JP3536681B2 - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

焼結鉱の製造方法

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JP3536681B2 JP26632798A JP26632798A JP3536681B2 JP 3536681 B2 JP3536681 B2 JP 3536681B2 JP 26632798 A JP26632798 A JP 26632798A JP 26632798 A JP26632798 A JP 26632798A JP 3536681 B2 JP3536681 B2 JP 3536681B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DL式焼結機によ
る焼結鉱の製造方法に関し、特に焼結鉱の品質を改善
し、成品歩留まりの向上が可能な焼結鉱の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】焼結鉱の製造は、一般に下方吸引式焼結
機であるDL式焼結機(ドワイトロイド式焼結機)を用
いておこなわれる。
【0003】DL式焼結機においては、連続無端鎖状の
焼結パレット上に焼結原料を供給して焼結原料層を形成
し、この焼結原料層の上層部に点火炉で着火すると共に
風箱を介して排風機で焼結原料層の空気を吸引すること
により、焼結原料中に配合された粉コークスなどの固体
燃料が燃焼する。この燃焼は焼結原料の焼成にともなっ
て順次下層部に向かって移動し、焼結パレットが排鉱部
に至る間までに焼成が完了する。なお、焼結原料は、鉄
鉱石を主原料に、これにCaO源として石灰石、SiO
2 およびMgO源として蛇紋粉を加え、更に燃料として
粉コークスおよび返鉱などを配合し、これに造粒機で水
分を添加して造粒したものである。
【0004】図1は、DL式焼結機による焼結鉱の製造
を模式的に示す概要図であり、符号1は焼結原料、2は
サージホッパ、3はロールフィーダ、4は点火炉、5は
焼結パレット、6は傾斜シュート、7はベルトコンベ
ア、8は風箱、9は焼結原料層、である。図1におい
て、ベルトコンベア7で搬送され、サージホッパ2に貯
蔵された焼結原料1は、サージホッパ2の下端に設けら
れたロールフィーダ3の回転により傾斜シュート6上に
切り出され、移動する焼結パレット5に装入され、堆積
して焼結原料層9が形成される。この焼結原料層9は、
図示していないレベラにより厚さが一定に保たれた後、
点火炉4で点火され、次いで、多数の風箱8上を移動す
ることにより、図示していない排風機により焼結原料層
9の空気が吸引され、この空気により粉コークスなどの
燃料が燃焼して焼結原料層9の上層部から下層部に向か
って焼成が進行し、焼結鉱が製造される。
【0005】しかし、このようなDL式焼結機による焼
結鉱の製造においては、周知のごとく、焼結パレットの
上層部では焼結の結合強度が弱く、そのため成品歩留が
極めて悪いという問題がある。これは、上記の通り、焼
結鉱の製造が下方吸引式である為、粉コークスなどの燃
料が燃焼した時に発生する熱量が焼成に応じて上層から
下層へと熱蓄積し、上層部では熱不足、下層部では熱過
剰になるという原理的な問題に起因している。
【0006】この解決策として、焼結原料層の上層部に
粉コークスなどの固体燃料や高CaO成分または高FeO 成
分の焼結溶剤などの焼結補助原料を供給し、点火焼結す
る技術が多く提案されている。
【0007】例えば、特開平5−98358号公報、特
開平8−73951号公報には、炭素濃度を変更した2
系統の原料装入装置を設け、焼結パレットに堆積した焼
結原料層の上層部に炭素濃度の高い原料を供給し、焼結
鉱の品質を改善する技術が開示されている。しかしなが
ら、上記公報に開示された技術は、いずれも焼結補助原
料の供給手段として、大容量のサージホッパやロールフ
ィーダなどの従来の供給装置を用いており、設備が大型
化し設備コストが高くなるといった問題がある。また、
特開昭61−127827号公報、特開平1−5203
0号公報、特開平9−31553号公報には、焼結パレ
ット上に堆積した焼結原料層の上層部にパイプを挿入
し、そのパイプを通して粉状炭材を焼結原料層に吹き込
み、堆積した焼結原料層の高さ方向の炭素濃度を制御す
る技術が開示されている。この技術は、設備コストを低
くできるが、パイプが差し込まれた部位の炭素濃度は高
くなり、パイプが差し込まれない部位の炭素濃度は変化
しない。したがって、焼結原料層の炭素濃度は、焼結パ
レット幅方向に不均一となる。炭素濃度は焼結の焼成状
態を左右する重要な要因であり、炭素濃度の幅方向不均
一は焼成中の焼きむらを生じさせ、成品歩留を低下させ
る原因となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】焼結鉱の製造におい
て、成品歩留まりを向上させるには、焼結原料層の上層
部に、固形燃料の炭材や焼結溶剤などの焼結補助原料を
供給することが有効であるが、その際、焼結パレットの
幅方向に焼きむらが生じないように供給することが重要
である。例えば、焼結補助原料である粉体の供給が幅方
向に不均一になると、焼きむらが生じ成品歩留まりが低
下する。通常、焼結操業に必要な炭材添加量は焼結原料
の全体の3〜4%程度で、その中の5〜20%程度を上
層部に供給するとしても炭材切り出し量は約2〜20k
g/min・m程度で非常に少量である。焼結溶剤につ
いても同様で使用量が一番多い石灰粉を例にとってもそ
の量は全体焼結原料の8〜11%程度で、その中の5〜
20%程度を上層部に供給するとしても切り出す量は約
5〜50kg/min・m程度と少ない。したがって、
焼結パレットの幅が3〜5mもあるような焼結機におい
て、この少量の粉体を幅方向に均一にかつ安定的に供給
することが必要となる。
【0009】更に、何らかの原因で幅方向に焼きむらが
生じた場合には、焼きむらを減少させるために粉体の切
り出し量を幅方向に調整できることが望まれる。
【0010】本発明の課題は、上記従来技術の問題を踏
まえ、安価な設備コストで、焼結原料層の上層部に少量
の焼結補助原料である粉体を焼結パレットの幅方向に均
一に供給し、もしくは粉体の切り出し量を幅方向に調整
して供給し、成品歩留まりの向上が得られる焼結鉱の製
造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
を重ね、粉体の切り出し手段として、筒体の側面の長手
方向に複数の開口部を設け、焼結補助材料を筒体の長手
方向に移送して前記開口部から切り出す方法を想到し
た。次いで、DL式焼結機による焼結鉱の製造試験をお
こない、上記の方法で焼結機の傾斜プレートあるいは焼
結パレットに堆積中の焼結原料層の斜面に焼結補助原料
を切り出し、焼結原料層の上層部に含有させることによ
り焼きむらが改善され、成品歩留まりが向上することを
知見した。
【0012】本発明の要旨は、以下の(1) 〜(3) の通り
である。 (1) DL式焼結機の傾斜シュートに焼結原料を切り出し
焼結パレットに装入して焼結して焼結鉱を製造する方法
であって、前記焼結パレットの幅方向にわたって伸びた
筒体を前記焼結パレットの上方に設け、焼結補助原料の
粉体を前記筒体に供給して筒体長手方向に押し出して前
記筒体側面に設けた長手方向に分布した複数の粉体切り
出し孔から前記傾斜シュートに切り出し、次いで傾斜シ
ュート上の前記粉体の上面に前記焼結原料を切り出すこ
とを特徴とする焼結鉱の製造方法。
【0013】(2) DL式焼結機の傾斜シュートに焼結原
料を切り出し焼結パレットに装入して焼結して焼結鉱を
製造する方法であって、傾斜シュートはスリット状の傾
斜シュートとプレート状の傾斜シュートを上下方向に多
段で配置した構成とし、前記焼結パレットの幅方向にわ
たって伸びた筒体を前記焼結パレットの上方に設け、焼
結補助原料の粉体を前記筒体に供給して筒体長手方向に
押し出して前記筒体側面に設けた長手方向に分布した複
数の粉体切り出し孔から前記プレート状の傾斜シュート
に切り出し、次いで前記スリット状の傾斜シュートに切
り出され前記プレート状のシュートに供給される焼結原
料の一部を前記プレート状のシュートに切り出された粉
体の上面に供給することを特徴とする焼結鉱の製造方
法。
【0014】(3) DL式焼結機の傾斜シュートに焼結原
料を切り出し焼結パレットに装入して焼結鉱を製造する
方法であって、前記焼結パレットの幅方向にわたって伸
びた筒体を前記焼結パレットの上方に設け、焼結補助原
料の粉体を前記筒体に供給して筒体長手方向に押し出し
て前記筒体側面に設けた長手方向に分布した複数の粉体
切り出し孔から切り出し、焼結パレットに堆積中の焼結
原料層の斜面に散布することを特徴とする焼結鉱の製造
方法。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、DL式焼結機の
焼結パレットの幅方向にわたって伸びた筒体を焼結パレ
ットの上方に設け、焼結補助原料の粉体を筒体に供給し
て筒体長手方向に押し出して筒体側面に設けた長手方向
に分布した複数の粉体切り出し孔から傾斜シュートに切
り出し、次いで傾斜シュート上の粉体の上面に焼結原料
を切り出すことを特徴とする図2は、本発明の方法の一
例を説明するDL式焼結機の要部の模式図である。符号
11は粉体容器、16は円筒、17は粉体受けプレート
であり、図1と同じ要素は同一の符号で表す。
【0016】図2において、焼結補助原料の粉体を切り
出す機能を備える円筒16は、その長手方向を焼結パレ
ット5の幅方向にして焼結パレット5の上方に設けられ
る。粉体は、前記円筒の端部から供給され円筒長手方向
に押し出され、円筒側面に設けた長手方向に分布した複
数の粉体切り出し孔(図5の12)から粉体受けプレー
ト17を経て傾斜シュート6に切り出される。サージホ
ッパ2内の焼結原料1は、傾斜シュート6に切り出され
た粉体の上面にロールフィーダ3により切り出される。
上記のようにして傾斜シュートに切り出された焼結原料
と粉体は、焼結パレット5に装入され堆積して焼結原料
層を形成し、点火炉4でその上面に点火され焼結され
る。なお、粉体受けプレート17を経ずに、粉体切り出
し孔から直接に傾斜シュート6に粉体を切り出してもよ
い。但し、粉体の焼結パレット幅方向の均一分散性の観
点から、粉体受けプレートを設けるのが望ましい。
【0017】本発明の別の方法は、DL式焼結機の傾斜
シュートをスリット状の傾斜シュートとプレート状の傾
斜シュートを上下方向に多段で配置した構成とし、焼結
パレットの幅方向にわたって伸びた筒体を焼結パレット
の上方に設け、焼結補助原料の粉体を筒体に供給して筒
体長手方向に押し出して筒体側面に設けた長手方向に分
布した複数の粉体切り出し孔からプレート状の傾斜シュ
ートに切り出し、次いでスリット状の傾斜シュートに切
り出されプレート状のシュートに供給される焼結原料の
一部をプレート状のシュートに切り出された粉体の上面
に供給することを特徴とする。
【0018】図3は、本発明の別の方法の一例を説明す
るDL式焼結機の要部の模式図であり、符号6−1はス
リット状の傾斜シュート、6−2はプレート状の傾斜シ
ュートで、図2と同じ要素は同一の符号で示す。
【0019】図3において、傾斜シュート6は、スリッ
ト状の傾斜シュート(以下、スリットシュートという)
6−1とプレート状の傾斜シュート(以下、プレートシ
ュートという)6−2の上下2段で構成される。焼結原
料1は、スリットシュート6−1に切り出され、その一
部はスリットシュート6−1を通過してプレートシュー
ト6−2に供給される。焼結補助原料の粉体を切り出す
円筒16は、その長手方向を焼結パレット5の幅方向に
して焼結パレット5の上方に設けられる。粉体は、前記
円筒の端部から供給され円筒長手方向に押し出され、円
筒側面に設けた長手方向に分布した複数の粉体切り出し
孔(図5の12)から粉体受けプレート17を経てプレ
ートシュート6−2に切り出される。同図に示すよう
に、スリットシュート6−1を通過した焼結原料の一部
がプレートシュート6−2に切り出され移動する粉体の
上面に供給される。焼結パレット5には、スリットシュ
ート6−1から焼結原料ならびにプレートシュート6−
2から焼結原料と粉体が装入され堆積して焼結原料層9
が形成され、その上面に点火され焼結がおこなわれる。
なお、粉体受けプレート17を経ずに、粉体切り出し孔
から直接にプレートシュート6−2に粉体を切り出して
もよい。但し、粉体の焼結パレット幅方向の均一分散性
の観点から、粉体受けプレートを設けるのが望ましい。
【0020】上記のように傾斜シュートを多段(図示例
では2段)とすることにより、焼結原料層の上層部に粉
体を集中的に供給することができる。例えば、スリット
シュートのスリット間隔や傾斜角度を変更することによ
り、スリットシュートを通過する焼結原料の量の調整が
でき、焼結原料層の上層部における粉体の供給範囲を変
更することができる。
【0021】本発明の更に別の方法は、DL式焼結機の
焼結パレットの幅方向にわたって伸びた筒体を焼結パレ
ットの上方に設け、焼結補助原料の粉体を前記筒体に供
給して筒体長手方向に押し出して前記筒体側面に設けた
長手方向に分布した複数の粉体切り出し孔から切り出
し、焼結パレットに堆積中の焼結原料層の斜面に散布す
ることを特徴とする。
【0022】図4は、本発明の更に別の方法の一例を説
明するDL式焼結機の要部の模式図であり、符号9−1
は焼結原料層の斜面で、図2と同じ要素は同一の符号で
示す。
【0023】図4において、サージホッパ2内の焼結原
料1は、ロールフィーダ3により傾斜シュート6に切り
出され、焼結パレット5に装入され堆積する。焼結補助
原料の粉体を切り出す円筒16は、その長手方向を焼結
パレット5の幅方向にして前記焼結パレット5の上方に
設けられる。粉体は、前記円筒の端部から供給され円筒
長手方向に押し出され、円筒側面に設けた長手方向に分
布した複数の粉体切り出し孔(図5の12)から前記焼
結パレット5に堆積中の焼結原料層の斜面9−1に切り
出される。次いで、焼結原料層9の上面に点火され焼結
がおこなわれる。
【0024】図5は、本発明を実施するDL式焼結機に
設ける筒体として円筒を備えた粉体切り出し装置の構造
例を示す模式図である。符号10は粉体切り出し装置、
11は粉体容器、12は粉体切り出し孔、13は粉体切
り出しゲート、14は粉体詰まり防止用切り出し孔、1
5は粉体搬送機構、15aは回転軸、15bは螺旋状フ
ィン、16は円筒、である。
【0025】図5において、粉体切り出し装置10は、
底付きの円筒16とその円筒に供給する粉体を蓄える粉
体容器11と前記円筒に供給される粉体を旋回して円筒
長手方向に押し出す粉体搬送機構15とを有し、押し出
された粉体を円筒外部に切り出す複数個の粉体切り出し
孔12が円筒側面の長手方向に所定間隔で設けられ、円
筒の両端部から供給される粉体は円筒の中央部に向けて
押し出され、粉体切り出し孔12から切り出される。
【0026】図5に例示するように、粉体搬送機構15
は、回転軸15aの周囲に螺旋状フィン15bを装着し
た構造とすることができる。粉体切り出し孔12は、円
筒側面の長手方向に所定の間隔で設けられ、それぞれの
粉体切り出し孔12には、粉体切り出しゲート13が設
けられ、それぞれのゲート開度を調節することにより粉
体切り出し量を調整することができる。粉体切り出し孔
は、その配設の位置が円筒の長手方向に同じ高さとなる
ようしてもよいが、図5に示すように、粉体容器11に
近い粉体切り出し孔12ほど高い位置となるように長手
方向にその配設の高さを変え階段状に設けることが好ま
しく、粉体切り出しゲート13の開度をほぼ一定とした
とき、粉体切り出し孔12から切り出される粉体の粒度
および切り出し量を長手方向にほぼ均一にすることがで
きる。粉体詰まり防止用切り出し孔14は、過剰に供給
された粉体を切り出す機能を有し、円筒内部の粉体の詰
まりを防止することができる。
【0027】本発明に係わる粉体切り出し装置は、図示
例に限定するものでなく、円筒に供給された粉体を円筒
長手方向に搬送して円筒側面に設けた粉体切り出し孔か
ら切り出すことができれば他の手段であっても良い。
【0028】以上、本発明に係る筒体は、円筒を例示し
て説明したが、角筒であってもよい。好ましくは円筒で
ある。
【0029】粉体は、燃料として粉コークス、無煙炭お
よびCDQ粉などの炭材や高炉ダストなど、あるいは、
焼結溶剤として石灰粉や蛇紋粉など、を単体でまたは混
合して使用することができる。
【0030】上記したように、本発明の方法では、サー
ジホッパ内の焼結原料はロールフィーダにより傾斜シュ
ートに切り出され、また、焼結補助原料の粉体は傾斜シ
ュートあるいは焼結パレットに堆積中の焼結原料層の斜
面に切り出され、焼結原料層の上層部は粉体を含有した
ものとなる。次いで、その焼結原料層の上面が点火炉で
点火され、上層部から下層部に向かって焼結が進行して
焼結鉱が得られる。粉体として、コークスや焼結溶剤な
どを用いることにより焼結原料層の上層部の熱不足や焼
結反応不足が解消し、焼結鉱の歩留まりを向上させるこ
とができる。
【0031】
【実施例】(実施例1)図5に示す基本構造で、表1に
示す主仕様の粉体切り出し装置を図2〜図4に示すよう
にDL式焼結機に組み込み、焼結補助原料として粉コー
クスを切り出し焼結鉱を製造した。
【0032】
【表1】
【0033】表2に製造条件を示す。同表において、N
o.A1〜A3はそれぞれ図2〜4に示すように粉コー
クスを切り出した。焼結原料(焼結補助原料である粉コ
ークスを含む)の総切り出し量(約800ton/h)
の4%を粉コークスとし、その中の10%を粉体切り出
し装置で切り出した。なお、各粉体切り出し孔からの切
り出し量が等しくなるようにゲート開度は一定(5m
m)とした。
【0034】
【表2】
【0035】表3に、成品歩留まりおよび生産能率を示
す。同表に示す従来例(No.A4 )は図1に示すように焼
結原料の全てをロールフィーダにより切り出した場合で
ある。
【0036】
【表3】
【0037】表3に示すように、本発明例(No.A1〜A3)
はいずれも従来例に比べ成品歩留まりおよび生産能率が
向上した。特に、図3に示すように傾斜シュートを上下
2段に構成しておこなったNo.A2は成品歩留まりお
よび生産能率が最も高く良好であった。
【0038】(実施例2)表1に示す粉体切り出し装置
を図3に示すようにDL式焼結機に組み込み、粉コーク
スの切り出し量、粒径、粉体切り出し孔の幅(以下、孔
幅という)を変更して焼結鉱を製造した。なお、製造条
件は表2のNo.A2と同様である。
【0039】表4に、粉コークスの切り出し条件ととも
に成品歩留まりを示す。同表に示す従来例(No.B20)の方
法は上記と同様に焼結原料の全てをロールフィーダによ
り切り出した場合である。
【0040】
【表4】
【0041】表4に示すように、本発明例(No.B1〜B19)
はいずれも従来例に比べ成品歩留まりが向上した。特
に、粉体切り出し量が10〜15%、粉体平均粒径が2
mm(粒径分布:1〜3mmが主体)、孔幅が150〜
200mmの条件で良好であった。
【0042】(実施例3)表1に示す粉体切り出し装置
を図3に示すようDL式焼結機に組み込み、炭材や高炉
ダストなど粉体の種類を変更して焼結鉱を製造した。な
お、製造条件は表2のNo.A2と同様である。
【0043】表5に、粉体の種類とともに成品歩留まり
を示す。同表に示す従来例(No.C6)の方法は上記と同様
である。
【0044】
【表5】
【0045】表5に示すように、従来例に比べ、本発明
例(No.C1〜C5) はいずれも成品歩留まりが向上し、特
に、粉体として粉コークスを用いたNo.C1が最も良
好であった。
【0046】
【発明の効果】本発明の方法は、焼結原料層の上層部
に、少量の焼結補助原料である粉体を焼結パレットの幅
方向に均一に安定して供給することができ、もしくは、
幅方向に粉体の量を調整して供給することができ、成品
歩留まりや生産能率の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DL式焼結機による焼結鉱の製造を模式的に示
す概要図である。
【図2】本発明の方法の一例を説明するDL式焼結機に
よる焼結補助原料の切り出しを示す模式図である。
【図3】本発明の別の方法の一例を説明するDL式焼結
機による焼結補助原料の切り出しを示す模式図である。
【図4】本発明の更に別の方法の一例を説明するDL式
焼結機による焼結補助原料の切り出しを示す模式図であ
る。
【図5】本発明を実施するDL式焼結機に設ける筒体と
して円筒を備えた粉体切り出し装置の構造例を示す模式
図である。
【符号の説明】
1:焼結原料 2:サージホッパ 3:ロールフィーダ 4:点火炉 5:焼結パレット 6:傾斜シュート 6−1:スリット状の傾斜シュート 6−2:プレート状の傾斜シュート 7:ベルトコンベア 8:風箱 9:焼結原料層 9−1:焼結原料層の斜面 10:粉体切り出し装置 11:粉体容器 12:粉体切り出し孔 13:粉体切り出しゲート 14:粉体詰まり防止用切り出し孔 15:粉体搬送機構 15a:回転軸 15b:螺旋状フィン 16:円筒 17:粉体受けプレート
フロントページの続き (72)発明者 小細 温弘 和歌山市湊1850番地 住友金属工業株式 会社和歌山製鉄所内 (72)発明者 松村 勝 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工 業株式会社鹿島製鉄所内 (56)参考文献 特開 平5−271796(JP,A) 特開 平5−271795(JP,A) 特開 平4−45232(JP,A) 特開 平10−72627(JP,A) 特開 昭63−223133(JP,A) 実開 平2−16998(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22B 1/00 - 61/00 F27B 21/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DL式焼結機の傾斜シュートに焼結原料
    を切り出し焼結パレットに装入して焼結して焼結鉱を製
    造する方法であって、前記焼結パレットの幅方向にわた
    って伸びた筒体を前記焼結パレットの上方に設け、焼結
    補助原料の粉体を前記筒体に供給して筒体長手方向に押
    し出して前記筒体側面に設けた長手方向に分布した複数
    の粉体切り出し孔から前記傾斜シュートに切り出し、次
    いで傾斜シュート上の前記粉体の上面に前記焼結原料を
    切り出すことを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  2. 【請求項2】 DL式焼結機の傾斜シュートに焼結原料
    を切り出し焼結パレットに装入して焼結して焼結鉱を製
    造する方法であって、傾斜シュートはスリット状の傾斜
    シュートとプレート状の傾斜シュートを上下方向に多段
    で配置した構成とし、前記焼結パレットの幅方向にわた
    って伸びた筒体を前記焼結パレットの上方に設け、焼結
    補助原料の粉体を前記筒体に供給して筒体長手方向に押
    し出して前記筒体側面に設けた長手方向に分布した複数
    の粉体切り出し孔から前記プレート状の傾斜シュートに
    切り出し、次いで前記スリット状の傾斜シュートに切り
    出され前記プレート状のシュートに供給される焼結原料
    の一部を前記プレート状のシュートに切り出された粉体
    の上面に供給することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  3. 【請求項3】 DL式焼結機の傾斜シュートに焼結原料
    を切り出し焼結パレットに装入して焼結鉱を製造する方
    法であって、前記焼結パレットの幅方向にわたって伸び
    た筒体を前記焼結パレットの上方に設け、焼結補助原料
    の粉体を前記筒体に供給して筒体長手方向に押し出して
    前記筒体側面に設けた長手方向に分布した複数の粉体切
    り出し孔から切り出し、焼結パレットに堆積中の焼結原
    料層の斜面に散布することを特徴とする焼結鉱の製造方
    法。
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