JP3532711B2 - Icカード用複合化ポリエステルコアシート - Google Patents
Icカード用複合化ポリエステルコアシートInfo
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Description
化ポリエステルコアシートに関するもので、詳しくは、
識別カード、外部端子付きICカード、磁気ストライプ
付きクレジットカード、さらに詳しくは、運転免許証用
ICカード、保険医療用ICカード等の情報用ICカー
ドや電子マネー用ICカード、電話用ICカード、乗物
用ICカード、買物用ICカード等のプリペイドカード
用ICカード等のICカード用複合化ポリエステルコア
シートに関するものである。
録され、物品の購入、サービス等を受けるたびに清算さ
れ、記録が更新される機能をもつカードである電話用カ
ード、乗物用カード、買物用カード等のプリペイドカー
ドが、携帯性、便利さ等により普及している。しかしな
がら、これらのプリペイドカードは偽造、変造されて使
用され、大きな社会問題になっている。
ードに比べてセキュリティー機能に優れたICカード
が、プリペイドカード等の代替カードとして一躍脚光を
浴びるようになってきた。しかしながら、現状では、識
別カード、外部端子付きICカード、磁気ストライプ付
きクレジットカード等のカードは、塩化ビニル、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体がカードの基材として主に使
用されているため、最近では、環境保全、資源維持等の
点から、塩素系樹脂に代わって環境に配慮した廃棄性の
向上、省資源化およびリサイクルに適した材料が求めら
れている。
ッション性、エンボス性に優れ、塩素系樹脂と比べて環
境に配慮した廃棄性の向上、省資源化およびリサイクル
に適した、各種ICカードのコアシートを提供すること
を解決課題とするものである。
に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、ある特定の構成を持つ
ポリエステルシートが上記課題を解決することを知見
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要
旨は、単層のポリエステル層(A)の少なくとも片面に
接着剤により、白色顔料を0.5〜25重量%含有する
ポリエステル層(B)を介して微細気泡含有ポリエステ
ル層(C)がそれぞれ積層されてなり、ポリエステル層
(B)および微細気泡含有ポリエステル層(C)の積層
が共押出積層によるものであることを特徴とするICカ
ード用複合化ポリエステルコアシートに存する。
する。本発明において、ポリエステルとは、芳香族ジカ
ルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られ
る。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グ
リコールとしては、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙
げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−
ナフタレンジカルボキシレート(PEN)等が例示され
る。
を含有した共重合体であってもよい。共重合ポリエステ
ルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル
酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
アジピン酸、セバシン酸、およびオキシカルボン酸(例
えば、P−オキシ安息香酸など)の一種または二種以上
が挙げられ、グリコール成分としては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が
挙げられる。
含有する粒子は、例えば、二酸化ケイ素、炭酸カルシウ
ム、酸化アルミニウム、二酸化チタン、カオリン、タル
ク、ゼオライト、フッ化リチウム、硫酸バリウム、カー
ボンブラック、特公昭59−5216号公報に記載され
ているような耐熱性高分子微粉体等が挙げられる。これ
らの粒子は、単独あるいは2成分以上を同時に使用して
もよい。
均粒径は、特に限定されるものではないが、通常0.0
5〜1μm、好ましくは0.05〜0.7μm、さらに
好ましくは0.05〜0.5μmである。本発明におい
て、ポリエステル層(B)が含有する白色顔料(酸化チ
タン粒子、硫酸バリウム粒子、炭酸カルシウム粒子等、
好ましくは酸化チタン粒子)の含有量は、0.5〜25
重量%、好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは
2〜20重量%である。白色顔料の含有量が0.5重量
%未満では、シートの隠蔽度が低下し、シートに印刷等
を施した時の鮮明性が低下したり、印刷が透けて反対側
の印刷等と重なり印刷等が見えにくくなるので好ましく
ない。また、白色顔料の含有量が25重量%を超える場
合には、フィルムの製膜時に破断が起こりやすくなるの
で好ましくない。
れるものではないが、通常0.05〜1μm、好ましく
は0.05〜0.7μm、さらに好ましくは0.05〜
0.5μmである。本発明において、ポリエステル層
(C)は微細気泡を含有する層であって、例えば、ポリ
エステルに対して実質的に非相溶な熱可塑性樹脂を含有
させて製膜することにより得られる、微細気泡を含有す
るポリエステル層である。ポリエステルに対して実質的
に非相溶な熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリメチル
ブテン等のポリオレフィンのほかに、ポリスチレン、ポ
リカーボネート等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これら
の中で、コストや生産性の点からポリプロピレンが好ま
しい。
ンとしては、通常95モル%以上、好ましくは98モル
%以上がプロピレン単位を有する結晶性ポリプロピレン
が挙げられる。また、本発明で用いるポリプロピレンの
メルトフローインデックス(MFI)は、特に限定され
るものではないが、通常0.5〜30g/10分、好ま
しくは1〜15g/10分の範囲である。
に含有する実質的に非相溶な熱可塑性樹脂の含有量は5
〜45重量%、さらには5〜35重量%、特に10〜2
5重量%の範囲が好ましい。ポリエステル層(C)中に
含有する実質的に非相溶な熱可塑性樹脂の含有量が5重
量%未満の場合には、フィルム中に形成される気泡の量
が少なくなる傾向があり、例えばコアシート上に磁気ス
トライプとともにオーバーシートを熱圧加工するときの
クッション性が少なくなり、カード表面から磁気ストラ
イプの浮き上がりが多くなることがある。また、かかる
含有量が45重量%を超える場合には、フィルム製膜時
に破断しやすくなる傾向がある。
ステル層(B)が含有する粒子と同様の粒子が同等量含
有されていることが好ましい。本発明において、ポリエ
ステル層(C)の密度は、通常0.4〜1.3g/cm
3 、好ましくは0.55〜1.2g/cm3 、さらに好
ましくは0.7〜1.1g/cm3 の範囲である。ポリ
エステル層(C)の密度が0.4g/cm3 未満の場合
には、フィルム製膜時に破断が発生しやすい傾向があ
る。また、ポリエステル層(C)の密度が1.3g/c
m3 を超える場合には、クッション性が劣ることがあ
る。
方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方
法を採用し得る。例えば、ポリエステルを製造する任意
の段階において添加することができるが、好ましくはエ
ステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了後重縮
合反応開始前の段階でエチレングリコール等に分散させ
たスラリーとして添加し、重縮合反応を進めてもよい。
また、ベント付き混練押出機を用いて、エチレングリコ
ールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエ
ステル原料とをブレンドする方法、または、混練押出機
を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレン
ドする方法などによって行われる。
非相溶な熱可塑性樹脂を含有させる方法としては、特に
限定されるものではないが、乾燥させたポリエステル原
料とポリエステルに実質的に非相溶な熱可塑性樹脂とを
ドライブレンドするなどの方法によって行われ、押出機
へ供することにより含有させることができる。本発明に
おいて、ポリエステル、およびポリエステルに実質的に
非相溶な熱可塑性樹脂中には、必要に応じて蛍光増白
剤、酸化防止剤、熱安定剤、潤滑剤、帯電防止剤、染
料、顔料等の添加剤を配合させてもよい。
厚さは、フィルムとして製膜できる厚さであればよい
が、好ましくは200〜450μm、さらに好ましくは
250〜400μmである。また、ポリエステル層
(B)および(C)についても、フィルムとして製膜で
きる厚さであればよいが、好ましくは10〜200μ
m、さらに好ましくは20〜100μmである。本発明
において、微細気泡含有ポリエステル層(C)のポリエ
ステル層(B)に対する厚みの割合は通常20〜80
%、好ましくは30〜70%である。
ステルコアシートとしての厚みは、通常250〜700
μm、好ましくは350〜650μm、さらに好ましく
は450〜600μmである。次に本発明の中のポリエ
ステルフィルムの製造方法について具体的に説明する
が、本発明のフィルムは以下の製造例に何ら限定される
ものではない。
口金から押出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シー
トを得る。ポリエステル層(A)については、この方法
を通常採用する。ポリエステル原料を複数使用し、複数
の押出機を用いて、フィードブロックまたはマルチマニ
ホールドダイ内で合流させ、口金から押出し、冷却ロー
ルで冷却固化すれば積層構造の未延伸シートを得ること
ができ、本発明におけるポリエステル層(B)および
(C)はこの方法を採用する。いずれの場合も、シート
の平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムと
の密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法およ
び/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
に延伸して二軸配向する。すなわち、まず、前記の未延
伸シートを一方向にロールまたは、テンタ−方式の延伸
機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120℃、
好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は、通常
2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次い
で、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸を行う。延
伸温度は、通常70〜130℃、好ましくは80〜12
0℃であり、延伸倍率は、通常3.0〜7倍、好ましく
は3.5〜6倍である。そして、引き続き、170〜2
50℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処
理を行い、二軸配向フィルムを得る。
わゆるインラインコーティングを施すことができる。そ
れは以下に限定するものではないが、特に1段目の延伸
が終了して、2段目の延伸前に、帯電防止性、滑り性、
接着性等の改良、2次加工性改良等の目的で、水溶性、
水系エマルジョン、水系スラリー等の該コーティング処
理を施すことができる。
段階以上で行う方法を用いることもできる。その場合、
最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるよ
うに行うのが好ましい。また、前記の未延伸シートを面
積倍率が10〜40倍になる様に同時二軸延伸を行うこ
とも可能である。さらに、必要に応じて熱処理を行う前
または後に再度縦および/または横方向に延伸してもよ
い。
に、ポリエステル層(B)および(C)を積層する方法
については、例えば上述の共押出による方法のほかに、
接着剤、粘着剤等を各フィルムの間(層(A)と層
(B)との間)に介在させ、フィルム同志を有り合わせ
ることにより複合化させる方法が好ましく採用される。
これらの複合化方法の中から、単層フィルムとして製造
したポリエステル層(A)と、共押出積層フィルムとし
て製造したポリエステル層(B/C)とを接着剤を使用
して複合化する方法の例を述べる。すなわち、貼り合わ
せるポリエステルフィルム(層(A)に相当)と積層フ
ィルム(層(B)および(C)に相当)の間に樹脂系接
着剤を介在させる。樹脂系接着剤としては、特に限定さ
れるものではないが、例えばポリウレタン樹脂系接着
剤、数平均分子量5000〜20000のエポキシ樹脂
と酸無水物系硬化剤とを70/30〜99/1の重量比
で含む樹脂からなる接着剤、またはポリエステル樹脂と
アミノプラスト樹脂とを70/30〜90/10の重量
比で含む樹脂からなる接着剤等から選ばれたものであれ
ばよい。
タン系樹脂としては、ジイソシアネート化合物とポリオ
ール等の活性水素化合物との反応から得られるものであ
れば1液型接着剤でも2液型接着剤でもよい。1液型接
着剤としては、例えば、ポリオールとジイソシアネート
を反応させて得られたイソシアネートプレポリマーを空
気中および被着材表面の水分と反応させて硬化させる、
いわゆる湿気硬化型ポリウレタン樹脂が挙げられる。ま
た、イソシアネートプレポリマーにヒドロキシアクリレ
ートを放射線、例えば紫外線、電子線等で硬化させるタ
イプのウレタンアクリレートも挙げられる。
ポリイソシアネートまたは末端イソシアネートプレポリ
マー、末端水酸基プレポリマーと末端イソシアネートプ
レポリマー等の反応から得られるポリウレタン樹脂が挙
げられる。ここで用いられるジイソシアネート化合物と
しては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、2,4−/2,6ートリレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられ
る。ポリオール等の活性水素化合物としては、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロ
パン、3−メチルペンタンジオール、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート等の低分子量ポリオール、ポリエチレ
ングリコール、ポリオキシエチレングリコール、エチレ
ンオサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体、ポリ
テトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルポ
リオール、ポリβ−メチルδ−バレロラクトン、ポリカ
プロラクトン、エチレングリコール等のジオールとアジ
ピン酸等の二塩基酸からのポリエステル等のポリエステ
ルポリオール、ひまし油、液状ポリブタジエン、エポキ
シ樹脂、ポリカーボネートジオール、アクリルポリオー
ル、ネオプレン、シリコーンポリオール、エチレンジア
ミン、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、水、
プロピオン酸等が挙げられる。
を形成するエポキシ樹脂としては、ビスフェノールとエ
ピクロルヒドリンとの反応により得られるビスフェノー
ル型エポキシ樹脂であることが好ましい。酸無水物系硬
化剤としては、無水トリメリット酸、グリセロールトリ
ストリメリテート無水物、無水トリメリット酸誘導体か
らなる無水トリメリット酸系硬化剤から選ばれたものが
好ましい。また酸無水物系硬化剤以外にフェノール樹脂
等の他の硬化剤を含んでいてもよい。次にポリエステル
樹脂とアミノプラスト樹脂とからなる接着剤を形成する
ポリエステル樹脂としては、公知のポリエステル樹脂を
単独で用いてもよく、エポキシ樹脂等で変性したエポキ
シ樹脂変性ポリエステル樹脂を用いてもよい。アミノプ
ラスト樹脂としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン
樹脂等を用いる事ができる。
方法としては、特に限定されるものではないが、エアー
ドクターコート法、フレキシブルブレードコート法、ロ
ッドコート法、フローティングナイフコート法、ナイフ
オーバーブランケットコート法、ナイフオーバーロール
コート法、スクイズコート法、含浸コート法、リバース
ロールコート法、トランスファーロールコート法、グラ
ビアコート法、キスロールコート法、ビードコート法、
キャストコート法、スプレイコート法、カーテンコート
法、ファウンテンコート法、カレンダーコート法等の公
知の方法により塗布することができる。
0.3〜30μm、好ましくは0.6〜20μm、さら
に好ましくは1〜10μmの範囲となるよう、直接また
はメチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、キシレ
ン、ブチルセルソルブ等の溶剤の1種または2種以上を
混合して接着剤を希釈し、塗布することが好ましい。塗
布厚みが0.3μm未満では、貼り合わせた時の接着力
が低くなり、また、塗布厚みが30μmを超える場合に
は、溶剤の乾燥が不十分となる。
ムの間に接着剤が介在するようにして、圧着または加熱
圧着することにより、複合化ポリエステルフィルムを得
ることができる。この時、接着剤層は片側のフィルムに
塗布されたものでも両側に塗布されたものであってもよ
い。圧着または加熱加圧する方法としては特に限定され
ないが、例えば、ロールまたは加熱されたロールの間を
複合化させたいフィルムの間に接着剤を介在させて重ね
合わせ、加圧しながら通過させる方法、プレスまたは熱
プレス機を用いて加圧または加熱加圧する方法等の方法
により行うことができる。
ステルコアシートの層構成は、例えば、C/B/A/B
/C、C/B/A等が挙げられる。ここで、C層はクッ
ション性および隠蔽性、B層は隠蔽性、A層はB/C層
を複合化するための土台および再生原料を混入させるた
めの層で、それぞれの役目を果たし、ICカード用複合
化ポリエステルコアシートとして機能する構成となって
いる。
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例および比
較例中「部」とあるのは「重量部」を示す。また、本発
明で用いた測定法は次のとおりである。 (1)平均粒径(d50:μm) 遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製
SA−CP3型)使用して測定した等価球形分布におけ
る積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。 (2)隠蔽性 マクベス濃度計「TD−904型」を使用し、ビジュア
ル光による透過濃度を測定した。この測定を5回繰り返
し行い、測定結果の算術平均値を隠蔽度とした。この値
が大きいほど光線の透過率が低く隠蔽性が高い。 (3)微細気泡含有ポリエステル層(C)の密度 カードまたはコアシートのサンプルの任意の部分から厚
み方向に切断し、その断面を走査型電子顕微鏡にて観察
し各層の厚みを測定する。次に任意の面積のサンプルを
切り出してその重量を測定する。切り出したサンプルの
面積に、先に測定した各層の厚みを加えた値(全厚み)
を乗じてサンプル全体の体積を算出する。次にフィルム
の重量を体積で除してサンプル全体の密度とした。微細
気泡含有ポリエステル層(C)の密度は、各層の厚みの
比率およびサンプル全体の密度を下記式に代入して計算
する。。
m3 )、ρCはポリエステル層(C)の密度(g/cm
3 )、xはポリエステル層(C)以外の層の厚み、yは
ポリエステル層(C)厚み) (4)メルトフローインデックス(MFI) JIS K 7210−1976に準じて試験温度23
0℃、試験荷重2.16kgfで行い、10分間に押し
出された試料の質量として表した。この試験を3回繰り
返し行い、その結果の算術平均値をメルトフローインデ
ックスとした。 (5)クッション性 OZAKI SEISAKUSHO CO.,LTD製
PEACOCK No.25 UPRIGHT DIA
L GAUGEを使ってシート厚み(t1)を測定し
た。次に、測定子上に1kgの重りを載せ、シート厚み
(t2)を測定した。これらの値を使って次式によりク
ッション率を計算した。
を未満の場合はクッション性不良、30%を超える場合
はクッション性過剰と評価した。 (6)エンボス性 温度23℃、湿度50%RHの室内において、ダイモ社
製ダイモを使用してエンボス成形を行い、その断面を
(株)キーエンス社製デジタルマイクロスコープVH−
6200にて観察し、シート表面からエンボス成形され
た最大の高さの距離を読み取った。エンボス成形の雌型
の表面から深さの最大の距離を1とした時のシート表面
からエンボス成形された最大の高さの距離を比で表し、
エンボス性の目安とした。この値が0.7以上の場合に
エンボス性良好、0.7未満の場合にエンボス性不良と
評価した。 〈ポリエステルの製造〉 製造例1(ポリエステルK) ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール
60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反
応器にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去
し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要
して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終
了した。次いで、平均粒径(d50)1.54μmのシリ
カ粒子を0.1部含有するエチレングリコールスラリー
を反応系に添加し、さらにエチルアシッドフォスフェー
ト0.04部、酸化ゲルマニウム0.01部を添加した
後100分で温度を280℃、圧力を15mmHgに達
せしめ、以後も徐々に圧力を減じて最終的に0.3mm
Hgとした。4時間後、系内を常圧に戻し、ポリエステ
ルKを得た。ポリエステルKのシリカ粒子の含有量は
0.1重量%であった。
リカ粒子を0.1部含有するエチレングリコールスラリ
ーを反応系に添加しなかった以外は、製造例1と同様に
して、ポリエステルLを得た。 製造例3(ポリエステルM) 製造例2において製造したポリエステルLを70部と平
均粒径0.27μmの酸化チタン粒子30部をドライブ
レンドし、二軸混練押出機を用いて押出し、ポリエステ
ルMを得た。ポリエステルMの酸化チタン粒子の含有量
は30重量%であった。
均粒径0.27μmの酸化チタン粒子15部をドライブ
レンドし、二軸混練押出機を用いて押出し、ポリエステ
ルNを得た。ポリエステルNの酸化チタン粒子の含有量
は15重量%であった。
均粒径0.27μmの酸化チタン粒子7部をドライブレ
ンドし、二軸混練押出機を用いて押出し、ポリエステル
Oを得た。ポリエステルOの酸化チタン粒子の含有量は
7重量%であった。
と平均粒径0.27μmの酸化チタン粒子0.1部をド
ライブレンドし、二軸混練押出機を用いて押出し、ポリ
エステルPを得た。ポリエステルPの酸化チタン粒子の
含有量は0.1重量%であった。 〈ポリエステルフィルムの製造〉 製造例7(積層フィルムC1/B1) 180℃で4時間不活性ガス雰囲気中で乾燥したポリエ
ステルOを83部、メルトフローインデックス(MF
I)10g/10分の結晶性ポリプロピレン17部とを
ドライブレンドした原料を一方の押出機より、また製造
例4で製造したポリエステルNを別の押出機よりそれぞ
れ290℃で溶融押出しし、フィードブロック内で合流
させ、口金より押し出し静電印加密着法を用いて表面温
度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延
伸シートを得た。得られたシートを85℃で3.4倍縦
方向に延伸した。次いで、フィルムをテンターに導き1
10℃で3.2倍横方向に延伸した後、230℃にて熱
固定を行い、厚さが76μmの積層フィルムC1/B1
を得た。得られた積層フィルムの微細気泡含有ポリエス
テルフィルム(C1)の密度は、0.93g/cm3 で
あった。
テルOを使用する以外は製造例7と同様にして、厚さが
76μmの積層フィルムC1/B2を得た。得られた積
層フィルムの微細気泡含有ポリエステルフィルム(C
1)の密度は、0.93g/cm3 であった。
インデックス(MFI)10g/10分の結晶性ポリプ
ロピレンの配合量を、ポリエステルOを81部、ポリプ
ロピレンを19部にそれぞれ変更する以外は製造例7と
同様にして、厚さが76μmの積層フィルムC2/B1
を得た。得られた積層フィルムの微細気泡含有ポリエス
テルフィルムC2の密度は、1.05g/cm3 であっ
た。
インデックス(MFI)10g/10分の結晶性ポリプ
ロピレンの配合量を、ポリエステルOを81部、ポリプ
ロピレンを19部に、ポリエステルNの代わりにポリエ
ステルOにそれぞれ変更する以外は製造例7と同様にし
て、厚さが76μmの積層フィルムC2/B2を得た。
得られた積層フィルムの微細気泡含有ポリエステルフィ
ルム(C1)の密度は、1.05g/cm3 であった。
テルPを使用する以外は製造例7と同様にして、厚さが
76μmの積層フィルムC1/B4を得た。得られた積
層フィルムの微細気泡含有ポリエステルフィルム(C
1)の密度は、0.93g/cm3 であった。
インデックス(MFI)10g/10分の結晶性ポリプ
ロピレンをポリエステルOのみに、ポリエステルNをポ
リエステルOにそれぞれ変更する以外は製造例7と同様
にして、厚さが76μmの積層フィルムB2/B2を得
た。
インデックス(MFI)10g/10分の結晶性ポリプ
ロピレン17部をポリエステルKのみに、ポリエステル
NをポリエステルKに変更する以外は製造例7と同様に
して、厚さが76μmの積層フィルムB3/B3を得
た。
ステルKを溶融押出機により290℃でシート状に口金
より押し出し静電印加密着法を用いて表面温度を40℃
に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延伸シートを
得た。得られたシートを85℃で3.4倍縦方向に延伸
した。次いで、フィルムをテンターに導き110℃で
3.2倍横方向に延伸した後、230℃にて熱固定を行
い、厚さが300μmのポリエステルフィルムA1を得
た。
(武田薬品社製タケラックA−310/タケネートA−
3=12/1の重量配合比)を厚さ3μmとなるよう
に、グラビアロールにて塗布し、製造例7で製造した積
層フィルムC1/B1とともに、80℃に加熱されたロ
ールの間を加圧しながら通過させ、C1/B1/A1の
構成の複合化フィルムを得た。次に複合化ポリエステル
フィルムC1/B1/A1のA1面に同様の積層フィル
ムC1/B1を同様にして複合化し、層構成がC1/B
1/A1/B1/C1の複合化シートを得た。
1/B1を製造例8で製造した積層フィルムC1/B2
に変更する以外は実施例1と同様にして、層構成がC1
/B2/A1/B2/C1の複合化シートを得た。 実施例3 実施例1において、製造例7で製造した積層フィルムC
1/B1を製造例9で製造した積層フィルムC2/B1
に変更する以外は実施例1と同様にして、層構成がC2
/B1/A1/B1/C2の複合化シートを得た。
1/B1を製造例10で製造した積層フィルムC2/B
2に変更する以外は実施例1と同様にして、層構成がC
2/B2/A1/B2/C2の複合化シートを得た。 比較例1 実施例1において、製造例7で製造した積層フィルムC
1/B1を製造例11で製造した積層フィルムC1/B
4に変更する以外は実施例1と同様にして、層構成がC
1/B4/A1/B4/C1の複合化シートを得た。
1/B1を製造例12で製造した積層フィルムB2/B
2に変更する以外は実施例1と同様にして、層構成がB
2/B2/A1/B2/B2の複合化シートを得た。 比較例3 実施例1において、製造例7で製造した積層フィルムC
1/B1を製造例13で製造した積層フィルムB3/B
3に変更する以外は実施例1と同様にして、層構成がB
3/B3/A1/B3/B3の複合化シートを得た。
示す。
ルコアシートは、隠蔽性、クッション性、エンボス性に
優れ、また、現行主に使用されている塩素系樹脂と比べ
て環境に配慮した廃棄性の向上、省資源化およびリサイ
クルに適したものであり、各種ICカードのコアシート
として使用された場合、極めて有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】 単層のポリエステル層(A)の少なくと
も片面に接着剤により、白色顔料を0.5〜25重量%
含有するポリエステル層(B)を介して微細気泡含有ポ
リエステル層(C)がそれぞれ積層されてなり、ポリエ
ステル層(B)および微細気泡含有ポリエステル層
(C)の積層が共押出積層によるものであることを特徴
とするICカード用複合化ポリエステルコアシート。 - 【請求項2】 白色顔料が酸化チタンである請求項1記
載のICカード用複合化ポリエステルコアシート。 - 【請求項3】 微細気泡含有ポリエステル層(C)の密
度が0.4〜1.3g/cm3 であり、微細気泡含有ポ
リエステル層(C)が、ポリエステルに対して実質的に
非相溶性の熱可塑性樹脂を5〜45重量%含有すること
を特徴とする請求項1または2記載のICカード用複合
化ポリエステルコアシート。 - 【請求項4】 ポリエステルに対して実質的に非相溶性
の熱可塑性樹脂がポリプロピレンであることを特徴とす
る請求項3記載のICカード用複合化ポリエステルコア
シート。 - 【請求項5】 ポリエステル層(B)およびポリエステ
ル層(C)が共押出積層により積層されていることを特
徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のICカード用
複合化ポリエステルコアシート。
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---|---|---|---|
JP29014496A JP3532711B2 (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | Icカード用複合化ポリエステルコアシート |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29014496A JP3532711B2 (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | Icカード用複合化ポリエステルコアシート |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10128933A JPH10128933A (ja) | 1998-05-19 |
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JP6344669B2 (ja) * | 2017-01-19 | 2018-06-20 | 大日本印刷株式会社 | ポリエステル樹脂組成物の積層体 |
-
1996
- 1996-10-31 JP JP29014496A patent/JP3532711B2/ja not_active Expired - Fee Related
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