JP3533733B2 - 電子膨張弁 - Google Patents

電子膨張弁

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JP3533733B2
JP3533733B2 JP30667594A JP30667594A JP3533733B2 JP 3533733 B2 JP3533733 B2 JP 3533733B2 JP 30667594 A JP30667594 A JP 30667594A JP 30667594 A JP30667594 A JP 30667594A JP 3533733 B2 JP3533733 B2 JP 3533733B2
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refrigerant
passage
inflow chamber
refrigerant passage
valve
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知宏 薮
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

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  • Details Of Valves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、例えば空気調和機の
冷媒回路中に設けられて液冷媒の膨張作用を行う電子膨
張弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、空気調和機の冷媒回路において
は、凝縮器と蒸発器とを接続する管路中に、凝縮器にお
いて凝縮した液冷媒を膨張させてこれを蒸発器に供給す
るためにソレノイド駆動式の電子膨張弁が介設される。
【0003】ここで、図4及び図5を参照して従来一般
的な電子膨張弁の構造を説明すると、電子膨張弁Z
0は、略卵形の冷媒流入室3を有するバルブボディ1
に、該冷媒流入室3の軸心に直交する方向から管体で構
成される第1冷媒通路11をしかも該冷媒流入室3の軸
心に指向させて取り付ける一方、該冷媒流入室3の軸方
向の一端側には同じく管体で構成される第2冷媒通路1
2を該軸心と同軸状に取り付けるとともに該第2冷媒通
路12にはオリフィス9を設け、さらに上記冷媒流入室
3の軸心部を貫通させた状態でニードル弁2を配置し、
該ニードル弁2の弁頭部2aを上記オリフィス9に対向
させるとともに、該ニードル弁2をソレノイド5によっ
て駆動するように構成されている。
【0004】そして、この電子膨張弁Z0においては、
液冷媒はこれを図4に実線矢印で示すように第1冷媒通
路11側から冷媒流入室3を経て第2冷媒通路12側に
流通させ(この場合の冷媒の循環形態を以下においては
第1冷媒循環形態という)、ガス冷媒はこれを図4に破
線図示するように第2冷媒通路12側から冷媒流入室3
を経て第1冷媒通路11側へ流通させる(この場合の冷
媒の循環形態を以下においては第2冷媒循環形態とい
う)。この二方向への冷媒循環形態のうち、第1冷媒循
環形態においては、上記ニードル弁2が突出作動して上
記オリフィス9との間に形成される絞り通路10の通路
面積を絞ってここを流通する液冷媒を膨張させる。一
方、第2冷媒循環形態においては、上記ニードル弁2は
後退作動して上記絞り通路10の通路面積を拡大してガ
ス冷媒のスムーズな流通を許容する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、かかる従来
の電子膨張弁Z0においては、液冷媒が実線矢印で示す
ように第1冷媒通路11側から冷媒流入室3に流入され
る場合、該第1冷媒通路11が上記ニードル弁2に対し
てその軸方向に直交する方向からしかも該ニードル弁2
の軸心に指向していることから、該第1冷媒通路11側
から冷媒流入室3内に高速で流れ込む液冷媒は図5に矢
印Aで示すように直接上記ニードル弁2に衝突すること
になる。この結果、この衝突力を受けてニードル弁2が
振動し、大きな振動音を発生するという問題があった。
【0006】また、第1冷媒通路11側から冷媒流入室
3に流入する冷媒は理論的には液冷媒のみであるが、実
際には液冷媒の一部がガス化したガス混じりのいわゆる
二相冷媒となることが往々にしてあるが、かかる場合、
この二相冷媒はニードル弁2との衝突によって撹拌され
混合状態のままオリフィス9を経て第2冷媒通路12側
に流出することから、液冷媒のみならずガス冷媒も膨張
作用を受け、このガス冷媒の膨張により冷媒循環系の圧
力損失が大きくなり、延いては熱交換性能の低下をも招
来するという問題があった。
【0007】そこで本願発明は、かかる従来の電子膨張
弁の問題に鑑み、ニードル弁の振動に伴う振動音の発生
が少なくしかも膨張作用時の圧力損失の少ない電子膨張
弁を提供せんとしてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
【0009】本願の第1の発明では、図1及び図2に例
示するように、所定容積をもつ冷媒流入室3に臨んで第
1冷媒通路11と第2冷媒通路12とを、該第1冷媒通
路11が該冷媒流入室3の軸心の側方に、第2冷媒通路
12が該軸心上に、それぞれ位置するようにして開口さ
せるとともに該第2冷媒通路12側にオリフィス4を設
けたバルブボディ1と、該バルブボディ1の上記冷媒流
入室3の軸心部を貫通して配置され且つその弁頭部2a
が上記オリフィス4に対向せしめられるとともにソレノ
イド5によって進退駆動されるニードル弁2とを備え、
冷媒が上記第1冷媒通路11側から冷媒流入室3に流入
して第2冷媒通路12側に流出する第1冷媒循環形態時
においては上記ニードル弁2がオリフィス4側に接近し
て両者間に形成される絞り通路10の通路面積を狭小と
せしめ、冷媒が上記第2冷媒通路12側から冷媒流入室
3に流入して第1冷媒通路11側に流出する第2冷媒循
環形態時においては上記ニードル弁2がオリフィス4か
ら離間して両者間に形成される絞り通路10の通路面積
を拡大せしめるように作動する電子膨張弁において、上
記第1冷媒通路11を、上記冷媒流入室3に対してその
軸心に略直交する方向からしかも該軸心に対してその径
方向へ偏位せしめた状態で形成したことを特徴としてい
る。
【0010】本願の第2の発明では、図3に例示するよ
うに、所定容積をもつ冷媒流入室3に臨んで第1冷媒通
路11と第2冷媒通路12とを、該第1冷媒通路11が
該冷媒流入室3の軸心の側方に、第2冷媒通路12が該
軸心上に、それぞれ位置するようにして開口させるとと
もに該第2冷媒通路12側にオリフィス4を設けたバル
ブボディ1と、該バルブボディ1の上記冷媒流入室3の
軸心部を貫通して配置され且つその弁頭部2aが上記オ
リフィス4に対向せしめられるとともにソレノイド5に
よって進退駆動されるニードル弁2とを備え、冷媒が上
記第1冷媒通路11側から冷媒流入室3に流入して第2
冷媒通路12側に流出する第1冷媒循環形態時において
は上記ニードル弁2がオリフィス4側に接近して両者間
に形成される絞り通路10の通路面積を狭小とせしめ、
冷媒が上記第2冷媒通路12側から冷媒流入室3に流入
して第1冷媒通路11側に流出する第2冷媒循環形態時
においては上記ニードル弁2がオリフィス4から離間し
て両者間に形成される絞り通路10の通路面積を拡大せ
しめるように作動する電子膨張弁において、上記第1冷
媒通路11を、上記冷媒流入室3に対してその軸心に直
交する方向よりも上記第2冷媒通路12側へ傾斜した方
向からしかも該軸心に対してその径方向へ偏位せしめた
状態で形成したことを特徴としている。
【0011】本願の第3の発明では、図1〜図3に例示
するように、上記第1又は第2の発明にかかる電子膨張
弁において、上記ニードル弁2の弁頭部2aの近傍位置
に、該ニードル弁2の外周面との間において上記弁頭部
2a寄りの端部が閉塞され、上記冷媒流入室3寄りの端
部が開口した環状隙間13を形成するガイド部材6を設
けたことを特徴としている。
【0012】本願の第4の発明では、図1及び図2に例
示するように、上記第3の発明にかかる電子膨張弁にお
いて、上記ガイド部材6の開口側端部6aを、上記第1
冷媒循環形態時における上記第1冷媒通路11の上記第
2冷媒通路12寄りの通路壁の延長線よりも該第2冷媒
通路12寄りに位置せしめたことを特徴としている。
【0013】本願の第5の発明では、図1及び図2に例
示するように、上記第1、第2、第3又は第4の発明に
かかる電子膨張弁において、上記オリフィス4の内周面
4aを、その流入側端部と流出側端部とを結ぶ直線より
も径方向外方側に膨出する円弧状断面形状をもつ傾斜面
としたことを特徴としている。
【0014】
【発明の作用・効果】本願発明ではかかる構成とするこ
とにより次のような作用・効果が得られる。
【0015】 本願の第1の発明にかかる電子膨張弁
では、第1冷媒通路11を、冷媒流入室3に対してその
軸心に略直交する方向からしかも該軸心に対してその径
方向へ偏位せしめた状態で形成しているので、上記第1
冷媒通路11側から冷媒流入室3内に高速で流入する液
冷媒は直接ニードル弁2に衝突することなくその側方へ
流れ込み該冷媒流入室3内に該ニードル弁2部分を取り
巻く旋回流れを生成し、そのまま旋回しながら第2冷媒
通路12側に移動してオリフィス4において絞られて膨
張する。
【0016】従って、先ず第1に、高速で冷媒流入室3
側に流れ込む液冷媒が直接ニードル弁2に衝突すること
がないことから、この液冷媒流の衝突によるニードル弁
2の振動が可及的に抑制され、それだけニードル弁2の
振動に伴う振動音が軽減され、例えばかかる電子膨張弁
を備えた空気調和機においてはその静粛運転が実現され
ることになる。
【0017】第2に、冷媒流入室3内に流入した液冷媒
が旋回流となることから、例えこの液冷媒がガス冷媒の
混じった二相冷媒であった場合には、液冷媒とガス冷媒
との運動エネルギーの相違による気液分離作用を受け
て、該冷媒流入室3の外周側には液冷媒が、内周側には
液冷媒がそれぞれ分離状態で存在し、しかも外周側を旋
回する液冷媒流の方が内周側を旋回するガス冷媒流より
も流速が大きいことから、流速の大きい外周側の液冷媒
が積極的に第2冷媒通路12側へ流出し、ガス冷媒の第
2冷媒通路12側への流出を抑制する。このため、オリ
フィス4においては液冷媒が積極的に絞られて膨張し、
ガス冷媒の膨張は可及的に抑制されることとなり、結果
的に膨張作用に伴う冷媒循環系の圧力損失が小さくな
り、空気調和機にあってはその熱交換性能の向上が期待
できるものである。
【0018】尚、冷媒流入室3の内周側に存在するガス
冷媒は、時間の経過とともに冷却されて凝縮し順次液冷
媒化するため、ガス冷媒層が過度に拡大することはな
い。
【0019】 本願の第2の発明にかかる電子膨張弁
では、第1冷媒通路11を、冷媒流入室3に対してその
軸心に直交する方向よりも第2冷媒通路12側へ傾斜し
た方向からしかも該軸心に対してその径方向へ偏位せし
めた状態で形成しているので、上記に記載したと同様
の作用効果が期待できることは勿論であるが、これに加
えて、上記第1冷媒通路11が第2冷媒通路12寄り
(即ち、冷媒の流出側寄り)に傾斜せしめられているの
で冷媒流入室3内で旋回する液冷媒は第2冷媒通路12
側への方向性をもつ螺旋流となり、該液冷媒の第2冷媒
通路12側への流通がより一層スムーズとなり、圧力損
失の抑制効果がさらに高められるものである。
【0020】 本願の第3の発明にかかる電子膨張弁
では、第1の発明及び第2の発明と同様に第1冷媒通路
11を冷媒流入室3の軸心に対して偏位させて設けたこ
とによるニードル弁2の振動の抑制及び振動騒音の低減
効果が得られることは勿論であるが、さらに冷媒流入室
3内に旋回流を生成させてガス冷媒の膨張を抑制するこ
とによる圧力損失の低減効果に関してはさらにこれを確
実に向上させることができるものである。即ち、上記ニ
ードル弁2の弁頭部2aの近傍位置に、該ニードル弁2
の外周面との間において上記弁頭部2a寄りの端部が閉
塞され、冷媒流入室3寄りの端部が開口した環状隙間1
3を形成するガイド部材6を設けているので、第1冷媒
通路11が冷媒流入室3内に二相冷媒が流入し該冷媒流
入室3の外周側に液冷媒が、内周側にガス冷媒が分離状
態で存在する場合においては、この内周側のガス冷媒は
上記ガイド部材6によって受け止められて第2冷媒通路
12側への流出がより確実に阻止されるので、このガス
冷媒の膨張に伴う冷媒循環系の圧力損失がより一層低減
されるものである。
【0021】 本願の第4の発明にかかる電子膨張弁
では、上記ガイド部材6の開口側端部が上記第1冷媒循
環形態時における上記第1冷媒通路11の上記第2冷媒
通路12寄り側の通路壁の延長線よりも該第2冷媒通路
12寄りに位置するようにその軸方向長さを設定してい
るので、該第1冷媒通路11から冷媒流入室3内に流入
してその内周側を旋回するガス冷媒層は上記ガイド部材
6の開口側端部よりも反第2冷媒通路12寄りに位置し
該ガイド部材6によって第2冷媒通路12側への流出が
確実に阻止され、結果的にガス冷媒の膨張に伴う圧力損
失の低下作用が上記第3の発明にかかる電子膨張弁の場
合よりもさらに確実ならしめられるものである。
【0022】 本願の第5の発明にかかる電子膨張弁
では、上記,,又はに記載の作用効果に加え
て、上記オリフィス4の内周面4aを、その流入側端部
と流出側端部とを結ぶ直線よりも径方向外方側に膨出す
る円弧状断面をもつ傾斜面としているので、該オリフィ
ス4側への液冷媒の流入がより一層スムーズとなり、冷
媒循環系の圧力損失のさらなる低下が期待できるもので
ある。
【0023】
【実施例】以下、本願発明の電子膨張弁を添付図面に基
づいて具体的に説明する。第1実施例 図1及び図2には、本願の請求項1,3,4及び5に記
載した各発明の実施例にかかる電子膨張弁Z1を示して
いる。この電子膨張弁Z1は、冷媒流入室3を設けたバ
ルブボディ1に、該冷媒流入室3に臨んで後述する第1
冷媒通路11と第2冷媒通路12の二つの通路を設けて
いる。
【0024】上記第1冷媒通路11は、上記冷媒流入室
3に対して、その側部において該冷媒流入室3の軸心に
略直交する方向から、しかも該軸心に対して冷媒流入室
3の径方向へ偏位させた状態で取り付けられている。
尚、特にこの実施例のものにおいては、上記第1冷媒通
路11の偏位量を、該第1冷媒通路11の延長上から上
記冷媒流入室3の軸心が完全に外れるように設定してい
る。
【0025】上記第2冷媒通路12は、上記冷媒流入室
3の軸心と同軸上に位置するように設けられるととも
に、その冷媒流入室3側の端部には後述するオリフィス
4が取り付けられている。従って、この第2冷媒通路1
2と上記第1冷媒通路11とは、冷媒流入室3の軸心方
向から見た場合には該冷媒流入室3の径方向へ所定のズ
レ量をもつとともに、該軸心に直交する方向から見た場
合には相互に直交することになる。
【0026】上記オリフィス4は、上記冷媒流入室3寄
りの流入側端部から第2冷媒通路12寄りの流出側端部
に向けて次第に縮径するテーパー状の内周面4aを有し
ているが、さらにこの実施例のものにおいてはこの内周
面4aの断面形状を、上記流入側端部と流出側端部とを
結ぶ直線よりも径方向外側に膨出する円弧面状に形成し
ている。
【0027】一方、上記冷媒流入室3の軸心部には、ソ
レノイド5により進退駆動されるニードル弁2が該冷媒
流入室3を貫通した状態で配置されている。そして、こ
のニードル弁2は、その先端側の尖頭状の弁頭部2aを
上記オリフィス4に対向させるとともに、その直軸状の
弁棒部2bを上記冷媒流入室3内に位置せしめている。
さらに、このニードル弁2の弁棒部2bの近傍位置に
は、該該ニードル弁2より所定寸法だけ大径の筒状体で
構成されるガイド部材6が、該ニードル弁2の外側にこ
れとの間に所定幅の環状隙間13を形成するようにして
取り付けられている。そして、このガイド部材6は、上
記弁頭部2a寄りの端部においては上記環状隙間13が
閉塞されているが、冷媒流入室3寄りの端部6aにおい
てはこれが開口して該冷媒流入室3に臨んでいる。さら
に、このガイド部材6の軸方向長さ及びニードル弁2に
対する取付位置は、図1に示すように上記ニードル弁2
が突出作動してその弁頭部2aによって該弁頭部2aと
上記オリフィス4の内周面4aとの間に形成される絞り
通路10が絞られた状態(即ち、上記第1冷媒循環形態
であって第1冷媒通路11側から液冷媒が流入する状
態)において、該ガイド部材6の開口端6aが上記第1
冷媒通路11の第2冷媒通路12寄りの通路壁の延長線
と同位置あるいはこれよりも第2冷媒通路12寄りに位
置するように適宜に設定されている。
【0028】尚、上記ニードル弁2は、上記第2冷媒通
路12側からガス冷媒が流入する上記第2冷媒循環形態
時においては、図1に実線図示する位置よりも上方へ後
退作動し、上記絞り通路10の通路面積を拡大する如く
その作動が制御される。
【0029】続いて、かかる構成をもつ電子膨張弁Z1
の作動を、本願発明がその特有の作用効果を奏する第1
冷媒循環形態時、即ち、図1に実線矢印で示すように液
冷媒が第1冷媒通路11側から冷媒流入室3に流入し、
オリフィス4部分で絞られて膨張せしめられる場合につ
いて説明する。
【0030】この第1冷媒循環形態時には、第1冷媒通
路11を通って液冷媒が高速で冷媒流入室3内に流入す
るが、この場合、上記第1冷媒通路11が冷媒流入室3
の軸心に対してその径方向に偏位配置されているため、
図2に矢印Gで示すように、液冷媒流は該冷媒流入室3
の軸心位置に貫通配置されている上記ニードル弁2の弁
棒部2bに衝突することなくその側方を通って流入し、
該冷媒流入室3内において旋回流を生成する。このた
め、従来の電子膨張弁Z0(図4及び図5参照)のよう
に液冷媒流入が直接ニードル弁2に衝突する場合の如く
液冷媒流によってニードル弁2が径方向にブレて振動を
発生するということがほとんどなく、従ってこのニード
ル弁2の振動に伴う振動音の発生が可及的に防止され、
該電子膨張弁Z1の静粛運転が実現されるものである。
【0031】さらに、本来は第1冷媒通路11から流入
する冷媒は液冷媒のみであるが、実際上においては液冷
媒の一部がガス化したガス冷媒混じりの二相冷媒である
ことも往々にして起こり得る。この場合、この液冷媒に
混入したガス冷媒がそのままオリフィス4において絞ら
れて膨張すると冷媒循環系の圧力損失が大きくなり、例
えばこの電子膨張弁Z1が空気調和機の冷媒回路に介設
されるものである場合にはその熱交換性能の低下を来し
好ましくないことは既述の通りである。
【0032】ところが、この実施例の電子膨張弁Z1
おいては、先ず第1に、上記第1冷媒通路11から冷媒
流入室3内に流入した冷媒流が該第1冷媒通路11の偏
位配置に起因して該冷媒流入室3内で旋回流となること
から、この流入冷媒が二相冷媒である場合には、運動エ
ネルギーの大きい液冷媒は冷媒流入室3の外周側を旋回
し、運動エネルギーの小さいガス冷媒は冷媒流入室3の
内周側を旋回することになる。即ち、図1及び図2にお
いて鎖線図示する領域境界Lより外側の外周側領域S1
には液冷媒が、該領域境界Lより内側の内周側領域S2
にはガス冷媒が、それぞれ分離された状態で存在するこ
とになる。しかも、この液冷媒流とガス冷媒流との間に
おいては、前者の方が流速が大きく、従って液冷媒の方
がガス冷媒よりも積極的に第2冷媒通路12側に流出し
ょうとする。
【0033】第2に、上記冷媒流入室3内を貫通配置さ
れた上記ニードル弁2の弁頭部2aの近傍位置に、該冷
媒流入室3よりの開口端部6aが開口したガイド部材6
が設けられ、しかもこの開口端部6aの位置が上記第1
冷媒通路11の第2冷媒通路12寄りの通路壁の延長線
よりも第2冷媒通路12寄りに位置しているため、上記
領域境界Lの内側の内周側領域S2に存在するガス冷媒
層はこのガイド部材6によって受け止められてこれが上
記第2冷媒通路12側に移動するのが阻止される。
【0034】この二つの作用の相乗効果として、内周側
領域S2内のガス冷媒はオリフィス4側にほとんど流入
せず、外周側領域S1内の液冷媒のみが積極的にオリフ
ィス4側に流入して膨張作用を受けることとなり、ガス
冷媒の膨張に伴う冷媒循環系の圧力損失が可及的に低減
されることになるものである。
【0035】さらに、液冷媒が絞り通路10を通って絞
られる場合、上記オリフィス4の内周面4aが円弧状の
断面形状をもつことから、例えばこの内周面4aが直線
状の断面形状をもつ場合に比して、該絞り通路10を通
る液冷媒の流通がより一層スムーズとなり、それだけ冷
媒循環系の圧力損失がさらに低減されるものである。
【0036】第2実施例 図3には、本願の請求項2,3,4及び5に記載した各
発明の実施例にかかる電子膨張弁Z2を示している。こ
の電子膨張弁Z2の基本構成は上記第1実施例における
電子膨張弁Z1の場合と同様であって、これと異なる点
は、上記第1実施例の電子膨張弁Z1においては第1冷
媒通路11を冷媒流入室3の軸心に直交する方向から取
り付けていたのに対して、この実施例の電子膨張弁Z2
は該第1冷媒通路11を冷媒流入室3の軸心に直交する
方向よりも所定角度だけ上記第2冷媒通路12側に傾斜
させて取り付けた点である。
【0037】かかる構成とすることで、上記第1冷媒通
路11から冷媒流入室3内に流入する液冷媒は、該冷媒
流入室3内において旋回流を生成するに止まらず、第2
冷媒通路12側への方向性をもった螺旋流を積極的に生
成する。従って、液冷媒の冷媒流入室3からオリフィス
4側への流入がさらにスムーズとなり、冷媒循環系の圧
力損失の低減がさらに促進されるものである。
【0038】尚、他の作用効果については上記第1実施
例の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施例にかかる電子膨張弁の縦
断面図である。
【図2】図1のII-II横断面図である。
【図3】本願発明の第2実施例にかかる電子膨張弁の縦
断面図である。
【図4】従来の電子膨張弁の縦断面図である。
【図5】図4のV-V横断面図である。
【符号の説明】
1はバルブボディ、2はニードル弁、3は冷媒流入室、
4はオリフィス、5はソレノイド、6はガイド部材、9
はオリフィス、10は絞り通路、11は第1冷媒通路、
12は第2冷媒通路、Lは領域境界、S1は外周側領
域、S2は内周側領域、Z1及びZ2は電子膨張弁であ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−157269(JP,A) 特開 平6−101938(JP,A) 実開 昭61−186073(JP,U) 実開 昭60−60669(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 41/06 F16K 31/68

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定容積をもつ冷媒流入室(3)に臨ん
    で第1冷媒通路(11)と第2冷媒通路(12)とを、
    該第1冷媒通路(11)が該冷媒流入室(3)の軸心の
    側方に、第2冷媒通路(12)が該軸心上に、それぞれ
    位置するようにして開口させるとともに該第2冷媒通路
    (12)側にオリフィス(4)を設けたバルブボディ
    (1)と、 該バルブボディ(1)の上記冷媒流入室(3)の軸心部
    を貫通して配置され且つその弁頭部(2a)が上記オリ
    フィス(4)に対向せしめられるとともにソレノイド
    (5)によって進退駆動されるニードル弁(2)とを備
    え、 冷媒が上記第1冷媒通路(11)側から冷媒流入室
    (3)に流入して第2冷媒通路(12)側に流出する第
    1冷媒循環形態時においては上記ニードル弁(2)がオ
    リフィス(4)側に接近して両者間に形成される絞り通
    路(10)の通路面積を狭小とせしめ、 冷媒が上記第2冷媒通路(12)側から冷媒流入室
    (3)に流入して第1冷媒通路(11)側に流出する第
    2冷媒循環形態時においては上記ニードル弁(2)がオ
    リフィス(4)から離間して両者間に形成される絞り通
    路(10)の通路面積を拡大せしめるように作動する電
    子膨張弁であって、 上記第1冷媒通路(11)が、上記冷媒流入室(3)に
    対してその軸心に略直交する方向からしかも該軸心に対
    してその径方向へ偏位せしめられた状態で形成されてい
    ることを特徴とする電子膨張弁。
  2. 【請求項2】 所定容積をもつ冷媒流入室(3)に臨ん
    で第1冷媒通路(11)と第2冷媒通路(12)とを、
    該第1冷媒通路(11)が該冷媒流入室(3)の軸心の
    側方に、第2冷媒通路(12)が該軸心上に、それぞれ
    位置するようにして開口させるとともに該第2冷媒通路
    (12)側にオリフィス(4)を設けたバルブボディ
    (1)と、 該バルブボディ(1)の上記冷媒流入室(3)の軸心部
    を貫通して配置され且つその弁頭部(2a)が上記オリ
    フィス(4)に対向せしめられるとともにソレノイド
    (5)によって進退駆動されるニードル弁(2)とを備
    え、 冷媒が上記第1冷媒通路(11)側から冷媒流入室
    (3)に流入して第2冷媒通路(12)側に流出する第
    1冷媒循環形態時においては上記ニードル弁(2)がオ
    リフィス(4)側に接近して両者間に形成される絞り通
    路(10)の通路面積を狭小とせしめ、 冷媒が上記第2冷媒通路(12)側から冷媒流入室
    (3)に流入して第1冷媒通路(11)側に流出する第
    2冷媒循環形態時においては上記ニードル弁(2)がオ
    リフィス(4)から離間して両者間に形成される絞り通
    路(10)の通路面積を拡大せしめるように作動する電
    子膨張弁であって、 上記第1冷媒通路(11)が、上記冷媒流入室(3)に
    対してその軸心に直交する方向よりも上記第2冷媒通路
    (12)側へ傾斜した方向からしかも該軸心に対してそ
    の径方向へ偏位せしめられた状態で形成されていること
    を特徴とする電子膨張弁。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、上記ニード
    ル弁(2)の弁頭部(2a)の近傍位置に、該ニードル
    弁(2)の外周面との間において上記弁頭部(2a)寄
    りの端部が閉塞され、上記冷媒流入室(3)寄りの端部
    が開口した環状隙間(13)を形成するガイド部材
    (6)が設けられていることを特徴とする電子膨張弁。
  4. 【請求項4】 請求項3において、上記ガイド部材
    (6)は、その開口側端部(6a)が上記第1冷媒循環
    形態時における上記第1冷媒通路(11)の上記第2冷
    媒通路(12)寄りの通路壁の延長線よりも該第2冷媒
    通路(12)寄りに位置するようにその軸方向長さが設
    定されていることを特徴とする電子膨張弁。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4において、上
    記オリフィス(4)の内周面(4a)が、その流入側端
    部と流出側端部とを結ぶ直線よりも径方向外方側に膨出
    する円弧状断面形状をもつ傾斜面とされていることを特
    徴とする電子膨張弁。
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