JP2583500B2 - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JP2583500B2
JP2583500B2 JP9414487A JP9414487A JP2583500B2 JP 2583500 B2 JP2583500 B2 JP 2583500B2 JP 9414487 A JP9414487 A JP 9414487A JP 9414487 A JP9414487 A JP 9414487A JP 2583500 B2 JP2583500 B2 JP 2583500B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、コードレスの位置指示器の指定位置を検出
するとともに、その状態を識別可能な位置検出装置に関
するものである。
(従来の技術) 従来の位置検出装置としては、磁歪伝達媒体の一端又
は位置指示器の先端に設けた駆動コイルにパルス電流を
印加して前記歪伝達媒体に磁歪振動波を生起させた時点
より、位置指示器の先端又は磁歪伝達媒体の一端に設け
た検出コイルに前記磁歪振動波に基づく誘導電圧を検出
するまでの時間を処理装置等で測定し、これより位置指
示器の指定位置を算出する如くなしたものがあった。ま
た、従来の他の位置検出装置としては、複数の駆動線と
検出線とを互いに直交して配置し、駆動線に順次、電流
を流すとともに検出線を順次選択して誘導電圧を検出
し、フェライトのような磁性体を有する位置指示器で指
定した位置を大きな誘導電圧が誘起された検出線の位置
より検出するようになしたものがあった。
(発明が解決しようとする問題点) 前者の装置では位置検出精度は比較的良好であるが、
タイミング信号等を授受するために位置指示器と処理装
置等との間にコードを必要とし、その取扱いが著しく制
限されるとともに、位置指示器を磁歪伝達媒体に対して
垂直に保持し、且つかなり近接させて使用しなければな
らなかった。また、後者の装置では位置指示器をコード
レスとすることはできるが、座標位置の分解能が線の間
隔で決まり、分解能を上げるために線の間隔を小さくす
るとSN比及び安定度が悪くなり、従って分解能を上げる
ことが困難であり、また、駆動線と検出線の交点の真上
の位置検出が困難であり、さらに位置指示器を線に極く
接近させなければならなかった。また、前述したいずれ
の装置においても、位置指示器におけるスイッチ等の状
態を処理装置側に伝送するためには、位置検出用とは別
のコードや赤外線等の無線信号の送受信装置が必要にな
るという問題点があった。
本発明はこのような従来の問題点を改善したものであ
り、位置指示器がどこにも接続されず操作性が良く、高
精度な位置検出が可能であり、しかも位置指示器の状態
を識別できる装置を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明では前記目的を達成するため、位置指示器とタ
ブレットとの間で信号を授受し、該位置指示器によって
指示されたタブレット上の座標値を検出する位置検出装
置であって、定常的に閉でありタブレットに対しその測
定すべき位置を指示する第1の同調回路と、操作者の操
作によって構成され前記第1の同調回路と損失が異なり
タブレットに対しその測定すべき位置を指示するととも
に前記操作を通知する第2の同調回路とを有する位置指
示器と、複数のループコイルから構成され、前記第1と
第2の同調回路が同調し得る電波を発生する電波発生手
段および前記第1又は第2の同調回路から反射される前
記同調に起因する電波を検出する電波検出手段を有する
タブレットと、前記電波検出手段を構成する複数のルー
プコイルに前記反射によって誘導される複数の誘導電圧
より、前記複数のループコイルの配設間隔より細かい精
度で前記操作がなされたか否かに拘らず前記位置指示器
の前記タブレット上の指示位置の座標値を求める座標算
出手段と、前記電波検出手段を構成するループコイルに
前記反射によって誘導される誘導電圧の減衰より、前記
位置指示器から前記タブレットに反射された電波が前記
第1又は第2の同調回路のいずれから反射された電波で
あるかを検出し前記位置指示器の操作状態を検出する同
調回路判別手段とを備えた位置検出装置を提案する。
(作用) 本発明によれば、タブレットの複数のループコイルか
ら構成される電波発生手段より電波が発生すると、該電
波はタブレット上で位置指定を行う位置指示器の第1又
は第2の同調回路に同調、即ち受信されるが、該電波を
受信した第1又は第2の同調回路は同様な電波を発信、
即ち反射する。前記第1又は第2の同調回路から反射さ
れた前記同調に起因する電波はタブレットの複数のルー
プコイルから構成される電波検出手段で検出され、さら
に座標算出手段によって前記操作がなされたか否かに拘
らず前記位置指示器の前記タブレット上の指示位置の座
標値が前記複数のループコイルの配設間隔より細かい精
度で算出されるとともに、同調回路判別手段によって前
記位置指示器から前記タブレットに反射された電波が前
記第1又は第2の同調回路のいずれから反射された電波
であるかが検出され、位置指示器の操作状態が検出され
る。
(実施例) 第1図は本発明の位置検出装置の第1の実施例を示す
もので、図中、1は位置検出部、2は選択回路、3は送
受切替回路、4は位置指示器、5は送信回路、6は受信
回路、7は処理装置である。
位置検出部1は、互いに平行な導体を有する複数、例
えば48本のループコイル11−1,11−2,……11−48が、図
中、矢印イ方向(以下、位置検出方向と称す。)に並設
されてなっている。また、各ループコイル11−1〜11−
48は互いに平行で且つ重なり合う如く配置されている。
なお、ここでは各ループコイル11−1〜11−48を1ター
ンで構成したが、必要に応じて複数ターンとなしても良
い。該位置検出部1としては、例えば周知のプリント基
板にエッチング加工を施すこと等によって形成した多数
の平行な導体をジャンパ線等で接続することにより、前
記複数のループコイルとなしたものを用いることができ
る。
選択回路2は、前記複数のループコイル11−1〜11−
48より一のループコイルを順次選択するものであり、前
記ループコイル11−1〜11−48の一端は一の端子群21に
それぞれ接続され、また、他端は他の端子群22にそれぞ
れ接続されている。端子群21に対応する選択接点23及び
端子群22に対応する選択接点24は互いに連動し、処理装
置7からの情報に基づいて動作し、一のループコイルを
選択する如くなっている。該選択回路2は、周知のマル
チプレクサを多数組合せることによって実現できる。
送受切替回路3は、前記選択回路2によって選択され
た一のループコイルを送信回路5及び受信回路6に交互
に接続するものであり、前記選択回路2の選択接点23及
び24は、選択接点31及び32にそれぞれ接続されている。
また、送信回路5の2つの出力端子は端子33,35に接続
され、また、受信回路6の2つの入力端子は端子34,36
に接続されている。前記端子33,34に対応する選択接点3
1及び端子35,36に対応する選択接点32は互いに連動し、
後述する送受切替信号に基づいて動作し、送信及び受信
を切替える如くなっている。なお、該送受切替回路3も
周知のマルチプレクサによって実現される。
位置指示器(以下、入力ペンと称す。)4はコイルと
コンデンサを含む同調回路41を内蔵している。
第2図は入力ペン4の詳細な構造を示すもので、合成
樹脂等の非金属素材からなるペン軸42の内部にその先端
寄りから、ボールペン等の芯体43と、該芯体43を摺動自
在に収容し得る透孔を備えたフェライトコア44と、コイ
ルバネ45と、スイッチ411,フェライトコア44の周囲に巻
回されたコイル412,コンデンサ413及び抵抗414からなる
同調回路41とが一体的に組合されて内蔵され、その後端
にはキャップ46が取付けられてなっている。
第3図は入力ペン4の同調回路41、送信回路5及び受
信回路6の詳細とともに装置全体の構成を示すものであ
る。
同調回路41は、第3図に示すようにコイル412の一端
にコンデンサ413が直列に接続され、該コンデンサ413の
他端にスイッチ411の2つの選択端子が直接並びに抵抗4
14を介してそれぞれ接続され、さらに該スイッチ411の
選択接点にコイル412の他端が接続されてなっている。
前記スイッチ411は操作しない状態(非動作状態)に
おいては実線で示されるようにコイル412の他端とコン
デンサ413の他端との直接接続し、また、ペン軸42を手
等で保持し、芯体43の先端を位置検出部1の入力面(図
示せず)に押付けることによって該芯体43をペン軸42内
に押込むと、その後端によりコイルバネ45を介して押圧
され動作状態となり、破線で示されるようにコイル412
の他端とコンデンサ413の他端とを抵抗414を介して接続
する如くなっている。また、コイル412及びコンデンサ4
13の数値は所定の周波数f0で共振する周知の共振回路を
構成する値に設定されている。
ここで、前述したスイッチ411、コイル412およびコン
デンサ413からなる回路が定常的に閉でありタブレット
に対しその測定すべき位置を指示する第1の同調回路を
構成し、また、スイッチ411、コイル412、コンデンサ41
3および抵抗414からなる回路が操作者の操作(ここでは
芯体43をペン軸42内に押込むことによりスイッチ411を
オンとすること)によって構成され前記第1の同調回路
と損失が異なりタブレットに対しその測定すべき位置を
指示するとともに前記操作を通知する第2の同調回路を
構成する(なお、前述した「定常的」という概念には
「操作者が操作をしない状態」も含むものとする。)。
また、第3図中、51はタイミング回路、52は駆動回路
であり、これらは送信回路5を構成する。また、61は増
幅器、62は受信タイミング切替回路、63は帯域フィルタ
(BPF)、64は検波器、65は低域フィルタ(LPF)であ
り、これらは受信回路6を構成する。
処理装置7は周知のマイクロプロセッサ等より構成さ
れ、タイミング回路51を制御するとともに位置検出部1
の各ループコイルの切替を制御し、さらに低域フィルタ
65からの出力をアナログ・ディジタル(A/D)変換し、
後述する演算処理を実行して入力ペン4による指示位置
の座標値を算出するとともに、同調回路を判別しスイッ
チの操作状態を識別する。
ここで、前述した位置検出部1、選択回路2、接続切
替回路3および送信回路5が電波発生手段を構成し、ま
た、位置検出部1、選択回路2、接続切替回路3および
受信回路6が電波検出手段を構成し、また、処理装置7
が座標算出手段および同調回路判別手段を構成する。
次の動作について説明するが、まず、位置検出部1と
入力ペン4との間で電波が送受信されるようす並びにこ
の際得られる信号について、第4図(a)(b)に従っ
て説明する。
タイミング回路51は所定の周波数f0、例えば500k Hz
の矩形波信号A、所定の周波数fk、例えば15.625k Hzの
送受切替信号B及び受信タイミング信号C1,C2,C3を発生
する。前記矩形波信号Aは図示しない低域フィルタによ
り正弦波信号に変換されて駆動回路52に送出され、ま
た、送受切替信号Bは送受切替回路3に送出され、さら
にまた、処理装置7の制御に基づいて、受信タイミング
信号C1,C2,C.のうちのいずれか一つが受信タイミング回
路62に送出される。
駆動回路52に送出された正弦波信号は平衡信号に変換
され、送受切替回路3に送出されるが、該送受切替回路
3は送受切替信号Bに基づいて駆動回路52及び増幅器61
のいずれか一方を切替接続するため、送受切替回路3よ
り選択回路2に出力される信号は時間T(=1/2fk)、
ここでは32μsec毎に500k Hzの信号を出したり出さなか
ったりする信号Dとなる。
前記信号Dは選択回路2を介して位置検出部1の一の
ループコイル11−i(i=1,2,……48)に送出される
が、この時、該ループコイル11−iは前記信号Dに基づ
く電波を発生する。
この際、位置検出部1のループコイル11−i付近にて
入力ペン4が略直立状態、即ち使用状態に保持されてい
ると、該電波は入力ペン4のコイル412を励振し、その
同調回路41に前記信号Dに同期した誘導電圧Eを発生さ
せる。
その後、信号Dにおいて、信号無しの期間、即ち受信
期間に入るとともにループコイル11−iが受信回路6側
に切替えられると、該ループコイル11−iよりの電波は
直ちに消滅するが、前記誘導電圧Eは同調回路41内の損
失に応じて徐々に減衰する。
一方、前記誘導電圧Eに基づいて同調回路41を流れる
電流は、コイル412より電波を発信させる。該電波は受
信回路6に接続されたループコイル11−iを逆に励振す
るため、該ループコイル11−iにはコイル412からの電
波による誘導電圧が発生する。該誘導電圧は受信期間の
間のみ送受切替回路3より増幅器61に送出され増幅され
て受信信号Fとなり、さらに受信タイミング切替回路62
に送出される。
受信タイミング切替回路62は後続する帯域フィルタ63
に前記受信信号F中のどの部分を出力するかを制御する
ためのもので、受信タイミング信号C1又はC2あるいはC3
がハイ(H)レベルの期間は受信信号Fを出力し、ロー
(L)レベルの期間は何も出力しない。
前記受信タイミング信号C1は受信信号Fの全ての期間
に相当する信号を取出すためのもので、実質的に送受切
替信号Bの反転信号である。また、受信タイミングC2は
受信信号Fの最初(フロント側)の所定時間、例えばt
=8μsec(=T/4)に相当する信号を取出すためのもの
であり、受信信号C3は受信信号Fの最後(リア側)の所
定の期間tに相当する信号を取出すためのものである。
ここで、受信タイミング切替回路62に受信タイミング
信号C1が入力されると、その出力には信号G1が得られ
る。
前記信号G1は帯域フィルタ63に送出されるが、該帯域
フィルタ63は周波数f0を中心とする通過帯域を有するフ
ィルタであり、前記信号G1中の周波数f0成分のエネルギ
ーに応じた振幅h1を有する信号H1(厳密には、数個の信
号G1が帯域フィルタ63に入力され収束した状態におい
て)を出力する。
前記信号H1は検波器64に入力され、検波・整流され、
信号I1とされた後、遮断周波数の充分低い低域フィルタ
65にて前記振幅h1のほぼ1/2に対応する電圧値Vxを有す
る直流信号J1に変換され、処理装置7に送出される。
前記信号J1の電圧値Vxは入力ペン4とループコイル11
−iとの間の距離に比例した値を示し、ループコイル11
−iが切替えられると変化するため、各ループコイル毎
に得られる電圧値Vxをディジタル値に変換し、これらに
後述する演算処理を実行することにより、入力ペン4の
位置が検出される。
また、受信タイミング切替回路62に受信タイミング信
号C2が入力されると、その出力には信号G2が得られ、こ
の時、帯域フィルタ63の出力には振幅h2を有する信号H2
(厳密には、数個の信号G2が帯域フィルタ63に入力され
収束した状態において)が得られる。さらにまた、受信
タイミング切替回路62に受信タイミング信号C3が入力さ
れると、その出力には信号G3が得られ、この時、帯域フ
ィルタ63の出力には振幅h3を有する信号H3(厳密には、
数個の信号G3が帯域フィルタ63に入力され収束した状態
において)が得られる。
これらの信号H2,H3は前記同様、検波器64で検波・整
流され、信号I2,I3とされた後、低域フィルタ65にて振
幅h2,h3のほぼ1/2にそれぞれ対応する電圧値VF,VRを有
する直流信号J2,J3に変換され、処理装置7に送出され
る。
受信信号Fは前述したように徐々に減衰するが、電圧
値VFは受信信号Fのフロント側の期間t内のエネルギ
ーに比例し、また、電圧値VRは受信信号Fのリア側の
期間t内のエネルギーに比例するものであるため、電圧
値VFとVRとの比は受信信号Fの減衰度を表わすものと
なる。
ここで、入力ペン4において、スイッチ411の非動作
状態と動作状態とでは、同調回路41における損失が抵抗
414の分だけ異なるため、受信信号Fの減衰度は非動作
状態に比べて動作状態の方がより大きく、また、これら
の減衰度は周囲温度等が大幅に変わらない限り、ほとん
ど変化しない。
従って、処理装置7において、電波の送受信を行なう
ループコイルを固定した状態で、受信タイミング信号C2
を受信タイミング切替回路62に入力した時に得られる電
圧値VFと、受信タイミング信号C3を受信タイミング切
替回路62に入力した時に得られる電圧値VRとをディジ
タル値に変換し、これらの比の演算を実行させることに
より、受信信号Fの減衰度が算出され、また、予め入力
ペン4のスイッチ411の非動作状態及び動作状態のそれ
ぞれに対応する受信信号Fの減衰度を記憶させておき、
これらと前記演算によって求めた減衰度を比較すること
により、入力ペン4のスイッチ411が非動作状態である
か又は動作状態であるかが識別される。
次に第5図乃至第7図に従って、本発明の装置におけ
る位置検出及び状態識別のようすを説明する。
まず、装置全体の電源が投入され、測定開始状態にな
ると、処理装置7はタイミング回路51を制御して受信タ
イミング信号C1を受信タイミング切替回路62に供給させ
るとともに、位置検出部1のループコイル11−1〜11−
48のうち、最初のループコイル11−1を選択する情報を
選択回路2に送り、該ループコイル11−1を送受切替回
路3に接続する。送受切替回路3は前述した送受切替信
号Bに基づいて、ループコイル11−1を送信回路5及び
受信回路6に交互に切替制御する。
この際、送信回路5は32μsecの送信期間において、
第5図(a)に示すような500k Hzの16個のパルス信号
を該ループコイル11−1へ送る。前記送信及び受信の切
替は第5図(b)に示すように一のループコイル、ここ
では11−1に対して7回繰返される。この7回の送信及
び受信の繰返し期間が、一のループコイルの選択期間
(448μsec)に相当する。
受信回路6の受信タイミング切替回路62の出力には、
一のループコイルに対して7回の受信期間毎に誘導電圧
が得られるが、この誘導電圧は前述したように帯域フィ
ルタ63にて平均化され、検波器64,低域フィルタ65を経
て処理装置7に送出される。この時、低域フィルタ65の
出力値はディジタル値に変換され、入力ペン4とループ
コイル11−1との距離に比例した検出電圧、例えばVx1
として一時記憶される。
次に処理装置7はループコイル11−2を選択する情報
を選択回路2に送り、該ループコイル11−2を送受切替
回路3に接続し、入力ペン4とループコイル11−2との
距離に比例した検出電圧Vx2を得てこれを記憶し、以
後、同様にループコイル11−3〜11−48を順次送受切替
回路3に接続し、第5図(c)に示すような各ループコ
イル毎の入力ペン4との距離に比例した検出電圧Vx1〜V
x48(但し、第5図(c)にはその一部のみをアナログ
的な表現で示す。)を記憶する。
実際の検出電圧は、第6図に示すように入力ペン4が
置かれた位置(xp)を中心として、その前後の数本のル
ープコイルのみに得られる。
処理装置7は前記記憶した検出電圧の電圧値が一定の
検出レベル以上である時、これらの電圧値より後述する
如くして入力ペン4の位置を表わす座標値を算出し、こ
れを図示しない記憶部に転送する。
次に、処理装置7は前記ループコイル11−1〜11−48
のうち、最大の検出電圧が得られたループコイルを選択
する情報を選択回路2に送出するとともに、タイミング
回路51より受信タイミング切替回路62に受信タイミング
信号C2を供給させ、電波の送受信を複数回、例えば14回
繰返させ、その時、前述したようにして得られた電圧値
VFを一時記憶する。また、処理装置7は最大の検出電
圧が得られたループコイルを選択させたまま、タイミン
グ回路51より受信タイミング切替回路62に受信タイミン
グ信号C3を供給させ、電波の送受信を同じく14回繰返さ
せ、その時、得られた電圧値VRを一時記憶する。
さらに処理装置7は前記電圧値VFとVRと比を演算
し、得られた値と予め記憶した入力ペン4のスイッチ41
1の非動作状態及び動作状態のそれぞれに対応する受信
信号の減衰度とを比較し、入力ペン4のスイッチ411が
非動作状態であるか又は動作状態であるかを識別する。
従って、この際、入力ペン4のスイッチ411を動作させ
ると、処理装置7は前記比較結果よりこれを識別し、こ
の時点における前記座標値を指定位置の座標値として、
図示しない他の電子計算機等に送出する。
このようにして第1回目の位置検出及び状態識別が終
了すると、処理装置7は第7図に示すように第2回以降
の位置検出として、前記ループコイル11−1−〜11−48
のうち、最大の検出電圧が得られたループコイルを中心
として、その前後の一定数、例えば10本のループコイル
のみを選択する情報を選択回路2に送出し、前記同様に
して出力値を得て入力ペン4に対する位置検出を行な
い、得られた座標値を前記記憶部に転送し、その値を更
新し、以下、前記同様な状態識別と位置検出とを交互に
繰返す。
なお、第7図中、レベルチェックとは検出電圧の最大
値が前記検出レベルに達しているか否か、及び最大値の
検出電圧を有するループコイルがどのループコイルであ
るかをチェックし、検出レベルに達していなければ座標
計算を停止し、また、次回の位置検出及び状態識別動作
において選択するループコイルの中心を設定する。
座標値xpを求める算出方法の一つとして、前記検出電
圧Vx1〜Vx48の極大値付近の波形を適当な函数で近似
し、その函数の極大値の座標を求める方法がある。
例えば第5図(c)において、最大値の検出電圧Vx3
と、その両側の検出電圧V2x及びVx4を2次函数で近似す
ると、次のようにして算出することができる(但し、各
ループコイル11−1〜11−48の中心位置の座標値をx1〜
x48とし、その間隔をΔxとする。)。まず、各電圧と
座標値より、 Vx2=a(x2−xp)+b ……(1) Vx3=a(x3−xp)+b ……(2) Vx4=a(x4−xp)+b ……(3) となる。ここで、a,bは定数(a<0)である。
また、 x3−x2=Δx ……(4) x4−x2=2Δx ……(5) となる。(4),(5)式を(2),(3)式に代入し
て整理すると、xp=x2+Δx/2{(3Vx2-4Vx3+Vx4) /(Vx2-2Vx3+Vx4)} ……(6) となる。
従って、各検出電圧Vx1〜Vx48より、前記レベルチェ
ックの際に求められた最大値の検出電圧及びその前後の
検出電圧を抽出し、これらと該最大値の検出電圧が得ら
れたループコイルの1つ前のループコイルの座標値(既
知)とから前述した(6)式に相当する演算を行なうこ
とにより、入力ペン4の指定位置の座標値xpを算出でき
る。
なお、前記同調回路41において、スイッチ411及び抵
抗414の代りに、例えば入力ペン4の操作に基づいてそ
の抵抗値が変化するようなものをコイル412及びコンデ
ンサ413に直列に接続することにより、前記損失を連続
的に変化させる如くなすこともでき、連続的な情報、例
えば文字や図形を入力する際の線の太さ等を伝送するこ
ともできる。
第8図は本発明の第2の実施例を示すもので、ここで
はX方向及びY方向の位置検出を行なう例を示す。即
ち、図中、1aはX方向及びY方向の位置検出部で、第1
の実施例における位置検出部1が2組、そのループコイ
ルが互いに直交する如く重ね合わされたものである。ま
た、2a及び2bはX方向及びY方向の選択回路、3a及び3b
はX方向及びY方向の送受切替回路、52a及び52bはX方
向及びY方向の駆動回路、61a及び61bはX方向及びY方
向の増幅器で、それぞれ第1の実施例における選択回路
2、送受切替回路3、駆動回路52、増幅器61と同様な構
成を有している。また、53はXY切替回路であって、タイ
ミング回路51から低域フィルタ(図示せず)を介して入
力される正弦波信号を、処理装置7aの制御に基づいて、
駆動回路52a又は52bのいずれか一方に加え、位置検出す
る方向を選択するためのものである。さらにまた、67は
受信タイミング切替回路であって、増幅器61a又は増幅
器61bからの受信信号を、処理装置7aの制御に基づい
て、検出する方向とともに受信タイミングを選択して帯
域フィルタ63に加えるためのものである。また、7aは処
理装置で、X方向及びY方向の位置検出を交互に行なわ
せるようにした点を除いて、前記処理装置7と同様であ
る。なお、処理装置7aにおける第2回目以降の位置検出
及び状態識別動作のタイミングを第9図に示す。このよ
うに本実施例によれば、入力ペン4に対するX方向及び
Y方向の2方向の位置(座標)検出が容易にできる。な
お、その他の構成・作用は第1の実施例と同様である。
なお、第1又は第2の実施例において、位置検出部1
又は1aにマイクロフォン等を取付けるとともに処理装置
7又は7aに音声認識機能を持たせることにより、各種の
命令を音声にて行なうようにすることもでき、また、第
2の実施例において、処理装置7aに文字認識機能を持た
せて、手書き文字入力用のタブレットとして使用するこ
ともできる。
また、実施例中のループコイルの本数やその並べ方は
一例であり、これに限定されないことはいうまでもな
い。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、タブレットの電
波発生手段より損失の異なる第1および第2の同調回路
を有する位置指示器に対して該第1および第2の同調回
路が同調し得る電波を発生し、第1と第2の同調回路の
うち定常的に閉である第1の同調回路もしくは操作者の
操作によって構成された第2の同調回路から反射される
前記同調に起因する電波をタブレットの電波検出手段で
検出し、さらに座標算出手段によって前記操作がなされ
たか否かに拘らず前記位置指示器の前記タブレット上の
指示位置の座標値を複数のループコイルの配設間隔より
細かい精度で算出し、また、同調回路判別手段によって
前記位置指示器から前記タブレットに反射された電波が
前記第1又は第2の同調回路のいずれから反射された電
波であるかを検出し前記位置指示器の操作状態を検出す
るようになしたため、位置指示器には同調回路を構成す
るためのコイルやコンデンサ等の受動素子を設ければ良
く、コードが不要となり、従って、コードがからみつい
てじゃまとなったり、疲労により断線したりすることが
なく、また、電池や磁石等の重量のある部品が不要とな
り、その分、軽量且つ低コストになるとともに電池交換
の煩わしさがなくなり、操作性が極めて良くなるととも
に、各ループコイルの配設間隔より細かい精度、即ち高
い精度でタブレット上の座標値を前記操作がなされたか
否かに拘らず検出でき、また、いずれの同調回路が電波
を反射したかによって座標値の検出と併せて位置指示器
に対する操作者の操作を検出できる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の位置検出装置の第1の実施例を示す構
成図、第2図は入力ペンの具体的な構成を示す図、第3
図は入力ペンの同調回路、送信回路及び受信回路の詳細
とともに装置全体の構成を示す図、第4図(a)(b)
は第3図の各部の信号波形図、第5図(a)(b)
(c)は第1の実施例における基本的な位置検出動作を
示すタイミング図、第6図は第1回目の位置検出動作の
際に各ループコイルより得られる検出電圧を示す図、第
7図は第2回目以降の位置検出動作及び状態識別動作を
示すタイミング図、第8図は本発明の第2の実施例を示
す第3図と同様な図、第9図は第2の実施例における第
7図と同様な図である。 1……位置検出部、11−1〜11−48……ループコイル、
2……選択回路、3……送受切替回路、4……入力ペ
ン、5……送信回路、6……受信回路、7……処理装
置、41……同調回路。
フロントページの続き (72)発明者 千頭 敏秀 埼玉県北葛飾郡鷲宮町桜田5丁目23番4 株式会社ワコム内

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置指示器とタブレットとの間で信号を授
    受し、該位置指示器によって指示されたタブレット上の
    座標値を検出する位置検出装置であって、 定常的に閉でありタブレットに対しその測定すべき位置
    を指示する第1の同調回路と、操作者の操作によって構
    成され前記第1の同調回路と損失が異なりタブレットに
    対しその測定すべき位置を指示するとともに前記操作を
    通知する第2の同調回路とを有する位置指示器と、 複数のループコイルから構成され、前記第1と第2の同
    調回路が同調し得る電波を発生する電波発生手段および
    前記第1又は第2の同調回路から反射される前記同調に
    起因する電波を検出する電波検出手段を有するタブレッ
    トと、 前記電波検出手段を構成する複数のループコイルに前記
    反射によって誘導される複数の誘導電圧より、前記複数
    のループコイルの配設間隔より細かい精度で前記操作が
    なされたか否かに拘らず前記位置指示器の前記タブレッ
    ト上の指示位置の座標値を求める座標算出手段と、 前記電波検出手段を構成するループコイルに前記反射に
    よって誘導される誘導電圧の減衰より、前記位置指示器
    から前記タブレットに反射された電波が前記第1又は第
    2の同調回路のいずれから反射された電波であるかを検
    出し前記位置指示器の操作状態を検出する同調回路判別
    手段とを備えた ことを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】電波検出手段を構成するループコイルに反
    射によって誘導される誘導電圧の減衰の度合の相違によ
    り、位置指示器からタブレットに反射された電波が第1
    又は第2の同調回路のいずれから反射された電波である
    かを検出し位置指示器の操作状態を検出する同調回路判
    別手段を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】電波発生手段および電波検出手段を交互に
    動作させるようになしたことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項又は第2項記載の位置検出装置。
  4. 【請求項4】電波の検出期間の前半中の所定期間内にお
    ける誘導電圧のレベルと、電波の検出期間の後半中の所
    定期間内における誘導電圧のレベルとの比から誘導電圧
    の減衰度を算出し、これより位置指示器からタブレット
    に反射された電波が第1又は第2の同調回路のいずれか
    ら反射された電波であるかを検出し位置指示器の操作状
    態を検出する同調回路判別手段を備えたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第3項記載の位置検出装置。
  5. 【請求項5】電波発生手段を構成するループコイルと電
    波検出手段を構成するループコイルを兼用させるように
    なしたことを特徴とする特許請求の範囲第3項又は第4
    項記載の位置検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0607694B2 (en) 1992-12-22 2006-06-14 T.D.S. Cad-Graphics Ltd. Cordless digitizer
US10019233B2 (en) 2016-01-12 2018-07-10 Renesas Electronics Corporation Semiconductor device, position detection device, and control method of semiconductor device

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US10019233B2 (en) 2016-01-12 2018-07-10 Renesas Electronics Corporation Semiconductor device, position detection device, and control method of semiconductor device
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