JP2001238524A - 脱穀装置のシーブケース構造 - Google Patents

脱穀装置のシーブケース構造

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JP2001238524A
JP2001238524A JP2000055121A JP2000055121A JP2001238524A JP 2001238524 A JP2001238524 A JP 2001238524A JP 2000055121 A JP2000055121 A JP 2000055121A JP 2000055121 A JP2000055121 A JP 2000055121A JP 2001238524 A JP2001238524 A JP 2001238524A
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chaff sheave
chaff
unit
sheave
processed material
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JP2000055121A
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English (en)
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Hiroyuki Kondo
博幸 近藤
Koji Hamaya
功二 濱谷
Toyokazu Kawabata
豊和 川畑
Koji Tsutsumi
幸二 堤
Junichi Genno
順一 源埜
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャフシーブを、製造コストを大幅に削減で
きる重量感知式に構成しながらも、チャフシーブ上での
処理物の分布を考慮した好適な開度調節を行えるように
して、製造コストの削減を図りながら選別効率並びに選
別精度の向上を図れるようにする。 【解決手段】 シーブケース6に装備されるチャフシ
ーブ17を複数のチャフシーブユニット17Uで構成
し、各チャフシーブユニット17Uに前後方向に所定間
隔を隔てて並設されるチャフリップ板17A群を各上端
に設定された横向き支点P3周りに連動揺動自在に連結
して、各チャフシーブユニット17Uを開度調節可能に
構成するとともに、それらの各開度が各チャフシーブユ
ニット17U上の処理物重量に応じて独自に変化するよ
うに、各チャフシーブユニット17Uごとにチャフリッ
プ板17A群を閉じ側に弾性付勢する開度調節バネ31
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開度調節可能なチ
ャフシーブを備えた脱穀装置のシーブケース構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような脱穀装置のシーブケ
ース構造としては、チャフシーブ上の処理物の層厚を処
理物量として検出するセンサ、及び、チャフシーブを開
度調節駆動する電動モータなどを設けるとともに、制御
装置に、センサからの検出情報に基づいて電動モータの
作動を制御する制御機能を備えることによって、チャフ
シーブ上の処理物量に応じたチャフシーブの開度調節を
行えるように構成したものがあるが、この構成では、価
格の高いセンサや電動モータを設ける必要があることか
ら製造コストが嵩むようになっていた。
【0003】そこで近年では、例えば特開平10−22
9737号公報で開示されているように、チャフシーブ
に前後方向に所定間隔を隔てて並設されるチャフリップ
板群を各上端に設定された横向き支点周りに連動揺動自
在に連結するとともに、チャフシーブの左右一側部にチ
ャフリップ板群を閉じ側に弾性付勢する単一の開度調節
バネを設けて、チャフシーブを、その開度がチャフシー
ブ上の処理物重量に応じて変化する重量感知式に構成す
ることで、製造コストを大幅に削減しながらも、チャフ
シーブ上の処理物量に応じたチャフシーブの開度調節を
行えるようにすることが考えられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、チャフ
シーブにおいては、例えば、刈取穀稈に脱穀処理を施す
扱胴の回転方向との関係から、チャフシーブにおける扱
胴回転方向上手側領域(一般的にはチャフシーブの左側
領域)よりも扱胴回転方向下手側領域(一般的にはチャ
フシーブの右側領域)の方が処理物量が多くなり、又、
処理物の移送方向などとの関係から、チャフシーブにお
ける後側領域よりも前側領域の方が処理物中の穀粒の割
合が多くなる、というように、チャフシーブ上での処理
物の分布が異なるようになるのに対し、上記の従来技術
では、チャフシーブ上の処理物の総重量に基づいてチャ
フシーブの全体が同じ開度に調節されるようになること
から、チャフシーブ上での処理物の分布を考慮した開度
調節が行えないようになっていた。
【0005】その結果、チャフシーブの開度に対して処
理物量が多くなるチャフシーブの所定領域では、その領
域上に堆積する処理物量が多くなることで、処理物のう
ちの比重の重い穀粒が、穀粒を回収する1番物回収部側
に向けて漏下し難くなって、比重の軽い切れワラなどと
ともに穀粒や切れワラなどの混在物を回収する2番物回
収部側に向けて移送されるようになることから、選別効
率の低下を招くようになり、逆に、チャフシーブの開度
に対して処理物量が少なくなるチャフシーブの所定領域
では、その領域上に堆積する処理物量が少なくなること
で、比重の軽い切れワラなどが比重の重い穀粒とともに
1番物回収部側に向けて漏下し易くなることから、選別
精度の低下を招くようになっていた。
【0006】又、チャフシーブの開度に対して処理物中
の穀粒の割合が多くなるチャフシーブの所定領域では、
1番物回収部側に向けて漏下せずに比重の軽い切れワラ
などとともに2番物回収部側に向けて移送される穀粒の
割合が多くなることから、選別効率の低下を招くように
なり、逆に、チャフシーブの開度に対して処理物中の穀
粒の割合が少なくなるチャフシーブの所定領域では、2
番物回収部側に向けて移送されずに比重の重い穀粒とと
もに1番物回収部側に向けて漏下する切れワラなどの割
合が多くなることから、選別精度の低下を招くようにな
っていた。
【0007】本発明の目的は、チャフシーブを、製造コ
ストを大幅に削減できる重量感知式に構成しながらも、
チャフシーブ上での処理物の分布を考慮した好適な開度
調節を行えるようにして、製造コストの削減を図りなが
ら選別効率並びに選別精度の向上を図れるようにするこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】〔構成〕上記目的を達成
するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、シ
ーブケースに装備されるチャフシーブを複数のチャフシ
ーブユニットで構成し、各チャフシーブユニットに前後
方向に所定間隔を隔てて並設されるチャフリップ板群を
各上端に設定された横向き支点周りに連動揺動自在に連
結して、各チャフシーブユニットを開度調節可能に構成
するとともに、それらの各開度が各チャフシーブユニッ
ト上の処理物重量に応じて独自に変化するように、各チ
ャフシーブユニットごとに前記チャフリップ板群を閉じ
側に弾性付勢する開度調節バネを設けた。
【0009】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、チャフシーブを、それぞれに掛かる処理物重量で独
自に開度調節される複数のチャフシーブユニットで構成
していることから、チャフシーブ上での処理物の分布を
考慮した選別を行えるようになる。
【0010】その結果、例えば、処理物量が多くなるチ
ャフシーブの所定領域では、処理物量が多い分だけ処理
物重量が重くなることによって、又、処理物中の穀粒の
割合が多くなるチャフシーブの所定領域では、比重の重
い穀粒の割合が多い分だけ処理物重量が重くなることに
よって、それらの所定領域に位置するチャフシーブユニ
ットの開度が大きくなって、処理物のうちの比重の重い
穀粒のチャフシーブの下方に配設される穀粒回収用の1
番物回収部側に向けての漏下を促進させるようになる。
【0011】逆に、処理物量が少なくなるチャフシーブ
の所定領域では、処理物量が少ない分だけ処理物重量が
軽くなることによって、又、処理物中の穀粒の割合が少
なくなるチャフシーブの所定領域では、比重の重い穀粒
の割合が少ない分だけ処理物重量が軽くなることによっ
て、それらの所定領域に位置するチャフシーブユニット
の開度が小さくなって、処理物のうちの比重の軽い切れ
ワラなどの1番物回収部側に向けての漏下を抑制するよ
うになる。
【0012】又、チャフシーブを複数のチャフシーブユ
ニットで構成することによって、チャフシーブユニット
ごとに装備されるチャフリップ板群の全体重量を軽くす
ることができるとともに、それらを閉じ側に弾性付勢す
る開度調節バネとして付勢力の弱いものを採用すること
ができ、その分、チャフリップ板群が開閉操作される際
の慣性を弱めることができるとともに、チャフシーブユ
ニット上の処理物重量が変化する際の重量感知を敏感に
することができるので、チャフシーブユニット上の処理
物重量に応じた開度の現出を迅速に行えるようになる。
【0013】〔効果〕従って、チャフシーブを、製造コ
ストを大幅に削減できる重量感知式に構成しながらも、
チャフシーブ上での処理物の分布を考慮した好適な開度
調節を行えるとともに、処理物重量に応じた開度の現出
を迅速に行えるようになることから、製造コストの削減
を図りながら選別効率並びに選別精度の向上を効果的に
図れるようになった。
【0014】〔構成〕本発明のうちの請求項2記載の発
明では、上記請求項1記載の発明において、前記チャフ
シーブを左右に並設されるチャフシーブユニットで構成
した。
【0015】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、刈取穀稈に脱穀処理を施す扱胴の回転方向との関係
により、チャフシーブの扱胴回転方向上手側領域となる
左側領域よりも扱胴回転方向下手側領域となる右側領域
の方が処理物量が多くなると、そのときの処理物重量の
差だけ、処理物量が多くなる右側のチャフシーブユニッ
トは、その開度が左側のチャフシーブユニットの開度よ
りも大きくなって比重の重い穀粒の1番物回収部側に向
けての漏下を促進させるようになり、逆に、処理物量が
少なくなる左側のチャフシーブユニットは、その開度が
右側のチャフシーブユニットの開度よりも小さくなって
比重の軽い切れワラなどの1番物回収部側に向けての漏
下を抑制するようになる。
【0016】〔効果〕従って、扱胴の回転方向に関係す
るチャフシーブ上での処理物の分布を考慮した好適な開
度調節を行えるようになることから、選別効率並びに選
別精度の向上を効果的に図れるようになった。
【0017】〔構成〕本発明のうちの請求項3記載の発
明では、上記請求項1記載の発明において、前記チャフ
シーブを前後に並設されるチャフシーブユニットで構成
した。
【0018】〔作用〕上記請求項3記載の発明による
と、処理物の移送方向などとの関係により、チャフシー
ブにおける後側領域よりも前側領域の方が処理物中の穀
粒の割合が多くなると、そのときの比重の重い穀粒量の
差に起因した処理物重量の差だけ、処理物中の穀粒の割
合が多くなる前側のチャフシーブユニットは、その開度
が後側のチャフシーブユニットの開度よりも大きくなっ
て比重の重い穀粒の1番物回収部側に向けての漏下を促
進させるようになり、逆に、処理物中の穀粒の割合が少
なくなる後側のチャフシーブユニットは、その開度が前
側のチャフシーブユニットの開度よりも小さくなって比
重の軽い切れワラなどの1番物回収部側に向けての漏下
を抑制するようになる。
【0019】〔効果〕従って、処理物の移送方向などに
関係するチャフシーブ上での処理物の分布を考慮した好
適な開度調節を行えるようになることから、選別効率並
びに選別精度の向上を効果的に図れるようになった。
【0020】〔構成〕本発明のうちの請求項4記載の発
明では、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明
において、前記開度調節バネを前記チャフシーブユニッ
トの左右に配設した。
【0021】〔作用〕上記請求項4記載の発明による
と、開度調節バネをチャフシーブユニットの左右いずれ
か一方にのみ配設した場合に生じ易いチャフリップ板の
拗れを回避できることから、チャフリップ板群の開閉操
作を円滑に行えるようになって、チャフシーブユニット
上の処理物重量に応じた開度の現出を迅速に行えるよう
になり、又、チャフリップ板として薄い板金製のものや
樹脂製のものを採用してチャフシーブの軽量化を図るこ
ともできるようになる。
【0022】〔効果〕従って、処理物重量に応じた開度
の現出を迅速に行えることから選別効率並びに選別精度
の向上を図れる上に、チャフシーブの軽量化をも図れる
ようになった。
【0023】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1にはコンバ
インの全体側面が示されており、このコンバインは、左
右一対のクローラ式走行装置Aで走行する走行機体Bの
前部に刈取部Cを昇降可能に連結し、走行機体Bに脱穀
装置D及び穀粒タンクEを搭載するとともに、穀粒タン
クEの前方箇所に搭乗運転部Fを形成することによって
構成されている。
【0024】図2に示すように、脱穀装置Dは、その左
側部に配備されたフィードチェーン1により横向き姿勢
で挾持搬送される刈取穀稈の穂先側に対して脱穀処理を
施す脱穀部D1、脱穀部D1からの処理物に対して選別
処理を施す選別部D2、及び、選別部D2にて選別され
た処理物のうちの1番物と2番物とを回収する回収部D
3、などによって構成されている。
【0025】脱穀部D1は、前後向きの横軸芯P1周り
に回転駆動される扱胴2、扱胴2の下部側に配備された
受網3、及び、受網3の後方に形成された送塵口4、な
どによって構成されており、扱胴2がフィードチェーン
1により挾持搬送される刈取穀稈から穀粒を分離して単
粒化し、その単粒化した穀粒や切れワラなどを受網3か
ら選別部D2に漏下させるとともに、受網3から漏下し
なかった穀粒や切れワラなどを送塵口4から選別部D2
に排出するようになっている。
【0026】選別部D2は、前側の左右両側部が左右向
きの横軸芯P2周りに前後揺動可能な支持アーム5に吊
り下げ支持された状態で受網3の下方に配設されたシー
ブケース6、及び、シーブケース6の前下方に配設され
た唐箕7、などによって構成されており、シーブケース
6が、その後部に配設された偏芯式駆動機構8の作動で
揺動駆動されることによって脱穀部D1からの処理物に
対して篩い選別を施すとともに、唐箕7が、シーブケー
ス6に向けて選別風を供給することによって、シーブケ
ース6により篩い選別される処理物に対して風力選別を
付加するようになっている。そして、これらの選別作動
によって、脱穀部D1からの処理物を、1番物としての
穀粒と、2番物としての穀粒と切れワラなどとの混在物
と、3番物としての切れワラなどとに選別するようにな
っている。
【0027】回収部D3は、シーブケース6の前部下方
に形成された1番物回収部9、及び、シーブケース6の
後部下方に形成された2番物回収部10、などによって
構成されている。1番物回収部9は、選別部D2にて選
別処理された処理物のうちの1番物を回収するととも
に、その回収した1番物を、その底部に左右向きに配備
された1番スクリュー11によって、その右端に連通接
続された揚送スクリュー12(図1参照)に向けて搬送
するよう構成されている。2番物回収部10は、選別部
D2にて選別処理された処理物のうちの2番物を回収す
るとともに、その回収した2番物を、その底部に左右向
きに配備された2番スクリュー13によって、その右端
に連通接続された2番還元スクリュー14に向けて搬送
するよう構成されている。
【0028】尚、揚送スクリュー12は、1番スクリュ
ー11にて搬送された1番物を揚送して脱穀装置Dの右
側方に並設された穀粒タンクEに対して上方から供給す
るよう構成されている。又、2番還元スクリュー14
は、2番スクリュー13にて搬送された2番物を揚送し
てシーブケース6に還元するよう構成されている。
【0029】図2及び図3に示すように、シーブケース
6は、シーブケース6の上部前端に配備された第1グレ
ンパン15、第1グレンパン15の後端に連なる状態で
後方に向けて延設された複数の第1篩線16、第1篩線
16の下方から後方に向けて延出する状態で配設された
第1チャフシーブ(請求項に記載のチャフシーブ)1
7、第1チャフシーブ17の後半部上方に配設された第
2グレンパン18、第2グレンパン18から後方に向け
て延設された第1ストローラック19と複数の第2篩線
20、第1チャフシーブ17の後端に連なる状態で配設
された第2チャフシーブ21、第2チャフシーブ21の
後端に連なる状態で配備された第2ストローラック2
2、第1チャフシーブ16の前部下方に配備された第3
グレンパン23、及び、第3グレンパン23の後端に連
なる状態で配設されたグレンシーブ24、などによって
構成されるとともに、第1チャフシーブ17の前方箇所
に、第1風路25を介して供給される唐箕7からの選別
風を第1篩線16に向けて流動させる第1開口6Aと、
第2風路26を介して供給される唐箕7からの選別風を
第1チャフシーブ17に向けて流動させる第2開口6B
とが形成されている。
【0030】第1グレンパン15は、受網3の前半部か
ら漏下した処理物を受け止めて比重差選別しながら後方
に向けて移送するようになっている。複数の第1篩線1
6は、受網3の前後中間部から漏下した処理物と第1グ
レンパン15により移送された処理物の中から比重の重
い穀粒などを粗選別して漏下させながら、残りの処理物
を後方に向けて移送するようになっている。第1チャフ
シーブ17は、受網3の後部から漏下した処理物と複数
の第1篩線16を経由した処理物の中から穀粒などを粗
選別して漏下させながら、残りの処理物を後方に向けて
移送するようになっている。第1ストローラック19
は、送塵口4から排出された処理物の中から穀粒などを
篩い選別して漏下させるとともに、残りの処理物を後方
に向けて移送するようになっている。第2グレンパン1
8は、第1ストローラック19を漏下した処理物を比重
差選別しながら後方に向けて移送するようになってい
る。複数の第2篩線20は、第2グレンパン18により
移送された処理物と第1ストローラック19を経由した
処理物の中から穀粒などを粗選別して漏下させながら、
残りの処理物を後上方に向けて移送するようになってい
る。第2チャフシーブ21は、第1チャフシーブ17に
より移送された処理物と複数の第2篩線20から漏下し
た処理物の中から穀粒などを粗選別して2番物回収部1
0に漏下させるとともに、残りの処理物を後方に向けて
移送するようになっている。第2ストローラック22
は、複数の第2篩線20及び第2チャフシーブ21によ
り移送された処理物の中から穀粒などを篩い選別して2
番物回収部10に漏下させるとともに、残りの比重の軽
い切れワラなどを後方に向けて移送して機外に排出する
ようになっている。第3グレンパン23は、第1チャフ
シーブ17の前部から漏下した処理物を比重差選別しな
がら後方に向けて移送するようになっている。グレンシ
ーブ24は、第3グレンパン23により移送された処理
物と第1チャフシーブ17の後部側から漏下した処理物
の中から穀粒を精選別して1番物回収部9に漏下させる
とともに、残りの処理物を後方に向けて移送して2番物
回収部10に供給するようになっている。
【0031】尚、図2及び図3に示す符号27は、複数
の第2篩線20から漏下した処理物の第1開口6Aから
の流出を防止する流出防止板であり、符号28は、第1
チャフシーブ17に向けての選別風の流動を許容しなが
ら第1チャフシーブ17の前端部から漏下した処理物の
第2開口6Bからの流出を防止する多孔板である。
【0032】図3〜7に示すように、第1チャフシーブ
17は、2組のチャフシーブユニット17Uを前後に並
設することによって構成されている。前後の各チャフシ
ーブユニット17Uは、前後方向に所定間隔を隔てて並
設されるチャフリップ板17A群を、それらの各上端に
設定された横軸芯P3周りで連動揺動自在となるよう
に、第1連結部材29を介してシーブケース6の左右両
側壁6Cに枢支連結するとともに、それらの下端同士を
第2連結部材30にて連動連結することによって、開度
調節可能に構成されている。又、各チャフシーブユニッ
ト17Uには、チャフリップ板17A群を閉じ側に弾性
付勢する左右一対の引っ張りバネ31が備えられてお
り、これによって、各チャフシーブユニット17U上に
堆積する処理物量が多くなることや収穫する作物が濡れ
気味であることによって各チャフシーブユニット17U
に作用する処理物重量が重くなるほど、その重量で、各
チャフシーブユニット17Uのチャフリップ板17A群
が対応する引っ張りバネ31の付勢力に抗して開き側に
下降揺動するようになることから、各チャフシーブユニ
ット17Uの開度を、各チャフシーブユニット17U上
の処理物重量に略比例する状態で独自に大きくすること
ができ、逆に、各チャフシーブユニット17U上に堆積
する処理物量が少なくなることや収穫する作物が乾き気
味であることによって各チャフシーブユニット17Uに
作用する処理物重量が軽くなるほど、対応する引っ張り
バネ31の付勢力で、各チャフシーブユニット17Uの
チャフリップ板17A群が閉じ側に上昇揺動するように
なることから、各チャフシーブユニット17Uの開度
を、各チャフシーブユニット17U上の処理物重量に略
比例する状態で各チャフシーブユニット17Uの開度を
独自に小さくすることができるようになっている。
【0033】つまり、左右一対ずつの引っ張りバネ31
は、前後の各チャフシーブユニット17Uを、その開度
が各チャフシーブユニット17U上の処理物重量に応じ
て独自に変化する重量感知式に構成するための開度調節
バネであり、開度調節可能な各チャフシーブユニット1
7Uに開度調節バネ31を設けるだけの簡単な構成で、
各チャフシーブユニット17U上に堆積する処理物量が
多くなることや処理物が濡れ気味になることに起因して
各チャフシーブユニット17Uから処理物が漏下し難く
なる場合には、それに伴う処理物重量の増加で各チャフ
シーブユニット17Uの開度を大きくすることができ
て、処理物のうちの比重の重い穀粒の各チャフシーブユ
ニット17Uから精選別部である第3グレンパン23や
グレンシーブ24に向けての漏下を促進させることがで
き、逆に、各チャフシーブユニット17U上に堆積する
処理物量が少なくなることや処理物が乾き気味になるこ
とに起因して各チャフシーブユニット17Uから処理物
が漏下し易くなる場合には、それに伴う処理物重量の減
少で各チャフシーブユニット17Uの開度を小さくする
ことができて、処理物のうちの比重の軽い切れワラなど
の各チャフシーブユニット17Uから精選別部である第
3グレンパン23やグレンシーブ24に向けての漏下を
抑制することができるので、構成の簡素化並びに製造コ
ストの低減化を図りながらも選別精度及び選別効率の向
上を図れるようになっている。
【0034】又、独自に開度調節可能な2組のチャフシ
ーブユニット17Uを前後に並設して第1チャフシーブ
17を構成していることによって、脱穀部D1での穀稈
搬送方向や選別部D2での処理物移送方向などとの関係
から、処理物量及び処理物中の穀粒の割合が多くなる第
1チャフシーブ17の前側領域つまり前側のチャフシー
ブユニット17Uの開度を、処理物量及び処理物中の穀
粒の割合が少なくなる第1チャフシーブ17の後側領域
つまり後側のチャフシーブユニット17Uの開度より
も、そのときの処理物量と比重の重い穀粒量の差に起因
した処理物重量の差だけ大きくすることができて、比重
の重い穀粒の前側のチャフシーブユニット17Uから精
選別部である第3グレンパン23やグレンシーブ24に
向けての漏下を促進させることができ、逆に、処理物量
及び処理物中の穀粒の割合が少なくなる後側のチャフシ
ーブユニット17Uの開度を、処理物量及び処理物中の
穀粒の割合が多くなる前側のチャフシーブユニット17
Uの開度よりも、そのときの処理物量と比重の重い穀粒
量の差に起因した処理物重量の差だけ小さくすることが
できて、比重の軽い切れワラなどの後側のチャフシーブ
ユニット17Uから精選別部である第3グレンパン23
やグレンシーブ24に向けての漏下を抑制することがで
きるので、選別効率並びに選別精度の向上をより効果的
に図れるようになっている。
【0035】その上、第1チャフシーブ17を前後のチ
ャフシーブユニット17Uで分割構成することによっ
て、分割構成しない場合に比較して、連動揺動するチャ
フリップ板17A群の重量を軽くすることができるとと
もに、それらを閉じ側に弾性付勢する開度調節バネ31
として付勢力の弱いものを採用できることから、チャフ
リップ板17A群が開閉操作される際の慣性を弱めるこ
とができるとともに、チャフシーブユニット17U上の
処理物重量が変化する際の重量感知を敏感にすることが
でき、更に、開度調節バネ31を各チャフシーブユニッ
ト17Uの左右に配設していることによって、開度調節
バネ31をチャフシーブユニット17Uの左右いずれか
一方にのみ配設した場合に生じ易いチャフリップ板17
Aの拗れを回避することができて、チャフリップ板17
A群の開閉操作を円滑にすることができるので、チャフ
シーブユニット17U上の処理物重量に応じた開度の現
出を迅速に行えるようになっている。
【0036】しかも、各チャフシーブユニット17Uの
開度調節を各チャフシーブユニット17U上の処理物重
量で直接的に行うことによって、各チャフシーブユニッ
ト17Uの開度調節を、そのときの各チャフシーブユニ
ット17U上の処理物の状態に応じて俊敏に行うことが
できるので、各チャフシーブユニット17Uの実開度と
各チャフシーブユニット17U上の処理物の状態に応じ
た各チャフシーブユニット17Uの最適開度との誤差を
極僅かなものにすることができるようになっている。
【0037】前後の各チャフシーブユニット17Uの第
2連結部材30において、所定のチャフリップ板17A
の遊端左右両側部に連結されるピン32には、その外側
端側が第2連結部材30から外側方に向けて延出する長
尺のものが採用されている。一方、シーブケース6の左
右両側壁6Cには、各チャフシーブユニット17Uの開
閉動作に伴うピン32の移動を許容する前後一対の長孔
6aが形成されている。各長孔6aは、長尺のピン32
が装着されたチャフリップ板17Aの揺動支点である横
軸芯P3を中心とした円弧状に形成されており、その上
端にピン32が接当する状態ではチャフシーブユニット
17Uが限界最小開度(略全閉状態)になり、又、その
下端にピン32が接当する状態ではチャフシーブユニッ
ト17Uが限界最大開度(全開状態)になるように、各
チャフシーブユニット17Uの開閉動作に伴うピン32
の移動を規制するようになっている。シーブケース6に
おける左右両側壁6Cの横外側には、対応するチャフシ
ーブユニット17Uの最小開度を設定するための操作レ
バー33が前後に配備されている。
【0038】前後の各チャフシーブユニット17Uの第
1連結部材29において、所定のチャフリップ板17A
を横軸芯P3周りに揺動自在に支持する左右の支軸34
には、その外側端側が第1連結部材29から外側方に向
けて延出してシーブケース6の左右の側壁6Cを貫通す
るようになる長尺のものが採用されており、それらの外
端部に対応する操作レバー33が横軸芯P3周りに揺動
操作可能に連結されている。各操作レバー33の揺動支
点側箇所には、横軸芯P3を中心とした円弧状の長孔3
3aが形成されており、この長孔33aは、各チャフシ
ーブユニット17Uの開閉動作に伴うピン32の移動を
許容するようになっている。そして、各操作レバー33
における揺動支点側箇所の上部に屈曲形成された支持片
33Aと、所定のチャフリップ板17Aにおける左右の
ピン32とに亘って開度調節バネ31が掛け渡されてい
る。シーブケース6の左右両側壁6Cにおける各操作レ
バー33の配設箇所には、横外側方に向けて弾性変形可
能な各操作レバー33の遊端に形成された係合孔33b
との係合で各操作レバー33を所望の操作位置で独自に
固定保持する5つの係合突起6bが所定ピッチで突設さ
れている。
【0039】この構成から、各操作レバー33の係合孔
33bをいずれかの係合突起6bに係合させると、その
操作位置に応じたシーブケース6側の長孔6aと操作レ
バー33の長孔33aとの重なり具合が現出されて、所
定のチャフリップ板17Aにおける左右のピン32の移
動範囲が制限されるようになることから、収穫する作物
の種類や濡れ具合を考慮した前後の各チャフシーブユニ
ット17Uの最小開度と処理物重量による各チャフシー
ブユニット17Uの開度調節範囲とを設定できるように
なっている。
【0040】ちなみに、収穫する作物の種類が稲のよう
に脱穀処理時に切れワラなどが発生し難く、チャフシー
ブユニット17U上に堆積する処理物の殆どが穀粒にな
るものである場合や、収穫する作物が濡れ気味であるこ
とによって、チャフシーブユニット17U上の処理物が
チャフシーブユニット17Uから漏下し難く詰まる虞が
ある場合には、各操作レバー33を操作して各チャフシ
ーブユニット17Uの最小開度が大きくなるように開度
設定しておくことによって、比重の重い穀粒の各チャフ
シーブユニット17Uから精選別部である第3グレンパ
ン23やグレンシーブ24に向けての漏下を促進させる
ことができるようになり、各チャフシーブユニット17
Uでの処理物詰まりの発生を回避できるようになること
から、選別効率の向上をより効果的に図れるようになっ
ている。
【0041】又逆に、収穫する作物の種類が麦のように
脱穀処理時に切れワラなどが発生し易く、チャフシーブ
ユニット17U上に堆積する処理物に多くの切れワラな
どが含まれるようになるものである場合や、収穫する作
物が乾き気味であることによって、チャフシーブユニッ
ト17Uから多くの切れワラなどが穀粒とともに漏下し
易くなるものである場合には、各操作レバー33を操作
して各チャフシーブユニット17Uの最小開度が小さく
なるように開度設定しておくことによって、比重の軽い
切れワラなどの各チャフシーブユニット17Uから精選
別部である第3グレンパン23やグレンシーブ24に向
けての漏下を抑制できるようになることから、選別精度
の向上をより効果的に図れるようになっている。
【0042】しかも、脱穀部D1での穀稈搬送方向や選
別部D2での処理物移送方向などとの関係から、処理物
量及び処理物中の穀粒の割合が多くなる前側のチャフシ
ーブユニット17Uの最小開度を、処理物量及び処理物
中の穀粒の割合が少なくなる後側のチャフシーブユニッ
ト17Uの最小開度よりも大きく設定すれば、その分、
比重の重い穀粒の前側のチャフシーブユニット17Uか
ら精選別部である第3グレンパン23やグレンシーブ2
4に向けての漏下を促進させることができ、逆に、処理
物量及び処理物中の穀粒の割合が少なくなる後側のチャ
フシーブユニット17Uの最小開度を、処理物量及び処
理物中の穀粒の割合が多くなる前側のチャフシーブユニ
ット17Uの最小開度よりも小さく設定すれば、その
分、比重の軽い切れワラなどの後側のチャフシーブユニ
ット17Uから精選別部である第3グレンパン23やグ
レンシーブ24に向けての漏下を抑制することができる
ので、選別精度及び選別効率の向上をより効果的に図れ
るようになっている。
【0043】尚、各チャフシーブユニット17Uの最小
開度は、対応する左右の操作レバー33の係合孔33b
を前上方側の係合突起6bに係合させるほど小さい開度
に設定することができ、又、対応する左右の操作レバー
33の係合孔33bを後下方側の係合突起6bに係合さ
せるほど大きい開度に設定することができるようになっ
ている。
【0044】前後の各チャフシーブユニット17Uの左
右には、所定のチャフリップ板17Aにピン32及び支
軸34を介して一体揺動可能に連結されるカウンタウェ
イト35が装備されており、このカウンタウェイト35
の作用によって、各チャフシーブユニット17U上での
処理物重量の変化による軽い操作力で開度調節されるチ
ャフシーブユニット17Uが、シーブケース6の揺動駆
動時に、その自重によって開閉作動することを抑制でき
るようになっている。
【0045】図3に示すように、各操作レバー33及び
各係合突起6bは脱穀装置Dの左右両側壁に形成された
点検口36に臨むようになっており、この点検口36か
ら、収穫する作物の種類や濡れ具合などに応じて前後の
各チャフシーブユニット17Uの最小開度を設定するた
めの各操作レバー33の各係合突起6bに対する係合位
置の変更操作を容易に行えるようになっている。
【0046】〔第2実施形態〕第2実施形態では、上記
第1実施形態と第1チャフシーブ17の構成が異なるこ
とから、以下、第1チャフシーブ17の構成についての
み説明する。
【0047】図5〜9に示すように、第1チャフシーブ
17は、2組のチャフシーブユニット17Uを左右に並
設することによって構成されている。左右の各チャフシ
ーブユニット17Uは、前後方向に所定間隔を隔てて並
設されるチャフリップ板17A群を、それらの各上端に
設定された横軸芯P3周りで連動揺動自在となるよう
に、第1連結部材29を介してシーブケース6の左右両
側壁6C及び左右中央の支持板6Dに枢支連結するとと
もに、それらの下端同士を第2連結部材30にて連動連
結することによって、開度調節可能に構成されている。
又、各チャフシーブユニット17Uには、チャフリップ
板17A群を閉じ側に弾性付勢する引っ張りバネ31が
備えられており、これによって、各チャフシーブユニッ
ト17U上に堆積する処理物量が多くなることや収穫す
る作物が濡れ気味であることによって各チャフシーブユ
ニット17Uに作用する処理物重量が重くなるほど、そ
の重量で、各チャフシーブユニット17Uのチャフリッ
プ板17A群が対応する引っ張りバネ31の弾性力に抗
して開き側に下降揺動するようになることから、各チャ
フシーブユニット17Uの開度を、各チャフシーブユニ
ット17U上の処理物重量に略比例する状態で独自に大
きくすることができ、逆に、各チャフシーブユニット1
7U上に堆積する処理物量が少なくなることや収穫する
作物が乾き気味であることによって各チャフシーブユニ
ット17Uに作用する処理物重量が軽くなるほど、対応
する引っ張りバネ31の弾性力で、各チャフシーブユニ
ット17Uのチャフリップ板17A群が閉じ側に上昇揺
動するようになることから、各チャフシーブユニット1
7Uの開度を、各チャフシーブユニット17U上の処理
物重量に略比例する状態で各チャフシーブユニット17
Uの開度を独自に小さくすることができるようになって
いる。
【0048】つまり、引っ張りバネ31は、左右の各チ
ャフシーブユニット17Uを、その開度が各チャフシー
ブユニット17U上の処理物重量に応じて独自に変化す
る重量感知式に構成するための開度調節バネであり、開
度調節可能な各チャフシーブユニット17Uに開度調節
バネ31を設けるだけの簡単な構成で、各チャフシーブ
ユニット17U上に堆積する処理物量が多くなることや
処理物が濡れ気味になることに起因して各チャフシーブ
ユニット17Uから処理物が漏下し難くなる場合には、
それに伴う処理物重量の増加で各チャフシーブユニット
17Uの開度を大きくすることができて、処理物のうち
の比重の重い穀粒の各チャフシーブユニット17Uから
精選別部である第3グレンパン23やグレンシーブ24
に向けての漏下を促進させることができ、逆に、各チャ
フシーブユニット17U上に堆積する処理物量が少なく
なることや処理物が乾き気味になることに起因して各チ
ャフシーブユニット17Uから処理物が漏下し易くなる
場合には、それに伴う処理物重量の減少で各チャフシー
ブユニット17Uの開度を小さくすることができて、処
理物のうちの比重の軽い切れワラなどの各チャフシーブ
ユニット17Uから精選別部である第3グレンパン23
やグレンシーブ24に向けての漏下を抑制することがで
きるので、構成の簡素化並びに製造コストの低減化を図
りながらも選別精度及び選別効率の向上を図れるように
なっている。
【0049】又、独自に開度調節可能な2組のチャフシ
ーブユニット17Uを左右に並設して第1チャフシーブ
17を構成していることによって、脱穀部D1での扱胴
2の回転方向との関係から、処理物量が多くなる第1チ
ャフシーブ17の扱胴2回転方向下手側領域つまり右側
のチャフシーブユニット17Uの開度を、処理物量が少
なくなる第1チャフシーブ17の扱胴2回転方向上手側
領域つまり左側のチャフシーブユニット17Uの開度よ
りも、そのときの処理物重量の差だけ大きくすることが
できて、比重の重い穀粒の右側のチャフシーブユニット
17Uから精選別部である第3グレンパン23やグレン
シーブ24に向けての漏下を促進させることができ、逆
に、処理物量が少なくなる左側のチャフシーブユニット
17Uの開度を、処理物量が多くなる右側のチャフシー
ブユニット17Uの開度よりも、そのときの処理物重量
の差だけ小さくすることができて、比重の軽い切れワラ
などの左側のチャフシーブユニット17Uから精選別部
である第3グレンパン23やグレンシーブ24に向けて
の漏下を抑制することができるので、選別効率並びに選
別精度の向上をより効果的に図れるようになっている。
【0050】その上、第1チャフシーブ17を左右のチ
ャフシーブユニット17Uで分割構成することによっ
て、分割構成しない場合に比較して、連動揺動するチャ
フリップ板17A群の重量を軽くすることができるとと
もに、それらを閉じ側に弾性付勢する開度調節バネ31
として付勢力の弱いものを採用できることから、チャフ
リップ板17A群が開閉操作される際の慣性を弱めるこ
とができるとともに、チャフシーブユニット17U上の
処理物重量が変化する際の重量感知を敏感にすることが
できるので、チャフシーブユニット17U上の処理物重
量に応じた開度の現出を迅速に行えるようになってい
る。
【0051】しかも、各チャフシーブユニット17Uの
開度調節を各チャフシーブユニット17U上の処理物重
量で直接的に行うことによって、各チャフシーブユニッ
ト17Uの開度調節を、そのときの各チャフシーブユニ
ット17U上の処理物の状態に応じて俊敏に行うことが
できるので、各チャフシーブユニット17Uの実開度と
各チャフシーブユニット17U上の処理物の状態に応じ
た各チャフシーブユニット17Uの最適開度との誤差を
極僅かなものにすることができるようになっている。
【0052】左右の各チャフシーブユニット17Uの第
2連結部材30において、所定のチャフリップ板17A
の遊端外側部に連結されるピン32には、その外側端側
が第2連結部材30から外側方に向けて延出する長尺の
ものが採用されている。一方、シーブケース6の左右両
側壁6Cには、各チャフシーブユニット17Uの開閉動
作に伴うピン32の移動を許容する長孔6aが形成され
ている。各長孔6aは、長尺のピン32が装着されたチ
ャフリップ板17Aの揺動支点である横軸芯P3を中心
とした円弧状に形成されており、その上端にピン32が
接当する状態ではチャフシーブユニット17Uが限界最
小開度(略全閉状態)になり、又、その下端にピン32
が接当する状態ではチャフシーブユニット17Uが限界
最大開度(全開状態)になるように、各チャフシーブユ
ニット17Uの開閉動作に伴うピン32の移動を規制す
るようになっている。シーブケース6における左右両側
壁6Cの横外側には、対応するチャフシーブユニット1
7Uの最小開度を設定するための操作レバー33が前後
に配備されている。
【0053】左右の各チャフシーブユニット17Uの第
1連結部材29において、所定のチャフリップ板17A
を横軸芯P3周りに揺動自在に支持する外側の支軸34
には、その外側端側が第1連結部材29から外側方に向
けて延出してシーブケース6の左右の側壁6Cを貫通す
るようになる長尺のものが採用されており、それらの外
端部に対応する操作レバー33が横軸芯P3周りに揺動
操作可能に連結されている。各操作レバー33の揺動支
点側箇所には、横軸芯P3を中心とした円弧状の長孔3
3aが形成されており、この長孔33aは、各チャフシ
ーブユニット17Uの開閉動作に伴うピン32の移動を
許容するようになっている。そして、各操作レバー33
における揺動支点側箇所の上部に屈曲形成された支持片
33Aと、所定のチャフリップ板17Aにおける外側の
ピン32とに亘って開度調節バネ31が掛け渡されてい
る。シーブケース6の左右両側壁6Cにおける各操作レ
バー33の配設箇所には、横外側方に向けて弾性変形可
能な各操作レバー33の遊端に形成された係合孔33b
との係合で各操作レバー33を所望の操作位置で独自に
固定保持する5つの係合突起6bが所定ピッチで突設さ
れている。
【0054】この構成から、各操作レバー33の係合孔
33bをいずれかの係合突起6bに係合させると、その
操作位置に応じたシーブケース6側の長孔6aと操作レ
バー33の長孔33aとの重なり具合が現出されて、所
定のチャフリップ板17Aにおける外側のピン32の移
動範囲が制限されるようになることから、収穫する作物
の種類や濡れ具合を考慮した左右の各チャフシーブユニ
ット17Uの最小開度と処理物重量による各チャフシー
ブユニット17Uの開度調節範囲とを設定できるように
なっている。
【0055】ちなみに、収穫する作物の種類が稲のよう
に脱穀処理時に切れワラなどが発生し難く、チャフシー
ブユニット17U上に堆積する処理物の殆どが穀粒にな
るものである場合や、収穫する作物が濡れ気味であるこ
とによって、チャフシーブユニット17U上の処理物が
チャフシーブユニット17Uから漏下し難く詰まる虞が
ある場合には、各操作レバー33を操作して各チャフシ
ーブユニット17Uの最小開度が大きくなるように開度
設定しておくことによって、比重の重い穀粒の各チャフ
シーブユニット17Uから精選別部である第3グレンパ
ン23やグレンシーブ24に向けての漏下を促進させる
ことができるようになり、各チャフシーブユニット17
Uでの処理物詰まりの発生を回避できるようになること
から、選別効率の向上をより効果的に図れるようになっ
ている。
【0056】又逆に、収穫する作物の種類が麦のように
脱穀処理時に切れワラなどが発生し易く、チャフシーブ
ユニット17U上に堆積する処理物に多くの切れワラな
どが含まれるようになるものである場合や、収穫する作
物が乾き気味であることによって、チャフシーブユニッ
ト17Uから多くの切れワラなどが穀粒とともに漏下し
易くなるものである場合には、各操作レバー33を操作
して各チャフシーブユニット17Uの最小開度が小さく
なるように開度設定しておくことによって、比重の軽い
切れワラなどの各チャフシーブユニット17Uから精選
別部である第3グレンパン23やグレンシーブ24に向
けての漏下を抑制できるようになることから、選別精度
の向上をより効果的に図れるようになっている。
【0057】しかも、脱穀部D1での扱胴2の回転方向
との関係から、処理物量が多くなる右側のチャフシーブ
ユニット17Uの最小開度を、処理物量が少なくなる左
側のチャフシーブユニット17Uの最小開度よりも大き
く設定すれば、その分、比重の重い穀粒の右側のチャフ
シーブユニット17Uから精選別部である第3グレンパ
ン23やグレンシーブ24に向けての漏下を促進させる
ことができ、逆に、処理物量が少なくなる左側のチャフ
シーブユニット17Uの最小開度を、処理物量が多くな
る右側のチャフシーブユニット17Uの最小開度よりも
小さく設定すれば、その分、比重の軽い切れワラなどの
左側のチャフシーブユニット17Uから精選別部である
第3グレンパン23やグレンシーブ24に向けての漏下
を抑制することができるので、選別精度及び選別効率の
向上をより効果的に図れるようになっている。
【0058】尚、左右の各チャフシーブユニット17U
の最小開度は、対応する操作レバー33の係合孔33b
を前上方側の係合突起6bに係合させるほど小さい開度
に設定することができ、又、対応する操作レバー33の
係合孔33bを後下方側の係合突起6bに係合させるほ
ど大きい開度に設定することができるようになってい
る。
【0059】左右の各チャフシーブユニット17Uに
は、所定のチャフリップ板17Aにピン32及び支軸3
4を介して一体揺動可能に連結されるカウンタウェイト
35が装備されており、このカウンタウェイト35の作
用によって、各チャフシーブユニット17U上での処理
物重量の変化による軽い操作力で開度調節されるチャフ
シーブユニット17Uが、シーブケース6の揺動駆動時
に、その自重によって開閉作動することを抑制できるよ
うになっている。
【0060】図8に示すように、左右の操作レバー33
及び各係合突起6bは脱穀装置Dの左右両側壁に形成さ
れた点検口36に臨むようになっており、この点検口3
6から、収穫する作物の種類や濡れ具合などに応じた左
右のチャフシーブユニット17Uの最小開度を設定する
ための左右の操作レバー33の各係合突起6bに対する
係合位置の変更操作を容易に行えるようになっている。
【0061】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 第1チャフシーブ17と第2チャフシーブ21とを
含めたチャフシーブの全体を、重量感知式で開度調節可
能な複数のチャフシーブユニット17Uで構成するよう
にしてもよい。 チャフシーブ17を、例えば図10の(イ)〜
(ハ)に示すように、前後左右に並設される3組又は4
組のチャフシーブユニット17Uで構成するようにして
もよく、又、図示は省略するが、前後左右に並設される
5組以上のチャフシーブユニット17U、あるいは、前
後又は左右に並設される3組以上のチャフシーブユニッ
ト17Uで構成するようにしてもよい。尚、図10の
(イ)における前側のチャフシーブユニット17Uや図
10の(ロ)における後側のチャフシーブユニット17
Uのようにチャフリップ板17Aの左右長さが長くなる
ものにおいては、前述した第1実施形態のチャフシーブ
ユニット17Uのように左右一対の開度調節バネ31を
配設して、開度調節バネ31をチャフシーブユニット1
7Uの左右いずれか一方にのみ配設した場合に生じ易い
チャフリップ板17Aの拗れを回避するようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】脱穀装置の縦断側面図
【図3】第1実施形態での第1チャフシーブの構成を示
す要部の側面図
【図4】第1実施形態での第1チャフシーブの構成を示
す平面図
【図5】チャフシーブユニットの構成を示す展開縦断側
面図
【図6】チャフシーブユニットの構成を示す要部の横断
平面図
【図7】チャフシーブユニットの構成を示す要部の縦断
正面図
【図8】第2実施形態での第1チャフシーブの構成を示
す要部の側面図
【図9】第2実施形態での第1チャフシーブの構成を示
す平面図
【図10】別実施形態でのチャフシーブの構成を示す概
略平面図
【符号の説明】
6 シーブケース 17 チャフシーブ 17A チャフリップ板 17U チャフシーブユニット 31 開度調節バネ P3 横向き支点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川畑 豊和 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 堤 幸二 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 源埜 順一 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B095 AA01 AA07 AA09 BA06 BA21 BB12 BB13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シーブケースに装備されるチャフシーブ
    を複数のチャフシーブユニットで構成し、各チャフシー
    ブユニットに前後方向に所定間隔を隔てて並設されるチ
    ャフリップ板群を各上端に設定された横向き支点周りに
    連動揺動自在に連結して、各チャフシーブユニットを開
    度調節可能に構成するとともに、それらの各開度が各チ
    ャフシーブユニット上の処理物重量に応じて独自に変化
    するように、各チャフシーブユニットごとに前記チャフ
    リップ板群を閉じ側に弾性付勢する開度調節バネを設け
    てある脱穀装置のシーブケース構造。
  2. 【請求項2】 前記チャフシーブを左右に並設されるチ
    ャフシーブユニットで構成してある請求項1記載の脱穀
    装置のシーブケース構造。
  3. 【請求項3】 前記チャフシーブを前後に並設されるチ
    ャフシーブユニットで構成してある請求項1記載の脱穀
    装置のシーブケース構造。
  4. 【請求項4】 前記開度調節バネを前記チャフシーブユ
    ニットの左右に配設してある請求項1〜3のいずれか一
    つに記載の脱穀装置のシーブケース構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010252720A (ja) * 2009-04-27 2010-11-11 Kubota Corp コンバインにおけるチャフシーブ構造

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JP2010252720A (ja) * 2009-04-27 2010-11-11 Kubota Corp コンバインにおけるチャフシーブ構造

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