JP3533882B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

車両の駆動力制御装置

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JP3533882B2
JP3533882B2 JP14389597A JP14389597A JP3533882B2 JP 3533882 B2 JP3533882 B2 JP 3533882B2 JP 14389597 A JP14389597 A JP 14389597A JP 14389597 A JP14389597 A JP 14389597A JP 3533882 B2 JP3533882 B2 JP 3533882B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両走行駆動系に
おいて車輪駆動力などの駆動力を好適に制御するための
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両駆動系の制御装置としては従来、例
えば特開昭62−110535号公報に記載されている
ようなものが知られている。この装置は、運転者のアク
セル操作から求めた目標馬力を基に無段変速機の目標入
力回転を求めて、無段変速機を入力回転が当該目標値と
なるよう変速制御し、更に、上記の目標馬力と変速機入
力回転とから求めた目標エンジントルクになるようエン
ジンをトルク制御するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる駆動力
制御装置においては、アクセルペダルを大きく操作する
などの運転状態の変化で、定常的な目標駆動力がステッ
プ状に変化した時の過渡的な制御までをも行うというも
のでなかった。従って、ステップ状に変化した定常的な
目標駆動力への過渡応答が、運転者や乗員にとって好適
であるケースは極く稀で、新たな目標駆動力への過渡応
答に関しても適切な制御が望まれている。
【0004】ところで、ステップ状に変化した定常的な
目標駆動力を要求通りの過渡特性で実現するために、定
常的な目標駆動力のステップ状の変化を検知しようとし
ても、定常的な目標駆動力は常時変化していて完全に一
定になることがないため、要求通りの過渡特性を実現す
るための制御の開始時期を決定することができず、結局
は当該制御を何時開始するかが重大な問題となる。
【0005】また、たとえ定常的な目標駆動力のステッ
プ状の変化を検知することができて、目標駆動力の過渡
制御ができたとしても、かように定常制御と過渡制御を
切り換えて行うのでは、両者間の中間的な制御が犠牲と
なって、きめ細かな制御を行うことができないという問
題を払拭し切れない。
【0006】請求項1に記載の第1発明は、定常的な目
標駆動力の如何なる変化時も目標駆動力の過渡制御が可
能となるようにして、定常的な目標駆動力の変化がステ
ップ状であるか否かの検知が不要になるようにすると共
に、定常制御および過渡制御の中間的な制御も可能とな
るようにすることで、上記2つの問題を同時に解決しつ
つ、目標駆動力の過渡制御を実現可能にすることを目的
とする。
【0007】第1発明は更に、過渡的な目標駆動力を算
出するに当たって用いる過渡的な目標駆動力の時系列波
形を最も簡単に求め得るようにすることを目的とす
る。
【0008】請求項に記載の第発明は、定常的な目
標駆動力のステップ状の変化が連続的に発生した場合で
も、上記第1発明の狙いを実現可能にすることを目的と
する。
【0009】請求項に記載の第発明は、過渡的な目
標駆動力を算出するための最も有効な手法を提案するこ
とを目的とする。
【0010】請求項に記載の第発明は、および請求
に記載の第発明はそれぞれ、目標駆動力に関する
制御量が限界を越えた時の有効な対処技術を提案するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、先
ず第1発明による車両の駆動力制御装置は、運転者のア
クセル操作に対する出力トルクを任意に変更可能な機関
と、自動変速機との組み合わせになる車両の走行駆動系
を前提とし、これを以下のごとくに制御するよう構成す
る。
【0012】つまり、車両運転状態から求めた前記走行
駆動系における定常的な目標駆動力の、前回および今回
の制御周期間における変化幅から今回の制御周期にお
る過渡的な目標駆動力の時系列波形を決定し、該時系
列波形をもとに、前記車両駆動系の過渡的な目標駆動力
を算出し、この目標駆動力が得られるよう前記車両駆動
系を制御する構成となしたものである。
【0013】第発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第1発明において、今回の制御周期における過渡的
な目標駆動力の時系列波形と、前回までの制御周期にお
ける過渡的な目標駆動力の時系列波形との合成波形をも
とに、車両駆動系の過渡的な目標駆動力を算出するよう
構成したことを特徴とするものである。
【0014】第発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第1発明または明において、今回の制御周期
における過渡的な目標駆動力の時系列波形、若しくは前
記合成波形から、隣接する制御周期間における目標駆動
力増減分の時系列データを求め、この時系列データを、
今までにおける目標駆動力増減分の総和の時系列データ
に加算して得られるデータに基づき今回の目標駆動力増
減分を求め、該今回の目標駆動力増減分を前回の過渡的
な目標駆動力に加算して今回の過渡的な目標駆動力を算
出するよう構成したことを特徴とするものである。
【0015】第発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第発明において、今回の目標駆動力増減分が制限
範囲から外れる場合、今回の目標駆動力増減分を制限範
囲の限界値に制限すると共に、今回の目標駆動力増減分
に対する限界値の差分だけ次回の目標駆動力増減分を補
正して前記の差分を次回の制御に繰り越すよう構成した
ことを特徴とするものである。
【0016】第発明による車両の駆動力制御装置は、
上記第発明または第発明において、今回の過渡的な
目標駆動力が制限範囲から外れる場合、今回の過渡的な
目標駆動力を制限範囲の限界値に制限すると共に、今回
の過渡的な目標駆動力に対する限界値の差分だけ次回の
目標駆動力増減分を補正して前記の差分を次回の制御に
繰り越すよう構成したことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の効果】第1発明の駆動力制御装置は、運転者の
アクセル操作に対する出力トルクを任意に変更可能な機
関と、自動変速機との組み合わせになる車両の走行駆動
系を、以下のごとくに駆動力制御する。つまり、車両運
転状態から走行駆動系の定常的な目標駆動力を求め、該
定常的な目標駆動力の、前回および今回の制御周期間に
おける変化幅から、今回の制御周期における過渡的な目
標駆動力の時系列波形を決定する。そして、この過渡的
な目標駆動力の時系列波形をもとに、前記車両駆動系の
過渡的な目標駆動力を算出し、この目標駆動力が得られ
るよう前記車両駆動系を制御する。
【0018】以上のようにして車両の駆動力を制御する
第1発明の構成によれば、定常的な目標駆動力の如何な
る変化時も目標駆動力の過渡制御が可能となり、従っ
て、定常的な目標駆動力の変化がステップ状であるか否
かの検知が不要になると共に、定常制御および過渡制御
の中間的な制御も可能となり、定常的な目標駆動力の変
化がステップ状であるか否かの検知が困難であることが
原因で、目標駆動力の過渡制御ができないたという問題
を解消することができると共に、定常制御および過渡制
御の中間的な制御ができないことが原因で、きめ細かい
過渡制御ができないという問題も解消することができ
る。
【0019】第発明においては更に今回の制御周期
における上記過渡的な目標駆動力の時系列波形を決定す
るに際し、前回および今回の制御周期間における定常的
な目標駆動力の変化幅から当該決定を行うため、過渡的
な目標駆動力を算出するに当たって用いる過渡的な目標
駆動力の時系列波形を最も簡単に求めることができ、コ
スト上大いに有利である。
【0020】第発明おいては、今回の制御周期におけ
る過渡的な目標駆動力の時系列波形と、前回までの制御
周期における過渡的な目標駆動力の時系列波形との合成
波形をもとに、車両駆動系の過渡的な目標駆動力を算出
することから、定常的な目標駆動力のステップ状の変化
が連続的に発生した場合でも、上記第1発明の作用効果
を確実に達成することができる。
【0021】第発明においては、今回の制御周期にお
ける過渡的な目標駆動力の時系列波形、若しくは上記合
成波形から、隣接する制御周期間における目標駆動力増
減分の時系列データを求め、この時系列データを、今ま
でにおける目標駆動力増減分の総和の時系列データに加
算して得られるデータに基づき今回の目標駆動力増減分
を求め、かかる今回の目標駆動力増減分を前回の過渡的
な目標駆動力に加算して今回の過渡的な目標駆動力を算
出することから、今回の過渡的な目標駆動力を最も有効
に算出することができる。
【0022】第発明においては、今回の目標駆動力増
減分が制限範囲から外れる場合、今回の目標駆動力増減
分を制限範囲の限界値に制限すると共に、今回の目標駆
動力増減分に対する限界値の差分だけ次回の目標駆動力
増減分を補正して前記の差分を次回の制御に繰り越すこ
とから、目標駆動力増減分が限界を越えた時も、越えた
分の次回制御への繰り越しで、制御の精度を高めること
ができる。
【0023】第発明においては、今回の過渡的な目標
駆動力が制限範囲から外れる場合、今回の過渡的な目標
駆動力を制限範囲の限界値に制限すると共に、今回の過
渡的な目標駆動力に対する限界値の差分だけ次回の目標
駆動力増減分を補正して前記の差分を次回の制御に繰り
越すことから、目標駆動力が限界を越えた時も、越えた
分の次回制御への繰り越しで、制御の精度を高めること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形
態になる車両の駆動力制御装置が行う制御プログラムの
フローチャートを示す。本実施の形態において、車両に
搭載された機関としてのエンジンは、その出力トルクを
変更させるためのスロットルバルブが、運転者の操作す
るアクセルペダルと機械的に連結されておらず、アクセ
ル操作とは別に電子的に開度制御されてエンジントルク
を任意に変更し得るものとする。
【0025】また当該エンジンと組み合わされて車両駆
動系を構成する自動変速機は、好ましくは変速比を連続
的に変化されるVベルト式無段変速機や、トロイダル型
無段変速機などの無段変速機とするのが、制御の都合上
良い。
【0026】図1の処理を以下に説明するに、ステップ
11においては、アクセルペダル踏み込み量や、車速
や、路面勾配どの道路情報から車軸の要求出力を算出
し、これを定常的な駆動力目標値(駆動力定常目標値)
とする。次いでステップ12において、当該今回の駆動
力定常目標値から前回の駆動力定常目標値を減算して、
駆動力定常目標値の1制御周期間における変化量(駆動
力定常目標値変化量)を求める。
【0027】次いでステップ13において、上記駆動力
定常目標値変化量から、過渡的な駆動力目標値(駆動力
過渡目標値)の時系列波形(過渡特性時系列波形)を、
所定のロジックを用いて決定する。ここで過渡特性時系
列波形は、駆動力定常目標値の時系列波形が図2(a)
に破線aで示すごときものである場合について述べる
と、例えば実線bで示すごときものとし、具体的には、
駆動力の過渡制御が振動的にならない範囲でできるだけ
速やかに駆動力が今回の駆動力定常目標値に収まるよう
な応答性の波形とする。
【0028】ステップ14においては、過渡特性時系列
波形bから図2(a)に矢印で示した、隣接する制御周
期間における目標駆動力増減分の、同図(b)に示すよ
うな時系列データを作成する。次のステップ15では、
当該目標駆動力増減分の時系列データを、今までの目標
駆動力増減分総和時系列データに加えて、目標駆動力増
減分総和時系列データを更新する。かようにして更新し
た今回の目標駆動力増減分総和時系列データは、図3
(a)に破線a1 ,a2 で示すように駆動力定常目標値
が2回、相互に接近してステップ状に上昇した場合につ
いて説明すると、駆動力定常目標値の1回目の上昇a 1
に対応する駆動力過渡目標値の時系列波形b1 と、駆動
力定常目標値の2回目の上昇a2 に対応する駆動力過渡
目標値の時系列波形b2 との合成になる、図3(a)に
実線b3 で示した合成波形から、同図(b)に実線で示
すごとくに求められるものである。
【0029】ステップ16では、更新した今回の目標駆
動力増減分総和時系列データb(b 3 )から、今回の目
標駆動力増減分を抽出し、ステップ17,18では、か
かる抽出した今回の目標駆動力増減分が目標駆動力最大
変化量(目標駆動力最大増加量)より過大なのか、また
は、目標駆動力最小変化量(目標駆動力最大減少量)よ
り過小なのか、それとも、これら目標駆動力最大変化量
および目標駆動力最小変化量間の値に収まった値である
のかをチェックする。
【0030】今回の目標駆動力増減分が目標駆動力最大
変化量(目標駆動力最大増加量)より過大である場合、
ステップ19において、目標駆動力最大増加量に対する
今回の目標駆動力増減分の過大分だけ次回の目標駆動力
増減分を嵩上げして補正することにより、当該過大分を
次回の制御周期に繰り越す。この繰り越しについて図4
を参照しつつ説明すると、同図(a)に破線aで示す駆
動力定常目標値の時系列波形に対して過渡特性時系列波
形は、本来なら前記した通り同図(a)に1点鎖線bで
示すごときものになるところながら、同図(b)に示す
ように目標駆動力最大増加量に対する今回の目標駆動力
増減分の過大分αだけ次回の目標駆動力増減分がα´で
示すように嵩上げされることから、次回の制御周期にお
いては同図(a)に実線b4 で示す過渡特性時系列波形
に基づいて目標駆動力増減分が求められることとなる。
ステップ20では、今回の目標駆動力増減分を目標駆動
力最大増加量に制限して、図4(b)の過大分αを除外
し、この過大分αを上記のように次回の制御周期に繰り
越す。
【0031】今回の目標駆動力増減分が目標駆動力最小
変化量(目標駆動力最大減少量)より過小である場合、
ステップ21において、目標駆動力最小変化量に対する
今回の目標駆動力増減分の過小分だけ次回の目標駆動力
増減分を嵩上げして補正することにより、当該過小分を
次回の制御周期に繰り越し、次いでステップ22におい
て、今回の目標駆動力増減分を目標駆動力最小変化量に
制限する。
【0032】今回の目標駆動力増減分が目標駆動力最大
変化量および目標駆動力最小変化量間の値に収まってい
る場合、ステップ19〜22をスキップして、今回の目
標駆動力増減分を制限することなくそのまま使用すると
共に、当然のことながら次回の制御周期への前記繰り越
しも行わない。
【0033】ステップ23においては、以上のようにし
て決定した今回の目標駆動力増減分を前回の目標駆動力
に加算して、今回の駆動力過渡目標値を求め、ステップ
24,25において、この駆動力過渡目標値が目標駆動
力最大値を越えた過大状態か、目標駆動力最小値に満た
ない過小状態か、或いは、これら目標駆動力最大値およ
び目標駆動力最小値間の値に収まっているのかをチェッ
クする。
【0034】今回の駆動力過渡目標値が目標駆動力最大
値より過大である場合、ステップ26において、目標駆
動力最大値に対する今回の駆動力過渡目標値の過大分だ
け次回の目標駆動力増減分を嵩上げして補正することに
より、当該過大分を次回の制御周期に繰り越す。この繰
り越しについて図5を参照しつつ説明すると、同図
(a)に破線aで示す駆動力定常目標値の時系列波形に
対して過渡特性時系列波形は、本来なら前記した通り同
図(a)に1点鎖線bで示すごときものになるところな
がら、目標駆動力最大値に対する今回の駆動力過渡目標
値の過大分βだけ、同図(b)にβ´で示すように次回
の目標駆動力増減分が嵩上げされることから、次回の制
御周期においては同図(a)に実線b5 で示す過渡特性
時系列波形に基づいて目標駆動力増減分が求められるこ
ととなる。ステップ27では、今回の駆動力過渡目標値
を図5(a)に実線で示すごとく最大目標駆動力に制限
して、同図(a)の過大分βを除外し、この過大分βを
上記のように次回の制御周期に繰り越す。
【0035】今回の駆動力過渡目標値が目標駆動力最小
値より過小である場合、ステップ28において、目標駆
動力最小値に対する今回の駆動力過渡目標値の過小分だ
け次回の目標駆動力増減分を嵩上げして補正することに
より、当該過小分を次回の制御周期に繰り越し、次いで
ステップ29において、今回の駆動力過渡目標値を目標
駆動力最小値に制限する。
【0036】今回の駆動力過渡目標値が目標駆動力最大
値および目標駆動力最小値間の値に収まっている場合、
ステップ26〜29をスキップして、今回の駆動力過渡
目標値を制限することなくそのまま使用すると共に、当
然のことながら次回の制御周期への前記繰り越しも行わ
ない。
【0037】図示しなかったが、以上により求めた今回
の駆動力過渡目標値が達成されるよう、エンジンのスロ
ットル開度を介したトルク制御、および自動変速機の変
速制御を介したエンジン回転数制御を行い、車両走行系
の駆動力を上記の過渡目標値となす。
【0038】最後に図1のステップ30において、目標
駆動力増減分総和時系列データから今回の目標駆動力増
減分を削除して、制御周期を1回だけ進め、以上のサイ
クルを繰り返す。
【0039】以上の駆動力制御によれば、車両運転状態
から走行駆動系の定常的な目標駆動力を求め(ステップ
11)、当該定常的な目標駆動力の制御周期間における
変化量(ステップ12)に基づき、今回の制御周期にお
ける過渡的な目標駆動力の時系列波形(図2参照)、若
しくはこれら時系列波形の合成波形(図3参照)を決定
し(ステップ13)、これらから、隣接する制御周期間
における目標駆動力増減分の時系列データを求め(ステ
ップ14)、この時系列データを、今までにおける目標
駆動力増減分の総和の時系列データに加算して得られる
データ(ステップ15)に基づき今回の目標駆動力増減
分を求め(ステップ16)、かかる今回の目標駆動力増
減分を前回の過渡的な目標駆動力に加算して今回の過渡
的な目標駆動力を算出する(ステップ23)ことから、
定常的な目標駆動力の如何なる変化時も目標駆動力の過
渡制御が可能となり、従って、定常的な目標駆動力の変
化がステップ状であるか否かの検知が不要になると共
に、定常制御および過渡制御の中間的な制御も可能とな
り、定常的な目標駆動力の変化がステップ状であるか否
かの検知が困難であることが原因で、目標駆動力の過渡
制御ができないたという問題を解消することができると
共に、定常制御および過渡制御の中間的な制御ができな
いことが原因で、きめ細かい過渡制御ができないという
問題も解消することができる。
【0040】そして特に、前回および今回の制御周期間
における定常的な目標駆動力の変化量から今回の制御周
期における上記過渡的な目標駆動力の時系列波形を決定
するために、過渡的な目標駆動力を算出するに当たって
用いる過渡的な目標駆動力の時系列波形を最も簡単に求
めることができ、コスト上大いに有利である。
【0041】また、今回の制御周期における過渡的な目
標駆動力の時系列波形と、前回までの制御周期における
過渡的な目標駆動力の時系列波形との合成波形をもと
に、車両駆動系の過渡的な目標駆動力を算出するため
に、定常的な目標駆動力のステップ状の変化が連続的に
発生した場合でも、上記の作用効果を確実に達成するこ
とができる。
【0042】加えて、ステップ17,18で今回の目標
駆動力増減分が制限範囲から外れると判断した場合、図
4につき前述したように今回の目標駆動力増減分を制限
範囲の限界値に制限する(ステップ20,22)と共
に、今回の目標駆動力増減分に対する限界値の差分αだ
け次回の目標駆動力増減分を補正(α´)して前記の差
分を次回の制御に繰り越す(ステップ19,21)こと
から、目標駆動力増減分が限界を越えた時も、越えた分
の次回制御への繰り越しで、制御の精度を高めることが
できる。
【0043】更に、ステップ24,25で今回の過渡的
な目標駆動力が制限範囲から外れると判断した場合、図
5につき前述したように今回の過渡的な目標駆動力を制
限範囲の限界値に制限する(ステップ27,29)と共
に、今回の過渡的な目標駆動力に対する限界値の差分β
だけ次回の目標駆動力増減分を補正して(β´)前記の
差分を次回の制御に繰り越す(ステップ26,28)こ
とから、目標駆動力が限界を越えた時も、越えた分の次
回制御への繰り越しで、制御の精度を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になる車両の駆動力制御
装置が実行する制御プログラムを示すフローチャートで
ある。
【図2】(a)は、同実施の形態において決定する駆動
力過渡目標値の時系列波形を、駆動力定常目標値の時系
列波形と共に例示するタイムチャート、(b)は、同駆
動力過渡目標値の時系列波形から求めた駆動力増減分の
時系列データを示すタイムチャートである。
【図3】(a)は、同実施の形態において決定する駆動
力過渡目標値の時系列波形を、駆動力定常目標値が相互
に接近して2回ステップ状に上昇した場合について示す
タイムチャート、(b)は、同駆動力過渡目標値の時系
列波形から求めた駆動力増減分の時系列データを示すタ
イムチャートである。
【図4】(a)は、同実施の形態において決定する駆動
力過渡目標値の時系列波形を、駆動力増減分が最大増加
量を越えた場合について示すタイムチャート、(b)
は、同駆動力過渡目標値の時系列波形から求めた駆動力
増減分の時系列データを示すタイムチャートである。
【図5】(a)は、同実施の形態において決定する駆動
力過渡目標値の時系列波形を、駆動力過渡目標値が最大
値を越えた場合について示すタイムチャート、(b)
は、同駆動力過渡目標値の時系列波形から求めた駆動力
増減分の時系列データを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
a 駆動力定常目標値の時系列波形 a1 駆動力定常目標値の時系列波形 a2 駆動力定常目標値の時系列波形 b 駆動力過渡目標値の時系列波形 b1 駆動力過渡目標値の時系列波形 b2 駆動力過渡目標値の時系列波形 b3 駆動力過渡目標値の合成波形 b4 駆動力増減分が限界を越えた場合の駆動力過渡目標
値の時系列波形 b5 駆動力過渡目標値が限界を越えた場合の駆動力過渡
目標値の時系列波形
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // F16H 59:14 F16H 59:14 (56)参考文献 特開 平8−26002(JP,A) 特開 平8−290729(JP,A) 特開 平10−157492(JP,A) 特開 平10−9018(JP,A) 特開 平9−195808(JP,A) 特開 平9−125998(JP,A) 特開 平9−105343(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 F02D 41/00 - 45/00 B60K 41/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者のアクセル操作に対する出力トル
    クを任意に変更可能な機関と、自動変速機との組み合わ
    せになる車両の走行駆動系において、 車両運転状態から求めた前記走行駆動系における定常的
    な目標駆動力の、前回および今回の制御周期間における
    変化幅から、今回の制御周期における過渡的な目標駆動
    力の時系列波形を決定し、該時系列波形をもとに、前記
    車両駆動系の過渡的な目標駆動力を算出し、この目標駆
    動力が得られるよう前記車両駆動系を制御する構とな
    したことを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、今回の制御周期にお
    ける過渡的な目標駆動力の時系列波形と、前回までの制
    御周期における過渡的な目標駆動力の時系列波形との合
    成波形をもとに、車両駆動系の過渡的な目標駆動力を算
    出するよう構成したことを特徴とする車両の駆動力制御
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、今回の制御
    周期における過渡的な目標駆動力の時系列波形、若しく
    は前記合成波形から、隣接する制御周期間における目標
    駆動力増減分の時系列データを求め、この時系列データ
    を、今までにおける目標駆動力増減分の総和の時系列デ
    ータに加算して得られるデータに基づき今回の目標駆動
    力増減分を求め、該今回の目標駆動力増減分を前回の過
    渡的な目標駆動力に加算して今回の過渡的な目標駆動力
    を算出するよう構成したことを特徴とする車両の駆動力
    制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項において、今回の目標駆動力増
    減分が制限範囲から外れる場合、今回の目標駆動力増減
    分を制限範囲の限界値に制限すると共に、今回の目標駆
    動力増減分に対する限界値の差分だけ次回の目標駆動力
    増減分を補正して前記の差分を次回の制御に繰り越すよ
    う構成したことを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項またはにおいて、今回の過渡
    的な目標駆動力が制限範囲から外れる場合、今回の過渡
    的な目標駆動力を制限範囲の限界値に制限すると共に、
    今回の過渡的な目標駆動力に対する限界値の差分だけ次
    回の目標駆動力増減分を補正して前記の差分を次回の制
    御に繰り越すよう構成したことを特徴とする車両の駆動
    力制御装置。
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