JP3525777B2 - 熱電素子チップ作製用形材の製造方法 - Google Patents
熱電素子チップ作製用形材の製造方法Info
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Description
配列させてなる熱電モジュールを作製する上で必要な熱
電素子チップ作製用形材の製造方法に関するものであ
る。
報に示される如く、結晶性熱電素子材料インゴットを粉
砕して得られた熱電素子材料粉末をシースに充填密封し
てシース付きの棒材を形成し、該棒材に焼結を行った
後、同シースを除去する熱電素子チップ作製用形材の製
造方法は知られている。
素子チップ作製用形材が作製されていた。すなわち、結
晶性熱電素子材料インゴットを非酸化性雰囲気中におい
てボールミル等で粉砕し、得られた熱電素子材料粉末を
アルミニウム合金のような金属製カプセルでなるシース
に充填した後、脱気・密封して押出加工用のビレットと
する。続いて、前記ビレットを押出加工してシース付き
の棒材を形成し、該棒材に適切な熱処理条件で焼結を行
った後、シースの金属部分を除去して熱電素子チップ作
製用形材が作製されていた。
て、場所による熱電気的特性のばらつきをなくすことが
できる。 2)焼結により機械的強度がインゴットよりも向上し
て、モジュールとしての信頼性を向上させることができ
る。 3)ダイスの径変更によって、所望の形状の熱電素子チ
ップ作製用形材を容易に作製することができる。 4)押出加工によって一度に大量の棒材を作製すること
ができ、生産性を向上させることができる。
来の技術においては、一度の加工比が高いため、変形抵
抗が熱電材料(Bi2Te3,Sb2Te3)と比較的近いアルミニ
ウム合金をシースの材料とし、又、熱電材料が十分に延
性を示す高温(熱間)において加工することにより、該
加工時の変形抵抗の低減を図っていたが、この場合、加
工時の温度バラツキ等、加工条件の変化によって、熱電
・機械的特性共に一定の熱電素子チップ作製用形材が得
られないことがあるという問題があった。
悉く解決するために発明されたもので、その課題は、成
形加工条件が変化した場合でも、熱電素子チップの熱電
・機械的特性を能動的に制御することができる熱電素子
チップ作製用形材の製造方法を提供することである。
熱電素子チップ作製用形材の製造方法は、熱電素子材料
粉末をシースに充填密封してシース付きの棒材を形成
し、該棒材に焼結を行った後、同シースを除去する熱電
素子チップ作製用形材の製造方法において、線膨張率の
異なった材料でなるシースの同材料選択によって、熱電
素子材料が焼結される際に該被焼結体に対し前記シース
によりこれとの間で相対的に加わる外力を変化調整する
ことで、同熱電素子材料が焼結された焼結体の機械的特
性を制御することを特徴とする。
により、充填された熱電素子材料でなる被焼結体とその
外側のシースとの間に線膨張差が発生して、該シースに
よる外力が同被焼結体に対し加わるため、同シースの材
料選択によって、同熱電素子材料が焼結された焼結体の
相対密度を制御することができる。
製用形材の製造方法は、上記の熱電素子チップ作製用形
材の製造方法において、冷間にて熱電材料粉末をシース
に充填密封してシース付きの棒材を形成し、その後、所
要の焼結温度まで昇温して同棒材に焼結を行うことを特
徴とする。
る成形が必要でない場合の製造方法であるため、成形工
法に自由度があり、被成形体の取り扱いが容易であっ
て、スウェージング・ロール圧延・ドローイング成形の
ような、多段成形法に有効である。
製用形材の製造方法は、上記請求項1記載の熱電素子チ
ップ作製用形材の製造方法において、シースの材料とし
て、昇温する焼結過程における温度範囲で被焼結体の線
膨張率よりも低い線膨張率の材料を選択することを特徴
とする。
よって、シースが被焼結体に対し圧縮力を与えた状態で
焼結(加圧焼結)が行われるため、焼結体の相対密度を
向上させることができる。
製用形材の製造方法は、上記請求項1記載の熱電素子チ
ップ作製用形材の製造方法において、シースの材料とし
て、昇温する焼結過程における温度範囲で被焼結体の線
膨張率よりも高い線膨張率の材料を選択することを特徴
とする。
よって、シースが被焼結体に対し引張力を与えた状態で
焼結が行われるため、焼結体の相対密度を低減させるこ
とができる。
製用形材の製造方法は、熱電素子材料粉末をシースに充
填密封してシース付きの棒材を形成し、該棒材に焼結を
行った後、同シースを除去する熱電素子チップ作製用形
材の製造方法において、線膨張率の異なった材料でなる
シースの同材料選択によって、熱電素子材料が焼結され
る際に該被焼結体に対し前記シースによりこれとの間で
相対的に加わる外力を変化調整することで、同熱電素子
材料が焼結された焼結体の機械的特性を制御する熱電素
子チップ作製用形材の製造方法であり、熱電素子材料粉
末をシースに充填密封し、これを所要の焼結温度よりも
高い温度で熱間成形してシース付きの棒材を形成し、そ
の後に、所要の焼結温度まで降温して同棒材に焼結を行
うことを特徴とする。
により、充填された熱電素子材料でなる被焼結体とその
外側のシースとの間に線膨張差が発生して、該シースに
よる外力が同被焼結体に対し加わるため、同シースの材
料選択によって、同熱電素子材料が焼結された焼結体の
相対密度を制御することができ、特に、熱間にて成形す
ることにより、加工時の変形抵抗が減少するため、短期
に所定の形状に成形することができ、静水圧押出成形の
ような、一段成形法に有効である。
製用形材の製造方法は、上記請求項4記載の熱電素子チ
ップ作製用形材の製造方法において、シースの材料とし
て、降温する焼結過程における温度範囲で被焼結体の線
膨張率よりも低い線膨張率の材料を選択することを特徴
とする。
よって、シースが被焼結体に対し引張力を与えた状態で
焼結が行われるため、焼結体の相対密度を低減させるこ
とができる。
製用形材の製造方法は、上記請求項4記載の熱電素子チ
ップ作製用形材の製造方法において、シースの材料とし
て、降温する焼結過程における温度範囲で被焼結体の線
膨張率よりも高い線膨張率の材料を選択することを特徴
とする。
よって、シースが被焼結体に対し圧縮力を与えた状態で
焼結(加圧焼結)が行われるため、焼結体の相対密度を
向上させることができる。
製用形材の製造方法は、熱電素子材料粉末を棒状に成形
し、これに仮焼結を行って仮焼結体を得、該仮焼結体を
シースに充填密封してシース付きの棒材を形成し、該棒
材に本焼結を行った後、同シースを除去する熱電素子チ
ップ作製用形材の製造方法において、本焼結過程におけ
る温度範囲で仮焼結体の線膨張率よりも低い線膨張率の
材料でなるシースを使用し、該シースに同仮焼結体を隙
間なく充填密封してシース付きの棒材を形成し、該棒材
を所要の焼結温度まで昇温して同棒材に前記本焼結を行
うことを特徴とする。
て、シースが仮焼結体に対し圧縮力を与えた状態で本焼
結(加圧焼結)が行われるため、高密度化のためのHI
P処理等を行うことなく容易に、焼結体の相対密度を向
上させることができる。
対応する一実施形態を示し、該実施形態の熱電素子チッ
プ作製用形材の製造方法においては、結晶性熱電素子材
料インゴット1を粉砕して得られた熱電素子材料粉末2
をシース3に充填密封して成形加工を行い、これにより
形成されたシース3付きの棒材4に適切な熱処理条件下
で焼結を行った後、同シース3となっている金属部分を
除去して、熱電素子チップ作製用形材Aが得られるもの
である。
3は円筒体3aと蓋体3bとでなり、円筒体3aに熱電素子材
料粉末2が充填され、蓋体3bが閉塞固着され、その際、
脱気密封されて、該熱電素子材料粉末2は同シース3に
充填密封される。続いて、図1(c)に示す如く、熱電
素子材料粉末2がシース3に充填密封されたものをダイ
6に通す成形加工が行われて、シース3付きの棒材4が
形成される。
でなるシース3の同材料選択によって、熱電素子材料
(2)が焼結される際に該被焼結体(2)に対し前記シ
ース3によりこれとの間で相対的に加わる外力を変化調
整することで、同熱電素子材料(2)が焼結された焼結
体(2)の機械的特性を制御するものである。なお、シ
ース3による外力を被焼結体(2)に大きく作用させる
ため、同シース3の断面積とその充填スペースの断面積
との比が1以上であることが好ましい。又、線膨張率
(線膨張係数)は下表1に示す如くである。
があり、又、シース3の材料としては、アルミニウム、
鉄、インバー等の中から選択することができる。図2に
示す如く、熱電素子材料(2)の外側をシース3が被覆
した状態に棒材4は形成されていて、その寸法はφ3.1m
m ×450mm であり、該棒材4を焼結すると、熱電素子材
料(2)である被焼結体(2)とシース3との間に線膨
張差(変位差L1)が発生して、同被焼結体(2)に外
力が加わる。その際の熱処理条件は、焼結温度450℃、
R.T.25℃であり、熱電素子(2)がn型素子である
と、シース3の各材料別変位差L1は下表2に示す如く
となる。
作製用形材の製造方法によると、焼結時の温度変化によ
り、充填された熱電素子材料(2)でなる被焼結体
(2)とその外側のシース3との間に線膨張差が発生し
て、該シース2による外力が同被焼結体(2)に対し加
わるため、同シース3の材料選択によって、同熱電素子
材料(2)が焼結された焼結体(2)の相対密度を制御
することができる。それ故に、成形加工条件が変化した
場合でも、熱電素子チップの熱電・機械的特性を能動的
に制御することができる。
材の製造方法においては、冷間にて熱電材料粉末2をシ
ース3に充填密封し、これを必要ならば所定の形状とな
るように冷間成形し、これによって形成されたシース3
付きの棒材4を、その後、所要の焼結温度まで昇温し、
熱処理にて同棒材4に焼結を行い焼結体(2)を得るこ
とができる。
ジング、(b)ロール圧延、(c)ドローイングの冷間
成形を行うことができる。なお、図3において、4は棒
材、61はダイス、7はビレット、8はカムフォロア、9
は圧延ロール、10は穴型、11はチェーンコンベア、12は
キャリッジ、13はフック、14はチャックである。
ける成形が必要でない場合の焼結体製造方法であるた
め、成形工法に自由度があり、被成形体(被焼結体
(2))の取り扱いが容易であって、スウェージング・
ロール圧延・ドローイング成形のような、多段成形法に
有効である。
3の材料として、昇温する焼結過程における所要の温度
範囲で被焼結体(2)の線膨張率よりも低い線膨張率の
材料を選択利用すると、線膨張差によって、シース3が
被焼結体(2)に対し圧縮力を与えた状態で焼結(加圧
焼結)が行われるため、焼結体(2)の相対密度を向上
させることができる。すなわち、焼結過程における拘束
膨張の際に、被焼結体(2)が高密度化されるものであ
る。
膨張率よりも低い線膨張率の材料として選択されるの
は、鉄或いはインバーである。又、該実施方法により作
製された焼結体(2)を、図5に、断面写真付特性説明
図として示す。なお、ここにおける成形工法はスウェー
ジング加工である。
3の材料として、昇温する焼結過程における所要の温度
範囲で被焼結体(2)の線膨張率よりも高い線膨張率の
材料を選択利用すると、線膨張差によって、シース3が
被焼結体(2)に対し引張力を与えた状態で焼結が行わ
れるため、焼結体(2)の相対密度を低減させることが
できる。すなわち、焼結過程における拘束膨張の際に、
被焼結体(2)が低密度化されるものである。
膨張率よりも高い線膨張率の材料として選択されるの
は、アルミニウムである。又、該実施方法により作製さ
れた焼結体(2)を、図7に、断面写真付特性説明図と
して示す。なお、ここにおける成形工法はスウェージン
グ加工である。
材の製造方法においては、冷間もしくは温間にて熱電素
子材料粉末2をシース3に充填密封し、これを所要の焼
結温度よりも高い温度で短期に所定の形状に熱間成形
し、これによって形成されたシース付きの棒材4を、そ
の後に、所要の焼結温度まで降温し熱処理にて同棒材4
に焼結を行い焼結体(2)を得ることができる。
成形することにより、加工時の変形抵抗が減少するた
め、短期に所定の形状に成形することができ、図8に示
す、静水圧押出成形のような、一段成形法に有効であ
る。なお、図8において、6はダイ、7はビレット、16
はコンテナ、17はヒータ、18はステム、19はシールピス
トン、20は圧縮媒体である。
3の材料として、降温する焼結過程における所要の温度
範囲で被焼結体(2)の線膨張率よりも低い線膨張率の
材料を選択利用すると、線膨張差によって、シース3が
被焼結体(2)に対し引張力を与えた状態で焼結が行わ
れるため、焼結体(2)の相対密度を低減させることが
できる。すなわち、焼結過程における拘束膨張の際に、
被焼結体(2)が低密度化されるものである。なお、こ
こで、被焼結体(2)の線膨張率よりも低い線膨張率の
材料として選択されるのは、鉄或いはインバーである。
ス3の材料として、降温する焼結過程における所要の温
度範囲で被焼結体(2)の線膨張率よりも高い線膨張率
の材料を選択利用すると、線膨張差によって、シース3
が被焼結体(2)に対し圧縮力を与えた状態で焼結(加
圧焼結)が行われるため、焼結体(2)の相対密度を向
上させることができる。すなわち、焼結過程における拘
束膨張の際に、被焼結体(2)が高密度化されるもので
ある。なお、ここで、被焼結体(2)の線膨張率よりも
高い線膨張率の材料として選択されるのは、アルミニウ
ムである。
材の製造方法においては、図11に示す如く、(a)冷
間成形の場合、(b)熱間成形の場合、或いは、成形を
行わない場合のいずれの場合でも、所要の温度範囲で被
焼結体(2)の線膨張率と同じ線膨張率の材料を選択利
用すると、線膨張差が生じないため、成形時(成形を行
わない場合は充填時)の被焼結体(2)(グリーン材)
と同等の相対密度を持つ焼結体(2)を得ることができ
る。
実施形態を示し、該実施形態の熱電素子チップ作製用形
材の製造方法においては、結晶性熱電素子材料インゴッ
ト1を粉砕して得られた熱電素子材料粉末2を棒状に成
形加工し、これに適切な熱処理条件下で仮焼結を行って
仮焼結体5を得、該仮焼結体5をシース3に充填密封し
てシース3付きの棒材4を形成し、該棒材4に本焼結を
行った後、同シース3を除去して、熱電素子チップ作製
用形材Aが得られるものである。
度範囲で仮焼結体5の線膨張率よりも低い線膨張率の材
料でなるシース3を使用し、該シース3に同仮焼結体5
を隙間なく充填密封してシース3付きの棒材4を形成
し、該棒材4を所要の焼結温度まで昇温して同棒材4に
前記本焼結を行うものである。
作製用形材の製造方法によると、図13に示す如く、線
膨張差によって、シース3が仮焼結体5に対し圧縮力を
与えた状態で本焼結(加圧焼結)が行われるため、すな
わち、本焼結過程における拘束膨張の際に、仮焼結体5
が高密度化されるため、高密度化のためのHIP処理を
行うことなく容易に、焼結体(5)の相対密度を向上さ
せることができる。
い線膨張率の材料として選択されるのは、鉄或いはイン
バーである。又、図14に、該実施方法により作製され
た焼結体(5)の特性変化を示し、同焼結体(5)を、
図15に、断面写真付特性説明図として示す。なお、こ
の場合の成形工法はスウェージング加工で、シース3の
材料としては鉄が選択されたものであり、シース3の材
料としてアルミニウムを選択したものやHIP処理を行
ったものとの対比によって、焼結体(5)の特性変化を
示している。
電素子チップ作製用形材の製造方法によると、シースの
材料選択によって焼結体の相対密度を容易に制御するこ
とができ、成形加工条件が変化した場合でも、熱電素子
チップの熱電・機械的特性を能動的に制御することがで
きる。
製用形材の製造方法においては、特に、成形工法に自由
度があり、被成形体の取り扱いが容易であって、スウェ
ージング・ロール圧延・ドローイング成形のような多段
成形法に有効である。
製用形材の製造方法においては、特に、被焼結体に対し
圧縮力を与えた状態で焼結が行われて、焼結体の相対密
度を向上させることができる。
製用形材の製造方法においては、特に、被焼結体に対し
引張力を与えた状態で焼結が行われて、焼結体の相対密
度を低減させることができる。
製用形材の製造方法によると、シースの材料選択によっ
て焼結体の相対密度を容易に制御することができ、成形
加工条件が変化した場合でも、熱電素子チップの熱電・
機械的特性を能動的に制御することができ、特に、加工
時の変形抵抗が減少し、短期に所定の形状に成形するこ
とができ、静水圧押出成形のような一段成形法に有効で
ある。
製用形材の製造方法においては、特に、被焼結体に対し
引張力を与えた状態で焼結が行われて、焼結体の相対密
度を低減させることができる。
製用形材の製造方法においては、特に、被焼結体に対し
圧縮力を与えた状態で焼結が行われて、焼結体の相対密
度を向上させることができる。
製用形材の製造方法によると、シースが仮焼結体に対し
圧縮力を与えた状態で本焼結が行われて、高密度化のた
めのHIP処理等を行うことなく容易に、焼結体の相対
密度を向上させることができる。
用形材の製造方法を示す(a)は全体工程図、(b)は
シース充填工程における概略斜視図、(c)は成形加工
工程における概略斜視図。
るシース付きの棒材を示す要部斜視図。
る各別の冷間成形法を例示する(a)(b)は概略斜視
図、(c)は概略側面図。
実施方法における棒材の温度変化に伴う変位状態を示す
概略断面図。
写真付特性説明図。
の実施方法における棒材の温度変化に伴う変位状態を示
す概略断面図。
写真付特性説明図。
る熱間成形法の一例を示す概略側面図。
に別の実施方法における棒材の温度変化に伴う変位状態
を示す概略断面図。
更に別の実施方法における棒材の温度変化に伴う変位状
態を示す概略断面図。
(a)(b)各々異なる更に別の実施方法における棒材
の温度変化に伴う変位状態を示す概略断面図。
作製用形材の製造方法を示す全体工程図。
一実施方法における棒材の温度変化に伴う変位状態を示
す概略断面図。
化を示す説明図。
面写真付特性説明図。
Claims (7)
- 【請求項1】 熱電素子材料粉末をシースに充填密封し
てシース付きの棒材を形成し、該棒材に焼結を行った
後、同シースを除去する熱電素子チップ作製用形材の製
造方法において、線膨張率の異なった材料でなるシース
の同材料選択によって、熱電素子材料が焼結される際に
該被焼結体に対し前記シースによりこれとの間で相対的
に加わる外力を変化調整することで、同熱電素子材料が
焼結された焼結体の機械的特性を制御する熱電素子チッ
プ作製用形材の製造方法であり、冷間にて熱電材料粉末
をシースに充填密封してシース付きの棒材を形成し、そ
の後、所要の焼結温度まで昇温して同棒材に焼結を行う
ことを特徴とする熱電素子チップ作製用形材の製造方
法。 - 【請求項2】 シースの材料として、昇温する焼結過程
における温度範囲で被焼結体の線膨張率よりも低い線膨
張率の材料を選択することを特徴とする請求項1記載の
熱電素子チップ作製用形材の製造方法。 - 【請求項3】 シースの材料として、昇温する焼結過程
における温度範囲で被焼結体の線膨張率よりも高い線膨
張率の材料を選択することを特徴とする請求項1記載の
熱電素子チップ作製用形材の製造方法。 - 【請求項4】 熱電素子材料粉末をシースに充填密封し
てシース付きの棒材を形成し、該棒材に焼結を行った
後、同シースを除去する熱電素子チップ作製用形材の製
造方法において、線膨張率の異なった材料でなるシース
の同材料選択によって、熱電素子材料が焼結される際に
該被焼結体に対し前記シースによりこれとの間で相対的
に加わる外力を変化調整することで、同熱電素子材料が
焼結された焼結体の機械的特性を制御する熱電素子チッ
プ作製用形材の製造方法であり、熱電素子材料粉末をシ
ースに充填密封し、これを所要の焼結温度よりも高い温
度で熱間成形してシース付きの棒材を形成し、その後
に、所要の焼結温度まで降温して同棒材に焼結を行うこ
とを特徴とする熱電素子チップ作製用形材の製造方法。 - 【請求項5】 シースの材料として、降温する焼結過程
における温度範囲で被焼結体の線膨張率よりも低い線膨
張率の材料を選択することを特徴とする請求項4記載の
熱電素子チップ作製用形材の製造方法。 - 【請求項6】 シースの材料として、降温する焼結過程
における温度範囲で被焼結体の線膨張率よりも高い線膨
張率の材料を選択することを特徴とする請求項4記載の
熱電素子チップ作製用形材の製造方法。 - 【請求項7】 熱電素子材料粉末を棒状に成形し、これ
に仮焼結を行って仮焼結体を得、該仮焼結体をシースに
充填密封してシース付きの棒材を形成し、該棒材に本焼
結を行った後、同シースを除去する熱電素子チップ作製
用形材の製造方法において、本焼結過程における温度範
囲で仮焼結体の線膨張率よりも低い線膨張率の材料でな
るシースを使用し、該シースに同仮焼結体を隙間なく充
填密封してシース付きの棒材を形成し、該棒材を所要の
焼結温度まで昇温して同棒材に前記本焼結を行うことを
特徴とする熱電素子チップ作製用形材の製造方法。
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