JP3531439B2 - 高分子電解質およびこれを用いた二次電池 - Google Patents

高分子電解質およびこれを用いた二次電池

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JP3531439B2 JP27256197A JP27256197A JP3531439B2 JP 3531439 B2 JP3531439 B2 JP 3531439B2 JP 27256197 A JP27256197 A JP 27256197A JP 27256197 A JP27256197 A JP 27256197A JP 3531439 B2 JP3531439 B2 JP 3531439B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子電解質に関
し、さらに詳しくは電池等の電気化学デバイス用材料と
して有用な高分子固体電解質および高分子ゲル電解質、
ならびにこれらの高分子電解質を用いた二次電池に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化時代に伴いマルチメディア
技術が急速に発展し、エレクトロニクス製品の高性能
化、ポータブル化に対する要求が強く、そのエネルギー
源である電池にも同様の要求があり、小型・軽量・薄型で
且つ高容量・高エネルギー密度を有する新しい電池の研
究・開発が盛んに行われている。
【0003】1990年代初頭、リチウムイオン二次電
池が商品化された。リチウムイオン二次電池は、金属酸
化物を正極に、また炭素材料を負極に用い、正極-負極
間にセパレータと電解液を挟んだ構造を有しており、高
エネルギー密度を有する二次電池であるが、電解液を使
用するため、液漏れの問題があり、安全性に課題を残
し、且つ、液漏れ防止のために金属缶を外装とする必要
があり、軽量化等が困難であった。
【0004】Armandらは、米国特許第4,303,
748号(1981年)において電解液に替えてポリア
ルキレンオキサイドにアルカリ金属、またはアルカリ土
類金属塩を溶解した固体電解質を提案した。しかし、代
表的なポリアルキレンオキサイドであるポリエチレンオ
キサイド、またはポリプロピレンオキサイド等は、イオ
ン伝導度が不十分であり、正極、および負極との接触抵
抗が高いため、未だ採用されていない(K.Murata,Electr
ochimica Acta.,Vol.40,No.13-14,p2177-2184,1995)。
【0005】この問題を解決するために、溝口らは、特
公昭61-23945号、および同61-23947号に
おいて、比誘電率4以上の有機高分子化合物、およびそ
の化合物に対して優れた溶解性を示す有機溶媒からなる
イオン伝導性固形体組成物を提案した。この種の電解質
は、ゲル電解質と総称されるが、固体状態であるため、
従来の固体電解質と混同され固体電解質と呼ばれる場合
もある。ゲル電解質の力学的強度はマトリックスとなる
高分子化合物に、また高イオン伝導性は高分子化合物に
分子レベルで包含された溶液部分によると考えられ、マ
トリックスとなる高分子化合物の材料設計が重要とな
る。
【0006】また、Leeらは、米国特許第4,830,
939号(1989年)においてアクリレート末端基、
またはアクリレート側鎖を有する低分子量のアルキレン
オキサイド架橋体に、高沸点で極性の高い有機溶媒とア
ルカリ金属塩との溶液を分散した高分子ゲル電解質を提
案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】高分子ゲル電解質の使
用は、イオン伝導度の向上ばかりでなく、電解質-電極
間の接触抵抗の低減が見込まれ、本格的な実用化が期待
されるが、未だいくつかの課題を残している。一般に高
分子ゲル電解質は、Armandらの固体電解質に対
し、1桁以上高いイオン伝導度を達成しているが、力学
的強度、または高温時の電解液保持性が必ずしも十分で
はない。高分子ゲル電解質における高イオン伝導性の達
成には、できるだけ多量の電解液を電解質に含浸させる
ことが必要となるが、高温時の液漏れ発生の懸念があ
り、高分子ゲル電解質使用のメリットが減少する。
【0008】アルキレンオキサイド架橋体は、力学的強
度が必ずしも十分ではなく、架橋体の製造に際して、電
解質溶液を含むマトリックス高分子前駆体に対し、電子
線や紫外線等の照射による架橋反応を行うと、該架橋反
応に伴う副反応が進行するという課題を残し、実用的に
は未だ数々の問題点を抱えている。
【0009】本発明の目的は、上記の問題点を解消する
ためになされたものであり、高イオン伝導性と優れた力
学的強度の両立した高分子電解質、およびこれを用いた
二次電池を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、主鎖がポリアセチ
レン、ポリ-p-フェニレンビニレン、およびポリチエニ
レンビニレンからなる群より選ばれる少なくも1種の骨
格を含む構造であり、且つ、側鎖が、オキシアルキレン
構造を含む化合物であり、前記主鎖骨格の繰り返し単位
に対する側鎖の割合が、1:1ないし50:1の範囲であ
高分子化合物を用いることにより、高イオン伝導性と
優れた力学的強度が両立した高分子電解質を得ることに
成功し、この技術の応用により、上記課題の解決が可能
である事実を見出し、本発明に至った。
【0011】すなわち本発明は、以下の諸項を開示する
ものである。 (1)高分子電解質において、主鎖がポリアセチレン、
ポリ-p-フェニレンビニレン、およびポリチエニレンビ
ニレンからなる群より選ばれる少なくも1種の骨格を含
む構造であり、且つ、側鎖が、オキシアルキレン構造を
含む化合物であり、前記主鎖骨格の繰り返し単位に対す
る側鎖の割合が、1:1ないし50:1の範囲である高分
子化合物とイオン性化合物からなる高分子固体電解質。
【0012】(2)イオン性化合物が1族または2族金
属塩である上記1項記載の高分子固体電解質。 (3)金属塩がLiClO 4 ,LiAsF 6 ,LiPF 6 ,LiBF
4 ,LiCF 3 SO 3 ,LiN(CF 3 SO 2 2 、またはLiN
(C 2 5 SO 2 2 である上記2項記載の高分子固体電解
質。
【0013】(4)正極、負極、電解質を備えた二次電
池において、該電解質が上記1ないし3項のいずれかに
記載の高分子固体電解質である二次電池。 (5)正極が金属酸化物であり、負極がリチウムイオン
の吸蔵・放出が可能な物質、またはリチウム金属である
上記4項記載のリチウム二次電池。 (6)金属酸化物がLiMnO 2 ,LiMn 2 4 ,LiCoO 2
またはLiNiO 2 である上記5項記載のリチウム二次電
池。 (7) 高分子電解質において、主鎖がポリアセチレ
ン、ポリ-p-フェニレンビニレン、およびポリチエニレ
ンビニレンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の
骨格を含む構造であり、且つ、側鎖が、オキシアルキレ
ン構造を含む化合物であり、前記主鎖骨格の繰り返し単
位に対する側鎖の割合が、1:1ないし50:1の範囲で
ある高分子化合物とイオン性化合物、および可塑剤とな
る有機溶媒からなる高分子ゲル電解質。
【0014】(8)イオン性化合物が1族または2族金
属塩である上記7記載の高分子ゲル電解質。 (9)金属塩がLiClO 4 ,LiAsF 6 ,LiPF 6 ,LiBF
4 ,LiCF 3 SO 3 ,LiN(CF 3 SO 2 2 、またはLiN
(C 2 5 SO 2 2 である上記8項記載の高分子ゲル電解
質。 (10)可塑剤が環状炭酸エステル、環状エステル、エ
ーテル類、ニトリル類、アミド類の少なくとも1種以上
を含む有機溶媒である上記7ないし9項のいずれかに記
載の高分子ゲル電解質。
【0015】(11)可塑剤がエチレンカーボネート、
プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート、メチルエチルカーボネート、および
γ−ブチロラクトンの少なくとも1種以上を含む有機溶
媒である上記10項記載の高分子ゲル電解質。 (12)正極、負極、電解質を備えた二次電池におい
て、該電解質が上記7ないし11項のいずれかに記載の
高分子ゲル電解質である二次電池。 (13)正極が金属酸化物であり、負極がリチウムイオ
ンの吸蔵・放出が可能な物質、またはリチウム金属であ
る上記12記載のリチウム二次電池。 (14)金属酸化物がLiMnO 2 ,LiMn 2 4 ,LiCo
2 ,またはLiNiO 2 である上記13項記載のリチウム
二次電池。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様について
具体的に説明する。本発明の共役二重結合を主鎖とする
高分子化合物は、具体的には、ポリアセチレン、ポリ-
p-フェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン等が
好ましく、特に好ましくはポリアセチレンである。ま
た、前記骨格を有する化合物であれば置換基を有してい
てもよい。
【0017】本発明の高分子化合物の側鎖は、イオン伝
導性化合物、好ましくは、オキシアルキレン構造を有す
る化合物であり、具体的には、エチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド等のオリゴマー、およびポリマー等
が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、こ
れらオリゴマー、またはポリマー等がイオン伝導性置換
基を有していてもよい。
【0018】本発明に用いるイオン性化合物は、特に限
定されないが、大きな電圧を容易に取り出せるようにイ
オン化傾向の大きい金属塩が好ましい。より具体的に
は、1族または2族金属塩であり、特に好ましくは、L
iClO4,LiAsF6,LiPF6,LiBF4,LiCF3SO3,
LiN(CF3SO22,LiN(C25SO22等からな
る群より選ばれるものである。
【0019】本発明に用いる可塑剤としては、前記高分
子化合物を可塑化できる有機溶媒であればよい。具体的
には、環状炭酸エステル(プロピレンカーボネート、エ
チレンカーボネート等)、環状エステル(γ-ブチロラ
クトン等)、エーテル類(1,3-ジオキサン、1,2-ジ
メトキシエタン等)、ニトリル類(アセトニトリル、ベ
ンゾニトリル等)、およびアミド類(N-メチルホルム
アミド、N,N-ジメチルホルムアミド等)等の有機溶媒
が挙げられ、特に好ましくは、エチレンカーボネート、
プロピレンカボネート、ジメチルカーボネート、ジエチ
レンカーボネート、メチルエチルカーボネート、および
γ-ブチロラクトン等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではなく、これらの溶媒の2種以上の混合物で
もよく、その混合割合、および混合方法は任意である。
【0020】本発明の高分子化合物は、従来から知られ
ている方法で合成が可能である。例えば、カルボニル置
換基を有するアセチレン誘導体とポリエチレングリコー
ルモノアルキルエーテルをエステル化により結合させ、
ポリエチレングリコール鎖を有するアセチレン誘導体モ
ノマーを得た後、従来知られているアセチレン類の重合
触媒を用いた重合反応により本発明の高分子化合物を得
ることができるが、これに限定されるものではない。
【0021】アセチレン繰り返し単位に対するイオン伝
導性側鎖の割合は、1:1ないし50:1の範囲である。
この範囲外では、アセチレン繰り返し単位の割合が多く
なると、高分子化合物の結晶化が進行し、イオン伝導性
が低下する。特に好ましくは、5:1から30:1の範囲
である。
【0022】重合触媒としては、チグラー・ナッタ触媒
(テトラアルコキシチタン-トリアルキルアルミニウム
等)、メタセシス触媒(MoCl5,WCl6等)、5族遷移
金属触媒(NbCl5,TaCl5等)、ロジウム触媒([Rh
(NBD)Cl]2等)等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0023】本発明の高分子電解質は、種々の方法で作
製可能である。高分子固体電解質の場合、本発明の高分
子化合物は、種々の低沸点有機触媒に溶解可能であるた
め、本発明の高分子化合物とイオン性化合物とを低沸点
溶媒に溶解し、室温付近にて溶液を調整後、キャスティ
ングして低沸点溶媒を除去することにより、優れた力学
的強度を有する高分子固体電解質薄膜を得ることができ
る。
【0024】高分子ゲル電解質の場合は、前記溶液に可
塑剤となる有機溶媒を添加して、室温付近にて溶液を調
製後、キャスティングして低沸点溶媒のみを除去するこ
とにより、高分子ゲル電解質薄膜を得ることができる。
【0025】さらに、本発明の高分子化合物を従来知ら
れている方法で予め薄膜とし、イオン性化合物を溶解し
た溶媒を含浸させた後、溶媒を除去することにより高分
子固体電解質薄膜を得ることもできる。高分子ゲル電解
質の場合は、可塑剤を溶媒として用いるため、溶媒の除
去は行わない。
【0026】本発明は、正極、負極、電解質を備えた二
次電池において、該電解質が前述の高分子電解質である
二次電池である。さらに本発明の二次電池は、上記構成
において、正極活物質が遷移金属とリチウムの複合酸化
物(LiMnO2,LiMn24,LiCoO2,およびLiNiO2
等)、導電性高分子(ポリアセチレン誘導体、ポリアニ
リン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリチオフェン誘導
体、ポリパラフェニレン誘導体等)、または、一般式
(R-Smn(但し、Rは脂肪族、または芳香族であ
り、Sは硫黄であり、m,nは各々、m≧2,n≧1の整
数である)で示されるジスルフィド化合物(ジチオグリ
コ-ル、2,5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾー
ル、S-トリアジン2,4,6-トリチオール等)等からな
り、負極活物質がリチウムイオンの吸蔵・放出が可能な
物質、例えば天然黒鉛、石炭・石油ピッチ等を高温で熱
処理して得られる黒鉛化炭素のような結晶質カーボン、
または石炭・石油ピッチコークス、アセチレンピッチコ
ークス等を熱処理して得られる非晶質カーボン等である
所謂リチウムイオン型二次電池、または負極活物質がリ
チウム金属である所謂リチウム金属二次電池であるが、
上記活物質は、限定されるものではない。
【0027】本構成のリチウム二次電池は、固体状態の
高イオン伝導性高分子化合物を電解質とするため、小型
・軽量・薄型、且つ高容量のエネルギー源を提供すること
ができる。
【0028】本発明の正極活物質は、正極活物質と適当
な結着剤とを混合して形成することができる。例えば、
正極活物質層の電子伝導性確保のため、アセチレンブラ
ック等の導電性付与剤、または導電性高分子(ポリアセ
チレン誘導体、ポリアニリン誘導体、およびポリピロー
ル誘導体等)の添加、さらに、イオン伝導性確保のた
め、イオン伝導性高分子電解質、好ましくは本発明の高
分子電解質との複合、等が挙げられる。
【0029】本発明の正極は、例えば、正極活物質、本
発明の高分子電解質、イオン性化合物を溶解した電解
液、および導電性付与剤を適当な溶媒に溶解・分散し、
正極集電体上にコーティング後、溶媒を除去することに
より得ることができる。正極集電体としては、従来知ら
れているステンレス、銅、ニッケル、およびアルミニウ
ム等の薄膜、網状物、またはその他の形状のシートの使
用が可能である。
【0030】本発明の負極、および負極活物質層は、前
記正極、および正極活物質層と同様の方法で形成するこ
とができる。
【0031】本発明の二次電池は、通常の方法で形成可
能である。例えば、電解質薄膜を予め形成後、正極-負
極間に配置して形成、または一方の電極活物質層上に所
定厚みの本発明電解質層をコーティングにより形成後、
これを挟むように、他方の電極を配置して形成すること
ができる。
【0032】本発明の二次電池の実装形態としては、円
筒型、角型、およびコイン型二次電池等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0033】本発明は、主鎖に共役二重結合を、側鎖に
イオン伝導性化合物を有する高分子化合物とイオン性化
合物からなる高分子固体電解質、または主鎖に共役二重
結合を、側鎖にイオン伝導性化合物を有する高分子化合
物とイオン性化合物、および可塑剤となる有機溶媒から
なる高分子ゲル電解質であり、さらに、前記高分子電解
質を用いた二次電池である。
【0034】本発明の高分子電解質は、主鎖に剛直な共
役二重結合を有するため、電子線等による架橋を行わな
くとも、実用レベルで十分な力学的強度を発現する。ま
た、イオン伝導性側鎖、特にアルキレンオキサイド鎖の
結晶化・配向化を抑制することにより、側鎖の分子運動
が阻害されず、広範な温度領域において良好なイオン伝
導性が維持される。
【0035】本発明の高分子化合物を用いることによ
り、優れた力学的強度と広範な温度領域において良好な
イオン伝導性を有する高分子電解質薄膜を得ることがで
きる。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明の詳細を説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。実施例中のイオン伝導度および充放電の測定は以下
のように行った。
【0037】(イオン伝導度測定)測定は以下の方法で
アルゴンガス雰囲気のグローブボックス内にて行った。
本実施例で得られた所定厚みの高分子電解質を所定の大
きさに切り出し、2枚の白金ブロッキング電極で挟み、
電極からの引き出しリード線をエレクトロケミカルワー
クステーション(CH Instruments,Model 604)に接続して
室温で測定した。測定周波数範囲は、0.1Hz〜10
0kHz、印加電圧0.1Vであった。
【0038】(充放電測定)電流0.2Cで電池電圧が
4.5Vとなるまで充電し、30分間の休止後、電流0.
2Cで電池電圧が2.0Vとなるまで放電した。以下、
前記操作を繰り返し、電池の充放電特性を評価した。測
定装置は、北斗電工(株)製HJ-201を用いた。
【0039】[実施例1]フェニルプロピオール酸3
6.5g(0.25mol)、ポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル(数平均分子量350)262.5g
(0.75mol)、およびジクロロエタン300ml
の混合物を還流冷却器、温度計、および攪拌機を備えた
反応容器に入れ、塩酸5mlを滴下し、12時間還流・
反応を行った。反応混合物の精製を行ない、本発明の高
分子化合物のモノマー101.6gを得た。
【0040】[実施例2]実施例1において、数平均分
子量750のポリエチレングルコールモノメチルエーテ
ルを用い、実施例1同様の操作を行い、本発明の高分子
化合物のモノマーを得た。
【0041】[実施例3]実施例1において、数平均分
子量2000のポリエチレングリコールモノメチルエー
テルを用い、実施例1同様の操作を行い、本発明の高分
子化合物のモノマーを得た。
【0042】[実施例4]アルゴンガス置換した反応容
器内で、テトラ-n-ブトキシチタン・トリエチルアルミ
ニムを触媒とし、実施例1で得られたモノマーとフェニ
ルアセチレンとの混合物(モル比1:9)の重合反応
を、水浴で冷却しつつ12時間行った。メタノール滴下
により反応を停止し、テトラヒドロフラン・メタノール・
塩酸の混合溶液にて洗浄後、濾過・乾燥し、本発明の高
分子電解質構成成分である高分子化合物を得た。
【0043】[実施例5]実施例4において、実施例1
で得られたモノマーに替えて実施例2で得られたモノマ
ーを用い、実施例4同様の操作を行い、本発明の高分子
電解質構成成分である高分子化合物を得た。
【0044】[実施例6]実施例4において、実施例1
で得られたモノマーに替えて実施例3で得られたモノマ
ーを用い、実施例4同様の操作を行い、本発明の高分子
電解質構成成分である高分子化合物を得た。
【0045】[実施例7]実施例4において、実施例1
で得られたモノマーとフェニルアセチレンとを1:39
のモル比で混合し、実施例4同様の操作を行い、本発明
の高分子電解質構成成分である高分子化合物を得た。
【0046】[実施例8]実施例7において、実施例1
で得られたモノマーに替えて実施例2で得られたモノマ
ーを用い、実施例7同様の操作を行い、本発明の高分子
電解質構成成分である高分子化合物を得た。
【0047】[実施例9]実施例7において、実施例1
で得られたモノマーに替えて実施例3で得られたモノマ
ーを用い、実施例7同様の操作を行い、本発明の高分子
電解質構成成分である高分子化合物を得た。
【0048】[比較例1]実施例7において、実施例1
で得られたモノマーとフェニルアセチレンとを1:10
0のモル比で混合し、実施例7同様の操作を行い、本発
明4項および13項に記載の範囲外の高分子化合物を得
た。
【0049】[実施例10] 実施例4で得られた高分子化合物、LiPF 6 、およびテ
トラヒドロフランを12:1:100の重量比で混合・攪
拌して溶解させた後、この溶液をステンレス板上にキャ
スティングし、アルゴンガス雰囲気下に放置してテトラ
ヒドロフランを蒸発させることにより、厚み93μmの
自立性のある高分子固体電解質薄膜を得た。この高分子
固体電解質薄膜を所定形状に切り出し、イオン伝導度測
定、および電池の組立に使用した。
【0050】[実施例11]実施例10において、実施
例4で得られた高分子化合物に替えて実施例5で得られ
た高分子化合物を用い、実施例10同様の操作を行い、
厚み95μmの高分子固体電解質薄膜を得た。
【0051】[実施例12]実施例10において、実施
例4で得られた高分子化合物に替えて実施例6で得られ
た高分子化合物を用い、実施例10同様の操作を行い、
厚み95μmの高分子固体電解質薄膜を得た。
【0052】[実施例13]実施例10において、実施
例4で得られた高分子化合物に替えて実施例7で得られ
た高分子化合物を用い、実施例10同様の操作を行い、
厚み88μmの高分子固体電解質薄膜を得た。
【0053】[実施例14]実施例10において、実施
例4で得られた高分子化合物に替えて実施例8で得られ
た高分子化合物を用い、実施例10同様の操作を行い、
厚み92μmの高分子固体電解質薄膜を得た。
【0054】[実施例15]実施例10において、実施
例4で得られた高分子化合物に替えて実施例9で得られ
た高分子化合物を用い、実施例10同様の操作を行い、
厚み91μmの高分子固体電解質薄膜を得た。
【0055】[実施例16]実施例10において、Li
PF6の替わりにLiN(CF3SO22を用い、高分子
化合物、LiN(CF3SO22、およびテトラヒドロフ
ランを12:2:100の重量比で混合し、実施例10同
様の操作を行い、厚み89μmの高分子固体電解質薄膜
を得た。
【0056】[比較例2]実施例10において、実施例
4の高分子化合物に替えて比較例1で得られた高分子化
合物を用い、実施例10同様の操作を行い、厚み91μ
mの高分子固体電解質薄膜を得た。
【0057】[実施例17]実施例4で得られた高分子
化合物、LiPF6、プロピレンカーボネート、およびテ
トラヒドロフランを20:4:20:120の重量比で混
合・攪拌し溶解させた後、この溶液をステンレス板上に
キャスティングし、アルゴンガス雰囲気下に約30分間
放置してテトラヒドロフランのみを蒸発させることによ
り、プロピレンカーボネートを含む厚み96μmの自立
性のある高分子ゲル電解質薄膜を得た。この高分子ゲル
電解質薄膜を所定形状に切り出し、イオン伝導度測定、
および電池の組立に使用した。
【0058】[実施例18]実施例17において、実施
例4の高分子化合物に替えて実施例5で得られた高分子
化合物を用い、実施例17同様の操作を行い、厚み97
μmの高分子固体電解質薄膜を得た。
【0059】[実施例19]実施例17において、実施
例4の高分子化合物に替えて実施例6で得られた高分子
化合物を用い、実施例17同様の操作を行い、厚み96
μmの高分子ゲル電解質薄膜を得た。
【0060】[実施例20]実施例17において、実施
例4の高分子化合物に替えて実施例7で得られた高分子
化合物を用い、実施例17同様の操作を行い、厚み95
μmの高分子ゲル電解質薄膜を得た。
【0061】[実施例21]実施例17において、実施
例4の高分子化合物に替えて実施例8で得られた高分子
化合物を用い、実施例17同様の操作を行い、厚み94
μmの高分子ゲル電解質薄膜を得た。
【0062】[実施例22]実施例17において、実施
例4の高分子化合物に替えて実施例9で得られた高分子
化合物を用い、実施例17同様の操作を行い、厚み96
μmの高分子ゲル電解質薄膜を得た。
【0063】[実施例23]実施例17において、プロ
ピレンカーボネートの替わりにγ-ブチロラクトンを用
い、実施例17同様の操作を行い、厚み98μmの高分
子ゲル電解質薄膜を得た。
【0064】[実施例24]実施例17において、Li
PF6に替えてLiN(CF3SO22を用い、実施例4
で得られた高分子化合物、LiN(CF3SO22、プロ
ピレンカーボネート、およびテトラヒドロフランを2
0:8:20:120の重量比で混合し、実施例17同様
の操作を行い、厚み97μmの高分子ゲル電解質薄膜を
得た。
【0065】[比較例3]実施例17において、実施例
4の高分子化合物に替えて比較例1で得られた高分子化
合物を用い、実施例17同様の操作を行い、厚み98μ
mの高分子ゲル電解質薄膜を得た。
【0066】表1に、実施例10ないし24、ならびに
比較例2および3で得られた高分子電解質薄膜のイオン
伝導度を示す。表1より、アセチレン繰り返し単位に対
するイオン伝導性を有する側鎖の割合が本発明の特定す
る範囲外である場合は、イオン伝導度が低下することが
わかる。
【0067】
【表1】 [実施例25]図1は、正極活物質に金属酸化物、電解
質に高分子電解質、負極活物質に炭素材料を用いた二次
電池に、本発明の高分子電界質を適用した二次電池の概
要を示す摸式断面図である。
【0068】本発明の電池は、正極活物質層と負極活物
質層とが高分子電解質層を介して積層された構造を有し
ており、以下の方法で作製した。
【0069】実施例4の高分子化合物、LiPF6、およ
びテトラヒドロフランを12:1:100の重量比で混合
して溶液を調製し、この溶液にLiMn24とアセチレン
ブラックとの混練物(重量比92:8)を加えて攪拌
し、混合物を得た。ここで高分子化合物溶液とLiMn2
4混練物との混合比は、高分子化合物とLiMn24
の重量比が1:9になるものとした。このように調製し
た混合物からテトラヒドロフランのみを揮発・除去し、
ロールプレスによりシート状に成形して適当な大きさに
切断し、約25mAhの容量を有する、厚み120μm
の正極活物質層を形成した。この正極活物質層を厚み2
0μmのアルミニウム箔正極集電体の片面に貼り付け
た。
【0070】前記正極活物質層形成時に用いたものと同
様の電解質溶液に粉末石油コークスとアセチレンブラッ
クとの混練物(重量比20:1)を加えて攪拌し、混合
物を形成した。ここで高分子化合物溶液と粉末石油コー
クス混練物との混合比は、高分子化合物と粉末石油コー
クスとの重量比が5:95になるものとした。このよう
に形成した混合物からテトラヒドロフランのみを揮発・
除去し、ロールプレスによりシート状に成形して適当な
大きさに切断し、約25mAhの容量を有する、厚み1
50μmの負極活物質層を形成して、厚み10μmの銅
箔負極集電体の片面に貼り付けた。
【0071】正極集電体外周部の上に加熱圧着タイプの
ホットメルトをのせ、本発明実施例10の高分子固体電
解質層を挟むように負極を合わせ、加熱によりホットメ
ルトを集電体外周部に完全に接合して二次電池を作製し
た。この二次電池の放電特性(図2)、および充放電サ
イクル特性(図3)の評価は良好な結果を示した。な
お、電池の特性評価は、60℃にて行った。
【0072】[実施例26]実施例25において、Li
Mn24の替わりにLiCoO2を用い、実施例25同様の
操作を行い、二次電池を作製した。この二次電池を実施
例25と同様に放電特性、および充放電サイクル特性を
評価したところ、実施例25同様の良好な結果が得られ
た。
【0073】[実施例27]実施例25において、実施
例10の高分子固体電解質層に替えて実施例17の高分
子ゲル電解質層を用い、実施例25と同様の操作を行
い、二次電池を作製した。この二次電池の放電特性(図
4)、および充放電サイクル特性(図5)の評価は良好
な結果を示した。なお、電池の特性評価は、25℃にて
行った。
【0074】[実施例28]実施例27において、Li
Mn24の替わりにLiCoO2を用い、実施例27同様の
操作を行い、二次電池を作製した。この二次電池を、実
施例27と同様に放電特性、および充放電サイクル特性
を評価したところ、実施例27同様の良好な結果が得ら
れた。
【0075】[比較例4]図6は、従来の電解質溶液と
セパレータを用いたコイン型リチウムイオン二次電池の
概要を示す摸式断面図である。正極、および負極は実施
例25と同様のものを用い、以下のように作製した。
【0076】正極缶内に円板状に切断した正極を設置
し、正極缶外周部をポリプロピレン製環状ガスケットで
覆い、正極活物質上にプロピレンカーボネート、ジメチ
ルカーボネート、およびLiPF6を10:10:3の組成
比となるよう調製した電解質溶液を0.05ml滴下し
た。その上に正極活物質表面を完全に覆うようにプロピ
レン製セパレータで被覆し、前記電解質溶液を0.05
ml滴下した。セパレータ上に円板状に切断した負極を
配置し、その上に負極缶を配置した。環状ガスケットを
介して正極缶と負極缶を重ね、両缶の外周部をかしめて
コイン型リチウムイオン二次電池を作製した。この二次
電池の放電特性を図4に、また充放電サイクル特性を図
5に示す。
【0077】実施例25ないし28、および比較例4の
結果より、本発明の高分子電解質を使用した二次電池
は、従来の電解液を使用した二次電池とほぼ同等の性能
が得られることがわかった。
【0078】
【発明の効果】本発明は、主鎖がポリアセチレン、ポリ
-p-フェニレンビニレン、およびポリチエニレンビニレ
ンからなる群より選ばれる少なくも1種の骨格を含む構
造であり、且つ、側鎖が、オキシアルキレン構造を含む
化合物であり、前記主鎖骨格の繰り返し単位に対する側
鎖の割合が、1:1ないし50:1の範囲である高分子化
合物とイオン性化合物からなる特定の高分子固体電解
質、または主鎖がポリアセチレン、ポリ-p-フェニレン
ビニレン、およびポリチエニレンビニレンからなる群よ
り選ばれる少なくも1種の骨格を含む構造であり、且
つ、側鎖が、オキシアルキレン構造を含む化合物であ
り、前記主鎖骨格の繰り返し単位に対する側鎖の割合
が、1:1ないし50:1の範囲である高分子化合物とイ
オン性化合物、および可塑剤となる有機溶媒からなる特
定の高分子ゲル電解質であり、さらに、前記高分子電解
質を用いた優れた二次電池である。
【0079】本発明の高分子電解質は、主鎖に剛直なポ
リアセチレン、ポリ-p-フェニレンビニレン、およびポ
リチエニレンビニレンからなる群より選ばれる少なくも
1種の骨格を含む構造を有するため、電子線等による架
橋を行わなくとも、実用レベルで十分な力学的強度を発
現する。また、側鎖であるアルキレンオキサイド鎖の結
晶化・配向化を抑制することにより、側鎖の分子運動が
阻害されず、広範な温度領域において良好なイオン伝導
性が維持される。
【0080】また、本発明の高分子化合物を用いること
により、優れた力学的強度と広範な温度領域において良
好なイオン伝導性を有する高分子電解質薄膜を得ること
ができる。
【0081】さらに、本発明の高分子電解質を用いた二
次電池は、従来の電解液を用いた二次電池とほぼ同等の
高エネルギー二次電池であり、しかも高イオン伝導性電
解質を用いるため、液漏れの危険性がなく、且つ小型・
薄型化された優れた二次電池である。
【0082】したがって、本発明の高分子電解質は、高
イオン伝導性と優れた力学的強度の両立が可能であるた
め、小型・軽量・薄型、且つ高信頼性・高容量の二次電
池、特にリチウム二次電池の実現が可能となる等の顕著
な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二次電池の1例(実施例25)の概要
を示す摸式断面図。
【図2】本発明の二次電池(実施例25)の放電特性を
示すグラフ図。
【図3】本発明の二次電池(実施例25)の充放電サイ
クル特性を示すグラフ図。
【図4】本発明の二次電池(実施例27)および従来の
二次電池(比較例4)の放電特性を示すグラフ図。
【図5】本発明の二次電池(実施例27)および従来の
二次電池(比較例4)の充放電サイクル特性を示すグラ
フ図。
【図6】従来のコイン型リチウムイオン二次電池の1例
の概要を示す摸式断面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 正春 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−223159(JP,A) 特開 昭58−19807(JP,A) ダヴィッド・リンデン 編/高村 勉 監訳,「最新 電池ハンドブック」, 初版 1996年12月20日 朝倉書店発行, p.629〜646 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 1/06 H01B 1/12 C08L 101/12 H01M 10/40

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子電解質において、主鎖がポリアセ
    チレン、ポリ-p-フェニレンビニレン、およびポリチエ
    ニレンビニレンからなる群より選ばれる少なとも1種
    類の骨格を含む構造であり、且つ、側鎖が、オキシアル
    キレン構造を含む化合物であり、前記主鎖骨格の繰り返
    し単位に対する側鎖の割合が、1:1ないし50:1の範
    囲である高分子化合物と、イオン性化合物からなる高
    分子固体電解質。
  2. 【請求項2】 前記イオン性化合物が、1族または2族
    金属塩である請求項1記載の高分子固体電解質。
  3. 【請求項3】 前記金属塩が、LiClO 4 ,LiAsF 6 ,
    LiPF 6 ,LiBF 4 ,LiCF 3 SO 3 ,LiN(CF 3
    2 2 、またはLiN(C 2 5 SO 2 2 である請求項2
    記載の高分子固体電解質。
  4. 【請求項4】 正極、負極、電解質を備えた二次電池に
    おいて、該電解質が請求項1ないし3のいずれかに記載
    の高分子固体電解質である二次電池。
  5. 【請求項5】 前記正極が、金属酸化物であり、負極
    が、リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な物質、または
    リチウム金属である請求項4記載のリチウム二次電池。
  6. 【請求項6】 前記金属酸化物が、LiMnO 2 ,LiMn 2
    4 ,LiCoO 2 、またはLiNiO 2 である請求項5記載の
    リチウム二次電池。
  7. 【請求項7】 高分子電解質において、主鎖がポリアセ
    チレン、ポリ-p-フェニレンビニレン、およびポリチエ
    ニレンビニレンからなる群より選ばれる少なくとも1種
    の骨格を含む構造であり、且つ、側鎖が、オキシアルキ
    レン構造を含む化合物であり、前記主鎖骨格の繰り返し
    単位に対する側鎖の割合が、1:1ないし50:1の範囲
    である高分子化合物イオン性化合物、および可塑剤と
    なる有機溶媒からなる高分子ゲル電解質。
  8. 【請求項8】 前記イオン性化合物が、1族または2族
    金属塩である請求項7記載の高分子ゲル電解質。
  9. 【請求項9】 前記金属塩が、LiClO 4 ,LiAsF 6 ,L
    iPF 6 ,LiBF 4 ,LiCF 3 SO 3 ,LiN(CF 3
    2 2 、またはLiN(C 2 5 SO 2 2 である請求項8
    記載の高分子ゲル電解質。
  10. 【請求項10】 前記可塑剤が、環状炭酸エステル、環
    状エステル、エーテル類、ニトリル類、アミド類の少な
    くとも1種以上を含む有機溶媒である請求項7ないし9
    のいずれかに記載の高分子ゲル電解質。
  11. 【請求項11】 前記可塑剤が、エチレンカーボネー
    ト、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、
    ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、お
    よびγ-ブチロラクトンの少なくとも1種以上を含む有
    機溶媒である請求項10記載の高分子ゲル電解質。
  12. 【請求項12】 正極、負極、電解質を備えた二次電池
    において、該電解質が請求項7ないし11のいずれかに
    記載の高分子ゲル電解質である二次電池。
  13. 【請求項13】 前記正極が、金属酸化物であり、負極
    が、リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な物質、または
    リチウム金属である請求項12記載のリチウム二次電
    池。
  14. 【請求項14】 前記金属酸化物が、LiMnO 2 ,LiMn
    2 4 ,LiCoO 2 、またはLiNiO 2 である請求項13記
    載のリチウム二次電池。
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