JP3539820B2 - トナー節約機能付き複合ファクシミリ装置 - Google Patents

トナー節約機能付き複合ファクシミリ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トナーの使用量を節約する機能を備えたファクシミリ装置やファクシミリ/コピー複合機に係り、また、トナーだけでなく、インクを使用する複合ファクシミリ装置にも関する。
【0002】
【従来の技術】
トナーやインクの使用量を節約する機能を備えたプリンタや、画像形成装置は、従来から知られている(以下、簡単にトナーという)。
このようなトナー節約機能としては、トナー節約モードが設定できるようにしておき、このモードが設定されたときは、ドットデータの間引き処理を行うことにより、トナー消費量を抑えてランニングコストの低減を実現している(例えば特開平2−144574号公報)。
また、なるべく画質を損なわないようにしてトナー消費量の節約を図るプリンタ(例えば特開平6−14167号公報)や、特定のパターンについては、そのパターン面積が小さくなる別のパターンに変更することにより、トナー濃度を薄くすることなく、トナー消費量の節約を可能にした画像形成装置(例えば特開平6−24043号公報)、さらに、現像対象の領域を限定することにより、必要な画像領域のみにトナーを使用する画像形成装置(例えば特開平7−13395号公報)なども知られている。
以上の従来技術は、主としてユーザが、使用の都度、トナーの節約を行うか否かについて判断する装置である。
【0003】
これに対して、特定の用途の場合、例えばテスト印字だけについて、トナーやインクを節約する画像形成装置も提案されている(例えば特開平7−46391号公報)。
同様に、画像メモリに蓄積した画像を確認するために、画像確認モードを設定し、このモードの場合には、インクやトナーの残量を確かめながら、密度を下げて記録することにより、インクやトナー等の消耗を低減させたファクシミリ装置も提案されている(例えば特開平4−335753号公報)。
【0004】
さらに、ファクシミリ装置の普及によって、ダイレクトメール、いたずらファックスなど、受信側にとっては迷惑となる情報が一方的に送られてくる、という状況になっており、トナーや記録紙が浪費されて不足するという問題がある。
そのための対策として、従来から迷惑FAX防止機能(特定相手先を登録し、その相手先だけ、またはその相手先以外からの受信は、プロトコル上相手先が判断できた時点で受信するかしないかを決める機能)が提案されている。
この機能を使用すれば、予め特定相手先については、受信するかしないかを指定(登録)することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で説明したように、トナーやインクを節約するプリンタや画像形成装置、ファクシミリ装置等については、すでに多くの技術が提案されている。
ところが、これらの装置では、トナーを節約したい場合、ユーザがその都度トナー節約モードを選択する必要がある。
そのため、トナーを節約するための操作が面倒である。
また、予め工場出荷時に節約するモードが決まっているので、ユーザは、予め決められた全てのモードでトナーを節約するか、あるいは全てのモードでトナーを節約しないか、の指定しかできず、選択の余地が少なかった。
【0006】
特に、複合ファクシミリ装置の場合には、受信文書の記録(以下、受信原稿という)や、管理レポート等の出力、コピー記録(以下、コピーという)など、トナーを使用する用途が多様である。
例えば、レポート類は、交信結果やレポートの内容を確認したときは、そのまま破棄してしまうことが多いので、多少薄くて見にくい印字でも内容が判断できれば十分である。
他方、送信された受信原稿の大半は、ファイルに保存されるので、薄くて見にくい印字では困る場合が多い。
【0007】
そこで、この発明では、第1に、複合ファクシミリ装置において記録を伴う動作を実行する場合に、予め動作モード毎のトナー節約モードが選択できるようにして、ユーザの利用状況にあったトナー節約を可能にすることを課題とする(請求項1から請求項5の発明)。
この場合の動作モードとしては、例えば、受信レポート、コピー、メモリ待機ファイル出力のように、複合ファクシミリ装置の主要な記録動作を中心にして分類しておく。
【0008】
第2に、トナーがなくなると、当然、記録系を使用する受信、コピー、レポート出力等の動作は実行できない。そして、このような状態になってからトナーを発注しても、サービス店が休日であったり営業時間外のようなときには、記録を伴う動作は、トナーが入手されるまで不可能になり業務に支障をきたす、という不都合が生じる。
そこで、残りのトナー量がある一定量以下になったときは、自動的にトナー節約機能を動作させて、トナー消費量を極力抑えるように制御することにより、新品トナーが確保できるまで記録系を動作可能状態に維持することを課題としている(請求項2の発明)。
【0009】
第3に、従来の迷惑FAX防止機能を使用すれば、特定相手先については、受信するかしないかを予め指定(登録)することができる。
しかし、時々必要な情報が送られてくるような相手先の場合には、受信できるようにしておく以外に方法がないので、受信する相手先として指定しておくことになり、結果的にはトナーの無駄になることが多い、という不都合がある。
この発明では、迷惑FAX防止機能とトナー節約機能とを組み合わせて設定可能にしておき、もし迷惑な(不要な)相手先から受信があった場合には、トナー節約機能を動作させて受信することにより、相手先によってトナー節約を行うことを課題とする(請求項3の発明)。
【0010】
第4に、通常、受信原稿には、1ページ目に送付票(発信者名と受信者名を記入した用紙)が付いている場合が多い。
このような受信原稿(文書)は、確認後破棄されることがほとんどである。
そこで、受信した1ページ目だけについてトナー節約機能を動作させ、有効でない情報に対しては極力トナー使用量を抑えることを課題とする(請求項4の発明)。
【0011】
第5に、休日や深夜など業務時間以外に送られてくる情報は、業務以外の内容である場合が多く(先の第3の課題と共通している)、また、業務時間以外にトナーがなくなって、受信できない状態になることも想定される。
そこで、トナー節約を行う曜日とその時間帯とを設定可能にして、その時間になると自動的にトナーを節約して、業務時間以外のトナー使用量を極力節約することを課題とする(請求項5と発明)。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、トナーの使用量を設定できるトナー節約機能を搭載した複合ファクシミリ装置において、トナー節約をする文書ファイルの種類を登録する手段と、記録紙に記録する文書ファイルがトナー節約を行うファイルであればトナー節約モードをセットし、トナー節約を行うファイルでないときには通常モードをセットする手段と、トナー節約モードがセットされていると記録紙に記録する文書ファイルの原画像データに間引き処理を行って間引きしたデータによって記録紙上に画像を形成し、通常モードがセットされていると記録紙に記録する文書ファイルの原画像データによって記録紙上に画像を形成する手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明では、請求項1の複合ファクシミリ装置において、残りトナー量を判断する残りトナー量判断手段と、残りのトナー量がある一定量以下になるのを監視する手段とを設け、残りトナー量がある一定量以下になったことを検知したときは、トナー節約モードセットしている。
【0014】
請求項3の発明では、請求項1の複合ファクシミリ装置において、トナーを節約する(または節約しない)相手先を登録する手段と、受信中にその登録されている相手先と通信中の相手先とを比較する手段とを設け、比較結果によってトナー節約モードセットしている。
【0015】
請求項4の発明では、請求項1の複合ファクシミリ装置において、受信ページ数をカウントするカウント手段を設け、カウントされたページ数によってトナー節約モードセットしている。
【0016】
請求項5の発明では、請求項1の複合ファクシミリ装置において、曜日と時間帯とにより、トナー節約機能のオン/オフを設定する手段と、記録系を使用する動作を実行するに際して、その設定された曜日と時間とを読み出す手段と、現在の時刻を読み出す現在時刻手段と、現在の時刻と、曜日と時間帯を比較する手段とを設け、曜日と時間帯とに応じて、トナー節約モードセットしている。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、図面を参照しながら、その実施の形態を詳細に説明する。
以下に、第1から第5の実施の形態として説明するが、第1の実施の形態で説明する請求項1の発明が基本発明であり、第2から第5の実施の形態でそれぞれ説明する請求項2から請求項5の発明は、請求項1の発明を前提としている。
最初に、全ての実施の形態に共通するハード構成、すなわち、この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について説明する。なお、トナーとして説明するが、単にトナーだけでなく、インク等を含むことはいうまでもない。
【0018】
図1は、この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、その要部構成の実施の形態の一例を示す機能ブロック図である。図において、1はDCR(画情報圧縮再生装置)、2は画情報メモリ、3はシステムメモリ、4は表示操作部、5はファクシミリ制御部、6はラインバッファ、7はスキャナ部、7aはADF(原稿自動搬送装置)、8はプロッタ部、8aは給紙ユニット、9はRTC(リアルタイムクロック発生装置)、10はCCU(通信制御装置)、10aはモデム、10bはNCU(網制御装置)、11はページメモリ、12はパターンジェネレータ、13はシステムバスを示す。
【0019】
この図1に示すトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置は、ファクシミリ制御部5が後出の図4から図8のフローに従って制御を行う点を除けば、基本的には従来の装置と同様の構成である。
まず、従来と共通の構成と動作について、簡単に説明する。
DCR(画情報圧縮再生装置)1は、公知の符号化方式によって送信する画情報を圧縮し、また、受信した画信号を復号化して元の画情報に再生する機能を有している。
画情報メモリ2は、受信した画信号や、送信する画情報を蓄積するメモリである。
システムメモリ3は、システム管理データ等を格納するメモリである。
【0020】
表示操作部4は、パネル上に設けられた表示用LCDやLED、操作キー等から構成されて、装置の動作状態を表示したり、オペレータが各種の操作を行う機能を有している。
ファクシミリ制御部5は、この図1の装置のシステム全体の制御を司る機能を有しており、従来の装置と同様の制御を行う他に、後述するこの発明に固有の制御を行う機能を有している。
ラインバッファ6は、データ転送用のメモリである。
【0021】
スキャナ部7は、CCDや密着センサ等で構成され、送信あるいはコピーする画像を読み取って画情報に変換する。このスキャナ部7には、原稿幅センサーを備えたADF(原稿自動搬送装置)7aが接続されている。
プロッタ部8は、読み取られた画情報や受信した画情報を記録紙に印字し、また種々の管理レポート等を出力して記録紙に印字する機能を有している。このプロッタ部8には、記録紙がセットされた給紙ユニット8aが接続されている。
RTC(リアルタイムクロック発生装置)9は、時計機能も備えている。
【0022】
CCU(通信制御装置)10は、画信号や各種手順信号を変復調して伝送する機能を有しており、また、このCCU10によって各種信号を伝送するよう制御されるモデム10aと、電話回線が接続され、発着呼の際に所定の回線制御を行う機能を有するNCU(網制御装置)10bとが接続されている。
ページメモリ11は、1ページ分のデータを展開するメモリである。
パターンジェネレータ12は、文字コードをパターン変換するためのデータが格納されているメモリである。
以上が、従来と共通する構成と動作の概要である。
そして、この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置も、基本的な構成は従来の装置と共通しており、また、ファクシミリ/コピー複合機である点でも共通である。
【0023】
第1の実施の形態
先に述べたように、この第1の実施の形態は、主として請求項1の発明に対応しているが、請求項2から請求項5の発明にも関連しており、請求項1の発明が基本発明である。
この第1の実施の形態では、予めトナーを節約するモードをファイルの種類毎に決めておき、記録動作を開始する前に、記録動作の対象とされるファイルがトナー節約モードのときは、トナー節約機能をオンにし原画像データを間引き処理して記録動作を行うことにより、ファイルの種類毎にトナーの節約を行う点に特徴を有している。
【0024】
この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置では、トナーを節約するモードをファイルの種類毎に決めておくので、ファイルの種類を指定する必要がある。
ファイルの種類としては、例えば、管理レポートの出力、メモリ上の原稿(受信原稿)の出力、受信原稿の記録、コピー原稿の出力のように、予めその種類を決定しておき、作業メニューの画面上で指定すればよい。
一例として、トナーを節約するファイルの指定は、次のように行う。
ファイルの選択(設定)操作では、図1の表示操作部4からトナーを節約するモードとするファイルの種類、すなわち、トナー節約モードで記録される対象となるファイルの種類を指定するのに必要な情報を入力する。
入力されたデータ(トナーを節約するファイルの情報)は、システムメモリ3に記憶される。
【0025】
例えば、管理レポートとメモリ原稿の出力では、トナーを節約し(トナー節約モード)、受信原稿の記録と、コピー動作については、トナー節約を行わない、という設定を行うと、その情報がシステムメモリ3に記憶される。
このような設定を行った後に、例えば送信結果レポート(管理レポートの一種類)の出力が発生すれば、ファクシミリ制御部5は、記録動作に際して、システムメモリ3からトナー節約を行う動作モード(トナー節約モード)の情報を読み出す。
そして、現在実行しようとしている送信結果レポートの出力動作が、トナー節約を行う動作モードであるかを判断する。
この場合には、送信結果レポートの出力動作はトナー節約モードであるから、ファクシミリ制御部5は、プロッタ部8に対してトナー節約を行って記録するよう通知する。
【0026】
このようなレポートの場合には、出力する情報は、ファクシミリ制御部5において文字コードで作成され、そのデータをパターンジェネレータ12でビット展開して、ページメモリ11にライン毎に転送する。
1ページ分のデータが転送されると、書き込み(記録動作)を開始する。
書き込みは、プロッタ部8によって実行される。
ここで、プロッタ部8、すなわち、記録系について説明する。
【0027】
図2は、複合ファクシミリ装置における記録系について、その詳細な実施の形態の一例を示す構成図である。図における符号は図1と同様であり、21は給紙部、22は感光体・帯電部、23は光書込み部、24は現像部、25は転写・分離部、26はクリーニング・除電部、27は定着・排紙部を示す。
【0028】
この図2には、複合ファクシミリ装置における記録系、すなわち、先の図1に示したプロッタ部8と給紙ユニット8aについて、その詳細な構成を示しているが、基本的な構成は従来と共通である。
この記録系の各部について、簡単に説明する。
給紙部21は、カセットをセットすることにより、カセットサイズの検知や、ペーパーエンド検知、出力時の記録紙の給紙を行う。
感光体・帯電部22は、コロナ放電によって感光体をマイナス帯電させる。
光書込み部23は、画像部(黒部)に対してレーザ光を照射し、感光体の表面に静電潜像を形成させる。
【0029】
現像部24は、摩擦帯電したトナーを感光体上の静電潜像に付着させて、可視像を形成する。
転写・分離部25は、給紙部21から送られてきた記録紙にトナーと逆極性のコロナ放電を行うことにより、記録紙にトナー像を転写する。
クリーニング・除電部26は、転写後の感光体から送られてきた記録紙上の未転写トナーを取り除き、また、感光体上の残留電位を消去する。
定着・排紙部27は、転写・分離部25の転写部から送られてきた記録紙上の未定着トナーを一定の温度と圧力で定着させて、記録紙を排出する。
【0030】
記録系(記録部)、すなわち、図1のプロッタ部8と給紙ユニット8aは、以上のような構成である。
この発明の複合ファクシミリ装置では、記録動作に際して、トナー節約モードが設定されているファイルの場合には、通常モードの場合と異なる動作を行うよう制御している。
図2のプロッタ部8自体は、書き込みの制御を司る機能を有し、実際の記録動作では、光書込み部23よってレーザ光を感光体・帯電部22の感光体に照射させて、感光体上に静電潜像を形成させる。
その際、トナー節約モードが設定されているときは、一定の法則でレーザ光の照射を行わないようにして、静電潜像の間引き処理を行う。
この場合の間引き処理として、その一例を次の図3で説明するが、その他の公知の間引き方式を用いることが可能であることはいうまでもない。
【0031】
図3は、この発明の複合ファクシミリ装置において、トナー節約モードにおける間引き処理の一例を説明する図である。図において、「1」は黒ドット(トナー付着部)、「0」は白ドット(非付着部)を示す。
【0032】
この図3には、4ライン分のデータ(原画像データ)を示しており、アンド処理によって間引き処理を行う場合である。
各ラインについては、奇数ラインについて2ドット毎に1ドットの間引き処理を行い、また、偶数ラインについては全てのドットの間引き処理を行う。
そのために、例えば、1ライン目のデータ(原画像データ)については、その下行に示すように、「0」と「1」の繰り返しデータ(0101010101……)とアンド処理を行い、最下行に示すようなデータを生成して、感光体上に形成させる。
すなわち、1ライン目の間引き処理には、その中央に示したような間引き処理用データ(アンド処理に使用する間引き用データ)によって、最下行に示したような1ライン目のデータ(原画像データ)を感光体上に形成する。
【0033】
また、2ライン目のデータについては、その下行に示すように、オール「0」のデータ(0000000000……)とアンド処理を行い、最下行に示すようなデータを生成して、感光体上に形成させる。
この2ライン目の間引き処理には、その中央に示したようなオール「0」の間引き処理データを使用する。
3ライン目のデータ(原画像データ)については、その下行に示すように、先の1ライン目と逆に、「1」と「0」の繰り返し(1010101010……)とアンド処理を行い、最下行に示すようなデータを生成して、感光体上に形成させる。
【0034】
4ライン目のデータについては、その下行に示すように、先の2ライン目と同様に、オール「0」データ(0000000000……)とアンド処理を行い、最下行に示すようなデータを生成して、感光体上に形成させる。
このような間引き処理を、この図3のように、4ライン毎に繰り返えすことによって、奇数ラインの黒ドットは半分に、偶数ラインの黒ドットは全て間引きされて、実質的には、約1/4の黒ドットになり、その分だけトナー使用量が減少される。
図1の装置では、この図3の各ライン毎のデータで、中央に示した間引き処理用データを、例えばファクシミリ制御部5内のROM等に格納しておき、ページメモリ11に展開されたデータ(原画像データ)の各ライン毎に、アンド処理を行う(両方のデータが「1」のときだけアンド出力は「1」になる)。
【0035】
このアンド処理の結果によって、レーザ光を照射(「1」を黒ドットとする)して静電潜像を感光体上に形成させる。
その後、感光体上の静電潜像に対して、現像部24において摩擦帯電したトナーを付着させてトナー画像を形成する。
感光体上の静電潜像に付着されたトナーは、給紙部21から搬送されてきた記録紙に転写・分離部25において転写され、定着・排紙部27のヒータにより記録紙に定着される。
以上の処理を、フローに示す。
【0036】
図4は、この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、第1の実施の形態における記録動作時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#1〜#15はステップを示す。
【0037】
ステップ#1で、トナー節約を行うファイルの種類を登録する。
ステップ#2で、実行する動作要求をチェックする(フラグ等を見る)。
ステップ#3で、記録紙を使用する動作であるか否か判断する。
記録紙を使用する動作であれば、ステップ#4へ進み、トナー節約を行うファイルの種類を読み出す。
ステップ#5で、トナー節約を行うファイルであるか否か判断する。
トナー節約を行うファイルであれば、ステップ#6で、トナー節約モードをセットして、ステップ#8へ進む。
【0038】
また、先のステップ#5で判断した結果、トナー節約を行うファイルでないときは、ステップ#7で、通常モードをセットして、ステップ#8へ進む。
ステップ#8で、出力するデータを図1のページメモリ11上に展開する。
次のステップ#9で、トナー節約モードであるか否か判断する。
トナー節約モードであれば、ステップ#10へ進み、間引きしたデータによってレーザ光を制御し、感光体上に静電潜像を形成する。
先のステップ#9で判断した結果、トナー節約モードでないとき(通常モードのとき)は、ステップ#11へ進み、そのままのデータ(間引きしない原画像データ)によってレーザ光を制御し、感光体上に静電潜像を形成する。
【0039】
ステップ#12で、図2の現像部24においてトナーを付着して現像する。
次のステップ#13で、給紙部21から記録紙を引き出して給紙する。
ステップ#14へ進み、転写・分離部25において転写し、定着・排紙部27において記録紙に定着して排紙する。
ステップ#15で、次ページがあるか否か判断し、次ページがあるときは、再び先のステップ#8へ戻り、最終ページになるまで同様の処理を繰り返えす。
【0040】
以上のように、この第1の実施の形態では、予めトナー節約するモードをファイル毎に決めておき、記録動作を開始する前に、そのファイルがトナー節約モードのときは、図3に関連して説明したように間引き処理を行い、光書込み部23のレーザ光によって感光体上の静電潜像を制御している。
したがって、予めトナー節約モードが指定されたファイルの記録動作に際しては、付着するトナー量を減らすことが可能となる。
なお、すでに述べたように、この第1の実施の形態(請求項1の発明)が基本発明であり、特に、図4のフローで、ステップ#8〜#15の処理は、以下の実施の形態でも、全て共通して行われる処理である。
【0041】
第2の実施の形態
この第2の実施の形態は、請求項2の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
先の第1の実施の形態では、予めファイルの種類毎に、トナーを節約する/しないについて登録する場合を説明したが、この第2の実施の形態では、さらに、トナー残量によってトナーを節約するかどうかを判断して記録動作を制御する点に特徴を有している。
ハード構成は、先の図1や図2と同様であり、また、トナー節約モードにおける間引き処理も、図3に関連して説明した処理と同様である。
【0042】
トナーの残量は、図2の現像部24のトナーセンサによって検出され、その結果がプロッタ部8に通知される。
プロッタ部8は、トナー量が予め設定された一定量以下になったときは、ファクシミリ制御部5に対して、トナー残量が少なくなったことを通知する。
ファクシミリ制御部5は、このトナー残量が少なくなった旨の情報を得ると、表示操作部4に対して、トナー残量が少ない状態であることを示すメッセージを表示させる。
例えば、トナー量を示すLEDを点灯させるなどして、ユーザに警告する。
もし、このトナー残量が少なくなった状態で、相手先から交信があり受信原稿の記録や、レポート出力などトナーを使用する動作(記録動作)が発生したときは、予め指定されたファイルの種類に関係なく、ファクシミリ制御部5が、先の第1の実施の形態で説明した制御と同様に、プロッタ部8に対してトナー節約モードで記録を行うことを通知して、トナー消費量を少なくする。
以上の処理を、フローに示す。
【0043】
図5は、この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、第2の実施の形態における記録動作時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#21〜#29はステップを示す。
【0044】
ステップ#21で、トナー量をチェックする(トナー量を測定する)。
ステップ#22で、トナー量が一定量以下であるか否か判断する。
トナー量が一定量以下のときは、ステップ#23へ進み、トナー節約モードにセットする。
また、先のステップ#22で判断した結果、トナー量が一定量以下でないとき(一定量以上のとき)は、ステップ#24で、通常モードにセットする。
次のステップ#25で、記録紙を使用する動作要求であるかチェックする(フラグ等を見る)。
ステップ#26で、記録紙を使用する動作要求であるか否か判断する。
もし、記録紙を使用する動作要求であれば、ステップ#27へ進み、出力するデータをページメモリ11上に展開する(図4のステップ#8と同様)。
【0045】
次のステップ#28では、先の図4のフローに示したステップ#9からステップ#14の処理(第1の実施の形態による処理)を行って、ステップ#29へ進む。
ステップ#29で、次ページがあるか否か判断し(図4のステップ#15と同様)、次ページがあるときは、再び先のステップ#27へ戻り、最終ページになるまで同様の処理を繰り返えす。
以上のように、この第2の実施の形態では、先の第1の実施の形態で説明した処理、すなわち、予めファイルの種類毎に、トナーを節約する/しないというデータを登録しておき、例えば管理レポートやメモリ上の原稿(送信原稿)のように間引き処理を行って記録しても実用上判読可能な文書の場合には、トナーの節約を優先させた記録動作を行うと共に、トナー残量をチェックする(トナー残量を測定する)ことにより、その記録動作で使用(付着)するトナー量を、残量に応じてファイルの種類に関係なく制御することが可能になる。
【0046】
第3の実施の形態
この第3の実施の形態は、請求項3の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
先の第2の実施の形態では、トナー残量をチェック(トナー残量を測定)し、一定量以下になったときは、新たなトナーが補充されるまでは、ファイルの種類に関係なく、トナーを節約する制御について説明した。
この第3の実施の形態では、トナー残量の代りに、交信の相手先によってトナーの節約を行うか否かを制御する点に特徴を有している。
【0047】
従来技術で述べたように、相手先によって、受信を行うか否かを選択する機能(迷惑FAX防止機能)は、すでに知られている。
この第3の実施の形態では、予め特定の相手先の名称等を登録しておき、登録された相手先から受信があったときは、通常の記録動作を行うが、登録されていない相手先からの受信原稿については、トナー節約機能を動作させて記録することにより、トナーの節約を可能にしている。
予め、トナー節約を行う(または行わない)相手先の情報を、図1の表示操作部4から入力する。
【0048】
ここでは、トナー節約を行う相手先を登録する場合について説明する。
相手先の情報の登録には、例えば、RTI(発信元名称表示)かCSI(国際識別番号)を入力する。
登録された相手先名称は、システムメモリ3に記憶されるが、登録可能な相手先の数はシステムメモリ3のサイズにより決定される。
【0049】
次に、図1の装置において、着呼があると、網からの信号はNCU(網制御装置)10bに通知され、CCU(通信制御装置)10を通して、ファクシミリ制御部5に通知される。
ファクシミリ制御部5は、システムが受信可能状態であるかどうか、すなわち、プロッタ部8が正常に動作しているかとか、画情報メモリ2に空きエリアがあるかなどについてチェックし、受信可能であれば、CCU10に受信開始を通知する。
この通知を受けたCCU10は、プロトコル中に相手先のRTI(またはCSI)を見つけたときは、そのデータをファクシミリ制御部5に通知する。
例えば、相手からのRTIに『KK リコピー』のデータがあると、その情報をそのまま伝達する。
【0050】
ファクシミリ制御部5は、その相手先のRTI(またはCSI)について、すでにシステムメモリ3に登録されているRTI(またはCSI)と同じ情報(相手先データ)があるかどうかを検索する。
例えば、システムメモリ3に『KK リコピー』が登録されていれば、トナー節約を行う相手先であると判断し、もしそれと同じ情報がなければ、トナー節約を行わない相手先と判断する。
そして、トナー節約を行う相手先から受信があったときは、先の第1の実施の形態と同様に、ファクシミリ制御部5は、プロッタ部8に対してトナー節約モードで記録を行うように通知して、トナー消費量を少なくする。
以上の処理を、フローに示す。
【0051】
図6は、この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、第3の実施の形態における記録動作時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#31〜#42はステップを示す。
【0052】
ステップ#31で、トナー節約を行う相手先のRTI(発信元名称表示)、あるいはCSI(国際識別番号)のような相手先特定情報(以下、相手先の名称という)を登録する。
ステップ#32で、実行する動作要求をチェックする(フラグ等を見る)。
ステップ#33で、受信の有無を監視する。
受信があったときは、ステップ#34へ進み、受信動作を開始する。
次のステップ#35で、送信されたRTI/CSIなどの相手先の名称を判別する。
ステップ#36へ進み、相手先の名称が、トナー節約を行う相手先として登録されているかチェックする。
次のステップ#37で、相手先の名称が登録されているか否か判断する。
相手先の名称が登録されていれば、ステップ#38で、トナー節約モードをセットして、ステップ#40へ進む。
【0053】
また、先のステップ#37で判断した結果、相手先の名称が登録されていないときは、ステップ#39で、通常モードにセットして、ステップ#40へ進む。ステップ#40で、出力するデータをページメモリ11上に展開する(図4のステップ#8と同様)。
次のステップ#41では、先の図4のフローに示したステップ#9からステップ#14の処理(第1の実施の形態による処理)を行って、ステップ#42へ進む。
【0054】
ステップ#42で、次ページがあるか否か判断し(図4のステップ#15と同様)、次ページがあるときは、再び先のステップ#40へ戻り、最終ページになるまで同様の処理を繰り返えす。
以上のように、この第3の実施の形態では、先の第1の実施の形態で説明した処理、すなわち、予めファイルの種類毎に、トナーを節約する/しないというデータを登録しておき、例えば管理レポートやメモリ上の原稿(送信原稿)のように間引き処理を行って記録しても実用上判読可能な文書の場合には、トナーの節約を優先させた記録動作を行うと共に、相手先に応じてトナー節約機能の実行をオン/オフしながら記録動作を行うので、消費されるトナー量を相手先毎に制御することが可能となる。
【0055】
第4の実施の形態
この第4の実施の形態は、請求項4の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
先の第3の実施の形態では、相手先によって受信を行うか否かを選択する機能(迷惑FAX防止機能)と、トナー節約機能とを組み合せることによって、トナーの節約を可能にした場合を説明した。
この第4の実施の形態では、相手先に応じてトナー節約モードで記録する代りに、受信原稿の1ページ目については全てトナー節約モードで記録することにより、トナーの節約を可能にする点に特徴を有している。
【0056】
ファクシミリの交信においては、通常、1ページ目に送付票(発信者名と受信者名を記入した用紙)が付いている場合が多いが、このような受信原稿(文書)は、確認後破棄されることがほとんどである。
そこで、この第4の実施の形態では、受信した1ページ目だけについては、ファイルの種類に関係なく、間引き処理して記録動作を行うことにより、極力トナーの使用量を抑えるようにしている。
【0057】
受信動作は、先の第3の実施の形態の場合と同様である。
この場合に、受信された画信号は、図1のCCU(通信制御装置)10からDCR(画情報圧縮再生装置)1に渡され、DCR1で圧縮データを再生する。
再生されたデータ(画情報)は、ページメモリ11に1ライン毎に転送されて展開される。
そして、1ページ分の画情報がページメモリ11に転送された時点で、プロッタ部8は、そのページメモリ11の画情報を給紙ユニット8aから記録紙を引き出して印字する。
このような動作を、全ページが終了するまで繰り返す。
【0058】
このときに、ファクシミリ制御部5は、受信ページ数をカウントし、そのカウントが1ページ目のときには、第1の実施の形態で説明したのと同様に、ファクシミリ制御部5が、プロッタ部8に対してトナー節約モードで記録を行うことを通知して、トナー消費量を少なくする。
2ページ目以降は、通常のトナー量を使用して記録を行う。
【0059】
図7は、この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、第4の実施の形態における記録動作時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#51〜#58はステップを示す。
【0060】
ステップ#51で、実行する動作要求をチェックする。
ステップ#52で、受信の有無を監視する。
受信があったときは、ステップ#53へ進み、受信動作を開始する。
次のステップ#54で、トナー節約モードをセットする。
ステップ#55で、出力するデータをページメモリ11上に展開する(図4のステップ#8と同様)。
【0061】
次のステップ#56では、先の図4のフローに示したステップ#9からステップ#14の処理(第1の実施の形態による処理)を行って、ステップ#57へ進む。
ステップ#57で、次ページがあるか否か判断し(図4のステップ#15と同様)、次ページがあるときは、ステップ#58へ進む。
ステップ#58では、通常モードにセットして、再び先のステップ#55へ戻り、最終ページになるまで同様の処理を繰り返えす。
以上のように、この第4の実施の形態では、先の第1の実施の形態で説明した処理、すなわち、予めファイルの種類毎に、トナーを節約する/しないというデータを登録しておき、例えば管理レポートやメモリ上の原稿(送信原稿)のように間引き処理を行って記録しても実用上判読可能な文書の場合には、トナーの節約を優先させた記録動作を行うと共に、受信するページ数をチェックすることにより、予め指定されたファイルの種類と関係なく、付着するトナー量をページ毎(特に1ページ目)に制御することが可能となる。
【0062】
第5の実施の形態
この第5の実施の形態は、請求項5の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
先の第3の実施の形態では、予め特定の相手先の名称等を登録しておき、登録された相手先から受信があったときは、通常の記録動作を行うが、登録されていない相手先からの受信原稿については、トナー節約機能を動作させて記録することにより、トナーを節約する場合について説明した。
この第5の実施の形態では、特定の相手先の名称等を登録しておく代りに、予めトナー節約タイムを設定しておき、設定された時間帯(節約タイム内)における記録動作を、トナー節約モードで実行する点に特徴を有している。
【0063】
一般に、休日や深夜など業務時間以外に送られてくる情報は、業務以外の内容である場合が多い、という点に着目し、予めトナー節約を行う曜日とその時間帯とを設定しておくことにより、その時間になると自動的にトナー節約モードとなり、消費されるトナーが節約される。
そのために、トナー節約を行う曜日、時間のデータ(情報)として、通常モード/トナー節約モードの切換え時刻のデータを表示操作部4から登録する。
ここでは、週休2日制が普及している現状に合せて、例えば土曜日、日曜日は終日とし、平日は22:00から翌日の8:00までを、それぞれトナー節約モードとする場合を説明する。
【0064】
登録するデータとしては、種々の方法が可能であるが、一例として、通常モードとトナー節約モードとの切換えの曜日と時刻とを入力すればよい。
先の例の場合には、月曜日は、8:00通常モード/22:00トナー節約モード、火曜日も、8:00通常モード/22:00トナー節約モード、以下、……金曜日も、8:00通常モード/22:00トナー節約モードとして入力し、土曜日は、0:00トナー節約モード/23:59トナー節約モード、日曜日も、0:00トナー節約モード/23:59トナー節約モード、というデータの登録を行えばよい。
このような登録を行うことにより、月曜日は、8:00になれば、通常モードに移行し、22:00になれば、トナー節約モードに移行する。
したがって、トナー節約モードは、火曜日の8:00まで続くことになる。
これらのデータは、全てシステムメモリ3に記憶される。
【0065】
なお、必ずしも、各曜日は1回または2回の登録であることは必要でなく、例えば、各曜日毎の設定時間を3回以上登録できるようにすることも可能であり、その時間になれば、次のモード変更時刻までそのモードで動作させることもできる。
例えば、月曜日は、8:00になれば、通常モードに移行し、12:00になると、トナー節約モードに移行する。その後、13:00になれば、通常モードに移行し、20:00になると、トナー節約モードに移行する、というデータの登録も可能である。
このように、予め通常モードからトナー節約モードに移行する曜日とその時刻の情報、逆に、トナー節約モードから通常モードに移行する曜日とその時刻の情報を、システムメモリ3に記憶させておく。
【0066】
また、他のデータの登録方法としては、1つのトナー節約タイム毎に、その開始と終了を指定する曜日と開始時刻、および曜日と終了時刻とを登録しておいてもよい。
このように、トナー節約タイムのデータを登録しておく方法の場合には、記録動作を開始する前に、現在の時刻がトナー節約タイムとして登録されているか否かのデータを参照し、登録されている時間帯であればトナー節約モードで、登録されていない時間帯であれば、通常モードで記録を実行する。
【0067】
以下には、通常モード/トナー節約モードの切換え時刻のデータを登録する場合について説明する。
ファクシミリ制御部5は、登録されているモードの切換えの曜日と時刻のデータを読み出し、また、現在時刻をRTC9から読み出して、比較する。
そして、現在時刻が含まれている時間のデータを検索し、その時間に登録されているモードが、通常モードであるかトナー節約モードであるか判断して、記録動作を行う。
もし、トナー節約モードであれば、第1の実施の形態と同様に、ファクシミリ制御部5は、プロッタ部8に対してトナー節約モードで記録を行うことを通知して、トナー消費量を少なくする。
また、通常モードが登録されていれば、通常モードであることをプロッタ部8に通知する。
このように、現在の時刻と、登録されているモードとによって、対応するモードをプロッタ部8に対して通知する。
以上の処理を、フローに示す。
【0068】
図8は、この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、第5の実施の形態における記録動作時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#61〜#71はステップを示す。
【0069】
ステップ#61で、トナー節約を行う時間の情報を、各曜日毎に登録する。
ステップ#62で、実行する動作要求をチェックする。
ステップ#63で、記録紙を使用する動作であるか否か判断する。
記録紙を使用する動作であれば、ステップ#64へ進み、図1のRTC(リアルタイムクロック発生装置)9から、現在の時刻を読み出す。
ステップ#65へ進み、登録した時間と現在の時刻とを比較する。
ステップ#66で、トナー節約タイムであるか否か判断する。
【0070】
トナー節約タイムであれば、ステップ#67で、トナー節約モードをセットして、ステップ#69へ進む。
また、先のステップ#67で判断した結果、トナー節約タイムでないときは、ステップ#68で、通常モードにセットして、ステップ#69へ進む。
ステップ#69で、出力するデータをページメモリ11上に展開する(図4のステップ#8と同様)。
次のステップ#40では、先の図4のフローに示したステップ#9からステップ#14の処理(第1の実施の形態による処理)を行って、ステップ#71へ進む。
【0071】
ステップ#71で、次ページがあるか否か判断し(図4のステップ#15と同様)、次ページがあるときは、再び先のステップ#69へ戻り、最終ページになるまで同様の処理を繰り返えす。
以上のように、この第5の実施の形態では、先の第3の実施の形態で説明した交信の相手先に応じてトナー節約モードで記録する代りに、トナー節約タイムであるか否かに応じて、節約タイム中にトナーの節約を行う。
したがって、この第5の実施の形態では、先の第1の実施の形態で説明した処理、すなわち、予めファイルの種類毎に、トナーを節約する/しないという情報を登録しておき、例えば管理レポートやメモリ上の原稿(送信原稿)のように間引き処理を行って記録しても実用上判読可能な文書の場合には、トナーの節約を優先させた記録動作を行うと共に、トナー使用量を曜日/時間毎に設定可能とすることにより、節約の時間帯においては付着するトナー量を制御することが可能となる。
【0072】
【発明の効果】
請求項1のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置では、例えば管理レポートやメモリ上の原稿(送信原稿)のように間引き処理を行って記録しても実用上判読可能な文書の記録時には、トナーの節約を優先させて記録動作を行うことが可能になり、効率的なトナーの使用と、トナー代の節約とが実現される。
【0073】
請求項2のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置では、請求項1の複合ファクシミリ装置による効果に加えて、残量に応じてファイルの種類に関係なく制御することが可能になり、トナーがなくなることによる受信不能等の緊急事態を未然に回避することができる。
【0074】
請求項3のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置では、請求項1の複合ファクシミリ装置による効果に加えて、交信の相手先によってトナーの節約を行うことが可能になり、いわゆる迷惑で不要な(いたずら)記録に伴うトナーの浪費を抑えることができる。
【0075】
請求項4のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置では、請求項1の複合ファクシミリ装置による効果、すなわち、効率的なトナーの使用とトナー代の節約の効果が、一層大きくなる。
【0076】
請求項5のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置では、請求項1の複合ファクシミリ装置による効果に加えて、休日や深夜など業務時間以外で、不要な(いたずら)受信原稿が多く発生しやすい時間帯にはトナー節約モードによる記録動作が行われ、いわゆる迷惑で不要な記録に伴うトナーの浪費を抑えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、その要部構成の実施の形態の一例を示す機能ブロック図である。
【図2】複合ファクシミリ装置における記録系について、その詳細な実施の形態の一例を示す構成図である。
【図3】この発明の複合ファクシミリ装置において、トナー節約モードにおける間引き処理の一例を説明する図である。
【図4】この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、第1の実施の形態における記録動作時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、第2の実施の形態における記録動作時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、第3の実施の形態における記録動作時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、第4の実施の形態における記録動作時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】この発明のトナー節約機能付き複合ファクシミリ装置について、第5の実施の形態における記録動作時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 DCR(画情報圧縮再生装置)
2 画情報メモリ
3 システムメモリ
4 表示操作部
5 ファクシミリ制御部
6 ラインバッファ
7 スキャナ部
7a ADF(原稿自動搬送装置)
8 プロッタ部
8a 給紙ユニット
9 RTC(リアルタイムクロック発生装置)
10 CCU(通信制御装置)
10a モデム
10b NCU(網制御装置)
11 ページメモリ
12 パターンジェネレータ

Claims (5)

  1. トナーの使用量を設定できるトナー節約機能を搭載した複合ファクシミリ装置において、
    トナー節約をする文書ファイルの種類を登録する手段と、
    記録紙に記録する文書ファイルがトナー節約を行うファイルであればトナー節約モードをセットし、トナー節約を行うファイルでないときには通常モードをセットする手段と、
    トナー節約モードがセットされていると記録紙に記録する文書ファイルの原画像データに間引き処理を行って間引きしたデータによって記録紙上に画像を形成し、通常モードがセットされていると記録紙に記録する文書ファイルの原画像データによって記録紙上に画像を形成する手段と、
    を備えることを特徴とする複合ファクシミリ装置。
  2. 請求項1の複合ファクシミリ装置において、
    残りトナー量を判断する残りトナー量判断手段と、残りのトナー量がある一定量以下になるのを監視する手段とを備え、残りトナー量がある一定量以下になったことを検知したときは、前記トナー節約モードセットすることを特徴とする複合ファクシミリ装置。
  3. 請求項1の複合ファクシミリ装置において、
    トナーを節約する(または節約しない)相手先を登録する手段と、受信中にその登録されている相手先と通信中の相手先とを比較する手段とを備え、比較結果によって前記トナー節約モードセットすることを特徴とする複合ファクシミリ装置。
  4. 請求項1の複合ファクシミリ装置において、
    受信ページ数をカウントするカウント手段を備え、カウントされたページ数によって前記トナー節約モードセットすることを特徴とする複合ファクシミリ装置。
  5. 請求項1の複合ファクシミリ装置において、
    曜日と時間帯とにより、トナー節約機能のオン/オフを設定する手段と、記録系を使用する動作を実行するに際して、その設定された曜日と時間とを読み出す手段と、現在の時刻を読み出す現在時刻手段と、現在の時刻と、前記曜日と時間帯を比較する手段とを備え、曜日と時間帯とに応じて、前記トナー節約モードセットすることを特徴とする複合ファクシミリ装置。
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