出される。CPU10はループコイルX7を位置指示器15のX軸方向の位置として記憶する(ステップ42)。
【0038】
X軸全面スキャンにおいて、タブレット1での受信信号レベルがいずれも所定のしきい値以下である場合にはCPU10は位置指示器15はタブレット1上にないと判別してX軸全面スキャンを繰り返す(ステップ41)。
【0039】
このX軸全面スキャンと同様な動作が、Y軸方向に於てもおこわれる。即ち、図7に示す如くY軸全面スキャンがX軸全面スキャンと同様な動作でおこなわれ、CPU10は位置指示器15のタブレット1上のY軸方向の位置としてループコイルY5を記憶する(ステップ43〜44)。
【0040】
位置指示器15の指示したタブレット1上のコイルNO.(本実施例ではX7およびY5)が決定されると、このコイルの前後5本のループコイルについての部分スキャンが行われる。この部分スキャンは、タブレット1上に置かれた位置指示器15の位置を検出するためのものであり、位置指示器15がタブレット1上で移動された場合はその軌跡を検出するためのものである。
【0041】
まず、充電動作が開始される(ステップ45)。即ち、CPU10は選択回路2にループコイルX7を選択させ、送受切替回路3を送信端子T側に接続させる(図8)。この状態で、CPU10は所定時間(本実施例では、T=300μs)ループコイルX7から送信電磁波(イ)を位置指示器15に送信する。これにより、共振回路20に誘導電圧(ロ)が発生し、この誘導電圧(ロ)により電源回路24が充電される。この誘導電圧(ロ)は、検波回路25および26にそれぞれ入力され、検波回路25および26からそれぞれ検波出力(へ)および(ハ)が出力される。
【0042】
この検波出力(ハ)により第2の経路からは積分出力(ニ)、コンパレータ出力(ホ)が図示の如く出力される。しかし、CPU10が送信時間を300μsとしているため、第1の経路34からは該コンパレータ出力(チ)は出力されない。これは、本発明の特徴の一つである。
【0043】
CPU10は充電のための送信時間T=300μs後に、所定の受信時間(本実施例では、R=100μs)経過後に部分スキャンに移行する(ステップ46)。
【0044】
CPU10はループコイルX7を選択回路2に選択させ、送受切替回路3を送信側端子Tに接続する。この状態で、ループコイルX7は送信電磁波(イ)を位置指示器15に送出する。この送信電磁波(イ)により位置指示器15の共振回路20が励振され誘導電圧(ロ)が共振回路20に発生される。この誘導電圧(ロ)は検波回路25および26でそれぞれ検波され検波出力(ヘ)および(ハ)が出力される。この検波出力(ハ)は積分回路28で積分され、この積分出力(ニ)がコンパレータ30で基準値と比較される。また、検波出力(ヘ)は積分回路27で積分され、この積分出力(ト)がコンパレータ29で基準値と比較される。
【0045】
CPU10による送信モード期間はT=100μsであるので、前述の如く第1の経路34および第2の経路35からは出力(ホ)および(チ)は出力されず、ラッチ回路31の出力(リ)は出力されず、スイッチ32および33の状態は変化しない。
【0046】
ラッチ回路31の出力(リ)が出力されない状態では、共振回路20のみが共振状態となる。この結果、タブレット1でコイル18の座標値(第1の座標値)が検出される。
【0047】
CPU10は送信モード時間を経過すると、選択回路2にループコイルX5を選択させ、送受切替回路3を受信端子R側に切替える。このループコイルX5の受信モードにおいて、前記ステップ40で説明したと同様な動作でタブレット1で受信信号(a)、(b)が得られる。
【0048】
この部分スキャン動作が、送信モードではループコイルX7を選択し、受信モードではループコイルX6、X7、X8およびX9をそれぞれ選択して順次行われる(ステップ46)。
【0049】
前述の様に、本実施例では位置指示器15がループコイルX7、Y5を指示しているので、X軸方向の部分スキャンではループコイルX7の受信モードで最大受信電圧Vp1を得、その前後のループコイルX6、X8の受信モードで受信電圧Va1、Vb1をそれぞれ得る。
【0050】
このX軸方向の部分スキャンに続いてY軸方向の部分スキャンが行われる。
【0051】
即ち、送信モードではループコイルY5を選択し、受信モードではループコイルY3、Y4、Y5、Y6およびY7をそれぞれ選択してY軸方向の部分スキャンが上述のX軸方向の部分スキャンと同様に行われる(ステップ46)。
【0052】
このY軸方向の部分スキャンではループコイルY5の受信モードで最大受信電圧V’p1を得、その前後のループコイルY4、Y6の受信モードで受信電圧V’a1、V’b1をそれぞれ得る。
【0053】
このステップ46で検出される座標値はコイル18の位置に対応した位置(以下、第1の座標値X1、Y1という)を示す。
【0054】
この部分スキャン動作で受信信号レベルが所定のしきい値以下であれば、CPU10は位置指示器15はタブレット1上にないと判別して、処理動作をステップ40に戻す(ステップ47)。
【0055】
CPU10は、X軸方向およびY軸方向の座標検出の為の上記部分スキャンが終了すると(ステップ46)、次いで共振回路20を短絡してコイル21の座標値(第2の座標値)を求めるための部分スキャンを行う(ステップ48、図9)。
【0056】
まず、CPU10は共振回路20を短絡し、共振回路23を検波回路25、26と接続するため所定時間(本実施例ではT=700μs)タブレット1から送信電磁波を送信させる。
【0057】
即ち、CPU10は選択回路2にループコイルX7を選択させ、送受切替回路3を送信端子T側に接続させる。この状態で、CPU10は所定時間(本実施例では、T=700μs)ループコイルX7から送信電磁波(イ)を位置指示器15に送信する。これにより、共振回路20に誘導電圧(ロ)が発生する。この誘導電圧(ロ)は、検波回路25および26にそれぞれ入力され、検波回路25および26からそれぞれ検波出力(へ)および(ハ)が出力される。
【0058】
第2の経路35は100μsより十分長い時間送信電磁波(イ)が送出された場合に(例えば、200μs経過後)コンパレータ出力(ホ)をラッチ回路31に出力する様に構成されており、タブレット1の送信時間が700μsなので、この送信期間中にコンパレータ出力が出力される。
【0059】
即ち、検波出力(ハ)により積分回路28からは所定の時定数で立ち上がる図示の様な積分出力(ニ)が出力され、コンパレータ30の基準値を越えたときにコンパレータ出力(ホ)が図示の如く出力される。
【0060】
第1の経路34は300μsより十分長い時間送信電磁波(イ)が送出された場合に(例えば、400μs経過後)コンパレータ出力(チ)をラッチ回路31に出力する様に構成されており、タブレット1の送信時間が700μsなので、この送信期間中にコンパレータ出力が出力される。
【0061】
即ち、検波出力(ヘ)により積分回路27からは所定の時定数で立ち上がる図示の様な積分出力(ト)が出力され、コンパレータ29の基準値を越えたときにコンパレータ出力(チ)が図示の如く出力される。
【0062】
ラッチ回路31はコンパレータ出力(ホ)の立ち下がりに応答して動作し、この時のコンパレータ出力(チ)をラッチ出力(リ)として出力する。このラッチ出力(リ)がスイッチ32およびスイッチ33に入力されることにより、共振回路23が検波回路25、26と接続され(T2端子と接続)、共振回路20が短絡される(T2端子と接続)。
【0063】
CPU10は共振回路20を短絡し、共振回路23を検波回路25、26と接続するための送信時間T=700μs後に、所定の受信時間(本実施例では、R=100μs)経過後に該第2の座標値検出のための部分スキャンに移行する(ステップ48)。
【0064】
即ち、CPU10はループコイルX7を選択回路2に選択させ、送受切替回路3を送信側端子Tに接続する。この状態で、ループコイルX7は送信電磁波(イ)を位置指示器15に送出する。この送信電磁波(イ)により位置指示器15の共振回路23が励振され誘導電圧(ロ)が共振回路23に発生される。
【0065】
CPU10は送信モード時間を経過すると、選択回路2にループコイルX5を選択させ、送受切替回路3を受信端子R側に切替える。このループコイルX5の受信モードにおいて、前記ステップ40で説明したと同様な動作でタブレット1で受信信号(a)、(b)が得られる。
【0066】
この部分スキャン動作が、送信モードではループコイルX7を選択し、受信モードではループコイルX6、X7、X8およびX9をそれぞれ選択して順次行われる(ステップ48)。
【0067】
前述の様に、本実施例では位置指示器15がループコイルX7、Y5を指示しているので、X軸方向の部分スキャンではループコイルX7の受信モードで最大受信電圧Vp2を得、その前後のループコイルX6、X8の受信モードで受信電圧Va2、Vb2をそれぞれ得る。
【0068】
このX軸方向の部分スキャンに続いてY軸方向の部分スキャンが行われる。
【0069】
即ち、送信モードではループコイルY5を選択し、受信モードではループコイルY3、Y4、Y5、Y6およびY7をそれぞれ選択してY軸方向の部分スキャンが上述のX軸方向の部分スキャンと同様に行われる(ステップ48)。
【0070】
このY軸方向の部分スキャンではループコイルY5の受信モードで最大受信電圧V’p2を得、その前後のループコイルY4、Y6の受信モードで受信電圧V’a2、V’b2をそれぞれ得る。
【0071】
この位置指示器15の座標値(X7、Y5)はコイル21の位置に対応した位置(以下、第2の座標値X2,Y2と言う)を示す。
【0072】
CPU10は、ステップ46の部分スキャンで最大電圧VP1およびV’p1を検出したループコイルのNO.をそれぞれ記憶する(ステップ49)。この記憶されたループコイルNO.は位置指示器15のタブレット1上の移動軌跡を求めるために、次の部分スキャンの時の位置指示器15の位置を示すために使用される。
【0073】
次に、CPU10は座標値および回転角度の演算を行う(ステップ50)。
【0074】
第1の座標値(X1、Y1)は
【数1】
Figure 0003540048
但し、PXは最大電圧が得られたタブレットのループコイルの中心位置、D1はX軸方向ループコイルの中心位置間の距離を表す。
【0075】
【数2】
Figure 0003540048
但し、PYは最大電圧が得られたタブレットのループコイルの中心位置、D2はY軸方向ループコイルの中心位置間の距離を表す。
【0076】
第2の座標値(X2、Y2)は
【数3】
Figure 0003540048
但し、PXは最大電圧が得られたタブレットのループコイルの中心位置、D1はX軸方向ループコイルの中心位置間の距離を表す。
【0077】
【数4】
Figure 0003540048
但し、PYは最大電圧が得られたタブレットのループコイルの中心位置、D2はY軸方向ループコイルの中心位置間の距離を表す。
【0078】
ここで、(1)式から(4)式は位置指示器15の第1および第2座標値を、最大電圧が得られたループコイルの中心座標とこのループコイルで検出された最大電圧、該ループコイルの前後のループコイルで検出された検出電圧に基づいて、受信信号強度の分布を2次曲線に近似させ、この2次曲線に基づいて該中心座標を補間して求めるものである。
【0079】
図12は、上述の座標補間の原理の説明図である。
【0080】
図12において、X軸上に各コイルの中心位置、Y軸に受信信号強度を取つたものである。各コイルから検出された受信信号強度の分布は図示する如き2次曲線に近似でき、Va,Vb,Vpは3つのコイルから検出される受信検出電圧を示している。dはコイル間の距離に相当し、a,b,cを定数として図示の曲線は(5)式であらわされ、この(5)式から最大電圧が検出されたループコイルの中心座標値の補正値bが求まる。
【0081】
【数5】
Figure 0003540048
また、この第1および第2の座標値に基づいて図13に示される回転角測定の原理により、CPU10は位置指示器15の回転角を検出する。
【0082】
即ち、検出した第2座標を原点として、タブレット1上のX軸およびY軸に平行なX・Y座標系を設定し、このY軸の正方向を基準(Θ=0)としてΘの範囲を−180°<Θ≦+180°として、
【数6】
Figure 0003540048
として決定される(ステップ50)。
【0083】
CPU10はステップ50を終了すると、タブレット1から300μsの送信電磁波(イ)を送信する。この送信電磁波(イ)により第1の経路34および第2の経路35は上述の様に動作し、ラッチ回路31はリセットされ、前記ステップ45乃至50が繰り返される。
【0084】
次に、本発明の第二実施例を図に基づいて説明する。
【0085】
本第二実施例においても、位置検出装置は図1に示したものを使用する。
【0086】
図14は、本発明第二実施例の位置指示器の要部回路構成図を示す。
【0087】
図15は該位置指示器の共振回路部分の説明図を示す。
【0088】
即ち、位置指示器40のペン先41の付近に3本の磁性体コア42、43および44を3つの磁性体コアの中心点がペン先位置と一致するように並置し、この各磁性体コア42〜44にそれぞれコイル45、46および47を巻き、これらのコイル45〜47はコンデンサ48、49および50と接続してそれぞれ図示のごとく共振回路51、52および53を構成している。またこれらの共振回路の共振周波数はタブレットから送信する電波の周波数と一致している。
【0089】
この共振回路51はスイッチ54を介して電源回路72、検波回路74、検波回路75、検波回路76にそれぞれ接続されている。また、共振回路52はスイッチ55を介して電源回路72、検波回路74、検波回路75、検波回路76にそれぞれ接続されている。また、共振回路53はスイッチ56を介して電源回路72、検波回路74、検波回路75、検波回路76にそれぞれ接続されている。該検波回路74は時定数が大の積分回路78に接続され、検波回路75は時定数が中の積分回路79に接続され、該検波回路76は時定数が小の積分回路80に接続されている。該積分回路78はコンパレータ82に、積分回路79はコンパレータ83に、積分回路80はコンパレータ84にそれぞれ接続されている。このコンパレータ82はシリアルパラレル変換回路86のリセット端子Rに接続され、コンパレータ83は該シリアルパラレル変換回路86のデータ端子Dに接続され、コンパレータ84はシリアルパラレル変換回路86のクロック端子CLに接続されている。
【0090】
このシリアルパラレル変換回路86のQB出力およびQC出力は、デコーダ(2進10進デコーダ)87の入力端子AおよびBにそれぞれ接続されている。このデコーダ87のQ1出力はスイッチ55の制御端子、スイッチ61の制御端子およびオア回路90の一方の端子に接続され、Q2出力はスイッチ56の制御端子、スイッチ62の制御端子およぴオア回路90の他方の端子に接続されている。また、オア回路90の出力は、スイッチ60の制御端子およびスイッチ57の制御端子に接続されている。また、スイッチ54、58および59の制御端子は、それぞれ抵抗64、65および66を介して電池63に接続されるとともに、スイッチ60、61および62を介してそれぞれスイッチ54、58および59の制御端子の電位を零ボルトに制御できるようになっている。
【0091】
即ち、これらの構成によればデコーダ87のQ1およびQ2のいづれからも出力が無い場合にはスイッチ54、58、59が電池63によりオンとなり、その他のスイッチはオフとなるため共振回路51が電源回路72、検波回路74、検波回路75および検波回路76に接続され、共振回路52および53は短絡される。
【0092】
また、デコーダ87のQ1のみから出力が発生している場合にはスイッチ55、61、57、60、59がオンとなり、その他のスイッチはオフとなるため共振回路52が電源回路72、検波回路74、検波回路75および検波回路76に接続され、共振回路51および53は短絡される。
【0093】
また、デコーダ87のQ2のみから出力が発生している場合にはスイッチ56、62、57、60、58がオンとなり、その他のスイッチはオフとなるため共振回路53が電源回路72、検波回路74、検波回路75および検波回路76に接続され、共振回路51および52は短絡される。
【0094】
これらの構成は、本発明の特徴の一つである。
【0095】
ここで、前記検波回路74、積分回路78およびコンパレータ82は、前記シリアルパラレル変換回路86の端子Rに出力を供給する第1の経路100を形成し、該積分回路78の時定数と該コンパレータ82の基準値との関係は前記タブレット1からの送信電磁波が第1の所定時間(本実施例では、350μs程度の時間)送信された場合に出力信号を出力する様に構成されている。
【0096】
前記検波回路75、積分回路79およびコンパレータ83は、前記シリアルパラレル変換回路86の端子Dに出力を供給する第2の経路101を形成し、該積分回路79の時定数と該コンパレータ83の基準値との関係は前記タブレット1からの送信電磁波が第2の所定時間(本実施例では、150μs程度の時間)送信された場合に出力信号を出力する様に構成されている。
【0097】
前記検波回路76、積分回路80およびコンパレータ84は、前記シリアルパラレル変換回路86の端子CLに出力を供給する第3の経路102を形成し、該積分回路80の時定数と該コンパレータ84の基準値との関係は前記タブレット1からの送信電磁波が第3の所定時間(本実施例では、40〜50μs程度の時間)送信された場合に出力信号を出力する様に構成されている。
【0098】
この第1〜第3の経路は、本発明の特徴の一つである。
【0099】
図16および17は、前記CPU10内に記憶された動作制御プログラムのフローチャートを示す。
【0100】
図18、図19、図20、図21、図22は、図1及び図14に×印で示した点の出力を示す出力波形図。ただし、図18および図19は図面の寸法上図23に示す如く1つの図面を2つに分けて示し、図20〜図22も図面の寸法上図24に示す如く1つの図面を3つに分けて示している。また、図中、コイル番号とは選択されたループコイルを示し、Tは送信モード(位置検出装置からの送信期間)を示し、Rは受信モード(位置検出装置の受信期間)を示す。
【0101】
図23は、図18と図19との結合関係を示す図。
【0102】
図24は、図20〜図22との結合関係を示す図。
【0103】
この様に構成した本発明第二実施例の動作を説明する。
【0104】
まず、位置指示器40がタブレット1のどの位置に置かれたかを検出する為のX軸全面スキヤンが行われる(ステップ104)。この全面スキヤンは第一実施例と同様に行われる。
【0105】
図18および図19を参照して、CPU10はループコイルX1を選択回路2に選択させ、送受切替回路3を送信側端子Tに接続させ、前記ループコイルX1に前記発信器11の正弦波交流信号を供給する。これにより、ループコイルX1から位置指示器40に送信電磁波(イ)が送信される。
【0106】
CPU10は、この送信モードを所定時間(例えばT=100μs)実行すると、次に選択回路2はループコイルX1を保持した状態で送受切替回路3を受信側に切替えて位置指示器40からの信号を受信する受信モードを所定時間(例えばR=100μs)実行する。
【0107】
他方、 位置指示器40は全面スキャンモードのときは、共振回路51のみが共振状態となり、該送信電磁波(イ)により共振回路51が励振され誘導電圧が発生される。受信モード中は、送信電磁波(イ)は停止されるが、該誘導電圧によりコイル45から電磁波が発生され、この電磁波はタブレット1の選択されているループコイルを逆に励振するため、該ループコイルに誘導電圧を発生させる。この誘導電圧はコイル45に最も近いループコイルにおいて最大値となるのでコイル45の座標値すなわち位置指示器40のおよその指定位置が上述の第一実施例と同様に求まる。
【0108】
この動作がX軸方向のループコイルX1からX40の全部について各々行われ、どのループコイルを選択した時に位置指示器40からの受信信号が最大になるかに基づいて位置指示器40のタブレット1上の位置を決定し、このループコイルのNO.を記憶する(ステップ104、106)。本実施例では、X7とする。
【0109】
このX軸の全面スキャンで所定値以上の受信信号レベルが検出されない場合には位置指示器40はタブレット1上に無いものと判別されX軸方向の全面スキャンが繰り返される(ステップ105)。
【0110】
CPU10はX軸全面スキャンが終了すると、同様な動作でY軸方向の全面スキャンを実施する。即ち、図19に示す如くY軸全面スキャンがX軸全面スキャンと同様な動作でおこなわれ、CPU10は位置指示器40のタブレット1上のY軸方向の位置としてループコイルY5を記憶する(ステップ107〜108)。
【0111】
位置指示器40の指示したタブレット1上のコイルNO.(本実施例ではX7およびY5)が決定されると、このコイルの前後5本のループコイルについての部分スキャンが行われる。この部分スキャンは、タブレット1上に置かれた位置指示器40の位置を検出するためのものであり、位置指示器40がタブレット1上で移動された場合はその軌跡を検出するためのものである。
【0112】
CPU10は選択回路2にループコイルX7を選択させ、送受切替回路3を送信端子T側に接続させる(図20)。
【0113】
この状態で、CPU10は共振回路51のみを共振状態にする為のモード信号を位置指示器40に送信し、“00”モード設定ステップを実行する。
【0114】
すなわち、CPU10は送信時間T=100μs、受信時間R=100μs、送信時間T=100μs、受信時間R=100μs、送信時間T=600μs、受信時間R=600μsの送受信を位置指示器40とタブレット1との間で行わせる(ステップ110、図20のI)。
【0115】
CPU10が選択回路2でループコイルX7を選択し、送受切替回路3を送信端子T側に切替えて、T=100μsの間送信電磁波(イ)を位置指示器40に送信する。これにより、共振回路51に誘導電圧(ロ)が発生する。この送信時間T=100μsの送信動作を2回繰り返す。これにより、第3の経路102から出力(ハ)が出力され、この出力(ハ)の立ち下がりで第2の経路101の出力(ニ)を取り込む。これにより、シリアルパラレル変換回路86からのデコーダ87への出力(チ)および(ト)は“0”“0”となる。
【0116】
次いで、CPU10はこの“00”データをスイッチ制御信号に変換させるために、送信時間T=600μsの間送信電磁波(イ)を位置指示器40に送信する。
【0117】
送信電磁波(イ)が600μs継続されると、第3の経路102、第2の経路101、第1の経路100の順で出力(ハ)、(ニ)、(ホ)が図示の如く発生する。続いて、CPU10は受信時間R=600μsの受信モードを実行する。これにより、誘導電圧(ロ)は減衰し、出力(ハ)(ニ)(ホ)も“L”レベルとなる。出力(ホ)の立ち下がりでシリアルパラレル変換回路86の出力(チ)、(ト)に相当する“00”がデコーダ87に取り込まれ、デコーダ87は“0”を出力し、スイッチ54、58、59がオンとなり、その他のスイッチはオフとなって共振回路51のみが引き続き共振状態を維持する。また出力(ホ)の立ち下がりでシリアルパラレル変換回路86はリセットされる。この動作により位置指示器40の共振回路51のみを共振状態としてコイル46、47を短絡するための“00”モード設定が終了する(ステップ110)。
【0118】
CPU10は位置指示器40が“00”モードとなると、位置指示器40のコイル45の位置に相当する座標値(第1の座標値)およびコイル45による信号強度(第1の信号強度)を求めるため部分スキャンに移行する(ステップ111)。
【0119】
この部分スキャンはタブレット1側から位置指示器40に対して、送信時間T=100μs、受信時間R=100μsの送受信を行い第一実施例と同様な動作で行われる。即ち、CPU10はループコイルX7を選択回路2に選択させ、送受切替回路3を送信側端子Tに接続する。この状態で、ループコイルX7は送信電磁波(イ)を位置指示器40に送出する。
【0120】
この送信電磁波(イ)により位置指示器40の共振回路51が励振され誘導電圧(ロ)が共振回路51に発生される。この誘導電圧(ロ)によりコイル45から交流磁界が発生される。この結果、タブレット1で位置指示器40の第1の座標値が判別される。
【0121】
CPU10は送信モード時間を経過すると、選択回路2にループコイルX5を選択させ、送受切替回路3を受信端子R側に切替える。このループコイルX5の受信モードにおいて、前記ステップ104で説明したと同様な動作でタブレット1で受信信号(a)、(b)が得られる。
【0122】
この部分スキャン動作が、送信モードではループコイルX7を選択し、受信モードではループコイルX6、X7、X8およびX9をそれぞれ選択して順次行われる(ステップ111)。
【0123】
前述の様に、本実施例では位置指示器40がループコイルX7、Y5を指示しているので、X軸方向の部分スキャンではループコイルX7の受信モードで最大受信電圧Vp1を得、その前後のループコイルX6、X8の受信モードで受信電圧Va1、Vb1をそれぞれ得る。
【0124】
このX軸方向の部分スキャンに続いてY軸方向の部分スキャンが行われる。
【0125】
即ち、送信モードではループコイルY5を選択し、受信モードではループコイルY3、Y4、Y5、Y6およびY7をそれぞれ選択してY軸方向の部分スキャンが上述のX軸方向の部分スキャンと同様に行われる(ステップ111)。
【0126】
このY軸方向の部分スキャンではループコイルY5の受信モードで最大受信電圧V’p1を得、その前後のループコイルY4、Y6の受信モードで受信電圧V’a1、V’b1をそれぞれ得る。
【0127】
この位置指示器40の第1の座標値はコイル45の位置に対応した位置(以下、第1の座標値X1,Y1と言う)を示す。
【0128】
CPU10は、この受信信号電圧(受信信号強度)により前記(1)式および(2)式により位置指示器40の第1の座標値(X1、Y1)を決定する(ステップ111)。
【0129】
更に、CPU10は、位置指示器40の傾きを決定するためのコイル45からの受信信号強度が最大となるような受信信号強度補正値V1をもとめる。
【0130】
ここで、再び図12を参照して、受信信号強度の分布近似2次曲線で受信信号強度が最大になるのは補正値Cであるので、この受信信号強度の分布近似2次曲線について前記(5)式をCについて解くと
【数7】
Figure 0003540048
として求まる。
【0131】
CPU10は、X軸方向およびY軸方向の第1の座標値検出のための上記部分スキャンが終了すると(ステップ111)、共振回路52のみを共振状態にする“01”モード設定動作を開始する(ステップ112)。
【0132】
即ち、CPU10は共振回路52を共振状態とし、コイル45、47を短絡とする為の“01”モード信号を位置指示器40に送信し、“01”モード設定ステップを実行する(ステップ112)。
【0133】
CPU10は送信時間T=100μs、受信時間R=100μs、送信時間T=200μs、受信時間R=200μs、送信時間T=600μs、受信時間R=600μsの送受信を位置指示器40とタブレット1間で行わせる(ステップ112、図21のII)。
【0134】
CPU10が選択回路2でループコイルX7を選択し、送受切替回路3を送信端子T側に切替えて、T=100μsの間送信電磁波(イ)を位置指示器40に送信する。これにより、共振回路51に誘導電圧(ロ)が発生する。この送信時間T=100μsの送信動作により、第3の経路102から出力(ハ)が出力され、この出力(ハ)の立ち下がりで第2の経路101の出力(ニ)を取り込む。これにより、シリアルパラレル変換回路86の出力(ヘ)および(ト)は共に“0”“0”となる。
【0135】
次に、CPU10はT=200μsの送信をタブレット1から位置指示器60に行わせる。これにより、共振回路51に誘導電圧(ロ)が発生する。この送信時間T=200μsの送信動作により、第3の経路102および第2の経路101から順に出力(ハ)、出力(ニ)が出力され、この出力(ハ)の立ち下がりで第2の経路101の出力(ニ)をシリアルパラレル変換回路86に取り込む。これにより、シリアルパラレル変換回路86の出力(ト)および(ヘ)は“0”“1”となる。
【0136】
次いで、CPU10はこの“01”データをスイッチ制御信号に変換させるために、送信時間T=600μsのあいだ送信電磁波(イ)を位置指示器40に送信する。
【0137】
送信電磁波(イ)が600μs継続されると、第3の経路102、第2の経路101、第1の経路100の順で出力(ハ)、(ニ)、(ホ)を図示の如く発生する。続いて、CPU10は受信時間R=600μsの受信モードを実行する。これにより、誘導電圧(ロ)は減衰し、出力(ハ)(ニ)(ホ)も“L”レベルとなる。この時、出力(ハ)の立ち下がりで第2の経路101の出力(ニ)をシリアルパラレル変換回路86に取り込み。“01”モード設定のためのデータは出力(チ)および出力(ト)として現れる。次いで、出力(ホ)の立ち下がりでシリアルパラレル変換回路86の出力(チ)および(ト)に現われた“01”がデコーダ87に取り込まれ、デコーダ87は“1”を出力し、デコーダ87のQ1出力が“H”レベルとなり、出力(リ)および出力(ル)が“H”レベルとなる。これにより、スイッチ55、61、57、60、59がオンとなりその他のスイッチはオフとなって共振回路52のみが共振状態となり、コイル45、47が短絡される。また出力(ホ)の立ち下がりでシリアルパラレル変換回路86はリセットされる。この動作により位置指示器40の共振回路52のみを共振状態とし、コイル45、47を短絡するための“01”モード設定が終了する(ステップ112)。
【0138】
CPU10は位置指示器40が“01”モードとなと、位置指示器40のコイル46の位置に相当する座標値(第2の座標値)およびコイル46による信号強度(第2の信号強度)を求めるための部分スキャンに移行する(ステップ113)。
【0139】
即ち、CPU10はループコイルX7を選択回路2に選択させ、送受切替回路3を送信側端子Tに接続する。この状態で、ループコイルX7は送信電磁波(イ)を位置指示器40に送出する。この送信電磁波(イ)により位置指示器40の共振回路52が励振され誘導電圧(ロ)が共振回路52に発生される。
【0140】
また、共振回路52に発生された前記誘導電圧(ロ)によりコイル46から交流磁界が発生され、コイル46の位置から前記タブレット1に電磁波が送出される。この結果、タブレット1で位置指示器40の第2の座標値が検出される。
【0141】
CPU10は送信モード時間を経過すると、選択回路2にループコイルX5を選択させ、送受切替回路3を受信端子R側に切替える。このループコイルX5の受信モードにおいて、前記ステップ104で説明したと同様な動作でタブレット1で受信信号(a)、(b)が得られる。
【0142】
この部分スキャン動作が、送信モードではループコイルX7を選択し、受信モードではループコイルX6、X7、X8およびX9をそれぞれ選択して順次行われる。
【0143】
前述の様に、本実施例では位置指示器40がループコイルX7、Y5を指示しているので、X軸方向の部分スキャンではループコイルX7の受信モードで最大受信電圧Vp2を得、その前後のループコイルX6、X8の受信モードで受信電圧Va2、Vb2をそれぞれ得る。
【0144】
このX軸方向の部分スキャンに続いてY軸方向の部分スキャンが行われる。
【0145】
即ち、送信モードではループコイルY5を選択し、受信モードではループコイルY3、Y4、Y5、Y6およびY7をそれぞれ選択してY軸方向の部分スキャンが上述のX軸方向の部分スキャンと同様に行われる(ステップ113)。
【0146】
このY軸方向の部分スキャンではループコイルY5の受信モードで最大受信電圧V’p2を得、その前後のループコイルY4、Y6の受信モードで受信電圧V’a2、V’b2をそれぞれ得る。
【0147】
この位置指示器40の第2の座標値はコイル46の位置に対応した位置(以下、第2の座標値X2,Y2と言う)を示す。
【0148】
CPU10は、この受信信号電圧により前記(3)式および(4)式により第2の座標値(X2、Y2)を決定する(ステップ113)。
【0149】
更に、CPU10は、位置指示器40の傾きを決定するためのコイル46からの受信信号強度が最大となるような受信信号強度補正値V2を下式によりもとめる。
【0150】
【数8】
Figure 0003540048
CPU10は、位置指示器40の第2の座標値(X2、Y2)および受信信号強度補正値V2を求めると、共振回路53のみを共振状態とする“10”モード設定動作を開始する(ステップ114)。
【0151】
即ち、共振回路53のみを共振状態として、コイル45、46を短絡する為の“10”モード信号を位置指示器40に送信し、“10”モード設定ステップを実行する(ステップ114)。
【0152】
CPU10は送信時間T=200μs、受信時間R=200μs、送信時間T=100μs、受信時間R=100μs、送信時間T=600μs、受信時間R=600μsの送受信を位置指示器40とタブレット1間で行わせる(ステップ114、図22のIII)。
【0153】
CPU10が選択回路2でループコイルX7を選択し、送受切替回路3を送信端子T側に切替えて、T=200μsの間送信電磁波(イ)を位置指示器40に送信する。これにより、共振回路52に誘導電圧(ロ)が発生する。この送信時間T=200μsの送信動作により、第3の経路102および第2の経路101から出力(ハ)および(ニ)が出力され、この出力(ハ)の立ち下がりで第2の経路101の出力(ニ)がシリアルパラレル変換回路86に取り込まれる。これにより、シリアルパラレル変換回路86のの出力(ト)および(ヘ)は“0”“1”となる。
【0154】
次に、CPU10はT=100μsの送信をタブレット1から位置指示器60に行わせる。これにより、共振回路52に誘導電圧(ロ)が発生する。この送信時間T=100μsの送信動作により、第3の経路102から出力(ハ)が出力され、この出力(ハ)の立ち下がりで第2の経路101の出力(ニ)がシリアルパラレル変換回路86に取り込まれるが、出力(ニ)は“L”レベルであるので、シリアルパラレル変換回路86の出力(ト)および(ヘ)は“1”“0”となる。
【0155】
次いで、CPU10はこの“10”データをスイッチ制御信号に変換させるために、送信時間T=600μsのあいだ送信電磁波(イ)を位置指示器40に送信する。
【0156】
送信電磁波(イ)が600μs継続されると、第3の経路102、第2の経路101、第1の経路100の順で出力(ハ)、(ニ)、(ホ)を図示の如く発生する。続いて、CPU10は受信時間R=600μsの受信モードを実行する。
【0157】
これにより、誘導電圧(ロ)は減衰し、出力(ハ)(ニ)(ホ)も“L”レベルとなる。この時、出力(ハ)が立ち下がりで第2の経路101の出力(ニ)をシリアルパラレル変換回路86に取り込み、“10”モード設定のためのデータは出力(チ)および(ト)として現れる。次いで、出力(ホ)の立ち下がりでシリアルパラレル変換回路86の出力(チ)および(ト)に現れた“10”がデコーダ87に取り込まれ、デコーダ87の“2”を示すQ2出力が“H”レベルとなり、出力(ヌ)および出力(ル)が“H”レベルとなる。これにより、スイッチ56、62、57、60、58がオンとなってその他のスイッチはオフとなって共振回路53のみが共振状態となり、コイル45、46は短絡される。また出力(ホ)の立ち下がりでシリアルパラレル変換回路86はリセットされる。この動作により位置指示器40の共振回路53のみを共振状態として、コイル45、46を短絡するための“10”モード設定が終了する(ステップ114)。
【0158】
CPU10は位置指示器40が“10”モードとなると、位置指示器40のコイル47の位置に相当する座標値(第3の座標値)およびコイル47による信号強度(第3の信号強度)を求めるための部分スキャンに移行する(ステップ115)。
【0159】
即ち、CPU10はループコイルX7を選択回路2に選択させ、送受切替回路3を送信側端子Tに接続する。この状態で、ループコイルX7は送信電磁波(イ)を位置指示器40に送出する。この送信電磁波(イ)により位置指示器40の共振回路53が励振され誘導電圧(ロ)が共振回路53に発生される。
【0160】
また、共振回路53に発生された前記誘導電圧(ロ)によりコイル47から交流磁界が発生され、コイル47の位置から前記タブレット1に電磁波が送出される。この結果、タブレット1で位置指示器40の第3の座標値が検出される。
【0161】
CPU10は送信モード時間を経過すると、選択回路2にループコイルX5を選択させ、送受切替回路3を受信端子R側に切替える。このループコイルX5の受信モードにおいて、前記ステップ104で説明したと同様な動作でタブレット1で受信信号(a)、(b)が得られる。
【0162】
この部分スキャン動作が、送信モードではループコイルX7を選択し、受信モードではループコイルX6、X7、X8およびX9をそれぞれ選択して順次行われる。
【0163】
前述の様に、本実施例では位置指示器40がループコイルX7、Y5を指示しているので、X軸方向の部分スキャンではループコイルX7の受信モードで最大受信電圧Vp3を得、その前後のループコイルX6、X8の受信モードで受信電圧Va3、Vb3をそれぞれ得る。CPU10は第3の座標値(X3,Y3)および位置指示器40の傾きを決定するめのコイル47からの受信信号の信号強度の強度補正値V3を下式により求める(ステップ115)。
【0164】
【数9】
Figure 0003540048
この部分スキャン動作(ステップ110〜115)で受信信号レベルが所定のしきい値以下であれば、CPU10は位置指示器40はタブレット1上にないと判別して、処理動作をステップ104に戻す(ステップ116)。
【0165】
更に、CPU10は位置指示器40のタブレット1上の軌跡を追従するためにステップ111において最大受信信号を得たループコイルのNO.を記憶する(ステップ117)。
【0166】
次に、CPU10は第1の座標値(X1、Y1)、第2の座標値(X2、Y2)および第3の座標値(X3、Y3)を用いて次式により位置指示器40の中心座標値(X0、Y0)を求める(ステップ118)。
【0167】
【数10】
Figure 0003540048
次に、CPU10は前記中心座標値(X0、Y0)および第1の座標値(X1、Y1)とを用いて次に示す式(13’)〜(17’)により位置指示器40の回転角度の演算を行う(ステップ119)。
【0168】
【数11】
Figure 0003540048
即ち、この(13’)〜(17’)式は前記(13)〜(17)式において前記第1実施例における第2の座標値(X2、Y2)の代わりに前記中心座標値(X0、Y0)を置き換えたものである。
【0169】
次に、CPU10は前記受信信号強度補正値V1、V2、V3により位置指示器40の傾きを決定する(ステップ119)。
【0170】
まず、この傾き測定の原理を図25により説明する。
【0171】
図25は、タブレット1中のループコイル面からの高さ方向をz軸に取り、各コアー42、43、44の中心位置に相当する点をそれぞれA、B、Cとして構成される正三角形の中心Gがyz面上に、また位置指示器40のクリップ130(図15)の方向に相当する点Aがz軸上にくるように座標軸を設定している。
【0172】
ここで、3個のコアーのタブレット面側の端面位置を該A点、B点、C点すると、各点とタブレット面からの距離は受信信号強度補正値V1、V2、V3にほぼ反比例するので、A点の座標値を基準にして各点の座標値は、A点(0,0,z1)、B点(x2,y2,z2)、C点(x3,y3,z3)、G点(0,yg,zg)となる。
【0173】
位置指示器40の傾き(Θx,Θy)は下式から求まる。
【0174】
【数12】
Figure 0003540048
(Θx)はクリップ130をy軸方向とした時のz軸に対する傾き(Θz)のx軸方向の成分(横方向の傾き)を表し、(Θy)はy軸方向(縦方向の傾き)の成分を表す。(Θz)は図25の上部を参照して次の様に定義される。
【0175】
位置指示器の中心軸上の任意の距離Lを有する点をP点とすると、P点(xp,yp,zp)はG点(0、yg,xg)から三角形ABCの面に垂直方向に距離Lだけ離れた点として表わされる。
【0176】
また、図25中、x’はP点を通りx軸に平行な直線、z’はG点を通りz軸に平行な直線、y’は直線x’および直線z’と交わりy軸に平行な直線をそれぞれ示している。この場合、直線x’と直線y’とを含む平面のz座標は一定値zpとなる。従って、図示したように、直線x’と直線y’との交点の座標値は(0、yp,zp)となる。また、この交点と点Gとの距離をL’とする。また、直線y’と直線z’との交点の座標値は(0、yg,zp)となる。
【0177】
直線z’と直線GPとのなす角、即ち位置指示器の中心軸と直線z’との成す角が(Θz)となり、以下の関係が成り立つので(Θz)は下式(36)となり、(Θx,Θy)から求まる。
【0178】
【数13】
Figure 0003540048
CPU10はこの位置検出装置40の傾きを検出すると部分スキャンを継続するためステップ110以下のステップを繰り返す。
【0179】
ここで、前記実施例では送信モードにループコイルX7を選択回路2で選択する場合を示したが、ループコイルXとループコイルYとは交差しているので、X軸方向の部分スキャンの送信モードでループコイルY5を選択し、Y軸方向の部分スキャンの送信モードでループコイルX7を選択してもよい。
【0180】
また、ステップ117において、最大信号のコイル番号を記憶する際にステップ111即ち第1の座標値を求めるための部分スキャンを行った時に最大受信信号を得たループコイルの番号として記憶しているが、これを第2の座標値あるいは第3の座標値を求めるための部分スキャンを行った時に最大受信信号を得たループコイルの番号として記憶しても良い。また、ステップ111、ステップ113およびステップ115において部分スキャンを行った際に最大受信信号を得たループコイルの番号をそれぞれ記憶しておき、同一ステップの部分スキャンを実行する時にそれぞれ前回記憶したループコイル番号を基にスキャンするコイル番号を決定するようにしてもよい。
【0181】
【発明の効果】
本発明は、電磁誘導を利用した位置検出装置において、位置指示器内に2本あるいは3本のそれぞれにコイルが巻かれた磁性体コアを設け、これらのコイルのうちの一つだけを選択してタブレットとの電磁誘導に用いるようにするとともに、その他のコイルはすべて短絡するようにしたため、選択されていないコイルが巻かれた磁性体コアによる影響を抑えることができる。
【0182】
従って、これらの磁性体コアを接近して配置しても互いに干渉することなく効率良く複数箇所の座標値や信号強度を検出することができるため、位置指示器のコアの軸方向に対する回転角やタブレット面に対する傾きなどを位置検出装置として位置指示器をあまり太くすることなく実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一及び第二実施例の位置検出装置としてのタブレット1の要部回路構成図を示す。
【図2】本発明第一実施例の位置指示器の要部回路構成図を示す。
【図3】位置指示器の共振回路部分の説明図を示す。
【図4】位置指示器の具体的な回路構成図。
【図5】CPU10内に記憶された動作制御プログラムのフローチャートを示す。
【図6】図1及び図2に×印で示した点の出力を示す出力波形図。
【図7】図1及び図2に×印で示した点の出力を示す出力波形図。
【図8】図1及び図2に×印で示した点の出力を示す出力波形図。
【図9】図1及び図2に×印で示した点の出力を示す出力波形図。
【図10】図6と図7との結合関係を示す図。
【図11】図8と図9との結合関係を示す図。
【図12】座標補間の原理の説明図である。
【図13】回転角の説明図。
【図14】本発明第二実施例の位置指示器の要部回路構成図を示す。
【図15】位置指示器の共振回路部分の説明図を示す。
【図16】CPU10内に記憶された動作制御プログラムのフローチャートを示す。
【図17】CPU10内に記憶された動作制御プログラムのフローチャートを示す。
【図18】図1及び図14に×印で示した点の出力を示す出力波形図。
【図19】図1及び図14に×印で示した点の出力を示す出力波形図。
【図20】図1及び図14に×印で示した点の出力を示す出力波形図。
【図21】図1及び図14に×印で示した点の出力を示す出力波形図。
【図22】図1及び図14に×印で示した点の出力を示す出力波形図。
【図23】図18と図19との結合関係を示す図。
【図24】図20〜図21の結合関係を示す図。
【図25】傾斜角の説明図。
【符号の説明】
1 タブレット
2 選択回路
3 送受切替回路
10 CPU
15、40 位置指示器
16、17、42、43、44 磁性体コア
18、21、45、46、47 コイル
20、23、51、52、53 共振回路
27、28、78、79、80 積分回路
29、30、82、83、84 コンパレータ

Claims (11)

  1. 位置指示器にコイルが巻かれた磁性体コアを設け、タブレットとの電磁誘導を利用して位置指示器の座標位置を検出する位置検出装置において、
    前記位置指示器に、
    各々にコイルが巻かれた前記磁性体コアを少なくとも2つ近接して並置し、該コイルの内の一つの選択したコイルを除いて他の前記コイルを閉路するように制御する制御手段を設け、
    前記タブレットに、
    前記制御手段に前記一つの選択したコイルを除いた他の前記コイルを閉路するための制御信号を送信する手段と、
    前記選択された一つのコイルから出力される信号を検出する手段と、を備えたことを特徴とする位置検出装置。
  2. 少なくともコイルとコンデンサとからなる共振回路を有する位置指示器と、前記位置指示器に対して前記共振回路の共振周波数に対応する所定の周波数を有する送信信号を送信することにより該位置指示器の座標位置を求めるタブレットと、からなる位置検出装置において、
    前記位置指示器に、
    各々にコイルが巻かれた磁性体コアを少なくとも2つ近接して並置し、該コイルのうち一つのコイルを選択して共振状態にし、該選択されたコイル以外の他のコイルを閉路状態にするように制御する制御手段とを設け、
    前記タブレットに、
    前記制御手段に対して、前記一つの選択したコイルを共振状態として他のコイルを閉路状態とするための制御信号を送信する手段と、
    前記選択された一つのコイルから出力される信号を検出する手段と、
    を備えたことを特徴とする位置検出装置。
  3. 前記タブレットが、前記検出する手段の検出結果に基づいて前記位置指示器の該タブレット面に垂直方向を軸とした回転角を検出する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1または2記載の位置検出装置。
  4. 前記タブレットが、前記検出する手段の検出結果に基づいて前記位置指示器の該タブレット面に対する傾斜角を検出する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載の位置検出装置。
  5. 前記位置指示器に、前記各々のコイルと対応して更に設けられた共振回路を構成するためのコンデンサと、前記制御手段内に設けられた前記一つの選択したコイルを除いた他の前記コイルを閉路するためのスイッチ手段とを設けたことを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載の位置検出装置。
  6. 少なくともコイルとコンデンサとからな共振回路を有する位置指示器と、前記位置指示器に対して前記共振回路の共振周波数に対応する所定の周波数を有する送信信号を送信することにより該位置指示器の座標位置を求めるタブレットと、からなる位置検出装置において、
    前記位置指示器に、
    各々にコイルが巻かれた磁性体コアを少なくとも2つ接近して並置し、該コイルの内一つのコイルを選択して共振可能状態にし、該選択されたコイル以外の他のコイルを閉路状態にするように制御する制御手段とを設けたことを特徴とする位置指示器。
  7. 少なくともコイルとコンデンサとからなる共振回路を有する位置指示器と、前記位置指示器に対して前記共振回路の共振周波数に対応する所定の周波数を有する送信信号を送信することにより該位置指示器の座標位置を求めるタブレットと、からなる位置検出装置において、
    前記位置指示器に、
    近接された2本の棒状磁性体コアと、該磁性体コアにそれぞれ巻かれた第1および第2のコイルと、
    前記タブレツトから送信される動作モード指示信号に応答して前記第1または第2のコイルのうち一方のコイルを閉路するように制御する制御手段と、
    を設け、
    前記タブレットに、
    前記制御手段が前記第2のコイルを閉路するように動作する第1の動作モードを指示する第1の動作モード指示信号を発生・送信する手段と、
    前記第1の動作モード下での前記位置指示器からの受信信号に基づいて第1の座標値を決定する手段と、
    前記制御手段が前記第1のコイルを閉路するように動作する第2の動作モードを指示する第2の動作モード指示信号を発生・送信する手段と、
    前記第2の動作モード下での前記位置指示器からの受信信号に基づいて第2の座標値を決定する手段と、
    を備えた、
    ことを特徴とする位置検出装置。
  8. 少なくともコイルとコンデンサとからなる共振回路を有する位置指示器と、前記位置指示器に対して前記共振回路の共振周波数に対応する所定の周波数を有する送信信号を送信することにより該位置指示器の座標位置を求めるタブレットと、からなる位置検出装置において、
    前記位置指示器に、
    近接された2本の棒状磁性体コアと、該磁性体コアにそれぞれ巻かれた第1および第2のコイルと、
    前記タブレツトから送信される動作モード指示信号に応答して前記第1または第2のコイルのうち一方のコイルを閉路するように制御する制御手段と、を設けたことを特徴とする位置指示器。
  9. 少なくともコイルとコンデンサとからなる共振回路を有する位置指示器と、前記位置指示器に対して前記共振回路の共振周波数に対応する所定の周波数を有する送信信号を送信することにより該位置指示器の座標位置を求めるタブレツトと、からなる位置検出装置において、
    前記位置指示器に、
    接近して配置された3本の棒状磁性体コアと、該磁性体コアにそれぞれ巻かれた第1、第2および第3のコイルと、
    前記タブレツトから送信される動作モード指示信号に応答して前記第1、第2または第3のコイルのうち一つのコイルを選択して共振可能状態にし、該選択されたコイル以外の他のコイルを閉路状態にするように制御する制御手段と、
    を設け、
    前記タブレットに、
    前記制御手段が前記第1のコイル選択し、他のコイルを閉路状態にするように動作する第1の動作モードを指示する第1の動作モード指示信号を発生・送信する手段と、
    前記第1の動作モード下での前記位置指示器からの受信信号強度分布を検出する第1の手段と、
    前記制御手段が前記第2のコイル選択し、他のコイルを閉路状態にするように動作する第2の動作モードを指示する第2の動作モード指示信号を発生・送信する手段と、
    前記第2の動作モード下での前記位置指示器からの受信信号強度分布を検出する第2の手段と、
    前記制御手段が前記第3のコイル選択し、他のコイルを閉路状態にするように動作する第3の動作モードを指示する第3の動作モード指示信号を発生・送信する手段と、
    前記第3の動作モード下での前記位置指示器からの受信信号強度分布を検出する第3の手段と、
    前記第1、第2及び第3の手段の検出結果に基づいて前記位置指示器の該タブレット面に対する傾斜角を決定する手段と、
    を備えた、
    ことを特徴とする位置検出装置。
  10. 前記第1、第2及び第3の手段の検出結果に基づいて前記位置指示器の中心座標値を決定する手段を含むことを特徴とする請求項9記載の位置検出装置。
  11. 少なくともコイルとコンデンサとからなる共振回路を有する位置指示器と、前記位置指示器に対して前記共振回路の共振周波数に対応する所定の周波数を有する送信信号を送信することにより該位置指示器の座標位置を求めるタブレツトと、からなる位置検出装置において、
    前記位置指示器に、
    接近して配置された3本の棒状磁性体コアと、該磁性体コアにそれぞれ巻かれた第1、第2および第3のコイルと、
    前記タブレツトから送信される動作モード指示信号に応答して前記第1、第2または第3のコイルのうち一つのコイルを選択して共振可能状態にし、該選択されたコイル以外の他のコイルを閉路状態にするように制御する制御手段と、
    を設けたことを特徴とする位置指示器。請求項1および7を削除した。
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