JP3529477B2 - ポリマ被覆光ファイバの脱出耐久力増加法 - Google Patents
ポリマ被覆光ファイバの脱出耐久力増加法Info
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Description
的には脱出耐久力の増したポリマ被覆光ファイバの作製
方法に係る。
において、鍵となる要素である。光ファイバは非常に少
い損失で、長距離に渡り、多量の情報を含む光信号を伝
送できるガラスの細い繊維である。要するに、光ファイ
バは第2の(低い)屈折率をもつクラッドで囲まれた第
1の屈折率のコアを特徴とする小さな直径の導波路であ
る。臨界許容角より小さな角度で、コアに入射した光線
は、ファイバコア内で、全内部反射される。これらの光
線は、最小の減衰で、ファイバの軸に沿って誘導され
る。典型的な光ファイバは、屈折率を制御するための低
濃度のドーパントを有する高純度シリカで、作られてい
る。
摩耗及び応力から保護するために、ポリマ被覆が施され
ている。典型的なポリマは、ウレタン−アクリレート被
覆である。被覆は典型的な場合、ファイバが連続したプ
ロセスで引かれる時、形成され、紫外光で焼きなましす
る。
し、必要が生じた時は、他のファイバと継ぎあわせ、光
デバイスと相互接続するために、目視でも清浄なように
除去できることが、望ましい。許容されたファイバ被覆
固着の試験は、脱出試験で、それはファイバをそのポリ
マ被覆から、1センチメートル引き出すのに必要な力
を、測定する。
は、揮発性の未反応単量体と液体被覆材料の不完全な重
合から生じる不純物によることを、見出した。更に、出
願人はこれらの未反応液体の除去は、空気中での加熱、
真空中での加熱又は溶媒混合物の供給により、改善され
ることを、見出した。硬化されたポリマ被覆ファイバ
を、空気中で100℃又はそれ以上で加熱することによ
り、ファイバ脱出耐久力は、25%かそれ以上増す。こ
の硬化された後の加熱は、ゆるやかに巻いたファイバ
を、加熱したオーブン中に置くことにより、ラインから
はずして行うと有利である。あるいは、硬化後の加熱
は、加熱された炉を通して、ファイバをリール毎に通過
させ、ライン上で行うことができる。好ましい温度は、
100℃−300℃の範囲である。脱出耐久力を更に増
すことも、真空中での加熱又は溶媒抽出によって行え
る。
の、第1の工程は、焼きなましたポリマ被覆光ファイバ
を、形成することである。図1は典型的な被覆されたフ
ァイバ(10)の概略図で、剥離端(11)はクラッド
領域(14)で囲まれたコア領域(13)を含むガラス
ファイバ(12)を含む。ファイバはシングルモード又
はマルチモードファイバでよいが、数ミクロン程度のコ
ア径と、厚さ数十ミクロンの周囲クラッドを有するシン
グルモードシリカファイバが、好ましい。剥離ファイバ
(12)の外表面は、目視できるポリマ残滓がないこと
が、望ましい。
(内部)被覆(17)を含む二重被覆である焼きなまさ
れたポリマ被覆(16)及び二次(外部)被覆(18)
を含む。ポリマ被覆は、炭化水素ポリマ、ポリエーテ
ル、ポリ炭酸エステル、ポリエステル及びシリコーンを
含む各種ポリマの任意の1つでよい。一次被覆は、柔か
いゴム状構造を与えるような化学式のものが有利で、一
方二次被覆は、より高度に交差結合したガラス状構造を
もつのが、有利である。ポリマはウレタンアクリレート
で終端するのが、好ましい。ウレタンアクリレートで終
端された炭化水素ポリマを含む被覆については、199
2年9月8日に、ポール・ジェイ・シュスタック(Paul
J. Shustack)に承認された光ファイバ用紫外放射焼き
なまし被覆及びそれにより被覆された光ファイバと題す
る米国特許第5,146,531号 に述べられている。ウレタン
−アクリレートで終端されたポリカーボネートポリマを
含む被覆については、1991年3月21日に特許条約
の下で公表され、“光ガラスファイバ用一次被覆組成”
と題する国際特許W09/03503に、述べられてい
る。
的な場合、所望の組成の光ファイバプリフォームを作製
し、プリフォームからファイバを引き、ファイバをなま
されていないポリマの槽に、通すことにより、製造され
る。ポリマは典型的な場合、紫外放射に露出することに
より、焼きなまされる。不幸にも、そのようなファイバ
の脱出耐久力は、ある種の利用者にとって、不十分であ
る。
覆材料の不完全な重合によると確信される揮発性の未反
応単量体を含むことを発見した。更に、出願人はこれら
の未反応液体を除去することにより、25%以上シリカ
への被覆固着性が顕著に増し、典型的な場合、固着性は
100−200%改善される。被覆ファイバから、未反
応揮発性物質を除去するための、3つのプロセスを、発
見した、すなわち、空気中での加熱、真空中での加熱及
び溶媒抽出である。
空気オーブン中でのラインからずれた加熱である。以下
の表Iは、2つの二重被覆ファイバ、未加熱及び加熱フ
ァイバの脱出耐久力を、比較したものである。タイプA
と印した被覆は、W091/03503で述べられた型
のポリ炭酸エステル・ウレタン−アクリレートで、タイ
プBと印された被覆は、先に述べたシュスタック(Shus
tack)の特許で述べられている型の炭化水素ウレタン−
アクリレートである。ゆるく巻いたファイバは、指定さ
れた時間、強制空気オーブン中で、140℃において加
熱した。
度合いは、時間の増加関数である。図2は140℃で加
熱された典型的なタイプA被覆ファイバについての、時
間対ファイバ脱出耐久力のプロットである。
を決るため、タイプB試料についての脱出耐久力を、5
0%及び95%の相対温度の下で、3日後及び6週間後
に測定した。ファイバは経時変化させる前に、140℃
で10分間、加熱した。表IIに示されるように、硬化
後の加熱で観察された固着性は、これらの条件下で、わ
ずかに減少しただけで、効果は準安定なものではなく、
吸収した水によって容易に失われるものではないこと
を、示している。
ポリマ被覆ファイバを、リール毎に石英の一列にした炉
を通すことにより、ライン上で加熱することができる。
下の表IIIは未加熱のファイバを260゜の炉を通過
させたファイバの脱出耐久力を、比較したものである。
具体的には、50%の相対湿度中23℃で6カ月経時変
化させたタイプA被覆ファイバに、48mmの内径の石英
管とともに一列になった40cm管炉を、リールから一定
速度で通過させた。加熱されたファイバは、窒素の流れ
の中で冷却し、第2のリール上にとり出した。
ら、300℃以上の温度における加熱は、勧められず、
脱色したり、ポリマが弱くなると、確信される。
バは、その脱出耐久力を少くとも25%増すのに十分な
時間、100℃ないし300℃の温度で、加熱する必要
がある。必要な時間は、温度に依存する。100℃にお
いては約5時間、140℃では約50分、260℃では
約7秒必要である。より一般的には、加熱時間対脱出耐
久力は、
時間tの加熱後の脱出耐久力、P0は加熱前の脱出値Δ
PはPの観測される最大増加分、τは実験的に決られる
時定数である。
も、減圧雰囲気中の加熱により、実現できる。たとえ
は、タイプA被覆ファイバを、減圧雰囲気(36torr)
中で140℃で加熱し、脱出耐久力及び重量損失を、1
0、20、30及び60分の間隔で測定した。図3の曲
線(1)は、重量損失の関数としての脱出耐久力を示
す。図3に示されるように、脱出耐久力の増加量は、直
接重量損失に比例し、25%の脱出耐久力増加は、同じ
重さの約1%を構成する揮発性物質の除去に、対応す
る。図3の曲線(2)は、140℃において空気中で加
熱した同種のファイバについての、同様のプロットを示
す。減圧での加熱により、より短時間で脱出耐久力は、
更に増加した。
び同様の試験の結果が、表IVにまとめてある。
より急速に揮発性物質は除去される。揮発性物質を除去
する別の方法は、溶媒抽出である。要するに、イソプロ
パノール/ジクロロメタンのような溶媒を、被覆された
ファイバに供給し、被覆ファイバを膨張させ、揮発性残
留物を抽出する。次に、低温加熱を施すことにより、溶
媒を蒸発させる。一例として、タイプA被覆ファイバ
を、80/20(重量で)イソプロパノール/ジクロロ
メタンで23℃で17時間処理し、次に36torr雰囲気
中において100℃で60分間加熱した。表IVに示さ
れるように、脱出耐久力は、抽出なしに真空中で加熱さ
れた未処理ファイバに比べ、増加した。
体を溶媒として用いることが、考えられる。
略図。
ラインオーブン加熱の効果をグラフで示す図。
失対脱出耐久力を、グラフで示す図。
Claims (4)
- 【請求項1】 硬化されたポリマ被覆光ファイバを形成
する工程;及び前記ファイバの重量の少なくとも1%を
超える量の揮発性物質を、前記硬化されたポリマ被覆光
ファイバから除去する工程を含み、前記揮発性物質が前
記ファイバを溶媒抽出により除去されることを特徴とす
るポリマ被覆光ファイバの脱出耐久力の増加方法。 - 【請求項2】 溶媒で処理した後、前記ファイバを加熱
する工程を含む請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記溶媒抽出は、前記被覆ファイバを、
超臨界液体溶媒に露出することを含む請求項1記載の方
法。 - 【請求項4】 前記超臨界溶媒は超臨界二酸化炭素を含
む請求項3記載の方法。
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