JP3539495B2 - 鉄筋用スペーサー - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は鉄筋用スペーサー、殊更建造物の耐震基礎となる場所打ちコンクリート杭の鉄筋篭と、その地盤への建て込み用杭穴との相互間におけるコンクリートかぶり代を、一定に正しく確保するための鉄筋用スペーサーに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の鉄筋用スペーサーとして、本出願人は先に特開2001−227102号を提案した。
【0003】
これは、一定帯幅(W)を有する1枚の金属板材から、接地用上底面(13c)が鉄筋篭(A)の縦主筋(3)とほぼ平行な横向きの台形に折り曲げられたスペーサー本体(12)と、そのスペーサー本体(12)における何れか一方の傾斜脚面(13a)から上記縦主筋(3)と交叉する延長状態として、一定長さ(L)だけ一体的に張り出された係止フック(20)とを備えており、
【0004】
同じ一方の上記傾斜脚面(13a)から上底面(13c)とほぼ平行する外向きに曲げ出した端部をボルト支持フランジ(14)として、そのボルト支持フランジ(14)に縦主筋用押圧ボルト(18)を上記縦主筋(3)への進退操作自在に螺合締結すると共に、上記スペーサー本体(12)における残る他方の傾斜脚面(13b)の端部を縦主筋(3)への係止爪(19)として、その係止爪(19)と上記係止フック(20)を相反方向から縦主筋(3)へ挟み付けた状態のもとで、その縦主筋(3)へ上記押圧ボルト(18)を押え付け固定するように定めたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、その後も鋭意検討を重ねた結果、上記公知発明の構成では係止爪(19)と係止フック(20)並びに押圧ボルト(18)が、悉く縦主筋(3)のみへ係止されるようになっているため、仮令その係止爪(19)と係止フック(20)とを縦主筋(3)へ、相反する内外方向から挟み付けたとしても、更にはその挟み付けた状態のもとで、上記押圧ボルト(18)を縦主筋(3)へ押え付けたとしても、打設コンクリートの圧縮力を集中的に受けた時や、鉄筋篭(A)を据え置き場所の移動上転がした時などに、その鉄筋用スペーサー(S)自身が縦主筋(3)の垂直軸線(Y−Y)廻りに振れ動き変向してしまったり、或いは特に係止爪(19)が縦主筋(3)からはずれたりするおそれなしとせず、未だ信頼性に不安がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題の改良を企図しており、そのための構成上鉄筋篭を形作る縦主筋の太さよりも広大な一定帯幅の鋼板やその他の剛性な金属板材から、接地用上底面が上記縦主筋の垂直軸線とほぼ平行な横向きの台形に折り曲げられたスペーサー本体と、
【0007】
そのスペーサー本体における何れか一方の傾斜脚面から上記縦主筋の垂直軸線と交叉する方向へ、一定長さだけ一体的に張り出し延長された縦主筋用係止フックとを備え、
【0008】
同じ一方の上記傾斜脚面から上底面とほぼ平行な表向きに曲げ出した端部をボルト支持フランジとして、そのボルト支持フランジに1本の縦主筋用押圧ボルトを上記縦主筋への進退操作自在に螺合締結すると共に、
【0009】
上記スペーサー本体における他方の傾斜脚面の端部を縦主筋への係止爪として切り欠き、その縦主筋用係止爪と上記縦主筋用係止フックとを縦主筋へ相反する内外方向から挟み 付け係止させた状態のもとで、その縦主筋へ上記押圧ボルトを螺進操作により押え付け固定するように定め、その押圧ボルトを螺退操作すれば、上記鉄筋篭から取りはずすこともできる鉄筋用スペーサーにおいて、
【0010】
上記縦主筋とこれに外接するフープ筋との交叉部へ取り付け使用するため、上記スペーサー本体と別個な1本の棒鋼やその他の剛性な金属線材から、その金属線材の切り離し両端部が上記フープ筋に向かう側面視のほぼ倒立L字型として且つ狭くとも上記スペーサー本体の帯幅とほぼ同じ一定間隔を保つ並列状態に曲げ起された左右一対のフープ筋用係止フックを、その金属線材の残るストレートな中間部において上記スペーサー本体を形作る他方の傾斜脚面へ横断状態に溶接一体化し、
【0011】
そのフープ筋用係止フックの左右一対を上記フープ筋へ外側から差し込み係止させることにより、上記縦主筋の垂直軸線廻りに振れ動き変向するおそれを防止したことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、図1、2は目的の場所打ちコンクリート杭と対応する全体長さと口径の補強用鉄筋篭(A)を示しており、これは筒芯方向に沿って配列された複数の太い縦主筋(1)と、その縦主筋(1)へ一定の間隔ピッチを保つ交叉状態に外接された複数の細いフープ筋(2)と、同じく縦主筋(1)へフープ筋(2)よりも比較的荒い間隔ピッチでの交叉状態に内接された複数の補強リング(フラットバー)(3)とから成る。
【0013】
そして、このような円筒状の鉄筋篭(A)は施工現場での横倒し姿勢状態のもとに組立一体化された上、クレーンなどの建設機械により宙吊りされ、その垂直に立て起された姿勢状態として、地盤(G)に掘削された杭穴(4)へ建て込み挿入され、その後コンクリートの打設により場所打ちコンクリート杭となる。(5)はその建て込み用杭穴(4)に予じめ埋設されたライナー管である。
【0014】
図3〜10は本発明に係る鉄筋用スペーサー(S)の基本実施形態を示しており、上記建て込み用杭穴(4)の就中ライナー管(5)と鉄筋篭(A)との相互間におけるコンクリートかぶり代(T)を一定に確保するため、その鉄筋篭(A)をなす縦主筋(1)とフープ筋(2)との交叉部へ、図11〜13のように取り付け使用される。
【0015】
(10)はその鉄筋用スペーサー(S)のスペーサー本体であり、縦主筋(1)の太さよりも広大な一定の帯幅(W1)を備えた1枚の鋼板やその他の剛性に富む金属板材から横向きの台形、殊更好ましくはほぼ等脚台形に折り曲げられている。
【0016】
しかも、その台形のスペーサー本体(10)を形作る上下一対の傾斜脚面(11a)(11b)が、図11のような上記鉄筋篭(A)の縦主筋(1)に対するスペーサー(S)の取付状態において、その縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)と各々90度未満の一定な交叉角度(α)(β)を保つと共に、同じく台形の上底面(11c)が上記縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)とほぼ平行に垂立して、上記杭穴(4)のライナー管(5)へ安定良く接地作用し得るようになっている。
【0017】
つまり、上記スペーサー本体(10)が横方向から見て、鉄筋篭(A)の縦主筋(1)を言わば下底面とするほぼ台形に曲成されているわけである。
【0018】
このようなスペーサー本体(10)を形作る両傾斜脚面(11a)(11b)のうち、その何れか一方(図示の上側)の傾斜脚面(11a)の切り離し端部(上端部)は、上記 接地用上底面(11c)とほぼ平行なボルト支持フランジ(12)として、その傾斜脚面(11a)から表側へ鈍角に曲げ出し延長されており、従ってこれも上記縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)とほぼ平行する関係状態にある。
【0019】
(13)は上記ボルト支持フランジ(12)のほぼ中央部をバーリング加工することによって、外向きに切り起されたボルト受け入れ口筒であり、これには雌ネジ(14)が刻設されてもいる。
【0020】
但し、図示省略してあるが、そのボルト受け入れ口筒(13)に代るボルト受け入れ孔を上記ボルト支持フランジ(12)に開口させて、これと合致連通する別個な固定ナットを、上記接地用上底面(11c)が存在する方向(外側)からボルト支持フランジ(12)へ溶接一体化してもさしつかえない。
【0021】
(15)は同じく外側から上記ボルト受け入れ口筒(13)の雌ネジ(14)へ、進退操作自在に螺入締結された1本の縦主筋用押圧ボルトであって、好ましくは縦主筋(1)の節目に喰い込む太さを備えており、その先端部が縦主筋(1)の円弧外周面(節目)へ押え付けられることになる。その押圧ボルト(15)の径大な頭部は、ここへ図外の回動操作工具を係止して回動操作できる限り、図例のような六角形のみに限らない。
【0022】
尚、上記台形のスペーサー本体(10)とこれから表向き連続的に曲げ出されたボルト支持フランジ(12)との全体長さに亘って、言わば背骨となる所要数の補強ビード(図示省略)を突き起し列設しても良く、そうすれば薄肉な金属板材を採用しつつも、そのスペーサー本体(10)の剛性を昂めることができる。
【0023】
(16)は上記スペーサー本体(10)と同じ鋼板やその他の剛性な金属板材から、平・底面視のほぼL字型又はJ字型に切り欠き造形された縦主筋用係止フックであって、スペーサー本体(10)との別体物をなし、その基端部が上記ボルト支持フランジ(12)の曲げ出されている一方の傾斜脚面(11a)へ、裏側から添え付け重合状態に溶接一体化されている。
【0024】
しかも、その係止フック(16)は一方の上記傾斜脚面(11a)から、縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)と交叉する方向(斜め上方)へ一定長さ(L)だけ、残る他方の傾斜脚面(11b)よりも比較的長く言わばストレートに張り出し延長されており、その鉤状の先端部が横方向から縦主筋(1)へ差し込まれて、その縦主筋(1)の円弧外周面(節目)へ抱き付き係止し得るようになっている。(16a)はその係止フック(16)の横向き開放する入口部であり、縦主筋(1)の太さよりも若干広大な開口幅(W2)を有している。
【0025】
上記係止フック(16)としては、特に図例のようなスペーサー本体(10)とほぼ同じ帯幅(W1)の金属板材を採用し、その一方の傾斜脚面(11a)から一定長さ(L)だけ張り出す先端部へ、横向き開放するほぼC字型又はつ字型のキー穴(16b)を切り欠くことが好ましい。その縦主筋(1)への抱き付き係止状態が安定すると共に、強度アップを図れるからである。
【0026】
又、何れにしても係止フック(16)となる金属板材から、サイド補強片(16c)を表向き連続的に曲げ起して、そのサイド補強片(16c)を上記傾斜脚面(11a)の対応的なサイドエッジへ当てがうならば、係止フック(16)自身の曲げ強度をますます向上できるばかりでなく、上記傾斜脚面(11a)に対する係止フック(16)の溶接時、その鉤状の先端部を押圧ボルト(15)と対応合致させる如く、縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)上へ正しく位置決めすることが容易となる。
【0027】
尚、上記縦主筋(1)への係止フック(16)はスペーサー本体(10)における一方の傾斜脚面(11a)から、一定長さ(L)だけ一体的に張り出し延長されている関係上、これと縦主筋(1)との交叉する角度が、その傾斜脚面(11a)と縦主筋(1)との上記した一定な交叉角度(α)と同じであることは言うまでもない。
【0028】
上記スペーサー本体(10)を形作る両傾斜脚面(11a)(11b)のうち、残る他方(図示の下側)の傾斜脚面(11b)の切り離し端部(下端部)は、上記縦主筋(1)への係止爪(17)として加工されている。その傾斜脚面(11b)の端部が平・底面視の先広がりなU字型又はV字型に切り欠かれることにより、縦主筋(1)の円弧外周面(節目)へ喰い付く係止爪(17)として造形されているのである。
【0029】
これによれば、縦主筋(1)の太さに若干相違変化があっても、その円弧外周面(節目)へスペーサー本体(10)の縦主筋用係止爪(17)を常に安定良くフィットさせることができ、振れ動くおそれのない確固な喰い付き係止状態に保てる効果がある。
【0030】
(18a)(18b)は1本の棒鋼やその他の剛性な金属線材から、その切り離し両端部がフープ筋(2)を指向する側面視のほぼ倒立L字型に曲げ起された左右一対のフープ筋用係止フックであって、同じく金属線材のストレートな中間部が他方の上記傾斜脚面(11b)の端部付近へ横断状態に溶接一体化されており、縦主筋(1)と交叉状態に外接するフープ筋(2)へ外側から差し込まれて、そのフープ筋(2)の円弧外周面(節目)へ係止し得るようになっている。
【0031】
その左右一対のフープ筋用係止フック(18a)(18b)は図4〜7のように、狭くとも上記スペーサー本体(10)の帯幅(W1)とほぼ同じ間隔(D)を保つ並列状態にあり、その離隔的にフープ筋(2)へ係止されることによって、本発明の鉄筋用スペーサー(S)が縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)廻りに振れ動き変向するおそれを防止する。
【0032】
上記フープ筋用係止フック(18a)(18b)が溶接一体化されている傾斜脚面(11b)の切り離し端部(下端部)と、その各係止フック(18a)(18b)との横方向から見た間隙は、フープ筋(2)へ差し込まれることになる入口部(W3)(W3)として、そのフープ筋(2)の太さよりも若干広大に開放されている。
【0033】
その場合、図1〜13の基本実施形態では金属線材のフープ筋用係止フック(18a)(18b)を、その左右一対の鉤状先端部がスペーサー本体(10)における台形の輪郭内部へ張り出し屈曲することとなるように、その他方の上記傾斜脚面(11b)へ裏側から溶接している。これによれば、上記差し込み入口部(W3)(W3)が側面視の先広がり状態に拡開する結果、その両係止フック(18a)(18b)をフープ筋(2)へ容易に差し込み係止できることになる。
【0034】
但し、縦主筋用係止爪(17)が切り欠かれた上記傾斜脚面(11b)からフープ筋(2)を指向して、一体的に張り出し屈曲するフープ筋用係止フック(18a)(18b)である限り、その左右一対を図3、11と対応する図14、15の変形実施形態に示すように、上記傾斜脚面(11b)へ表側から溶接しても良い。
【0035】
又、図11、13と対応する図16、17の別な変形実施形態に示唆する如く、左右一対として並列する上記フープ筋用係止フック(18a)(18b)の鉤状先端部を長く延長させて、縦主筋(1)を左右横方向から挟む如く拘束することも考えられる。
【0036】
要するに、本発明の鉄筋用スペーサー(S)では図11〜13のように、そのスペーサー本体(10)を形作る一方の傾斜脚面(11a)から、上記縦主筋(1)と交叉する延長状態として一体的に張り出された縦主筋用係止フック(16)が、その縦主筋(1)の円弧外周面(節目)へ内側から抱き付き係止すると共に、同じくスペーサー本体(10)を形作る他方の傾斜脚面(11b)が、その切り離し端部に切り欠かれた縦主筋用係止爪(17)により、その縦主筋(1)の円弧外周面(節目)へ逆な外側から喰い付き係止するようになっている。
【0037】
そして、その上下位置関係に離隔している縦主筋用の係止フック(16)と係止爪(17)を縦主筋(1)へ、相反する内外方向から挟み付けた状態のもとで、上記ボルト支持フランジ(12)に植立している1本の押圧ボルト(15)を螺進操作することにより、その押圧ボルト(15)の先端部を上記縦主筋(1)の円弧外周面(節目)へ外側から押え付け固定するようになっているのである。
【0038】
しかも、縦主筋用係止爪(17)が切り欠かれている他方の上記傾斜脚面(11b)からは、フープ筋(2)を指向する左右一対のフープ筋用係止フック(18a)(18b)が、やはり一体的に張り出し屈曲されており、上記縦主筋(1)と交叉するフープ筋(2)の円弧外周面(節目)へ差し込み係止するようになってもいる。
【0039】
そのため、図1、2のような場所打ちコンクリート杭用鉄筋篭(A)を形作る縦主筋(1)とフープ筋(2)との交叉部へ、本発明の鉄筋用スペーサー(S)を取り付けた使用状態では、その後鉄筋篭(A)が地盤(G)の杭穴(4)へ建て込み挿入される過程において、その建て込み用杭穴(4)のライナー管(5)へ摺れ合い衝当したり、或いは引き続き杭穴(4)へ打設されるコンクリートの強い圧縮力を受けたりしても、縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)に沿うスペーサー(S)自身の位置ズレや鉄筋篭(A)からの脱落などを生じるおそれがない。
【0040】
又、上記杭穴(4)に対する建て込み挿入過程のみならず、その鉄筋篭(A)を据え置き場所の変更上、クレーンなどの建設機械によって吊り上げ移動したり、或いは桟木に沿って転がしたりしても、上記鉄筋用スペーサー(S)が縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)廻りに振れ動き変向してしまうおそれは皆無である。
【0041】
その結果、上記建て込み用杭穴(4)の就中ライナー管(5)と、その建て込み挿入される鉄筋篭(A)との相互間における打設コンクリートのかぶり代(T)を、常時一定に正しく確保することができ、その爾後的な狂いを生じない。
【0042】
尚、上記押圧ボルト(15)を螺退操作するならば、本発明の鉄筋用スペーサー(S)を鉄筋篭(A)から容易に取りはずすことができ、その鉄筋篭(A)に対するスペーサー(S)の取付位置も自由自在に変更し得ることは勿論である。
【0043】
図1〜13に示した基本実施形態の場合、上記縦主筋用係止フック(16)と押圧ボルト(15)が上側となり、フープ筋用係止フック(18a)(18b)が下側となるように、その鉄筋用スペーサー(S)を鉄筋篭(A)へ取り付けているが、図15の変形実施形態から示唆されるように、その上下逆向きの姿勢として縦主筋(1)とフープ筋(2)との交叉部へ取り付け使用することも可能であり、その何れにあっても上記効果を達成することができ、施工現場での取付操作性と信頼性に優れる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明の鉄筋用スペーサー(S)では鉄筋篭(A)を形作る縦主筋(1)の太さよりも広大な一定帯幅(W1)の鋼板やその他の剛性な金属板材から、接地用上 底面(11c)が上記縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)とほぼ平行な横向きの台形に折り曲げられたスペーサー本体(10)と、
【0045】
そのスペーサー本体(10)における何れか一方の傾斜脚面(11a)から上記縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)と交叉する方向へ、一定長さ(L)だけ一体的に張り出し延長された縦主筋用係止フック(16)とを備え、
【0046】
同じ一方の上記傾斜脚面(11a)から上底面(11c)とほぼ平行な表向きに曲げ出した端部をボルト支持フランジ(12)として、そのボルト支持フランジ(12)に1本の縦主筋用押圧ボルト(15)を上記縦主筋(1)への進退操作自在に螺合締結すると共に、
【0047】
上記スペーサー本体(10)における他方の傾斜脚面(11b)の端部を縦主筋(1)への係止爪(17)として切り欠き、その縦主筋用係止爪(17)と上記縦主筋用係止フック(16)とを縦主筋(1)へ相反する内外方向から挟み付け係止させた状態のもとで、その縦主筋(1)へ上記押圧ボルト(15)を螺進操作により押え付け固定するように定め、その押圧ボルト(15)を螺退操作すれば、上記鉄筋篭(A)から取りはずすこともできる鉄筋用スペーサー(S)において、
【0048】
上記縦主筋(1)とこれに外接するフープ筋(2)との交叉部へ取り付け使用するため、上記スペーサー本体(10)と別個な1本の棒鋼やその他の剛性な金属線材から、その金属線材の切り離し両端部が上記フープ筋(2)に向かう側面視のほぼ倒立L字型として且つ狭くとも上記スペーサー本体(10)の帯幅(W1)とほぼ同じ一定間隔(D)を保つ並列状態に曲げ起された左右一対のフープ筋用係止フック(18a)(18b)を、その金属線材の残るストレートな中間部において上記スペーサー本体(10)を形作る他方の傾斜脚面(11b)へ横断状態に溶接一体化し、
【0049】
そのフープ筋用係止フック(18a)(18b)の左右一対を上記フープ筋(2)へ外側から差し込み係止させることにより、上記縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)廻りに振れ動き変向するおそれを防止してあるため、冒頭に述べた従来技術の課題を確実に改良できる効果がある。
【0050】
即ち、本発明の上記構成によれば、スペーサー本体(10)における何れか一方の傾斜脚面(11a)から一定長さ(L)だけ一体的に張り出す縦主筋用係止フック(16)と、同じくスペーサー本体(10)における他方の傾斜脚面(11b)の端部に切り欠かれた縦主筋用係止爪(17)とを、鉄筋篭(A)の縦主筋(1)へ相反する内外方向から挟み付け係止させるようになっているほか、その他方の上記傾斜脚面(11b)から一体的に張り出し屈曲する左右一対のフープ筋用係止フック(18a)(18b)を、上記縦主筋(1)と交叉するフープ筋(2)へ外側から係止させるようになっており、その状態のもとで1本の縦主筋用押圧ボルト(15)を縦主筋(1)へ外側から押え付け固定するようになっているため、その鉄筋篭(A)における縦主筋(1)とフープ筋(2)との交叉部へ取り付けられた本発明の鉄筋用スペーサー(S)が、その後打設コンクリートの強い圧縮力を受けたり、クレーンなどによって吊り上げ移動されたりしても、その縦主筋(1)に沿う位置ズレや鉄筋篭(A)からの脱落などを生じないことは勿論、据え置き場所の移動上鉄筋篭(A)が転がされた場合にも、上記縦主筋(1)の廻りにスペーサー(S)自身の振れ動き変向してしまうおそれがなく、上記鉄筋篭(A)とその建て込み用杭穴(4)との相互間における打設コンクリートのかぶり代(T)を決して狂うことなく、常時一定に正しく確保できるのである。
【0051】
鉄筋篭(A)における縦主筋(1)とフープ筋(2)との交叉部へ、誰でも外側からワ ンタツチ操作的に便利良く取り付け使用できるにも拘らず、そのフープ筋(2)へ離隔的に係止する左右一対のフープ筋用係止フック(18a)(18b)によって、鉄筋用スペーサー(S)が縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)廻りに振れ動き変向し、コンクリートかぶり代(T)の爾後的に狂うおそれを確実に防止し得る効果があり、現場作業性と信頼性に著しく優れる。
【0052】
特に、上記フープ筋用係止フック(18a)(18b)の左右一対はスペーサー本体(10)と別個な1本の棒鋼やその他の剛性な金属線材から、その金属線材の切り離し両端部が上記フープ筋(2)を指向する側面視のほぼ倒立L字型として、且つ狭くともスペーサー本体(10)の帯幅(W1)とほぼ同じ一定間隔(D)を保つ並列状態に曲げ起されており、上記金属線材の残るストレートな中間部においてスペーサー本体(10)を形作る他方の傾斜脚面(11b)へ、横断状態に溶接一体化されているため、本発明の鉄筋用スペーサー(S)を安価に提供でき、フープ筋(2)の円弧外周面(節目)へ係止しやすいほか、その一定間隔(D)を保って並列状態に離隔する左右一対のフープ筋用係止フック(18a)(18b)により、鉄筋用スペーサー(S)が縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)廻りに振れ動き変向してしまうおそれを、ますます確実に防止することができ、その縦主筋(1)とフープ筋(2)との交叉部に対する取付使用状態を安定に保てる効果もある。
【0053】
又、請求項2の構成を採用するならば、フープ筋(2)に対する両係止フック(18a)(18b)の差し込み入口部(W3)(W3)が、上記スペーサー本体(10)における他方の傾斜脚面(11b)と側面視の先広がり状態として拡開するため、その左右一対の係止フック(18a)(18b)をフープ筋(2)へ容易に差し込み係止できる効果がある。
【0054】
請求項3の構成を採用するならば、左右一対として並列するフープ筋用係止フック(18a)(18b)の鉤状先端部が、縦主筋(1)を左右横方向から挟む如く拘束するため、その縦主筋(1)とフープ筋(2)との交叉部に対する鉄筋用スペーサー(S)の取付使用状態が、一層安定することになる。
【0055】
更に、請求項4の構成を採用するならば、スペーサー本体(10)と縦主筋用係止フック(16)をありふれた単純な板金プレス加工によって作成することができ、しかもその縦主筋用係止フック(16)の曲げ強度をサイド補強片(16c)によりますます向上させ得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】地盤の杭穴に対する場所打ちコンクリート杭用鉄筋篭の建て込み挿入状態を示す側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】本発明の鉄筋用スペーサーを抽出して示す斜面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】図3の背面図である。
【図6】図3の平面図である。
【図7】図3の底面図である。
【図8】図3の側面図である。
【図9】図5の9−9線断面図である。
【図10】図5の10−10線断面図である。
【図11】図1の鉄筋篭に対するスペーサーの取付使用状態を示す側断面図である。
【図12】図11の12−12線断面図である。
【図13】図11の13−13線断面図である。
【図14】図3に対応する変形実施形態を示す斜面図である。
【図15】図14の上下逆向き使用状態を示す図11に対応する側断面図である。
【図16】図11に対応する別な変形実施形態を示す側断面図である。
【図17】図16の17−17線断面図である。
【符号の説明】
(1)・縦主筋
(2)・フープ筋
(4)・杭穴
(5)・ライナー管
(10)・スペーサー本体
(11a)・傾斜脚面
(11b)・傾斜脚面
(11c)・接地用上底面
(12)・ボルト支持フランジ
(13)・ボルト受け入れ口筒
(15)・押圧ボルト
(16)・縦主筋用係止フック
(16a)・入口部
(16b)・キー穴
(16c)・サイド補強片
(17)・縦主筋用係止爪
(18a)(18b)・フープ筋用係止フック
(A)・鉄筋篭
(D)・間隔
(G)・地盤
(L)・長さ
(S)・鉄筋用スペーサー
(T)・コンクリートかぶり代
(W1)・帯幅
(W2)・開口幅
(W3)・入口部
(Y−Y)・垂直軸線

Claims (4)

  1. 鉄筋篭(A)を形作る縦主筋(1)の太さよりも広大な一定帯幅(W1)の鋼板やその他の剛性な金属板材から、接地用上底面(11c)が上記縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)とほぼ平行な横向きの台形に折り曲げられたスペーサー本体(10)と、
    そのスペーサー本体(10)における何れか一方の傾斜脚面(11a)から上記縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)と交叉する方向へ、一定長さ(L)だけ一体的に張り出し延長された縦主筋用係止フック(16)とを備え、
    同じ一方の上記傾斜脚面(11a)から上底面(11c)とほぼ平行な表向きに曲げ出した端部をボルト支持フランジ(12)として、そのボルト支持フランジ(12)に1本の縦主筋用押圧ボルト(15)を上記縦主筋(1)への進退操作自在に螺合締結すると共に、
    上記スペーサー本体(10)における他方の傾斜脚面(11b)の端部を縦主筋(1)への係止爪(17)として切り欠き、その縦主筋用係止爪(17)と上記縦主筋用係止フック(16)とを縦主筋(1)へ相反する内外方向から挟み付け係止させた状態のもとで、その縦主筋(1)へ上記押圧ボルト(15)を螺進操作により押え付け固定するように定め、その押圧ボルト(15)を螺退操作すれば、上記鉄筋篭(A)から取りはずすこともできる鉄筋用スペーサー(S)において、
    上記縦主筋(1)とこれに外接するフープ筋(2)との交叉部へ取り付け使用するため、上記スペーサー本体(10)と別個な1本の棒鋼やその他の剛性な金属線材から、その金属線材の切り離し両端部が上記フープ筋(2)に向かう側面視のほぼ倒立L字型として且つ狭くとも上記スペーサー本体(10)の帯幅(W1)とほぼ同じ一定間隔(D)を保つ並列状態に曲げ起された左右一対のフープ筋用係止フック(18a)(18b)を、その金属線材の残るストレートな中間部において上記スペーサー本体(10)を形作る他方の傾斜脚面(11b)へ横断状態に溶接一体化し、
    そのフープ筋用係止フック(18a)(18b)の左右一対を上記フープ筋(2)へ外側から差し込み係止させることにより、上記縦主筋(1)の垂直軸線(Y−Y)廻りに振れ動き変向するおそれを防止したことを特徴とする鉄筋用スペーサー。
  2. 側面視のほぼ倒立L字型に曲げ起された左右一対のフープ筋用係止フック(18a)(18b)を、その金属線材のストレートな中間部においてスペーサー本体(10)を形作る他方の傾斜脚面(11b)へ裏側から溶接一体化することにより、
    そのフープ筋(2)に対する両係止フック(18a)(18b)の差し込み入口部(W3)(W3)が、上記スペーサー本体(10)の傾斜脚面(11b)と側面視の先広がり状態として拡開するように関係設定したことを特徴とする請求項1記載の鉄筋用スペーサー。
  3. フープ筋(2)へ外側から差し込み係止される両係止フック(18a)(18b)の鉤状先端部を、縦主筋(1)を左右横方向から挟む如く拘束し得る長さとして、長く延長させたことを特徴とする請求項1又は2記載の鉄筋用スペーサー。
  4. 縦主筋用係止フック(16)をスペーサー本体(10)とほぼ同じ帯幅(W1)の別個な金属板材として、その金属板材の基端部を上記スペーサー本体(10)における一方の傾斜脚面(11a)へ、裏側から添え付け重合状態に溶接一体化する一方、
    上記金属板材からスペーサー本体(10)のサイドエッジと対応位置するサイド補強片(16c)を、表向き部分的に曲げ起して、そのスペーサー本体(10)における上記傾斜脚面(11a)のサイドエッジへ当てがうと共に、
    同じくスペーサー本体(10)の上記傾斜脚面(11a)から縦主筋(1)に向かって一定長さ(L)だけ、残る他方の傾斜脚面(11b)よりも比較的長くストレートに張り出し延長された金属板材の先端部に、その縦主筋(1)へ横方向から抱き付き係止し得る キー穴(16b)を切り欠いたことを特徴とする請求項1記載の鉄筋用スペーサー。
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