JP3528743B2 - ドットを形成しない画素情報によるドット形成位置ずれの調整 - Google Patents

ドットを形成しない画素情報によるドット形成位置ずれの調整

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JP3528743B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主走査中に記録媒
体に多色のドットを形成して画像を印刷する印刷装置お
よび印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンピュータなどで処理され
た画像やディジタルカメラで撮像された画像の出力機器
として、インクジェットプリンタが利用されている。イ
ンクジェットプリンタは、例えば、シアン、マゼンタ、
イエロ、ブラックなどの複数色のインクを吐出してドッ
トを形成する。通常は、印刷ヘッドを主走査方向に移動
させながら、印刷ヘッドから各色のドットを吐出する。
このとき、各色のドットの形成位置が主走査方向にずれ
ると、画質が劣化するという問題が生じる。
【0003】このようなドットの形成位置のズレによる
画質の劣化の問題は、単方向記録においても、また、双
方向記録においても発生する。ここで、単方向記録と
は、印刷ヘッドが主走査方向に沿って往復運動する際
に、その一方の行路においてのみドットを吐出する記録
方法を意味する。また、双方向記録とは、往動と復動の
両方において印刷ヘッドがドットを吐出する記録方法を
意味する。単方向記録では、通常は異なる色のドット同
士の位置ズレが問題となるのに対して、双方向記録で
は、同じ色の往動と復動時の位置ズレも問題となる。
【0004】従来のプリンタでは、例えばブラックドッ
トを基準にして、他の色のドットの形成位置を主走査方
向に調整することによって、ドットの位置ズレを低減し
ていた。また、このような位置ズレの調整は、印刷ヘッ
ドに駆動信号を供給するヘッド駆動回路が、駆動信号の
出力タイミングを変化させることによって実現されてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の位置ズレ調整方法には、この方法に起因する種々の制
約があった。例えば、通常のプリンタでは、駆動信号の
タイミングは印刷ヘッド全体で変更できるだけなので、
ドットの位置ズレの調整も、このタイミング変更によっ
て実現できるものに限られていた。
【0006】本発明は、従来技術における上述の課題を
解決するためになされたものであり、ヘッド駆動回路が
駆動信号の出力タイミングを変化させること以外の手段
を利用してドットの主走査方向の位置ズレを低減し、こ
れによって画質を向上させる技術を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、本発明では、インクを吐出す
る複数のノズルを備えるヘッドを印刷媒体に対して所定
の方向に相対的に往復動する主走査を行いつつ、ヘッド
に対して主走査の方向と交わる副走査方向に印刷媒体を
相対的に送る副走査を行い、往復の行路のうちの少なく
とも一方において印刷データに応じてヘッドを駆動し、
主走査の方向に配列された複数の画素の少なくとも一部
の上にドットを形成させる。そしてその際、印刷データ
に応じたドットの形成に際して、画像を構成する画像画
素におけるドットの形成状態を表す画像画素値データ
と、画像画素の主走査方向の位置を調整するために用い
られるドットを形成しない調整画素の存在を表す調整画
素値データと、を使用して、各ノズルのドットの形成位
置の主走査方向のずれを補償する。以下で、本発明の様
々な態様について説明する。
【0008】(1)主走査方向の一端および他端への調
整画素の配分:まず、ドットの形成位置のずれ量を補償
するように、画像画素値データの一端および他端への調
整画素の配分を設定する。ここで、「一端および他端へ
の調整画素の配分」については、いずれか一方には調整
画素を配しない場合もある。画像画素値データと画像画
素値データの両端の少なくとも一方の側に配置された調
整画素値データとを有するラスタデータを、画像画素値
データと、設定された調整画素の配分とから生成する。
そして、ラスタデータを含む印刷データを生成する。そ
の後、主走査を行いつつ、印刷データに応じてヘッドを
駆動する。
【0009】このような態様によれば、ヘッドを駆動す
る際の印刷データに次の特徴を持たせることにより、ド
ットの形成位置のずれを補償することができ、高画質な
印刷を実現することができる。通常、ヘッドを駆動する
ための印刷データとしては、所定数で配列された各画素
について、画像の階調値を多値化したデータが使用され
る。かかるデータは、本発明における画像画素のデータ
に対応する。本発明の印刷データは、画像画素のデータ
に加えて主走査方向に所定数の調整画素を有する。調整
画素は主走査方向の余白部分に相当するデータである。
【0010】かかる構造の印刷データを使用することに
より、本発明の印刷装置は、ドットの形成位置のずれを
調整画素の範囲で補償することができる。左右に主走査
を行う場合を例に説明する。インクの吐出特性等に起因
してドットの形成位置が本来の画素よりも左側に形成さ
れるノズルが存在する場合を考える。本発明の印刷装置
では、このノズルによるドットの形成位置のずれ量は予
め記憶されている。ここではずれ量が1画素分に相当す
るものとする。本発明では、記憶されているずれ量に応
じて、このノズルで形成されるドットの位置をずらして
印刷データを生成する。つまり、本来の画素よりも1画
素だけ右にずれた位置にドットを形成する印刷データを
生成するのである。これは、適正な位置にドットを形成
可能な場合に比較して右側の調整画素を1画素減らすと
ともに、左側の調整画素を1画素増やした状態で主走査
方向の調整画素の配分を設定することに相当する。かか
る印刷データに基づいてこのノズルからインクが吐出さ
れると、前述のずれが生じる結果、ドットは本来形成さ
れるべき画素に形成される。
【0011】本発明の印刷装置によれば、かかる原理に
基づいて画素単位でドットの形成位置のずれを補償する
ことができる。近年では、印刷装置が非常に高解像度化
されているため、各画素の主走査方向の幅は非常に短
く、画素単位でドットの形成位置をずらすことにより各
ノズルに生じる形成位置のずれを十分補償することがで
きる。従って、本発明の印刷装置によれば、高画質な印
刷を実現することができる。また、本発明はヘッドの駆
動機構について新たなハードウェアを要することなく上
記補償をすることができるため、比較的容易にドットの
形成位置のずれを低減することが可能である。
【0012】本発明において印刷データは種々の段階を
経て生成することができる。例えば、第1段階として、
形成位置のずれ量に関わらず、調整画素を画像画素の主
走査方向の両側に所定数だけ配置した基本的なデータを
生成する。第2に段階として、形成位置のずれ量に応じ
て画像画素の位置をずらす、即ち両側に位置する調整画
素の配分を変更するという2段階によって生成するもの
としてもよい。<BR>
【0013】また、第1段階として、形成位置のずれ量
に応じて、両側に位置する調整画素の配分を設定する。
第2段階として画像画素の両側に設定された配分で調整
画素を付加するという2段階によって印刷データを生成
するものとしてもよい。
【0014】なお、本発明の印刷装置において、調整画
素の所定数は形成位置のずれを補償可能な範囲で適切な
値を設定すればよい。1画素であってもよいし、複数で
あってもよい。
【0015】本発明においては、ドットの形成位置のず
れに応じた調整画素の配分は、各ノズルに個別に対応し
て行うこともできるが、各ノズルごとに所定色のインク
を吐出して多色のドットを形成する場合には、配分をイ
ンクの色ごとに設定することが好ましい。
【0016】そのような態様においては、各色ごとに形
成位置のずれを補償する。通常、印刷装置のヘッドは製
造工程やインクの粘性などに起因して、各色ごとにドッ
トの形成位置に関する特性がほぼ同等であることが多
い。従って、上述の構成によれば、比較的容易に形成位
置のずれを補償することができる。また、ドットの形成
位置のずれは、異なる色間で生じる場合に画質への影響
が大きい。上記構成によれば、色間で生じるずれを容易
に抑制することができるため、画質向上の効果が大き
い。
【0017】また、副走査方向にそれぞれ伸びる複数の
ノズル列に区分されているとともに、複数のノズル列が
主走査方向に沿って配列されたノズルを使用してドット
を形成する場合には、配分をノズル列ごとに設定するこ
とが好ましい。ヘッドは各ノズル列ごとに形成位置の特
性がほぼ同等である場合もある。かかる場合には、ノズ
ル列ごとに形成位置のずれを補償することにより、比較
的容易に画質を向上することができる。
【0018】また、画像画素値データが、主走査方向と
副走査方向に2次元的に配列された画素を表す2次元画
像データである場合には、調整画素の配分の際に、以下
のようにすることが好ましい。すなわち、副走査の送り
量に応じてヘッドに備えられた各ノズルと2次元画像デ
ータとの対応関係を判定する。そして、判定にしたがっ
て調整画素の配分を設定する。
【0019】このような態様とすれば、印刷データ中の
各ラスタ、即ち主走査方向に配列された画素をいずれの
ノズルで形成するかを判定することができる。そして、
この判定結果に基づいて形成位置のずれを補償すること
ができる。この結果、ドットの形成位置のずれを各ノズ
ルごとに適切に補償することができ、印刷される画質を
大きく向上することができる。なお、副走査を伴う印刷
装置においては、ラスタとノズルとの対応関係を判定し
た上でヘッドに印刷データが供給されるのが通常である
から、上記印刷装置における判定手段は印刷データの供
給に要する判定手段をそのまま適用することができる。
【0020】副走査を伴う印刷においても印刷データの
生成は種々の過程で行うことができる。例えば、第1段
階として、ノズルとの対応関係に関わらず所定数の調整
画素を両側に配置した印刷データを生成する。第2段階
として、ノズルとの対応関係を判断し調整画素の配分を
補正するという2段階により印刷データを生成すること
ができる。もちろん、第1段階として、画像画素のデー
タのみを用意し、第2段階で調整画素を付加するものと
してもよい。
【0021】また、第1段階として、各ラスタとノズル
との対応関係を判定し、調整画素の配分を設定する。第
2段階として、画像画素に設定された配分で調整画素を
付加して印刷データを生成するものとしてもよい。
【0022】なお、主走査における往復双方の行路にお
いてヘッドを駆動することが望ましい。一般に主走査に
おける往復双方の行路においてドットを形成する場合、
即ち双方向記録を行う場合には形成位置のずれが増大す
る。例えば、往動時には左から右方向に移動しながらド
ットを形成し、復動時には右から左方向に移動しながら
ドットを形成する場合を例にとって説明する。往動時に
ドットの形成位置が本来の画素よりも左側に1画素分ず
れるノズルがあったとする。かかるノズルは復動時には
ドットの形成位置が逆に右側に1画素分ずれる。この結
果、往動時に形成されたドットと復動時に形成されたド
ットとは相対的に2画素分のずれが生じることになる。
このように双方向記録では、ドットの形成位置のずれが
画質に与える影響が大きい。従って、双方向記録を行う
印刷装置に本発明を適用すれば、かかる形成位置のずれ
を抑制することができ、画質を向上する効果が非常に大
きい。
【0023】なお、往路または復路の一方においてヘッ
ドを駆動することもできる。そのような態様とすれば、
走査方向の違いに起因するドットの形成位置ずれの問題
を回避することができる。
【0024】また、ドットの記録においては、各主走査
ライン上におけるドットの記録をヘッドの一行路上で完
結することが好ましい。このような態様によれば、各ラ
スタを単一のノズルで形成するため、比較的容易にかつ
高い精度で形成位置のずれを補償することができる。各
ラスタを複数のノズルで分割して形成する技術として、
いわゆるオーバラップ方式による記録がある。オーバラ
ップ方式では、例えば、第1のノズルでラスタの奇数番
目の画素を記録し、その後、副走査を挟んで第2のノズ
ルにより偶数番目の画素を記録する。かかる記録を行う
場合には、形成位置に関する特性が異なる2つのノズル
が一つのラスタを形成する。従って、形成位置のずれを
補償するための操作が非常に複雑になる。これに対し、
各ラスタを単一のノズルで形成する場合には、ラスタご
とに一義的に調整画素の配分を設定することができ、比
較的容易に形成位置のずれを補償することができる。但
し、このことは、オーラバップ方式に本発明を適用する
ことができないことを意味するものではない。
【0025】なお、本発明は必ずしも画像データ全体に
ついてずれの補償を行う必要はない。ドットのずれが画
質に与える影響が大きい領域においてのみずれの補償を
行うものとしてもよい。例えば、比較的視認性が低い色
のインクについては、ずれの補償を省略してもよい。ま
た、中間の記録密度でドットが形成される領域など、ド
ットのずれが画質に与える影響が大きい領域においての
みずれの補償を行うものとしてもよい。このようにドッ
トのずれが画質に与える影響が大きい場合についての
み、ずれの補償を行うものとすれば、印刷時の処理負担
を軽減することができ、処理速度を向上することができ
る。
【0026】また、各ノズルのドットの形成位置のずれ
量を検出可能に設定された所定のテストパターンを印刷
して、そのテストパターンに基づいて、ドット形成位置
のずれ量を特定することもできる。
【0027】ドットの形成位置のずれには、各ノズルの
インクの吐出特性、ヘッドを往復動する際のバックラッ
シュ、インクの粘性等の変化など種々の要因によって生
じる。このようにドットの形成位置のずれは出荷後に事
後的に生じることがある。上記のような態様によれば、
テストパターンを印刷し、該テストパターンに基づいて
ずれ量を設定することができる。従って、出荷後にドッ
トの形成位置のずれが生じた場合でも、使用者が比較的
容易に記憶されたずれ量を設定しなおすことができる。
この結果、高画質な印刷を比較的容易に維持することが
でき、印刷装置の利便性を向上することができる。
【0028】テストパターンに基づくずれ量の設定は種
々の方法を採ることができる。例えば、予め設定された
種々のタイミングでドットを形成したテストパターンを
印刷し、ドットの形成位置が最も好ましい状態となって
いるタイミングを選択する方法によりずれ量の設定を行
うことができる。
【0029】(2)所定の事象が生じた場合の調整画素
の配置の逆転:本発明は以下のような態様とすることも
できる。すなわち、まず、ラスタデータと、副走査送り
データと、調整画素配置データと、を含む印刷データを
生成する。ここで、ラスタデータは、各主走査の各ノズ
ルに関して、画像画素値データを少なくとも有するデー
タである。副走査送りデータは、各主走査後に行われる
副走査送りの送り量を表すデータである。調整画素配置
データは、ラスタデータとは別のデータとして構成さ
れ、画像画素値データの両端における調整画素の配置数
を示し、調整画素値データの少なくとも一部として機能
するデータである。その後、往復双方の行路において印
刷データに応じてヘッドを駆動してドットを形成する。
また、各ラスタデータに予定されていた行路の向きが逆
転した場合には、それを検出する。そして、行路が逆転
したラスタデータについて調整画素の配置を画像画素を
挟んで逆転させるとともに逆転された調整画素の配置に
従って、画像画素値データの両端の少なくとも一方に調
整画素値データを配列することによってラスタデータを
再構成する。
【0030】このような態様とすれば、あらかじめ割り
当てられていた行路の向きと、逆の向きで記録されるこ
ととなるラスタデータについても、適切にドットの記録
位置ズレの補正を行うことができる。
【0031】また、ラスタデータに、調整画素値データ
の少なくとも一部として、画像画素値データと同形式の
調整画素データを含ませてもよい。このような態様とす
れば、印刷データを受け取る印刷部は、画像画素値デー
タと調整画素データとを一括して画素のデータとして取
り扱うことができ、処理が簡単になる。
【0032】また、ラスタデータに、各ラスタデータに
予定されている行路の向きを示す往復フラグを設けるこ
とが好ましい。このような態様とすれば、印刷部側で、
各ラスタデータがいずれの走査で使用されることを想定
したものかを知ることができる。
【0033】なお、各ノズルごとに所定色のインクを吐
出して多色のドットを形成する工程を含む場合には、調
整画素配置データの調整画素の配置数を、インクの色ご
とに独立に定めることが好ましい。このような態様とす
れば、各インクの特質を反映して、ドットの形成位置の
補正をすることができる。
【0034】また、副走査方向にそれぞれ伸びる複数の
ノズル列に区分されているとともに、複数のノズル列が
主走査方向に沿って配列されたノズルを使用してドット
を形成する場合には、調整画素配置データの調整画素の
配置数を、ノズル列ごとに独立に定めることが好まし
い。ノズル列内の各ノズルは共通の特性を持つ場合があ
るため、このような態様とすれば、適切にドットの形成
位置のズレを補正することができる。
【0035】さらに、調整画素配置データの調整画素の
配置数を、ノズルごとに独立に定めることが好ましい。
このような態様とすれば、各ノズルごとにドットの形成
位置ずれを補正することができるため、印刷結果の品質
を向上させることができる。
【0036】(3)複数の原駆動信号を使用してドット
を形成:印刷を次のように行う場合がある。すなわち、
まず、ノズルが1画素を記録するための信号が繰り返さ
れる原駆動信号を複数生成する。ここで、複数の原駆動
信号は、周期が同一で位相がずれている複数の原駆動信
号である。そして、各ノズルごとに設けられる駆動装置
を駆動してインクを吐出させるための駆動信号を、その
原駆動信号から生成して、ドットを形成する。そのよう
な場合には、以下のようにすることが好ましい。すなわ
ち、印刷データの生成に際して、各主走査ライン上に並
んで配される画像画素および調整画素を、複数の画素グ
ループに分ける。そして、複数の画素グループの各画素
上のドットを、互いに異なる原駆動信号にしたがって形
成する。
【0037】このような態様とすれば、一つの原駆動信
号でドットを形成した場合に比べて、高密度の画素にド
ットを記録することができる。また、ドットの形成位置
のずれに応じて調整画素の配置がかわっても、それを反
映してドットを記録することが可能である。
【0038】また、複数の原駆動信号が、順に1周期の
1/N(Nは2以上の自然数)だけ位相がずれているN
個の原駆動信号である場合には、画素グループはN個と
することが好ましい。このような態様とすれば、一つの
原駆動信号でドットを形成した場合に比べて、N倍の高
密度の画素にドットを記録することができる。また、原
駆動信号は均等に位相がずれているため、均一な密度の
画素で画像を記録することができる。
【0039】なお、画素を画素グループに分けるに際し
ては、主走査ライン上に並んで配される画像画素および
調整画素を、並んでいる順にN個の周期で同一の画素グ
ループに分類することが好ましい。このような態様とす
れば、単純で規則的な処理で高画質の印刷を行うことが
できる。
【0040】なお、主走査における往復双方の行路にお
いてヘッドを駆動することが好ましい。そのようにすれ
ば、印刷に要する時間を短縮することができる。また、
往路または復路の一方においてヘッドを駆動することも
できる。そのようにすれば、主走査の向きの違いに起因
するドット形成位置のズレの問題を回避することができ
る。
【0041】(4)ノズル列間の間隔の補償とともにす
るずれ調整:ノズルが、副走査方向にそれぞれ伸びる複
数のノズル列に区分されているとともに、複数のノズル
列が主走査方向に沿って所定の間隔をあけて配列された
ている場合には、ノズルの主走査方向の設計上の距離に
応じて、主走査における画素への到達時刻の差を補償す
るための遅延量を表す遅延データを使用することがあ
る。そのような場合には、以下のようにすることが好ま
しい。すなわち、まず、ドット形成位置のずれ量を補償
するように遅延データを再調整する。そして、各主走査
の各ノズルに関して、再調整された遅延データを調整画
素値データとして用いて、再調整された遅延データと、
遅延データに続いて配された画像画素値データと、を含
むシリアルデータを生成する。その後、シリアルデータ
に基づいてドットを形成する。このような態様とすれ
ば、ノズルの主走査方向の間隔を補償するための遅延デ
ータを有効に活用して、ドットの形成位置ずれの補償を
行うことができる。
【0042】なお、ドットの形成に際して、ノズルが1
画素を記録するための信号が繰り返される原駆動信号を
生成し、各ノズルごとに設けられる駆動装置を駆動して
インクを吐出させるための駆動信号を、原駆動信号から
生成することがある。そのような場合には、以下のよう
にすることが好ましい。すなわち、遅延データを、原駆
動信号の1周期単位で設けておく。そして、ずれ量に基
づいて原駆動信号の1周期単位で遅延データを再調整す
る。また、各ノズルごとのシリアルデータと、原駆動信
号と、から駆動信号を生成する。このような態様とすれ
ば、駆動信号の数の単位で遅延データを調整して、ドッ
トの形成位置のズレを補正することができる。
【0043】なお、主走査方向に配されたノズル列は、
主走査方向に沿って、印刷解像度に対応する画素ピッチ
のm倍(mは1以上の自然数)の間隔をあけて配されて
いることが好ましい。そのようなノズルについては、原
駆動信号の1周期単位で設けられた遅延データによっ
て、ノズル間の間隔に起因するドットの位置ずれを効果
的にうち消すことができる。
【0044】さらに、原駆動信号の生成に際しては、周
期が同一で、順に1周期の1/Nだけ位相がずれている
N個の原駆動信号を生成し、各原駆動信号をそれぞれ対
応するノズル群の駆動装置に供給する場合がある。その
ような場合には、以下のようにすることが好ましい。す
なわち、複数のノズルは、N組(Nは2以上の自然数)
のノズル群に分類されている。そして、各ノズルごとの
シリアルデータと、各ノズルの駆動装置に供給される原
駆動信号と、から駆動信号を生成する。このような態様
とすれば、一つの原駆動信号でドットを形成した場合に
比べて、N倍の高密度の画素にドットを記録することが
できる。また、画像画素を各原駆動信号に割り振った後
に、ドット形成位置ずれの補償のための処理を行うこと
ができる。よって、補償を行った後の画素のデータを各
原駆動信号に割り振る場合に比べて、少量のデータを扱
ってドット形成位置ずれの補償をすることができる。
【0045】また、上記態様においては、主走査方向に
配されたノズル列は、主走査方向に沿って、印刷解像度
に対応する画素ピッチのN・m倍(mは1以上の自然
数)の間隔をあけて配されていることが好ましい。その
ようなノズルについては、複数の原駆動信号を使用して
高密度のドットに記録を行う印刷においても、原駆動信
号の1周期単位で設けられた遅延データによって、ノズ
ル間の間隔に起因するドットの位置ずれを効果的にうち
消すことができる。
【0046】なお、主走査における往復双方の行路にお
いてヘッドを駆動することが好ましい。そのようにすれ
ば、印刷に要する時間を短縮することができる。また、
往路または復路の一方においてヘッドを駆動することも
できる。そのようにすれば、主走査の向きの違いに起因
するドット形成位置のズレの問題を回避することができ
る。
【0047】なお、本発明は、以下に示すような種々の
態様で実現することが可能である。 (1)印刷装置。印刷制御装置。 (2)印刷方法。印刷制御方法。 (3)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラム。 (4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを記録した記録媒体。 (5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
【0048】
【発明の実施の形態】ここでは、下記の順序に従って本
発明の実施の形態について説明する。 (1)装置の構成: (2)単方向印刷時のドット形成処理: (3)ノズルごとの調整画素の配分: (4)第1実施例: (5)第2実施例: (6)第3実施例: (7)第4実施例:
【0049】(1)装置の構成:図1は実施例としての
印刷装置の概略構成を示す説明図である。本実施例の印
刷装置は、プリンタPRTをコンピュータPCにケーブ
ルCBにより接続して構成される。コンピュータPCは
プリンタPRTに印刷用のデータを転送するとともに、
プリンタPRTの動作を制御する役割を果たす。これら
の処理は、プリンタドライバと呼ばれるプログラムに基
づいて行われる。
【0050】コンピュータPCは、フレキシブルディス
クドライブFDDやCD−ROMドライブCDDを介し
て、それぞれフレキシブルディスクやCD−ROMとい
った記録媒体からプログラムをロードし実行することが
できる。また、コンピュータPCは外部のネットワーク
TNに接続されており、特定のサーバーSVにアクセス
して、プログラムをダウンロードすることも可能であ
る。当然、これらのプログラムは、印刷に必要なプログ
ラム全体をまとめてロードする態様を採ることもできる
し、一部のモジュールのみをロードする態様を採ること
もできる。
【0051】図2は印刷装置の機能ブロックを示す説明
図である。コンピュータPCでは、所定のオペレーティ
ングシステムの下で、アプリケーションプログラム95
が動作している。オペレーティングシステムにはプリン
タドライバ96が組み込まれている。アプリケーション
プログラム95は、画像データの生成などの処理を行
う。そして、プリンタドライバ96が画像データから印
刷データを生成する。すなわち、このプリンタドライバ
96は、クレームされた発明におけるラスタデータ生成
部として機能するといえる。
【0052】プリンタドライバ96には、入力部10
0,色補正処理部101および色補正テーブルLUT、
ハーフトーン処理部102、印刷データ生成部(ラスタ
データ生成部)103および調整データ配分テーブルA
T、出力部104の各機能部が用意されている。狭義に
は、印刷データ生成部103が、クレームされた発明に
おける印刷データ生成部であると解釈される場合も存在
する。
【0053】アプリケーションプログラム95から印刷
命令が出されると、入力部100が画像データを受け取
って、一旦蓄積する。この入力部100が、クレームさ
れた発明における画像画素値データ記憶部に相当する。
色補正処理部101は画像データの色成分をプリンタP
RTのインクに応じた色成分に補正する色補正処理を行
う。色補正処理は、画像データの色成分をプリンタPR
Tのインクで表現可能な色成分との対応関係を予め記憶
する色補正テーブルLUTを参照して行われる。ハーフ
トーン処理部102は、こうして色補正処理されたデー
タに対し、それぞれ各画素の階調値をドットの記録密度
で表現するためのハーフトーン処理を行う。そして、印
刷データ生成部103に含まれる調整画素数設定部10
8は、ハーフトーン処理されたデータに調整画素データ
を加えることによって、ドットの形成位置のずれを補償
可能な印刷用データを生成する。この調整画素数設定部
108が、クレームされた発明の配分設定部に相当す
る。調整画素データの配分はプリンタPRT側の吐出特
性データ記憶部(ずれ量記憶部)114内に記憶されて
いるの吐出特性データを参照して設定され、調整データ
配分テーブルATに記憶されている。そして、印刷デー
タ生成部103は、調整画素データが付け加えられた画
像データを、印刷装置で記録される順番に、すなわち、
印刷装置でのパスの順番に並べ替えて、画像の解像度な
どの所定の情報を付加して印刷データを生成する。ここ
で、「パス」とは、ドットの形成が行われる1回分の主
走査を意味する。こうして生成された印刷データは、出
力部104によりプリンタPRTに出力される。この印
刷データが、以降、実際に機械を駆動するための電気信
号に至るまで様々な形態に変換および加工されて、印刷
が実行される。ここでは、「印刷データ」という用語
は、狭義には、印刷データ生成部103が生成したデー
タを意味するが、広義には、その後の様々な形態に変換
および加工された段階のデータをも意味する。
【0054】プリンタPRTには、入力部110、受信
バッファ115、展開バッファ44、レジスタ117、
主走査部111、副走査部112およびヘッド駆動部1
13の各機能部が用意されている。また、これらの各部
はCPU41により制御される。このプリンタPRTが
クレームされた発明における印刷部として機能する。
【0055】プリンタPRTでは、プリンタドライバ9
6から転送された印刷データを入力部110が受け取
り、受信バッファ115に一旦記憶する。そして、受信
バッファ115に記憶されたデータから1パス分のデー
タが順次、展開バッファ44に送られる。このデータに
は、一度の主走査で使用される全てのノズルについての
1パス分のドット形成情報が格納されている。すなわ
ち、展開バッファ44に送られるデータには、一度の主
走査でドットが記録される複数のラスタラインについて
の画素値データが格納されている。そして、それらのノ
ズルの1パス分のドット形成情報から、各ノズルがドッ
トを形成する順に、各ノズルの1画素分のドット形成情
報がまとめて取り出されて、レジスタ117に送られ
る。すなわち、複数のラスタラインについてのドット形
成情報から、ラスタラインと交差する方向(副走査方
向、ロウ方向)に並ぶ画素についてのドット形成情報が
パラレルに切り出されて、順次、レジスタ117に送ら
れる。レジスタ117では、その切り出されたデータを
シリアルデータに変換してヘッド駆動部113に送る。
そして、ヘッド駆動部113がそのシリアルデータに従
ってヘッドを駆動して画像を印刷する。一方、展開バッ
ファ44内の1パス分のデータからは、主走査の送り方
を示すデータおよび副走査の送り方を示すデータも取り
出され、主走査部111および副走査部112に送られ
る。そして、主走査部111および副走査部112が、
それらのデータに従ってヘッドの主走査および印刷用紙
の搬送を行う。プリンタPRTの上記各部の機能は、具
体的にはプリンタPRTの制御回路40に備えられたC
PU41、PROM42、RAM43、展開バッファ4
4などが果たす。
【0056】図3によりプリンタPRTの機械部分の概
略構成を説明する。図示するように、プリンタPRT
は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬送する回路
と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31をプ
ラテン26の軸方向に往復動させる回路と、キャリッジ
31に搭載された印刷ヘッド28を駆動してインクの吐
出およびドット形成を行う回路と、これらの紙送りモー
タ23,キャリッジモータ24,印刷ヘッド28および
操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40
とから構成されている。
【0057】キャリッジ31をプラテン26の軸方向に
往復動させる回路は、プラテン26の軸と並行に架設さ
れキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、
キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を
張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検
出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0058】このプリンタPRTのキャリッジ31に
は、黒インク(K)用のカートリッジ71とシアン
(C),マゼンタ(M),イエロ(Y)の3色のインク
を収納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能
である。キャリッジ31の下部の印刷ヘッド28には計
4個のアクチュエータ61ないし64が形成されてい
る。
【0059】図4は、アクチュエータ61〜64におけ
るノズルNzの配列を示す説明図である。これらのノズ
ルの配置は、各色ごとにインクを吐出する4組のノズル
アレイから成っている。各ノズルアレイは、一定のノズ
ルピッチで千鳥状に配列された48個のノズルNzで構
成されている。すなわち、各ノズルアレイは、副走査方
向に伸びる2列のノズル列からなっており、各ノズル列
を構成するノズルは副走査方向に互い違いに配されてい
る。各ノズルアレイは主走査方向に並んで配されてお
り、各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致し
ている。
【0060】図5は、ピエゾ素子PEとノズルNzとの
構造を詳細に示した説明図である。各ノズルには、イン
クカートリッジ71,72からのインクを供給するため
のインク通路68が設けられている。また、このインク
通路68に隣接してピエゾ素子(駆動装置)PEが配設
されている。制御回路40がピエゾ素子PEに所定の駆
動電圧を印加すると、ピエゾ素子PEの歪みによってイ
ンク通路68が変形し、インクIpが吐出される。
【0061】制御回路40(図3参照)は、内部にCP
U41,PROM42,RAM43等を備えたマイクロ
コンピュータとして構成されている。また、印刷ヘッド
28を駆動するための駆動電圧を周期的に出力する発信
器や、各ノズルNzにつき各画素へのドットのオン・オ
フの情報を格納する展開バッファ44が備えられてい
る。展開バッファ44に格納されたデータが、主走査を
行う際に印刷ヘッド28に順次出力されると、そのデー
タに応じて各ノズルからそれぞれの画素にインクが吐出
される。
【0062】なお、本実施例では、ピエゾ素子を用いて
インクを吐出する機構を採用しているが、他の方法によ
りインクを吐出するプリンタを用いるものとしてもよ
い。例えば、インク通路に配置したヒータに通電し、イ
ンク通路内に発生する泡(バブル)によりインクを吐出
するタイプのプリンタに適用するものとしてもよい。
【0063】(2)単方向印刷時のドット形成処理:以
下ではまず、単方向印刷におけるドットの位置ズレ補正
のための制御処理について説明する。図6はプリンタP
RTが印刷する画素の様子を示す説明図である。図示す
る通り、印刷用紙P上において、主走査方向、副走査方
向に2次元的に配列された画素にそれぞれドットが形成
される。本発明では、画像画素と調整画素の2種類の画
素を利用している。図示する通り、用紙主走査方向の中
央部には画像画素が配列され、その両端には調整画素が
配列される。画像画素上には、アプリケーションプログ
ラム95から受け取った画像を再現するためのドットが
形成される。このため、画像画素は、主走査方向と副走
査方向に2時限的に配列されて、2次元画像データを構
成する。調整画素は、後述する通り、ドットの形成位置
のずれに応じて画像の印刷位置を主走査方向に調整する
ために使用される画素である。
【0064】図7は印刷データ生成処理ルーチンのフロ
ーチャートである。この処理は、コンピュータPC内の
プリンタドライバ96(図2参照)が実行する処理であ
る。この処理が開始されると、入力部100(図2参
照)に画像データが入力される(ステップS10)。こ
こで入力される画像データは、図2に示したアプリケー
ションプログラム95から受け渡されるデータであり、
画像を構成する各画素ごとにR,G,Bそれぞれの色に
ついて、値0〜255の256段階の階調値を有するデ
ータである。この画像データの解像度は、原画像のデー
タORGの解像度等に応じて変化する。
【0065】プリンタドライバ96の色補正処理部10
1(図2参照)は、入力された画像データの色補正処理
を行う(ステップS20)。色補正処理とはR,G,B
の階調値からなる画像データをプリンタPRTで使用す
る各インクごとの階調値データに変換する処理である。
この処理は、色補正テーブルLUT(図2参照)を用い
て行われる。色補正テーブルを用いて色補正する処理自
体については、公知の種々の技術が適用可能であり、例
えば補間演算による処理が適用できる。
【0066】色補正処理が終了すると、ハーフトーン処
理部102(図2参照)が各インクごとにハーフトーン
処理を行う(ステップS30)。ハーフトーン処理と
は、原画像データの階調値(ここでは256階調)を、
各画素上におけるドットの形成状態を示すnビット(n
は自然数)の画像画素値データに変換する処理をいう。
ハーフトーン処理は、誤差拡散法やディザ法など種々の
周知の方法により行うことができる。
【0067】ハーフトーン処理が終了すると、印刷デー
タ生成部103に含まれる調整画素数設定部108(図
2参照)は以下に示す処理に従って、調整画素の配分設
定を行う(ステップS40)。図8は適正なタイミング
で形成されたドットの様子を示す説明図である。図中の
マスは、用紙P上に2次元的に配列された画素を示して
いる。1〜10の番号は主走査方向の位置を表すための
便宜上の番号である。図示する通り、キャリッジが主走
査方向に移動しながら所定のタイミングでインクを吐出
すると、5番目の列にドットを形成することができる。
【0068】図9は形成位置にずれが生じるノズルで形
成されたドットの様子を示す説明図である。本来は5番
目の画素にドットを形成可能なタイミングでインクを吐
出してもノズルごとのインクの吐出特性によってはドッ
トの形成位置が主走査方向にずれる場合がある。ここで
は、主走査方向の左側にドットがずれて形成される状態
を図示した。この結果、図中の破線で示す方向に飛翔し
形成されるはずのドットは、4番目の画素に形成される
ことになる。
【0069】図10は画像データを調節することにより
ドットの形成位置のずれを補償する様子を示す説明図で
ある。図9に示した通り、本来の画素よりも左側にずれ
てドットが形成される場合を考える。つまり5番目の画
素にドットを形成するためのタイミングTaでインクを
吐出した場合には、図中の破線で示した通り4番目の画
素にずれてドットが形成される場合を考える。この場合
には、画像データを調整し、6番目の画素にドットを形
成するためのタイミングTbでインクを吐出する。イン
クの吐出特性が適正な場合には、タイミングTbでイン
クが吐出されれば、図中に一点鎖線で示した通り6番目
の画素にドットが形成される。しかし実際にはドットが
ずれて形成される特性を有しているため、インクは実線
で示す方向に飛翔し、5番目の画素にドットが形成され
る。つまり、ずれ量を考慮して画像データを調整するこ
とにより、本来形成されるべき画素にドットを形成する
ことができる。調整画素の配分設定は、かかる原理によ
って、ドットの形成位置のずれを補償するために行われ
る。
【0070】図11は調整画素の配分設定によりドット
の形成位置のずれを補償する様子を示す説明図である。
図中のマスは一つのラスタに対応した印刷データ(以
下、「ラスタデータ」と呼ぶ)の様子を示している。図
中の番号1〜10を付した画素が画像画素である。その
両端に配置されたA1〜A4の画素が調整画素である。
ここでは調整画素を両端にそれぞれ2つずつ設けた場合
を示した。画像画素には画像データに応じてハーフトー
ンされた画像画素値データが割り当てられる。調整画素
には、ドットの非形成状態を示す値を有する調整画素値
データが割り当てられている。
【0071】図11の上段には調整画素の配分を設定す
る前のラスタデータを示した。5番目の画素の●は、図
8〜図10の例に対応しており、5番目の画素にドット
を形成することを意味している。ドットの形成位置が適
正な場合にはかかるデータに基づいて印刷を実行するこ
とにより5番目の画素にドットが形成される。図11の
下段には図9および図10に対応する調整を行った場合
のデータを示した。先に説明した通り、ドットの形成位
置が左側に1画素分ずれて形成される特性を有している
ノズルに対しては、本来5番目の画素に形成されるべき
ドットを一つ右の画素に形成するようにラスタデータを
変更すればよい。つまり、図11に示す通り、ラスタデ
ータを全体に右側に1画素分シフトした状態にすればよ
い。この状態は、本来両側に2画素ずつ配分されていた
調整画素の配分を、左側に3画素、右側に1画素に変更
した状態に相当する。かかるラスタデータに基づいて印
刷を実行すれば、図10で示した通り、本来形成される
べき位置にドットが形成されることになる。
【0072】各ノズルのドットの形成位置のずれに応じ
て左右に配分すべき調整画素の数が設定される。各ノズ
ルの形成位置のずれは吐出特性データとして、プリンタ
PRTに記憶されている。図12は吐出特性データの例
を示す説明図である。ここでは、各インクごとにずれ量
を与えるテーブルを用意した。インクの吐出特性の相違
に起因するドットの形成位置のずれ量は、インクが同じ
であれば、異なるノズルについてもほぼ同等であること
が多い。また、色間でのドットの形成位置のずれは画質
に与える影響が大きい。かかる観点から、図12の例で
は、各ノズルごとではなく、各色ごとに一律にドットの
形成位置のずれを補償するものとしている。
【0073】図示する通り、吐出特性データには、各色
ごとにドットの形成位置のずれ量を画素単位で表した値
が記憶されている。例えば、ブラック(K)については
本来の画素よりもキャリッジの移動方向と逆側に1画素
ずれた位置にドットが形成されることを意味する値―1
が記憶されている。つまり、ブラック(K)は図9およ
び図10に示すインクの吐出特性を有していることにな
る。シアン(C)についてはキャリッジの移動方向と逆
側に2画素ずれた位置にドットが形成されることを意味
する値―2が記憶されている。マゼンタ(M)はキャリ
ッジの移動方向に1画素分だけずれてドットが形成され
ることを意味する値1が記憶されている。イエロ(Y)
は値0であり、ドットの形成位置にずれがないことを意
味している。もちろん、これらの値は個々のプリンタP
RTの吐出特性に応じた値が記憶されている。
【0074】図7のフローチャートでは、印刷データの
生成処理中に調整画素の配分を設定するものとして示し
た。実際には、プリンタドライバ96が起動された時点
でコンピュータPCのCPUは、プリンタPRTに記憶
されたずれ量のテーブル(図12参照)を読み込み、各
色ごとに調整画素の配分を設定した調整データ配分テー
ブルを設定する。図13は調整データ配分テーブルの例
を示す説明図である。図12の吐出特性データに対応し
たテーブルを示す。ここでは図11の例に即し、全部で
4画素分の調整画素を配分する場合を例示した。先に図
11で説明した通り、ブラック(K)に対してはドット
の形成位置のずれを補償するため、調整画素が左側に3
画素、右側に1画素配分される。同様の考え方に基づ
き、シアン(C)では左側に4画素、右側に0画素が配
分される。マゼンタ(M)では左側に1画素、右側に3
画素配分される。イエロ(Y)は適正な位置にドットが
形成されるため、左右均等に2画素ずつ配分される。調
整画素の数は、4画素に限らず、ドットの形成位置のず
れを補償可能な範囲で任意に設定することができる。ス
テップS40では、こうして設定された調整データ配分
テーブルを読み込むことにより、各色ごとに調整画素の
配分を設定する。
【0075】こうして調整画素の配分が設定されると、
図7に示すように、印刷データ生成部103(図2参
照)は画像画素値データをラスタライズして、図11の
下部に示すようなラスタデータを生成する(ステップS
50)。ラスタライズとは、ハーフトーン処理された画
像画素値データを、プリンタPRTに転送する順序に並
べ替える処理をいう。この処理において、前述した調整
画素とハーフトーン処理された画像画素値データとの融
合を行う。例えば、左側に3画素、右側に1画素の調整
画素を設ける場合には、図11に示すように、まず調整
画素に対応する3画素分のデータ、即ちドットの非形成
を意味するデータを3画素分配列し、次にハーフトーン
処理された画像データに対応するデータをキャリッジの
移動方向に併せて配列し、最後に右側に位置する調整画
素に対応する1画素分のデータを配列するのである。こ
うして調整画素とハーフトーン処理された画像画素とを
融合したデータをラスタデータと呼ぶものとする。プリ
ンタPRTに供給される印刷データは、このラスタデー
タや、副走査送り量を示すデータを含んでいる。
【0076】出力部104(図2参照)は、こうして作
成された印刷データをプリンタPRTに出力する(ステ
ップS60)。以上の処理を全てのラスタについて実行
する(ステップS70)。プリンタPRTの制御回路4
0は、転送された印刷データに応じて主走査を行いつ
つ、ドットを形成して画像を印刷する。
【0077】なお、以上の説明ではハーフトーン処理さ
れた画像画素のデータを一旦生成し(ステップS3
0)、別途設定された配分の調整画素を融合して印刷デ
ータを生成するものとして説明した。これに対し印刷デ
ータは次の順序で生成するものとしても構わない。ま
ず、ハーフトーン処理するとともに、所定の調整画素を
左右に配置した状態で第1次印刷データを生成する。調
整画素は、適正な位置にドットが形成される場合に対応
した数だけ配置する。このデータは、図11の上段に示
したデータに相当する。次に、吐出特性データに応じて
ドットの形成位置のずれを補償するように画像画素の位
置を調整する。例えば、図12に示した吐出特性データ
を有するブラック(K)のインクに対しては、図11の
下段に示すように画像画素の位置を全体に右側に1画素
分シフトする。印刷データはこのようにいかなる順序で
生成するものとしてもよい。印刷データ中の左右の調整
画素数が吐出特性データに応じて調整されていればよ
い。
【0078】また、印刷データにおいては、ドットの絶
対位置が適正になるように調整画素数が設定されていな
くてもよい。画質に影響を与えるのは、ドット同士の相
対的な位置関係である。従って、基準となる所定の色に
他色の形成位置を一致させるように調整画素数を設定す
るものとしてもよい。図14はブラックインクを基準と
して設定された調整画素配分テーブルの例を示す説明図
であるり、これは、図12に示した吐出特性データに基
づいて設定されたテーブルである。図12に示す通り、
ブラック(K)は本来形成されるべき位置からずれてド
ットが形成される特性を有している。先に説明した図1
3の調整画素配分テーブルではブラックのドットが適正
な位置に形成されるように調整画素の配分が設定されて
いた。これに対し、図14の調整画素配分テーブルはブ
ラックのドットを基準として調整画素を設定する。従っ
て、ブラックに対する調整画素の配分は必ず左右均等な
状態に設定される。この例では左右共に2画素ずつの調
整画素が設定される。
【0079】一方、その他の色は、ブラックとの相対的
な位置関係が適切になるように調整画素が配分される。
図12の吐出特性データによれば、シアン(C)はブラ
ック(K)に対してキャリッジの移動方向と逆方向に1
画素分ずれてドットが形成されることになる。従って、
かかるずれを補償するため、左側に3画素、右側に1画
素の配分で調整画素が設定される。同様にしてマゼンタ
(M)は左側に0画素、右側に4画素の配分で調整画素
が設定される。イエロは、図12の吐出特性データによ
れば適正なタイミングで形成されているが、ブラックを
基準として見た場合には、相対的にキャリッジの移動方
向に1画素分ずれてドットが形成されることになる。従
って、イエロ(Y)は左側に1画素、右側に3画素の配
分で調整画素が設定される。調整画素の設定は、このよ
うに所定の色を基準として設定することも可能である。
こうすれば、ブラック(K)については常に一定の配分
で調整画素が設定されることになるため、処理が容易に
なる利点がある。
【0080】以上で説明した印刷装置によれば、画像画
素の両端に調整画素を配列した印刷データを用いつつ、
調整画素の配分を変更することにより、ドットの形成位
置のずれを補償することができる。従って、ドットのず
れが抑制され、いわゆる色ずれなどがない高画質な印刷
を実現することができる。
【0081】図15は印刷装置によるずれ量の補正の様
子を示す説明図である。図中の破線で示したマスは画素
を意味している。○はドットを意味している。プリンタ
PRTは非常に高解像度で印刷を実現しており、隣接す
るドット同士に隙間が生じないよう、画素の大きさに対
して十分大きいドットを形成する。
【0082】図15(a)は適切な位置に形成されたド
ットを示している。図15(b)は吐出特性に起因して
ドットの形成位置が図中の右側にずれた場合を示してい
る。ドットの形成位置のずれは図9に示したように画素
単位で生じるとは限らない。図15(b)には形成位置
のずれ量が1画素分に満たない場合を示した。かかる場
合でも画素単位でずれ量の補償を行う。かかる場合には
1画素分左側にドットが形成されるように調整画素の配
分を設定するのである。図15(c)はこうして補正さ
れた後のドットの様子を示している。ずれ量が1画素分
に満たないため、図15(c)においてもドットの形成
位置にはずれが残存している。しかしながら、図15
(b)に比較してずれを抑制することができていること
が分かる。
【0083】図15(d)は別の吐出特性を有する場合
の例を示している。ここでは、形成されるドットのずれ
は半画素分にも満たない場合を示した。かかる場合に、
1画素単位でずれ量の補償を行うと、図15(e)に示
す通りドットのずれは却って増大する。従って、かかる
場合にはずれ量の補償を行わない。このように吐出特性
に応じた補償を行うか否かは吐出特性データによって制
御される。図15(b)に示した程度のずれを生じる場
合には吐出特性データ(図12参照)のテーブルに値1
を記憶しておけば1画素分の補償がされて図15(c)
に示す状態で印刷が行われる。図15(d)に示した程
度のわずかなずれしか生じない場合には吐出特性データ
(図12参照)のテーブルに値0を記憶しておけばずれ
の補償が行われず、図15(d)の状態での印刷が実現
される。ドットのずれが1画素以上の幅で生じる場合も
そのずれに応じて適切な値を吐出特性データに設定すれ
ばよい。
【0084】このように、吐出特性データに応じて調整
画素を配分することによりドットの形成位置を1画素単
位で微調整することができる。非常に高解像度での印刷
を実現するプリンタPRTにおいては、1画素の幅は非
常に短いため、主走査方向のドットの形成位置を十分調
整することができる。
【0085】上述の方法では、画像画素と調整画素との
位置関係を調整することによりドットの形成位置のずれ
を補償することができる。つまり、かかるずれの補償に
際し、新たなハードウェア構成を必要としない。従っ
て、比較的容易にずれを補償することができ、画質を向
上することができる利点がある。なお、この方法は、単
方向印刷にも双方向印刷にも適用することができ、いず
れの場合にも上記効果を発揮する。
【0086】なお、上記では印刷すべき画像データ全体
についてずれの補償を行うものとして説明した。これに
対し、ドットのずれが画質に与える影響が大きい領域に
おいてのみずれの補償を行うものとしてもよい。例え
ば、プリンタPRTに備えられた種々のインクのうち、
イエロなど比較的視認性が低い色のインクについてはず
れの補償を省略するものとしてもよい。また、一般に中
間の記録密度でドットが形成される領域において、ドッ
トのずれが画質に与える影響が大きいことが知られてい
る。ドットの記録密度が低い低階調の領域や、ドットの
記録密度が高い高階調の領域では、形成位置のずれは認
識されにくく画質に与える影響が小さい。従って、ドッ
トの形成位置のずれが画質に与える影響が大きい中間階
調においてのみずれの補償を行い、その他の領域ではず
れの補償を省略するものとしてもよい。このようにドッ
トのずれが画質に与える影響が大きい領域においてのみ
ずれの補償を行うものとすれば、印刷データの生成処理
の処理負担を軽減することができ、比較的短時間に印刷
を行うことが可能となる。
【0087】(3)ノズルごとの調整画素の配分:図1
6は、他の態様の印刷データ生成処理ルーチンのフロー
チャートである。ここでは図7のフローチャートに対し
て相違する部分のみを示した。図示する通り、ここで
は、調整画素配分設定処理(ステップS40)に先だっ
て対応ノズルの判定を行う点で相違する(ステップS3
5)。前述の態様では、各色ごとに調整画素の配分を一
律に設定していたが、ここでは、各ノズルごとに調整画
素を配分するのである。このため、調整画素の配分設定
を行うのに先だって、処理対象となるラスタがどのノズ
ルで形成されることになるかの判定を行うのである(ス
テップS35)。
【0088】対応ノズルの判定について説明する。図4
に示した通り、プリンタPRTの印刷ヘッド28は副走
査方向に一定のノズルピッチで配列された複数のノズル
が備えられている。プリンタPRTは、所定の送り量で
副走査を行うことにより、いわゆるインターレース方式
により画像を印刷する。図17はインターレース方式に
より画像を印刷する様子を示した説明図である。
【0089】図の左側には各主走査におけるノズルの位
置を模式的に示した。それぞれ○囲みの番号がノズルを
示している。ノズル間の破線の丸はノズルピッチを表す
便宜上のものである。ここでは図示の都合上、3ドット
のノズルピッチで4つのノズルを備えたヘッドを用いた
場合を例示した。かかるヘッドを4ドット相当の送り量
で副走査すると、図中の1回目〜4回目で示された位置
にヘッドが移動する。それぞれの位置で主走査を行って
形成されたドットの様子を図17中の右側に示した。図
中の番号は、各ドットを形成するノズル番号に対応す
る。なお、1回目の主走査における1番ノズル、2番ノ
ズルおよび2回目の主走査における1番ノズルでドット
を形成しないのは、図から明らかな通り、以後の主走査
で隣接するラスタを形成し得ないからである。
【0090】このようにインターレース方式による印刷
を実行する場合、図17に示す通り、各ラスタを形成す
るノズル番号は一義的に対応する。ステップS35で
は、かかる対応関係に基づいて、各ラスタを形成するノ
ズルを判定するのである。インターレース方式による記
録は、周知の通り、ノズルピッチおよびノズル数に応じ
て種々の送り量で実現することが可能である。それぞれ
の送り量に応じて各ラスタを形成するノズル番号は一義
的に定まる。
【0091】こうして各ラスタを形成するノズルを判定
し(ステップS35)、ノズルごとに調整画素の配分設
定を行う(ステップS40)。調整画素の配分の設定の
考え方は前述の内容と同様である。全記述の態様では、
吐出特性データがインクごとに備えられていたのに対
し、ここでは、ノズルごとに備えられている点で相違す
る。
【0092】以上で説明した方法によれば、各ノズルご
とのインクの吐出特性を考慮して形成位置のずれを補償
することができる。従って、ドットのずれを抑制でき、
より高画質な印刷を実現することができる。なお、この
方法は、単方向印刷にも双方向印刷にも適用することが
でき、いずれの場合にも上記効果を発揮する。
【0093】なお、この態様では、必ずしも全てのノズ
ルに対して個別に吐出特性データを備える必要はない。
例えば、図4に示したノズル列ごとに吐出特性データを
備えるものとしてもよい。
【0094】(4)第1実施例: (4−1)印刷データの生成:実施例の印刷装置のハー
ドウェア構成は前述の通りである(図1〜図4参照)。
この実施例では、双方向印刷、即ちキャリッジの往復双
方向で印刷を行う印刷方式において、ドットの位置ズレ
を補正する。
【0095】図18は実施例における印刷データ生成処
理ルーチンのフローチャートである。この処理はコンピ
ュータPCのCPUにより実行される処理である。この
処理が開始されると入力部100,色補正処理部101
およびハーフトーン処理部102(図2参照)は、それ
ぞれ画像データの入力、色補正処理、ハーフトーン処理
を行う(ステップS10,S20,S30)。これらの
処理は図7における処理と同じである。
【0096】次に、印刷データ生成部103は対応ノズ
ルおよび形成方向の判定処理を行う(ステップS3
5)。先の態様で示した通り(図17参照)、インター
レース方式による送り量が設定されれば対応ノズルは一
義的に設定される。ステップS35では先の態様と同様
の方法により対応ノズルの判定を行う。この実施例で
は、キャリッジの往復双方向で印刷を実行する。図17
に示した送り量で印刷を行う場合、奇数回目の主走査は
キャリッジを往動しながら印刷し、偶数回目の主走査は
キャリッジを復動しながら印刷を行う。従って、図17
から明らかな通り、インターレースの送り量が設定され
れば、各ラスタを形成するノズルが設定されるのみなら
ず、往動時に形成されるラスタか復動時に形成されるラ
スタかが一義的に設定される。この実施例のステップS
35では、このような対応関係に応じて対応ノズルおよ
び形成方向の判定を行うのである。
【0097】次に、印刷データ生成部103は処理対象
となっているラスタが往動時に形成されるラスタか否か
を判定する(ステップS42)。往動時に形成されるラ
スタである場合には、調整画素数設定部108が、往動
用に設定された調整画素配分テーブルに基づいて調整画
素を設定する(ステップS44)。復動時に形成される
ラスタである場合には、復動用に設定された調整画素配
分テーブルに基づいて調整画素を設定する(ステップS
46)。このようにこの実施例では各ラスタを形成する
際のキャリッジの移動方向に応じて調整画素配分テーブ
ルを使い分けるのである。
【0098】かかる使い分けが必要となる理由について
説明する。図19はキャリッジの移動方向とドットの形
成位置のずれ量との関係を示す説明図である。図19
(a)にはキャリッジが右側に移動(往動)しながらド
ットを形成する場合の様子を示した。例えば、図中の3
番目の画素にドットを形成するタイミングでインクを吐
出した場合、実際には4番目の画素にドットが形成され
る吐出特性を有している場合を考える。図19(b)に
はキャリッジが左側に移動(復動)しながらドットを形
成する様子を示した。図19(a)に示した吐出特性を
有する印刷ヘッドが復動しながら印刷を実行すると、3
番目の画素にドットを形成すべきタイミングでインクを
吐出した場合には、2番目の画素にドットが形成される
結果となる。このように形成されたドットのずれは往動
時と復動時とで方向が逆転することになる。
【0099】図20はキャリッジの移動方向とずれ量の
補償との関係を示す説明図である。図19に示した吐出
特性に対応した状態を示している。図19(a)に示す
通り往動時には本来形成されるべき位置よりも左側に1
画素分ずれた位置にドットが形成される。かかるずれを
補償するために、往動時には画像画素を1画素分だけ右
側にずらして印刷データを生成する。つまり、左側には
3画素、右側には1画素だけ調整画素を配分することに
なる。図19(b)に示す通り復動時には本来形成され
るべき位置よりも右側に1画素分ずれた位置にドットが
形成される。かかるずれを補償するために、復動時には
画像画素を1画素分だけ左側にずらして印刷データを生
成する。つまり、左側には1画素、右側には3画素だけ
調整画素を配分することになる。このようにキャリッジ
の移動方向に応じてドットのずれる方向が相違するた
め、そのずれを補償するための調整画素の配分も相違す
る。
【0100】この実施例ではかかる相違を考慮して、ラ
スタを形成する際のキャリッジの移動方向に応じて調整
画素の配分を設定するのである(図18のステップS4
4,S46)。かかる配分の設定は、調整画素配分テー
ブルを往動用と復動用の2種類備えることにより実現さ
れる。なお、ドットの形成位置のずれがインクの吐出特
性の相違だけに起因する場合には、図20に示す通り、
往動時と復動時とでは調整画素の配分が左右で逆転す
る。図20の例に即して説明すれば、往動時には左に3
画素、右に1画素の配分で設定された調整画素が、復動
時には左に1画素、右に3画素の配分で設定されること
になる。従って、ステップS44,S46の処理は、1
種類の調整画素配分テーブルと左右への配分との対応関
係をキャリッジの移動方向に応じて逆転させて調整画素
の設定を行うものとしてもよい。
【0101】こうして調整画素数設定部108がキャリ
ッジの移動方向を考慮して調整画素の配分を設定する
と、印刷データ生成部103はラスタライズおよび印刷
データの出力を行う(ステップS50,S60)。これ
らの処理内容は図7に示したものと同じである。また、
以上の処理を全ラスタについて終了するまで繰り返す
(ステップS70)。以下で、この実施例の印刷データ
の構成について説明する。
【0102】図21は、この実施例の印刷データの内容
を示す説明図である。印刷データの先頭には、全体印刷
情報が設けられており、その中には、ヘッドのノズルピ
ッチや画像の解像度、プリンタPRT側で確保する必要
があるバッファ量などの情報が格納されている。そし
て、全体のヘッダの後に、各パス(主走査の往動または
復動の一つ)ごとのラスタデータおよび副走査送りデー
タが配されている。
【0103】各ラスタデータの先頭には、ヘッダ部が設
けられている。このヘッダ部内には、当該ラスタデータ
が主走査の往動で使用されるものか、復動で使用される
ものかをしめす往復フラグが格納されている。プリンタ
PRTは、この往復データをもとにして主走査の往動ま
たは復動でドットを形成する。また、ヘッダ部の後に
は、インクごとのドット形成情報であるインク別ラスタ
データがブラック、シアン、マゼンタ、イエロの順に配
されている。そして、図21中段および下段に示すよう
に、各インク別ラスタデータの先頭にはそれぞれのヘッ
ダ部が設けられている。このインク別ラスタデータのヘ
ッダ部には、インクの色を表す色コードと、そのインク
における調整画素の配置数を示す調整数データ(調整画
素配置データ)が格納されている。ヘッダ部の後には、
各ノズルごとの画素値データが、設けられている。この
画素値データが、各ノズルに対応する画像画素データと
調整画素データ(図11、図20参照)とを有してい
る。この画像画素データは、印刷される画像を構成する
画像画素におけるドットの形成状態を表すデータであ
る。そして、調整画素データは、画像画素の主走査方向
の位置を調整するために用いられるドットを形成しない
調整画素の存在を表すデータである。この調整画素デー
タは、画像画素データの両端の少なくとも一方の側に配
置される、画像画素データと同形式のデータである。こ
の各ノズルごとの画像画素データと調整画素データにつ
いて、図11に示すように、画素をずらす補正がなされ
ている。すなわち、調整画素の配置数が、往動と復動に
おけるドットの形成位置の主走査方向のズレを緩和する
ように設定されている。ただし、調整画素の配分は、同
一色のインクを吐出するノズルについて共通である。
【0104】なお、本明細書において、「ラスタデー
タ」の用語は、狭義には、各パスにおける全インクのノ
ズルに関するドット形成情報の全体を意味するが(図2
1中段参照)、広義には、一種類のインクの1パス分の
ドット形成情報であるインク別ラスタデータや、1ノズ
ルの1パス分のドット形成情報を意味する場合もある。
【0105】以上で説明した構成によれば、双方向印刷
を行う場合にドットのずれを補償して印刷を行うことが
でき、画質を向上することができる。双方向印刷は印刷
速度が速い利点があり、多用される傾向にある。その一
方で双方向印刷では主走査を行う機構のバックラッシュ
などの影響を受けやすくドットの形成位置が主走査方向
にずれやすい。上記実施例の印刷装置によれば、かかる
ずれを容易に補償することができるため、双方向印刷に
おける画質を大きく向上することができ、高速かつ高画
質な印刷を実現することができる。
【0106】なお、この実施例では、各インクごとにズ
レを補償する例を示した。これに対し、各ノズル列ご
と、さらには各ノズルごとにズレを補償するものとして
も構わない。インクの各色は、図4に示すように、それ
ぞれ複数のノズル列から吐出されることがある。よっ
て、そのような場合に、各ノズル列ごとにズレを補償す
ることとすれば、よりきめ細かくドット形成位置ズレを
補償することができる。そして、ノズルごとにズレを補
償することとすれば、ノズルの特性に応じてさらにきめ
細かくドット形成位置ズレを補償することができる。
【0107】(4−2)印刷の実行と印刷データの改
変:この実施例では、何らかの都合で印刷を一旦中断し
た場合に、もともと主走査の復動の印刷で使用する予定
であった印刷データを往動の印刷で使用し、往動で使用
する予定であった印刷データを復動で使用することとな
ったときには、印刷装置内で印刷データの改変を行っ
て、印刷を実行する。
【0108】プリンタPRTが行うパスの向きと、使用
するラスタデータの往復フラグが表す向きとが逆になる
場合について説明する。通常は、印刷データ中の最初の
ラスタデータの往復フラグの向きが、プリンタPRTの
最初のパスの向きと一致するように、印刷データが設け
られている。このため、その後のラスタデータの往復フ
ラグの向きと、プリンタPRTが次に行う予定のパスの
向きとは、通常、一致する。しかし、以下のような事態
が生じた場合には、両者の向きは逆になる。例えば、カ
ートリッジのインク切れや定期フラッシングを行うべき
時刻の到来など、印刷を中断すべき所定の事象が発生す
ると、プリンタPRTの制御回路40は、実行中のパス
が終了した時点で印刷を中止する。そして、ヘッドを待
機位置に移動させる。ヘッドの待機位置は、キャリッジ
31の移動範囲の一端に設けられている。したがって、
印刷を中止した時点で、待機位置が設けられている側で
ない側にヘッドがあった場合は、ヘッドは待機位置のあ
る側に向かって空走される。なお、ヘッドが待機位置か
ら印刷用紙上向かって動く走査が往動(奇数パス)であ
り、印刷用紙上から待機位置に向かって動く走査が復動
(偶数パス)である。
【0109】印刷が中止されている間に、印刷装置PR
Tが自動的に定期フラッシングを行ったり、ユーザがイ
ンクカートリッジを交換したりして、所定の処置が行わ
れる。その後、印刷を再開するときには、プリンタPR
Tのヘッドは待機位置から印刷用紙上向かって動く向き
の主走査(往動)から印刷の際の走査を再開する。よっ
て、印刷中止直前に、次に行う予定であった主走査が往
動である場合は、印刷再開後、プリンタPRTが次に行
う予定にしているパスの向きと、次に使用するラスタデ
ータの往復フラグが表す向きとが一致する。しかし、印
刷中止直前に、次に行う予定であった主走査が復動であ
る場合は、印刷再開後、プリンタPRTが行うパスの向
きと、ラスタデータの往復フラグの向きとが逆になる。
【0110】図22は、補正された画素値データが予定
された向きで使用された場合の印刷結果を示す説明図で
ある。あるノズルについて、インク滴の吐出が想定され
たタイミングよりもわずかに早い場合や、インク滴の吐
出速度が想定されたタイミングよりもわずかに速いなど
の場合には、ラスタデータの指示に対してインク滴の着
弾位置が主走査の向きと逆方向にずれる。図22では、
ドット形成位置ズレがほぼ1画素分である場合を示して
いる。そのような場合には、画像画素に対して走査の向
きの前方に配する調整画素を一つ減らし、後方に配する
画素を一つ増やして画像画素を画素一つ分だけ主走査方
向前方にずらしておくことで、予定した位置の近くにイ
ンク滴を着弾させることができる。すなわち、図22上
段に示すように、往動で使用するラスタデータには、図
22の右側の調整画素を一つ減らし、左側の調整画素を
一つ増やして、画素値データの補正を行う。往動におい
てはラスタデータは左から順に使用されるため、このよ
うな補正により、インク滴の吐出タイミングが画素一つ
分だけ遅れることとなる。よって、往動の際の印刷結果
は、図22中段に示した「望ましい印刷結果」に近いも
のとなる。一方、復動で使用するラスタデータについて
は、図22下段に示すように、図22の左側の調整画素
を一つ減らし、右側の調整画素を一つ増やして、画素値
データの補正を行う。復動においてはラスタデータは右
から順に使用されるため、このような補正によりインク
滴の吐出タイミングがやはり画素一つ分だけ遅れること
となり、印刷結果は「望ましい印刷結果に」近いものと
なる。このように、往動と復動に合わせて画素値データ
を補正することで、往動で形成されるドットと復動で形
成されるドットとの間のズレを低減することができる。
【0111】図23は、補正された画素値データが予定
された向きとは逆の向きで使用された場合の印刷結果を
示す説明図である。図23上段に示すように、もともと
復動時用に(往動時とは逆の向きに)補正された画素値
データを往動において使用すると、ドット形成位置ズレ
を1画素分から2画素分に増大させてしまうこととな
る。また、もともと往動時用に(復動時とは逆の向き
に)補正された画素値データを復動において使用した場
合も、図23下段に示すように、ドット形成位置ズレを
増大させてしまう。その結果、往動と復動とでは合計4
画素もドット形成位置がずれることとなる。これは、往
動と復動とで補正の向きが逆であり、左右の調整画素の
配分数が逆だからである。よって、もともと復動用に補
正されたラスタデータを往動の印刷時に使用する場合、
そして、もともと往動用に補正されたラスタデータを復
動の印刷時に使用する場合には、画像画素を挟む左右の
調整画素の数を逆にする必要がある。ここでは、ドット
の形成位置が走査の向きの逆の方に1画素ずれる場合を
例にとって説明したが、ズレ量が異なる場合や、ドット
の形成位置が走査の向きにずれる場合も同様のことがい
える。
【0112】図24は、展開バッファ44(図2参照)
内に送られた1パス分のラスタデータを使用して印刷を
行う際の、印刷実行ルーチンを表すフローチャートであ
る。受信バッファ115から展開バッファ44内に1パ
ス分のラスタデータ(図21中段、図2参照)が送られ
ると、プリンタPRTの制御回路40は、次に行う予定
のパスの向きと、ラスタデータの往復フラグが表す向き
とを比較する(ステップS210)。プリンタPRTの
パスの向きと往復フラグの向きとが一致する場合には、
制御回路40は、ラスタデータに従って主走査を行い、
ドットを形成する(ステップS230)。一方、何らか
の理由により、プリンタPRTのパスの向きと往復フラ
グの向きとが一致しない場合には、制御回路内40に含
まれるCPU41の画素値データ改変部120(図2、
図3参照)が、印刷データ中の調整画素の配分を改変す
る(ステップS220)。この画素値データ改変部12
0が、クレームされた発明の行路逆転検出部とラスタデ
ータ再構成部に相当する。この画素値データ改変部12
0が果たす機能は、具体的には、制御回路40内のCP
U41が展開バッファ44を使用して実現する。
【0113】図25は、復動時用に補正された画素値デ
ータを往動時に使用するための画素値データの改変の内
容を示す説明図である。画素値データ改変部120(図
2参照)は、ステップS240において印刷データ中の
調整画素の配分を、画像画素を挟んで入れ替えたような
配置に改変する。図25においては、斜線が描かれてい
る四角が画像画素であり、白い四角が調整画素である。
制御部40は、画像画素と調整画素を一括して画素とし
て区別せずに取り扱っている。しかし、インク別ラスタ
データのヘッダ部に格納された調整数データに基づい
て、画素のうちのどれが調整画素であるかを特定して、
以下の処理を行うことができる。
【0114】図25においては、改変前の復動時用の補
正済み画素値データでは、画像画素の右側に3個、左側
に1個の調整画素が配されていた。しかし、画素値デー
タ改変部120は、この画素値データを往動で使用する
ために、調整画素の配置を画像画素の右側に1個、左側
に3個となるように改変する。その結果、改変後のラス
タデータは、往動時用の補正済み画素値データ(図22
上段参照)と一致する。このように画素値データの調整
画素の配分を改変した後(ステップS220)、制御回
路40は、その画素値データに従って、ドットを形成す
る(ステップS230)。
【0115】このようにこの実施例では、印刷の中断に
よってラスタデータとそのラスタデータを実行する際の
走査の向きの組み合わせが逆転する場合は、画素値デー
タを改変する。よって、往動と復動でズレの方向が逆転
するようなドットの形成位置ズレを適切に補償すること
ができる。このようなドットの形成位置ズレは、各ノズ
ルのインク滴の吐出タイミングや吐出速度が想定した値
からずれていることなどによっても発生する。また、イ
ンク色間で粘度などの特性が異なることによっても、イ
ンク滴の吐出速度が異なってくるなどの違いが生じ、ド
ットの位置ズレが生じうる。
【0116】また、各ラスタデータに対応して往復デー
タが設けられている。よって、その往復データに基づい
て「印刷中止前に次に行う予定であったパス」が往動で
あるか復動であるかを調べることができる。そして、1
枚の用紙の印刷の途中で何回か印刷が中断されて、ラス
タデータと走査の向きの関係が何回か入れ替わった場合
であっても、そのたびに実際に行う予定の走査の向き
と、往復データを比較して、必要に応じて適切にラスタ
データを改変することができる。
【0117】(4−3)第1実施例の変形例:なお、こ
の発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にお
いて実施することが可能であり、例えば次のような変形
も可能である。
【0118】例えば、上記実施例では、印刷の際、毎
回、次に行う予定のパスの向きと、ラスタデータの往復
フラグが表す向きとを比較することとした。しかし、本
発明はそのような態様に限られるものではない。すなわ
ち、所定の事象による印刷の中断がおこるまでは、次に
行う予定のパスの向きと、ラスタデータの往復フラグが
表す向きとを比較することなく、ドットを形成し、所定
の事象による印刷の中断がおこってから、毎回、比較を
行うこととしてもよい。そのような態様とすれば、印刷
の中断が発生しない場合の処理を単純なものとすること
ができる。
【0119】また、上記実施例では、待機位置はキャリ
ッジ31の移動範囲の一端に設けられており、ヘッドが
待機位置から印刷用紙上向かって動く走査が往動に固定
されていた。したがって、「印刷中止前に次に行う予定
であったパス」が復動である場合に印刷データの改変を
行った。これに対し、印刷の中断の際にキャリッジ31
の移動範囲の両端いずれにもヘッドを停止させることが
できる場合は、印刷再開後のパスは往動であることもあ
るし復動であることもある。よって、そのような場合に
は、「印刷中止前に次に行う予定であったパス」と、
「印刷再開後に行う予定であるパス」との比較を行い、
そのパスの走査の向き(往動、復動)が一致しない場合
には、データの改変を行う必要がある(図24参照)。
【0120】図26は、第1実施例の変形例のプリンタ
を示す説明図である。上記実施例では、プリンタドライ
バ96の印刷データ生成部103において調整画素を表
す調整画素データを生成し、画像画素データと共にプリ
ンタPRTに送ることとした。しかし、プリンタドライ
バ96側では調整画素データを生成せずに調整数データ
のみ生成し、プリンタPRT側で調整数データが示す調
整画素の配分に従って調整画素データ(図6、図20参
照)を生成することとしてもよい。そのような態様にお
いては、CPU41が調整画素データ生成部121(図
26参照)として機能し、展開バッファ44内で、1パ
ス分のドット形成情報に調整画素データを付加すること
となる。
【0121】そして、上記実施例では、調整数データは
インク別ラスタデータごとに備えるものとしたが(図2
1参照)、調整数データは、印刷全体情報(図21参
照)にまとめて格納されることとしてもよい。例えば、
インク色ごとに調整画素の配置が異なる場合は、インク
色ごとの調整数データを印刷全体情報に格納するものと
することができる。
【0122】(5)第2実施例:図27は第2実施例の
機能ブロックの構成を示す説明図である。第2実施例で
は、プリンタドライバ96の機能ブロックとして、入力
部100および出力部104の他、通常印刷モジュール
105、テストパターン印刷モジュール106、テスト
パターンデータ記憶部107を備える。プリンタPRT
側の構成は図2に示した態様と同様である。
【0123】通常印刷モジュール105は、図2におけ
る色補正処理部101および色補正テーブルLUT,ハ
ーフトーン処理部102,印刷データ生成部103およ
び調整データ配分テーブルATを一つの機能ブロックと
して包括的に示したものである。テストパターン印刷モ
ジュール106は予めテストパターンデータ記憶部10
7に記憶されているテストパターンに従って、テストパ
ターンを印刷する。従って、第2実施例は、先に原理を
説明した際の態様の機能に加えて、テストパターンを印
刷する機能を新たに備えたものに相当する。
【0124】プリンタドライバ96は、入力部100を
介して、キーボード14からのコマンドやアプリケーシ
ョン95からの印刷命令などを入力する。アプリケーシ
ョンプログラム95からの印刷命令に対しては、画像デ
ータをアプリケーションプログラム95から受け取り、
通常印刷モジュール105によりプリンタPRTが処理
可能な信号に変換する。この処理内容は先に原理を説明
した際の態様と同様である。
【0125】キーボード14からの指示に対してプリン
タドライバ96が実行する処理の一つとしては、プリン
タPRTのドットの形成タイミングを調整する処理が挙
げられる。形成タイミングの調整処理が指示されると、
プリンタドライバ96は、テストパターン印刷モジュー
ル106により、予めテストパターンデータ記憶部10
7に記憶されているテストパターンデータに従って、テ
ストパターンを印刷する。テストパターンを印刷するた
めのデータは、出力部104からプリンタPRTに出力
される。プリンタPRTは、このデータを受け取って所
定のテストパターンを印刷する。
【0126】ドット形成タイミングの調整を行う場合に
は、テストパターンの印刷結果に基づいて使用者がキー
ボード14から最適な印刷タイミングを指定する。プリ
ンタドライバ96は、入力部100を介して印刷タイミ
ングの指定を入力する。また、入力されたタイミングに
応じて調整配分データ(図2参照)の設定を行う。な
お、入力されたタイミングをプリンタPRTに転送し、
プリンタPRTに記憶された吐出特性データを書き換え
るものとしてもよい。これらの機能ブロックにより、第
2実施例の印刷装置は、ずれ量を補償して画像を印刷す
るとともに、テストパターンに応じてずれ量の補償量を
設定し、ドットの形成タイミングを調整することができ
る。以下、ドットの形成タイミングを調整するための処
理について双方向で印刷を行う印刷装置において、各色
ごとにタイミングを調整する場合を例にとって説明す
る。図28はドット形成タイミング調整処理のフローチ
ャートである。この処理は、コンピュータPC側のCP
Uが実行する処理である。すなわち、コンピュータPC
側のCPUが、クレームされた発明におけるずれ量設定
部に相当する。
【0127】この処理が開始されると、CPUは最初に
ブラック(K)についてドット形成タイミングの調整を
行う。このための処理として、まず、Kについてのテス
トパターンを印刷する(ステップS100)。テストパ
ターンのデータは、テストパターンデータとして予めテ
ストパターンデータ記憶部107に記憶されている。テ
ストパターンを印刷するためのデータをプリンタPRT
に出力すると、所定のテストパターンが印刷される。
【0128】図29はテストパターンの例を示す説明図
である。図中の白抜きの丸が往動時に形成されたドット
を示しており、塗りつぶした丸が復動時に形成されたド
ットを示している。テストパターンは、復動時のドット
の形成タイミングを、1〜5の番号で示された5段階に
変化させて記録される。形成タイミングの変化はテスト
パターンの画像データを画素単位で主走査方向にずらす
ことによって実現される。往動時におけるドットの記録
位置に対して、復動時におけるドットの記録位置を相対
的に左右にずらして形成したのが図29のパターンであ
る。
【0129】プリンタPRTの使用者は、印刷されたテ
ストパターンを比較し、その中で最も良好な画像が記録
されているものを選択する。CPUは、選択された形成
タイミングの指定値を入力する(ステップS105)。
図29に示した例では、4番が付されたタイミングで、
往動時と復動時のドットの記録位置が一致しているた
め、形成タイミングとして「4」を入力する。入力され
たデータは、タイミングテーブルとして一旦記憶され
る。
【0130】次にCPUは、形成タイミングの設定が全
て終了したか否かを判定する(ステップS110)。本
実施例では、ブラックのみならず、シアン、マゼンタ、
イエロの全色について形成タイミングの調整を行う。こ
の時点では、ブラックについて形成タイミングの調整が
終了しただけであるから、CPUは、形成タイミングの
設定が終了していないと判定し、シアンについての形成
タイミングの調整に移行する。
【0131】シアンの形成タイミングの調整もブラック
と同様の方法により行われる。まず、CPUは、所定の
テストパターンを印刷する(ステップS100)。ここ
で、シアンの形成タイミングはブラックを基準として調
整する。図30はブラックとシアンとの相対的な位置関
係を調整するためのテストパターンを示す説明図であ
る。図中の丸で示したドットは、ブラックの往動時に形
成されたドットを示している。四角で示したドットはシ
アンの往動時に形成されたドットを示している。図29
のテストパターンと同様、シアンのドットはテストパタ
ーンの画像データを主走査方向に画素単位で段階的にず
らして形成されている。
【0132】かかるテストパターンに基づいて、最も適
切な形成タイミングを指定することにより、シアンの往
動時の形成タイミングをブラックの往動時のタイミング
に合わせることができる。プリンタPRTの使用者は、
ブラックの場合と同様、適切な形成タイミングを指定す
る。CPUは、この指定を入力し(ステップS10
5)、タイミングテーブルとして一旦記憶する。図30
に示した例では、2番が付されたタイミングで、ブラッ
クとシアンのドットの記録位置が一致しているため、形
成タイミングとして「2」を入力する。
【0133】続いて、CPUは、シアンの復動時の形成
タイミングの調整を行う。テストパターンとして、図3
0の四角のドットをシアンの復動時に形成するのであ
る。さらに、マゼンタおよびイエロについても往動時の
形成タイミングの調整、復動時の形成タイミングの調整
をそれぞれ個別に行う。各色ごとに各方向についての形
成タイミングの調整が終了すると(ステップS11
0)、それぞれ記憶された形成タイミングに基づいて調
整画素配分テーブルの設定を行う(ステップS11
5)。各色および方向についての形成タイミングは、そ
れぞれドットの形成位置のずれを画素単位で表したもの
に相当する。つまり、先に原理を説明した際の態様にお
ける吐出特性データに相当する。かかるデータに基づい
て調整画素配分テーブルを設定する方法は先に原理を説
明した際の態様で既に説明した通りである(図11参
照)。
【0134】以上で説明した第2実施例の印刷装置によ
れば、出荷後にドットの形成位置のずれが生じた場合で
も、使用者が比較的容易に記憶されたずれ量を設定しな
おすことができる。この結果、高画質な印刷を比較的容
易に維持することができ、印刷装置の利便性を向上する
ことができる。
【0135】上述した形成タイミングの調整方法は、一
例に過ぎず、形成タイミングの入力と該形成タイミング
によるテストパターンの印刷とを繰り返し行うことによ
って、逐次良好なタイミングに調整していくものとして
もよい。また、上記コンピュータPC、プリンタドライ
バ96および入力部100に相当する機能をプリンタP
RT本体に備え、プリンタPRT単独で、ドット形成タ
イミングの調整が行えるものとしてもよい。
【0136】第2実施例の変形例としての形成タイミン
グの調整方法を図31に示す。図31は形成タイミング
を合わせる際の基準となる色と、タイミングを調整する
対象となる色との関係を示す説明図である。第2実施例
では、図示する通り、Kの往動時のドットを基準とし
て、Kの復動時、シアンの往動時および復動時、マゼン
タの往動時および復動時、イエロの往動時および復動時
の形成タイミングを調整した。この場合は、合計7種類
のテストパターンを印刷することになる。
【0137】これに対し、変形1として、Kの往動時を
基準として、イエロ以外の各色、各方向の形成タイミン
グを調整するものとしてもよい。この場合、イエロの形
成タイミングはKのタイミングと同じに設定してもよい
し、予め定めた基準のタイミングに固定してもよい。こ
うすれば、印刷すべきテストパターンの種類を減らすこ
とができ、形成タイミングの調整に要する時間を短縮す
ることができる。イエロはドットの形成位置のずれが視
認されにくいため、形成位置が画質に与える影響が小さ
い。従って、イエロについて形成タイミングの調整を省
略しても、画質を大きく損ねることがない。
【0138】もちろん、画質に与える影響が小さい色で
あれば、イエロ以外の色について形成タイミングの調整
を省略することもできる。本実施例では、プリンタPR
Tは4色のインクを備えている。これに対し、濃度の薄
いシアン、濃度の薄いマゼンタを加えた6色のインクを
備えているプリンタにおいては、これらの濃度が薄いイ
ンクについて形成タイミングの調整を省略するものとし
てもよい。
【0139】図31中の変形2に示す通り、各色ごとに
個別に形成タイミングを調整するものとしてもよい。つ
まり、Kの往動時を基準としてKの復動時を調整するの
と同様の方法により、C,M,Yの往動時を基準として
C,M,Yそれぞれの復動時の形成タイミングを調整す
るのである。色間の形成タイミングにずれが生じにくい
プリンタでは、かかる方法で形成タイミングを調整すれ
ば、容易にドットの形成タイミングを調整することがで
き、画質を向上することができる。
【0140】図31中の変形3に示す通り、往動時と復
動時のドット形成タイミングをKで調整し、色間の形成
タイミングは往動時のみで調整するものとしてもよい。
この際、往動時と復動時の形成タイミングは、Kの調整
結果に基づいて全ての色で一括して調整する。往動時と
復動時のドット形成タイミングのずれが、バックラッシ
や用紙の暑さなど、色間の差異が少ないと考えられる要
因で生じる場合には、かかる調整方法で形成タイミング
を調整すれば、各色の形成タイミングを容易に調整する
ことができ、画質を向上することができる。
【0141】もちろん、形成タイミングの調整方法は、
その他にも種々の組み合わせが考えられる。例えば、変
形2および変形3においてもイエロの調整を省略しても
よい。また、変形2および変形3を共に行うものとして
もよい。さらに、使用者が形成タイミングの調整方法
を、これらの調整方法の中から選択することができるよ
うにしてもよい。また、テストパターンも種々のパター
ンの適用が可能である。
【0142】(6)第3実施例:図32は、印刷装置の
機能ブロックを示す説明図である。第3実施例は、プリ
ンタPRTのヘッド駆動部113a、コンピュータPC
の印刷データ生成部103aなどが第1実施例とは異な
っている。他の点は第1実施例と同様である。プリンタ
PRTのヘッド駆動部113aは、駆動信号生成部11
6を備えている。第1実施例では説明を省略したが、駆
動信号生成部は第1実施例のヘッド駆動部113も備え
ている。しかし、第3実施例の駆動信号生成部116
は、後述するように4個の原駆動信号に基づいて、各ノ
ズルを駆動するための駆動信号を生成するという特徴を
有する。また、印刷データ生成部103aは、ラスタ内
の画像画素を4個のうちのいずれの原駆動信号に基づい
て記録するかを決定するパス分解部109を備えてい
る。
【0143】第1実施例では説明を省略したが、前述の
プリンタPRTのヘッド駆動部113は、同じ波形を繰
り返す原駆動信号を発生させ、その原駆動信号にしたが
って各ノズルに設けられたピエゾ素子を選択的に駆動さ
せる駆動信号を生成して、インク滴を吐出させている。
したがって、印刷ヘッド28の主走査の速さが一定であ
るき、プリンタPRTがどれほど高密度の画素にドット
を記録することができるかは、どれほど原駆動信号を高
周波のものとすることができるかによる。しかし、ピエ
ゾ素子の機械的特性など種々の要因により、原駆動信号
の周波数は、ある程度以上、上げることができないこと
がある。この第3実施例では、互いに位相をずらした原
駆動信号を複数発生させることにより、実際の原駆動周
波数の数倍の高周波で原駆動周波数を発生させたのと同
等の高密度でのドットの記録を可能とする。
【0144】図33は、ヘッド駆動部113(図2参
照)内に設けられた駆動信号生成部116のしくみを示
すブロック図である。実際には、ヘッドには多数のノズ
ルが形成されており、単方向印刷も双方向印刷も可能で
あるが、ここでは4個のノズルで単方向印刷をする最も
単純な例を使って駆動信号生成部116の構成を説明す
る。この駆動信号生成部116は、複数のマスク回路2
04と、原駆動信号発生部206を備えている。マスク
回路204は、インク吐出用ヘッド61aのノズルn1
〜n4をそれぞれ駆動するための複数のピエゾ素子に対
応して設けられている。図33において、各信号名の最
後に付されたかっこ内の数字は、その信号が供給される
ノズルの番号を示している。原駆動信号発生部206
は、それぞれノズルn1〜n4に供給する原駆動信号O
DRV1〜ODRV4を生成する。これらの原駆動信号
は、ODRV1、ODRV2、ODRV3、ODRV4
の順に1/4周期分だけ位相がずれている。以下では、
原駆動信号の説明においてODRV1、ODRV2、O
DRV3、ODRV4を区別する必要がない場合は、
「ODRV」と表記する。なお、図面では表記を単純に
するため原駆動信号の1周期の波形を一つの矩形波で表
しているが、実際には、図33の右下に示すように、ピ
エゾ素子の特性等を考慮して定められた複雑な波形であ
る。パルスW1、W2を含む1周期分の波形が、一つの
画素を記録するための1周期の波形である。
【0145】図33に示すように、シリアル印刷信号P
RT(i)は、原駆動信号発生部206から出力される
原駆動信号ODRVとともにマスク回路204に入力さ
れる。マスク回路204は、シリアル印刷信号PRT
(i)に応じて原駆動信号ODRVを一部または全部を
マスクするためのゲートである。すなわち、マスク回路
204は、シリアル印刷信号PRT(i)のある区間が
1レベルのときには原駆動信号ODRVの対応する部分
(パルスW1やW2)をそのまま通過させて駆動信号D
RVとしてピエゾ素子に供給し、一方、シリアル印刷信
号PRT(i)のある区間が0レベルのときには原駆動
信号ODRVの対応する部分(パルスW1やW2)を遮
断する。
【0146】原駆動信号ODRV1〜4は、それぞれ1
周期分の波形が一つの画素を記録するための波形であ
る。しかし、これらは、1/4周期ごとに位相をずらし
て生成されるため、原駆動信号ODRV1〜4を使って
連続してドットを形成すれば、原駆動信号の1周期の間
に4個の画素を記録することができる。よって、1ラス
タ内の隣り合う画素をそれぞれ原駆動信号ODRV1〜
4に割り当ててドットを形成することとすれば、原駆動
信号ODRV一つだけを使用した場合に比べて4倍の高
密度でドットを記録することができる。なお、ここで
は、説明を簡単にするため、ノズルの数を4個とし、各
原駆動波形は一つのノズルにしか供給されないこととし
た。しかし、実際にはヘッドには多数のノズルが設けら
れており、原駆動波形ODRV1〜4は、それぞれ複数
のノズルのピエゾ素子に供給される。
【0147】図34は、パス分解部109(図32参
照)が1ラスタ内の画素をどのようにして画素グループ
に分けるかを示す説明図である。パス分解部109は、
ラスタ内の画素を、それぞれどの原駆動信号にしたがっ
て記録するかによって第一の画素グループ〜第四の画素
グループに分ける。ここでは、各原駆動信号はそれぞれ
一つのノズルのみに供給されているので、ラスタ内の画
素は、それぞれどのノズルで記録されるかによって第一
の画素グループ〜第四の画素グループに分けられる。図
34では、画像画素x1,x2などに先だって調整画素
が4個ある場合を示している。これらの調整画素ax1
〜ax4および画像画素x1,x2〜は、画像画素であ
るか調整画素であるかによって区別されることなく、先
頭から順に第一の画素グループ、第二の画素グループ、
第三の画素グループ、第四の画素グループの順に繰り返
し振り分けられる。すなわち、ラスタにおいて先頭から
j番目(jは自然数)の画素は、jを4で割ったときの
余りが1である場合は第一の画素グループに振り分けら
れ、余りが2である場合は第二の画素グループに振り分
けられる。そして、余りが3である場合は第三の画素グ
ループに振り分けられ、jが4で割り切れる場合は第四
の画素グループに振り分けられる。この振り分け方法
は、対象となる画素が画像画素であるか調整画素である
かによらず、同じである。図34に示すように、振り分
けの結果、第一の画素グループには画素ax1,x1,
x5,x9,,,が属し、第二の画素グループには画素
ax2,x2,x6,x10,,,が属することとな
る。第三、第四の画素グループについても図示の通りで
ある。
【0148】この例での副走査送りでは、各ノズルは、
ノズルn1,n2,n3,n4の順で特定のラスタに到
達することとする(図33参照)。したがって、特定の
ラスタを記録するための最初の主走査はノズルn1によ
って行われ、2回目の主走査はノズルn2によって行わ
れる。3回目の主走査はノズルn3によって行われ、4
回目の主走査はノズルn4によって行われる。それぞれ
のノズルには特定の原駆動信号ODRV1〜4が供給さ
れているため、第一の画素グループは原駆動信号ODR
V1で記録されることとなり、第二の画素グループは原
駆動信号ODRV2で記録されることとなる。そして、
第三の画素グループは原駆動信号ODRV3で記録さ
れ、第四の画素グループは原駆動信号ODRV4で記録
される。
【0149】図35は、各画素が各原駆動波形の何周期
目と対応するかを示す図である。第一の画素グループ
は、原駆動波形ODRV1の先頭から順に1周期ごとに
画素ax1,x1,x5,x9,,,が対応することと
なる。同様に、第二の画素グループは、原駆動波形OD
RV2の先頭から順に1周期ごとに画素ax2,x2,
x6,x10,,,が対応する。第三の画素グループ、
第四の画素グループについても同様である。
【0150】図36は、1ラスタ中の各画素がどのよう
に記録されていくかを示す説明図である。図中、それぞ
れのマスは画素を示し、画素の中の丸は形成されるドッ
トを示す。ただし、破線による丸は、形成されないドッ
トを示す。また、丸の中の1Pは、そのドットが1回目
の主走査で記録されたドットであることを示す。同様に
2Pは、そのドットが1回目の主走査で記録されたドッ
トであることを示す。3P、4Pについても同様であ
る。対象とするラスタにノズルn1が到達して主走査が
行われると、図36(a)に示すようにノズルn1によ
って、画素x1,x5,x9,,,が記録される。ここ
で、画素ax1は調整画素であるため、ドットが形成さ
れない。次に副走査が行われ、対象とするラスタにノズ
ルn2が到達すると、今度は、図36(b)に示すよう
に、画素x2,x6,x10,,,が記録される。調整
画素ax2にドットが形成されないことは同様である。
一つのノズルは一つの原駆動信号によってドットを形成
するため、一度の主走査では4画素に1画素の密度でし
かドットを形成することはできない。しかし、原駆動波
形ODRV1とODRV2とは1/4周期分だけ位相が
ずれているため、1/4周期に相当する1画素分だけず
れた画素に隣り合わせにドットを形成することができ
る。同様にして、副走査によって対象とするラスタにノ
ズルn3が到達すると、図36(c)に示すように、画
素x3,x7,x11,,,が記録される。そして、対
象とするラスタにノズルn4が到達し、図36(d)に
示すように、画素x4,x8,x12,,,が記録され
ると、対象ラスタの全ての画像画素の記録が完了する。
【0151】なお、ここでは、一つのラスタを副走査方
向に並んで配される4個のノズルで記録することとした
ため、1ラスタの全画素の記録を完了させるために4回
の主走査とその間の3回の副走査を必要とした。しか
し、各画素グループの画素は、異なる原駆動信号に基づ
いて記録されればよい。よって、異なる原駆動信号でド
ットを形成するノズルが、主走査方向に並んで配されて
いれば、それらのノズルで各画素グループの画素を記録
することとすれば、一度の主走査で1ラスタの全画素の
記録を完了させることもできる。すなわち、この第3実
施例では、各画素グループの画素は、異なる原駆動信号
に基づいて記録されればよく、それらが記録される間に
どのような主走査および副走査が行われるかは問わな
い。また、各画素グループの画素が、異なる原駆動信号
に基づいて記録されるかぎり、各画素がどのドットによ
って記録されるかも問わない。
【0152】図37は、調整画素が3個である場合につ
いてパス分解部109がどのようにして画素グループを
生成するかを示す説明図である。上記では、画像画素に
先立って配される調整画素が4個である場合について説
明したが、ここでは、調整画素が3個である場合につい
て説明する。ラスタ内の調整画素ax1〜ax3および
画像画素x1,x2,,,は、前述の場合と同様に、先
頭の画素から順に第一〜第四の画素グループに繰り返し
振り分けられる。振り分けの結果、第一の画素グループ
には画素ax1,x2,x6,x10,,,が属し、第
二の画素グループには画素ax2,x3,x7,x1
1,,,が属することとなる。第三、第四の画素グルー
プについても図示の通りである。図34および図37か
ら分かるように、調整画素が4個である場合には、先頭
の画像画素x1は第一の画素グループの2番目に位置し
ていたが、ここでは第四の画素グループの先頭に位置し
ている。x2以降の他の画像画素についても、同様に、
調整画素ax4がなくなった分だけずれて、所属する画
素グループが変わっている。
【0153】図38は、調整画素が3個である場合につ
いて、各画素が各原駆動波形の何周期目の波形と対応す
るかを示す図である。第一の画素グループは、原駆動波
形ODRV1の先頭から順に1周期ごとに画素ax1,
x2,x6,x10,,,が対応することとなる。第二
〜第四の画素グループについても図示のとおりである。
図35および図38から分かるように、調整画素が4個
である場合には、画像画素x1を記録するためのパルス
はODRV1の二つ目のパルスであったが、調整画素が
3個である場合には、ODRV4の最初のパルスとなっ
ている。すなわち、画像画素x1を記録するためのパル
スは1/4周期だけ早くなっている。なお、図35で
は、図38において画像画素x1が割り当てられていた
波に、括弧付きで(x1)と記載している。図35にお
いて図示しないが、図35と図38を比較すれば分かる
ように、x2以降の他の画像画素についても同様に、対
応するパルスが1/4周期だけ早くなっている。
【0154】図39は、調整画素が3個である場合に、
1ラスタ中の各画素がどのように記録されていくかを示
す説明図である。対象とするラスタにノズルn1,n
2,n3,n4が到達するにつれて、図39(a),
(b),(c),(d)に示すように、順に画素にドッ
トが記録されていく。ただし、ここでは画像画素x1は
4回目の主走査で記録されている。その結果、画像画素
x1のドットは、用紙P上において3個の調整画素に続
く(左から)4番目のドットとして記録されることとな
る。このようにして、画像画素x1は、図36(d)の
場合に比べて画素一つ分だけ左寄りに形成されることと
なる。ここでは、調整画素が4個の場合と3個の場合に
ついて説明したが、調整画素が何個の場合であっても同
様の手続きによって、複数の原駆動信号を用いてドット
を形成することができる。
【0155】以上で述べたように、第3実施例において
は、1/4周期単位で位相をずらして原駆動信号を4個
生成し、それらによってドットを形成するため、単一の
原駆動信号を使用する場合に比べて4倍の高密度でドッ
トを記録することができる。なお、ここでは、位相が1
/4周期分づつずれた4個の原駆動信号を発生させるこ
ととしたが、原駆動信号はいくつ発生させることとして
もよい。位相を1/N周期分づつずらして原駆動信号を
N個(Nは2以上の自然数)発生させれば、駆動信号1
個の場合に比べてN倍の高密度で画素を記録することが
できる。この高密度の画素の記録は、調整画素の数がい
くつであっても可能である。さらに、Nを偶数とすれ
ば、主走査の往復でドットを形成する双方向印刷をする
場合、往動と復動の双方において効率的にドットを形成
することができる。
【0156】(7)第4実施例:第4実施例は、印刷ヘ
ッド28、ヘッド駆動部113bおよび印刷データ生成
部103bの構成が第1実施例とは異なる。他の構成に
ついては第1実施例と同様である。また、ヘッド駆動部
113bの駆動信号生成部(図示せず)の構成は実施例
2と同様である。
【0157】図40は、印刷ヘッド28上のノズルの配
置および各ノズル列の遅延データを示す説明図である。
第4実施例では、印刷ヘッド28上のノズルは、ノズル
列として副走査方向に複数配列されるとともに、ノズル
列が主走査方向に複数配列されている。これらのノズル
列は、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ライ
トシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、イエロ
(Y)ごとにいわゆる千鳥の配列でそれぞれ2列設けら
れている。以下では、図40において各色、左側にある
列を1,右側にある列を2としてK1,K2のように区
別する。図40において印刷ヘッド28が左から右に送
られるとすると、特定の画素にノズル列K2が到達した
時刻は、K1が到達する時刻よりもノズル列K1とK2
の間隔に相当する時間tk2だけ早い。同様に、その画
素にノズル列C1が到達した時刻は、ノズル列K1とC
1の間隔に相当する時間tc1だけ早い。他のノズル列
C2〜Y2についても同様である。したがって、画素値
データから駆動信号を生成してそのまま各ノズルに供給
したのでは、同一の画素にインクを吐出するつもりで
も、ノズル列の間隔の分だけ主走査方向にずれた位置に
ドットが形成されてしまう。よって、ノズル列K1より
も先に画素に到達するノズル列については、それぞれ所
定の時間tk2,tc1,,,だけインクの吐出を待つ
ことにして、インクの吐出位置が一致するようにする。
なお、印刷ヘッド28上の各ノズル列は、ノズル列K1
を基準としてそこから画素4個の整数倍だけの間隔をあ
けて配されている。
【0158】図41は、第4実施例の印刷装置の機能ブ
ロックを示す説明図である。第4実施例の印刷装置で
は、調整データ配分テーブルATはコンピュータPC側
には備えられていない。そして、プリンタドライバ96
の印刷データ生成部103bは、調整画素の配分を行わ
ずに画像画素のみから印刷データの生成を行う。一方、
プリンタPRT側には遅延データ記憶部118と、吐出
特性データ記憶部114と、調整データ配分テーブルA
Tbとが設けられている。
【0159】図42は、遅延データによるインク滴の吐
出待ちの方法を示す説明図である。遅延データ記憶部1
18には、K1以外の各ノズル列の遅延データDk2,
Dc1〜Dy2が格納されている。これらの遅延データ
は、上記tk2,tc1,,,ty2がそれぞれ原駆動
信号の何周期に当たるかを示す値である。各ノズル列
は、画素4個の整数倍だけの間隔をあけて配されている
ため、tk2,tc1,,,ty2は、「印刷ヘッド2
8が4画素を通過する時間」の整数倍である。一方、原
駆動信号の1周期は「印刷ヘッド28が4画素を通過す
る時間」に相当するので、各ノズル列のずれ時間tk
2,tc1,,,はいずれも原駆動信号の周期で割り切
れる数値である。よって、各遅延データは整数である。
第4実施例では、たとえばDk2は32であり、Dc2
は176である。CPU41の機能部である遅延データ
調整部119(図41参照)は、図41に示すように、
展開バッファにおいて、各ノズルごとに分けられた画素
値データの先頭にこれら遅延データの数の分だけドット
を形成しないデータ部分を設ける。これにより、各ノズ
ルの画素に画像画素に対応する駆動信号は、それぞれ遅
延データの分だけ遅れて生成されることとなる。よっ
て、主走査方向の位置が異なるノズル列から同一の画素
にインクを吐出する場合にも、正しく一致した画素にイ
ンクが吐出されることとなる。
【0160】遅延データ調整部119(図41参照)
は、 また、遅延データに基づいてドットを形成しない
データ部分を画素値データへ付加するのに先立って、各
ノズルの吐出特性(ドット形成位置のずれ量)に応じて
遅延データの調整を行う。このドット形成位置のずれを
補償するための遅延データの調整は、遅延データを整数
単位で増減させて行われる。遅延データは、各ノズルの
画素への到達時刻の差tk2,tc1,,,ty2がそ
れぞれ原駆動信号の何周期分に当たるかを示す値であ
る。よって、遅延データを整数単位で増減させること
は、遅延データを原駆動信号の1周期単位で調整するこ
とを意味する。レジスタ(シリアルデータ生成部)11
7は、このようにして調整された遅延データと、各ノズ
ルの1画素分のドット形成情報とをもとに、シリアルデ
ータを生成して、ヘッド駆動部113に供給する。
【0161】図43は、遅延データによるドット形成位
置ズレの補正の方法を示す説明図である。図44は、ド
ット形成位置ズレの状態を示す説明図である。図45
は、ドット形成位置の補償の状態を示す説明図である。
たとえば、図40において、左から右に印刷ヘッド28
を移送しながらドットを形成する場合、ノズル列C2に
よるドットの形成位置が、図44に示すように右の方に
4画素分ずれたとする。なお、図44において、破線で
示される駆動波は、ドット非形成を意味するものであ
る。同様に、画素内の破線で示される○は、その画素に
ドットが形成されないことを示している。このように、
ドットの形成位置が右に4画素分ずれる場合には、遅延
データ調整部119は、図40(a)および(b)に示
すように、ノズル列C2の遅延データDc2を176か
ら175へ一つ減らす。そうすることにより、ノズル列
C2の駆動波形は1周期分だけ早くなる。そのような駆
動信号によれば、ドットの形成位置が左に4画素分だけ
ずれることとなるため、図45に示すように望ましい位
置にドットが形成されることとなる。
【0162】図46は、ドット形成位置ズレの状態を示
す説明図である。図47は、ドット形成位置の補償の状
態を示す説明図である。上記では、ドット形成の位置ず
れ量がちょうど原駆動信号の1波長分に相当する4画素
である場合について説明したが、ここでは、ドット位置
ずれが1画素である場合について説明する。図46に示
すように、ノズル列C2によるドットの形成位置が右の
方に1画素分ずれたとする。このような場合に、ノズル
列C2の遅延データDc2を176から175へ一つ減
らと、やはり、ノズル列C2の駆動波形は、図47に示
すように1周期分だけ早くなる。そのような駆動波形に
よれば、遅延データDc2が176である場合に比べて
ドットの形成位置が左に4画素分だけずれることとな
る。このため、図45に示すように、望ましい位置から
左に3画素分だけずれた位置にドットが形成されること
となる。
【0163】遅延データ調整部119は、印刷データ生
成部103bによってすでに各ノズルに割り当てられた
画素データしか取り扱うことができない。そして、第4
実施例では4回の主走査でラスタ中の全画素を記録する
ことから、各ノズルに割り当てられた画素データは、ラ
スタ中の連続する画素データではなく3画素おきの(4
画素に1画素の)データでしかない。このため、遅延デ
ータ調整部119は、4画素単位でしかドット位置ズレ
の修正ができない。よって、原駆動信号発生部が生成す
る原駆動信号の数をNとすると、遅延データ調整部11
9は、ドット位置ズレを画素の大きさで割ったときの端
数がN/2画素分以下である場合には、端数分のドット
位置ズレを修正しない。また、端数がN/2画素分を超
える場合には、さらに1周期分だけ余分に遅延データを
修正する。このようにすれば、遅延データ調整部119
が遅延データを修正することによってかえってドットの
形成位置ズレが増大するのを防止することができる。
【0164】第4実施例では、プリンタPRT側のCP
U41でドットの形成位置ずれの補償のための処理を行
うこととしている。このため、プリンタドライバ96で
ドットの形成位置ずれの補償のための処理を行う場合に
比べて、高速に処理を行うことができる。なお、上記で
は、遅延データDを小さくし駆動信号を早める場合を例
に挙げて説明したが、遅延データ調整部119は、遅延
データDを大きくし、駆動信号を遅くすることもでき
る。
【0165】なお、本発明は、さらに以下のような変形
も可能である。 (i)上記実施例では、インクジェットプリンタについ
て説明したが、本発明はインクジェットプリンタに限ら
ず、一般に、印刷ヘッドを用いて印刷を行う種々の印刷
装置に適用可能である。
【0166】(ii)上記実施例において、ハードウェ
アによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに
置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによ
って実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換
えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例としての印刷装置の概略構成を示す説明
図である。
【図2】印刷装置の機能ブロックを示す説明図である。
【図3】プリンタPRTの概略構成を説明する説明図で
ある。
【図4】アクチュエータ61〜64におけるノズルNz
の配列を示す説明図である。
【図5】ピエゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に
示した説明図である。
【図6】プリンタPRTが印刷する画素の様子を示す説
明図である。
【図7】印刷データ生成処理ルーチンのフローチャート
である。
【図8】適正なタイミングで形成されたドットの様子を
示す説明図である。
【図9】形成位置にずれが生じるノズルで形成されたド
ットの様子を示す説明図である。
【図10】画像データを調節することによりドットの形
成位置のずれを補償する様子を示す説明図である。
【図11】調整画素の配分設定によりドットの形成位置
のずれを補償する様子を示す説明図である。
【図12】吐出特性データの例を示す説明図である。
【図13】調整データ配分テーブルの例を示す説明図で
ある。
【図14】ブラックインクを基準として設定された調整
画素配分テーブルの例を示す説明図である。
【図15】本実施例の印刷装置によるずれ量の補正の様
子を示す説明図である。
【図16】他の態様における印刷データ生成処理ルーチ
ンのフローチャートである。
【図17】インターレース方式により画像を印刷する様
子を示した説明図である。
【図18】第2実施例における印刷データ生成処理ルー
チンのフローチャートである。
【図19】キャリッジの移動方向とドットの形成位置の
ずれ量との関係を示す説明図である。
【図20】キャリッジの移動方向とずれ量の補償との関
係を示す説明図である。
【図21】印刷データの内容を示す説明図である。
【図22】補正された画素値データが予定された向きで
使用された場合の印刷結果を示す説明図である。
【図23】補正された画素値データが予定された向きと
は逆の向きで使用された場合の印刷結果を示す説明図で
ある。
【図24】展開バッファ44内に送られた1パス分のラ
スタデータを使用して印刷を行う際の、印刷実行ルーチ
ンを表すフローチャートである。
【図25】復動時用に補正された画素値データを往動時
に使用するための画素値データの改変の内容を示す説明
図である。
【図26】第1実施例の変形例のプリンタを示す説明図
である。
【図27】第2実施例の機能ブロックの構成を示す説明
図である。
【図28】ドット形成タイミング調整処理のフローチャ
ートである。
【図29】テストパターンの例を示す説明図である。
【図30】ブラックとシアンとの相対的な位置関係を調
整するためのテストパターンを示す説明図である。
【図31】形成タイミングを合わせる際の基準となる色
と、タイミングを調整する対象となる色との関係を示す
説明図である。
【図32】印刷装置の機能ブロックを示す説明図であ
る。
【図33】ヘッド駆動部113内に設けられた駆動信号
生成部116のしくみを示すブロック図である。
【図34】パス分解部109が1ラスタ内の画素をどの
ようにして画素グループに分けるかを示す説明図であ
る。
【図35】各画素が各原駆動波形の何周期目と対応する
かを示す図である。
【図36】1ラスタ中の各画素がどのように記録されて
いくかを示す説明図である。
【図37】調整画素が3個である場合についてパス分解
部109がどのようにして画素グループを生成するかを
示す説明図である。
【図38】調整画素が3個である場合について、各画素
が各原駆動波形の何周期目の波形と対応するかを示す図
である。
【図39】調整画素が3個である場合に、1ラスタ中の
各画素がどのように記録されていくかを示す説明図であ
る。
【図40】印刷ヘッド28上のノズルの配置および各ノ
ズル列の遅延データを示す説明図である。
【図41】第4実施例の印刷装置の機能ブロックを示す
説明図である。
【図42】遅延データによるインク滴の吐出待ちの方法
を示す説明図である。
【図43】遅延データによるドット形成位置ズレの補正
の方法を示す説明図である。
【図44】ドット形成位置ズレの状態を示す説明図であ
る。
【図45】ドット形成位置の補償の状態を示す説明図で
ある。
【図46】ドット形成位置ズレの状態を示す説明図であ
る。
【図47】ドット形成位置の補償の状態を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
14…キーボード 23…用紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印刷ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 42…プログラマブルROM(PROM) 43…RAM 44…駆動用バッファ 61…アクチュエータ 61a…アクチュエータ 68…インク通路 71,72…インクカートリッジ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 100…入力部 101…色補正処理部 102…ハーフトーン処理部 103…印刷データ生成部 103a…印刷データ生成部 104…出力部 105…通常印刷モジュール 106…テストパターン印刷モジュール 107…テストパターンデータ記憶部 108…調整画素数設定部 109…パス分解部 110…入力部 111…主走査部 112…副走査部 113…ヘッド駆動部 113a…ヘッド駆動部 113b…ヘッド駆動部 114…吐出特性データ記憶部 115…受信バッファ 116…駆動信号生成部 117…レジスタ 118…遅延データ記憶部 119…遅延データ調整部 120…画素値データ改変部 121…調整画素データ生成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋田 和充 長野県諏訪市大和三丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−5319(JP,A) 特開 昭58−195365(JP,A) 特開 昭60−21254(JP,A) 国際公開98/043818(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/485 B41J 2/51 B41J 19/18

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する複数のノズルを備える
    ヘッドを印刷媒体に対して所定の方向に相対的に往復動
    する主走査を行いつつ、前記ヘッドに対して前記主走査
    の方向と交わる副走査方向に前記印刷媒体を相対的に送
    る副走査を行い、前記往復の行路のうちの少なくとも一
    方において印刷データに応じて前記ヘッドを駆動し、前
    記主走査の方向に配列された複数の印刷画素の少なくと
    も一部の上にドットを形成させる印刷部に対して供給す
    る、印刷データを生成する印刷制御装置であって、 前記画像を構成する印刷画素である画像画素におけるド
    ットの形成状態を表す画像画素値データと、前記画像画
    素の主走査方向の位置を調整するために用いられるドッ
    トを形成しない調整画素であって、少なくとも前記調整
    の前には前記主走査の方向について前記画像画素の両側
    に配されている調整画素の存在を表す調整画素値データ
    と、を使用して、前記各ノズルのドットの形成位置の
    正な位置からの主走査方向のずれを前記印刷画素の単位
    で補償した印刷データであって、 各主走査の各ノズルに関して、前記画像画素値データと
    前記画像画素値データの両端の少なくとも一方の側に配
    置された前記調整画素値データとを有するラスタデータ
    を含む印刷データ を生成する印刷制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷制御装置であって、前記 画像画素値データを記憶する画像画素値データ記憶
    部と、 前記ドットの形成位置のずれ量を記憶するずれ量記憶部
    と、 前記ずれ量を補償するように、前記画像画素値データの
    一端および他端への前記調整画素の配分を設定する配分
    設定部と、 前記画像画素値データと、前記設定された調整画素の配
    分とから前記ラスタデータを生成するラスタデータ生成
    部と、を備える印刷制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷制御装置であって、 前記印刷部の前記ヘッドは、各ノズルごとに所定色のイ
    ンクを吐出して多色のドットを形成するヘッドであり、 前記ずれ量記憶部は前記形成位置のずれ量を前記インク
    の色ごとに記憶し、 前記配分設定部は前記配分を前記インクの色ごとに設定
    する印刷制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の印刷制御装置であって、 前記印刷部の前記複数のノズルは、前記副走査方向にそ
    れぞれ伸びる複数のノズル列に区分されているととも
    に、前記複数のノズル列が主走査方向に沿って配列され
    ており、 前記ずれ量記憶部は前記形成位置のずれ量を前記ノズル
    列ごとに記憶し、 前記配分設定部は前記配分を前記ノズル列ごとに設定す
    る印刷制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の印刷制御装置であって、 前記画像画素値データ記憶部に記憶されている前記画像
    画素値データは、主走査方向と副走査方向に2次元的に
    配列された印刷画素を表す2次元画像データであり、 前記印刷制御装置は、さらに、前記副走査の送り量に応
    じて前記ヘッドに備えられた各ノズルと前記2次元画像
    データとの対応関係を判定する判定部を備え、 前記配分設定部は、前記判定にしたがって前記調整画素
    の配分を設定する、印刷制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の印刷制御装置であって、 前記印刷部は、インクを吐出するための駆動装置を前記
    各ノズルごとに備え、前記ノズルが一つの印刷画素を記
    録するための信号が繰り返される原駆動信号を複数生成
    し、前記駆動装置を駆動してインクを吐出させるための
    駆動信号を前記原駆動信号から生成し、前記複数の原駆
    動信号は、周期が同一で位相がずれている複数の前記原
    駆動信号であり、 前記ラスタデータ生成部は、各主走査ライン上に並んで
    配される前記画像画素および前記調整画素を複数の画素
    グループに分けるパス分解部を有し、前記複数の画素グ
    ループの各印刷画素上のドットは、互いに異なる前記原
    駆動信号にしたがって形成される、印刷制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の印刷制御装置であって、 前記複数の原駆動信号は、順に1周期の1/N(Nは2
    以上の自然数)だけ位相がずれているN個の原駆動信号
    であり、 前記画素グループはN個存在する、印刷制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の印刷制御装置であって、 前記パス分解部は、主走査ライン上に並んで配される前
    記画像画素および前記調整画素を、並んでいる順にN個
    の周期で同一の画素グループに分類する、印刷制御装
    置。
  9. 【請求項9】 インクを吐出する複数のノズルを備える
    ヘッドを印刷媒体に対して所定の方向に相対的に往復動
    する主走査を行いつつ、前記ヘッドに対して前記主走査
    の方向と交わる副走査方向に前記印刷媒体を相対的に送
    る副走査を行い、前記往復の行路のうちの少なくとも一
    方において印刷データに応じて前記ヘッドを駆動し、前
    記主走査の方向に配列された複数の印刷画素の少なくと
    も一部の上にドットを形成させる印刷方法であって、 前記印刷データに応じたドットの形成に際して、前記画
    像を構成する印刷画素である画像画素におけるドットの
    形成状態を表す画像画素値データと、前記画像画素の主
    走査方向の位置を調整するために用いられるドットを形
    成しない調整画素であって、少なくとも前記調整の前に
    は前記主走査の方向について前記画像画素の両側に配さ
    れている調整画素の存在を表す調整画素値データと、を
    使用して、前記各ノズルのドットの形成位置の適正な位
    置からの主走査方向のずれを前記印刷画素の単位で補償
    する印刷方法であり、 (a)前記ドットの形成位置のずれ量を補償するよう
    に、前記画像画素値データの一端および他端への前記調
    整画素の配分を設定する工程と、 (b)前記画像画素値データと前記画像画素値データの
    両端の少なくとも一方の側に配置された前記調整画素値
    データとを有するラスタデータを、前記画像画素値デー
    タと、前記設定された調整画素の配分とから生成する工
    程と、 (c)前記ラスタデータを含む前記印刷データを生成す
    る工程と、 (d) 前記主走査を行いつつ、前記印刷データに応じ
    て前記ヘッドを駆動する工程とを備える印刷方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の印刷方法であって、 前記工程(d)は、各ノズルごとに所定色のインクを吐
    出して多色のドットを形成する工程を含み、 前記工程(a)は、前記配分を前記インクの色ごとに設
    定する工程を含む、印刷方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の印刷方法であって、 前記工程(d)は、前記副走査方向にそれぞれ伸びる複
    数のノズル列に区分されているとともに、前記複数のノ
    ズル列が主走査方向に沿って配列されたノズルを使用し
    てドットを形成する工程を含み、 前記工程(a)は、前記配分を前記ノズル列ごとに設定
    する工程を含む、印刷方法。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の印刷方法であって、 前記画像画素値データは、主走査方向と副走査方向に2
    次元的に配列された印刷画素を表す2次元画像データで
    あり、 前記工程(a)は、さらに、 (a1) 前記副走査の送り量に応じて前記ヘッドに備
    えられた各ノズルと前記2次元画像データとの対応関係
    を判定する工程と、 (a2) 前記判定にしたがって前記調整画素の配分を
    設定する工程と、を含む印刷方法。
  13. 【請求項13】 請求項9記載の印刷方法であって、 前記工程(d)は、前記主走査における往復双方の行路
    において前記ヘッドを駆動する工程を含む、印刷方法。
  14. 【請求項14】 請求項9記載の印刷方法であって、 前記工程(d)は、前記往路または復路の一方において
    前記ヘッドを駆動する工程を含む、印刷方法。
  15. 【請求項15】 請求項9記載の印刷方法であって、 前記工程(d)は、各主走査ライン上におけるドットの
    記録を前記ヘッドの一行路上で完結する工程を含む、印
    刷方法。
  16. 【請求項16】 請求項9記載の印刷方法であって、さ
    らに、 (e) 前記各ノズルのドットの形成位置のずれ量を検
    出可能に設定された所定のテストパターンを印刷する工
    程と、 (f) 前記テストパターンに基づいて、前記ドット形
    成位置のずれ量を特定する工程と、を備える印刷方法。
  17. 【請求項17】 請求項9記載の印刷方法であって、 前記工程(c)は、各主走査ライン上に並んで配される
    前記画像画素および前記調整画素を、複数の画素グルー
    プに分ける工程を有し、 前記工程(d)は、 (d1) 前記ノズルが一つの印刷画素を記録するため
    の信号が繰り返される原駆動信号を複数生成する工程
    と、 (d2) 前記各ノズルごとに設けられる駆動装置を駆
    動してインクを吐出させるための駆動信号を、前記原駆
    動信号から生成する工程と、 (d3) 前記複数の画素グループの各印刷画素上のド
    ットを、互いに異なる前記原駆動信号にしたがって形成
    する工程と、を含み、 前記複数の原駆動信号は、周期が同一で位相がずれてい
    る複数の前記原駆動信号である、印刷方法。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の印刷方法であって、 前記複数の原駆動信号は、順に1周期の1/N(Nは2
    以上の自然数)だけ位相がずれているN個の原駆動信号
    であり、 前記画素グループはN個存在する、印刷方法。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の印刷方法であって、 前記工程(c)は、主走査ライン上に並んで配される前
    記画像画素および前記調整画素を、並んでいる順にN個
    の周期で同一の画素グループに分類する工程を含む、印
    刷方法。
  20. 【請求項20】 インクを吐出する複数のノズルを備え
    るヘッドを印刷媒体に対して所定の方向に相対的に往復
    動する主走査を行いつつ、前記ヘッドに対して前記主走
    査の方向と交わる副走査方向に前記印刷媒体を相対的に
    送る副走査を行い、前記往復の行路のうちの少なくとも
    一方において印刷データに応じて前記ヘッドを駆動し、
    前記主走査の方向に配列された複数の印刷画素の少なく
    とも一部の上にドットを形成させる印刷装置を備えたコ
    ンピュータに、印刷を行わせるためのコンピュータプロ
    グラムを記録した記録媒体であって、 前記画像を構成する印刷画素である画像画素におけるド
    ットの形成状態を表す画像画素値データと、前記画像画
    素の主走査方向の位置を調整するために用いられるドッ
    トを形成しない調整画素であって、少なくとも前記調整
    の前には前記主走査の方向について前記画像画素の両側
    に配されている調整画素の存在を表す調整画素値データ
    と、を使用して、前記各ノズルのドットの形成位置の
    正な位置からの主走査方向のずれを前記印刷画素の単位
    で補償する機能を実現させるための、コンピュータプロ
    グラムを記録した記録媒体であり、 前記ドットの形成位置のずれ量を補償するように、前記
    画像画素値データの一端および他端への前記調整画素の
    配分を設定する機能と、 前記画像画素値データと前記画像画素値データの両端の
    少なくとも一方の側に配置された前記調整画素値データ
    とを有するラスタデータを、前記画像画素値データと、
    前記設定された調整画素の配分とから生成する機能と、 前記ラスタデータを含む前記印刷データを生成する機能
    と、 前記主走査を行いつつ、前記印刷データに応じて前記ヘ
    ッドを駆動する機能と、を実現させるための、コンピュ
    ータプログラムを記録した記録媒体。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の記録媒体であって、 前記ラスタデータの生成の際に、各主走査ライン上に並
    んで配される前記画像画素および前記調整画素を、複数
    の画素グループに分ける機能と、 前記ヘッドを駆動してドットを形成する際に、 前記ノズルが一つの印刷画素を記録するための信号が繰
    り返される原駆動信号を複数生成する機能と、 前記各ノズルごとに設けられる駆動装置を駆動してイン
    クを吐出させるための駆動信号を、前記原駆動信号から
    生成する機能と、 前記複数の画素グループの各印刷画素上のドットを、互
    いに異なる前記原駆動信号にしたがって形成する機能
    と、を実現させ、 前記複数の原駆動信号は、周期が同一で位相がずれてい
    る複数の前記原駆動信号である、記録媒体。
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