JP3524452B2 - 薬液注入装置の逆流規制構造および逆流規制ユニット - Google Patents

薬液注入装置の逆流規制構造および逆流規制ユニット

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JP3524452B2 JP32943999A JP32943999A JP3524452B2 JP 3524452 B2 JP3524452 B2 JP 3524452B2 JP 32943999 A JP32943999 A JP 32943999A JP 32943999 A JP32943999 A JP 32943999A JP 3524452 B2 JP3524452 B2 JP 3524452B2
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    • A61M5/142Pressure infusion, e.g. using pumps
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    • A61M39/22Valves or arrangement of valves
    • A61M39/24Check- or non-return valves

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬分野で用いら
れる、特に薬液の装填操作が容易な薬液注入装置の逆流
規制構造および逆流規制ユニットに関するものでる。
【0002】
【従来の技術】従来、図14に示すような薬液注入装置
100が知られている。この薬液注入装置100は、注
入用の薬液が装填される薬液貯留容器110と、この薬
液貯留容器110の一端(図14の右端)の開口部に設
けられた弁構造120と、開口部を閉止する蓋体130
とを備えて構成されている。
【0003】上記薬液貯留容器110は、内部に正逆摺
接移動するピストン111を有しているとともに、右端
に蓋体130が被せられる、薬液貯留容器110より小
径の接続筒112が設けられ、この接続筒112内に上
記弁構造120が装着されている。蓋体130は、接続
筒112に抜け止め状態で外嵌される蓋本体131と、
この蓋本体131の右端部に外方に向かって突設され
た、蓋本体131より小径の入口管132とからなって
いる。入口管132は、補給用の薬液を入れるシリンダ
と、このシリンダ内の薬液を押し出すピストンを備えた
注入器200の注入筒210を差し込むためのものであ
る。
【0004】また、薬液貯留容器110の右端面には、
薬液貯留容器110内の薬液を吐出するための吐出管1
13が突設されている。この吐出管113は、導出管1
14が接続されるものであり、薬液貯留容器110内の
薬液は、図略の機構によるピストン111の右への移動
によって吐出管113から吐出され、導出管114を通
って流量調節手段およびカテーテルを介して人体に注入
される。
【0005】上記弁構造120は、外周面が接続筒11
2の内周面に摺接状態で接続筒112内に嵌挿される支
持筒121と、この支持筒121に同心で嵌挿されるゴ
ム状弾性材料製の弁125とからなっている。上記支持
筒121は、中心線位置に配された、弁125が外嵌さ
れる支持棒122を有している。この支持棒122の外
周面から複数本の棒状のストッパ123が放射状に突設
され、これらの先端部が支持筒121の内周面に固定さ
れ、これによって支持棒122が支持筒121の中心線
位置に配設された状態になっている。
【0006】また、上記接続筒112の基端側内周面に
は環状突片115が突設され、この環状突片115によ
って支持筒121の薬液貯留容器110内への嵌まり込
みが阻止されるようになっている。
【0007】上記弁125は、支持筒121の内径より
若干小径の筒状の弁本体126と、この弁本体126の
先端部(図14の右方)に形成された中実で円錐台状の
円錐弁体127とからなっている。上記弁本体126の
外周面には周方向に等ピッチで複数本の軸心方向に延び
る突条128が突設され、これら突条128間に薬液通
路300が形成されている。
【0008】上記円錐弁体127は、蓋体130が接続
筒112に装着された状態で、その蓋本体131と入口
管132との境界部分の内周面に形成された円錐形斜面
133に当接するように立体形状が設定されている。こ
れによって薬液貯留容器110内に存在する弁構造12
0を通した漏洩が確実に防止されるようになっている。
また、円錐弁体127の頂部(図14の右端部)には薬
液の通る径方向に横断した切込み溝127aが設けられ
ている。
【0009】かかる構造の薬液注入装置100によれ
ば、薬液貯留容器110内に薬液を充填するに際し、ま
ず、図14の(イ)に示すように、薬液の装填された注
入器200の注入筒210を入口管132に差し込んで
注入筒210の先端で円錐弁体127の頂部を押圧す
る。そうすると、ゴム状弾性体からなる弁125は弾性
変形して、図14の(ロ)に示すように、円錐弁体12
7の頂部が入口管132内から蓋本体131内に移行
し、これによって弁構造120に太線矢印で示すような
薬液流路300が形成される。この状態で注入器200
のピストン220をシリンダ230内に向けて押圧する
ことにより、シリンダ230内の薬液が注入筒210、
円錐弁体127の切込み溝127a、および弁本体12
6の外周面と支持筒121の内周面との間の隙間によっ
て形成された薬液流路300を通って薬液貯留容器11
0内に注入される。この注入によってピストン111は
後退(左方に移動)する。
【0010】そして、薬液の薬液貯留容器110内への
注入が完了すると、注入器200の注入筒210を入口
管132から引き抜く。そうすると、弾性変形していた
弁125は伸長して元に復元し、図14の(イ)に示す
ように、再度円錐弁体127が蓋体130の円錐形斜面
133に当接して蓋体130の開口を閉止するため、一
旦薬液貯留容器110内に充填された薬液は、入口管1
32を通って外部に漏洩することはない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の薬液注入装置100にあっては、注入器200
からの薬液貯留容器110への注入を途中で中断するよ
うな場合や、注入が完了したときには注入筒210が入
口管132から引き抜かれるが、このとき急に注入筒2
10を引き抜くと、図14の(ロ)に示すように、弾性
変形して縮長していた弁125が元の長さに復元するま
での間に薬液流路300に位置している薬液が入口管1
32の円錐形斜面133と円錐弁体127との隙間を通
って外部に向けて逆流することがあるという不都合が存
在する。
【0012】かかる不都合を解消するためには、ピスト
ン220を押圧しながらシリンダ230を手前(図14
の右方)に引いて注入筒210を緩やかに入口管132
から引き抜くという非常に困難な作業を行わなければな
らず、現実的ではない。
【0013】また、薬液の注入中に注入器200のピス
トン220に対する押圧力を弛めると、薬液貯留容器1
10内の圧力によって薬液貯留容器110に一旦注入さ
れた薬液が切込み溝127aを通ってシリンダ230内
に逆流するため、必要に応じて薬液貯留容器110から
薬液を逆流させること(つまり薬液を注入器200側に
戻すこと)が可能であるが、その反面、注入中は注入器
200のピストン220を常に押圧していなければなら
ず、面倒であるという問題点も存在する。
【0014】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、注入器からの薬液の注入操
作の容易性を確保した上で、注入の中断や停止操作、さ
らには一旦注入された薬液の抜き出し操作を液漏れのな
い状態で容易に行い得る薬液注入装置の逆流規制構造お
よび逆流規制ユニットを提供することを目的としてい
る。
【0015】また、本発明は、一旦注入された薬液の抜
き出し操作を選択的に阻止することも可能な薬液注入装
置の逆流規制構造および逆流規制ユニットを提供するこ
とを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
逆流規制構造は、貯留容器内に充填された薬液を患者へ
の注入用として使用する薬液注入装置の薬液充填口に設
けられ、所定の入口管を介して薬液充填口から充填した
薬液の上記入口管からの逆流を防止する機能を有する薬
液注入装置の逆流規制構造であって、上記薬液充填口
に、充填された薬液の逆流を阻止する第1弁を有する逆
止弁体が設けられ、充填される薬液が第1弁を介して貯
留容器内に導入されるようになっているとともに、この
逆止弁体にさらに第2弁が設けられ、この第2弁は、逆
止弁体を境にして貯留容器と反対側が負圧に設定された
ときに、上記貯留容器内に充填された薬液の圧力と上記
反対側の負圧になった圧力との圧力差の増大で開くこと
により、貯留容器内の薬液を上記入口管を介して逆流さ
せるように構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0017】この逆流規制構造によれば、薬液を所定の
圧入治具を用いて薬液装填口から貯留容器内に圧入する
ことにより、薬液は、薬液装填口に装着された逆止弁体
の第1弁を通して貯留容器内に充填され、一旦充填され
ると逆止弁体の第1および第2弁によって逆流が阻止さ
れる。そして、逆止弁体の薬液貯留容器と反対側を負圧
にすれば、第2弁を介して一旦貯留容器に充填された薬
液が逆流し、これによって貯留容器内の薬液が薬液充填
口を通して排出される。
【0018】このように、貯留容器に薬液を充填すると
きには逆止弁体によって薬液の逆流が確実に防止され、
薬液充填作業が容易に行われる一方、過充填等によって
一旦充填された薬液を抜き出すときには、所定の吸引治
具を用いて逆止弁体の薬液貯留容器と反対側を負圧にす
ればよく、貯留容器への定量充填操作を行う上で有効で
ある。
【0019】本発明の請求項2記載の逆流規制構造は、
請求項1記載の逆流規制構造において、上記逆止弁体は
筒状の弁本体を有し、上記第1弁は、上記弁本体に設け
られた、先端に切り込みを有する嘴状逆止弁によって形
成され、上記第2弁は、上記弁本体の周面に全周に亘っ
て突設された環状弁によって形成され、上記嘴状逆止弁
が上記薬液充填口に嵌め込まれた状態で上記環状弁が薬
液充填口の周縁部に当接するように寸法設定され、上記
環状弁は、逆止弁体を境にして貯留容器と反対側が負圧
に圧力設定されたときに、上記貯留容器内に充填された
薬液の圧力と上記反対側の負圧になった圧力との圧力差
の増大で弾性変形して薬液充填口の周縁部との間に隙間
が形成されるように構成されていることを特徴とするも
のである。
【0020】この逆流規制構造によれば、所定の圧入治
具を用いて薬液を貯留容器内に圧入することにより、薬
液は嘴状逆止弁の先端の切り込みから貯留容器内に導入
されるが、一旦導入された薬液は、嘴状逆止弁および薬
液充填口の周縁部に密着した環状弁によって逆流が阻止
される。そして、所定の吸引治具によって環状弁の薬液
貯留容器と反対側を負圧にすることにより、環状弁は弾
性変形して薬液充填口の周縁部との間に隙間が形成され
るため、この隙間を通って一旦充填された薬液が抜き出
される。
【0021】このように、嘴状逆止弁と環状弁とからな
る逆止弁体を採用することにより、充填時には薬液の逆
流を阻止する一方、過充填された薬液を抜き出すときに
はこの逆止弁体を介して抜き出すことが可能な、二律背
反的な逆流規制構造を簡単なものにすることができる。
【0022】本発明の請求項3記載の逆流規制構造は、
請求項2記載の逆流規制構造において、上記逆止弁体
は、嘴状逆止弁と反対側の弁本体の端部に環状弁から離
間して形成された、環状弁より径寸法の大きいフランジ
を有している一方、上記薬液充填口には、環状弁が嵌挿
される大内径部が設けられ、この大内径部は、奥部に環
状弁が当接する環状段差縁部を有しているとともに、入
口側周縁部に上記フランジの内方側面が当接するように
長さ寸法が設定され、フランジには、大内径部の内周面
と弁本体の外周面との間に形成された環状流通路に連通
する流通孔が穿設され、上記薬液充填口には、上記流通
孔が閉止されない状態で上記フランジを薬液充填口に押
し付ける、中心部に薬液流通用の入口管を備えた蓋体が
装着されていることを特徴とするものである。
【0023】この逆流規制構造によれば、入口管から注
入された薬液は、弁本体内を通って環状弁により逆流が
防止された状態で嘴状逆止弁から貯留容器内に導入され
る一方、所定の吸引治具を用いて入口管内を負圧にする
と、環状段差縁部に当接していた環状弁が負圧により弾
性変形してその外周面と大内径部の内周面との間に隙間
が形成されるため、貯留容器内の薬液はこの隙間を通
り、大内径部の内周面と弁本体の外周面との間に形成さ
れた環状流通路を介してフランジの流通孔から外部に導
出される。
【0024】このように弁本体に環状弁と離間したフラ
ンジを設けることにより、フランジと環状弁との間に環
状弁の弾性変形を吸収し得る空間が形成されるため、入
口管側を負圧にした状態での環状弁の弾性変形で環状流
通路に向かう逆流用の通路が確保され、貯留容器内の薬
液が確実に逆流する。
【0025】本発明の請求項4記載の逆流規制構造は、
請求項2記載の逆流規制構造において、上記薬液充填口
には、環状弁が嵌挿される大内径部が設けられるととも
に、この大内径部の奥部に環状弁が当接する環状段差縁
部が形成されており、上記大内径部に環状弁が上記環状
段差縁部に当接するように弁本体を押し付ける、軸心位
置に薬液注入孔の穿設された押付け部材が内嵌され、こ
の押付け部材は、弁本体の端部に当接する上記大内径部
より小径の環状押付け片と、外径寸法が大内径部に摺接
状態で嵌入し得るように径設定された栓部材とからな
り、上記押付け部材には、上記環状押付け片の外周面と
大内径部の内周面との間に形成された環状流通路と上記
薬液注入孔とを連通する流通孔が穿設され、上記薬液充
填口には、上記薬液注入孔が閉止されない状態で上記環
状押付け片を弁本体に押し付ける、中心部に薬液流通用
の流通孔を備えた蓋体が装着されていることを特徴とす
るものである。
【0026】この逆流規制構造によれば、入口管から注
入された薬液は、弁本体内を通って逆流が防止された状
態で嘴状逆止弁から貯留容器内に導入される一方、所定
の吸引治具を用いて入口管内を負圧にすると、環状段差
縁部に当接していた環状弁が負圧により弾性変形してそ
の外周面と大内径部の内周面との間に隙間が形成される
ため、貯留容器内の薬液はこの隙間を通り、押付け部材
と大内径部との間に形成された環状流通路を介して押付
け部材の流通孔および薬液注入孔を通って外部に導出さ
れる。
【0027】このように弁本体の環状弁が設けられた位
置を押付け部材で押し付けるようにすることで、押付け
部材の外周面と大内径部の内周面との間に環状弁の弾性
変形を吸収し得る空間が形成されるため、入口管側を負
圧にした状態での環状弁の弾性変形で環状流通路に向か
う逆流用の通路が確保され、貯留容器内の薬液が確実に
逆流する。また、弁本体にフランジを設ける必要がなく
なるため、その分消耗品である逆止弁体は構造が簡単に
なり、材料コストおよび製造コストの低減化が実現して
安価になる。
【0028】請求項5記載の逆流規制構造は、請求項1
乃至4のいずれかに記載の逆流規制構造において、上記
薬液装填口には、第2弁を介した薬液の逆流を阻止する
逆流阻止部材が着脱自在に装着されていることを特徴と
するものである。
【0029】この逆流規制構造によれば、逆止弁体を境
にして薬液貯留容器の反対側が吸引処置によって薬液貯
留容器内より低圧にされても、逆流阻止部材によって第
2弁の変形が阻止されるため、薬液の逆流が確実に防止
される。
【0030】請求項6記載の逆流規制ユニットは、患者
への薬液注入用の薬液流路に内装される逆流規制ユニッ
トであって、入口側から順次大内径部および小内径部を
備えて上記薬液流路の内周面に密着状態で嵌挿される支
持筒と、この支持筒内に先端側から装着される逆止弁体
とからなり、上記逆止弁体は、上記大内径部に装着され
る筒状の弁本体と、この弁本体に設けられた上記小内径
部に嵌挿される嘴状逆止弁と、上記弁本体の周面に全周
に亘って突設された、外径寸法が小内径部より大きい環
状弁とによって構成され、上記嘴状逆止弁には、薬液の
順流によってのみ開口する切り込みが形成され、上記環
状弁は、上記嘴状逆止弁が上記小内径部に嵌め込まれた
状態で小内径部と大内径部との間に形成された環状段差
縁部に当接するように形状設定されているとともに、逆
止弁体を境にして患者側と反対側が負圧に圧力設定され
たときに、上記貯留容器内に充填された薬液の圧力と上
記反対側の負圧になった圧力との圧力差の増大で弾性変
形して薬液充填口の周縁部との間に隙間が形成されるよ
うに構成されていることを特徴とするものである。
【0031】この発明によれば、請求項1〜4に記載の
逆流規制構造と同様の作用が得られる他、逆流規制ユニ
ットを薬液の流路に設けることにより、逆流規制ユニッ
トを薬液流路の適宜の位置に介設し得るようになるた
め、それを例えばカテーテルの上流位置に設けた場合に
は、患者の近傍位置で病状を目視確認しながら薬液の注
入操作を調節することができるようになるなど、ユニッ
ト化することによって薬液防止構造をより汎用性および
臨場性に富んだものにすることができる。
【0032】請求項7記載の逆流規制ユニットは、請求
項6記載の逆流規制ユニットにおいて、上記支持筒に
は、環状弁を介した薬液の逆流を阻止する逆流阻止部材
が着脱自在に装着されていることを特徴とするものであ
る。
【0033】この逆流規制ユニットによれば、逆止弁体
を境にして薬液貯留容器の反対側が吸引処置によって薬
液貯留容器内より低圧にされても、逆流阻止部材によっ
て環状弁の変形が阻止されるため、薬液の逆流が確実に
防止される。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の逆流規制構造が
適用される薬液注入装置の一実施形態を示す説明図であ
る。この図に示すように、薬液注入装置1は、透明な合
成樹脂材料で形成された薬液貯留容器2と、この薬液貯
留容器2の基端側(図1の左方)に接続されたポンプ部
3と、薬液貯留容器2の縁端側に内装された逆流規制構
造4とからなる基本構成を有している。上記薬液貯留容
器2は、円筒状の貯留容器本体21と、外周面がこの貯
留容器本体21内でその内周面と摺接しながら前後動す
る第1ピストン22と、貯留容器本体21の先端面に貯
留容器本体21と同心で突設された接続筒23とからな
っている。
【0035】上記接続筒23には、逆流規制構造4の一
部である、後に詳述する蓋体43が密着状態で外嵌され
ているとともに、この蓋体43に普段はキャップ45が
着脱自在に装着されている。このキャップ45は、薬液
貯留容器2内に薬液を充填するときには外される。ま
た、貯留容器本体21の基端面には吐出管26が突設さ
れ、薬液貯留容器2内に充填された薬液は、ポンプ部3
の駆動による第1ピストン22の右方への移動によって
吐出管26を通って所定の流量調節機構10に向けて導
出され、ここでの流量調節の後にカテーテル11を介し
て患者の体内に注入されるようになっている。
【0036】上記貯留容器本体21の基端側には、外径
寸法が貯留容器本体21より若干大きい装着部25が一
体に形成され、この装着部25にポンプ部3の先端部が
内嵌されて所定の係止構造によって係止されることによ
り、ポンプ部3が薬液貯留容器2に固定されるようにな
っている。
【0037】上記ポンプ部3は、円筒状のポンプ本体3
1と、このポンプ本体31に摺接状態で前後動可能に内
装された第2ピストン32とを備えて構成されている。
この第2ピストン32と上記第1ピストン22とはピス
トンロッド27によって互いに連結されている。また、
ポンプ本体31の先端開口には端壁33が設けられ、上
記ピストンロッド27はこの端壁33に摺接状態で貫通
されている。かかる端壁33と第2ピストン32との間
のポンプ本体31内に減圧室34が形成されている。
【0038】従って、流量調節機構10を閉止した状態
で接続筒23の逆流規制構造4を介して薬液を薬液貯留
容器2内に注入すると、この注入圧によって第1ピスト
ン22が左方に向けて移動して薬液貯留容器2内に薬液
が充填されるとともに、ピストンロッド27を介して第
2ピストン32も左方に移動し、これによってポンプ部
3の減圧室34内の真空度が順次高くなる。なお、薬液
貯留容器2内に一旦注入された薬液は、逆流規制構造4
によって後に詳述するように接続筒23から逆流するこ
とはない。
【0039】この状態で流量調節機構10を開通する
と、減圧室34の真空度が高くなっていることによって
第2ピストン32がポンプ本体31内を右側に向けて移
動し、これによる第1ピストン22の右側への移動によ
って薬液貯留容器2内の薬液が吐出管26を介して導出
され、流量調節機構10で流量調節された後にカテーテ
ル11を介して患者の体内に注入されることになる。
【0040】図2は、本発明に係る逆流規制構造の第1
実施形態を示す一部切欠き分解斜視図であり、図3は、
その組立て斜視図である。また、図4は、図3のA−A
線断面図である。これらの図に示すように、逆流規制構
造4は、接続筒23に嵌挿される支持筒41と、この支
持筒41に装着される逆止弁体42と、接続筒23に密
着状態で外嵌される蓋体43とからなっている。
【0041】上記支持筒41は、外径寸法が接続筒23
の内径寸法より僅かに小さく寸法設定され、これによっ
て摺接状態で接続筒23内に嵌挿されるようになってい
る。かかる支持筒41には、先端側(図2の左方)から
基端側に向けて所定内径寸法に設定された小内径部41
aと、この小内径部41aの基端側に形成された小内径
部41aより内径寸法が大きい大内径部41bとが設け
られている。
【0042】上記小内径部41aの先端側には、周方向
に等ピッチで内周面から中心に向かって突設された前後
方向に延びる複数個のリブ41cが突設されている。こ
のリブ41cによって支持筒41が強度的に丈夫なもの
になっている。
【0043】また、大内径部41bの先端側(図2の左
方)には、支持筒41内で逆止弁体42を支持するため
の断面形状が円弧状の環状円弧縁部(環状段差縁部)4
1d(図4)が形成されている。かかる支持筒41は、
長さ寸法が接続筒23と略同一に寸法設定されている一
方、接続筒23の根本部分には外周面から中心に向かっ
て突設された環状突片23aが突設され、接続筒23に
嵌挿された支持筒41は、この環状突片23aによって
それ以上の没入が阻止されるようになっている。また接
続筒23の根本部分外周面には、蓋体43を抜け止めす
るための環状溝23bが凹設されている。
【0044】上記逆止弁体42は、本実施形態において
は、ゴム状弾性材料であるシリコンゴムが採用されてい
る。かかる逆止弁体42は、支持筒41の小内径部41
aの内径寸法と略同一の外径寸法を備えた円筒状の弁本
体42aと、この弁本体42aの先端側(図2〜図4の
左方)で全周に亘って径方向に環状に膨出された環状弁
(第2弁)42bと、この環状弁42bの先端側に延設
された嘴状逆止弁(第1弁)42cと、弁本体42aの
基端側(図2〜図4の右方)に形成された、接続筒23
の外径寸法より若干小さい外径寸法を有するフランジ4
2dとからなっている。
【0045】上記環状弁42bは、断面形状が環状円弧
縁部41dの曲率と等しい曲率を備えた円弧状に形状設
定され、これによって逆止弁体42を支持筒41内に嵌
挿した状態で、図4に示すように、環状弁42bの外周
面が環状円弧縁部41dの周面に密着当接し、支持筒4
1の小内径部41aと大内径部41bとの間の流通状態
が遮断されるようになっている。
【0046】また、逆止弁体42は、弁本体42aと環
状弁42bとを合わせた長さ寸法が大内径部41bの前
後方向の長さ寸法と等しく寸法設定されている。従っ
て、逆止弁体42を支持筒41に嵌挿した状態で、フラ
ンジ42dが支持筒41の入口側の縁部に当止すること
になる。
【0047】上記嘴状逆止弁42cは、鳥の嘴のように
先窄みに形成されている。この嘴状逆止弁42cには先
端面を横断した切り込み420cが形成され、上流側
(図2〜図4の右方)から逆止弁体42内に導入された
薬液はこの切り込み420cを押し開いて薬液貯留容器
2内に向けて供給されるのに対し、薬液貯留容器2内の
薬液は切り込み420cを押し広げることができず、こ
れによって薬液貯留容器2内の薬液の逆流が阻止される
ようになっている。
【0048】上記フランジ42dは、周方向に等ピッチ
で穿設された複数の流通孔420dを有している。これ
らの流通孔420dは、弁本体42a外周面より径方向
に若干外側の位置に穿設され、これによって逆止弁体4
2を支持筒41に嵌挿した状態で、図4に示すように、
流通孔420dを大内径部41bの内周面と弁本体42
aの外周面との間に形成された環状流通路44に連通さ
せるようにしている。
【0049】このような逆止弁体42は、支持筒41に
装着された状態で、蓋体43が支持筒41に被せられる
ことによって抜け止めされるようになっている。そし
て、蓋体43は、上記接続筒23に摺接状態で外嵌され
る円筒状の蓋体本体43aと、この蓋体本体43aの上
流端(図2〜図4の右方)に突設された入口管43bと
からなっている。入口管43bは、内径寸法が上流側
(図2〜図4の右方)から下流側にかけて先細りに形成
されている。
【0050】蓋体本体43aの内周面には、上記接続筒
23の環状溝23bに対応した位置に、環状溝23bに
嵌まり込む複数個の係止突片430aが周方向に等ピッ
チで突設されている。そして、蓋体43は、それを接続
筒23に外嵌することにより、上記係止突片430aが
環状溝23bに嵌まり込んで係止され、抜け止めされる
ようになっている。
【0051】また、上記蓋体本体43aと入口管43b
との間には環状端壁43cが介設されている。この環状
端壁43cは、内面側の隅部に蓋体本体43aの内周面
に沿うように全周に亘って突設された環状突条43dを
有している。この環状突条43dの内径寸法は支持筒4
1の大内径部41bの内径寸法と略同一に寸法設定され
ている。また、蓋体43は、それを接続筒23に外嵌し
た状態で環状突条43dが逆止弁体42のフランジ42
dの周縁部を押圧するように寸法設定されている。そし
て、蓋体43が接続筒23に装着された状態で、弁本体
42aの外周面と大内径部41bの内周面との間に薬液
を通す環状流路44(図4)が形成されている。この環
状流路44は、薬液貯留容器2内の薬液を逆止弁体42
を介して逆流させるときに利用されるものである。
【0052】そして、本発明においては、逆止弁体42
は、環状弁42bが支持筒41の環状円弧縁部41dに
押圧当接された状態で、一旦薬液貯留容器2内に充填さ
れた薬液の圧力によっては弾性変形しないが、環状流路
44内が負圧になるように吸引力が作用した状態では圧
力差が増大することによって吸引側に向けて弾性変形し
得るように適正に弾性力が設定されている。
【0053】従って、内部に逆止弁体42の装着された
支持筒41を接続筒23に嵌め込んだ後、蓋体43を接
続筒23に外嵌することにより形成された薬液逆止構造
4に向けて入口管43bから薬液を加圧導入することに
より、薬液は、逆止弁体42内を通って嘴状逆止弁42
cの切り込み420cを押し開きながら薬液貯留容器2
内に供給されることになる。
【0054】逆に、所定の吸引治具を入口管43bに装
着して吸引すると、流通孔420dを介して支持筒41
内の環状流路44が負圧になり、これによる環状弁42
bの弾性変形によって環状弁42bと環状円弧縁部41
dとの間に隙間が形成され、この隙間を通って薬液貯留
容器2内の薬液が環状流路44に引き入れられ、引き続
き流通孔420dおよび入口管43bを通って系外に排
出されることになる。
【0055】また、上記キャップ45は、接続バンド4
5aを介して蓋体43に付設されており、普段は図3に
示すように、接続筒23に被せられているが、薬液貯留
容器2内に薬液を注入するときに外される。
【0056】図5は、第1実施形態の作用を説明するた
めの説明図であり、(イ)は、注入器からの薬液を薬液
貯留容器2に充填しつつある状態、(ロ)は、一旦薬液
貯留容器2に充填された薬液を抜き出している状態をそ
れぞれ示している。
【0057】まず、薬液貯留容器2に薬液Mを注入する
に際しては、図5の(イ)に示すように、注入器200
の注入筒210を入口管43bに差し込んだ状態でピス
トン220を左方に向けて押圧する。そうすると、ピス
トン220のシリンダ230への没入によってシリンダ
230に装填されていた薬液Mが注入筒210の先端か
ら導出され、図5の(イ)に太線矢印で示すように、逆
止弁体42の弁本体42aおよび嘴状逆止弁42cを通
り、先端の切り込み420cを押し広げつつ支持筒41
内に排出され、薬液貯留容器2内に注入される。貯留容
器2内に装填された所定量の薬液Mは、注入筒210を
入口管43bから外しても、逆止弁体42による阻止に
よって入口管43b側に逆流することがない。
【0058】ところで、薬液Mの注入作業時に手違いに
よって薬液貯留容器2内に過充填されることがある。こ
のような場合、一旦薬液貯留容器2内に注入された薬液
Mを抜き出さなければならないが、このときには、注入
器200の注入筒210を入口管43bに差し込み、そ
の先端部を入口管43bの内壁面に押し付けた状態で上
記と逆にピストン220を手前(図5の右方)に強く引
く。そうすると、入口管43b内が負圧になることによ
って、環状弁42bが上流側に向かって変位し、これに
よって環状弁42bの外周面と環状円弧縁部41dとの
間に隙間が形成された状態になり、薬液Mは、図5の
(ロ)に示すように、この隙間、環状流路44、および
流通孔420dを通って入口管43b内に吸引され、注
入筒210を通ってシリンダ230内に回収される。
【0059】第1実施形態は、以上詳述したように、逆
流規制構造4を、支持筒41と、逆止弁体42と、蓋体
43とで構成し、逆止弁体42の装着された支持筒41
を接続筒23に内嵌した状態で蓋体43を接続筒23に
外嵌することにより、逆流規制構造4を薬液貯留容器2
の薬液充填口に形成された状態にすることができる。
【0060】そして、逆止弁体42を、弁本体42a
と、この弁本体42aの下流側に連設された環状弁42
bと、この環状弁42bの下流側にさらに延設された嘴
状逆止弁42cと、弁本体42aの上流側に形成された
フランジ42dとから構成するとともに、支持筒41に
は嘴状逆止弁42cが嵌まり込む小内径部41aと、環
状弁42bが当止する環状円弧縁部41dを備えた大内
径部41bとを設けたため、逆止弁体42を支持筒41
内に嵌挿することにより、嘴状逆止弁42cが小内径部
41aに位置した状態になるとともに、環状弁42bが
環状円弧縁部41dに当止してこれらで薬液の逆流規制
作用を得ることができる。
【0061】しかも、環状弁42bは、逆止弁体42の
上流側が負圧に設定されることにより、弾性変形して大
内径部41bの内周面との間に隙間が形成されるように
設定されているため、薬液貯留容器2内に薬液が過充填
された場合など、注入器200の注入筒210を入口管
43bに嵌め込んでピストン220を手前に引くことに
より、薬液貯留容器2内の薬液は環状弁42bを介して
シリンダ230内に回収することが可能になり、薬液貯
留容器2に薬液を定量充填する上での作業性を向上する
ことができる。
【0062】図6は、本発明に係る逆流規制構造の第2
実施形態を示す一部切欠き分解斜視図である。また、図
7は、図6に示す逆流規制構造の断面図であり、(イ)
は逆止弁体が装着される直前の状態、(ロ)は逆止弁体
が装着された状態をそれぞれ示している。
【0063】第2実施形態においては、逆流規制構造5
は、接続筒23に嵌入される支持筒51と、この支持筒
51内に装着される逆止弁体52と、この逆止弁体52
の装着状態を保持するように支持筒51に嵌め込まれる
弁保持筒(押付け部材)53と、第1実施形態の蓋体4
3と略同様に構成された、弁保持筒53の抜け止めを行
う蓋体54とを備えて構成されている。
【0064】上記支持筒51は、先の支持筒41同様に
小内径部51aと大内径部51bとを有している。大内
径部51bには小内径部51aとの境界部分に上記同様
の環状円弧縁部(環状段差縁部)51dが形成されてい
る。また、大内径部51bの入口側の周縁部には全周に
亘って径方向に突設された環状突設条51cが設けられ
ている。この環状突設条51cの外径寸法は、接続筒2
3の外径寸法より僅かに小さく寸法設定され、支持筒5
1を接続筒23に嵌挿した状態でこの環状突設条51c
が支持筒51の周縁に当接し、支持筒51の接続筒23
に対するこれ以上の嵌まり込みが防止されるようになっ
ている。
【0065】上記逆止弁体52は、第1実施形態の逆止
弁体42においてフランジ42dを取り払うとともに、
弁本体42aを短尺に寸法設定することによって形成さ
れている。具体的には、逆止弁体52は、環状の弁本体
52aと、この弁本体52aの外周面の全周に亘って径
方向に膨設された断面視で半円状の環状弁52bと、上
記弁本体52aから支持筒51の方向に延設された嘴状
逆止弁52cとからなっている。嘴状逆止弁52cは、
先の嘴状逆止弁42cと全く同一に構成されている。
【0066】かかる逆止弁体52は、弁本体52aおよ
び環状弁52bの孔心方向の厚み寸法が同一に設定され
ているとともに、フランジ42dをなくしたことで先の
実施形態の逆止弁体42より簡単な構造とされ、これに
よって第2実施形態の逆止弁体52は、製造コストが第
1実施形態の逆止弁体42より安価になっている。
【0067】環状弁52bの外径寸法は、支持筒51の
大内径部51bの内径寸法より僅かに小さく寸法設定さ
れ、逆止弁体52を支持筒51の大内径部51bに奥部
まで嵌め込んだ状態で環状弁52bが環状円弧縁部51
dに当接し、この当接によって薬液貯留容器2内の薬液
逆流が防止されるようになっている。
【0068】上記弁保持筒53は、外径寸法が弁本体5
2aの内径寸法より僅かに大きい嵌入筒53aと、外径
寸法が弁本体の外径寸法と略等しい押圧筒(環状押付け
片)53bと、外径寸法が大内径部51bに摺接状態で
嵌入し得るように径設定された栓筒(栓部材)53c
と、この栓筒53cの基端部に形成されたフランジ53
dと、このフランジ53dから上流側(図6および図7
の右方)に延設された上流筒53eとからなっている。
上記フランジ53dは、外径寸法が上記支持筒51の環
状突設条51cと同一に寸法設定されている。
【0069】また、上記嵌入筒53aには、周方向に等
ピッチで複数個の径方向に延びる挿通孔53fが穿設さ
れている。さらに、環状突設条51cのフランジ53d
に対する対向面には周方向に等ピッチで複数個の係止突
片51eが突設されている一方、フランジ53dには係
止突片51eに対応した係止凹部53gが凹設されてい
る。
【0070】従って、図7の(イ)に示す状態で、逆止
弁体52の嘴状逆止弁52cを支持筒51の小内径部5
1aに嵌め込み、引き続き弁保持筒53の栓筒53cを
支持筒51の大内径部51bに嵌め込むことによって、
図7の(ロ)に示すように、弁本体52aの孔に嵌入筒
53aが嵌入され、かつ、その側面が押圧筒53bに当
接し、さらに係止突片51eが係止凹部53gに嵌まり
込んだ状態で支持筒51内に逆止弁体52および弁保持
筒53が装着されることになる。
【0071】上記蓋体54は、基本的に第1実施形態の
蓋体43と同様のものであり、筒状の蓋体本体54a
と、この蓋体本体54aに接続バンド55aを介して接
続されたキャップ55とによって形成され、蓋体本体5
4aの内周面には環状溝23bに対応して突設された係
止突片54bも有しているが、第1実施形態に設けられ
ているような入口管43bに相当するものは設けられて
おらず、全長に亘って同一径寸法に設定されている。
【0072】その代わり蓋体本体54aの底板54cに
は、入口管43bに代えて操作孔54dが穿設され、こ
の操作孔54dを通して薬液貯留容器2に対する薬液の
注入操作を行うようになっている。かかる蓋体54は、
操作孔54dの孔径が弁保持筒53の上流筒53eの上
流端側外径寸法より大きく寸法設定されているととも
に、長さ方向の内寸法が、接続筒23に環状突設条51
cおよびフランジ53dの各厚みを加えた寸法に設定さ
れている。
【0073】従って、弁保持筒53の栓筒53cが支持
筒51の大内径部51bに嵌挿された状態で接続筒23
に蓋体54を被せることにより、図7の(ロ)に示すよ
うに、蓋体54の底板54cが弁保持筒53のフランジ
53dに当接し、これによって薬液逆止構造5が接続筒
23に抜け止め状態で装着されるようになっている。
【0074】第2実施形態の逆流規制構造5によれば、
上流筒53eを介して栓筒53cに注入器の注入筒を差
し込んで薬液を注入すれば、薬液は図7の(ロ)に太線
矢印で示すように、逆止弁体52の嘴状逆止弁52cの
先端に設けられた切り込みを通って薬液貯留容器2内に
導入される一方、弁保持筒53内を負圧にすると、その
吸引力によって図7の(ロ)に二点鎖線で示すように環
状弁52bが上流側に向けて弾性変形で傾いて隙間が形
成され、これによって太い点線矢印で示すように薬液貯
留容器2内の薬液が上記隙間、環状流路56および押圧
筒53bの挿通孔53fを通って弁保持筒53に向けて
逆流する。
【0075】そして、第2実施形態の逆流規制構造5に
おいては、第1実施形態の逆流規制構造4と同様の作用
効果が得られる他、逆止弁体52は、第1実施形態の逆
止弁体42が有するフランジ42dを備えていない等、
簡素化されたものになっているため、その分消耗品であ
る逆止弁体52を安価に製造することが可能になり、薬
液注入装置1のメンテナンスコストの軽減化を図る上で
有効である。
【0076】図8は、図2〜図4に示す第1実施形態の
逆流規制構造の変形形態を示す一部切欠き分解斜視図で
あり、図9は、その組立て断面図である。この変形形態
の逆流規制構造4については、基本構造は先の第1実施
形態のものと同様であるが、図5の(ロ)に示すよう
に、一旦薬液貯留容器2に充填された薬液を注入器20
0によって抜き出そうとしても抜き出し得ないようにす
るものである。
【0077】このような逆流規制構造4が採用されるの
は、本発明の薬液注入装置1は、基本的に携帯可能な小
型のものであり、従って、病院等の医療機関内のみなら
ず、在宅医療分野においても活用されるものであるた
め、在宅医療の現場においては患者側の管理下で薬液注
入装置1が使用されることになるが、このような状況下
においては薬液貯留容器2に貯留されている薬液を患者
が引き抜くようなことがあれば、薬液が危険なものであ
る場合など不都合であり、かつ、種々のトラブルの原因
になることから、これを防止するためである。
【0078】すなわち、この変形形態においては、図8
に示すような、ゴム製または合成樹脂製のリング体(逆
流阻止部材)46を逆止弁体42の弁本体42aに外嵌
するようにしている。このリング体6は、内径寸法が弁
本体42aの外径寸法と等しいか僅かに小さく寸法設定
されているとともに、外径寸法が支持筒41の大内径部
41bの内径寸法より僅かに小さく寸法設定されてい
る。また、リング体6の孔心方向の寸法は、弁本体42
aの軸心方向の寸法と略同一に寸法設定されている。
【0079】この変形形態の逆流規制構造4によれば、
弁本体42aにリング体6の装着された逆止弁体42を
支持筒41に装着した後、さらに蓋体43を支持筒41
に装着することにより、図9に示すように、リング体6
が支持筒41の大内径部41bに装着され、これによっ
て環状弁42bは、大内径部41bの環状円弧縁部41
dとリング体6との間に挟持された状態になるため、入
口管43b内が薬液貯留容器2内よりも低圧状態になっ
ても、環状弁42bは、リング体6に阻止されることに
よって薬液逆流のための開弁状態になることはない。
【0080】従って、逆止弁体42に予めリング体6を
装着しておくことにより、たとえ患者が入口管43bに
注入器200を差し込んで吸引操作を行っても、薬液貯
留容器2内の環状弁42bを介した薬液の逆流は阻止さ
れるため、薬液が患者によって任意に抜き出されること
による不都合を確実に阻止することができる。
【0081】図10は、図6および図7に示す第2実施
形態の逆流規制構造の変形形態を示す一部切欠き分解斜
視図であり、図11は、その断面図であって、(イ)は
分解断面図、(ロ)は組立て断面図である。この変形形
態においては、逆流規制構造5aの弁保持筒53の押圧
筒53bに、上記同様のリング体6が外嵌装着される。
このリング体6は、内径寸法が押圧筒53bの外径寸法
と等しいか僅かに小さく寸法設定されているとともに、
外径寸法が支持筒51の大内径部51bの内径寸法と略
同一に寸法設定されている。また、リング体6の孔心方
向の寸法は、押圧筒53bの軸心方向の寸法と略同一に
寸法設定されている。
【0082】この変形形態によれば、リング体6を装着
することにより、逆止弁体52の環状弁52bが支持筒
51の環状円弧縁部51dとリング体6との間に挟持さ
れて変形が阻止されるとともに、押圧筒53bの挿通孔
53fがリング体6によって塞がれた状態になるため、
逆止弁体52を境にして弁保持筒53内が薬液貯留容器
2内より低圧になっても薬液貯留容器2内の薬液の逆流
が確実に阻止され、先の変形形態と同様の作用効果を得
ることができる。
【0083】図12は、図6および図7に示す第2実施
形態の逆流規制構造のさらに他の変形形態を示す一部切
欠き分解斜視図であり、図13は、その断面図であっ
て、(イ)は分解断面図、(ロ)は組立て断面図であ
る。この変形形態においては、先の変形形態で使用した
ようなリング体6は採用しないで、弁保持筒53′その
ものによって逆止弁体52の環状弁52bの逆流方向へ
の変形を阻止し、これによって薬液の逆流を阻止し得る
ように構成されている。
【0084】具体的には、弁保持筒53′には先の図1
0および図11に示す変形形態において形成されている
押圧筒53bが設けられておらず、その代わり栓筒53
c′が嵌入筒53aの位置まで引き延ばされている。
【0085】従って、図13の(イ)に示す状態で逆止
弁体52を嵌入筒53aに外嵌した状態で栓筒53c′
を支持筒51に嵌入することにより、図13の(ロ)に
示すように、環状弁52bが支持筒51の環状円弧縁部
51dと栓筒53c′の端面とによって挟持された状態
になり、これによって環状弁52bの変形が阻止される
ため、上記各変形形態と同様の作用効果を得ることがで
きる。
【0086】本発明は上記の実施形態に限定されるもの
ではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0087】(1)上記の実施形態においては、薬液貯
留容器2の接続筒23に支持筒41を内嵌するようにし
ているが、こうする代わりに、接続筒23そのものに支
持筒41と同様の小内径部および大内径部を形成し、こ
れらに逆止弁体42を直接嵌め込むようにしてもよい。
【0088】(2)上記の実施形態においては、逆止弁
体42はシリコンゴムで形成されているが、本発明は、
逆止弁体42がシリコンゴムであることに限定されるも
のではなく、シリコンゴムに代えて各種の合成ゴムや、
天然ゴムなどの弾性材料を採用してもよい。
【0089】(3)上記の実施形態においては、逆流規
制構造4,5について薬液注入装置1に付設される態様
のみを説明したが、本発明は、逆流規制構造4,5が薬
液注入装置1に適用されることに限定されるものではな
く、逆流規制構造4,5を、薬液流路の適宜の位置に着
脱自在に装着する逆流規制ユニットとして採用すること
ができる。この場合、第1実施形態の逆流規制構造4に
あっては、支持筒41、逆止弁体42および蓋体43を
ユニット化すればよいし、第2実施形態の逆流規制構造
5にあっては、支持筒51、逆止弁体52、弁保持筒5
3および蓋体54をユニット化すればよい。そして、こ
れらの逆流規制ユニットを薬液流路の適宜の位置に介設
し得るよう流路側にユニット装着部を設ければよい。こ
うすることによって、例えば逆流規制ユニットをカテー
テル11の上流位置に設けた場合には、患者の近傍位置
で病状を目視確認しながら薬液の注入操作を調節するこ
とができるようになるなど、逆流規制構造4,5をより
汎用性に富んだものにすることができる。
【0090】
【発明の効果】本発明の薬液注入装置の逆流規制構造に
よれば、薬液を所定の圧入治具を用いて薬液装填口から
貯留容器内に圧入することにより、薬液は、薬液装填口
に装着された逆止弁体の第1弁を通して貯留容器内に充
填され、一旦充填されると逆止弁体の第1および第2弁
によって逆流を阻止することができる。そして、逆止弁
体の貯留容器と反対側を負圧にすれば、第2弁を介して
一旦貯留容器に充填された薬液が逆流し、これによって
貯留容器内の薬液が薬液充填口を通して抜き出すことが
できる。
【0091】このように、貯留容器に薬液を充填すると
きには逆止弁体によって薬液の逆流を確実に防止するこ
とができ、薬液充填作業を容易に行うことができる一
方、過充填等によって一旦充填された薬液を抜き出すと
きには、所定の吸引治具を用いて逆止弁体の薬液貯留容
器と反対側を負圧にすればよく、貯留容器への定量充填
操作を確実かつ効率的に行う上で好都合である。
【0092】また、逆流規制構造をユニット化すること
によって、当該逆流規制ユニットを薬液流路の適宜の位
置に介設し得るようになるため、それを例えばカテーテ
ルの上流位置に設けた場合、患者の近傍位置で病状を目
視確認しながら薬液の注入操作を調節することができる
ようになるなど、薬液逆止構造をより汎用性および臨場
性に富んだものにすることができる。
【0093】さらに、逆流規制構造または逆流規制ユニ
ットに逆流阻止部材を適用することにより、逆止弁体を
境にして薬液貯留容器の反対側が吸引処置によって薬液
貯留容器内より低圧にされても、逆流阻止部材によって
第2弁または環状弁の変形が阻止されるため、薬液の逆
流を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の逆流規制止装置が適用される薬液注入
装置の一実施形態を示す説明である。
【図2】本発明に係る逆流規制構造の第1実施形態を示
す一部切欠き分解斜視図である。
【図3】図2に示す逆流規制構造の一部切欠き組立て斜
視図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】第1実施形態の逆流規制構造の作用を説明する
ための説明図であり、(イ)は、注入器からの薬液を薬
液貯留容器に充填しつつある状態、(ロ)は、一旦薬液
貯留容器に充填された薬液を抜き出している状態をそれ
ぞれ示している。
【図6】本発明に係る逆流規制構造の第2実施形態を示
す一部切欠き分解斜視図である。
【図7】図6に示す逆流規制構造の断面図であり、
(イ)は逆止弁体が装着される直前の状態、(ロ)は逆
止弁体が装着された状態をそれぞれ示している。
【図8】図2〜図4に示す第1実施形態の逆流規制構造
の変形形態を示す一部切欠き分解斜視図である。
【図9】図8に示す変形形態の組立て断面図である。
【図10】図6および図7に示す第2実施形態の逆流規
制構造の変形形態を示す一部切欠き分解斜視図である。
【図11】(イ)および(ロ)は、図10に示す変形形
態の断面図である。
【図12】図6および図7に示す第2実施形態の逆流規
制構造のさらに他の変形形態を示す一部切欠き分解斜視
図である。
【図13】(イ)および(ロ)は、図10に示す変形形
態の断面図である。
【図14】(イ)および(ロ)は、従来の逆流規制構造
を例示する断面図である。
【符号の説明】
1 薬液注入装置 10 流量調節機構 11 カテーテル 2 薬液貯留容器 21 貯留容器本体 22 第1ピストン 23 接続筒 25 装着部 26 吐出管 27 ピストンロッド 3 ポンプ部 31 ポンプ本体 32 第2ピストン 33 端壁 34 減圧室 4,4a 逆流規制構造 41 支持筒 41a 小内径部 41b 大内径部 41c リブ 41d 環状円弧縁部 42 逆止弁体 42a 弁本体 42b 環状弁(第2弁) 42c 嘴状逆止弁(第1弁) 42d フランジ 43 蓋体 43a 蓋体本体 43b 入口管 43c 環状端壁 43d 環状突条 44 環状流路 45 キャップ 45a 接続バンド 5,5a 逆流規制構造 51 支持筒 51a 小内径部 51b 大内径部 51c 環状突設条 51e 係止突片 51d 環状円弧縁部 52 逆止弁体 52a 弁本体 52b 環状弁(第2弁) 52c 嘴状逆止弁(第1弁) 53 弁保持筒 53a 嵌入筒 53b 押圧筒 53c,53c′ 栓筒 53d フランジ 53e 上流筒 53f 挿通孔 54 蓋体 54a 蓋体本体 54b 係止突片 54c 底板 54d 操作孔 55 キャップ 55a 接続バンド 6 リング体(逆流阻止部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 5/168 A61M 39/00 A61J 1/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯留容器内に充填された薬液を患者への
    注入用として使用する薬液注入装置の薬液充填口に設け
    られ、所定の入口管を介して薬液充填口から充填した薬
    液の上記入口管からの逆流を防止する機能を有する薬液
    注入装置の逆流規制構造であって、上記薬液充填口に、
    充填された薬液の逆流を阻止する第1弁を有する逆止弁
    体が設けられ、充填される薬液が第1弁を介して貯留容
    器内に導入されるようになっているとともに、この逆止
    弁体にさらに第2弁が設けられ、この第2弁は、逆止弁
    体を境にして貯留容器と反対側が負圧に設定されたとき
    に、上記貯留容器内に充填された薬液の圧力と上記反対
    側の負圧になった圧力との圧力差の増大で開くことによ
    り、貯留容器内の薬液を上記入口管を介して逆流させる
    ように構成されていることを特徴とする薬液注入装置の
    逆流規制構造。
  2. 【請求項2】 上記逆止弁体は筒状の弁本体を有し、上
    記第1弁は、上記弁本体に設けられた、先端に切り込み
    を有する嘴状逆止弁によって形成され、上記第2弁は、
    上記弁本体の周面に全周に亘って突設された環状弁によ
    って形成され、上記嘴状逆止弁が上記薬液充填口に嵌め
    込まれた状態で上記環状弁が薬液充填口の周縁部に当接
    するように寸法設定され、上記環状弁は、逆止弁体を境
    にして貯留容器と反対側が負圧に圧力設定されたとき
    に、上記貯留容器内に充填された薬液の圧力と上記反対
    側の負圧になった圧力との圧力差の増大で弾性変形して
    薬液充填口の周縁部との間に隙間が形成されるように構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の薬液注入
    装置の逆流規制構造。
  3. 【請求項3】 上記逆止弁体は、嘴状逆止弁と反対側の
    弁本体の端部に環状弁から離間して形成された、環状弁
    より径寸法の大きいフランジを有している一方、上記薬
    液充填口には、環状弁が嵌挿される大内径部が設けら
    れ、この大内径部は、奥部に環状弁が当接する環状段差
    縁部を有しているとともに、入口側周縁部に上記フラン
    ジの内方側面が当接するように長さ寸法が設定され、フ
    ランジには、大内径部の内周面と弁本体の外周面との間
    に形成された環状流通路に連通する流通孔が穿設され、
    上記薬液充填口には、上記流通孔が閉止されない状態で
    上記フランジを薬液充填口に押し付ける、中心部に薬液
    流通用の入口管を備えた蓋体が装着されていることを特
    徴とする請求項2記載の薬液注入装置の逆流規制構造。
  4. 【請求項4】 上記薬液充填口には、環状弁が嵌挿され
    る大内径部が設けられるとともに、この大内径部の奥部
    に環状弁が当接する環状段差縁部が形成されており、上
    記大内径部に環状弁が上記環状段差縁部に当接するよう
    に弁本体を押し付ける、軸心位置に薬液注入孔の穿設さ
    れた押付け部材が内嵌され、この押付け部材は、弁本体
    の端部に当接する上記大内径部より小径の環状押付け片
    と、外径寸法が大内径部に摺接状態で嵌入し得るように
    径設定された栓部材とからなり、上記押付け部材には、
    上記環状押付け片の外周面と大内径部の内周面との間に
    形成された環状流通路と上記薬液注入孔とを連通する流
    通孔が穿設され、上記薬液充填口には、上記薬液注入孔
    が閉止されない状態で上記環状押付け片を弁本体に押し
    付ける、中心部に薬液流通用の流通孔を備えた蓋体が装
    着されていることを特徴とする請求項2記載の薬液注入
    装置の逆流規制構造。
  5. 【請求項5】 上記薬液装填口には、第2弁を介した薬
    液の逆流を阻止する逆流阻止部材が着脱自在に装着され
    ていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の薬液注入装置の逆流規制構造。
  6. 【請求項6】 患者への薬液注入用の薬液流路に内装さ
    れる逆流規制ユニットであって、入口側から順次大内径
    部および小内径部を備えて上記薬液流路の内周面に密着
    状態で嵌挿される支持筒と、この支持筒内に先端側から
    装着される逆止弁体とからなり、上記逆止弁体は、上記
    大内径部に装着される筒状の弁本体と、この弁本体に設
    けられた上記小内径部に嵌挿される嘴状逆止弁と、上記
    弁本体の周面に全周に亘って突設された、外径寸法が小
    内径部より大きい環状弁とによって構成され、上記嘴状
    逆止弁には、薬液の順流によってのみ開口する切り込み
    が形成され、上記環状弁は、上記嘴状逆止弁が上記小内
    径部に嵌め込まれた状態で小内径部と大内径部との間に
    形成された環状段差縁部に当接するように形状設定され
    ているとともに、逆止弁体を境にして患者側と反対側が
    負圧に圧力設定されたときに、上記貯留容器内に充填さ
    れた薬液の圧力と上記反対側の負圧になった圧力との圧
    力差の増大で弾性変形して薬液充填口の周縁部との間に
    隙間が形成されるように構成されていることを特徴とす
    る薬液注入装置の逆流規制ユニット。
  7. 【請求項7】 上記支持筒には、環状弁を介した薬液の
    逆流を阻止する逆流阻止部材が着脱自在に装着されてい
    ることを特徴とする請求項6記載の薬液注入装置の逆流
    規制ユニット。
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