JP3532914B2 - 容器詰飲料 - Google Patents

容器詰飲料

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JP3532914B2 JP2003327197A JP2003327197A JP3532914B2 JP 3532914 B2 JP3532914 B2 JP 3532914B2 JP 2003327197 A JP2003327197 A JP 2003327197A JP 2003327197 A JP2003327197 A JP 2003327197A JP 3532914 B2 JP3532914 B2 JP 3532914B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【技術分野】
【0001】本発明は非重合体カテキン類を高濃度に含
有し、長期保存してもおりや沈殿を生じず、かつ滋味が
良好な容器詰飲料に関する。
【背景技術】
【0002】カテキン類の効果としてはコレステロール
上昇抑制作用やαアミラーゼ活性阻害作用などが報告さ
れている。このような生理効果を発現させるためには、
成人一日あたり4〜5杯のお茶を飲むことが必要である
ことから、より簡便に大量のカテキン類を摂取するため
に、飲料にカテキン類を高濃度配合する技術が望まれて
いた。この方法の一つとして、緑茶抽出物の濃縮物や精
製物などを利用して、カテキン類を飲料に溶解状態で添
加する方法がある。
【0003】しかしながら、緑茶抽出物の濃縮物や精製
物を配合した飲料は、製造後長期保存したときにおりや
沈殿を生じ、外観を大きく損ねてしまう。従来の茶飲
料、特に緑茶飲料でも保存中におりや沈殿が生成するこ
とがあるが、緑茶抽出物の濃縮物や精製物を配合した飲
料では外観の悪化が著しい。緑茶飲料のおりや沈殿の原
因は多糖類、タンパク質、ポリフェノール類や金属イオ
ン等の成分が複合体を形成するためであるといわれてい
る。おりや沈殿の生成メカニズムは複雑であり、これま
でに様々な対策が検討されてきた。例えば緑茶中の高分
子成分に着目した対策として、酵素処理によって高分子
複合体を形成する成分を分解・低分子化しておりの発生
を抑制する方法(例えば、特許文献1、2参照)や、緑
茶成分を限外濾過膜によって分画し、分子量1万以上の
高分子成分をほぼ除去することによっておりの発生を抑
制する方法(例えば、特許文献3参照)が報告されてい
る。一方、金属イオンに着目した方法としては陽イオン
交換樹脂処理とそれに続く微小濾過によって水色と濁り
を抑制する方法(例えば、特許文献4参照)が報告され
ている。
【特許文献1】特開平5−328901号公報
【特許文献2】特開平11−308965号公報
【特許文献3】特開平4−45744号公報
【特許文献4】特許第3174065号明細書
【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】
【0004】しかしながら、限外濾過や微小濾過によっ
て高分子成分をほとんど除去する方法では、茶の滋味成
分が大幅に除かれてしまい、おりや沈殿は抑制されるも
のの茶特有の風味が乏しくなるという欠点がある。酵素
処理を行うと、酵素自身の味によって茶本来の風味が変
化してしまうことがある。
【0005】本発明の目的は、非重合体カテキン類を高
濃度に含有し、長期保存してもおりや沈殿を生じず、か
つ滋味が良好な容器詰飲料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】本発明者は、かかる容器詰飲料の長期保存
時のおり・沈殿を抑制すべく、種々検討した結果、マグ
ネシウム濃度及び粒子径0.2〜0.8μmの水不溶性
固形分の量をコントロールすることにより、長期保存し
てもおりや沈殿が生じることがなく、茶本来の風味を損
なわない飲料が得られることを見出した。
【0007】すなわち、本発明は次の成分(A)、
(B)及び(C): (A)非重合体カテキン類 0.05〜0.5重量
%、 (B)マグネシウム、 (C)粒子径0.2〜0.8μmの水不溶性固形分 を含有し、成分(B)と成分(C)の含有量(mg/L)
が次式(1) 20<(C)<−13×(B)+140………(1) の範囲にある容器詰飲料を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】本発明の飲料は非重合体カテキン類を高濃
度に含有し、長期保存してもおりや沈殿を生じず、かつ
滋味が良好で清涼感があり、常飲に適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】本発明で(A)非重合体カテキン類とは、
カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテ
キンガレートなどの非エピ体カテキン類及びエピカテキ
ン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガ
ロカテキンガレート等のエピ体カテキン類をあわせての
総称である。ここでいう非重合体カテキン類の濃度は、
上記の合計8種の合計量に基づいて定義される。
【0010】本発明の容器詰飲料中には、非重合体であ
って水に溶解状態にある非重合体カテキン類を、0.0
5〜0.45重量%、好ましくは0.06〜0.45、
より好ましくは0.07〜0.45、更に好ましくは
0.08〜0.36重量%、特に好ましくは0.09〜
0.3重量%、もっとも好ましくは0.1〜0.3重量
%含有する。非重合体カテキン類含量がこの範囲にある
と、多量の非重合体カテキン類を容易に摂取し易く、非
重合体カテキン類が効果的に体内に吸収されやすく、か
つ強烈な苦味、渋味、強い収斂性が生じない。当該非重
合体カテキン類の濃度は、緑茶抽出物の濃縮物又は精製
物の配合量によって調整することができる。
【0011】本発明の容器詰飲料の(A1)非エピ体カ
テキン類と(A2)エピ体カテキン類の重量比率〔(A
1)/(A2)〕は、保存時の色相変化を抑制する点か
ら、好ましくは0.54〜9.0、より好ましくは0.
55〜9.0、更に好ましくは0.67〜9.0、特に
好ましくは0.73〜9.0、もっとも好ましくは1.
0〜9.0である。
【0012】本発明の容器詰飲料中の非重合体カテキン
類はエピガロカテキンガレートとガロカテキンガレート
とエピガロカテキンとガロカテキンからなる総称ガロ体
と、エピカテキンガレートとカテキンガレートとエピカ
テキンとカテキンからなる総称非ガロ体の比率が、天然
の緑茶葉の組成を維持している方が好ましい。従って上
記4種のガロ体総量は常に上記4種の非ガロ体総量を上
回っているのが飲料においても天然の緑茶葉の組成を維
持しているという点において好ましい。
【0013】また、本発明の容器詰飲料中のカテキンガ
レートとエピカテキンガレートとガロカテキンガレート
とエピガロカテキンガレートからなる総称ガレート体の
全非重合体カテキン類中での割合が45重量%以上が、
非重合体カテキン類の生理効果の有効性上好ましい。
【0014】本発明容器詰飲料中の(B)マグネシウム
濃度は0〜9.2mg/L、好ましくは0〜5mg/L、さ
らに好ましくは0〜2mg/Lに調整するのが良い。マグ
ネシウム濃度を低減する方法としては、原料である茶の
抽出液及び緑茶抽出物の精製物のいずれか一方、又は混
合液を陽イオン交換樹脂や陽イオン交換膜に接触させる
方法が挙げられる。ここで使用する陽イオン交換樹脂に
は、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基などを有
する樹脂が用いられる。具体的には、ダイヤイオンSK
1BをはじめとするSKシリーズ、ダイヤイオンPK2
08をはじめとするPKシリーズ(三菱化学社製)、ア
ンバーライトIR116をはじめとする100番シリー
ズ(ローム・アンド・ハーシュ社製)、ダウエックス5
0W・X1をはじめとするWシリーズ(ダウケミカル社
製)、またダイヤイオンCR10(三菱化学社製)等の
キレート樹脂等が挙げられる。
【0015】原料又は前記混合液と陽イオン交換樹脂と
の接触方法はバッチ式、半バッチ式、半連続式、又は連
続式で行なうことができるが、カラムに樹脂を充填して
連続的に通過させるのが良い。飲料中のマグネシウム濃
度が9.2mg/Lを超えると0.2〜0.8μmの水不
溶性固形分量を低くしても長期保存時におりや沈殿が発
生してしまう。
【0016】本発明でいう(C)粒子径0.2〜0.8
μmの水不溶性固形分とは、孔径0.8μmのメンブレン
フィルターを通過させた後、0.2μmのメンブレンフ
ィルター(ミリポア社製オムニポア)で飲料を吸引濾過
した後、膜上に残った固形分のことをさし、絶乾重量を
測定して飲料中の含有量を計算する。この水不溶性固形
分は、多糖類、タンパク質、ポリフェノール類や金属イ
オン等から形成されている。水不溶性固形分量を低減す
る方法としては、市販の緑茶抽出物の濃縮物や精製物の
うち適当な物を選択するか、これらをさらに再精製して
用いる方法が挙げられる。又は飲料製造工程中で一般的
なカートリッジフィルターにより濾過を行うのも良い。
フィルターとしてはゼータプラスシリーズ(キュノ社
製)やプロファイルIIシリーズ(日本ポール社製)等、
工業規模で使用されている物を用いればよく、限外濾過
膜(UF)や精密濾過膜(MF)等の特殊な膜で水不溶
性固形分を大幅に取り除く必要はない。当該水不溶性固
形分の本発明飲料中の濃度は20mg/Lを超える濃度が
好ましい。粒子径0.2〜0.8μmの水不溶性固形分
の含有量を20mg/L以下に下げようとするとこのよう
な特殊な膜が必要になり、飲料の生産性が著しく低下す
る。また、水不溶性固形分の形成成分は茶中の呈味成分
であるため、20mg/L以下にしてしまうと飲んだとき
に苦味・渋味が強く感じられて常飲にたえない飲料とな
る。
【0017】成分(B)と成分(C)はどちらもおりや
沈殿の生成に関与しているため、いずれか一方のみを減
らした場合よりも両方減らした場合の方がおりや沈殿の
抑制効果が高い。また、飲料の風味を損なわないために
は成分(C)が一定量以上含まれている必要がある。こ
のことから、成分(B)と成分(C)の含有量(mg/
L)は、次式(1) 20<(C)<−13×(B)+140………(1) の範囲に調整するのが良く、好ましくは次式(2) 20<(C)<−8.7×(B)+100………(2) の範囲に調整するのが良い。成分(B)と成分(C)の
関係がこの範囲外になると長期保存時におりや沈殿が発
生する。
【0018】本発明容器詰飲料のpHは、25℃で2〜
7、好ましくは3〜7、より好ましくは5〜7とするの
が非重合体カテキン類の化学的安定性の点で好ましい。
【0019】本発明の容器詰飲料は、茶の抽出液に緑茶
抽出物の濃縮物又は精製物を配合することにより製造す
るのが好ましい。
【0020】緑茶抽出物の濃縮物や精製物としては市販
の三井農林(株)「ポリフェノン」、伊藤園(株)「テ
アフラン」、太陽化学(株)「サンフェノン」などが挙
げられる。これらを再精製したものを用いてもよい。再
精製の方法としては、例えば緑茶抽出物の濃縮物を水又
は水と有機溶媒の混合物に懸濁し、これに有機溶媒を添
加することにより生じた沈殿を除去し、次いで溶媒を留
去する方法がある。あるいは茶葉から熱水もしくは水溶
性有機溶媒により抽出した抽出物を濃縮したものをさら
に精製したもの、あるいは抽出された抽出物を直接精製
したものを用いてもよい。ここでいう緑茶抽出物の濃縮
物や精製物の形態としては、固体、水溶液、スラリー状
など種々のものが挙げられる。
【0021】本発明の容器詰飲料に用いられる茶の抽出
液としては、緑茶、半発酵茶及び発酵茶から選ばれた茶
の抽出液;及び非茶系飲料が挙げられる。このうち、茶
の抽出液に前記精製物を配合した飲料が好ましく、緑茶
の抽出液に前記精製物を配合した緑茶飲料とするのが特
に好ましい。半発酵茶としては烏龍茶が挙げられ、発酵
茶としては紅茶が挙げられる。また非茶系飲料としては
例えばソフトドリンクである炭酸飲料、果実エキス入り
飲料、野菜エキス入りジュース、ニアウォーター、スポ
ーツ飲料、ダイエット飲料などが挙げられる。
【0022】本発明に使用する緑茶としては、Camellia
属、例えばC. sinensis、C. assamica及びやぶきた種、
又はそれらの雑種から得られる茶葉から製茶された茶葉
が挙げられる。当該製茶された茶葉には、煎茶、番茶、
玉露、てん茶、釜炒り茶等の緑茶類がある。
【0023】本発明の容器詰飲料には、茶由来の成分に
あわせて、処方上添加して良い成分として、酸化防止
剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無
機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存
料、調味料、甘味料、酸味料、果汁エキス類、野菜エキ
ス類、花蜜エキス類、pH調整剤、品質安定剤などの添加
剤を単独、あるいは併用して配合しても良い。
【0024】例えば甘味料としては、砂糖、ぶどう糖、
果糖、異性化液糖、グリチルリチン、ステビア、アスパ
ルテーム、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖等が挙
げられる。酸味料としては、天然成分から抽出した果汁
類のほか、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、フマル
酸、リン酸が挙げられる。これらの酸味料は本発明容器
詰飲料中に0.01〜0.5重量%、特に0.01〜
0.3重量%含有するのが好ましい。無機酸類、無機酸
塩類としてはリン酸、リン酸二ナトリウム、メタリン酸
ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。こ
れらの無機酸類、無機酸塩類は、本発明容器詰飲料中に
0.01〜0.5重量%、特に0.01〜0.3重量%
含有するのが好ましい。
【0025】本発明の容器詰飲料に使用される容器は、
一般の飲料と同様にポリエチレンテレフタレートを主成
分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、
金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶
などの通常の形態で提供することができる。ここでいう
容器詰飲料とは希釈せずに飲用できるものをいう。
【0026】また本発明の容器詰飲料は、例えば、金属
缶のような容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあって
は食品衛生法に定められた殺菌条件で製造される。PE
Tボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものに
ついては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプ
レート式熱交換器などで高温短時間殺菌後、一定の温度
迄冷却して容器に充填する等の方法が採用される。また
無菌下で、充填された容器に別の成分を配合して充填し
てもよい。さらに、酸性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを
中性に戻すことや、中性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを
酸性に戻すなどの操作も可能である。
【実施例】
【0027】カテキン類の測定 フィルター(0.8μm)で濾過し、次いで蒸留水で希
釈した容器詰めされた飲料を、島津製作所製、高速液体
クロマトグラフ(型式SCL−10Avp)を用い、オ
クタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム
L−カラムTM ODS(4.6mmφ×250mm:財
団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温
度35℃でグラジエント法により行った。移動相A液は
酢酸を0.1mol/L含有の蒸留水溶液、B液は酢酸を
0.1mol/L含有のアセトニトリル溶液とし、流量
1.0mL/分で送液した。なお、グラジエント条件は以
下のとおりである。 時間 A液 B液 0分 97% 3% 5分 97% 3% 37分 80% 20% 43分 80% 20% 43.5分 0% 100% 48.5分 0% 100% 試料注入量は10μL、UV検出器波長は280nmの条
件で行った。
【0028】マグネシウムの濃度の測定 ICP発光分析法による。SEIKO社製SP1200
Aを用いた。
【0029】粒径0.2〜0.8μ m の水不溶性固形分
量の測定 0.8μmのメンブレンフィルターで濾過した飲料10
0gを孔径0.2μmのミリポア社製オムニポアメンブ
レンフィルターで吸引濾過し、フィルターの初期絶乾重
量と濾過後の絶乾重量の差から計算した。フィルターは
105℃で3時間乾燥させた後、室温のデシケーター内
で1時間放冷して恒量値を求めた。
【0030】保存時のおり・沈殿の評価 加速保存試験により行った。容器詰飲料を55℃のイン
キュベーター内に保存し、5日後に外観を目視で評価し
た。
【0031】おり・沈殿の評価: −:おり・沈殿発生せず ±:小さなおりが僅かに発生するが容器内の飲料が動く
とすぐ消失 +:小さなおり・沈殿が少量発生 ++:大きなおり・沈殿が多量に発生 滋味の評価: ◎:大変良好 ×:不良
【0032】実施例1 宮崎産の緑茶葉135gを65℃に加熱したイオン交換
水4kgに加えて5分間抽出し、次いで抽出液から茶葉を
取り除き、熱交換器で25℃以下に冷却した。次にネル
濾過により抽出液中の沈殿物や浮遊物を取り除き、陽イ
オン交換樹脂(ダイヤイオンSK1B)を充填したカラ
ムに常温で通液した。樹脂の量は最終的な飲料製品に対
して0.2重量%とした。その後、この抽出液を円盤型
デプスフィルター(ゼータプラス10C)で濾過した。
一方、市販の緑茶抽出物の濃縮物(三井農林(株)「ポ
リフェノンHG」)100gを99.5重量%エタノー
ル630gに分散させ、水270gを10分で滴下後、
30分熟成し、2号濾紙及び孔径0.2μmの濾紙で濾
過し、水200mLを加えて減圧濃縮後凍結乾燥すること
によって再精製物を得た。先の抽出液2900gに、こ
の再精製物を非重合体カテキン濃度が製品状態で0.1
8重量%になるように加え、炭酸水素ナトリウムを用い
てpH6.4に調整した後8000gまで希釈し、UH
T殺菌しPETボトルに充填した。この飲料の分析結果
及びおり・沈殿、滋味評価結果を表1に示す。
【0033】実施例2 実施例1と同条件で緑茶抽出液のネル濾過液を得た。こ
のネル濾過液2900gに実施例1と同条件で市販の緑
茶抽出物の濃縮物を再精製したものを非重合体カテキン
濃度が製品状態で0.18重量%になるように加え、陽
イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK1B)を充填したカ
ラムに常温で通液した。樹脂の量は最終的な飲料製品に
対して0.5重量%とした。得られた液は円盤型デプス
フィルター(ゼータプラス10C)で濾過し、希釈後炭
酸水素ナトリウムを用いてpH6.4に調整した後800
0gまで希釈し、UHT殺菌しPETボトルに充填し
た。この飲料の分析結果及びおり・沈殿、滋味評価結果
を表1に示す。
【0034】実施例3 実施例2と同条件で緑茶抽出液と緑茶抽出物の濃縮物の
再精製物との混合液を陽イオン交換樹脂処理した液を得
た。樹脂の量は最終的な飲料製品に対して0.5重量%
とした。得られた液は希釈後炭酸水素ナトリウムを用い
てpH6.4に調整した後8000gまで希釈し、UHT
殺菌しPETボトルに充填した。この飲料の分析結果及
びおり・沈殿、滋味評価結果を表1に示す。
【0035】実施例4 静岡産の緑茶葉135gを75℃に加熱したイオン交換
水4kgに加えて5分間抽出し、次いで抽出液から茶葉を
取り除き、熱交換器で25℃以下に冷却した。次にネル
濾過により抽出液中の沈殿物や浮遊物を取り除き、実施
例2と同様に緑茶抽出物の濃縮物の再精製物を混合し
た。この液を陽イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK1
B)を充填したカラムに常温で通液した。樹脂の量は最
終的な飲料製品に対して0.05重量%とした。その
後、この抽出液を円盤型デプスフィルター(ゼータプラ
ス10C)で濾過し、希釈後炭酸水素ナトリウムを用い
てpH6.4に調整した後8000gまで希釈し、UHT
殺菌しPETボトルに充填した。この飲料の分析結果及
びおり・沈殿、滋味評価結果を表1に示す。
【0036】実施例5 実施例1と同条件で緑茶抽出液のネル濾過液を得た。こ
のネル濾過液2900gに市販の緑茶抽出物の濃縮物
(三井農林(株)「ポリフェノンHG」)を非重合体カ
テキン濃度が製品状態で0.18重量%になるように加
え、陽イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK1B)を充填
したカラムに常温で通液した。樹脂の量は最終的な飲料
製品に対して1.4重量%とした。得られた液は円盤型
デプスフィルター(ゼータプラス10C)で濾過し、希
釈後炭酸水素ナトリウムを用いてpH6.4に調整した後
8000gまで希釈し、UHT殺菌しPETボトルに充
填した。この飲料の分析結果及びおり・沈殿、滋味評価
結果を表1に示す。
【0037】実施例6 実施例1と同条件で緑茶抽出液のネル濾過液を得た。こ
のネル濾過液2900gを陽イオン交換樹脂(ダイヤイ
オンSK1B)を充填したカラムに常温で通液した。樹
脂の量は最終的な飲料製品に対して0.2重量%とし
た。その後、この抽出液を円盤型デプスフィルター(ゼ
ータプラス10C)で濾過し、実施例1と同条件で市販
の緑茶抽出物の濃縮物を再精製したものを非重合体カテ
キン濃度が製品状態で0.09重量%になるように加
え、炭酸水素ナトリウムを用いてpH6.2に調整した後
8000gまで希釈し、UHT殺菌しPETボトルに充
填した。この飲料の分析結果及びおり・沈殿、滋味評価
結果を表1に示す。
【0038】実施例7 実施例1と同条件で緑茶抽出液のネル濾過液を得た。こ
の溶液2900gに、実施例1と同条件で市販の緑茶抽
出物の濃縮物を再精製したものを、非重合体カテキン濃
度が製品状態で0.12重量%になるように加え、陽イ
オン交換樹脂(ダイヤイオンSK1B)を充填したカラ
ムに常温で通液した。樹脂の量は最終的な飲料製品に対
して0.5重量%とした。得られた液は円盤型デプスフ
ィルター(ゼータプラス10C)で濾過し、希釈後炭酸
水素ナトリウムを用いてpH6.2に調整した後8000
gまで希釈し、UHT殺菌しPETボトルに充填した。
この飲料の分析結果及びおり・沈殿、滋味評価結果を表
1に示す。
【0039】比較例1 実施例1と同条件で緑茶抽出液のネル濾過液を得た。こ
の液2900gを円盤型デプスフィルター(ゼータプラ
ス10C)で濾過し、実施例1と同条件で市販の緑茶抽
出物の濃縮物を再精製したものを非重合体カテキン濃度
が製品状態で0.18重量%になるように加え、得られ
た液は希釈後炭酸水素ナトリウムを用いてpH6.4に調
整した後8000gまで希釈し、UHT殺菌しPETボ
トルに充填した。この飲料の分析結果及びおり・沈殿、
滋味評価結果を表1に示す。
【0040】比較例2 実施例1と同条件で緑茶抽出液を陽イオン交換樹脂(ダ
イヤイオンSK1B)処理した液を得た。樹脂の量は最
終的な飲料製品に対して0.5重量%とした。得られた
液2900gを円盤型デプスフィルター(ゼータプラス
10C)で濾過し、市販の緑茶抽出物の濃縮物(三井農
林(株)「ポリフェノン70S」)を非重合体カテキン
濃度が製品状態で0.18重量%になるように加え、希
釈後炭酸水素ナトリウムを用いてpH6.4に調整した後
8000gまで希釈し、UHT殺菌しPETボトルに充
填した。この飲料の分析結果及びおり・沈殿、滋味評価
結果を表1に示す。
【0041】比較例3 実施例1と同条件で緑茶抽出液のネル濾過液を得た。こ
の溶液2900gに市販の緑茶抽出物の濃縮物(三井農
林(株)「ポリフェノンHG」)を、非重合体カテキン
濃度が製品状態で0.06重量%になるように加え、陽
イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK1B)を充填したカ
ラムに常温で通液した。樹脂の量は最終的な飲料製品に
対して0.5重量%とした。得られた液は円盤型デプス
フィルター(ゼータプラス10C)で濾過し、希釈後炭
酸水素ナトリウムを用いてpH6.2に調整した後800
0gまで希釈し、UHT殺菌しPETボトルに充填し
た。この飲料の分析結果及びおり・沈殿、滋味評価結果
を表1に示す。実施例1〜7の(A1)非エピ体カテキ
ン類と(A2)エピ体カテキン類の重量比率〔(A1)
/(A2)〕は、0.81〜1.5であった。
【0042】
【表1】
【0043】実施例1〜4、6及び7では加速保存後も
おり・沈殿は観察されず、滋味も良好であった。実施例
5では小さなおりが僅かに発生したがすぐに消失し、外
観上問題にならない状態であった。滋味も良好であっ
た。これに対して比較例1では大きなおり・沈殿が多量
に発生した。また、比較例2ではおり・沈殿は発生しな
かったものの、人工的な刺すような苦味が感じられ飲用
に耐えないものとなった。また、比較例3ではおり・沈
殿が発生した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2003−299440(JP,A) 特開2003−169641(JP,A) 特開2001−197863(JP,A) 特表 平11−504224(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23F 3/00 - 5/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)、(B)及び(C): (A)非重合体カテキン類 0.05〜0.5重量
    %、 (B)マグネシウム、 (C)粒子径0.2〜0.8μmの水不溶性固形分 を含有し、成分(B)と成分(C)の含有量(mg/L)
    が次式(1) 20<(C)<−13×(B)+140………(1) の範囲にある容器詰飲料。
  2. 【請求項2】 緑茶、半発酵茶及び発酵茶から選ばれた
    茶の抽出液に緑茶抽出物の濃縮物又は精製物を配合した
    ものである請求項1記載の容器詰飲料。
  3. 【請求項3】 緑茶飲料である請求項1又は2記載の容
    器詰飲料。
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