JP3538767B2 - 磁気ヘッド - Google Patents
磁気ヘッドInfo
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Description
スク記録装置に用いられ、情報の記録、再生または消去
を行う複合磁気ヘッドに関するものである。
ッドとして、例えば、特開平7−235013号に開示
されている。この磁気ヘッド1は、図8に示すように、
フロントコア2と、フロントコア2を保持する一対のス
ライダ3,4と、バックコア5と、バックコア5に固定
されるコイル6を主構成としている。
は、記録再生ギャップ7を有する記録再生コア8と、信
号の両側を消去してガードバンドを作る一対の消去ギャ
ップ9を有する消去コア10とで構成されている。一
方、バックコア5は、図8に示すように、記録再生コア
8及び消去コア10のそれぞれの開磁路を閉磁路にする
ための底板11及び3本の脚部12,13,14とで構
成されており、このバックコア5と一体に、コイル6へ
の外部磁界の影響を遮断するシールドリング15が形成
され、バックコア5及びシールドリング15とでバック
ヨーク16を構成している。コイル6は脚部12に巻装
される記録再生用コイル17及び脚部13に巻装される
消去コイル18とからなり、脚部14は、記録再生・消
去兼用のコアとなる。なお記録再生用コイル17及び消
去用コイル18のそれぞれのリード線は、バックヨーク
16の穴部(図示省略)に挿通され、図示省略した外部
接続端子(例えばFPC ・・・ flexible printed circu
it )に接続される。
としては、フロントコア2を構成する記録再生用コア8
および消去コア10には、飽和磁束密度Bが0.4T
(テスラ)≦B≦0.6T、初透磁率μが3000≦μ
≦6000程度のMn−Zn系フェライト等の磁性材料
が用いられ、バックコア5には、フロントコア2と同一
のMn−Zn系フェライトや、飽和磁束密度Bが0.2
T≦B≦0.4T、初透磁率μが3000≦μ≦600
0程度のNi−Zn系フェライト等の磁性材料が用いら
れている。
省略)に信号を記録する場合は、前記記録再生用コイル
17に記録電流を流すことによってバックコア5の脚部
12に磁界を発生させ、この磁界により生じる磁束をフ
ロントコア2を介して記録再生ギャップ7の先端に集中
させ、記録再生ギャップ7からの漏れ磁界を作り、この
漏れ磁界により磁気記録媒体を磁化することで信号が記
録される。このとき、磁気記録媒体の信号は、漏れ磁界
のベクトル成分Hx (磁気記録媒体走行方向に沿うベク
トル)がギャップトレーリングエッジにおいて急峻に変
化するほど、磁気記録媒体の磁化遷移幅を狭く記録でき
る。ギャップトレーリングエッジは、記録再生ギャップ
7において、走行する記録媒体の後端に位置する部分で
ある。
び記録再生用ギャップ7部の磁界Hg は、次式(1)及
び(2)でそれぞれ示される。
の値で飽和するため一定以上の磁界を発生できない。こ
の飽和値は、飽和磁束密度Bs と記録再生用ギャップ7
の断面積Ag との積に比例するものであり、磁路の長さ
には関係しない。
合は、磁気記録媒体から漏れる磁束を記録再生用ギャッ
プ7でピックアップして、該磁束をフロントコア2から
バックコア5の脚部12,14を通過させ、脚部12に
巻装されている記録再生用コイル17に誘導起電力(起
磁力)を発生させて信号を取り出すことにより再生され
る。このとき、記録再生用コイル17と鎖交する磁束d
Φc は次式(3)で与えられる。
号の出力を高めるためには、フロントコア2からバック
コア5を回り込む磁路の磁気抵抗Sc を記録再生用ギャ
ップ7を通る磁路の磁気抵抗Sg に比して小さくすれば
よい。一般に磁気抵抗Sは次式(4)で与えられる。
磁気抵抗Sc を小さくするには、式(4)から明らかな
ように、透磁率μ(フロントコアからバックコアを回り
込む磁路の透磁率)および断面積A(フロントコアから
バックコアを回り込む磁路の断面積)を大きくし、さら
に磁路の長さL(フロントコアからバックコアを回り込
む磁路の長さ)を短くすればよい。すなわち再生出力
は、前記飽和値と異なり、磁路の断面積だけでなく磁路
の長さにも関係している。
るために磁気抵抗Sg を大きくしてもよい。磁気抵抗S
g を大きくするためには、式(4)から、記録再生用ギ
ャップ7の長さgを大きくし、さらにギャップの断面積
Ag を小さくすればよいが、長さgを大きくするとギャ
ップ損失により短波長信号における再生出力が低下して
しまうので一定の限界があり、一方、断面積Ag を小さ
くすると、記録時に記録再生用ギャップ7の飽和が起こ
りやすくなり、記録磁界勾配がなだらかになり、磁気記
録媒体の磁化遷移幅が広くなってしまう。
電流を増加させると、一定値まで増加した後に減少す
る、いわゆる記録減磁が起こることが一般に知られてい
る。この原因は、電流の増加に伴って起磁力が増加する
ことによりギャップトレーリングエッジ部分の記録磁界
が飽和し、これにより記録磁界勾配がなだらかになり、
磁気記録媒体の磁化遷移幅が広がるためである。記録減
磁は、磁気記録媒体の長手方向の記録密度が大きいほ
ど、磁気記録媒体の磁性膜が厚いほど、若しくは、磁気
記録媒体の保持力Hc が小さいほど特に顕著となる。
図表であり、横軸は起磁力(AT)で、縦軸はHF(高
周波)信号出力(mVP-P )、分解能(%)およびオー
バーライト(dB)を表している。ここで、起磁力は式
(5)で与えられ、分解能は式(6)で与えられる。 起磁力=記録再生用コイル17の巻数N×記録電流 ・・・ (5) 分解能=HF信号出力/LF(低周波)信号出力 ・・・ (6)
起磁力の増加に伴って急激に増加するが、起磁力0.4
ATで飽和し、その後は記録減磁により漸減しており、
起磁力が1.5ATのときHF出力は0.9mVとな
り、これは飽和値の1.15mVと比較して20%以上
低い出力である。また、分解能は、式(6)の関係よ
り、記録減磁によるHF信号出力の低下に伴って起磁力
の増加により漸減し、起磁力が0.5ATから1.5A
Tに増加すると、80%から62%へと20%近く低下
する。一方、オーバーライトは起磁力の増加に伴って漸
増する。磁気ヘッドの特性においてHF出力は、S/N
比(信号雑音比)に関係するので大きいことが望まし
く、一方、分解能は、その値が大きいほど高密度記録が
可能になる。また、オーバーライトは、30dB以上で
あれば特性上問題がないため、それ以上大きくする必要
はない。
号を記録する場合には、記録再生ギャップ7に漏れ磁界
を生じさせて磁化させるが、この漏れ磁界の強さを磁気
記録媒体の保持力Hc よりも大きくすると共に、磁化記
録媒体の磁化遷移幅を短くするために、ギャップトレー
リングエッジ側の記録磁界勾配を急峻にする必要があ
る。
めには、記録再生用コイル17に流す記録電流を増加す
ればよい。また、記録磁界勾配を急峻にするための手段
としては、記録再生用ギャップ7近傍を飽和磁束密度の
高い材料で構成することが講じられている。具体的に
は、記録再生用ギャップ7の対向面に、例えば、Fe−
Al−Si(センダスト)やFe−Ta−N等の1.0
T以上の高飽和磁束密度の磁性薄膜を形成した構成の、
いわゆるMIG(MetalIn Gap)ヘッドが提案されて
いる。
成の磁気ヘッド1には以下に述べる問題がある。磁気ヘ
ッド1を用いて磁気記録媒体に信号を記録する場合に
は、磁気記録媒体の保持力Hc に比して漏れ磁界を大き
くするために、記録再生用コイル17に流す記録電流を
増加すると、上述の記録減磁が生じるのでHF信号出力
を一定値より大きくできない(図10参照)が、上述の
ようにHF信号出力はS/N比に関係するので、可能な
限り大きいことが望ましい。
束密度の磁性薄膜を形成したMIGヘッドは、記録磁界
勾配を急峻にして記録減磁を防止することは可能なもの
の、磁性薄膜の飽和磁束密度が、記録再生用コア8の飽
和磁束密度に比べて大きいために記録磁界そのものが大
きくなる。このため、MIGヘッドを使用して、信号が
大きな磁化で記録されている磁気記録媒体を、他の磁気
ヘッドを用いて再び記録する場合には、MIGヘッドに
比して記録磁界が弱いためオーバーライトできないので
互換性がとれず、これは、特にFDD(フロッピーディ
スクドライブ)のような交換記録媒体を使用する場合に
問題となる。
されたもので、記録減磁を抑えることにより飽和特性を
向上し、かつ、互換可能な磁気ヘッドを提供することを
目的とする。
明は、磁気記録媒体の摺動面にギャップを備えるフロン
トコアと、3個の脚部を備え、該脚部を前記フロントコ
アに接合するバックコアとを有する磁気ヘッドにおい
て、前記フロントコアは、消去用コア、記録再生用コア
で構成されると共に消去用コア、記録再生用コアの間に
は消去用ギャップ及び記録再生用ギャップが、それぞれ
形成され、前記フロントコアの飽和磁束密度をBf 、前
記バックコアの飽和磁束密度をBb 、前記記録再生用ギ
ャップの断面積をAg 、前記記録再生用コアと前記バッ
クコアの脚部の接合部分との接触面積をGとすると、A
g ・Bf /Bb ≦G≦5Ag ・Bf /Bbを満たすこと
を特徴とする。
載の発明において、前記フロントコアの長手方向の長さ
を前記バックコアの長手方向の長さよりも長く形成し、
前記記録再生用コアと前記バックコアの脚部の接合部分
との接触面積が面積Gとなるようにしたことを特徴とす
る。
載の発明において、前記フロントコアの長手方向の長さ
を前記バックコアの長手方向の長さよりも短く形成し、
前記記録再生用コアと前記バックコアの脚部の接合部分
との接触面積が面積Gとなるようにしたことを特徴とす
る。
載の発明において、前記バックコアの脚部の前記記録再
生用コアとの接合部分の接触面が、テーパー状又は断面
凸字状に形成されることを特徴とする。
図面に基づいて説明する。なお、従来技術の欄で説明し
た複合磁気ヘッドと同一の部材には同一符号を付し、そ
の詳細な説明については省略する。図1は、発明の基本
となる参考の形態を示す磁気ヘッド31であり、従来の
磁気ヘッド1の構成と外見的には何ら変わりがないが、
構成材料に相違点がある。すなわち、フロントコア2
を、飽和磁束密度Bf 、初透磁率μf の材料で形成し、
一方、バックコア5を、飽和磁束密度Bb 、初透磁率μ
b の材料で形成する。さらに、フロントコア2におい
て、記録再生用ギャップ7近傍を除いて最小の断面積を
Af とし、バックコア5の最小断面積をAb とすると
き、以下に示す式(7)ないし(10)の各式をそれぞ
れ満たす構成としている。 Bf ×Af ≧Bb ×Ab ・・・ (7) μf ×Af ≦μb ×Ab ・・・ (8) 0.4T≦Bf ≦0.6T ・・・ (9) 0.2T≦Bb ≦0.4T ・・・ (10)
の飽和磁束密度Bf とフロントコア2の最小断面積Af
との積が、バックコア5の飽和磁束密度Bb とバックコ
ア5の最小断面積Ab との積よりも小さくならないよう
に磁気ヘッド31を構成するため、フロントコア2の方
が磁束の強さが大きくなるので、記録再生用コイル17
(図8および図9参照)を流れる記録電流が大きい場合
に、バックコア5は、フロントコア2に比して先に飽和
するため、フロントコア2の飽和が起こりにくくなる。
したがって、記録再生用ギャップ7のトレーリングエッ
ジ付近の記録磁界勾配の傾斜角度がなだらかになりづら
いので記録減磁が発生しにくくなる。
満たすようにしている。すなわちバックコア5の初透磁
率μb とバックコア5の断面積Ab との積が、フロント
コア2の初透磁率μf とフロントコア2の断面積Af と
の積よりも小さくならないようにフロントコア2および
バックコア5を構成することにより、バックコア5の磁
気抵抗は、従来の磁気ヘッド1のそれと変わらないの
で、再生出力は従来の磁気ヘッド1と同様である。
和磁束密度Bf は従来とほぼ同一であるから、記録磁界
の強さは従来と変わらないため、本発明の磁気ヘッド3
1を用いて信号を記録した磁気記録媒体を、従来の磁気
ヘッド1を用いて再び記録してもオーバーライト可能で
あり互換性に問題はない。
基づいて説明する。従来の磁気ヘッド1の構成との相違
点は、記録再生用ギャップ7、および、記録再生用コア
8との接合部分(以下、接触面42とする)の磁束比
(面積比)を限定したことにある。すなわち、記録再生
用ギャップ7の断面積をAg 、接触面42の接触面積を
Gとし、第1の実施の形態と同様に、フロントコア2の
飽和磁束密度をBf 、バックコア5の飽和磁束密度をB
b とすると、接触面42の接触面積Gは、以下に示す式
(11)を満たすように形成される。
触面積Gを限定すると、記録再生用ギャップ7が飽和し
た後、直ちに接触面42が飽和することにより、記録電
流の増加に対して、記録再生用ギャップ7のトレーリン
グエッジ部分の記録磁界の過大な飽和を抑制する。この
ため、前記トレーリングエッジ付近の記録磁界の勾配の
傾斜角度がなだらかにならないので記録減磁の影響を抑
えることができる。さらに、記録再生用ギャップ7は、
従来の磁気ヘッド1と同様の構成としているため、記録
磁界の強さは従来と変わらないので、本発明の磁気ヘッ
ド41を用いて信号を記録した磁気記録媒体を、従来の
磁気ヘッド1を用いて再び記録してもオーバーライト可
能となり、互換性に問題はない。
の磁気ヘッド1と比較して接触面積Gを小さくすること
により磁気抵抗が大きくなるが、接触面42以外におけ
るコア2,5の断面積は従来と変わらないので、接触面
42の磁気抵抗の増加は、磁気ヘッド41全体の磁気抵
抗に対して無視できる程度の大きさであり、再生出力は
従来と比較してほとんど低下することはない。
めに磁気ヘッド41においては、フロントコア2を構成
する記録再生用コア8の脚部12と接合される端部を、
外方に突出させることにより、接触面42の接触面積G
を小さく形成している。
Bb ≦Gとしたのは、接触面42の接触面積GがAg ・
Bf /Bb よりも小さくなると、接触面42の方が記録
再生用ギャップ7よりも早く飽和することにより、従来
の磁気ヘッド1と比較して記録磁界が小さくなってしま
うため、本発明の磁気ヘッド41では、磁気ヘッド1を
用いて記録された磁気記録媒体をオーバーライトできな
くなるためである。さらに、式(11)においてG≦5
Ag ・Bf /Bb としたのは、接触面42の接触面積G
が5Ag ・Bf /Bb よりも大きくなると、記録再生用
ギャップ7のトレーリングエッジの飽和が過大になるこ
とにより記録磁界勾配がなだらかになってしまうので、
記録減磁が大きくなり、従来の磁気ヘッド1と比較して
記録減磁発生の抑止効果を得ることができないからであ
る。
満たす接触面の接触面積Gを形成すれば図2に示す形状
に限定されるものではなく、例えば図3に示すように、
接触面42において、脚部12が外方に突出するように
フロントコア2とバックコア5とを接合することによ
り、接触面42の接触面積Gを小さくしてもよい。ま
た、図4に示すように脚部12の自由端をテーパー状
に、又は、図5に示すように脚部12の自由端を断面凸
字状に形成することによって、接触面42の接触面積G
を小さくしてもよい。
面42を脚部12の自由端に接合する部分に設けている
ので、図6(a)に示すように、消去コア10に生じる
磁界ΦE1 から漏れる磁界ΦE2 は、式(11)を満た
すように接触面42が記録再生用コア8およびバックコ
ア5の断面積より小さくなっているので、接触面42を
通過することにより小さくなる。
は、記録再生用コア8および消去コア10兼用の脚部1
4に接触面42’を設け、その接触面積Gを式(11)
を満たすように形成したものである。このような磁気ヘ
ッド41’では、消去コア10の断面積が接触面42’
で小さくなることから、式(4)の関係より、消去コア
10の磁気抵抗が大きくなってしまう。このため、磁界
ΦE1 は、脚部14で小さくなってしまうので消去特性
が低下する。さらに、消去コア10の磁気抵抗が大きく
なることに起因して、記録再生用コア8に漏れる磁界Φ
E2 が増加するので、記録再生用コア8では、消去磁界
が重ね合わされることにより、ビットアシンメトリが大
きくなってしまう。したがって、接触面42は、ビット
アシンメトリの発生を防止するためには、脚部12とフ
ロントコア2との接合部分に設けた方がよい。
実施例を図1に基づいて説明する。フロントコア2を飽
和磁束密度Bf =0.55T、初透磁率μf =5000
のMn−Zn系フェライトで、バックコア5を飽和磁束
密度Bb =0.3T、初透磁率μb =4000のNi−
Zn系フェライト(またはCu−Zn系フェライト)で
それぞれ構成する。したがって、フロントコア2及びバ
ックコア5の飽和磁束密度は、それぞれ式(9)及び式
(10)を満たすものであり、また、式(7)及び式
(8)から、フロントコア2の最小断面積Af とバック
コア5の最小断面積Ab との比は、式(12)に示すよ
うに導き出せるので、式(12)を満たすように磁気ヘ
ッド31を作製する。 Bb /Bf =0.30/0.55=0.545≦Af /
Ab ≦μb /μf =4000/5000=0.8 ・・
・ (12)
ロントコア2がバックコア5の飽和後に飽和するため、
記録減磁を抑止することにより、再生出力の低下を招か
ない。また、フロントコア2の飽和磁束密度Bf は従来
の磁気ヘッド1と同様であるため、互換性に問題はな
い。
を説明する。図7(a)の図表は、図2ないし図5のい
づれかに示す磁気ヘッド41において、G=2.5Ag
・Bf /Bb を満たすように形成した磁気ヘッド41の
飽和特性を示すものである。図7(a)の図表から明ら
かなように、従来の磁気ヘッドの飽和特性(図10参
照)と比較して、記録減磁が抑止されている。
加に伴って急激に増加するが、起磁力0.45ATで飽
和し(飽和値:1.13mV)、その後は記録減磁によ
り漸減しているものの、その漸減率は従来の磁気ヘッド
1と比較して小さくなっている。具体的には、起磁力が
1.5ATのときHF出力は1.03mVとなり、これ
は飽和値と比較して10%の低下に止どまるものであ
り、記録減磁が抑止されていることが明らかである。ま
た、分解能は、HF出力に比例するため(式(6)参
照)、HF出力の減少に伴って漸減するものの、記録減
磁が抑止されていることから漸減率は小さくなってお
り、0.5ATから1.5ATに起磁力を増加すると、
83%から71%へと10%の低下に止どまり、起磁力
1.5ATのときにも70%を越えている。一方、オー
バーライトは、従来の磁気ヘッド1に比べて若干小さく
なっているものの起磁力の増加に伴って漸増し、起磁力
が0.7ATであれば30dB以上となるため問題はな
い。
5のいづれかに示す磁気ヘッド41において、G=1.
0Ag ・Bf /Bb を満たすように形成した磁気ヘッド
41の飽和特性を示すものであり、その図表から明らか
なように、記録減磁は、図7(a)と比較しても抑止さ
れていることが判る。
加に伴って急激に増加するが、起磁力0.5ATで飽和
し(飽和値:1.05mV)、その後は、接続面42が
飽和するため記録減磁の発生が生じないにほぼ等しい程
度の漸減率である。具体的には、起磁力が1.5ATの
ときHF出力は1.02mVとなり、飽和値と比較して
3%の低下に止どまっている。したがって、分解能も、
0.5ATから1.5ATに起磁力を増加すると、83
%から73%へと10%の低下に止どまり、漸減率は小
さくなっている。一方、オーバーライトは、記録再生用
ギャップ7の記録減磁が従来の磁気ヘッド1の記録減磁
に比して小さいため、オーバーライト可能な数値として
は最小値である30dBになっている。
5のいづれかに示す磁気ヘッド41において、G=5.
0Ag ・Bf /Bb を満たすように形成した磁気ヘッド
41の飽和特性を示すものであり、その図表から明らか
なように、従来の磁気ヘッド1の飽和特性(図10参
照)とほぼ同様に、記録減磁が発生していることが判
る。
加に伴って急激に増加して、起磁力0.4ATで飽和し
(飽和値:1.1mV)、その後は記録減磁により漸減
するが、その漸減率は従来の磁気ヘッド1のそれと比較
すると僅かに小さくなっている。具体的には、起磁力が
1.5ATのときHF出力は0.9mVとなり、飽和値
と比較して20%低下している。分解能は、0.5AT
から1.5ATに起磁力を増加すると、80%から65
%へと15%の低下に止どまっており、漸減率は従来と
比較して小さい。一方、オーバーライトは、従来の磁気
ヘッド1と比較して若干小さくなるものの、起磁力0.
7AT以上では常に30dB以上になるため問題はな
い。
前記バックコアの脚部の接合部分との接触面積Gが記録
再生用ギャップの断面積Ag の1ないし5倍の範囲内に
形成される制限を設けているので、ギャップが飽和した
後、直ちに接触面が飽和することにより、記録減磁を抑
止することができるため、HF出力を飽和値に近い値に
保つことが可能となり、飽和特性の良好な磁気ヘッドを
得ることができる。さらに、ギャップは、従来の磁気ヘ
ッドと同様の構成としているため、記録磁界の強さは従
来と変わらないので、本発明の磁気ヘッドを用いて信号
を記録した磁気記録媒体を、従来の磁気ヘッドを用いて
再び記録してもオーバーライト可能となり、互換性に問
題はない。なお再生時において、接触面は、接触面積G
の大きさを制限することにより、接触面積Gを小さくし
なければならず、このため磁気抵抗が大きくなるが、接
触面以外における構成は従来と変わらないので、接触面
での磁気抵抗の増加は、磁気ヘッド全体の磁気抵抗に対
して無視できる程度の大きさである、再生出力は従来と
比較してほとんど低下することはない。
では、請求項1記載の発明において、記録再生用コアと
バックコアの接触面積の関係を特定した磁気ヘッドに対
して、該特定関係を満たすための実現手段である。請求
項2に記載の発明では、フロントコアの長手方向の長さ
がバックコアの長手方向の長さよりも長く形成して両者
を接合し、請求項3に記載の発明では、フロントコアの
長手方向の長さがバックコアの長手方向の長さよりも短
く形成するので、フロントコア及びバックコアの接触部
分に特別の加工を施さないので製造が容易である。
生用コアとの接触面の脚部の端部に、所望の面積を有す
る突出部分を設け、該突出部分と記録再生用コアとを接
合するので、フロントコアとバックコアとを接合するだ
けで、位置決め等を必要とせず、所望の接触面積Gを有
する接触面を設けることができる。
磁気ヘッドの主要部を示す斜視図である。
図である。
の断面図である。
の断面図である。
の要部を示す斜視図である。
式図である。
る。
視図である。
る。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 磁気記録媒体の摺動面にギャップを備え
るフロントコアと、3個の脚部を備え、該脚部を前記フ
ロントコアに接合するバックコアとを有する磁気ヘッド
において、前記フロントコアは、消去用コア、記録再生
用コアで構成されると共に消去用コア、記録再生用コア
の間には消去用ギャップ及び記録再生用ギャップが、そ
れぞれ形成され、前記フロントコアの飽和磁束密度をB
f 、前記バックコアの飽和磁束密度をBb 、前記記録再
生用ギャップの断面積をAg、前記記録再生用コアと前
記バックコアの脚部の接合部分との接触面積をGとする
と、Ag ・Bf /Bb ≦G≦5Ag ・Bf /Bbを満た
すことを特徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項2】 前記フロントコアの長手方向の長さを前
記バックコアの長手方向の長さよりも長く形成し、前記
記録再生用コアと前記バックコアの脚部の接合部分との
接触面積が面積Gとなるようにしたことを特徴とする請
求項1記載の磁気ヘッド。 - 【請求項3】 前記フロントコアの長手方向の長さを前
記バックコアの長手方向の長さよりも短く形成し、前記
記録再生用コアと前記バックコアの脚部の接合部分との
接触面積が面積Gとなるようにしたことを特徴とする請
求項1記載の磁気ヘッド。 - 【請求項4】 前記バックコアの脚部の前記記録再生用
コアとの接合部分の接触面が、テーパー状又は断面凸字
状に形成されることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘ
ッド。
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1997
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JPH1186211A (ja) | 1999-03-30 |
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