JP3535355B2 - モータの自動平衡装置 - Google Patents

モータの自動平衡装置

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JP3535355B2
JP3535355B2 JP24623797A JP24623797A JP3535355B2 JP 3535355 B2 JP3535355 B2 JP 3535355B2 JP 24623797 A JP24623797 A JP 24623797A JP 24623797 A JP24623797 A JP 24623797A JP 3535355 B2 JP3535355 B2 JP 3535355B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モータの回転時
におけるアンバランスを修正するモータの自動平衡装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】データの記録・再生を行うための記録デ
ィスクとして、CD、FD、MO、MD、DVD、HD
等種々のものがある。これらの記録ディスクは、記録・
再生方式やデータ容量、回転速度、記録密度等の仕様あ
るいはディスクの材料、価格が異なるため、各ディスク
ごとにそれを駆動するモータとして種々のものが存在す
る。
【0003】近年、電子情報が文字から画像へと移行
し、それに伴う情報の高度化、大容量化によって、その
情報を大量にかつ素早く記録・再生ができること、更に
は低コストであることなどが記録ディスク及びこれを駆
動する駆動装置に対して要求されている。
【0004】例えばCDの場合、当初は音楽再生用とし
て登場したが、その利点を生かしCD−ROMとしてコ
ンピュータ用へと用途が拡大した。これにより、データ
容量が増大し、動作時間(シークタイム)の短縮化によ
り記録ディスクであるCD側を速く回転させること、即
ちディスク駆動用モータが高速化されるに至り、最近で
は音楽用CDを基準速度として、20倍速のものが実現
されている。
【0005】ところで従来、この種ディスク駆動用のモ
ータは例えば図16に示すように構成されている。
【0006】図16に示すように、シャーシ等の固定部
材1に形成された開口2にほぼ円筒状を成す保持部材3
の下端部が嵌着され、保持部材3の底面開口部が閉塞板
4により閉塞され、スラスト受5が閉塞板4上に載置さ
れて保持部材3内の底部に配設され、滑り軸受6が保持
部材3の内側に嵌着されている。
【0007】さらに、保持部材3の外側にはコア8aが
嵌着され、このコア8aにこのコア8aと共にステータ
8を構成する巻線8bが巻装されている。また、シャフ
ト9が滑り軸受6に嵌入され、その下端がスラスト受け
5に当接し上端部が保持部材3の上方に突出して配設さ
れている。シャフト9の上端部にはアルミニウム等の非
磁性材から成るロータハブ10が嵌着され、鉄等の磁性
材から成るヨーク11がロータハブ10に取り付けられ
ている。
【0008】このヨーク11は、円板状の基部とこの基
部の周縁に下方に垂下して一体形成された垂下部とによ
り構成されている。そして、ヨーク11の基部の中央部
に形成された開口に保持部材3が挿通された状態でその
開口の周りがロータハブ10の下端部に取り付けられて
いる。さらに、駆動用マグネット12がヨーク11の垂
下部の内側に嵌入され、ステータ8に相対向する位置に
配設されている。
【0009】また図16に示すように、ロータハブ10
の外側にターンテーブル14が嵌着され、このターンテ
ーブル14の上面に緩衝材15を介して記録ディスクD
が載置され、ロータハブ10の上面にこの上面とほぼ同
一面を形成するようにクランプマグネット16が埋設さ
れ、このクランプマグネット16により図示しない駆動
装置側のディスク押圧手段が磁気吸引されて記録ディス
クDが固定されるようになっている。
【0010】そして、ステータ8の巻線8bへの電流の
通流方向が制御されてステータ8が回転磁界を発生し、
この回転磁界と駆動用マグネット12との静磁界との吸
引及び反発の繰り返しによって、静止状態のステータ8
に対して駆動用マグネット12、ヨーク11、ロータハ
ブ10及びシャフト9が回転し、これによりターンテー
ブル14及び記録ディスクDが一定方向に回転する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
にモータが高速回転すると、それまでになかった問題が
生じてくる。例えば、回転時の振れ、振動、騒音、寿命
等の性能の維持、管理が困難なものとなり、特に回転振
れが増大するようになったことが、データの記録・再生
において避けることのできない問題である。
【0012】これらの原因は、それまでの回転速度では
無視できていた各部のわずかな寸法誤差が、高速回転に
より無視できなくなり、回転中のバランスの悪化を招い
たためであると考えられる。
【0013】しかしながら、図16に示す従来のモータ
構造では、シャフト9及び滑り軸受6の組み込み等の寸
法精度を上げることによって、回転性能はある程度改善
されるものの、製造コストの面から完全に改善できるも
のではなかった。
【0014】一方、高速回転になると記録ディスク側の
寸法誤差も回転性能に影響を及ぼすようになるが、これ
もディスクの製造コストを考慮した場合には現状以上に
改善することは困難である。
【0015】そこで、図17に示すように、図16のロ
ータハブ10、ヨーク11やターンテーブル14等の回
転部材と同心に環状空間から成る収容部18を形成し、
この収容部18内にバランス体として例えば複数個の鋼
球19を移動自在に収容することが考えられるが、この
場合低速から危険速度までの回転時において、遠心力に
より各鋼球19が回転振れを増大させる位置、即ちアン
バランス(図17中の斜線部分)側に集まるため、いっ
そう回転性能を悪化させるという不都合がある。
【0016】また、このようなモータを横置き、つまり
図16のシャフト9をほぼ水平にした状態で回転させた
場合には、図18に示すように各鋼球19が下方に集中
し、回転に伴う鋼球19の移動により鋼球19同士が衝
突して騒音を発生するおそれがある。
【0017】さらに、低速時に各鋼球19を収容部18
の内周側に保持するために、図19に示すように収容部
19の内周部に円筒状の磁石21を配設し、この磁石2
1の磁力により各鋼球19を吸着して収容部19の内周
側に保持しておき、各鋼球19にかかる遠心力が磁石2
1の吸着力を上回ったときに、各鋼球19の収容部19
の外周方向への移動によりアンバランスを打ち消すよう
にすることも考えられるが、このとき各鋼球19の移動
時に各鋼球19が収容部18の外周壁面に衝突して大き
な衝突音が発生するという不都合がある。
【0018】また、各鋼球19は磁石21により強く磁
化されるため、磁石21のある内周壁面より磁場の弱い
収容部18の外周壁面において、各鋼球19同士が残留
磁化の影響によりくっつき合ってしまい、アンバランス
を打ち消す位置に転がり得ず、高速回転時のバランスが
悪化するという不都合が生じる。
【0019】この発明が解決しようとする課題は、低速
回転時並びに高速回転時の回転振れを抑制でき、しかも
騒音の低下を図れるようにすることにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、静止部材と、前記静止部材に設けられたコア及びこ
のコアに巻装された巻線から成るステータと、前記静止
部材に対して回転自在に支持された回転部材とを備え、
前記回転部材が、前記ステータに相対向する駆動用マグ
ネットと、前記駆動用マグネットに嵌合した嵌合部材
と、前記嵌合部材の上方に配設され上面に記録ディスク
が装着されるターンテーブルとにより構成されて成るモ
ータにおいて、前記回転部材と同心に形成された環状空
間から成る収容部と、前記収容部内に移動自在に収容さ
れた複数個の球体から成るバランス体と、前記収容部内
に設けられ前記回転部材が所定の回転速度より低いとき
に前記バランス体に接触して該バランス体を拘束する拘
束手段とを有し、前記拘束手段が、一端部が前記収容部
の内壁に支持され他端部が遠心力により外周方向へ変位
する作動体と、前記バランス体に当接して前記バランス
体を拘束し前記作動体の変位に連動して前記バランス体
から離れ前記バランス体を拘束状態から解放する支持体
とにより構成され、前記回転部材が所定の回転速度に昇
速するまでは、前記拘束手段により前記バランス体が拘
束され、所定の回転速度に達した後は前記バランス体が
拘束手段による拘束状態から解放され自由に移動できる
状態となり、所定の回転速度以下に降速したときには前
記バランス体がバランスした位置で拘束手段により拘束
されることを特徴としている。
【0021】このような構成によれば、回転部材が所定
の回転速度になるまでは拘束手段によりバランス体に接
触して該バランス体を拘束するため、従来のように低速
回転時にバランス体がアンバランス側に集中することが
なく、低速回転時における回転振れが抑制される。ま
た、所定の回転速度になるまでバランス体が拘束される
ことにより、モータを横置きにしても、従来のようなバ
ランス体同士や壁面への衝突による騒音が防止される。
加えて、前記所定の回転速度に達した後は前記バランス
体は拘束状態から解放され自由に移動できる状態とな
り、アンバランスを打ち消す位置に転がりバランスする
ようになる。さらに、前記所定の回転速度以下に降速し
たときにも、バランス体が拘束手段により再び拘束され
るようになり、この時バランス体は拘束される直前の状
態で拘束されることから、バランス体がバランスした位
置において拘束されることになる。再び、モータの回転
を開始したときにも、所定の回転速度に昇速するまでバ
ランス体は上述のバランスした状態で拘束されているた
め、回転振れは小さく安定した回転状態が得られる。
らに、作動体の他端部が変位しない状態では支持体によ
りバランス体が拘束されるため、回転振れが抑制され、
モータ回転速度が上昇して作動体に大きな遠心力が加わ
るようになれば作動体の他端部が変位し、これに連動す
るように支持体がバランス体から離れてバランス体が解
放される。
【0022】また、請求項2に記載の発明は、静止部材
と、前記静止部材に設けられたコア及びこのコアに巻装
された巻線から成るステータと、前記静止部材に対して
回転自在に支持された回転部材とを備え、前記回転部材
が、前記ステータに相対向する駆動用マグネットと、前
記駆動用マグネットに嵌合した嵌合部材と、前記嵌合部
材の上方に配設され上面に記録デ ィスクが装着されるタ
ーンテーブルとにより構成されて成るモータにおいて、
前記回転部材と同心に形成された環状空間から成る収容
部と、前記収容部内に移動自在に収容された複数個の球
体から成るバランス体と、前記収容部内に設けられ前記
回転部材が所定の回転速度より低いときに前記バランス
体に接触して該バランス体を拘束する拘束手段とを有
し、前記拘束手段が、前記バランス体に当接して前記バ
ランス体を支持する支持体と、前記支持体を前記バラン
ス体への当接方向に付勢する付勢手段と、モータ回転時
の遠心力により前記付勢手段に抗して前記支持体を前記
バランス体への当接方向と反対方向に変位させる変位手
段とにより構成され、前記回転部材が所定の回転速度に
昇速するまでは、前記拘束手段により前記バランス体が
拘束され、所定の回転速度に達した後は前記バランス体
が拘束手段による拘束状態から解放され自由に移動でき
る状態となり、所定の回転速度以下に降速したときには
前記バランス体がバランスした位置で拘束手段により拘
束されることを特徴としている。
【0023】このような構成によれば、回転部材が所定
の回転速度になるまでは拘束手段によりバランス体に接
触して該バランス体を拘束するため、従来のように低速
回転時にバランス体がアンバランス側に集中することが
なく、低速回転時における回転振れが抑制される。ま
た、所定の回転速度になるまでバランス体が拘束される
ことにより、モータを横置きにしても、従来のようなバ
ランス体同士や壁面への衝突による騒音が防止される。
加えて、前記所定の回転速度に達した後は前記バランス
体は拘束状態から解放され自由に移動できる状態とな
り、アンバランスを打ち消す位置に転がりバランスする
ようになる。さらに、前記所定の回転速度以下に降速し
たときにも、バランス体が拘束手段により再び拘束され
るようになり、この時バランス体は拘束される直前の状
態で拘束されることから、バランス体がバランスした位
置において拘束されることになる。再び、モータの回転
を開始したときにも、所定の回転速度に昇速するまでバ
ランス体は上述のバランスした状態で拘束されているた
め、回転振れは小さく安定した回転状態が得られる。さ
らに、前記拘束手段が、前記バランス体に当接して前記
バランス体を支持する支持体と、前記支持体を前記バラ
ンス体への当接方向に付勢する付勢手段と、モータ回転
時の遠心力により前記付勢手段に抗して前記支持体を前
記バランス体への当接方向と反対方向に変位させる変位
手段とにより構成されていると、所定の回転速度までは
付勢手段の付勢力が遠心力を上回っているため、付勢手
段により支持体がバランス体に圧接されてバランス体が
拘束され、所定の回転速度を超えると、遠心力が付勢手
段の付勢力を上回り、変位手段によって支持体がバラン
ス体への当接方向と反対方向に変位し、支持体のバラン
ス体への当接が解除されてバランス体が解放される。
【0024】また、請求項3に記載の発明は、静止部材
と、前記静止部材に設けられたコア及びこのコアに巻装
された巻線から成るステータと、前記静止部材に対して
回転自在に支持された回転部材とを備え、前記回転部材
が、前記ステータに相対向する駆動用マグネットと、前
記駆動用マグネットに嵌合した嵌合部材と、前記嵌合部
材の上方に配設され上面に記録ディスクが装着されるタ
ーンテーブルとにより構成されて成るモータにおいて、
前記回転部材と同心に形成された環状空間から成る収容
部と、前記収容部内に移動自在に収容された複数個の球
体から成るバランス体と、前記収容部内に設けられ前記
回転部材が所定の回転速度より低いときに前記バランス
体に接触して該バランス体を拘束する拘束手段とを有
し、前記拘束手段が、遠心力によって外周方向へ変位す
る支持体と、前記支持体を前記バランス体に当接するた
めに設けられ磁力を用いた付勢手段により構成され、前
記回転部材が所定の回転速度に昇速するまでは、前記拘
束手段により前記バランス体が拘束され、所定の回転速
度に達した後は前記バランス体が拘束手段による拘束状
態から解放され自由に移動できる状態となり、所定の回
転速度以下に降速したときには前記バランス体がバラン
スした位置で拘束手段により拘束されることを特徴とし
ている。
【0025】このような構成によれば、回転部材が所定
の回転速度になるまでは拘束手段によりバラ ンス体に接
触して該バランス体を拘束するため、従来のように低速
回転時にバランス体がアンバランス側に集中することが
なく、低速回転時における回転振れが抑制される。ま
た、所定の回転速度になるまでバランス体が拘束される
ことにより、モータを横置きにしても、従来のようなバ
ランス体同士や壁面への衝突による騒音が防止される。
加えて、前記所定の回転速度に達した後は前記バランス
体は拘束状態から解放され自由に移動できる状態とな
り、アンバランスを打ち消す位置に転がりバランスする
ようになる。さらに、前記所定の回転速度以下に降速し
たときにも、バランス体が拘束手段により再び拘束され
るようになり、この時バランス体は拘束される直前の状
態で拘束されることから、バランス体がバランスした位
置において拘束されることになる。再び、モータの回転
を開始したときにも、所定の回転速度に昇速するまでバ
ランス体は上述のバランスした状態で拘束されているた
め、回転振れは小さく安定した回転状態が得られる。さ
らに、前記拘束手段が、前記バランス体の遠心力によっ
て外周方向へ変位する支持体と、前記支持体を前記バラ
ンス体に当接するために設けられ磁力を用いた付勢手段
により構成されていると、モータの所定の回転速度にお
ける回転時に拘束手段自体若しくはバランス体に働く遠
心力が付勢手段による付勢力を上回り、バランス体は拘
束状態から解放されてバランス補正が行われる。
【0026】また、請求項4に記載の発明は、静止部材
と、前記静止部材に設けられたコア及びこのコアに巻装
された巻線から成るステータと、前記静止部材に対して
回転自在に支持された回転部材とを備え、前記回転部材
が、前記ステータに相対向する駆動用マグネットと、前
記駆動用マグネットに嵌合した嵌合部材と、前記嵌合部
材の上方に配設され上面に記録ディスクが装着されるタ
ーンテーブルとにより構成されて成るモータにおいて、
前記回転部材と同心に形成された環状空間から成る収容
部と、前記収容部内に移動自在に収容された複数個の球
体から成るバランス体と、前記収容部内に設けられ前記
回転部材が所定の回転速度より低いときに前記バランス
体に接触して該バランス体を拘束する拘束手段とを有
し、前記拘束手段が、前記バランス体に当接して前記バ
ランス体を保持しモータ回転時の空気動圧により変形し
て前記バランス体を解放する可撓性を有する保持体によ
り構成され、前記回転部材が所定の回転速度に昇速する
までは、前記拘束手段により前記バランス体が拘束さ
れ、所定の回転速度に達した後は前記バランス体が拘束
手段による拘束状態から解放され自由に移動できる状態
となり、所定の回転速度以下に降速したときには前記バ
ランス体がバランスした位置で拘束手段により拘束され
ることを特徴としている。
【0027】このような構成によれば、回転部材が所定
の回転速度になるまでは拘束手段によりバランス体に接
触して該バランス体を拘束するため、従来のように低速
回転時にバランス体がアンバランス側に集中することが
なく、低速回転時における回転振れが抑制される。ま
た、所定の回転速度になるまでバランス体が拘束される
ことにより、モータを横置きにしても、従来のようなバ
ランス体同士や壁面への衝突による騒音が防止される。
加えて、前記所定の回転速度に達した後は前記バランス
体は拘束状態から解放され自由に移動できる状態とな
り、アンバランスを打ち消す位置に転がりバランスする
ようになる。さらに、前記所定の回転速度以下に降速し
たときにも、バランス体が拘束手段により再び拘束され
るようになり、この時バランス体は拘束される直前の状
態で拘束されることから、バランス体がバランスした位
置において拘束されることになる。再び、モータの回転
を開始したときにも、所定の回転速度に昇速するまでバ
ランス体は上述のバランスした状態で拘束されているた
め、回転振れは小さく安定した回転状態が得られる。さ
らに、前記拘束手段が、前記バランス体に当接して前記
バランス体を保持しモータ回転時の空気動圧により変形
して前記バランス体を解放する可撓性を有する保持体に
より構成されていてもよい。
【0028】
【0029】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態) この発明の第1の実施形態について図1ないし図3を参
照して説明する。但し、図1は一部の切断正面図、図2
は平面図、図3は動作説明図である。尚、本実施形態に
おけるモータの基本的な構成は上記した図16に示すも
のとほぼ同じであるため、以下の説明では図16も参照
する。
【0030】図1において、25は環状空間から成る収
容部であり、図16に示すシャフト9、ロータハブ10
やターンテーブル14等の回転部材と同心に形成されて
おり、例えばロータハブ10またはターンテーブル14
の下面に環状の凹部が形成され、この凹部をヨーク11
の上面により閉塞することによって収容部25が形成さ
れ、或いはロータハブ10等の回転部材とは別個の中空
のドーナツ状円盤体がシャフト9に嵌着されてこの円盤
体内に収容部25が形成されている。
【0031】さらに図1において、26は収容部25内
に収容されたバランス体としての複数個の鋼球、27は
拘束手段であり、モータを取り付ける装置の危険速度の
1.2倍以上で定格速度以下の運転に支障のない速度を
所定速度と定め、モータの回転速度が所定速度になるま
での間、各鋼球26を拘束し、所定速度に達した後は各
鋼球26を解放するようになっており、詳細には以下の
ように構成されている。
【0032】即ち拘束手段27は、図1に示すように、
シャフト9の収容部25内の部分に嵌着されたゴム又は
樹脂から成るスリーブ28と、ゴム又は樹脂製の円形平
板から成りスリーブ28の下部に一体的に形成された支
持体29と、支持体29のスリーブ28寄りの上面に形
成された収納凹部30に収納された作動体としての重り
31とにより構成され、支持体29及び重り31は、図
2に示すように所定の中心角ごとに形成されたスリット
32によって複数に分割されている。尚、スリーブ28
は収容部25の壁面の突起33によってそのシャフト9
への嵌着状態が補助的に保持されている。
【0033】このとき、重り31の下端部は支持体29
の内周部を介してスリーブ28に支持され、重り31が
遠心力により外周方向へ傾倒してその上端部が変位する
ようになっている。そして、支持体29は重り31の傾
倒に連動し、重り31が傾倒しない状態では支持体29
の端部は各鋼球26に当接して収容部25の内壁との間
に各鋼球26を拘束し、重り31の傾倒により支持体2
9の端部が各鋼球26から離れて各鋼球26を解放し、
各鋼球26は収容部25内を自由に移動可能な状態とな
る。
【0034】ところで、支持体29は上記したようにゴ
ム或いは樹脂から成るため、ある程度の弾性を有し、重
り31にかかる遠心力が小さいときには、支持体29の
弾性力が重り31の傾倒を妨げる方向に作用し、図3
(a)に示すように重り31は上記したように傾倒せ
ず、モータが高速回転して重り31にかかる遠心力が大
きくなり、重り31に対して傾倒する方向に作用する力
が支持体29の弾性力を上回ると、図3(b)に示すよ
うに重り31は外周方向に傾倒する。
【0035】このように、重り31に対して傾倒する方
向に作用する力が支持体29の弾性力を上回るときのモ
ータの回転速度が例えば危険速度の1.2倍の速度にな
るように、重り31の重さ及び支持体29の弾性力が設
定されている。
【0036】従って、第1の実施形態によれば、モータ
が所定回転速度に達するまでは、拘束手段27により各
鋼球26が拘束されるため、従来のように低速回転時に
各鋼球26がアンバランス側に集中することを防止で
き、低速回転時における回転振れを抑制することができ
る。
【0037】さらに、モータが所定回転速度になるまで
各鋼球26が拘束されることによって、従来のような低
速回転時に鋼球26同士の衝突や鋼球26の壁面への衝
突を防止でき、これら衝突による騒音の発生を防止する
ことができる。
【0038】また、このような構成であれば、モータを
シャフト9が水平な所謂横置き状態に設置しても、低速
回転時における回転振れを抑制することができると共
に、騒音の発生を防止することができる。
【0039】さらに、モータの回転速度が徐々に低下し
て静止しても、危険速度より高く設定した所定回転速度
時に拘束手段27により各鋼球26がバランスした位置
において拘束されるため、危険速度通過時、さらに次に
モータが回転を開始し回転速度が上昇して危険速度を通
過するときも回転振れもなく、所定回転速度に到達した
ときに各鋼球26をバランスした位置で拘束状態から解
放することができるので、回転を開始してから定格速度
まで回転振れもなく安定した回転状態を得ることができ
る。
【0040】また、磁気を用いていないので、各鋼球2
6は磁化されることもなく、良好なバランス性能を得る
ことができる。
【0041】(第2の実施形態) この発明の第2の実施形態について図4及び図5を参照
して説明する。但し、図4はある状態の動作説明用の平
面図、図5は異なる状態の動作説明用の平面図である。
尚、本実施形態におけるモータの基本的な構成も、上記
した図16に示すものとほぼ同じであるため、以下の説
明では図16も参照する。
【0042】図4、図5において、35は円弧状の外周
面を有しこの外周面が各鋼球26に当接して収容部25
の壁面との間に各鋼球26を支持する複数の支持体、3
6は各支持体35の内周側中央部に順次連結され支持体
35を各鋼球26への当接方向である外周方向に付勢す
る付勢手段としての帯状のバネ、37は変位手段として
の重りであり、バネ36におけるその各支持体35との
連結位置の中間位置にそれぞれ重り37が取り付けら
れ、モータ回転による遠心力が各重り37にかかること
によって、バネ36の付勢力に抗して各支持体35を各
鋼球26への当接方向と反対方向に変位させるようにな
っており、各支持体35、バネ36及び各重り37によ
り拘束手段38が構成されている。
【0043】このとき、重り37に遠心力がかかってい
ない状態において、バネ36は図4に示すように各支持
体35を外周方向に付勢するように作用し、各支持体3
5の外周面と収容部25の内壁との間に各鋼球26が拘
束される。そして、モータの回転速度の上昇により各重
り37に遠心力がかかり、各重り37への遠心力がバネ
36の付勢力を上回ると、図5に示すようにバネ36の
各重り37の取り付け部分が外周方向に変形し、この変
形に伴ってバネ36の各支持体35の取り付け位置が内
周方向に引っ張られ、各支持体35の外周面が各鋼球2
6から離れて各鋼球26が解放され、各鋼球26は収容
部25内を移動可能な状態となる。
【0044】従って、第2の実施形態によれば、上記し
た第1の実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0045】(第3の実施形態) この発明の第3の実施形態について図6を参照して説明
する。但し、図6はある状態の動作説明用の平面図であ
る。尚、本実施形態におけるモータの基本的な構成も、
上記した図16に示すものとほぼ同じであるため、以下
の説明では図16も参照する。
【0046】図6において、40は複数の支持体であ
り、それぞれ中央の固定部分40aがシャフト9に固定
され、固定部分40aには平面視直線上の作動部分40
bが接合されて平面視ほぼ逆イ字状を成し、作動部分4
0bは固定部分40aを支点として回動可能な構造を有
すると共に、作動部分40bの一端側が外周方向に常時
付勢されるようなバネ性を持って固定部分40aに接合
されており、各支持体40は付勢手段としての機能も備
えている。そして、各支持体40の付勢された一端側に
は円弧状の当接体41がそれぞれ一体に形成され、これ
ら当接体41が各鋼球26に当接して収容部25の壁面
との間に各鋼球26を支持するようになっている。
【0047】また図6において、42は変位手段として
の重りであり、各支持体40の他端側に取り付けられ、
モータの回転による遠心力が各重り42にかかることに
よって、支持体40の一端側をその付勢力に抗して各鋼
球26への当接方向と反対方向である内周方向に変位さ
せるようになっており、各支持体40、各当接体41及
び各重り42により拘束手段43が構成されている。
【0048】このとき、重り42に遠心力がかかってい
ない状態において、各支持体40は図6に示すようにそ
の一端側が外周方向に付勢されて各当接体41と収容部
25の内壁との間に各鋼球26が拘束され、モータの回
転速度の上昇により各重り42に遠心力がかかってその
遠心力が各支持体40の付勢力を上回ると、各支持体4
0の他端側が図中の矢印に示す内周方向に引っ張られて
各支持体40が変位し、各当接体42が各鋼球26から
離れて各鋼球26が解放され、各鋼球26は収容部25
内を移動可能な状態となる。
【0049】従って、第3の実施形態によれば、上記し
た第1の実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0050】(第4の実施形態) この発明の第4の実施形態について図7ないし図9を参
照して説明する。但し、図7はある状態の動作説明用の
平面図、図8は一部の斜視図、図9は異なる状態の動作
説明用の平面図である。尚、本実施形態におけるモータ
の基本的な構成も、上記した図16に示すものとほぼ同
じであるため、以下の説明では図16も参照する。
【0051】図7において、45は支持体であり、バネ
性を有する帯状体が2重の円を形成するように巻回され
てその両端が接合されて成り、モータの静止時若しくは
低速回転時において、支持体45の外円部分は外周方向
に付勢されて各鋼球26に当接し、収容部25の壁面と
の間に各鋼球26を拘束するようになっており、支持体
45はそれ自身の外円部分を外周方向に付勢する付勢手
段としての機能も備えている。
【0052】このとき、支持体45の内円部分と外円部
分が交差する箇所は、図8に示すように、例えば一方の
交差部分の下半部及び他方の交差部分の上半部が互いに
所定の長さにわたって切除されており、これら切除部分
において内円及び外円部分が交差している。
【0053】さらに図7において、46は可撓性を有す
る変位手段としての円弧状の一対の重りであり、支持体
45の内円部分に対向して取り付けられており、この重
り46及び支持体45により拘束手段47が構成されて
いる。
【0054】そして、重り46に遠心力がかかっていな
い状態において、支持体45は図7に示すようにその外
円部分が外周方向に付勢されて収容部25の内壁との間
に各鋼球26が拘束され、モータの回転速度の上昇によ
り各重り46に遠心力がかかってその遠心力が支持体4
5の付勢力を上回ると、今度は支持体45の内円部分が
重り46への遠心力により外周方向に引っ張られると共
に外円部分が内周方向に引っ張られ、支持体45の内円
及び外円部分の径がそれぞれ拡大、縮小して支持体45
は図9に示すように変形し、支持体45の外円部分が各
鋼球26から離れて各鋼球26が解放され、各鋼球26
は収容部25内を移動可能な状態となる。
【0055】従って、第4の実施形態によれば、上記し
た第1の実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0056】(第5の実施形態) この発明の第5の実施形態について図10を参照して説
明する。但し、図10はある状態の動作説明用の平面図
である。尚、本実施形態におけるモータの基本的な構成
も、上記した図16に示すものとほぼ同じであるため、
以下の説明では図16も参照する。
【0057】図10において、49は支持体であり、モ
ータの静止時若しくは低速回転時において、支持体49
の外円部分は外周方向に付勢されて各鋼球26に当接
し、収容部25の壁面との間に各鋼球26を拘束するよ
うになっており、支持体49はそれ自身の外円部分を外
周方向に付勢する付勢手段としての機能も備えている。
【0058】このとき、帯状バネの両端が接合されてリ
ング状体が形成され、このリング状体の両端が図示のよ
うな2個の支軸50に引っかけられて径の小なる内円部
分と径の大なる外円部分とから成る支持体49が構成さ
れている。
【0059】さらに図10において、51は可撓性を有
する変位手段としての円弧状の一対の重りであり、支持
体49の内円部分に対向して取り付けられており、この
重り51及び支持体49により拘束手段52が構成され
ている。
【0060】そして、重り51に遠心力がかかっていな
い状態において、支持体49は図10に示すようにその
外円部分が外周方向に付勢されて収容部25の内壁との
間に各鋼球26が拘束され、モータの回転速度の上昇に
より各重り51に遠心力がかかってその遠心力が支持体
49の付勢力を上回ると、今度は支持体49の内円部分
が重り51への遠心力により外周方向に引っ張られると
同時に外円部分が内周方向に引っ張られ、支持体49の
内円及び外円部分の径がそれぞれ拡大、縮小して最終的
にほぼ同じになり、支持体49の外円部分は各鋼球26
から離れて各鋼球26が解放され、各鋼球26は収容部
25内を移動可能な状態となる。
【0061】従って、第5の実施形態によれば、上記し
た第1の実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0062】参考例について図11を参照して説明す
る。但し、図11はある状態の動作説明用の平面図であ
る。尚、本実施形態におけるモータの基本的な構成も、
上記した図16に示すものとほぼ同じであるため、以下
の説明では図16も参照する。
【0063】図11において、54は拘束手段としての
円筒状の永久磁石であり、収容部25の外周壁に配置さ
れ、モータの静止時若しくは低速回転時において、磁石
54により各鋼球26を吸着し、鋼球26同士の衝突や
モータを横置きしたときの鋼球26の収容部25の内壁
への衝突が防止される。
【0064】また、従来のような高速回転時の収容部2
5の外壁への衝突現象も発生しない。
【0065】さらに、各鋼球26はモータの回転状態に
かかわらず、常に一定の磁場中を動き回ることになり、
従来のように残留磁化により鋼球26同士がくっつき合
ってバランス位置に移動しないといった現象の発生を防
ぐことができる。
【0066】従って、参考例によれば、上記した第1の
実施形態とほぼ同等の効果を得ることができる。
【0067】(第6の実施形態) この発明の第6の実施形態について図12及び図13を
参照して説明する。但し、図12は切断正面図、図13
は切断平面図である。尚、本実施形態におけるモータの
基本的な構成も、上記した図16に示すものとほぼ同じ
であるため、以下の説明では図16も参照する。
【0068】図12及び図13において、56は収容部
25の内周側に配設された保持体であり、例えばスポン
ジの外周面にゴム又はビニールのコーティング膜を形成
して成り、モータの静止時若しくは低速回転時におい
て、保持体56の外周面が各鋼球26に当接して外周面
と収容部25の壁面との間に各鋼球26を保持、拘束す
る。
【0069】さらに図12及び図13において、57、
58は収容部25の内周側及び外周側の壁面にそれぞれ
複数個ずつ形成された通風口、59は空気取入用のファ
ンであり、収容部25の外周側の各通風口58の外側に
設けられ、モータの回転方向の上流側が開口しており、
モータが図13中の実線矢印方向に回転することによっ
て、これら各ファン59にガイドされた空気が図13中
の破線矢印に示すように通風口58を介して収容部25
内に進入し、このとき収容部25内は空気動圧により加
圧され、保持体56表面のコーティング膜を押し、逆に
保持体56内部の気圧は通風口57によって大気圧を保
つためにコーティング膜を境に気圧差が生じ、そのため
保持体56が収縮変形して外周面が各鋼球26から離
れ、各鋼球26が拘束状態から解放される。
【0070】このように、保持体56、通風口57、5
8及びファン59により拘束手段60が構成されてい
る。
【0071】従って、第6の実施形態によれば、上記し
た第1の実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0072】なお、収容部25の内部にファンを設け、
このファンの作用により収容部25内を負圧にし、負圧
にしたときの空気動圧によって上記した保持体56と同
等のものを変形させて各鋼球26を拘束状態から解放す
るようにしてもよい。
【0073】(第7の実施形態) この発明の第7の実施形態について図14及び図15を
参照して説明する。但し、図14は一部の切断正面図、
図15は一部の平面図である。尚、本実施形態における
モータの基本的な構成も、上記した図16に示すものと
ほぼ同じであるため、以下の説明では図16も参照す
る。
【0074】図14において、62は断面L字状の支持
体であり、バランス体である鋼球26の外周側に配置さ
れている。この支持体62は図15に示すように、半径
方向で放射状に数個に分割されており、それぞれの切断
部には磁石63(図15中のクロスハッチング部分)が
配置されて隣接する磁石63同士で互いに吸着するよう
になっている。
【0075】また、支持体62は拘束部61に拘束され
ており、変位方向が制限されている。さらに拘束部61
は鋼球26の軌道面となっている。
【0076】モータの静止時若しくは低速回転時におい
て、支持体62はそれぞれに配置された磁石63により
引き合うため、最小半径のリングを形成する。すなわ
ち、磁石63が支持体62を鋼球26への当接方向に付
勢する付勢手段として機能する。
【0077】つぎに、モータの回転速度の上昇により、
支持体62や鋼球26に遠心力が加わり、この遠心力が
隣接する磁石63間において吸着側に作用する付勢力を
上回ると、隣接する磁石63は分離して支持体62の半
径が拡大し、支持体62は外周方向に変位するために鋼
球26は解放され、拘束部61の表面上の軌道面を自由
に移動することができるようになる。
【0078】また、モータの回転速度が徐々に低下する
と、隣接する磁石63間において吸着側に作用する付勢
力が上記した遠心力を上回り、隣接する磁石63同士が
吸着して支持体62の半径が最小になり、各鋼球26は
バランスした位置で拘束されることになる。
【0079】従って、第7の実施形態によれば、上記し
た第1の実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0080】なお、上記した各実施形態では、収容部2
5の形成位置をターンテーブル14の下面側とした場合
について説明したが、収容部25の形成位置はこれに限
るものではなく、モータ回転時の重量バランスの偏り位
置との関係等に基づいて、例えば図16に示すヨーク1
1の内部や駆動用マグネット12と固定部材との間等、
適宜決定すればよい。
【0081】さらに、上記した各実施形態では、シャフ
ト9が回転するタイプのモータにこの発明を適用した場
合について説明したが、その他にインナーロータタイプ
のモータやシャフトが固定され外側のターンテーブル等
が回転するいわゆるアウターロータタイプのモータにも
この発明を適用することができるのは勿論である。
【0082】また、バランス体は上記した複数の鋼球2
6に限定されるものではない。
【0083】
【発明の効果】以上のように、請求項1ないしに記載
の発明によれば、所定の回転速度になるまでは拘束手段
によりバランス体が拘束されるため、モータの低速回転
時における回転振れを確実に抑制することができると共
に、モータを横置きにしてもバランス体同士や壁面への
衝突を抑制でき、衝突による騒音の発生を防止すること
が可能になり、それによってバランス機能が正常に作動
するので、静音型で回転振れのない性能の優れたモータ
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の一部の切断正面図
である。
【図2】第1の実施形態の平面図である。
【図3】第1の実施形態の動作説明図である。
【図4】第2の実施形態のある状態の動作説明用の平面
図である。
【図5】第2の実施形態の異なる状態の動作説明用の平
面図である。
【図6】第3の実施形態のある状態の動作説明用の平面
図である。
【図7】第4の実施形態のある状態の動作説明用の平面
図である。
【図8】第4の実施形態の一部の斜視図である。
【図9】第4の実施形態の異なる状態の動作説明用の平
面図である。
【図10】第5の実施形態のある状態の動作説明用の平
面図である。
【図11】参考例のある状態の動作説明用の平面図であ
る。
【図12】第6実施形態のある状態の動作説明用の切断
正面図である。
【図13】第6の実施形態のある状態の動作説明用の切
断平面図である。
【図14】第7の実施形態の一部の切断正面図である。
【図15】第7の実施形態の一部の平面図である。
【図16】この発明の背景となるモータの切断正面図で
ある。
【図17】この発明の背景となるモータの動作説明図で
ある。
【図18】この発明の背景となるモータの動作説明図で
ある。
【図19】この発明の背景となるモータの動作説明図で
ある。
【符号の説明】
9 シャフト(回転部材) 10 ロータハブ(回転部材) 11 ヨーク(回転部材) 14 ターンテーブル(回転部材) 25 収容部 26 鋼球(バランス体) 27、38、43、47、52、60、63 拘束手段 29、35、40、45、49、62 支持体 31 重り(作動体) 36 バネ 37、42、46、51 重り(変位手段) 56 保持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 7/04 F16F 15/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止部材と、前記静止部材に設けられた
    コア及びこのコアに巻装された巻線から成るステータ
    と、前記静止部材に対して回転自在に支持された回転部
    材とを備え、前記回転部材が、前記ステータに相対向す
    る駆動用マグネットと、前記駆動用マグネットに嵌合し
    た嵌合部材と、前記嵌合部材の上方に配設され上面に記
    録ディスクが装着されるターンテーブルとにより構成さ
    れて成るモータにおいて、 前記回転部材と同心に形成された環状空間から成る収容
    部と、前記収容部内に移動自在に収容された複数個の球
    体から成るバランス体と、前記収容部内に設けられ前記
    回転部材が所定の回転速度より低いときに前記バランス
    体に接触して該バランス体を拘束する拘束手段とを有
    し、前記拘束手段が、一端部が前記収容部の内壁に支持
    され他端部が遠心力により外周方向へ変位する作動体
    と、前記バランス体に当接して前記バランス体を拘束し
    前記作動体の変位に連動して前記バランス体から離れ前
    記バランス体を拘束状態から解放する支持体とにより構
    成され、前記回転部材が所定の回転速度に昇速するまで
    は、前記拘束手段により前記バランス体が拘束され、所
    定の回転速度に達した後は前記バランス体が拘束手段に
    よる拘束状態から解放され自由に移動できる状態とな
    り、所定の回転速度以下に降速したときには前記バラン
    ス体がバランスした位置で拘束手段により拘束されるこ
    とを特徴とするモータの自動平衡装置。
  2. 【請求項2】 静止部材と、前記静止部材に設けられた
    コア及びこのコアに巻装された巻線から成るステータ
    と、前記静止部材に対して回転自在に支持された回転部
    材とを備え、前記回転部材が、前記ステータに相対向す
    る駆動用マグネットと、前記駆動用マグネットに嵌合し
    た嵌合部材と、前記嵌合部材の上方に配設され上面に記
    録ディスクが装着されるターンテーブルとにより構成さ
    れて成るモータにおいて、 前記回転部材と同心に形成された環状空間から成る収容
    部と、前記収容部内に移動自在に収容された複数個の球
    体から成るバランス体と、前記収容部内に設けられ前記
    回転部材が所定の回転速度より低いときに前記バランス
    体に接触して該バランス体を拘束する拘束手段とを有
    し、前記拘束手段が、前記バランス体に当接して前記バ
    ランス体を支持する支持体と、前記支持体を前記バラン
    ス体への当接方向に付勢する付勢手段と、モータ回転時
    の遠心力により前記付勢手段に抗して前記支持体を前記
    バランス体への当接方向と反対方向に変位させる変位手
    段とにより構成され、前記回転部材が所定の回転速度に
    昇速するまでは、前記拘束手段により前記バランス体が
    拘束され、所定の回転速度に達した後は前記バランス体
    が拘束手段による拘束状態から解放され自由に移動でき
    る状態となり、所定の回転速度以下に降速したときには
    前記バランス体がバランスした位置で拘束手段により拘
    束されることを特徴とする モータの自動平衡装置。
  3. 【請求項3】 静止部材と、前記静止部材に設けられた
    コア及びこのコアに巻装された巻線から成るステータ
    と、前記静止部材に対して回転自在に支持された回転部
    材とを備え、前記回転部材が、前記ステータに相対向す
    る駆動用マグネットと、前記駆動用マグネットに嵌合し
    た嵌合部材と、前記嵌合部材の上方に配設され上面に記
    録ディスクが装着されるターンテーブルとにより構成さ
    れて成るモータにおいて、 前記回転部材と同心に形成された環状空間から成る収容
    部と、前記収容部内に移動自在に収容された複数個の球
    体から成るバランス体と、前記収容部内に設けられ前記
    回転部材が所定の回転速度より低いときに前記バランス
    体に接触して該バランス体を拘束する拘束手段とを有
    し、前記拘束手段が、遠心力によって外周方向へ変位す
    る支持体と、前記支持体を前記バランス体に当接するた
    めに設けられ磁力を用いた付勢手段により構成され、前
    記回転部材が所定の回転速度に昇速するまでは、前記拘
    束手段により前記バランス体が拘束され、所定の回転速
    度に達した後は前記バランス体が拘束手段による拘束状
    態から解放され自由に移動できる状態となり、所定の回
    転速度以下に降速したときには前記バランス体がバラン
    スした位置で拘束手段により拘束されることを特徴とす
    モータの自動平衡装置。
  4. 【請求項4】 静止部材と、前記静止部材に設けられた
    コア及びこのコアに巻装された巻線から成るステータ
    と、前記静止部材に対して回転自在に支持された回転部
    材とを備え、前記回転部材が、前記ステータに相対向す
    る駆動用マグネットと、前記駆動用マグネットに嵌合し
    た嵌合部材と、前記嵌合部材の上方に配設され上面に記
    録ディスクが装着されるターンテーブルとにより構成さ
    れて成るモータにおいて、 前記回転部材と同心に形成された環状空間から成る収容
    部と、前記収容部内に移動自在に収容された複数個の球
    体から成るバランス体と、前記収容部内に設けられ前記
    回転部材が所定の回転速度より低いときに前記バランス
    体に接触して該バランス体を拘束する拘束手段とを有
    し、前記拘束手段が、前記バランス体に当接して前記バ
    ランス体を保持しモータ回転時の空気動圧により変形し
    て前記バランス体を解放する可撓性を有する保持体によ
    り構成され、前記回転部材が所定の回転速度に昇速する
    までは、前記拘束手段により前記バランス体が拘束さ
    れ、所定の回転速度に達した後は前記バランス体が拘束
    手段による拘束状態から解放され自由に移動できる状態
    となり、所定の回転速度以下に降速したときには前記バ
    ランス体がバランスした位置で拘束手段により拘束され
    ることを特徴とする モータの自動平衡装置。
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