JP3534673B2 - 脱穀装置のシーブケース構造 - Google Patents

脱穀装置のシーブケース構造

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JP3534673B2
JP3534673B2 JP2000061948A JP2000061948A JP3534673B2 JP 3534673 B2 JP3534673 B2 JP 3534673B2 JP 2000061948 A JP2000061948 A JP 2000061948A JP 2000061948 A JP2000061948 A JP 2000061948A JP 3534673 B2 JP3534673 B2 JP 3534673B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シーブケースに装
備されるチャフシーブに、前後方向に所定間隔を隔てて
並設されるチャフリップ板群を各上端に設定された横向
き支点周りに連動揺動自在に連結して、前記チャフシー
ブを開度調節可能に構成するとともに、その開度が前記
チャフシーブ上の処理物重量に応じて変化するように前
記チャフリップ板群を閉じ側に弾性付勢する開度調節バ
ネを設けた脱穀装置のシーブケース構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような脱穀装置のシーブケ
ース構造においては、例えば、特開平10−22973
8号公報で開示されているように、チャフシーブの揺動
駆動時に、チャフリップ板群に対してそれらの自重によ
る揺動方向とは逆方向で同等の揺動力を付与するカウン
タウェイトを、所定のチャフリップ板の揺動支点である
横向き支点から、そのチャフリップ板の延出方向とは逆
方向で、シーブケースの側壁高さ内に収まる下向きに延
設することによって、シーブケースの揺動駆動時にチャ
フシーブのチャフリップ板群がその自重で開閉作動する
ことを抑制するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術によると、カウンタウェイトを下向きに延設し
ていることで、シーブケースの前部を揺動自在に支持す
る支持アームの揺動軌跡とカウンタウェイトの延出方向
とが略直交する状態になっており、これによって、チャ
フリップ板群の自重による開閉作動を抑制するカウンタ
ウェイト自体が、シーブケースの揺動駆動に伴って横向
き支点周りに振動するようになることから、チャフリッ
プ板群が、カウンタウェイトの振動に起因して開閉作動
する不都合が生じるようになっていた。その結果、チャ
フシーブ上の処理物重量に応じたチャフシーブの開度が
的確に現出され難くなって、それに起因した選別効率や
選別精度の低下を招くようになることから、選別効率や
選別精度の向上をより効果的に図る上で改善の余地があ
った。
【0004】本発明の目的は、カウンタウェイトに簡単
な改良を加えることで、選別効率や選別精度の向上をよ
り効果的に図れるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔構成〕上記目的を達成
するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、シ
ーブケースに装備されるチャフシーブに、前後方向に所
定間隔を隔てて並設されるチャフリップ板群を各上端に
設定された横向き支点周りに連動揺動自在に連結して、
前記チャフシーブを開度調節可能に構成するとともに、
その開度が前記チャフシーブ上の処理物重量に応じて変
化するように前記チャフリップ板群を閉じ側に弾性付勢
する開度調節バネを設けた脱穀装置のシーブケース構造
において、前記チャフリップ板に、その延出方向とは逆
方向に延出するように連結されることで、前記シーブケ
ースの揺動に伴う前記チャフリップ板群の自重揺動を阻
止するカウンタウェイトを設けるとともに、該カウンタ
ウェイトを、その前記チャフリップ板との連結点、支
点、及び重心のそれぞれが略一直線上に並ぶように形成
し、かつ、それら連結点、支点、及び重心を結ぶ線が、
前記チャフシーブの開度が大きいときに、前記シーブケ
ースの前部を揺動自在に支持する支持アームの揺動軌跡
に略沿った傾斜姿勢となるように設定した。
【0006】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、カウンタウェイトは、シーブケースの揺動駆動時に
は、シーブケースの揺動に伴うチャフリップ板群の自重
による開閉作動を阻止し、又、チャフシーブの開度が大
きいとき、言い換えると、通常の刈り取り走行によって
刈取部で刈り取られた穀稈が脱穀装置に途切れなく搬送
されることでチャフシーブ上に多くの処理物が供給され
ているときには、シーブケースの前部を揺動自在に支持
する支持アームの揺動軌跡に略沿った傾斜姿勢になるこ
とで、それ自体がシーブケースの揺動駆動に伴って横向
き支点周りに振動することを効果的に抑制するようにな
る。つまり、チャフリップ板群の自重による開閉作動を
阻止できるとともに、カウンタウェイトの振動に起因し
たチャフリップ板群の開閉作動を効果的に抑制できるこ
とから、チャフシーブ上の処理物重量に応じたチャフシ
ーブの開度をより的確に現出できるようになり、もっ
て、選別効率や選別精度の向上をより効果的に図れるよ
うになる。
【0007】〔効果〕従って、カウンタウェイトの形状
及び取り付け姿勢に、シーブケースの揺動方向やチャフ
シーブの開度状態などを考慮した簡単な改良を加えるこ
とによって、選別効率や選別精度の向上をより効果的に
図れるようになった。
【0008】〔構成〕本発明のうちの請求項2記載の発
明では、上記請求項1記載の発明において、前記カウン
タウェイトにおける前記支点から前記連結点までの距離
を、前記チャフリップ板における前記横向き支点から前
記連結点までの距離よりも短くなるように設定した。
【0009】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、カウンタウェイトにおける支点からチャフリップ板
との連結点までの距離が、チャフリップ板における上端
の横向き支点からカウンタウェイトとの連結点までの距
離よりも短い分、シーブケースの揺動駆動時におけるチ
ャフリップ板群の自重開閉動(振動)がカウンタウェイ
トに伝わり難くなることから、カウンタウェイトによる
チャフリップ板群の自重開閉抑制効果が向上するように
なり、これによって、チャフシーブ上の処理物重量に応
じたチャフシーブの開度をより的確に現出することがで
きるので、選別効率や選別精度の向上をより効果的に図
れるようになる。
【0010】又、チャフリップ板との連結点からチャフ
リップ板の延出方向とは逆方向の上方に向けて延出する
カウンタウェイトの全長を短くすることができるので、
カウンタウェイトを、そのチャフリップ板との連結点、
支点、及び重心のそれぞれが略一直線上に並ぶように形
成しながらも、シーブケースの側壁高さ内に納めること
ができるようになる。
【0011】〔効果〕従って、カウンタウェイトを装備
する上での省スペース化を図りながらも、選別効率や選
別精度の向上をより効果的に図れるようになった。
【0012】
【発明の実施の形態】図1にはコンバインの全体側面が
示されており、このコンバインは、左右一対のクローラ
式走行装置Aで走行する走行機体Bの前部に刈取部Cを
昇降可能に連結し、走行機体Bに脱穀装置D及び穀粒タ
ンクEを搭載するとともに、穀粒タンクEの前方箇所に
搭乗運転部Fを形成することによって構成されている。
【0013】図2に示すように、脱穀装置Dは、その左
側部に配備されたフィードチェーン1により横向き姿勢
で挾持搬送される刈取穀稈の穂先側に対して脱穀処理を
施す脱穀部D1、脱穀部D1からの処理物に対して選別
処理を施す選別部D2、及び、選別部D2にて選別され
た処理物のうちの1番物と2番物とを回収する回収部D
3、などによって構成されている。
【0014】脱穀部D1は、前後向きの横軸芯P1周り
に回転駆動される扱胴2、扱胴2の下部側に配備された
受網3、及び、受網3の後方に形成された送塵口4、な
どによって構成されており、扱胴2がフィードチェーン
1により挾持搬送される刈取穀稈から穀粒を分離して単
粒化し、その単粒化した穀粒や切れワラなどを受網3か
ら選別部D2に漏下させるとともに、受網3から漏下し
なかった穀粒や切れワラなどを送塵口4から選別部D2
に排出するようになっている。
【0015】選別部D2は、前側の左右両側部が左右向
きの横軸芯P2周りに前後揺動可能な支持アーム5に吊
り下げ支持された状態で受網3の下方に配設されたシー
ブケース6、及び、シーブケース6の前下方に配設され
た唐箕7、などによって構成されており、シーブケース
6が、その後部に配設された偏芯式駆動機構8の作動で
揺動駆動されることによって脱穀部D1からの処理物に
対して篩い選別を施すとともに、唐箕7が、シーブケー
ス6に向けて選別風を供給することによって、シーブケ
ース6により篩い選別される処理物に対して風力選別を
付加するようになっている。そして、これらの選別作動
によって、脱穀部D1からの処理物を、1番物としての
穀粒と、2番物としての穀粒と切れワラなどとの混在物
と、3番物としての切れワラなどとに選別するようにな
っている。
【0016】回収部D3は、シーブケース6の前部下方
に形成された1番物回収部9、及び、シーブケース6の
後部下方に形成された2番物回収部10、などによって
構成されている。1番物回収部9は、選別部D2にて選
別処理された処理物のうちの1番物を回収するととも
に、その回収した1番物を、その底部に左右向きに配備
された1番スクリュー11によって、その右端に連通接
続された揚送スクリュー12(図1参照)に向けて搬送
するよう構成されている。2番物回収部10は、選別部
D2にて選別処理された処理物のうちの2番物を回収す
るとともに、その回収した2番物を、その底部に左右向
きに配備された2番スクリュー13によって、その右端
に連通接続された2番還元スクリュー14に向けて搬送
するよう構成されている。
【0017】尚、揚送スクリュー12は、1番スクリュ
ー11にて搬送された1番物を揚送して脱穀装置Dの右
側方に並設された穀粒タンクEに対して上方から供給す
るよう構成されている。又、2番還元スクリュー14
は、2番スクリュー13にて搬送された2番物を揚送し
てシーブケース6に還元するよう構成されている。
【0018】図2及び図3に示すように、シーブケース
6は、シーブケース6の上部前端に配備された第1グレ
ンパン15、第1グレンパン15の後端に連なる状態で
後方に向けて延設された複数の第1篩線16、第1篩線
16の下方から後方に向けて延出する状態で配設された
第1チャフシーブ(請求項に記載のチャフシーブ)1
7、第1チャフシーブ17の後半部上方に配設された第
2グレンパン18、第2グレンパン18から後方に向け
て延設された第1ストローラック19と複数の第2篩線
20、第1チャフシーブ17の後端に連なる状態で配設
された第2チャフシーブ21、第2チャフシーブ21の
後端に連なる状態で配備された第2ストローラック2
2、第1チャフシーブ16の前部下方に配備された第3
グレンパン23、及び、第3グレンパン23の後端に連
なる状態で配設されたグレンシーブ24、などによって
構成されるとともに、第1チャフシーブ17の前方箇所
に、第1風路25を介して供給される唐箕7からの選別
風を第1篩線16に向けて流動させる第1開口6Aと、
第2風路26を介して供給される唐箕7からの選別風を
第1チャフシーブ17に向けて流動させる第2開口6B
とが形成されている。
【0019】第1グレンパン15は、受網3の前半部か
ら漏下した処理物を受け止めて比重差選別しながら後方
に向けて移送するようになっている。複数の第1篩線1
6は、受網3の前後中間部から漏下した処理物と第1グ
レンパン15により移送された処理物の中から比重の重
い穀粒などを粗選別して漏下させながら、残りの処理物
を後方に向けて移送するようになっている。第1チャフ
シーブ17は、受網3の後部から漏下した処理物と複数
の第1篩線16を経由した処理物の中から穀粒などを粗
選別して漏下させながら、残りの処理物を後方に向けて
移送するようになっている。第1ストローラック19
は、送塵口4から排出された処理物の中から穀粒などを
篩い選別して漏下させるとともに、残りの処理物を後方
に向けて移送するようになっている。第2グレンパン1
8は、第1ストローラック19を漏下した処理物を比重
差選別しながら後方に向けて移送するようになってい
る。複数の第2篩線20は、第2グレンパン18により
移送された処理物と第1ストローラック19を経由した
処理物の中から穀粒などを粗選別して漏下させながら、
残りの処理物を後上方に向けて移送するようになってい
る。第2チャフシーブ21は、第1チャフシーブ17に
より移送された処理物と複数の第2篩線20から漏下し
た処理物の中から穀粒などを粗選別して2番物回収部1
0に漏下させるとともに、残りの処理物を後方に向けて
移送するようになっている。第2ストローラック22
は、複数の第2篩線20及び第2チャフシーブ21によ
り移送された処理物の中から穀粒などを篩い選別して2
番物回収部10に漏下させるとともに、残りの比重の軽
い切れワラなどを後方に向けて移送して機外に排出する
ようになっている。第3グレンパン23は、第1チャフ
シーブ17の前部から漏下した処理物を比重差選別しな
がら後方に向けて移送するようになっている。グレンシ
ーブ24は、第3グレンパン23により移送された処理
物と第1チャフシーブ17の後部側から漏下した処理物
の中から穀粒を精選別して1番物回収部9に漏下させる
とともに、残りの処理物を後方に向けて移送して2番物
回収部10に供給するようになっている。
【0020】尚、図2及び図3に示す符号27は、複数
の第2篩線20から漏下した処理物の第1開口6Aから
の流出を防止する流出防止板であり、符号28は、第1
チャフシーブ17に向けての選別風の流動を許容しなが
ら第1チャフシーブ17の前端部から漏下した処理物の
第2開口6Bからの流出を防止する多孔板である。
【0021】図3〜6に示すように、第1チャフシーブ
17は、前後方向に所定間隔を隔てて並設されるチャフ
リップ板17A群を、それらの各上端に設定された横軸
芯P3周りで連動揺動自在となるように、第1連結部材
29を介してシーブケース6の左右両側壁6Cに枢支連
結するとともに、それらの下端同士を第2連結部材30
にて連動連結することによって開度調節可能に構成され
ている。又、第1チャフシーブ17には、チャフリップ
板17A群を閉じ側に弾性付勢する引っ張りバネ31が
備えられており、これによって、第1チャフシーブ17
上に堆積する処理物量が多くなることや収穫する作物が
濡れ気味であることによって第1チャフシーブ17に作
用する処理物重量が重くなるほど、その重量で、チャフ
リップ板17A群が引っ張りバネ31の付勢力に抗して
開き側に下降揺動するようになることから、第1チャフ
シーブ17の開度を、第1チャフシーブ17上の処理物
重量に略比例する状態で大きくすることができ、逆に、
第1チャフシーブ17上に堆積する処理物量が少なくな
ることや収穫する作物が乾き気味であることによって第
1チャフシーブ17に作用する処理物重量が軽くなるほ
ど、引っ張りバネ31の付勢力でチャフリップ板17A
群が閉じ側に上昇揺動するようになることから、第1チ
ャフシーブ17の開度を、第1チャフシーブ17上の処
理物重量に略比例する状態で小さくすることができるよ
うになっている。
【0022】つまり、引っ張りバネ31は、第1チャフ
シーブ17を、その開度が第1チャフシーブ17上の処
理物重量に応じて変化する重量感知式に構成するための
開度調節バネであり、開度調節可能な第1チャフシーブ
17に開度調節バネ31を設けるだけの簡単な構成で、
第1チャフシーブ17上に堆積する処理物量が多くなる
ことや処理物が濡れ気味になることに起因して第1チャ
フシーブ17から処理物が漏下し難くなる場合には、そ
れに伴う処理物重量の増加で第1チャフシーブ17の開
度を大きくすることができて、処理物のうちの比重の重
い穀粒の第1チャフシーブ17から精選別部である第3
グレンパン23やグレンシーブ24に向けての漏下を促
進させることができ、逆に、第1チャフシーブ17上に
堆積する処理物量が少なくなることや処理物が乾き気味
になることに起因して第1チャフシーブ17から処理物
が漏下し易くなる場合には、それに伴う処理物重量の減
少で第1チャフシーブ17の開度を小さくすることがで
きて、処理物のうちの比重の軽い切れワラなどの第1チ
ャフシーブ17から精選別部である第3グレンパン23
やグレンシーブ24に向けての漏下を抑制することがで
きるので、構成の簡素化並びに製造コストの低減化を図
りながらも選別効率並びに選別精度の向上を図れるよう
になっている。
【0023】しかも、第1チャフシーブ17の開度調節
を第1チャフシーブ17上の処理物重量で直接的に行う
ことによって、第1チャフシーブ17の開度調節を、そ
のときの第1チャフシーブ17上の処理物の状態に応じ
て俊敏に行うことができるので、第1チャフシーブ17
の実開度と第1チャフシーブ17上の処理物の状態に応
じた第1チャフシーブ17の最適開度との誤差を極僅か
なものにすることができるようになっている。
【0024】第2連結部材30において、所定のチャフ
リップ板17Aの遊端左側部に連結されるピン32に
は、その左端部側が第2連結部材30から左外側方に向
けて延出する長尺のものが採用されている。一方、シー
ブケース6の左側壁6Cには、第1チャフシーブ17の
開閉動作に伴うピン32の移動を許容する長孔6aが形
成されている。長孔6aは、長尺のピン32が装着され
たチャフリップ板17Aの揺動支点である横軸芯P3を
中心とした円弧状に形成されており、その上端にピン3
2が接当する状態では第1チャフシーブ17が限界最小
開度(略全閉状態)になり、又、その下端にピン32が
接当する状態では第1チャフシーブ17が限界最大開度
(全開状態)になるように、第1チャフシーブ17の開
閉動作に伴うピン32の移動を規制するようになってい
る。シーブケース6における左側壁6Cの横外側には、
第1チャフシーブ17の最小開度を設定するための操作
レバー33が配備されている。
【0025】シーブケース6の左側壁6Cにおいて、所
定のチャフリップ板17Aを横軸芯P3周りに揺動自在
に支持する第1連結部材29の支軸34と長孔6aとの
間における所定位置には、操作レバー33を横軸芯P4
周りに揺動操作可能に支持する支点ピン6bが突設され
ている。操作レバー33の揺動支点側箇所には、第1チ
ャフシーブ17の開閉動作に伴うピン32の移動を許容
する長孔33aが形成されている。操作レバー33にお
ける揺動支点側箇所の上部に屈曲形成された支持片33
Aと、所定のチャフリップ板17Aにおける左側のピン
32とに亘って開度調節バネ31が掛け渡されている。
シーブケース6の左側壁6Cには、横外側方に向けて弾
性変形可能な操作レバー33の遊端に形成された係合孔
33bとの係合で操作レバー33を所望の操作位置に固
定保持する6つの係合突起6cが所定ピッチで突設され
ている。
【0026】この構成から、操作レバー33の係合孔3
3bをいずれかの係合突起6cに係合させると、その操
作位置に応じたシーブケース6側の長孔6aと操作レバ
ー33の長孔33aとの重なり具合が現出されて、所定
のチャフリップ板17Aにおける左側のピン32の移動
範囲が制限されるようになり、又、操作レバー33の係
合孔33bを前上方側の3つの係合突起6cに係合させ
ると、前上方側の係合突起6cに係合させるほど操作レ
バー33の支持片33Aと所定のチャフリップ板17A
における左側のピン32との距離が大きくなって、開度
調節バネ31の付勢力が強められるようになることか
ら、収穫する作物の種類や濡れ具合を考慮した第1チャ
フシーブ17の最小開度、処理物重量による第1チャフ
シーブ17の開度調節範囲、並びに、処理物重量による
第1チャフシーブ17の開度調節操作の難易度を設定で
きるようになっている。
【0027】ちなみに、収穫する作物の種類が稲のよう
に脱穀処理時に切れワラなどが発生し難く、第1チャフ
シーブ17上に堆積する処理物の殆どが穀粒になるもの
である場合や、収穫する作物が濡れ気味であることによ
って、第1チャフシーブ17上の処理物が第1チャフシ
ーブ17から漏下し難く詰まる虞がある場合には、操作
レバー33を操作して、第1チャフシーブ17の最小開
度が大きくなり、かつ、処理物重量による第1チャフシ
ーブ17の開度調節操作が行われ易くなるように設定し
ておくことによって、比重の重い穀粒の第1チャフシー
ブ17から精選別部である第3グレンパン23やグレン
シーブ24に向けての漏下を促進させることができて、
第1チャフシーブ17での処理物詰まりの発生を回避で
きるようになることから、選別効率の向上をより効果的
に図れるようになっている。
【0028】又逆に、収穫する作物の種類が麦のように
脱穀処理時に切れワラなどが発生し易く、第1チャフシ
ーブ17上に堆積する処理物に多くの切れワラなどが含
まれるようになるものである場合や、収穫する作物が乾
き気味であることによって、第1チャフシーブ17から
多くの切れワラなどが穀粒とともに漏下し易くなるもの
である場合には、操作レバー33を操作して、第1チャ
フシーブ17の最小開度が小さくなり、かつ、処理物重
量による第1チャフシーブ17の開度調節操作が行われ
難くなるように設定しておくことによって、比重の軽い
切れワラなどの第1チャフシーブ17から精選別部であ
る第3グレンパン23やグレンシーブ24に向けての漏
下を抑制できるようになることから、選別精度の向上を
より効果的に図れるようになっている。
【0029】尚、第1チャフシーブ17の最小開度は、
操作レバー33の係合孔33bを前上方側の係合突起6
bに係合させるほど小さい開度に設定することができ、
又、操作レバー33の係合孔33bを後下方側の係合突
起6bに係合させるほど大きい開度に設定することがで
きるようになっている。
【0030】図3〜5に示すように、シーブケース6の
左外側には、所定のチャフリップ板17Aに左側のピン
32を介して連結されるとともに、シーブケース6の左
側壁6Cに突設された支点ピン6bに横軸芯P4周りに
揺動可能に支持されることで、所定のチャフリップ板1
7Aの延出方向と逆方向に延出する状態となって、シー
ブケース6の揺動に伴うチャフリップ板17A群の自重
揺動を阻止するカウンタウェイト35が配設されてい
る。
【0031】カウンタウェイト35は、その所定のチャ
フリップ板17Aとの連結点P5となるピン32と、そ
の支点P4となる支点ピン6bと、重心P6のそれぞれ
が一直線上に並ぶように形成されるとともに、それら連
結点P5、支点P4、及び重心P6を結ぶ線Lが、第1
チャフシーブ17の開度が大きいときに、シーブケース
6の前部を揺動自在に支持する支持アーム5の揺動軌跡
Kに略沿った傾斜姿勢となるように設定されている〔図
3参照〕。
【0032】この構成から、カウンタウェイト35は、
シーブケース6の揺動駆動時には、シーブケース6の揺
動に伴うチャフリップ板17A群の自重による開閉作動
を阻止し、又、第1チャフシーブ17の開度が大きいと
き、つまり、通常の刈り取り走行によって刈取部Cで刈
り取られた穀稈が脱穀装置Dに途切れなく搬送されるこ
とで第1チャフシーブ17上に多くの処理物が供給され
ているときには、シーブケース6の前部を揺動自在に支
持する支持アーム5の揺動軌跡Kに略沿った傾斜姿勢に
なることで、それ自体がシーブケース6の揺動駆動に伴
って支点P4周りに振動することを効果的に抑制できる
ようになっており、これによって、チャフリップ板17
A群の自重による開閉作動を阻止できるとともに、カウ
ンタウェイト35の振動に起因したチャフリップ板17
A群の開閉作動をも効果的に抑制できることから、第1
チャフシーブ17上の処理物重量に応じた第1チャフシ
ーブ17の開度をより的確に現出できるようになり、も
って、選別効率や選別精度の向上をより効果的に図れる
ようになっている。
【0033】カウンタウェイト35は、その支点P4か
ら連結点P5までの距離R1が、チャフリップ板17A
の横向き支点P3から連結点P5までの距離R2の約半
分になるように設定されており、その分、シーブケース
6の揺動駆動時におけるチャフリップ板17A群の自重
開閉動(振動)がカウンタウェイト35に伝わり難くな
ることから、カウンタウェイト35によるチャフリップ
板17A群の自重開閉抑制効果が向上するようになり、
これによって、第1チャフシーブ17上の処理物重量に
応じた第1チャフシーブ17の開度をより的確に現出す
ることができるので、選別効率や選別精度の向上をより
効果的に図れるようになっている。
【0034】又、所定のチャフリップ板17Aとの連結
点P5からチャフリップ板17Aの延出方向とは逆方向
の上方に向けて延出するカウンタウェイト35の全長を
短くすることができるので、カウンタウェイト35を、
そのチャフリップ板17Aとの連結点P5、支点P4、
及び重心P6のそれぞれが略一直線上に並ぶように形成
しながらも、シーブケース6の側壁6C高さ内に納める
ことができるようになっている。
【0035】尚、図4及び図5に示す符号35aは、第
1チャフシーブ17の開度が変更されるのに伴って、支
点位置の異なる所定のチャフリップ板17Aとカウンタ
ウェイト35とが連動揺動する際に、それらを連結する
ピン32のカウンタウェイト35に対する変位を許容す
るように、カウンタウェイト35における所定のチャフ
リップ板17Aとの連結部に線Lに沿って形成された長
孔である。
【0036】図3に示すように、操作レバー33及び各
係合突起6cは脱穀装置Dの左側壁に形成された点検口
36に臨むようになっており、この点検口36から、収
穫する作物の種類や濡れ具合などに応じた第1チャフシ
ーブ17の最小開度を設定するための操作レバー33の
各係合突起6cに対する係合位置の変更操作を容易に行
えるようになっている。
【0037】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 カウンタウェイト35としては、その連結点P5、
支点P4、及び重心P6を結ぶ線Lが、第1チャフシー
ブ17の開度が大きいほど、シーブケース6の前部を揺
動自在に支持する支持アーム5の揺動軌跡Kに略沿った
傾斜姿勢となるように姿勢設定されたものであってもよ
い。 カウンタウェイト35における支点P4から連結点
P5までの距離R1は、シーブケース6の側壁6C高さ
や第1チャフシーブ17の処理面積などに応じて種々の
変更が可能であり、例えば、カウンタウェイト35にお
ける支点P4から連結点P5までの距離R1が、チャフ
リップ板17Aの横向き支点P3から連結点P5までの
距離R2に対して2/3程度の長さになるように設定し
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】脱穀装置の縦断側面図
【図3】支持アームの揺動軌跡とカウンタウェイトの姿
勢との関係を示す要部の縦断側面図
【図4】第1チャフシーブの構成とカウンタウェイトの
取り付け構造を示す展開縦断側面図
【図5】第1チャフシーブの構成とカウンタウェイトの
取り付け構造を示す要部の横断平面図
【図6】第1チャフシーブの構成とカウンタウェイトの
取り付け構造を示す要部の縦断正面図
【符号の説明】
5 支持アーム 6 シーブケース 17 チャフシーブ 17A チャフリップ板 31 開度調節バネ 35 カウンタウェイト K 揺動軌跡 L 線(連結点と支点と重心とを結ぶ線) P3 横向き支点 P4 支点 P5 連結点 P6 重心 R1 距離(カウンタウェイトにおける支点から連結
点までの距離) R2 距離(チャフリップ板における横向き支点から
連結点までの距離)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01F 12/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シーブケースに装備されるチャフシーブ
    に、前後方向に所定間隔を隔てて並設されるチャフリッ
    プ板群を各上端に設定された横向き支点周りに連動揺動
    自在に連結して、前記チャフシーブを開度調節可能に構
    成するとともに、その開度が前記チャフシーブ上の処理
    物重量に応じて変化するように前記チャフリップ板群を
    閉じ側に弾性付勢する開度調節バネを設けた脱穀装置の
    シーブケース構造であって、 前記チャフリップ板に、その延出方向とは逆方向に延出
    するように連結されることで、前記シーブケースの揺動
    に伴う前記チャフリップ板群の自重揺動を阻止するカウ
    ンタウェイトを設けるとともに、該カウンタウェイト
    を、その前記チャフリップ板との連結点、支点、及び重
    心のそれぞれが略一直線上に並ぶように形成し、かつ、
    それら連結点、支点、及び重心を結ぶ線が、前記チャフ
    シーブの開度が大きいときに、前記シーブケースの前部
    を揺動自在に支持する支持アームの揺動軌跡に略沿った
    傾斜姿勢となるように設定してある脱穀装置のシーブケ
    ース構造。
  2. 【請求項2】 前記カウンタウェイトにおける前記支点
    から前記連結点までの距離を、前記チャフリップ板にお
    ける前記横向き支点から前記連結点までの距離よりも短
    くなるように設定してある請求項1記載の脱穀装置のシ
    ーブケース構造。
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