JP3539730B2 - ケイ皮酸誘導体の製造法 - Google Patents

ケイ皮酸誘導体の製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP3539730B2
JP3539730B2 JP50684594A JP50684594A JP3539730B2 JP 3539730 B2 JP3539730 B2 JP 3539730B2 JP 50684594 A JP50684594 A JP 50684594A JP 50684594 A JP50684594 A JP 50684594A JP 3539730 B2 JP3539730 B2 JP 3539730B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
formula
amine
acid
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP50684594A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07500847A (ja
Inventor
ギィガックス,ペーター
Original Assignee
エフ.ホフマン ― ラ ロシュ アーゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エフ.ホフマン ― ラ ロシュ アーゲー filed Critical エフ.ホフマン ― ラ ロシュ アーゲー
Publication of JPH07500847A publication Critical patent/JPH07500847A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3539730B2 publication Critical patent/JP3539730B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/347Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reactions not involving formation of carboxyl groups
    • C07C51/367Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reactions not involving formation of carboxyl groups by introduction of functional groups containing oxygen only in singly bound form
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/347Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reactions not involving formation of carboxyl groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/30Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group
    • C07C67/333Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
    • C07C67/343Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms
    • C07C67/347Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms by addition to unsaturated carbon-to-carbon bonds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

本発明はそのUV−B吸収特性により化粧品剤、例えばサンスクリーン剤のためのUV−Bフィルターとして適するケイ皮酸誘導体の製造に関する。
R.F.HeckはOrg.Reactions,27巻、2章、345〜389頁(1982)において、とりわけ均一触媒としてのパラジウム化合物および塩基、例えば第二級または第三級アミン、の存在下でハロ芳香族化合物をアクリル酸誘導体と反応させることによるケイ皮酸誘導体の製造法を述べている。この反応の不利な点は、大体において、高価な均一パラジウム触媒を反応後に単純な方法で回収できないことおよび反応時間が比較的長いことである。例えば、酢酸パラジウムおよびトリ(n−ブチル)アミンの存在下にp−ヨードアニソールをアクリル酸メチルでビニル化する場合、5時間後にp−メトキシケイ皮酸メチルの収率68%が得られる[R.F.HeckおよびJ.P.Nolley,Jr.,J.Org.Chem.37、2310(1972)も参照]。
米国特許第4,970,332号明細書はまたp−ヨードアニソール(および他のp−アルコキシヨードベンゼン類)をアクリル酸アルキルと反応させて対応するケイ皮酸誘導体を製造する方法を記載している。この場合、反応は不均一パラジウム触媒(担体物質上に担持したパラジウム)およびトリアルキルアミンの存在で行なわれ、そしてパラジウム触媒は濾過により回収できる。しかし、上記Heck法の場合のように、反応時間は比較的長く、例えばp−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルの製造では2から4時間かかる。更にもう一つの欠点はこの方法が塩基としてトリアルキルアミンの使用に限られることである。
本発明の目的はアミン類をより広く選択し、より高収率でかかるアルケニル化をより迅速に実施することである。この目的はハロ芳香族化合物とアクリル酸誘導体との反応を、なかんずく後で更に詳細に定義する第一級、第二級または第三級アミンおよびアルカン酸から生成するアルカン酸アンモニウム塩の存在下で実施することにより意外にも達成された。
本発明に係る一般式、
Figure 0003539730
[式中、R1は水素またはC1-8アルキルを意味し、R2は水素、C1-10アルキル、C1-10ヒドロキシアルキルまたはC1-4アルコキシ−C1-10アルキルを意味する]を有するケイ皮酸誘導体の製造法は、C2-5アルカン酸および一般式、
NR3R4R5 IV
[式中、各R3およびR4はそれぞれ水素またはC1-10アルキルを意味し、そしてR5はC1-10アルキルを意味する]を有するモノ−、ジ−またはトリアルキルアミン、あるいは任意にN−(C1-4アルキル)置換ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン(V)から形成されるアルカン酸アンモニウム塩の存在下で、不均一パラジウム触媒を使用して、一般式、
Figure 0003539730
[式中、R1は上記の意味をもち、Xはヨウ素であるが、R2が水素のときは臭素でもよい]を有する置換ベンゼンを、一般式、
CH2=CHCOOR2 III
[式中、R2は上記の意味をもつ]を有するアクリル酸またはアクリル酸エステルと反応させることを特徴としているが、ただしR2が水素を意味する式Iのケイ皮酸誘導体の製造の場合には、上で定義したアルカン酸アンモニウム塩の代りに式IVのモノ−、ジ−またはトリアルキルアミンの存在下あるいは任意にN−(C1-4アルキル)置換ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン(V)の存在下で反応を実施することができる。
上記式I、II、IIIおよびIVに関して用いた「アルキル」という用語は炭素原子数により直鎖アルキル基だけでなく分枝鎖アルキル基も包含する。このようなアルキル基の例はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、tert−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、2−エチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、n−ノニルおよびn−デシルである。アルコキシアルキル基(R2)の一部としての「アルコキシ」という用語は、そのアルキル部分が前記の意味をもつこのような基を意味する。ピロリジン、ピペリジンおよびモルホリン(各々N−置換されうる)の例は、非置換複素環化合物そのものならびにN−メチルピロリジン、N−エチルピペリジンおよびN−メチルモルホリンである。
不均一触媒として特に考慮されているものは炭末上パラジウム、シリカ質土上パラジウム、アルミナ上パラジウム、および硫酸バリウム上パラジウムであるが、他の担体物質上パラジウムの型のパラジウム触媒も本発明方法に使用できることは言うまでもない。不均一パラジウム触媒として炭末上パラジウムを用いるのが好ましい。
本発明方法は究極的には、なかんずく上で定義したアルカン酸アンモニウム塩の一つの存在下で実施されるが、過剰のC2-5アルカン酸あるいは第一級、第二級または第三級アミンを反応系中に存在させうることは容易である。一般に、アミン1当量当り約0.2から10当量のC2-5アルカン酸、好ましくはほぼ当量のこれらの二つの試薬を反応系に用いてアルカン酸アンモニウム塩、即ち式、
R6COO▲−▼HN▲+▼R7R8R9 VI
[式中、R6はC1-4アルキルを意味し、各R7およびR8をそれぞれ水素またはC1-10アルキルを意味し、そしてR9はC1-10アルキルを意味するか、またはR7は水素またはC1-4アルキルを意味し、そしてR8およびR9はこれらが結合している窒素原子と一緒にしてピロリジノ、ピペリジノまたはモルホリノを意味する、を有する塩をその場でつくり出すのがよい。しかし式IIの置換ベンゼンと式IIIのアクリル酸またはアクリル酸エステルとの反応は式VIを有する既製のアルカン酸アンモニウム塩の存在下でも同じように実施できる。
更にまた、反応を溶媒存在下あるいは欠如下で実施でき、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエンまたはキシレン、脂肪族アルコール、例えばエタノールまたは2−エチルヘキサノールまたはジメチルホルムアミドが使用できる適当な溶媒である。この目的に脂肪族アルコールを使用する場合、好ましいアルコールはアクリル酸エステルの任意に置換されたアルキル残基R2に相当するアルコール、例えばアクリル酸2−エチルヘキシルの反応では2−エチルヘキサノール、である。更にまた、本反応は約80℃から約200℃の温度で、好ましくは約120℃から約160℃の温度範囲で行なうのが都合がよい。
式VIのアルカン酸アンモニウム塩をその場でつくり出すことによって本発明方法を実施する場合には、式IIのベンゼン、式IIIのアクリル酸またはアクリル酸エステル、不均一パラジウム触媒、C2-5アルカン酸(R6COOH)、アミン(NR7R8R9)および任意に溶媒を包含する反応混合物を反応が終るまで加熱することができる。この場合、酸:アミンのモル比は一般に約1:1から約10:1、好ましくは約1:1から約2:1である。別法として、アミンNR7R8R9を反応混合物の残りへ比較的ゆっくり加え、加えられたアミンのモル量が反応系内に最初から存在していたC2-5アルカン酸のモル量と比較して最終的に過剰となるようにすることもできる。この場合、酸:アミンのモル比は一般に約1:5までである。この事情は、その場で形成された式VIのアルカン酸アンモニウム塩により触媒される式IIの置換ベンゼンと式IIIのアクリル酸またはアクリル酸エステルとの間の反応において、対応するヨウ化アンモニウムおよびアルカン酸が常に生成し、次にこのアルカン酸は更に加えられたアミンと更にアルカン酸アンモニウム塩を生成する立場にあり、そしてこのアンモニウム塩が再び主反応の触媒反応に与かるという事実による。これは主反応が終るまで働く。
本発明方法の定義において前に指示したように、C2-5アルカン酸の存在は式III(R2=水素)の共反応体としてアクリル酸そのものを使用するとき不必要となる。この場合にアクリル酸は酸として働き、これとアミンIVまたはVが反応して適当なカルボン酸アンモニウム塩を与えることができる。このようなカルボン酸アンモニウム塩(式CH2=CHCOO▲−▼HN▲+▼R7R8R9を有する塩)は、式IIの置換ベンゼンとアクリル酸(このものはこの場合第二の共反応体として存在する)との反応を助けるように影響する。
アルカン酸アンモニウム塩またはアクリル酸アンモニウム塩の生成に必要なアミンIVまたはV(代りうるものとして式NR7R8R8のアミン)は好ましくはエチルジイソプロピルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミンまたは1,1,3,3−テトラメチルブチルアミンである。同じ目的のために用いられるC2-5アルカン酸(R6COOH)は好ましくは酢酸またはプロピオン酸である。
第一級および第二級アミンはアクリル酸エステルへミカエル(Michael)付加の感覚で付加させることができることは公知である(例えば、F.M▲o▼ller,Houben−Weyl,Methoden der Organischen Chemie,vol.11/1、267頁以下の記事参照)。本発明に係る第一級または第二級アミンおよびアクリル酸エステルを使用する場合、この反応は次式に従って進行する:
HNR8R9+CH2=CHCOOR2'→R8R9NCH2CH2COOR2'
[式中、R8およびR9は上記の意味をもち、R2'はC1-10アルキル、C1-10ヒドロキシアルキルまたはC1-4アルコキシ−C1-10アルキルを意味する]。
このようにして形成されたβ−アミノプロピオン酸エステルは、アルカン酸および不均一パラジウム触媒の存在下でハロベンゼンあるいはその置換誘導体と反応して対応するケイ皮酸エステルを生じうることが驚くべきことに見い出された。これは本発明のもう一つの面に相当し、更に正確に言えば、一般式、
Figure 0003539730
[式中、R1は水素またはC1-8アルキルを意味し、R2'はC1-10アルキル、C1-10ヒドロキシアルキルまたはC1-4アルコキシ−C1-10アルキルを意味する]を有するケイ皮酸誘導体の製造法であって、その特徴とするところは一般式、
Figure 0003539730
[式中、R1およびXは上記の意味をもつ]
を有する置換ベンゼンを、一般式、
CH2=CHCOOR2' III'
[式中、R2'は上記の意味をもつ]
を有するアクリル酸エステルと一般式、
HNR8R9 VII
[式中、R8は水素またはC1-10アルキルを意味し、R9はC1-10アルキルを意味するか、あるいはR8とR9はこれらが結合している窒素原子と一緒にピロリジノ、ピペリジノまたはモルホリノを意味する]
を有する第一級または第二級アミンとのミカエル付加生成物と、C2-5アルカン酸存在下不均一パラジウム触媒を使用することにより反応させるという点にある。
以前の方法と関連して述べたものと同じ不均一パラジウム触媒をこの方法で使用できる。同じことが使用しうる溶媒にもまた適当な反応温度にも当てはまる。
式IIの置換ベンゼンと式III'のアクリル酸エステルとの本発明に係る反応において、式VIIの第一級または第二級アミンを使用する場合に、β−アミノプロピオン酸エステルR8R9NCH2CH2COOR2'を中間体として検出することができる。温度を反応の開始時に約100℃以下に保つ場合には、対応するβ−アミノプロピオン酸エステルR8R9NCH2CH2COOR2'の生成が主として観察され、次にこれが高温でケイ皮酸誘導体に変換される。
最終生成物、即ち式IまたはI'のケイ皮酸誘導体は公知の方法に従い単離、精製できる。
式II〜V(III'を含む)およびVIIの出発原料および他の共反応体は大抵は公知の化合物であり、あるいは公知の化合物と同様につくることができる。
本発明方法は、アルカン酸アンモニウム塩(任意にその場でつくられた)を用いて実施するか、あるいはβ−アミノプロピオン酸エステルR8R9NCH2CH2COOR2'を用いて実施するかに関係なく、式IIの化合物としてp−ヨードアニソールおよび(または)式IIIの化合物としてアクリル酸2−エチルヘキシルを用いて実施するのが好ましい。最も好ましい具体例においては、本法はこれら二つの出発原料から出発するp−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルの製造に関するものである。この生成物(このものは商品名Parsol(登録商標)MCXとしても知られている)ならびに他の反応生成物はUV−B吸収性をもち、化粧品薬剤、例えばサンスクリーンクリームおよび乳液に対するUV−Bフィルターとして特に適しており、その製剤および使用法はそれ自体公知である。
下記の例は本発明を例示するものである。
例1
p−ヨードアニソール4.68g(20ミリモル)、アクリル酸2−エチルヘキシル4.05g(22ミリモル)、トリエチルアミン2.22g(22ミリモル)、酢酸1.32g(22ミリモル)および炭末上パラジウム(5%)15mgの混合物を150℃でかきまぜた。1時間後、反応が完結したことがガスクロマトグラフィーにより確定した。次に混合物を約80℃において水とトルエンで処理し、触媒を濾別した。有機相を2N塩酸および水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。蒸留後、純粋なp−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、沸点約185℃/0.3トル、が得られた。収量は論理値の92%である。
1H−NMR(CDCl3,200MHz):0.86−0.98ppm(m,6H),1.25−1.72ppm(m,9H),3.84ppm(s,3H),4.11ppm(d,6Hz,2H),6.32ppm(d,15.5Hz,1H),6.85−6.95ppm(二重線様 m,1H),7.44−7.54ppm(二重線様 m,1H),7.64ppm(d,15.5HZ,1H)。
例2
例1記載の方法と同様に同じ反応を行なうが、当量のトリエチルアミンの代りに2.84g(22ミリモル)のエチルジイソプロピルアミンを使用した。5分間の加熱後でも反応は95%より多く進んだことが確定した。更に10分後、混合物を例1記載の手順と同様に仕上げ処理した。p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルの収量は理論値の96%である。
例3
p−ヨードアニソール4.68g(20ミリモル)、アクリル酸2−エチルヘキシル4.05g(22ミリモル)、1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン2.84g(22ミリモル)、酢酸1.32g(22ミリモル)および炭末上パラジウム(5%)32mgの混合物を150℃で3時間かきまぜた。例1のように仕上げ処理後p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを92%の収率で得た。
例4
p−ヨードアニソール23.4g(0.1モル)、アクリル酸2−エチルヘキシル18.86g(0.1025モル)、ジエチルアミン8.76g(0.12モル)、酢酸6.0g(0.1モル)および炭末上パラジウム(5%)130mgの混合物を145℃で45分間かきまぜた。通常の仕上げ処理(例1参照)後、p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを収率86.6%で得た。
例5
p−ヨードアニソール23.4g(0.1モル)、アクリル酸2−エチルヘキシル22.1g(0.12モル)、酢酸1.5g(0.025モル)および炭末上パラジム(5%)130mgのトルエン6ml中の混合物をジイソプロピルアミン10.6g(0.105)モルで140℃おいて15分以内で処理した。1時間後混合物を例1のように仕上げ処理した。p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルの収量は理論値の95.2%である。
例6
p−ヨードアニソール2.34g(10ミリモル)、β−ジエチルアミノ−プロピオン酸2−エチルヘキシル2.57g(10ミリモル)、酢酸0.9g(15ミリモル)および炭末上パラジウム(5%)15mgの混合物を150℃で2時間かきまぜた。その後、混合物を例1のように仕上げ処理した。p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルが収率93%で得られた。
例7
p−ヨードアニソール2.34g(10ミリモル)、アクリル酸2−エチルヘキシル2.02g(11ミリモル)、1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン1.42g(11ミリモル)および炭末上パラジウム(5%)16mgの混合物を100℃で1時間かきまぜた。ガスクロマトグラフィーによると、未反応p−ヨードアニソールおよび痕跡量のp−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルの外に、2−エチルヘキシル(1,1,3,3−テトラメチルブチルアミノ)プロピオネートも検出され、そしてこのものは0.66g(11ミリモル)の酢酸を加え、温度を150℃に上げた後3時間で所望のp−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルに変換された。通常の仕上げ処理(例1参照)後のp−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルの収量は理論値の92%であった。
例8
p−ヨードアニソール2.34g(10ミリモル)、アクリル酸0.756g(10.5ミリモル)、ジエチルアミン0.803g(11ミリモル)および炭末上パラジウム16mgのジメチルホルムアミド4ml中の混合物を140℃で4時間かきまぜた。その後、混合物にジエチルエーテルおよび2N塩酸を加え、分離した有機相を水洗し、その後無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、有機相を減圧下で濃縮し、固体残留物をエタノールから再結晶することにより上記混合物を処理した。この方法でp−メトキシケイ皮酸を収率65%で得た。融点170℃(この酸の純試料との混融で降下なし);
1H−NMR(CDCl3,200MHz):3.85ppm(s,3H),6.33ppm(d,15.5Hz,1H),6.68−6.97ppm(二重線様 m,1H),7.47−7.56ppm(二重線様 m,1H),7.75ppm(d,15.5Hz,1H)。
例9
a) p−ブロモアニソール18.7g(0.1モル)、炭素上Pd(5%)500mg、N−メチルピロリドン40ml、アクリル酸7.57g(0.105モル)およびジブチルアミン13.57g(0.105モル)を窒素下に80゜で1時間次に180゜で4時間かきまぜた。触媒を100゜で濾別した、この濾液へ2N水酸化ナトリウム200mlを加え、次に溶液をエーテルで2回洗浄した。2N塩酸でpH1まで酸性にし、続いて濾過することによりp−メトキシケイ皮酸10g(収率56%)、融点167゜を得た。真正試料との混融で降下が観察されず、NMRデータは例8と同じである。
b) ジブチルアミンの代りに炭酸カリウム(0.1モル)または炭酸ナトリウム(0.1モル)のいずれかを用いて上記の実験を繰り返した。これらの場合は両者とも触媒からの濾過に先立ちエーテルおよび水酸化ナトリウムを加えた。両方の場合、p−メトキシケイ皮酸を全く単離できなかった。

Claims (11)

  1. 一般式、
    Figure 0003539730
    [式中、R1は水素またはC1-8アルキルを意味し、R2は水素、C1-10アルキル、C1-10ヒドロキシアルキルまたはC1-4アルコキシ−C1-10アルキルを意味する]を有するケイ皮酸誘導体の製造法において、一般式、
    Figure 0003539730
    [式中、R1は上記の意味をもち、Xはヨウ素であるが、R2が水素のときは臭素でもよい]を有する置換ベンゼンを、C2-5アルカン酸と一般式、
    NR3R4R5 IV
    [式中、各R3およびR4はそれぞれ水素またはC1-10アルキルを意味し、R5はC1-10アルキルを意味する]
    を有するモノ−、ジ−またはトリアルキルアミン、あるいは任意にN−(C1-4アルキル)−置換ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン(V)とから形成されるアルカン酸アンモニウム塩の存在下、不均一パラジウム触媒を使用して、一般式、
    CH2=CHCOOR2 III
    [式中、R2は上記の意味をもつ]を有するアクリル酸またはアクリル酸エステルと反応させることを特徴とし、そしてR2が水素を意味する式Iのケイ皮酸誘導体の製造の場合には、上で定義したアルカン酸アンモニウム塩の代りに式IVのモノ−、ジ−またはトリアルキルアミンの存在下あるいは任意にN−(C1-4アルキル)置換ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン(V)の存在下で反応を実施することができる上記方法。
  2. 式IIの置換ヨードベンゼンはp−ヨードアニソールであることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. アクリル酸2−エチルヘキシルを式IIIの化合物として使用することを特徴とする、請求項1または請求項2記載の方法。
  4. 不均一パラジウム触媒が炭末上パラジウムであることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. アルカン酸アンモニウム塩の形成に必要なC2-5アルカン酸が酢酸又はプロピオン酸であることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. アルカン酸アンモニウム塩の生成に必要なアミンIVまたはVがエチルジイソプロピルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミンまたは1,1,3,3−テトラメチルブチルアミンであることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 共反応体IIおよびIII、C2-5アルカン酸、アミンIVまたはV、不均一パラジウム触媒および任意に溶媒からなる反応混合物中のC2-5アルカン酸対アミンIVまたはVのモル比が1:1から10:1であることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 共反応体IIおよびIII、C2-5アルカン酸、パラジウム触媒および任意に溶媒からなる反応系へアミンIVまたはVを加え、最終的には、添加されたアミンのモル量が反応系中に最初存在するC2-5アルカン酸のモル量と比較して過剰となるようにすることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 一般式、
    Figure 0003539730
    [式中、R1は水素またはC1-8アルキルを意味し、R2'はC1-10アルキル、C1-10ヒドロキシアルキルまたはC1-4アルコキシ−C1-10アルキルを意味する]を有するケイ皮酸誘導体の製造法において、一般式
    Figure 0003539730
    [式中、R1およびXは上記の意味をもつ]を有する置換ベンゼンを、C2-5アルカン酸の存在下、不均一パラジウム触媒を用いて、一般式、
    CH2=CHCOOR2' III'
    [式中、R2'は上記の意味をもつ]
    を有するアクリル酸エステルと一般式、
    HNR8R9 VII
    [式中、R8は水素またはC1-10アルキルを意味し、R9はC1-10アルキルを意味するか、あるいはR8とR9はそれらが結合している窒素原子と一緒にピロリジノ、ピペリジノまたはモルホリノを意味する]
    を有する第一級または第二級アミンとのミカエル付加生成物と反応させることを特徴とする上記方法。
  10. 本方法がp−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルの製造に関することを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 式II中のXがヨウ素である、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
JP50684594A 1992-09-03 1993-08-27 ケイ皮酸誘導体の製造法 Expired - Fee Related JP3539730B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CH2771/92-5 1992-09-03
CH277192 1992-09-03
EP93111812 1993-07-23
EP93111812.9 1993-07-23
PCT/EP1993/002317 WO1994005621A1 (en) 1992-09-03 1993-08-27 Process for the manufacture of cinnamic acid derivatives

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07500847A JPH07500847A (ja) 1995-01-26
JP3539730B2 true JP3539730B2 (ja) 2004-07-07

Family

ID=25691362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50684594A Expired - Fee Related JP3539730B2 (ja) 1992-09-03 1993-08-27 ケイ皮酸誘導体の製造法

Country Status (10)

Country Link
US (1) US5457226A (ja)
EP (1) EP0612310B1 (ja)
JP (1) JP3539730B2 (ja)
AT (1) ATE144242T1 (ja)
AU (1) AU659570B2 (ja)
DE (1) DE69305491T2 (ja)
DK (1) DK0612310T3 (ja)
ES (1) ES2095073T3 (ja)
IL (1) IL106872A (ja)
WO (1) WO1994005621A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5274171A (en) * 1992-01-22 1993-12-28 Givaudan-Roure Corporation Process for the palladium catalyzed coupling of a diazonium salt with an olefinic bond
IL118817A (en) * 1995-08-24 1999-06-20 Bromine Compounds Ltd Process for the preparation of octyl p-methoxy cinnamate
US5827805A (en) * 1996-02-29 1998-10-27 The Lubrizol Corporation Condensates of alkyl phenols and glyoxal and products derived therefrom
US6624197B1 (en) 1998-05-08 2003-09-23 Calyx Therapeutics, Inc. Diphenylethylene compounds
US20020002200A1 (en) * 2000-02-04 2002-01-03 Bishwagit Nag Novel diphenylethylene compounds
US7323496B2 (en) * 1999-11-08 2008-01-29 Theracos, Inc. Compounds for treatment of inflammation, diabetes and related disorders
US20080108825A1 (en) * 1999-11-08 2008-05-08 Theracos, Inc. Compounds for treatment of inflammation, diabetes and related disorders
US20080103302A1 (en) * 2000-02-04 2008-05-01 Theracos, Inc. Compounds for treatment of inflammation, diabetes and related disorders
US6413504B1 (en) * 2000-06-30 2002-07-02 Calyx Therapeutics, Inc. Alpha-arylated cinnamic esters and 1,4-bis(alpha-carboxyl-beta-styryl)benzene esters an UV-blocking agents

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4965361A (en) * 1989-02-27 1990-10-23 Eastman Kodak Company Preparation of 4-substituted aryl olefins
US4970332A (en) * 1989-03-09 1990-11-13 Mallinckrodt, Inc. Process for producing 2-ethylhexyl-p-methoxycinnamate
JP2803386B2 (ja) * 1991-04-16 1998-09-24 株式会社明電舎 電縫管溶接管理方法およびその装置

Also Published As

Publication number Publication date
IL106872A0 (en) 1993-12-28
JPH07500847A (ja) 1995-01-26
DK0612310T3 (da) 1997-03-24
EP0612310A1 (en) 1994-08-31
IL106872A (en) 1996-10-16
AU4954593A (en) 1994-03-29
DE69305491T2 (de) 1997-05-15
WO1994005621A1 (en) 1994-03-17
EP0612310B1 (en) 1996-10-16
US5457226A (en) 1995-10-10
ATE144242T1 (de) 1996-11-15
DE69305491D1 (de) 1996-11-21
AU659570B2 (en) 1995-05-18
ES2095073T3 (es) 1997-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018058869A (ja) ハロゲン化環式化合物の合成方法
US6156925A (en) Process for the preparation of halogenated phenylmaloates
JP3539730B2 (ja) ケイ皮酸誘導体の製造法
HU211773B (en) Process for producing dialkyl-(2,3-pyridinedicarboxylate) derivatives
JPH06298670A (ja) 芳香族オレフィンの製造方法
HU205915B (en) Process for producing herbicide ortho-carboxy-aryl-imidazolinone derivatives
HU204247B (en) Process for optical resolving raceme compositions of alpha-naphtyl-propionic acid derivatives
HU199777B (en) Process for production of alpha-naphtil propionamids
JPS601150A (ja) シクロヘキサンジオン誘導体の製法
EP1002788B1 (en) Process for preparing halogenated phenylmalonates
JPH0537140B2 (ja)
JPH06166683A (ja) O,o´−ジアシル酒石酸無水物の製造法
JPH0535145B2 (ja)
JP3019528B2 (ja) β−ラクトンおよび大環状ケトンの製造法
JP2580477B2 (ja) 5−ピラゾールメルカプタン誘導体の製造方法及びその中間体
JP2743198B2 (ja) シクロペンタン類
US5675034A (en) Process for preparing 2-(p-fluorophenyl)-2 methyl-propionic acid and 3-(p-fluorophenyl)-2-methylpropionic acid derivatives
JP2959811B2 (ja) 酸塩化物の製造法
US5587510A (en) (S)-2-aralkyl-3-chloropropionic acid and process for the preparation thereof
JP3221151B2 (ja) ピロール誘導体の製造法
PT1436263E (pt) Um processo para se preparar um composto beta-cetoéster
JPS6136504B2 (ja)
JPH1059895A (ja) マンデル酸誘導体の製造方法
JPH0259132B2 (ja)
JP3013760B2 (ja) 4−ヒドロキシ−2−ピロリドンの製法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees