JP3527010B2 - 弾性部材の供給装置 - Google Patents

弾性部材の供給装置

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芳樹 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば使い捨てお
むつの製造に際して、足廻り部分に弾性部材を供給配置
するのに用いて有用な、弾性部材の供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、使い捨ておむつの足廻り部分にゴム紐等の如き弾性
部材を設けた、いわゆる足廻りギャザー構造を有する使
い捨ておむつにおいては、該使い捨ておむつを装着した
ときにそけい部にフィットさせ装着感を高めるために、
曲線形状とされる足廻り部分の形状に沿って弾性部材を
設けるようにされている。
【0003】上記弾性部材を足廻り部分の形状に沿って
設けるには、連続して供給される使い捨ておむつに対
し、弾性部材を供給する供給手段全体を揺動させなが
ら、該弾性部材を供給するようにしている。
【0004】しかし、供給手段全体を揺動させながら弾
性部材をおむつに供給したのでは、該弾性部材の供給ス
ピードが遅く生産性が悪い。また、供給手段全体を揺動
させるには、複雑な揺動機構が必要となり、装置構成が
煩雑となる。
【0005】従って、本発明の目的は、シートの所定位
置に弾性部材を曲線形状として高速で供給配置すること
のできる、生産性に優れ且つ装置構成の簡略化された弾
性部材の供給装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
連続して供給されるシートの所定位置に、弾性部材を揺
動させて該弾性部材を所定の曲線形状に供給配置する弾
性部材の供給装置において、曲線形状とされた供給溝を
ロール周面に有し、該供給溝に供給される上記弾性部材
を、ロールの回転により揺動させて連続供給される上記
シートの所定位置に供給配置するマザーロールと、上記
マザーロールの上記供給溝に対応して設けられ、且つ該
供給溝に上記弾性部材を案内する曲線形状とされた案内
溝をロール周面に有する案内ロールとを備えており、上
記マザーロール及び上記案内ロールはいずれも軸方向に
移動しない固定ロールとされ、上記案内溝の開放端側に
は、直線状に供給される上記弾性部材を、該案内溝に滑
り込ませる傾斜面が設けられていることを特徴とする弾
性部材の供給装置を提供することにより、上記の目的を
達成したものである。
【0007】請求項2記載の発明は、上記シートをおむ
つウエブとしたことを特徴とする請求項1記載の弾性部
材の供給装置を提供することにより、上記の目的を達成
したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
弾性部材の供給装置の一実施形態について、図面を参照
しながら詳細に説明する。本実施形態は、本発明に係る
弾性部材の供給装置を、足廻りギャザー構造を有する使
い捨ておむつの製造に際し、連続して供給されるおむつ
ウエブの足廻り部分に弾性部材を供給配置する装置に適
用したものである。
【0009】図1は弾性部材の供給装置を示す概略構成
図、図2は弾性部材の供給装置の全体構成を示す斜視
図、図3は案内ロールの拡大正面図、図4はおむつウエ
ブに弾性部材を配置固定した状態の平面図である。
【0010】本実施形態の弾性部材の供給装置は、連続
して供給されるおむつウエブからなるシートの所定位置
に、弾性部材を揺動させて該弾性部材を所定の曲線形状
に供給配置する装置である。
【0011】この弾性部材の供給装置は、図1にその概
略構成を示すように、直線状に供給されるゴム紐からな
る弾性部材1をフィードロール2,3によって案内ロー
ル4に供給し、該弾性部材1をロール周面に設けた曲線
形状をなす案内溝に滑り込ませ、その案内溝に設けられ
た弾性部材1を、マザーロール5のロール周面に形成し
たやはり曲線形状をなす供給溝に、上記案内ロール4を
揺動させずに案内するように構成したものである。な
お、フィードロール2,3と案内ロール4の間には、弾
性部材1を案内ロール4の所定位置に供給するための位
置固定ガイド6が設けられている。
【0012】上記マザーロール5は、図2に示すよう
に、曲線形状とされた一対の供給溝7をロール周面5a
に有し、該供給溝7に供給される上記弾性部材1を、ロ
ールの回転により揺動させて連続供給されるシートから
なるおむつウエブ8a,8bの所定位置に供給配置する
ようになっている。
【0013】このマザーロール5は、軸方向には移動し
ない固定ロールとされ、その中心に設けられた回転軸9
によって、図2中矢印で示す方向に回転するようになさ
れている。上記ロール表面5aに形成される供給溝7
は、使い捨ておむつの足廻り部分に設けられる弾性部材
1の配置パターンを転写した曲線形状をなすパターンと
して形成されている。
【0014】なお、図2に示す供給装置におけるマザー
ロール5は、長尺形状をなすおむつウエブ8の両側縁
に、図4に示すように、それぞれ複数本(図4では3本
づつ)の弾性部材1を配置するもので、該両側縁に対応
するように供給溝7をそれぞれ複数本(片側3本、合計
で6本)設ける必要があり、且つ上記案内ロール4も該
供給溝7に対応する数を設ける必要があるが、図2では
作図の便宜上、マザーロール5の中央部分に、2つの案
内ロール4,4にそれぞれ対応させて2つの供給溝7を
設けてある。
【0015】上記おむつウエブ8a,8bは、長尺形状
をなし、図2に示すように、それぞれマザーロール5に
向かって左右から供給されるようになされている。一方
のおむつウエブ8aの表面には、弾性部材1が供給さ
れ、この弾性部材1を挟んで他方のおむつウエブ8b
が、上記一方のおむつウエブ8aに重ねられるようにな
されている。
【0016】上記マザーロール5に近接した位置には、
連続して供給される長尺形状をなすおむつウエブ8a,
8bをロール表面5aに均一に押し当てるための一対の
押し当てローラ10,11が設けられている。また、こ
の押し当てローラ10,11の下方には、上記おむつウ
エブ8a,8bの走行をガイドするガイドローラ12が
設けられている。
【0017】上記案内ロール4は、図2に示すように、
上記マザーロール5の上記供給溝7に対応して設けら
れ、且つ該供給溝7に上記弾性部材1を案内する曲線形
状とされた案内溝13をロール周面4aに有している。
【0018】この案内ロール4は、先のマザーロール5
と同様、軸方向には移動しない固定ロールとされ、その
中心に設けられた回転軸14によって、図2中矢印で示
す方向に回転するようになされている。また、この案内
ロール4は、そのロール周面4aをマザーロール5のロ
ール周面5aに接触させて、該マザーロール5と同期し
て回転するようになっている。
【0019】上記案内ロール4のロール周面4aに形成
される案内溝13は、マザーロール5の接触部において
該マザーロール5の供給溝7と一致するようになってい
る。そして、この案内溝13の開放端側には、図3に示
すように、直線状に供給される上記弾性部材1を、該案
内溝13に滑り込ませる傾斜面15が設けられている。
この傾斜面15は、図3中一点鎖線で示す傾斜途中にフ
ィードロール2,3によって供給される弾性部材1を、
上記案内ロール4の回転により、該傾斜面15に沿って
上記案内溝13へと滑り込ませるようになす。
【0020】以上のようにして構成された弾性部材の供
給装置においては、図2に示すように、位置固定ガイド
6にガイドされてフィードロール2,3により直線状に
供給されてくる弾性部材1は、案内ロール4の案内溝1
3に設けられる。そして、この案内溝13に設けられた
弾性部材1は、上記案内ロール4と同期して回転するマ
ザーロール5のロール周面5aに設けられた供給溝7に
供給される。
【0021】一方、図2に示すホットメルト接着装置1
6によって接着剤17が塗布された連続して供給される
長尺形状をなすおむつウエブ8aが、上記押し当てロー
ラ10によってマザーロール5のロール周面5aに押し
付けられる。そして、上記マザーロール5の回転により
曲線形状とされた供給溝7内の弾性部材1が揺動し、上
記おむつウエブ8aの足廻り部分となる位置に該弾性部
材1が供給配置される。と同時に、上記弾性部材1は、
接着剤17によっておむつウエブ8aに固定される。そ
して、この弾性部材1を挟み込むようにして、上記おむ
つウエブ8aの上に他方のおむつウエブ8bが重ねられ
る。
【0022】このように、本実施形態の弾性部材の供給
装置では、案内ロール4及びマザーロール5をいずれも
軸方向に移動して弾性部材1を揺動させるものではな
く、これら案内ロール4及びマザーロール5のロール周
面4a及び5aに曲線形状をなす案内溝13及び供給溝
7を設け、該マザーロール5の回転により弾性部材1を
揺動したものであるので、弾性部材1を高速でおむつウ
エブ8a,8bに供給することができる。従って、使い
捨ておむつの生産性を大幅に向上させることができ、歩
留まりの向上が図れる。
【0023】また、案内ロール4及びマザーロール5を
軸方向に揺動させる揺動機構を必要としないことから、
複雑な揺動機構が不要で、装置構成を簡単なものとする
ことができる。従って、小型で安価な弾性部材の供給装
置を提供することができる。
【0024】本発明に係る弾性部材の供給装置は、上述
した実施形態に制限されることなく、本発明の要旨を逸
脱しない限り適宜変更が可能である。上述した実施形態
では、連続して供給されるシートとしておむつウエブを
用い、該おむつウエブの所定位置に弾性部材を取り付け
ているが、上記シートは、特に制限されない。
【0025】また、上述した実施形態では、おむつウエ
ブ8の両側縁にそれぞれ3本の弾性部材1を配置した
が、弾性部材1の数は、3本に制限されるものではな
く、目的とするおむつウエブ8に応じて決められる。ま
た、これに応じて、弾性部材1の数だけ案内ロール4を
必要とし、且つ弾性部材1の数だけマザーロール5に設
けられる供給溝7を必要とする。
【0026】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、シートの所定位置に弾性部材を曲線形状と
して高速で供給配置することのできる、生産性に優れ且
つ装置構成の簡略化された弾性部材の供給装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した弾性部材の供給装置を示す概
略構成図である。
【図2】本発明を適用した弾性部材の供給装置の全体構
成を示す斜視図である。
【図3】本発明を適用した弾性部材の供給装置における
案内ロールの拡大正面図である。
【図4】おむつウエブに弾性部材を配置固定した状態の
平面図である。
【符号の説明】
1 弾性部材 4 案内ロール 5 マザーロール 7 供給溝 8a,8b おむつウエブ 13 案内溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−136210(JP,A) 特開 平7−255777(JP,A) 特開 昭53−39330(JP,A) 特表 平10−504266(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 37/04 A41B 13/02 B65H 51/10 B65H 57/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続して供給されるシートの所定位置
    に、弾性部材を揺動させて該弾性部材を所定の曲線形状
    に供給配置する弾性部材の供給装置において、 曲線形状とされた供給溝をロール周面に有し、該供給溝
    に供給される上記弾性部材を、ロールの回転により揺動
    させて連続供給される上記シートの所定位置に供給配置
    するマザーロールと、 上記マザーロールの上記供給溝に対応して設けられ、且
    つ該供給溝に上記弾性部材を案内する曲線形状とされた
    案内溝をロール周面に有する案内ロールとを備えてお
    り、 上記マザーロール及び上記案内ロールはいずれも軸方向
    に移動しない固定ロールとされ、上記案内溝の開放端側
    には、直線状に供給される上記弾性部材を、該案内溝に
    滑り込ませる傾斜面が設けられていることを特徴とする
    弾性部材の供給装置。
  2. 【請求項2】 上記シートは、おむつウエブであること
    を特徴とする請求項1記載の弾性部材の供給装置。
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