JPH085998B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

Info

Publication number
JPH085998B2
JPH085998B2 JP62244959A JP24495987A JPH085998B2 JP H085998 B2 JPH085998 B2 JP H085998B2 JP 62244959 A JP62244959 A JP 62244959A JP 24495987 A JP24495987 A JP 24495987A JP H085998 B2 JPH085998 B2 JP H085998B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
group
range
present
block
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62244959A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63225642A (ja
Inventor
修弘 渋谷
英之 高橋
武純 西尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP62244959A priority Critical patent/JPH085998B2/ja
Publication of JPS63225642A publication Critical patent/JPS63225642A/ja
Publication of JPH085998B2 publication Critical patent/JPH085998B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔1〕 発明の背景 1. 技術分野 本発明は、剛性を中心に特に優れた機械的物性バラン
スを示し、成形加工性、耐油性、耐薬品性の良好な樹脂
組成物に関する。
詳しくは、結晶性プロピレン単独重合体および/又は
結晶性プロピレン−エチレンブロックもしくはランダム
共重合体、ポリフェニレンエーテル樹脂及び特定の組成
の部分水素添加アルケニル芳香族化合物−共役ジエンブ
ロック共重合体より成り、剛性と耐熱性を中心とする機
械的物性バランスに優れ、成形加工性、耐有機溶剤性、
耐薬品性の良好な射出成形用、押し出し成形用または中
空成形用樹脂組成物に関する。
2. 先行技術 ポリオレフィンは、成形加工性、靱性、耐水性、耐有
機溶剤性、耐薬品性などに優れ、低比重で安価であるこ
とから各種成形品やシート等に従来から広く利用されて
いるが耐熱性に要改良点を有しており、これが新規な用
途開拓上の障害となっている。
一方、ポリフェニレンエーテル樹脂は、優れた耐熱性
を有するが、成形加工性、耐溶剤性に難点があるため、
その利用範囲が限られている。成形加工性と衝撃強度改
良等の目的で例えばスチレン系樹脂とブレンドされ、利
用されているが、耐溶剤性に難点がある為、その利用範
囲にも限界があり、例えばガソリン等の油性溶剤に対す
る耐性の要求される分野には適していない。
これらポリオレフィンとポリフェニレンエーテルのそ
れぞれの長所を兼ね備え、欠点を補う目的で、種々のブ
レンド組成物が提案されており、例えば加工性や抗張力
の改良を目的とした組成物(特公昭42−7069号公報)が
あるが、工業分野で要求される比較的高い機械的強度レ
ベルをかならずしも満足し得ない。また、さらにポリオ
レフィンとポリフェニレンエーテル樹脂の相溶性を改善
し、機械的強度の向上を図ることを目的として、例えば
スチレンとブタジエンのブロック共重合体ないしはこれ
らの水素添加物を配合して成る組成物(特開昭53−7115
8号、特開昭54−88960号、特開昭59−100159号各公報
等)、さらにこれらの成分に、無機フィラーを加えてな
る組成物(特開昭58−103556号公報)等が提案されてお
り、成形加工性と機械的強度は改善され得るが、ポリオ
レフィンの配合量が少ない、もしくは、マトリックス
(連続相)がポリフェニレンエーテル樹脂ないしはこれ
とスチレン系樹脂との組み合わせよりなるという理由か
ら、ポリオレフィンのもつ耐有機溶剤性が充分発揮され
ない。また、ポリフェニレンエーテル樹脂に20重量%を
超える大量のポリオレフィンを配合し、さらに相溶化剤
としてアルケニル芳香族化合物と共役ジエンよりなるジ
ブロック共重合体ないしはラジアルテレブロック共重合
体およびこれらの水素添加重合体を加えてなる組成物
(特開昭58−103557号)、特開昭60−76547号各公報)
が提案されており、公報中に示された様に、ポリオレフ
ィンの例として低密度ポリエチレンを用い、これとポリ
フェニレンエーテル樹脂とのブレンド物は、アルケニル
芳香族化合物−共役ジエンジブロック共重合体の水素添
加物の配合により、相溶性が改善され、引っ張り特性、
脆弱性等は改善され得るとされている。しかし、相溶性
の改善のみでは、樹脂一般に要求される諸性質を満たす
のに充分ではない。例えば、特開昭60−76547号公報中
に示された組成物、すなわち、ポリフェニレンエーテ
ル、大量成分としてのポリオレフィンとして低密度ポリ
エチレン、両成分の相溶化成分としてのアルケニル芳香
族−共役ジエンジブロック共重合体水素添加物の三成分
よりなる樹脂組成物は、剛性レベルが著るしく劣るた
め、その用途に限界がある。上記の組合わせのうちで、
ポリオレフィンとして、ポリプロピレンを用いた樹脂組
成物は、剛性と耐熱性が若干改善されるが、実用上はな
お不足するケースがあり、改善の余地があった。
〔II〕 発明の概要 本発明は上記の問題点に鑑みて、より一層の改良を加
え、種々の用途、例えば工業部品分野等で要求される比
較的高いレベルの機械的強度バランスと耐溶剤性、成形
加工性に対応可能な樹脂組成物を提供するものである。
このために、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレ
フィン、及び各種の配合剤について検討を行なった結
果、ポリフェニレンエーテル樹脂およびポリオレフィン
の望ましくは結晶性、ポリオレフィンの組合わせに、特
定の範囲の性状をもったアルケニル芳香族化合物−共役
ジエンブロック共重合体の部分水素添加物を配合するこ
とにより、剛性を中心とする優れた機械的物性バランス
を示し、耐溶剤性と成形加工性の良好な樹脂組成物が得
られることを見出し、本発明を完了した。
したがって、本発明による組成物は、 (1)結晶性プロピレン単独重合体および/又は結晶性
プロピレン−エチレンブロックもしくはランダム共重合
体(a)25〜67重量%、ポリフェニレンエーテル樹脂
(b)23〜65重量%、部分水素添加アルケニル芳香族化
合物−共役ジエンブロック共重合体であり、アルケニル
芳香族化合物に由来する繰り返し単位を55重量%を越え
70重量%以下の量を含む部分水素添加ブロック共重合体
(c)7〜25重量%を含んでなる樹脂組成物である。
本発明により、従来のポリオレフィンとポリフェニレ
ンエーテル樹脂を含む樹脂組成物に比べ、高いレベルの
剛性と耐熱性を中心とする機械的強度バランスを示し、
良好な耐溶剤性と成形加工性を有する樹脂組成物が得ら
れる。
〔III〕 発明の具体的説明 1. 構成成分 (1)結晶性プロピレン単独重合体および/又は結晶性
プロピレン−エチレンブロックもしくはランダム共重合
体(a) 結晶性プロピレン単独重合体および/又は結晶性プロ
ピレン−エチレンブロックもしくはランダム共重合体の
メルトフローレートMFR(230℃、荷重2.16kg、g/10分)
は0.01〜400の範囲が好ましく、0.15〜60の範囲がより
好ましく、とりわけ0.5〜40の範囲が好ましい。MFRの値
が0.01より小さい範囲では成型加工性に難点が生じ易
く、400より大きい範囲では機械的強度レベルが低く好
ましくない。
結晶性プロピレン単独重合体および/又は結晶性プロ
ピレン−エチレンブロックもしくはランダム共重合体と
しては、よりMFR値の小さいものすなわち高分子量のも
のを、公知の方法、例えばラジカル発生剤(有機および
無機の過酸化物、有機スズ化合物、有機アゾ化合物等)
の存在下又は非存在下での加熱処理あるいは、溶融混練
時の加熱及び機械的せん断等による分子量変化を起こ
し、このMFRの範囲となったものを含む。
(2) ポリフェニレンエーテル樹脂(b) 本発明で使用されるポリフェニレンエーテル樹脂は、
一般式 で表わされる循環構造単位を有し、式中一つの単位のエ
ーテル酸素原子は次の隣接単位のベンゼン核に接続して
おり、nは少くとも30であり、Qはそれぞれ独立に水
素、ハロゲン、三級α−炭素原子を含有しない炭化水素
基、ハロゲン原子とフェニル核との間に少くとも2個の
炭素原子を有するハロ炭化水素基、炭化水素オキシ基お
よびハロゲン原子とフェニル核との間に少くとも2個の
炭素原子を有する炭化水素オキシ基からなる群より選択
した一価置換基を示す。
ポリフェニレンエーテルの代表的な例としては、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジブチル−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロペニル−4,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジラウリル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メトキシ−6−エ
トキシ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチ
ル−6−ステアリルオキシ−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレン)
エーテル、ポリ(2,5−ジブロモ−1,4フェニレン)エー
テルおよび同等物がある。
また2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフ
ェノールの共重合体、2,6−ジメチルフェノールと2,3,
5,6−テトラメチルフェノールの共重合体、2,6−ジエチ
ルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールの共重合
体などの共重合体をも挙げることができる。
更に、本発明で使用されるポリフェニレンエーテル
は、前記一般式で定義されたポリフェニレンエーテルに
スチレン系モノマー(例えば、スチレン、p−メチルス
チレン、α−メチルスチレンなど)をグラフトしたもの
等変性されたポリフェニレンエーテルをも包含する。
上記に相当するポリフェニレンエーテルの製造方法は
公知であり、例えば米国特許第3306874号、第3306875
号、第3257357号および第3257358号各明細書および日本
特許特公昭52−17880号および特開昭50−51197号明細書
に記載されている。
本発明の目的のために好ましいポリフェニレンエーテ
ルの群は、エーテル酸素原子に対する2つのオルソ位に
アルキル置換基を有するものおよび2,6−ジアルキルフ
ェノールと2,3,6−トリアルキルフェノールの共重合体
である。
これらのうちでも、とりわけ、2,6−ジメチルフェノ
ールの重合体が好ましい。また、その好ましい分子量の
範囲は、その尺度として、30℃クロロホルム中に於ける
還元粘度の値で示すと、0.2〜0.7dl/gの範囲であり、よ
り好ましくは0.25〜0.6dl/gの範囲であり、さらに好ま
しくは0.3〜0.55dl/g、とりわけ好ましくは0.35〜0.52d
l/gの範囲である。0.2dl/gより小さい値の範囲では、組
成物の機械的強度が不満足となり、また、0.7dl/gより
大きい値の範囲では、組成物の成形加工性が低下するた
め好ましくない。
また、ポリフェニレンエーテルの半重量以下をスチレ
ン系樹脂、例えば、ポリスチレン、種々のゴムで補強さ
れたハイインパクトポリスチレン、ABS樹脂等で置換さ
れたものであってもよい。
(3) 部分水素添加アルケニル芳香族化合物−共役ジ
エンブロック共重合体(c) 本発明で使用される部分水素添加アルケニル芳香族化
合物−共役ジエンブロック共重合体(c)とは、アルケ
ニル芳香族化合物に由来する連鎖ブロック「A」と共役
ジエンに由来する連鎖ブロック「B」をそれぞれ少なく
とも一個有する構造をもつアルケニル芳香族化合物−共
役ジエンブロック共重合体のブロックBの脂肪族不飽和
基が水素化により減少したブロック共重合体である。ブ
ロックAおよびBの配列は、線状構造をなすものあるい
は分岐構造をなすいわゆるラジアルテレブロック構造を
なすものを含む。
モノマー成分の分布は、特に限定されず、均一であっ
ても、また不均一であっても、さらには分子鎖に沿って
モノマー成分の量が増加ないしは減少するテーパー状で
あってもよい。したがって、複数のAブロックないしは
Bブロックのそれぞれの分子量は同じであっても異なっ
ていてもよい。また、これらの構造のうちの一部にアル
ケニル芳香族化合物と共役ジエンとのランダム共重合部
分に由来するランダム鎖を含んでいてもよい。これらの
うちで、線状構造をなすジブロック(A−Bブロッ
ク),トリブロック(A−B−Aブロック,B−A−Bブ
ロック),テトラブロック(A−B−A−Bブロッ
ク),ペンタブロック(A−B−A−B−Aブロック,B
−A−B−A−Bブロック)あるいは、AとBのブロッ
ク数の合計が6以上のものを含む線状構造をなすものが
より好ましく、これらの中でもジブロック、トリブロッ
ク、テトラブロック構造がさらに好ましく、とりわけA
−B−Aトリブロック構造をなすものが好ましい。
ブロックAをなすアルケニル芳香族化合物は、次の一
般式に示される化学構造を有するものである。
式中R1とR2は水素及び炭素数1〜6の低級アルキル基
またはアルケニル基から成る群より選ばれ、R3及びR4
水素、炭素数1〜6の低級アルキル基、塩素、臭素より
成る群より選ばれ、R5、R6及びR7は水素、炭素数1〜6
の低級アルキル基及びアルケニル基から成る群より選ば
れるか、あるいはR6とR7がハイドロカルビル基と共に連
結してナフチル基を有することもある。
アルケニル芳香族化合物の具体例には、スチレン、パ
ラメチルエチレン、α−メチルスチレン、ビニルキシレ
ン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、シビニルベン
ゼン、ブロモスチレン及びクロロスチレンがあり併用も
可能である。これらの中で、スチレン、α−メチルスチ
レン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキ
シレンが好ましく、スチレンがより好ましい。
共役ジエンの具体例には、1,3−ブタジエン、2−メ
チル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジ
エン、1,3−ペンタジエン等が挙げられ、これらの中で
も、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン等
が挙げられる。これらのうちでも1,3−ブタジエン、2
−メチル−1,3−ブタジエンより選ばれるものがより好
ましく、1,3−ブタジエンが特に好ましい。
これらの共役ジエンに加えて、少量のエチレン、プロ
ピレン、1−ブテン等の低級オレフィン系炭化水素やジ
シクロペンタジエン、非共役ジエン類が含まれていても
よい。
部分水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役ジ
エンブロック共重合体(c)におけるアルケニル芳香族
化合物に由来する繰り返し単位の占める割合は45重量%
を超え80重量%以下の範囲が良く、さらに47重量%以上
75重量%以下の範囲が好ましく、50重量%以上70重量%
以下の範囲がとくに好ましく、とりわけ55重量%を超え
70重量%以下の範囲が好ましい。重合体(c)中のアル
ケニル芳香族化合物に由来する繰り返し単位の占める割
合が80重量%を超えた範囲では、脂肪組成物の衝撃強度
が不満足なレベルとなり45重量%以下の範囲では、樹脂
組成物の剛性レベルおよび耐熱性が不満足となり本発明
の目的を達し得ないために好ましくない。
これらのブロック共重合体(c)における脂肪族鎖部
分のうち、共役ジエンに由来し、水素添加されずに残存
している不飽和結合の割合は、50%以下が好ましく、20
%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。ま
た、アルケニル芳香族化合物に由来する芳香族性不飽和
結合の約25%以下が水素添加されていてもよい。
これらの水素添加ブロック共重合体(c)は、それら
の分子量の目安として、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィーにより測定されたポリスチレン換算法による
数平均分子量の値が、5,000g/mol以上500,000g/mol以下
のものが好ましく、10,000g/mol以上300,000g/mol以下
のものがより好ましい。さらに好ましくは30,000g/mol
以上200,000g/mol以下、とりわけ好ましくは45,000g/mo
l以上150,000g/mol以下の範囲にあるものである。ゲル
パーミエーションクロマトグラフィーにより測定され、
ポリスチレン換算法による平均分子量の値が500,000g/m
olを超えるものおよび同法による数平均分子量の値が5,
000g/molを下回るものは製造コストの面で割高となり易
い。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる測定
は、溶出時間と分子量との関係を求めるに際し、標準物
質として単分散ポリスチレンを用いた。各平均分子量は
ポリスチレン換算の分子量とした。
これら水素添加ブロック共重合体(c)の分子量分布
は、上記のゲルパーミエーションクロマトグラフィーに
より測定できるが、好ましい分子量分布は特に限定され
ず、また、重量平均分子量の値を数平均分子量の値で除
いて得られる、いわゆるQ値がいかなる範囲のものであ
っても差し支え無い。また、分子量分布の山状の分散が
1つだけでなく複数あるもの、あるいは、山状の主分散
に加えて主分散よりも高分子量ないしは低分子量の成分
を少量含み、分子量分布の形としては山状の主分散に加
えてすそを引く形を示すものであっても使用可能であ
る。
これら水素添加ブロック共重合体(c)中のアルケニ
ル芳香族連鎖ブロック(ブロックA)および水素添加さ
れた共役ジエン連鎖ブロック(ブロックB)の分子量
は、上記の数平均分子量を満足する範囲のものであれ
ば、種々のもの、種々の組み合わせのものが使用可能で
ある。
これらの水素添加ブロック共重合体(c)は、水素添
加された共役ジエン共重連鎖部分をもち、この連鎖に由
来する結晶性を示すものがある。これは、水素添加され
た共役ジエン重合連鎖が、ポリオレフィン類似の分子構
造であることによると推定される。水素添加ブロック共
重合体(c)の結晶性は、示差走査熱量計(DSCと略
す)により測定することができる。例としては、PERKIN
−ELMER社製のDSC−II型、Dupont社の990熱分析計と910
示差走査熱量計の組み合わせ等が挙げられる。これらの
装置を用いて、窒素等の不活性ガス雰囲気下で、例えば
1分間あたり10℃の昇温速度で融解熱を測定することが
できる。試料を、予測される融点以上の温度に加熱し、
次に1分間あたり10℃の速度で降温し、そのまま約1分
間放置したのち1分間あたり10℃の速度で加熱すること
により測定することができる。本発明における水素添加
ブロック共重合体(c)はいかなる結晶性を示すものも
使用可能であるが、樹脂組成物の機械的強度バランスの
面から、より好ましくは、上記測定方法による融点が15
0℃以下または明確な融点を示さない(非結晶性と略
す)。さらに好ましくは融点が130℃以下または非結晶
性、とくに好ましくは融点が110℃以下、とりわけ好ま
しくは100℃以下のものである。
水素添加ブロック共重合体(c)の水素添加された共
役ジエン重合連鎖部分に基づくガラス転移温度は、いか
なるものでも使用可能であるガラス転移温度は、上記の
DSC法や、メカニカルスペクトロメーター等を用いた粘
弾性の温度変化挙動等により測定可能である。
アルケニル芳香族化合物−共役ジエンブロック共重合
体の製造方法としては、数多くの方法が提案されてい
る。代用的な方法としては、例えば特公昭40−23798号
公報明細書、米国特許第3595942号及び同第4090996号等
に記載された方法があり、リチウム触媒又はチーグラー
型触媒等を用いて例えばシクロヘキサン等の不活性溶媒
中でブロック共重合を行なわせる。このようなブロック
共重合体の一つとして、日本合成ゴム株式会社より「TR
2400」といった商品名で市販されているものもある。
これらのブロック共重合体の水素添加処理は、例えば
特公昭42−8704号、同43−6636号あるいは同46−20814
号等の各公報明細書に記載された方法により、例えばシ
クロヘキサン等の不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下
に水素添加することによって行われる。この水素添加で
は、重合体ブロックB中のオレフィン型二重結合の少な
くとも50%、好ましくは80%以上、が水素添加され、重
合体ブロックA中の芳香族性不飽和結合の25%以下が水
素添加されてよい。また、Journal of Polymer Soience
Part B Polymer Letters Volume11,427〜434頁(1973
年)等に示された方法により、不活性溶媒中で、パラト
ルエンスルホニルヒドラジド等を用いて水素添加を行な
うことも可能である。
2. 構成成分の組成比 本発明による樹脂組成物に占める(1)結晶性プロピ
レン単独重合体および/又は結晶性プロピレン−エチレ
ンブロックもしくはランダム共重合体(a)の割合は、
(1)結晶性プロピレン単独重合体および/又は結晶性
プロピレン−エチレンブロックもしくはランダム共重合
体(a)、ポリフェニレンエーテル樹脂(b)、部分水
素添加アルケニル芳香族化合物−共役ジエンブロック共
重合体(c)の合計量を100重量%として、20〜80重量
%が推奨でき、その中でも25〜67重量%の範囲が好まし
く、25〜58重量%の範囲が好ましく、とりわけ33〜55重
量%の範囲が好ましい。20重量%未満では耐有機溶剤性
が充分でなく、80重量%を超える範囲では、耐熱性が不
満足なレベルとなり、本発明の目的を達し得ない為好ま
しくない。同様に、ポリフェニレンエーテル樹脂(b)
の占める割合は、樹脂成分(a)、(b)および(c)
の合計量を100重量%として、20〜80重量%が推奨さ
れ、その中でも23〜65重量%の範囲が好ましく、30〜65
重量%の範囲がより好ましく、とりわけ35〜53重量%の
範囲が好ましい。20重量%未満では剛性レベルが不満足
となり、80重量%を超える範囲では耐有機溶剤性が不充
分となる為好ましくない。部分水素添加アルケニル芳香
族化合物−共役ジエンブロック共重合体(c)の量は、
上記(a)、(b)、(c)の成分の合計量を100重量
%として4〜50重量%の範囲が好ましく、4〜30重量%
の範囲がより好ましく、7〜25重量%の範囲がとくに好
ましく、とりわけ10〜20重量%の範囲が好ましい。4重
量%未満では、衝撃強度レベルが不充分となり、50重量
%を超える範囲では剛性レベルが不満足となり、本発明
における目的を達し得ないために好ましくない。
本発明では、上記の必須成分の外に、本発明の効果を
さらに高め、より高いレベルの機械的物性を得るという
観点から、下記のジアミド化合物(d)を加えることが
できる。
本発明で使用されるジアミド化合物(d)は、次の一
般式(D−1),(D−2),(D−3)で表わされ
る。
ここに、R1は炭素数1〜10の直鎖状もしくは側鎖を有
する飽和もしくは不飽和の鎖状炭化水素残基、脂環式炭
化水素残基または芳香族炭化水素残基あるいは、これら
の誘導体基であり、R2およびR3は、それぞれ同一でも、
異なってもよいが、炭素数1〜10の直鎖状もしくは側鎖
を有する飽和もしくは不飽和の鎖状炭化水素残基、脂環
式炭化水素残基または飽和族炭化水素残基あるいは、こ
れらの誘導体残基である。
R1としては、例えばメチレン基、エチレン基、トリメ
チレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、イソブチ
レン基、ペンタメチレン基、シクロペンチレン基、ヘキ
サメチレン基、シクロヘキシレン基、オクタメチレン
基、デカメチレン基、フェニレン基。
R2、R3としては、例えばメチル基、エチル基 プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−
ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチ
ル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、フェニル基等
が挙げられる。
R1、R2およびR3は、一つまたはそれ以上の置換基を有
することができ、置換基としては例えば次のものを使用
することができる。
−R4(R4:C1〜C8の炭化水素基) −X(X:Cl、Br、F等のハロゲン) −OR5(R5:HまたはC1〜C8の炭化水素基) −NR6R7(R6、R7:HまたはC1〜C8の炭化水素基) −OCOR8(R8:HまたはC1〜C8の炭化水素基) −COOHおよびその金属塩または酸無水物基、−SO3、−N
O2、−NO、および−CNなど。
本発明ジアミド化合物は、成形時の流動状態下では溶
融し流動可能となり、使用時には固化または結晶化する
ことを意図するものである。
従って、本発明ジアミド化合物の融点は、成形加工温
度より低く使用温度より高い領域にあるのが望ましい。
しかして、成形加工温度は系の流動開始温度(例えば成
分の融点、ガラス転移点等)を下限とし、系の分解開始
温度を上限界とし、この間に設定される。
本発明による樹脂組成物の構成成分である結晶性プロ
ピレン単独重合体および/又は結晶性プロピレン−エチ
レンブロックもしくはランダム共重合体と、アルケニル
芳香族化合物連鎖と脂肪族炭化水素連鎖を併せ持つ重合
体とは通常100℃よりも高い温度領域で成形加工され
る。また、ポリフェニレンエーテル樹脂の成形加工温度
の下限は、例えばスチレン系樹脂との混合物とした場合
のガラス転移点の下限が約100℃であり、上限は、ポリ
フェニレンエーテルが空気中で分解を始める温度、一級
には約350℃付近である。
また、本発明による樹脂組成物は、常温より高い60℃
ないしは80℃を超える温度領域での使用に耐え得る耐熱
性をもつ成形品、シート等を提供することを目的とす
る。
従って、本発明によるジアミド化合物の融点は約100
℃から約350℃の範囲内にあることが望ましい。
ただし、安定剤あるいは可塑剤の添加によって成形温
度が上記範囲外となるときは、それに伴って融点の異な
るジアミド化合物を使用することができる。
これらジアミド化合物の中で、好ましくは一般式(D
−1)に示される化合物群である。これらの化合物の具
体例として、アジピン酸ジアニリド、イタコン酸ジアニ
リド等が挙げられる。
ジアミド化合物(d)の添加量は重合体成分(a)〜
(c)の合計量100重量部に対して外数として加える量
が0〜50重量部の範囲であり、より好ましくは0.05〜30
重量部、更に好ましくは1〜20重量部、とりわけ2〜15
重量部の範囲である。ジアミド化合物(d)の添加効果
の点から、より多い添加量が好ましいが、50重量部を超
えた範囲では機械的強度のレベルが充分でなく、且つ成
形品表面上への表出による外観悪化が懸念され、好まし
くない。
本発明では、上記の成分の外に、本発明の効果を損な
わない範囲で必要に応じて他の付加的成分、例えば、酸
化防止剤、耐候性改良剤、ポリオレフィン用造核剤、ス
リップ剤、無機又は有機の充填剤や補強剤、難燃剤、各
種着色剤、帯電防止剤、離型剤、ポリオレフィンの分子
量調節用の少量のラジカル発生剤(有機過酸化物等)等
を添加しても差し支えない。
また、ポリフェニレンエーテル樹脂に使用されるトリ
フェニルホスフェート等の可塑剤、さらに、ガラス繊
維、ワラストナイト、チタン酸カリウム、ウイスカー、
マイカ、タルク、炭酸カルシウム等の充填剤は、剛性な
どの物性バランスの改良、成形性、寸法精度、寸法安定
性の向上に有効である。
3. 構成成分のなす相構造 本発明による樹脂組成物は、上記の組成比の範囲内に
おいて、本発明の目的を達することができ、各構成成分
のなす相は特に限定されず、相互侵入網状構造(特公昭
60−57463号公報)等を特に必要としないが、より高い
耐溶剤性を得る目的には、結晶性プロピレン単独重合体
および/又は結晶性プロピレン−エチレンブロックもし
くはランダム共重合体を連続相とすることがより好まし
く、より高い耐熱性を得る目的には、ポリフェニレンエ
ーテルを連続相とすることが好ましい。
(ブレンド方法) 本発明による樹脂組成物を得るためのブレンド方法と
しては、一般に樹脂同志あるいは脂肪と安定剤や着色
剤、さらには樹脂と充填剤とをブレンドする種々の方法
を適用することができる。例えば、粉体状あるいは粒状
の各成分を、ヘンシエルミキサー、スーパーミキサー、
リボンブレンダー、Vブレンダー等により均一に分散し
た混合物とし、次に二軸型混練押し出し機、一軸型混練
押し出し機、ロール、バンバリーミキサー、プラストミ
ル、ブラベンダープラストグラフの溶融混練機が使用し
得る。溶融混練温度は通常200℃〜350℃の範囲が挙げら
れる。以上の様にして得られた樹脂組成物は、溶融混練
後に押し出しペレット状とすることができる。
4. 本発明による樹脂組成物の応用 本発明による樹脂組成物は、一般に熱可塑性樹脂に適
用される成形法すなわち、射出成形や押し出し成形、中
空成形等により容易に成形することができるが内でも射
出成形が最も好ましい。機械的物性が良好であることか
ら、自動車部品、具体的にはバンパー、ドアー、ドアー
パネル、フェンダー、モール、エンブレム、ホイールカ
バー、エンジンフード、ルーフ、スポイラー等の外装部
品、インストウルメントパネル、コンソールボックス、
トリム等の内装部品、さらに、電気機器外装部品、具体
的にはテレビ、冷蔵庫、並びに所謂オフィスオートメー
ションの機器等の部品用途に適している。
〔IV〕 実験例 1. 測定および評価法 以下の示す実施例および比較例中の各物性値と諸性質
は、下記の条件により測定および評価を行なった。
1)MFR(流れ性の目安) JIS K7210−1975に準じ結晶性プロピレン単独重合体
および/又は結晶性プロピレン−エチレンブロックもし
くはランダム共重合体のMFRを測定した。組成物のMFRは
上記の方法を一部変更した方法により測定した。変更項
目は、測定温度および荷重であり、280℃、荷重5kgの条
件とした。
2)曲げ弾性率(剛性の目安) ISO R178−1974Procedure12(JIS K7203)に準じ、イン
ストロン試験機を用い測定した。尚、80℃における曲げ
弾性率の値は、試験片および測定用に用いる支持台と加
圧くさび部分が温風型恒温槽中に入る様に恒温槽を設置
し、80℃±1℃の雰囲気中に20分以上状態調節をしたの
ち測定を行なった。
3)アイゾット衝撃値 ISO R180−1969(JIS K7110)(ノッチ付アイゾット衝
撃強度)に準じ、東洋精機製作所製アイゾット衝撃試験
機を行い、測定した。
4)落錘衝撃強度 射出成形により、シート(120mm×80mm,厚さ2mm)を
作製し、これを支持台(穴径50mm)上に設置し、荷重セ
ンサーであるダートを落下させ(2m×7kgf)、試験片の
衝撃荷重における変形破壊挙動を測定し、得られた衝撃
パターンにおける亀裂発生点までにおいて吸収された衝
撃エネルギーを算出し、材料の衝撃強度とした。
5)熱変形温度(耐熱性の目安) ISO R75−1958MethodA(JIS K7207−1974A法)に準じ
て測定した。尚、100℃にて30分間アニール処理を施し
た射出成形試片を使用した。
2. 樹脂組成物の混合および混練 下記の表中に示した各成分の所定量をスーパーミキサ
ーにて充分混合撹拌したのち、池貝鉄工(株)製PCM2軸
型押出機を用い、280℃にて溶融混練し、組成物とした
のちストランド状に押し出し、カッターにてペレットと
した。
3. 物性測定および評価用試験片の作成 インラインスクリュー式射出成形機、東芝機械製作所
製IS−90B型を用い、シリンダー温度280℃、金型冷却温
度60℃にて射出成形を行ない試験片を作成した。
4. 各成分の明細 1)結晶性プロピレン単独重合体および/又は結晶性プ
ロピレン−エチレンブロックもしくはランダム共重合体
(a) 三菱油化(株)製のプロピレン単独重合体、プロピレ
ン−エチレンブロック共重合体を使用した。MFRとエチ
レン成分の含有量は表中に示した。エチレン成分の含有
量は通常のNMR法により測定した。
2)ポリフェニレンエーテル(b) 三菱油化(株)製のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
ニレン)エーテルを使用した。分子量の目安である固有
粘度(30℃クロロホルム中)の値は、表中に示した。
3)部分水素添加アルケニル芳香族化合物−共役ジエン
ブロック共重合体(c) 実施例に使用した部分水素添加アルケニル芳香族化合
物−共役ジエンブロ同様の方法で、スチレン共重合量70
重量%および80重量%のスチレン−ブタジエンブロック
共重合体を得た。それぞれの分析値を表1と表2に示
す。
次に、市販のスチレン−ブタジエンブロック共重合体
〔スチレン共重合量約60重量%,商品名TR2400,日本合
成ゴム(株)製)、および、上述の方法で合成したスチ
レン−ブタジエンブロック共重合体を充填乾燥し、十分
に窒素置換されたオートクレーブ中にて、水分を除去し
たシクロヘキサンに溶解し、ナフテン酸ニッケル触媒存
在下60〜70℃,10〜13kg/cm2の水素加圧下で7時間水素
添加処理を行なった。反応溶液に、貧溶媒(エタノー
ル)を加え、濾過により溶剤と重合体とを分離し、減圧
乾燥を行なって、部分水素添加スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体(c)を得た。各試料の分析値を表1に
示した。
尚、比較対照を目的として、市販の水素添加スチレン
−ブタジエントリブロック共重合体〔スチレン単位の含
有量29重量%,商品名クレートンG1652,シェル化学
(株)製〕,スチレン−イソプレンジブロック共重合体
〔スチレン単位含有量37重量%,商品名クレートンGX17
01,シェル化学(株)製〕を使用した。それぞれの分析
結果を表1と表2に示す。
尚、各重合体成分の混練に際し、安定剤として、4−
メチル−1,6−ジ−t−ブチルフェノールを0.3重量部
(全重合体成分の合計量を100重量部とする。)を加え
た。
以下、各実施例と比較例により本発明を具体的に示す
が、あくまでも例示的にものであり、これらの例により
本発明の範囲が限定されるものではない。
5. 実施例および比較例の説明 本発明による樹脂組成物の物性および使用成分の配合
を表2と表3にまとめた。
表2中、実施例1と比較例1との対比より本発明の成
分(c)を含んだ組成物〔(a)+(b)+(c)〕
は、これを含まない組成物〔(a)+(b)〕と比較
し、剛性の目安である曲げ弾性率に大差無く、耐熱性の
目安である熱変形温度のレベルの差も小さいにもかかわ
らず、アイゾット衝撃強度、落錘衝撃強度は著るしく高
い。
実施例1と比較例2および比較例4、比較例5との対
比より、〔(a)+(b)+(c)〕の組み合わせにお
いて、(c)成分として、アルケニル芳香族化合物に由
来する成分(スチレン単位)が本発明の範囲であるもの
を用いた組成物は、(c)成分として本発明の範囲外に
あり、アルケニル芳香族に由来する成分(スチレン単
位)を29重量%ないしは37重量%含む成分(c)を用い
た組成物に比べ剛性と熱変形温度が著るしく高く、本発
明の効果が明らかである。同様に、実施例2と比較例3
との対比より、プロピレン−エチレン共重合体について
も、アルケニル芳香族に由来する成分が本発明の範囲内
である(c)を用いた組成物は、本発明の範囲外にある
(c)と比較して剛性と耐熱性が著るしく高く本発明の
効果が明らかである。
表2中、実施例2〜4と比較例3との対比より本発明
の範囲内にある種々の分子量のポリフェニレンエーテル
(b)についても剛性および耐熱性が著るしく高く、且
つ衝撃強度レベルは遜色無く、むしろ高く、機械的強度
のバランスレベルが高く、本発明の効果が明らかであ
る。
表3中、実施例1及び実施例8〜12と、比較例3との
対比より、本発明による成分(c)の分子量とアルケニ
ル芳香族成分含有量が本発明の範囲内にある(c)を用
いた組成物は、その範囲を外れる(c)を用いた組成物
に比べ剛性と耐熱性が著るしく本発明の効果が明らかで
ある。
表3中、実施例1と実施例6〜8との対比および実施
例3と実施例5との対比より、本発明の樹脂組成物に、
さらにジアミド化合物(d)を加えてなる組成物、剛
性、耐熱性および衝撃強度が著るしく高く、流れ性の目
安であるMFRの値も高くなっており、機械的強度のバラ
ンスレベルと成形加工性が著るしく高いことが明らかで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71/12 LQP (72)発明者 西尾 武純 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−83149(JP,A) 特開 昭62−20551(JP,A) 特開 昭60−76547(JP,A) 特開 昭58−103556(JP,A) 特開 昭54−88960(JP,A) 特開 昭53−138461(JP,A) 特開 昭53−71158(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性プロピレン単独重合体および/又は
    結晶性プロピレン−エチレンブロックもしくはランダム
    共重合体(a)25〜67重量%、ポリフェニレンエーテル
    樹脂(b)23〜65重量%、部分水素添加アルケニル芳香
    族化合物−共役ジエンブロック共重合体であり、アルケ
    ニル芳香族化合物に由来する繰り返し単位を55重量%を
    越え70重量%以下の量を含む部分水素添加ブロック共重
    合体(c)7〜25重量%よりなる樹脂組成物。
JP62244959A 1986-10-07 1987-09-29 樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH085998B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62244959A JPH085998B2 (ja) 1986-10-07 1987-09-29 樹脂組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61-238839 1986-10-07
JP23883986 1986-10-07
JP62244959A JPH085998B2 (ja) 1986-10-07 1987-09-29 樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63225642A JPS63225642A (ja) 1988-09-20
JPH085998B2 true JPH085998B2 (ja) 1996-01-24

Family

ID=26533925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62244959A Expired - Lifetime JPH085998B2 (ja) 1986-10-07 1987-09-29 樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH085998B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2502989B2 (ja) * 1986-11-18 1996-05-29 三菱化学株式会社 樹脂組成物
JPH0198647A (ja) * 1987-10-13 1989-04-17 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 樹脂組成物
EP0326895A3 (en) * 1988-02-03 1990-07-25 General Electric Company Compatibilized thermoplastic blends of polyphenylene ether and polyolefin
US5166264A (en) * 1988-08-15 1992-11-24 General Electric Company Polyphenylene ether/polyolefin compositions
DE68925581T2 (de) * 1989-01-27 1996-10-02 Asahi Chemical Ind Stabilisiertes polyphenylenätherharz
US6455636B2 (en) 2000-01-19 2002-09-24 Sumitomo Chemical Company, Limited Thermoplastic resin composition
JP3756133B2 (ja) 2002-07-29 2006-03-15 旭化成ケミカルズ株式会社 グラフト共重合体およびその樹脂組成物
US20220251375A1 (en) 2019-05-17 2022-08-11 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Resin composition and molded product

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4145377A (en) * 1976-12-03 1979-03-20 General Electric Company Composition of a polyphenylene ether, a styrene resin, a precompounded polymer system and a block copolymer of a vinyl aromatic compound and an olefinic elastomer
DE2819518A1 (de) * 1977-05-05 1978-11-09 Shell Int Research Kunstharzgemisch mit einem gehalt an einem teilhydrierten blockcopolymer und thermoplastischen industrieharzen
US4166055A (en) * 1977-10-03 1979-08-28 General Electric Company Composition of a polyphenylene ether, a block copolymer of a vinyl aromatic compound and a conjugated diene and a polyolefin
JPS58103556A (ja) * 1981-12-15 1983-06-20 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 耐衝撃性ポリフエニレンエ−テル組成物
EP0133487A3 (en) * 1983-07-29 1987-05-20 General Electric Company Polyphenylene ether resin compositions containing polyolefin in high amount
JPS6220551A (ja) * 1985-07-19 1987-01-29 Asahi Chem Ind Co Ltd エラストマ−状組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63225642A (ja) 1988-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0263678B1 (en) Polyphenylene ether composition
JP2683829B2 (ja) 樹脂組成物
JP2683828B2 (ja) 樹脂組成物
JPH0314855A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0657130A (ja) ポリマー組成物
JPH085998B2 (ja) 樹脂組成物
JP3220231B2 (ja) ポリオレフィン樹脂組成物
JPH0198647A (ja) 樹脂組成物
JP2003253066A (ja) 樹脂組成物およびその製法
JP3528881B2 (ja) ポリマー組成物
US5939490A (en) Compositions of poly(phenylene ether) resins and epoxy-functional polyolefins
JPH0788442B2 (ja) 樹脂組成物
JPH0616924A (ja) ウエルド特性の改良された樹脂組成物
JP3853919B2 (ja) 樹脂組成物
JP2973498B2 (ja) 樹脂組成物
JPH0912804A (ja) 樹脂組成物
JPH0243234A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0428739A (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP3220416B2 (ja) 制振性および低温衝撃性に優れた樹脂組成物
JPH09241446A (ja) 樹脂組成物
JPH04293942A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0912800A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP3729372B2 (ja) ポリマー組成物
JPS63113058A (ja) 樹脂組成物
CZ132293A3 (en) Thermoplastic preparations based on polyphenylene ether and polyamide

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080124

Year of fee payment: 12