JP3528881B2 - ポリマー組成物 - Google Patents

ポリマー組成物

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JP3528881B2 JP18498695A JP18498695A JP3528881B2 JP 3528881 B2 JP3528881 B2 JP 3528881B2 JP 18498695 A JP18498695 A JP 18498695A JP 18498695 A JP18498695 A JP 18498695A JP 3528881 B2 JP3528881 B2 JP 3528881B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気・電子分野、自動車
分野、その他の各種工業材料分野で利用できる耐油性、
耐薬品性、耐熱性、耐衝撃性、剛性、とりわけ、熱履歴
後の靱性(伸び)に優れ、耐熱材料としての耐久性に優
れたポリマー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテルは、機械的特
性、電気特性、耐熱性、低温特性、吸水性が低くかつ寸
法安定性に優れるものの、成形加工性や耐衝撃性に劣る
欠点を有するため、ポリスチレン、ハイインパクトポリ
スチレンとブレンドすることによりこれらの問題点を改
良し、例えば電気・電子部品、事務機器ハウジング、自
動車部品、精密部品、各種工業部品などの樹脂組成物と
して広く利用されている。しかしながら、このポリフェ
ニレンエーテルとハイインパクトポリスチレンからなる
古典的なポリフェニレンエーテル樹脂組成物(米国特許
第3383435号明細書)は、耐衝撃性が改善される
ものの、耐薬品性に劣る欠点を有している。
【0003】このため、例えば、米国特許第33618
51号公報明細書では、ポリフェニレンエーテルをポリ
オレフィンとブレンドすることにより、耐溶剤性、耐衝
撃性を改良する提案がなされ、米国特許第399485
6号明細書には、ポリフェニレンエーテルまたはポリフ
ェニレンエーテルおよびスチレン系樹脂を水添ブロック
共重合体とブレンドすることによる耐衝撃性、耐溶剤性
の改良に関する記載があり、米国特許第4145377
号明細書には、ポリフェニレンエーテルまたはポリフェ
ニレンエーテルおよびスチレン系樹脂をポリオレフィン
/水添ブロック共重合体=20〜80重量部/80〜2
0重量部からなる予備混合物および水添ブロック共重合
体とブレンドすることによる耐衝撃性、耐溶剤性の改良
に関する記載がある。
【0004】さらに米国特許第4166055号明細書
および米国特許第4239673号明細書には、ポリフ
ェニレンエーテルを水添ブロック共重合体およびポリオ
レフィンとブレンドすることによる耐衝撃性の改良が記
載されている。そして米国特許第4383082号明細
書およびヨーロッパ公開特許第115712号明細書で
はポリフェニレンエーテルをポリオレフィンおよび水添
ブロック共重合体とブレンドすることにより耐衝撃性を
改良するという記載がなされている。
【0005】また、特開昭63−113058号公報、
特開昭63−225642号公報、米国特許第4863
997号明細書、特開平2−305814号公報、特開
平3−72512号公報、特開平4−183748号公
報および特開平5−320471号公報には、ポリオレ
フィン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂からなる樹脂
組成物の改質に特定の水添ブロック共重合体を配合し、
耐薬品性、加工性に優れた樹脂組成物が提案されてい
る。
【0006】また、本出願人は、特開昭62−2055
1号公報、特開昭62−25149号公報、特開昭62
−48757号公報、特開昭62−48758号公報、
特開昭62−199637号公報および米国特許第47
72657号明細書で、ポリフェニレンエーテル、ポリ
オレフィンおよび水添ブロック共重合体からなるゴム弾
性に優れたゴム組成物を提案し、特開平2−22556
3号公報、特開平3−185058号公報、特開平5−
70679号公報、特開平5−295184号公報、特
開平6−9828号公報、特開平6−16924号公
報、特開平6−57130号公報および特開平6−13
6202号公報ではポリフェニレンエーテルとポリオレ
フィンおよび特定の水添ブロック共重合体からなる相溶
性、剛性と耐熱性に優れ、耐溶剤性に優れた樹脂組成物
を提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの先行技術は、
古典的なポリフェニレンエーテル樹脂組成物と比べると
飛躍的に耐溶剤性が改良された樹脂組成物を与えたり耐
熱性に優れたエラストマー組成物を与えている。なかで
も、ポリプロピレン成分をマトリックスとし耐熱性付与
のため添加したポリフェニレンエーテルが分散相を形成
した樹脂組成物は、単独のポリプロピレン樹脂と比べ格
段の耐熱性向上が達成されている。
【0008】このように耐熱性が改良されたポリプロピ
レン−ポリフェニレンエーテル系ポリマーアロイは実質
的に耐熱性の向上が見られるものの、用いる混和剤の影
響を受け剛性が低くなるため、マトリックスを構成する
ポリプロピレンは高結晶ポリプロピレンが用いられる傾
向がある。
【0009】しかしながら、この高結晶ポリプロピレン
を用いたポリプロピレン−ポリフェニレンエーテル系ポ
リマーアロイは熱履歴後の靱性低下(特に伸びの低下)
が見られ、耐熱材料としての耐久性に劣るなどの実用上
の欠点をもっているのが現状である。さらにポリフェニ
レンエーテル成分を多く含む組成物においてはポリフェ
ニレンエーテルとポリプロピレンとの相溶性が不十分で
あり、射出成形により作成した薄肉成形品においては層
剥離現象が生じるのが現状である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な現状に鑑み、ポリプロピレンとポリフェニレンエーテ
ルを含む組成物に高いレベルの耐熱性、剛性および熱履
歴後の靱性(特に伸び)を付与させるため、マトリック
ス材料となり得るポリプロピレン系樹脂に関して鋭意検
討を重ねた結果、異なる性質を有する2種のポリプロピ
レン系樹脂を特定の範囲に制御することにより、ポリプ
ロピレンとポリフェニレンエーテルを含む組成物の耐熱
性、剛性および熱履歴後の靱性(特に伸び)を改良し耐
熱材料としての耐久性に優れたポリマー組成物をもたら
すことを見出した。
【0011】さらにポリプロピレン系樹脂とポリフェニ
レンエーテルを含む組成物に高いレベルの混和性を付与
させるため、混和剤として用いる水添ブロック共重合体
(ビニル芳香族化合物ー共役ジエン化合物ブロック共重
合体の水素添加物)に関して鋭意検討を重ねた結果、ビ
ニル結合量を特定の範囲に制御した水添ブロック共重合
体を配合してなるポリマー組成物、ならびにビニル結合
量を特定の範囲に制御した2つの水添ブロック共重合体
を配合してなるポリマー組成物とすることにより混和性
を改良し、薄肉成形品の層剥離および成形品の分散粒子
の凝集(分散相の平均径が3μmを超えた分散粒子の形
成)を抑えた優れたポリマー組成物をもたらすことを見
出し本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は、(a)ポリプロピレ
ン系樹脂が、(a−1)パルスNMRによる自由誘導減
衰(FID)より求めたホモ−ポリプロピレン部分の結
晶相の割合が96%以上であり、融点が163℃以上で
ある高結晶ポリプロピレン系樹脂と、(a−2)パルス
NMRによる自由誘導減衰(FID)より求めたホモ−
ポリプロピレン部分の結晶相の割合が93〜96%未満
であり、融点が155〜163℃未満である中結晶ポリ
プロピレン系樹脂の二種の異なる性質を有するポリプロ
ピレン系樹脂で構成され、高結晶ポリプロピレン系樹脂
/中結晶ポリプロピレン系樹脂=95/5〜10/90
(重量比)であるポリプロピレン系樹脂30〜90重量
%、(b)ポリフェニレンエーテル70〜10重量%、
および上記(a)、(b)成分の合計100重量部に対
して、(c)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主
体とする重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジ
エン化合物を主体とし且つその共役ジエン化合物のビニ
ル結合量が65%〜80%である重合体ブロックBとか
らなる高ビニル結合水添ブロック共重合体1〜30重量
部を含むことを特徴とするポリマー組成物を提供し、さ
らには
【0013】(a)ポリプロピレン系樹脂が、(a−
1)パルスNMRによる自由誘導減衰(FID)より求
めたホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割合が96%
以上であり、融点が163℃以上である高結晶ポリプロ
ピレン系樹脂と、(a−2)パルスNMRによる自由誘
導減衰(FID)より求めたホモ−ポリプロピレン部分
の結晶相の割合が93〜96%未満であり、融点が15
5〜163℃未満である中結晶ポリプロピレン系樹脂の
二種の異なる性質を有するポリプロピレン系樹脂で構成
され、高結晶ポリプロピレン系樹脂/中結晶ポリプロピ
レン系樹脂=95/5〜10/90(重量比)含むこと
を特徴とするポリプロピレン系樹脂30〜90重量%、
(b)ポリフェニレンエーテル70〜10重量%、
【0014】および上記(a)、(b)成分の合計10
0重量部に対して、水添ブロック共重合体が、(c)少
なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主
体とし且つその共役ジエン化合物のビニル結合量が65
%〜80%である重合体ブロックBとからなる高ビニル
結合水添ブロック共重合体と、(d)少なくとも1個の
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、
少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とし且つその
共役ジエン化合物のビニル結合量が20%〜65%未満
である重合体ブロックCとからなる低ビニル結合水添ブ
ロック共重合体の二種の異なる性質を有する水添ブロッ
ク共重合体で構成され、高ビニル結合水添ブロック共重
合体/低ビニル結合水添ブロック共重合体=95/5〜
5/95(重量比)である水添ブロック共重合体1〜3
0重量部を含むことを特徴とするポリマー組成物を提供
するものである。
【0015】本発明で(a)成分として用いるポリプロ
ピレン系樹脂は、異なる性質を有する2つのポリプロピ
レン系樹脂を特定範囲で配合したポリプロピレン系樹脂
である。すなわち、(a−1)パルスNMRによる自由
誘導減衰(FID)より求めたホモ−ポリプロピレン部
分の結晶相の割合が96%以上であり、融点が163℃
以上である高結晶ポリプロピレン系樹脂と、(a−2)
パルスNMRによる自由誘導減衰(FID)より求めた
ホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割合が93〜96
%未満であり、融点が155〜163℃未満である中結
晶ポリプロピレン系樹脂を特定の範囲で配合したポリプ
ロピレン系樹脂が用いられる。(以下、(a−1)を高
結晶ポリプロピレン、(a−2)を中結晶ポリプロピレ
ン、またこれらの配合物をポリプロピレン系樹脂と略記
する)。
【0016】また、このポリプロピレン系樹脂は結晶性
プロピレンホモポリマーおよび、重合の第一工程で得ら
れる結晶性プロピレンホモポリマー部分と重合の第二工
程以降でプロピレン、エチレンおよび/もしくは少なく
とも1つの他のα−オレフィン(例えば、ブテン−1、
ヘキセン−1等)を共重合して得られるプロピレン−エ
チレンランダム共重合体部分を有する結晶性プロピレン
−エチレンブロック共重合体であり、さらにこれら結晶
性プロピレンホモポリマーと結晶性プロピレン−エチレ
ンブロック共重合体の混合物であってもかまわない。
【0017】該ポリプロピレン系樹脂は、通常、三塩化
チタン触媒または塩化マグネシウムなどの担体に担持し
たハロゲン化チタン触媒等とアルキルアルミニウム化合
物の存在下に、重合温度0〜100℃の範囲で、重合圧
力3〜100気圧の範囲で重合して得られる。この際、
重合体の分子量を調整するために水素等の連鎖移動剤を
添加することも可能であり、また重合方法としてバッチ
式、連続式いずれの方法でも可能で、ブタン、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の溶媒下での溶液
重合、スラリー重合等の方法も選択でき、さらには無溶
媒下モノマー中での塊状重合、ガス状モノマー中での気
相重合方法などが適用できる。
【0018】また、上記した重合触媒の他に得られるポ
リプロピレンのアイソタクティシティおよび重合活性を
高めるため、第三成分として電子供与性化合物を内部ド
ナー成分または外部ドナー成分として用いることができ
る。これらの電子供与性化合物としては公知のものが使
用でき、例えば、ε−カプロラクトン、メタクリル酸メ
チル、安息香酸エチル、トルイル酸メチルなどのエステ
ル化合物、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリブチル
などの亜リン酸エステル、ヘキサメチルホスホリックト
リアミドなどのリン酸誘導体などや、アルコキシエステ
ル化合物、芳香族モノカルボン酸エステルおよび/また
は芳香族アルキルアルコキシシラン、脂肪族炭化水素ア
ルコキシシラン、各種エーテル化合物、各種アルコール
類および/または各種フェノール類などが挙げられる。
【0019】本発明で使用する高結晶ポリプロピレンお
よび中結晶ポリプロピレンは、上記の方法で得られるも
のであり、パルスNMRによるスピンースピン緩和に基
づく自由誘導減衰(FID)より求めたホモーポリプロ
ピレン部分の結晶相の割合(以下、単に結晶相の割合と
略記する)および融点が異なる範囲から選ばれる。
【0020】本発明におけるホモ−ポリプロピレン部分
の結晶相の割合は、公知のパルスNMR法により、結晶
部と非晶部の異なる運動性を利用し、スピンースピン緩
和に基づく90度パルス後の磁化変化である自由誘導減
衰(FID)より求めることができる。具体的には、固
体状態のポリプロピレンをパルスNMR(Bruker
社製PC−120)を用いて、温度40℃、プロトン共
鳴周波数20MHZ、パルス時間4μ秒、積算3回で測
定し、ソリッドエコー法で緩和時間の短い方のピークか
ら結晶相、非晶相と帰属し、結晶相をガウス型曲線で回
帰させ、非晶部をローレンツ型曲線で回帰させ、各々の
ピーク高さをSA1、SA2とし、R12={100×
(SA1−SA2)×F}÷{(SA1−SA2)×F
+SA2}より結晶相の割合を求めることができる。な
お、ここでR12は測定したホモーポリプロピレン部分の
結晶相の割合であり、Fは標準サンプルのサラダオイル
およびポリメチルメタクリレートを用いた場合の強度比
から求まる補正係数である。
【0021】この結晶相の割合が93%未満であるポリ
プロピレンを含む組成物は熱履歴後の靭性(伸び)に優
れたポリマー組成物を与えるものの、剛性が低く耐熱性
が悪い。また、結晶相の割合が96%以上であるポリプ
ロピレンを含むポリマー組成物は剛性が高く耐熱性が良
いが、熱履歴後の靭性(伸び)が極度に悪化し耐熱材料
としての耐久性が低下し好ましくない。
【0022】本発明におけるホモ−ポリプロピレン部分
の融点は、示差走査熱量計(DSC:パーキンエルマー
社製 DSC−2型)にて昇温速度20℃/minおよ
び降温速度20℃/minで測定した融点の値である。
更に詳しく述べれば、まず、試料約5mgを20℃で2
分間保った後、20℃/minで230℃まで昇温させ
230℃で2分間保った後、降温速度20℃/minで
20℃まで降温しさらに20℃で2分間保った後、昇温
速度20℃/minで昇温したときに現れる吸熱ピーク
のトップピークの温度を融点として求めることができ
る。
【0023】この融点が155℃未満のポリプロピレン
では、得られるポリマー組成物の熱履歴後の靭性(伸
び)は優れるものの剛性および耐熱性が著しく悪く好ま
しくない。また、融点が163℃以上のポリプロピレン
では熱履歴後の剛性および耐熱性に優れたポリマー組成
物を与えるが、熱履歴後の靭性(伸び)は著しく悪化し
耐熱材料としての耐久性が低下し好ましくない。
【0024】また、本発明で用いるポリプロピレン系樹
脂は、上記したポリプロピレン系樹脂のほかに、該ポリ
オレフィン系樹脂とα,β−不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体とをラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融
状態、溶液状態で30〜350℃の温度下で反応させる
ことによって得られる公知の変性(該α,β−不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体が0.01〜10重量%グラ
フトまたは付加)ポリプロピレン系樹脂であってもよ
く、さらに上記したポリプロピレン系樹脂と該変性ポリ
プロピレン系樹脂の任意の割合の混合物であってもかま
わない。
【0025】つぎに本発明で用いる(b)成分のポリフ
ェニレンエーテル(以下、単にPPEと略記)は、本発
明のポリマー組成物に耐熱性および難燃性を付与するう
えで必須な成分である。該PPEは、下記一般式(化
1)で示される結合単位
【0026】
【化1】
【0027】(ここで、R1 ,R2 ,R3 ,およびR4
はそれぞれ、水素、ハロゲン、炭素数1〜7までの第一
級または第二級低級アルキル基、フェニル基、ハロアル
キル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基または少
なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを
隔てているハロ炭化水素オキシ基からなる群から選択さ
れるものであり、互いに同一でも異なっていてもよい)
からなり、還元粘度(0.5g/dl,クロロホルム溶
液,30℃測定)が、0.15〜0.70の範囲、より
好ましくは0.20〜0.60の範囲にあるホモ重合体
および/または共重合体である。
【0028】このPPEの具体的な例としては、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエ
ーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−
フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,
4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さらに2,6
−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、
2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−
ブチルフェノール)との共重合体のごときポリフェニレ
ンエーテル共重合体も挙げられる。特にポリ(2,6−
ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジ
メチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノール
との共重合体が好ましく、さらにポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)が好ましい。
【0029】かかるPPEの製造方法は公知の方法で得
られるものであれば特に限定されるものではなく、例え
ば、米国特許第3306874号明細書記載のHayに
よる第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用
い、2,6−キシレノールを酸化重合することにより容
易に製造でき、そのほか米国特許第3306875号、
同第3257357号および同第3257358号各明
細書、特公昭52−17880号公報、特開昭50−5
1197号公報および特開昭63−152628号公報
等に記載された方法で容易に製造できる。
【0030】また、本発明で用いるPPEは、上記した
PPEのほかに、該PPEとスチレン系モノマーおよび
/もしくはα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体
とをラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融状態、溶
液状態、スラリー状態で80〜350℃の温度下で反応
させることによって得られる公知の変性(該スチレン系
モノマーおよび/もしくはα,β−不飽和カルボン酸ま
たはその誘導体が0.01〜10重量%グラフトまたは
付加)PPEであってもよく、さらに上記したPPEと
該変性PPEの任意の割合の混合物であってもかまわな
い。
【0031】さらに、9,10−ジヒドロ−9−オキサ
−10−フォスファフェナントレンをPPE100重量
部に対し0.2〜5重量部添加し溶融混練したリン化合
物処理PPEも色調および流動性に優れたPPEとして
用いることができる。 また、本発明で用いるPPEは
上記したPPEのほかに、これらPPE100重量部に
対してポリスチレンまたはハイインパクトポリスチレン
を400重量部を超えない範囲で加えたものも好適に用
いることができる。
【0032】つぎに本発明で(c)成分として用いるビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン化合物の水素添加物(以
下、高ビニル水添ブロック共重合体と略記する)は、
(a)成分のポリプロピレン系樹脂と(b)成分のポリ
フェニレンエーテルを溶融混合した際に、(b)成分の
ポリフェニレンエーテルを(a)成分のポリプロピレン
系樹脂中に好適に微分散させる能力を有する水添ブロッ
ク共重合体である。
【0033】すなわち、本発明では、少なくとも1個の
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、
少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とし且つその
共役ジエン化合物のビニル結合量が65%〜80%であ
る重合体ブロックBとからなる高ビニル結合水添ブロッ
ク共重合体であり、例えばA−B、A−B−A、A−B
−A−B、A−B−A−B−A、(A−B−)4 −Si
等の構造を有する水添ブロック共重合体である。なお、
ここでいうビニル結合とは共役ジエン化合物の1、2−
もしくは3、4−結合位の二重結合で重合した結合形態
を示す。
【0034】このビニル結合量が65%未満であるとポ
リプロピレン系樹脂とポリフェニレンエーテルの混和性
が低下し、耐衝撃性、靱性(伸び)が悪化し好ましくな
い。またビニル結合量が80%を超える場合はポリプロ
ピレン系樹脂とポリフェニレンエーテルの混和性は大幅
に改良されるものではない。これらのビニル結合量は通
常、赤外分光光度計やNMR等で知ることができる。
【0035】この(C)成分の高ビニル水添ブロック共
重合体は、その水素添加する前のブロック共重合体が結
合したビニル芳香族化合物を30〜95重量%、好まし
くは40〜80重量%、さらに好ましくは40〜70重
量%含み、またブロック構造に言及すると、ビニル芳香
族化合物を主体とする重合体ブロックAが、ビニル芳香
族化合物のホモ重合体ブロックまたは、ビニル芳香族化
合物を50重量%を超え好ましくは70重量%以上含有
するビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合
体ブロックの構造を有しており、さらに、共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックが、共役ジエン化合物
のホモ重合体ブロックまたは、共役ジエン化合物を50
重量%を超え好ましくは70重量%以上含有する共役ジ
エン化合物とビニル芳香族化合物との共重合体ブロック
の構造を有するものである。
【0036】また、これらのビニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにお
ける分子鎖中の共役ジエン化合物またはビニル芳香族化
合物の分布がランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモ
ノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック
状またはこれらの任意の組み合わせでもよく、該ビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックおよび該共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロックがそれぞれ2
個以上ある場合は、各重合体ブロックはそれぞれ同一構
造であってもよく、異なる構造であってもよい。
【0037】このブロック共重合体を構成するビニル芳
香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレ
ン、ジフェニルエチレン等のうちから1種または2種以
上が選択でき、特にスチレンが好ましい。また、共役ジ
エン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン等のうちから1種または2種以上が選ば
れ、特にブタジエン、イソプレンおよびこれらの組み合
わせが好ましい。
【0038】上記の構造を有するブロック共重合体の数
平均分子量は5,000〜1,000,000、好まし
くは10,000〜800,000、さらに好ましくは
30,000〜500,000の範囲であり、分子量分
布〔ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し
た重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の
比〕は10以下である。さらに、このブロック共重合体
の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれら
の任意の組み合わせのいずれであってもよい。
【0039】このような構造を持つブロック共重合体
は、上記したブロック共重合体の共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロックBの脂肪族系二重結合を水素添
加した水添ブロック共重合体(ビニル芳香族化合物−共
役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物)として
本発明の(c)成分として用いることができる。かかる
脂肪族系二重結合の水素添加率は少なくとも80%を超
え、好ましくは95%以上である。この水素添加率は通
常、赤外分光光度計やNMR等で知ることができる。
【0040】これら(c)成分の水添ブロック共重合体
は、上記した構造を有するものであればどのような製造
方法で得られるものであってもかまわない。公知の製造
方法の例としては、例えば、特開昭47−11486号
公報、特開昭49−66743号公報、特開昭50−7
5651号公報、特開昭54−126255号公報、特
開昭56−10542号公報、特開昭56−62847
号公報、特開昭56−100840号公報、英国特許第
1130770号、米国特許第3281383号および
同第3639517号各明細書に記載された方法や英国
特許第1020720号、米国特許第3333024号
および同第4501857号各明細書に記載された方法
がある。なお、上記した(c)成分の高ビニル水添ブロ
ック共重合体はその結合スチレン量が30〜95重量%
であるが、結合スチレン量が異なる高ビニル水添ブロッ
ク共重合体を2種以上併用してもかまわない。
【0041】また、本発明で用いる(c)成分の水添ブ
ロック共重合体は、上記した水添ブロック共重合体のほ
かに、該水添ブロック共重合体とα,β−不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体とをラジカル発生剤の存在下、非
存在下で溶融状態、溶液状態、スラリー状態で80〜3
50℃の温度下で反応させることによって得られる公知
の変性(該α,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体
が0.01〜10重量%グラフトまたは付加)水添ブロ
ック共重合体であってもよく、さらに上記した水添ブロ
ック共重合体と該変性水添ブロック共重合体の任意の割
合の混合物であってもかまわない。
【0042】つぎに、本発明の(d)成分である低ビニ
ル水添ブロック共重合体とは、少なくとも1個のビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、少なく
とも1個の共役ジエン化合物を主体とし且つその共役ジ
エン化合物のビニル結合量が20%〜65%未満である
重合体ブロックCとからなる低ビニル結合水添ブロック
共重合体であり、例えばA−C、A−C−A、A−C−
A−C、A−C−A−C−A、(A−C−)4 −Si等
の構造を有する水添ブロック共重合体である。
【0043】なお、ここでいうビニル結合とは共役ジエ
ン化合物の1,2−もしくは3,4−結合位の二重結合
で重合した結合形態を示す。このビニル結合量が20%
未満ではポリエチレンライクになり、エラストマーとし
てのゴム性能を示さず好ましくない。また65%以上で
は得られるポリマー組成物の耐熱性を低下させ好ましく
ない。これらのビニル結合量は通常、赤外分光光度計や
NMR等で知ることができる。
【0044】この(d)成分の低ビニル水添ブロック共
重合体は、その水素添加する前のブロック共重合体が結
合したビニル芳香族化合物を5〜95重量%、好ましく
は40〜80重量%、さらに好ましくは40〜70重量
%含み、またブロック構造に言及すると、ビニル芳香族
化合物を主体とする重合体ブロックAが、ビニル芳香族
化合物のホモ重合体ブロックまたは、ビニル芳香族化合
物を50重量%を超え好ましくは70重量%以上含有す
るビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体
ブロックの構造を有しており、さらに、共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックが、共役ジエン化合物の
ホモ重合体ブロックまたは、共役ジエン化合物を50重
量%を超え好ましくは70重量%以上含有する共役ジエ
ン化合物とビニル芳香族化合物との共重合体ブロックの
構造を有するものである。
【0045】また、これらのビニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックCは、それぞれの重合体ブロックにお
ける分子鎖中の共役ジエン化合物またはビニル芳香族化
合物の分布がランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモ
ノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック
状またはこれらの任意の組み合わせでもよく、該ビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックおよび該共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロックがそれぞれ2
個以上ある場合は、各重合体ブロックはそれぞれ同一構
造であってもよく、異なる構造であってもよい。
【0046】このブロック共重合体を構成するビニル芳
香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレ
ン、ジフェニルエチレン等のうちから1種または2種以
上が選択でき、特にスチレンが好ましい。また、共役ジ
エン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン等のうちから1種または2種以上が選ば
れ、特にブタジエン、イソプレンおよびこれらの組み合
わせが好ましい。
【0047】また、上記の構造を有するブロック共重合
体の数平均分子量は5,000〜1,000,000、
好ましくは10,000〜800,000、さらに好ま
しくは30,000〜500,000の範囲であり、分
子量分布〔ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで
測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比〕は10以下である。さらに、このブロック共
重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいは
これらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。
【0048】このような構造を持つブロック共重合体
は、上記したブロック共重合体の共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロックCの脂肪族系二重結合を水素添
加した水添ブロック共重合体(ビニル芳香族化合物−共
役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物)として
本発明の(d)成分として用いることができる。かかる
脂肪族系二重結合の水素添加率は少なくとも80%を超
え、好ましくは95%以上である。この水素添加率は通
常、赤外分光光度計やNMR等で知ることができる。
【0049】これらの(d)成分の水添ブロック共重合
体は、上記した構造を有するものであればどのような製
造方法で得られるものであってもかまわない。公知の製
造方法としては、例えば、特開昭47−11486号公
報、特開昭49−66743号公報、特開昭50−75
651号公報、特開昭54−126255号公報、特開
昭56−10542号公報、特開昭56−62847号
公報、特開昭56−100840号公報、英国特許第1
130770号、米国特許第3281383号および同
第3639517号各明細書に記載された方法や英国特
許第1020720号、米国特許第3333024号お
よび同第4501857号各明細書に記載された方法が
ある。なお、上記した(d)成分の低ビニル水添ブロッ
ク共重合体はその結合スチレン量が5〜95重量%であ
るが、結合スチレン量が異なる低ビニル水添ブロック共
重合体を2種以上併用してもかまわない。
【0050】また、本発明で用いる(d)成分の水添ブ
ロック共重合体は、上記した水添ブロック共重合体のほ
かに、該水添ブロック共重合体とα,β−不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体とをラジカル発生剤の存在下、非
存在下で溶融状態、溶液状態、スラリー状態で80〜3
50℃の温度下で反応させることによって得られる公知
の変性(該α,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体
が0.01〜10重量%グラフトまたは付加)水添ブロ
ック共重合体であってもよく、さらに上記した水添ブロ
ック共重合体と該変性水添ブロック共重合体の任意の割
合の混合物であってもかまわない。
【0051】本発明のポリマー組成物は、上記した
(a)〜(d)成分を基本成分として構成される。
(a)成分のポリプロピレン系樹脂の高結晶ポリプロピ
レン/中結晶ポリプロピレンの割合はそれぞれ95/5
〜10/90(重量比)、好ましくは90/10〜50
/50、さらに好ましくは90/10〜70/30の比
率で用いられる。かかる比率において、高結晶ポリプロ
ピレンが95%を超える場合は、得られるポリマー組成
物の耐熱性、剛性は優れるものの、熱履歴(80℃×4
8時間)後の靱性(伸び)が顕著に悪化し耐熱材料とし
ての耐久性が悪くなり好ましくない。また、中結晶ポリ
プロピレンが90%を超える場合は、得られるポリマー
組成物の熱履歴(80℃×48時間)後の靱性(伸び)
の低下は顕著でないが、耐熱性、剛性が低くなり好まし
くない。
【0052】この特定範囲で高結晶ポリプロピレンと中
結晶ポリプロピレンを含む本発明の(a)成分のポリプ
ロピレン系樹脂の配合量は、30〜90重量%であり、
好ましくは45〜70重量%である。かかる配合量が3
0重量%未満では、得られるポリマー組成物の耐熱性は
優れるものの、成形加工性、耐溶剤性が劣り好ましくな
い。また、90重量%を超える場合は成形加工性、耐溶
剤性は良好なものの、耐熱性が劣り耐熱性材料として利
用できない。
【0053】(b)成分のポリフェニレンエーテルの配
合量は70〜10重量%、好ましくは55〜30重量%
である。かかる配合量が70重量%を超える場合、得ら
れるポリマー組成物の耐熱性は極度に優れるものの、成
形加工性、耐溶剤性が劣り好ましくない。また、10重
量%未満では成形加工性、耐溶剤性に優れるものの、耐
熱性が劣り耐熱材料として利用できない。
【0054】(c)成分の高ビニル水添ブロック共重合
体の配合量は、上記(a)、(b)成分の合計100重
量部に対して、1〜30重量部である。配合量が1重量
部未満では混和剤としての効果が見られず好ましくな
い。また、30重量部を超える場合は、(a)、(b)
成分が示す作用効果の耐熱性、耐溶剤性、剛性および機
械的強度の低下が顕著であり好ましくない。
【0055】さらに、(c)および(d)成分の水添ブ
ロック共重合体の高ビニル水添ブロック共重合体/低ビ
ニル水添ブロック共重合体の割合はそれぞれ95〜5/
5〜95(重量比)の比率で用いられる。かかる比率の
範囲においてはポリプロピレン系樹脂とポリフェニレン
エーテルの混和性に優れ、かつ剛性、耐熱性の低下もな
く好ましい。
【0056】(c)および(d)成分の混和剤の配合量
は、上記(a)、(b)成分の合計100重量部に対し
て、1〜30重量部である。配合量が1重量部未満では
混和剤としての効果が見られず好ましくない。また、3
0重量部を超える場合は、(a)、(b)成分が示す作
用効果の耐熱性、耐溶剤性、剛性および機械的強度の低
下が顕著であり好ましくない。
【0057】本発明では、上記の成分の他に、本発明の
特徴および効果を損なわない範囲で必要に応じて他の附
加的成分、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、酸化防
止剤、金属不活性化剤、難燃剤(有機リン酸エステル系
化合物、無機リン系化合物、芳香族ハロゲン系難燃剤、
シリコーン系難燃剤など)、フッ素系ポリマー、可塑剤
(オイル、低分子量ポリエチレン、エポキシ化大豆油、
ポリエチレングリコール、脂肪酸エステル類等)、三酸
化アンチモン等の難燃助剤、耐候(光)性改良剤、ポリ
オレフィン用造核剤、スリップ剤、無機または有機の充
填材や強化材(ガラス繊維、カーボン繊維、ポリアクリ
ロニトリル繊維、ウィスカー、マイカ、タルク、カーボ
ンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム、チタン酸カ
リウム、ワラストナイト、導電性金属繊維、導電性カー
ボンブラック等)、各種着色剤、離型剤等を添加しても
かまわない。
【0058】本発明のポリマー組成物は、上記した各成
分を用いて、(b)成分と(c)成分および/もしくは
(d)成分を前もって溶融混練したものを再度(a)成
分と一緒に溶融混練する方法、(c)成分および/もし
くは(d)成分の一部を前もって(a)成分や(b)成
分と予備混練しこれらの予備混練物を再度一緒に溶融混
練する方法、押出機の最初のフィード口より(b)成分
と(c)成分および/もしくは(d)成分を供給し、溶
融状態のこれらの組成物中に押出機の中間口より(a)
成分を供給し溶融混練する方法などの種々の方法で製造
することができる。これらの方法として例えば、単軸押
出機、二軸押出機、ロール、ニーダー、ブラベンダープ
ラストグラフ、バンバリーミキサー等による加熱溶融混
練方法が挙げられるが、特に二軸押出機を用いた溶融混
練方法が最も好ましい。この際の溶融混練温度は特に限
定されるものではないが、通常200〜350℃の中か
ら任意に選ぶことができる。
【0059】このようにして得られる本発明のポリマー
組成物は、従来より公知の種々の方法、例えば、射出成
形、押出成形、中空成形により各種部品の成形体として
成形できる。これら各種部品としては、例えば自動車部
品が挙げられ、具体的には、バンパー、フェンダー、ド
アーパネル、各種モール、エンブレム、エンジンフー
ド、ホイールキャップ、ルーフ、スポイラー、各種エア
ロパーツ等の外装品や、インストゥルメントパネル、コ
ンソールボックス、トリム等の内装部品等に適してい
る。さらに、電気機器の内外装部品としても好適に使用
でき、具体的には各種コンピューターおよびその周辺機
器、その他のOA機器、テレビ、ビデオ、各種ディスク
プレーヤー等のキャビネット、冷蔵庫等の部品用途に適
している。
【0060】
【実施例】本発明を実施例によって、さらに詳細に説明
するが、これらの実施例により限定されるものではな
い。
【0061】 参考例1:(a−1)成分の高結晶ポリプロピレンの調製 PP−1:ホモ−ポリプロピレン ホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割合=97.3% 融点=169℃、MFR=15.4 PP−2:ホモ−ポリプロピレン ホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割合=96.5% 融点=166℃、MFR=7.5 ポリプロピレンのMFR(メルトフローレート)はAS
TM D1238に準拠し、230℃、2.16kgの
荷重で測定した。
【0062】 参考例2:(a−2)成分の中結晶ポリプロピレンの調製 PP−3:ホモ−ポリプロピレン ホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割合=95.0% 融点=161℃、MFR=7.5 PP−4:ホモ−ポリプロピレン ホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割合=93.5% 融点=160℃、MFR=0.5 ポリプロピレンのMFR(メルトフローレート)はAS
TM D1238に準拠し、230℃、2.16kgの
荷重で測定した。
【0063】参考例3:(b)成分のPPEの調製 b−1:2,6−キシレノールを酸化重合して得た、還
元粘度0.54のポリフェニレンエーテル b−2:2,6−キシレノールを酸化重合して得た、還
元粘度0.31のポリフェニレンエーテル
【0064】参考例4:(c)成分の水添ブロック共重
合体の調製 ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエン−ポリス
チレンの構造を有し、結合スチレン量55%、数平均分
子量65,000、分子量分布1.10、水素添加前の
ポリブタジエンの1,2−ビニル結合量が77%、ポリ
ブタジエン部の水素添加率が99.9%の水添ブロック
共重合体を合成し、このポリマーを(c−1)とした。
【0065】同様に、ポリスチレン−水素添加されたポ
リブタジエン−ポリスチレンの構造を有し、結合スチレ
ン量70%、数平均分子量95,000、分子量分布
1.06、水素添加前のポリブタジエンの1,2−ビニ
ル結合量が72%、ポリブタジエン部の水素添加率が9
9.9%の水添ブロック共重合体を合成し、このポリマ
ーを(c−2)とした。
【0066】同様に、ポリスチレン−水素添加されたポ
リブタジエンーポリスチレンの構造を有し、結合スチレ
ン量50%、数平均分子量120,000、分子量分布
1.07、水素添加前のポリブタジエンの1,2−ビニ
ル結合量が67%、ポリブタジエン部の水素添加率が9
9.9%の水添ブロック共重合体を合成し、このポリマ
ーを(c−3)とした。
【0067】参考例5:(d)成分の水添ブロック共重
合体の調製 ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエン−ポリス
チレンの構造を有し、結合スチレン量60%、数平均分
子量84,000、分子量分布1.06、水素添加前の
ポリブタジエンの1,2−ビニル結合量が42%、ポリ
ブタジエン部の水素添加率が99.9%の水添ブロック
共重合体を合成し、このポリマーを(d−1)とした。
【0068】同様に、ポリスチレン−水素添加されたポ
リブタジエン−ポリスチレンの構造を有し、結合スチレ
ン量40%、数平均分子量64,000、分子量分布
1.06、水素添加前のポリブタジエンの1,2−ビニ
ル結合量が60%、ポリブタジエン部の水素添加率が9
9.9%の水添ブロック共重合体を合成し、このポリマ
ーを(d−2)とした。
【0069】実施例1〜10および比較例1〜8 高結晶ポリプロピレン、中結晶ポリプロピレン、ポリフ
ェニレンエーテル、混和剤を表1〜2に示した組成で配
合し、260〜280℃に設定したベントポート付き二
軸押出機(ZSK−25;WERNER&PFLEID
ERER社製、ドイツ国)を用いて溶融混練しペレット
として得た。
【0070】このペレットを用いて240〜280℃に
設定したスクリューインライン型射出成形機に供給し、
金型温度60℃の条件で引張試験用テストピース、曲げ
弾性率測定試験用テストピース、アイゾット衝撃試験用
テストピースおよび熱変形温度測定用テストピースを射
出成形した。これらのテストピースを用いて引張強度試
験(ASTM D−638:23℃)を行ない、引張強
度および破断伸びを測定し、さらに曲げ弾性率(AST
M D−790:23℃)、アイゾット(ノッチ付き)
衝撃強度(ASTM D−256:23℃)および熱変
形温度(ASTM D−648)を測定した。
【0071】また、これらのテストピースの一部は予測
される熱履歴を想定し、ギアーオーブンを用いた熱履歴
(80℃×48時間)の環境下を経て、同様にして引張
強度試験(ASTM D−638:23℃)を行ない、
引張強度および破断伸びを測定し、さらに曲げ弾性率
(ASTM D−790:23℃)、アイゾット(ノッ
チ付き)衝撃強度(ASTM D−256:23℃)お
よび熱変形温度(ASTM D−648:18.6Kg
/cm2荷重)を測定した。
【0072】またポリプロピレン系樹脂とポリフェニレ
ンエーテルの混和性を評価するにあたっては、薄肉(1
/32インチ)のテストピースを射出成形し引張試験を
実施し引張破断面の層剥離の有無および薄肉成形品の分
散粒子径を観察した。また本発明における分散形態およ
び分散粒子径は電子顕微鏡写真法により求めることがで
き、該分散粒子径は次のようにして算出することができ
る。すなわち成形品より切り取った超薄切片の透過型電
子顕微鏡写真(ネガ倍率5000倍)を調整し、分散粒
子径di、粒子数niを求め分散相の平均径を次式より
算出する。
【0073】
【数1】平均径=Σdi4 ・ni/Σdi3 ・ni
【0074】この場合粒子形状が球形とみなせない場合
にはその短径と長径を測定し、両者の和の1/2を粒子
径とした。また平均粒子径の算出には最低1000個の
粒子の径を測定する。これらの結果を併せて表1〜2に
記載した。
【0075】これらの結果より、高結晶ポリプロピレン
または中結晶ポリプロピレンだけを含有するポリマー組
成物は熱履歴後の耐熱性、剛性および靱性(伸び)の物
性バランスに劣る。一方、本発明のポリマー組成物は、
本発明で特定した高結晶ポリプロピレンと中結晶ポリプ
ロピレンを特定の範囲で含有することにより、熱履歴後
の耐熱性、剛性および靱性の物性バランスが高いレベル
で保持される。
【0076】また混和剤として高ビニル水添ブロック共
重合体を用いることにより薄肉成形時の層剥離および成
形品の分散粒子の凝集(分散相の平均径が3μmを超え
た分散粒子の形成)を抑制し高い衝撃強度、伸びを示
す。さらに高ビニル水添ブロック共重合体と低ビニル水
添ブロックとを含有することにより、薄肉成形時の層剥
離および分散粒子の凝集を抑制することはもちろんのこ
と剛性、耐熱性についても高い値を示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【発明の効果】本発明のポリマー組成物は、ポリプロピ
レン系樹脂とポリフェニレンエーテルおよび混和剤から
なり、ポリプロピレン系樹脂が特定の構造を示す高結晶
ポリプロピレン系樹脂と中結晶ポリプロピレン系樹脂か
ら構成され、かつ、これらが特定の範囲で構成され、ま
た混和剤としてビニル結合量を特定の範囲に制御した高
ビニル水添ブロック共重合体、ならびにビニル結合量を
特定の範囲に制御した2つの水添ブロック共重合体を用
いることにより、従来技術では困難であったポリプロピ
レン系樹脂とポリフェニレンエーテルを含むポリマー組
成物の熱履歴後の靱性が改良され、耐熱材料としての耐
久性に優れ、かつ、該ポリマー組成物の層剥離現象およ
び分散相の凝集を改良し、耐油性、耐薬品性、耐熱性、
耐衝撃性に優れたポリマー組成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−12800(JP,A) 特開 平7−165998(JP,A) 特開 昭63−83149(JP,A) 国際公開97/001600(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/10 - 23/14 C08L 53/02 C08L 71/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマー組成物において、 (a)ポリプロピレン系樹脂が、(a−1)パルスNM
    Rによる自由誘導減衰(FID)より求めたホモ−ポリ
    プロピレン部分の結晶相の割合が96%以上であり、融
    点が163℃以上である高結晶ポリプロピレン系樹脂
    と、(a−2)パルスNMRによる自由誘導減衰(FI
    D)より求めたホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割
    合が93〜96%未満であり、融点が155〜163℃
    未満である中結晶ポリプロピレン系樹脂の二種の異なる
    性質を有するポリプロピレン系樹脂で構成され、高結晶
    ポリプロピレン系樹脂/中結晶ポリプロピレン系樹脂=
    95/5〜10/90(重量比)であるポリプロピレン
    系樹脂30〜90重量%、 (b)ポリフェニレンエーテル70〜10重量%、およ
    び上記(a)、(b)成分の合計100重量部に対し
    て、 (c)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化
    合物を主体とし且つその共役ジエン化合物のビニル結合
    量が65%〜80%である重合体ブロックBとからなる
    高ビニル結合水添ブロック共重合体1〜30重量部を含
    むことを特徴とするポリマー組成物。
  2. 【請求項2】 ポリマー組成物において、 (a)ポリプロピレン系樹脂が、(a−1)パルスNM
    Rによる自由誘導減衰(FID)より求めたホモ−ポリ
    プロピレン部分の結晶相の割合が96%以上であり、融
    点が163℃以上である高結晶ポリプロピレン系樹脂
    と、(a−2)パルスNMRによる自由誘導減衰(FI
    D)より求めたホモ−ポリプロピレン部分の結晶相の割
    合が93〜96%未満であり、融点が155〜163℃
    未満である中結晶ポリプロピレン系樹脂の二種の異なる
    性質を有するポリプロピレン系樹脂で構成され、高結晶
    ポリプロピレン系樹脂/中結晶ポリプロピレン系樹脂=
    95/5〜10/90(重量比)であるポリプロピレン
    系樹脂30〜90重量%、 (b)ポリフェニレンエーテル70〜10重量%、およ
    び上記(a)、(b)成分の合計100重量部に対し
    て、水添ブロック共重合体として、 (c)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化
    合物を主体とし且つその共役ジエン化合物のビニル結合
    量が65%〜80%である重合体ブロックBとからなる
    高ビニル結合水添ブロック共重合体と、 (d)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化
    合物を主体とし且つその共役ジエン化合物のビニル結合
    量が20%〜65%未満である重合体ブロックCとから
    なる低ビニル結合水添ブロック共重合体の二種の異なる
    性質を有する水添ブロック共重合体で構成され、高ビニ
    ル結合水添ブロック共重合体/低ビニル結合水添ブロッ
    ク共重合体=95/5〜5/95(重量比)である水添
    ブロック共重合体1〜30重量部を含むことを特徴とす
    るポリマー組成物。
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