JP3524446B2 - 車両接近警報方法 - Google Patents

車両接近警報方法

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JP3524446B2
JP3524446B2 JP30082199A JP30082199A JP3524446B2 JP 3524446 B2 JP3524446 B2 JP 3524446B2 JP 30082199 A JP30082199 A JP 30082199A JP 30082199 A JP30082199 A JP 30082199A JP 3524446 B2 JP3524446 B2 JP 3524446B2
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晋也 廣瀬
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両間の過度の接
近を防止する車両接近警報方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一方の車両に搭載された発信装置
から発信された電波を、他方の車両に搭載された受信装
置により受信し、その受信レベルから車両間の接近を警
報するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】その場合、発信装置ま
たは受信装置が故障している場合は、車両間が接近して
いるにもかかわらず、警報が出されない問題がある。
【0004】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、発信装置または受信装置の正常な作動を確認し
て、車両間の接近を確実に警報することを目的とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】求項に記載された発
明は、一方の車両に搭載された発信装置から接近警報用
の信号を発信し、他方の車両に搭載された発信および受
信機能を有する受信装置により接近警報用の信号を受信
し、受信装置は、受信レベルにより車両間の接近状況を
判断するとともに、自己が発信した故障診断用の信号を
自己が受信して自己の故障の有無を診断するようにし、
接近警報用の信号および故障診断用の信号は、同一発信
周波数の搬送波に車両ごとに異なる変調信号をかけた電
波を用い、受信装置は、自己の変調信号を識別できる間
は自己の故障の有無を診断し、自己の変調信号を識別で
きなくなった場合は搬送波のみの受信レベルにより車両
間の接近状況を判断する車両接近警報方法である。
【0006】そして、受信装置は、自己が発信した故障
診断用の信号を自己が受信することにより自己が正常に
作動していることを確認するので、受信装置の故障によ
る車両間の異常接近を防止できる。その際、自己の変調
信号を識別できる間は自己の故障の有無を診断し、自己
の変調信号を識別できなくなった場合は搬送波のみの受
信レベルにより車両間の接近状況を判断するから、各車
両は自己の受信装置または発信装置を固有の変調信号に
より他の車両のものと識別して、個別に故障の有無を確
認できるとともに、他車両から発信された信号の影響を
受けて変調信号を識別できなくなった場合でも、搬送波
のみの受信レベルにより車両間の接近状況を判断できる
から、混信のおそれがなく、受信側の車両にとって発信
側の車両を特定できなくとも、異常に接近した車両があ
るとの情報は確実に得られる。また、搬送波のみを検出
すればよいから、同程度の出力の変調波を検出する場合
より使用可能距離の増大を図れる。
【0007】請求項に記載された発明は、一方の車両
に搭載された発信および受信機能を有する発信装置から
接近警報用の信号を発信し、他方の車両に搭載された受
信装置により接近警報用の信号を受信し、受信装置は、
受信レベルにより車両間の接近状況を判断し、発信装置
は、自己が発信した接近警報用の信号の一部を故障診断
用の信号として自己が受信して自己の故障の有無を診断
するようにし、接近警報用の信号および故障診断用の信
号は、同一発信周波数の搬送波に車両ごとに異なる変調
信号をかけた電波を用い、受信装置は、自己の変調信号
を識別できる間は自己の故障の有無を診断し、自己の変
調信号を識別できなくなった場合は搬送波のみの受信レ
ベルにより車両間の接近状況を判断する車両接近警報方
である。
【0008】そして、発信装置は、自己が発信した接近
警報用の信号の一部を故障診断用の信号として自己が受
信することにより、自己の故障の有無を診断するから、
発信装置の故障による車両間の異常接近を防止できる。
その際、自己の変調信号を識別できる間は自己の故障の
有無を診断し、自己の変調信号を識別できなくなった場
合は搬送波のみの受信レベルにより車両間の接近状況を
判断するから、各車両は自己の受信装置または発信装置
を固有の変調信号により他の車両のものと識別して、個
別に故障の有無を確認できるとともに、他車両から発信
された信号の影響を受けて変調信号を識別できなくなっ
た場合でも、搬送波のみの受信レベルにより車両間の接
近状況を判断できるから、混信のおそれがなく、受信側
の車両にとって発信側の車両を特定できなくとも、異常
に接近した車両があるとの情報は確実に得られる。ま
た、搬送波のみを検出すればよいから、同程度の出力の
変調波を検出する場合より使用可能距離の増大を図れ
る。
【0009】請求項に記載された発明は、一方の車両
に搭載された発信装置から接近警報用の信号を発信し、
他方の車両に搭載された発信および受信機能を有する受
信装置により接近警報用の信号を受信し、受信装置は、
受信レベルにより車両間の接近状況を判断するととも
に、自己が発信した故障診断用の信号を自己が受信して
自己の故障の有無を診断するようにし、接近警報用の信
号には連続波を用い、受信装置における故障診断用の信
号には、連続波の受信レベルが設定値に満たないときに
自己が一定周期ごとに発信する間欠波を用いた車両接近
警報方法である。
【0010】そして、受信装置は、自己が発信した故障
診断用の信号を自己が受信することにより自己が正常に
作動していることを確認するので、受信装置の故障によ
る車両間の異常接近を防止できる。その際、接近警報用
の信号には連続波を用いて、車両間の異常な接近を常に
監視できるとともに、故障診断用の信号には連続波の受
信レベルが低いときに発信する間欠波を用いることによ
り、接近警報用の連続波と故障診断用の間欠波との干渉
を防止できる。
【0011】請求項4に記載された発明は、請求項1ま
たは記載の車両接近警報方法において、接近警報用の
信号には連続波を用い、受信装置における故障診断用の
信号には、連続波の受信レベルが設定値に満たないとき
に自己が一定周期ごとに発信する間欠波を用いたもので
ある。
【0012】そして、自己の変調信号を識別できる間は
自己の故障の有無を診断し、自己の変調信号を識別でき
なくなった場合は搬送波のみの受信レベルにより車両間
の接近状況を判断するから、各車両は自己の受信装置ま
たは発信装置を固有の変調信号により他の車両のものと
識別して、個別に故障の有無を確認できるとともに、他
車両から発信された信号の影響を受けて変調信号を識別
できなくなった場合でも、搬送波のみの受信レベルによ
り車両間の接近状況を判断できるから、混信のおそれが
なく、受信側の車両にとって発信側の車両を特定できな
くとも、異常に接近した車両があるとの情報は確実に得
られる。また、搬送波のみを検出すればよいから、同程
度の出力の変調波を検出する場合より使用可能距離の増
大を図れる。その際、接近警報用の信号には連続波を用
いて、車両間の異常な接近を常に監視できるとともに、
故障診断用の信号には連続波の受信レベルが低いときに
発信する間欠波を用いることにより、接近警報用の連続
波と故障診断用の間欠波との干渉を防止できる
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1乃至図7を参照しながら説明する。
【0014】図1に示されるように、油圧ショベルなど
の建設機械車両を一方の車両11とし、この一方の車両11
が接近可能な他の油圧ショベルなどの建設機械車両を他
方の車両12とする。
【0015】一方の車両11は、下部走行体16に上部旋回
体17が旋回可能に設けられ、この上部旋回体17にフロン
ト作業機18とともに運転席用のキャブ19が設けられ、こ
のキャブ19には、他方の車両12に対して接近警報用の信
号を発信する発信装置15が搭載されている。
【0016】一方、他方の車両12は、下部走行体16に上
部旋回体17が旋回可能に設けられ、この上部旋回体17に
フロント作業機18とともに運転席用のキャブ19が設けら
れ、このキャブ19には、接近警報用の信号を受信して車
両間の接近状況を判断する受信装置20が搭載されてい
る。
【0017】図2に示されるように、前記発信装置15
は、接近警報用の信号を発信する本来の発信回路部21お
よび発信アンテナ22に加えて、自己の発信回路部21が発
信アンテナ22から連続的に発信した接近警報用の信号と
しての電波すなわち連続波23の一部23a を故障診断用の
信号として自己が受信して発信回路部21の故障の有無を
診断する故障診断用受信回路部24および受信アンテナ25
が設けられ、故障診断機能を有する。
【0018】前記連続波23は、搬送波(キャリア波)
に、車両によって異なる周波数変調(FM)をかけるこ
とにより車両ごとの識別が可能な同一性(ID)を付加
された電波であり、前記故障診断用受信回路部24は、発
信アンテナ22から発信される連続波23の一部23aを常時
監視する。
【0019】この発信装置15には、故障診断用受信回路
部24により確認された発信回路部21からの電波発信作動
状態すなわち発信回路部21の故障診断結果を出力する発
信側出力装置26が含まれている。
【0020】前記発信回路部21および前記故障診断用受
信回路部24は、発信装置15の装置本体27の内部に一体的
に構成され、この装置本体27は、一方の車両11が特定の
作業現場内に入る際に、図1に示されるようにその車両
11のキャブ19内に搭載される。
【0021】この発信装置15の電源は、車両11のシガー
ライタ用直流電源であり、脱着自在のシガーライタソケ
ットから電源供給する。
【0022】また、前記発信アンテナ22および前記受信
アンテナ25は、キャブ19のルーフ上などの電波発信に適
した高位置かつ安定した場所に、マグネット28の吸着力
により脱着自在に取付けられている。
【0023】さらに、前記発信側出力装置26としては、
電波発信の作動状態を確認して故障診断結果を表示する
ためのランプなどがキャブ19内に設けられている。
【0024】図2に示されるように、前記受信装置20
は、接近警報用の連続波23を受信して、車両11,12間の
接近状況を判断する本来の受信回路部31および受信アン
テナ32に加えて、自己が発信した故障診断用の信号を自
己の受信回路部31が受信して自己の故障の有無を診断す
るための故障診断用発信回路部33および発信アンテナ34
が設けられ、故障診断機能を有する。
【0025】この故障診断用発信回路部33および発信ア
ンテナ34は、搬送波(キャリア波)に、車両によって異
なる周波数変調(FM)をかけることにより車両ごとの
識別が可能な同一性(ID)を付加された故障診断用の
信号としての間欠波35を、一定周期ごとに短時間発信
し、一方、受信回路部31および受信アンテナ32は、発信
回路部21および発信アンテナ22からの連続波23と、故障
診断用発信回路部33および発信アンテナ34からの間欠波
35とを常時監視する。
【0026】この受信装置20には、車両11,12間の接近
レベルに関する接近状況判断結果と、自己の故障診断結
果とをそれぞれ表示出力する受信側出力装置36が含まれ
ている。
【0027】前記受信回路部31および前記故障診断用発
信回路部33は、受信装置20の装置本体37の内部に一体的
に構成され、この装置本体37は、図1に示されるように
他方の車両12のキャブ19内に装着されている。この受信
装置20の電源は、車両の直流電源を用い、メインキース
イッチを介して接続されている。
【0028】また、前記受信アンテナ32および前記発信
アンテナ34は、キャブ19のルーフ上の、例えばキャット
ウォークなどの電波発信に適した高位置に、ボルト止め
により固定されている。
【0029】さらに、前記受信側出力装置36は、車両1
1,12間の接近状況を多段階に警報可能なランプおよび
ブザーと、自己の受信回路部31の故障診断結果を表示す
るランプとを備え、キャブ19内に設けられている。
【0030】図3に示されるように、前記発信装置15
は、装置本体27の内部に、バッテリなどの車両直流電源
にシガーライタソケットを介して接続された電源回路部
41と、この電源回路部41に接続された、無線電波を送受
信制御するための無線制御部42と、発信回路部21の発信
機能が正常であるか否かを判定するための発信機能判定
部43と、入出力インターフェイス部44とが設けられてい
る。
【0031】無線制御部42には発信アンテナ22と受信ア
ンテナ25とがそれぞれ接続され、また、入出力インター
フェイス部44には、発信機能判定部43で作動確認された
発信回路部21の作動確認結果をランプなどで表示する作
動確認表示ユニット26a などの発信側出力装置26が接続
されている。
【0032】一方、図4に示されるように、前記受信装
置20は、装置本体37の内部に、バッテリなどの車両直流
電源に他方の車両12のメインキースイッチを介して接続
された電源回路部45と、この電源回路部45に接続され
た、無線電波を送受信制御するための無線制御部46と、
車両11,12間の接近状況を判定する接近判定部47と、入
出力インターフェイス部48とが設けられている。
【0033】無線制御部46には受信アンテナ32と受信回
路部故障診断用の発信アンテナ34とがそれぞれ接続さ
れ、また、入出力インターフェイス部48には、前記接近
判定部47で判定された車両11,12間の接近レベルをラン
プおよびブザーにより表示する接近レベル表示ユニット
36a などの前記受信側出力装置36が接続されている。こ
の受信側出力装置36は、受信回路部31の受信機能が正常
であるか否かを判定して受信装置20としての作動を確認
した結果をランプで表示する作動確認表示ユニットも含
む。
【0034】次に、この実施の形態の作用を説明する。
【0035】図5に示されるように、複数の一方の車両
11にそれぞれ搭載された各々の発信装置15は、接近警報
用の連続波23をそれぞれ発信する。これらの連続波23
は、空中線電力が3m離れた地点での電界強度が500
μV/m以下(電波通達距離:約30m前後)の電波法
の免許を必要としない微弱電波であって、これらの複数
の車両11から発信された電波は、同一発信周波数の搬送
波に車両ごとに異なる周波数変調(FM)をかけたFM
変調波を用いる。
【0036】この発信装置15は、接近警報用の連続波23
を発信すると同時に、自己の発信アンテナ22から発信し
た接近警報用の連続波23の一部23aを故障診断用の信号
として自己の故障診断用受信アンテナ25および故障診断
用受信回路部24により受信する。故障診断用受信回路部
24での受信レベルが正常値であるか否かは前記発信機能
判定部43で判定され、作動確認表示ユニット26a にて表
示されるから、これにより、発信装置15は自己の故障の
有無を診断しながら他方の車両12に対して連続波23を送
信できる。
【0037】他方の車両12に搭載された受信装置20は、
その受信回路部31により接近警報用の連続波23を受信す
る。この受信装置20は、連続波23の受信レベルにより車
両間の接近状況を判断するとともに、自己の故障診断用
発信回路部33より発信した故障診断用の間欠波35を自己
の受信回路部31で受信することにより、自己の受信回路
部31の故障の有無を診断する。この自己が発信する故障
診断用の間欠波35は、発信装置15から発信された接近警
報用の連続波23と同様の微弱電波であって、連続波23と
同一の発信周波数の搬送波に車両12ごとに異なるFM変
調をかけたFM変調波を用いる。
【0038】そして、自己の変調信号を識別できる間
は、連続波23の一部23a および間欠波35により自己の故
障の有無を診断し、自己の変調信号を識別できなくなっ
た場合は、連続波23を構成する搬送波のみの受信レベル
により車両11,12間の接近状況を判断する。
【0039】したがって、各車両は自己の発信装置15ま
たは受信装置20を固有の変調信号により他の車両のもの
と識別して、個別に故障の有無を確認できるとともに、
他車両から発信された信号の影響を受けて変調信号を識
別できなくなった場合でも、搬送波のみの受信レベルに
より車両11,12間の接近状況を判断できるから、混信の
おそれがなく、受信側の車両12にとって発信側の車両11
を特定できなくとも、図5に示されるように異常に接近
した車両11があるとの情報は確実に得られる。
【0040】このようして、発信装置15および受信装置
20は、自己が正常に作動していることをそれぞれ確認し
ながら発信または受信するので、発信装置15および受信
装置20の故障による車両間の異常接近を防止できる。
【0041】図6は、発信装置15の故障診断用フローチ
ャートを示し、(A)に示されるように発信回路部21で
は、前記FM変調波を連続波23として発信し(ステップ
1)、(B)に示されるように故障診断用受信回路部24
では、受信したFM変調波の受信入力を検出し(ステッ
プ2)、受信したFM変調波が自己の発信回路部21から
発信されたものであるかどうかの同一性検査(IDチェ
ック)をFM変調信号で行い(ステップ3)、他車両か
ら発信されたFM変調波であれば(自己以外)、ステッ
プ2に戻り、受信したFM変調波が自己の発信回路部21
から発信されたものであれば(自己ID)、一定受信レ
ベル以上の連続波23が一定時間以上検出できたか否かが
判断され(ステップ4)、検出できた場合は、正常であ
るとの判断によりステップ2に戻り、一定レベル以上の
連続波23が一定時間以上検出できない場合は、この発信
装置15に異常(故障)があると判断して、装置異常出力
を電波受信レベルに応じて複数段階にランプなどで表示
する(ステップ5)。
【0042】図7は、受信装置20の接近警報用および故
障診断用フローチャートを示し、受信回路部31で受信し
た他車両からのFM変調された接近警報用の連続波23の
受信入力を検出し(ステップ6)、その連続波23の受信
レベルおよび受信時間を判定し(ステップ7)、これら
が設定値に満たない場合すなわち車両間の距離が十分あ
って連続波23がさほど受信されていない場合は(設定未
満)、自己の故障診断用発信回路部33および発信アンテ
ナ34からFM変調によりID付加された故障診断用の間
欠波35が一定周期ごとに発信される(ステップ8)。
【0043】さらに、ステップ7の判断で、連続波23の
受信レベルおよび受信時間が設定値以上になった場合す
なわち連続波23の影響が大きくなってきた場合は、受信
した間欠波35が自己の故障診断用発信回路部33および発
信アンテナ34から発信されたFM変調波であるかどうか
の同一性検査(IDチェック)をFM変調信号で行い
(ステップ9)、受信したFM変調波が自己の故障診断
用発信回路部33および発信アンテナ34から発信されたも
のであれば(自己ID)、受信回路部31で受信した連続
波23または間欠波35の受信レベルおよび受信時間を判定
し(ステップ10)、決められた時間内に一定レベル以
上の連続波23または間欠波35の受信があった場合は、受
信回路部31は正常であると判断して、この受信回路部31
の判定をリセットした上で(ステップ11)、ステップ
6に戻る。一方、決められた時間内に一定レベル以上の
連続波23または間欠波35の受信がなかった場合は、受信
装置20は故障していると判断して(異常)、装置異常出
力がランプの点灯などで表示される(ステップ12)。
【0044】このように、接近警報用の連続波23および
故障診断用の間欠波35は、同一発信周波数の搬送波に車
両ごとに異なる変調信号をかけた電波を用いているが、
受信装置20は、自己の変調信号を識別できる間は、ステ
ップ9からステップ10へのフローで示されるように、
自己の故障の有無を診断する。
【0045】これに対し、車両11,12間または受信側の
車両12,12どうしが接近し過ぎるなどして、他車両の変
調信号の影響を受けやすい状況になると、ステップ9の
IDチェックが不能になる。このように、自己IDの変
調信号を識別できなくなった場合は、連続波23中の搬送
波すなわちキャリア波のみの受信レベルおよび時間を判
定して、車両間の接近状況を判断し(ステップ13)、
車両間の距離が縮まるにしたがって、例えば約55m程
度の接近レベル「遠」を意味するランプの点灯が出力さ
れ(ステップ14)、例えば約45m程度の接近レベル
「中」を意味するランプの点灯かつブザーの長間隔の断
続作動が出力され(ステップ15)、例えば約25m程
度の接近レベル「近」を意味するランプの点灯かつブザ
ーの短間隔の断続作動が出力される(ステップ16)。
【0046】以上のように、接近警報用の信号には連続
波23を用いて、車両間の異常な接近を常に監視できると
ともに、故障診断用の信号には、連続波23の受信レベル
が低いときにのみ短時間だけ発信する間欠波35を用いる
ことにより、言い換えると、連続波23の検出中は間欠波
35を発信しないから、接近警報用の連続波23と故障診断
用の間欠波35との干渉を防止できる。
【0047】また、各車両は自己の発信装置15または受
信装置20を固有の変調信号により他の車両のものと識別
できる間は、一定の自己診断サイクルで個別に自己の故
障の有無を診断認するとともに、自己の変調信号を識別
できなくなった場合は、搬送波すなわちキャリア波のみ
の受信レベルの検出により車両間の接近状況を判断する
から、他車両から発信された信号の影響を受けて変調信
号を識別できなくなった場合でも、混信のおそれがな
く、受信側の車両にとって発信側の車両を特定できなく
とも、図5に示されるように車両12にとって異常に接近
した車両11(図5の上側に位置する車両)があるとの情
報は確実に得られる。また、キャリア波のみの検出であ
るため、同程度の出力の変調波を検出する場合より使用
可能距離の増大を図れる。
【0048】そして、発信装置15および受信装置20のい
ずれが故障しても、これらが自己の故障の有無を診断し
て、その故障診断結果を発信側出力装置26または受信側
出力装置36に出力するから、発信装置15および受信装置
20のいずれの故障による車両11,12間の異常な接近も確
実に防止できる。
【0049】次に、図8に示された実施の形態を説明す
ると、発信装置15が、接近警報用の信号としての連続波
23を発信する発信回路部21および発信アンテナ22と、接
近警報用の連続波23の一部23aを故障診断用の信号とし
て受信して自己の故障の有無を診断する故障診断用受信
回路部24および受信アンテナ25とを、別体に分離して設
けたものである。故障診断用受信回路部24には診断結果
を表示するランプなどの発信側出力装置26が設けられて
いる。
【0050】すなわち、発信装置15の故障診断用受信回
路部24、受信アンテナ25および発信側出力装置26は、発
信回路部21および発信アンテナ22から分離して、別置き
型としたものである。
【0051】そして、この発信装置15の発信回路部21お
よび発信アンテナ22は複数の発信側の車両11に個々に搭
載し、一方、発信回路部21および発信アンテナ22から分
離して設けられた故障診断用受信回路部24、受信アンテ
ナ25および発信側出力装置26は、1台を事務所などに用
意しておいて、個々の発信回路部21および発信アンテナ
22を車両11に搭載するに当ってその故障診断に用いるよ
うにすれば、1つを複数の発信回路部21および発信アン
テナ22の機能確認に有効利用でき、発信装置15を安価な
ものにできる。
【0052】また、一方の車両11または他方の車両12は
有人車両に限られず、無線で遠隔操作される無人車両と
しても良く、例えば、一方の車両11を遠隔操作される無
人車両とし、他方の車両12をキャブ内のオペレータによ
り作動する有人車両としても良い。この場合、他方の車
両12のオペレータは、異常に接近する一方の車両11を無
線操作で止めてしまうことができる。
【0053】以上のように、一方の車両11が他方の車両
12に接近すると、他方の車両12の受信装置20は、一方の
車両11より発信された接近警報用の連続波23を受信し
て、一方の車両11の接近状況を受信側出力装置36に表示
するから、他方の車両12のオペレータは、一方の車両11
の異常な接近に対処できるとともに、受信装置20は、自
己が発信した故障診断用の間欠波35を自己が受信して自
己の故障の有無を診断し、その故障診断結果も受信側出
力装置36に表示するから、受信装置20の故障による前記
異常な接近を確実に防止できる。
【0054】また、発信装置15は、自己が発信した接近
警報用の連続波23の一部23a を故障診断用の信号として
自己が受信して、自己の故障の有無を診断し、発信側出
力装置26に故障診断結果を表示するから、発信装置15の
故障による車両11,12間の異常な接近を確実に防止でき
る。
【0055】なお、車両11,12は、油圧ショベルに限定
されるものではなく、ブルドーザ、ホイールローダ、ダ
ンプトラック、クレーンなどの他の建設機械車両や運搬
車両にも適用可能である。
【0056】
【発明の効果】求項記載の発明によれば、受信装置
は、自己が発信した故障診断用の信号を自己が受信する
ことにより自己が正常に作動していることを確認しなが
ら、車両間の接近を確実に警報するので、受信装置の故
障による車両間の異常な接近を確実に防止できる。その
際、自己の変調信号を識別できる間は自己の故障の有無
を診断し、自己の変調信号を識別できなくなった場合は
搬送波のみの受信レベルにより車両間の接近状況を判断
するから、各車両は自己の受信装置または発信装置を固
有の変調信号により他の車両のものと識別して、個別に
故障の有無を確認できるとともに、他車両から発信され
た信号の影響を受けて変調信号を識別できなくなった場
合でも、搬送波のみの受信レベルにより車両間の接近状
況を判断できるから、混信のおそれがなく、受信側の車
両にとって発信側の車両を特定できなくとも、異常に接
近した車両があるとの情報は確実に得られる。また、キ
ャリア波の受信レベルのみを検出すればよいから、同程
度の出力の変調波を検出する場合より使用可能距離の増
大を図れる。
【0057】請求項記載の発明によれば、発信装置
は、自己が発信した接近警報用の信号の一部を故障診断
用の信号として自己が受信することにより、自己の故障
の有無を診断するから、発信装置の故障による車両間の
異常な接近を確実に防止できる。その際、自己の変調信
号を識別できる間は自己の故障の有無を診断し、自己の
変調信号を識別できなくなった場合は搬送波のみの受信
レベルにより車両間の接近状況を判断するから、各車両
は自己の受信装置または発信装置を固有の変調信号によ
り他の車両のものと識別して、個別に故障の有無を確認
できるとともに、他車両から発信された信号の影響を受
けて変調信号を識別できなくなった場合でも、搬送波の
みの受信レベルにより車両間の接近状況を判断できるか
ら、混信のおそれがなく、受信側の車両にとって発信側
の車両を特定できなくとも、異常に接近した車両がある
との情報は確実に得られる。また、キャリア波の受信レ
ベルのみを検出すればよいから、同程度の出力の変調波
を検出する場合より使用可能距離の増大を図れる。
【0058】請求項記載の発明によれば、受信装置
は、自己が発信した故障診断用の信号を自己が受信する
ことにより自己が正常に作動していることを確認しなが
ら、車両間の接近を確実に警報するので、受信装置の故
障による車両間の異常な接近を確実に防止できる。その
際、接近警報用の信号には連続波を用いて、車両間の異
常な接近を常に監視できるとともに、故障診断用の信号
には連続波の受信レベルが低いときに発信する間欠波を
用いることにより、接近警報用の連続波と故障診断用の
間欠波との干渉を防止できる。
【0059】請求項4記載の発明によれば、自己の変調
信号を識別できる間は自己の故障の有無を診断し、自己
の変調信号を識別できなくなった場合は搬送波のみの受
信レベルにより車両間の接近状況を判断するから、各車
両は自己の受信装置または発信装置を固有の変調信号に
より他の車両のものと識別して、個別に故障の有無を確
認できるとともに、他車両から発信された信号の影響を
受けて変調信号を識別できなくなった場合でも、搬送波
のみの受信レベルにより車両間の接近状況を判断できる
から、混信のおそれがなく、受信側の車両にとって発信
側の車両を特定できなくとも、異常に接近した車両があ
るとの情報は確実に得られる。また、キャリア波の受信
レベルのみを検出すればよいから、同程度の出力の変調
波を検出する場合より使用可能距離の増大を図れる。そ
の際、接近警報用の信号には連続波を用いて、車両間の
異常な接近を常に監視できるとともに、故障診断用の信
号には連続波の受信レベルが低いときに発信する間欠波
を用いることにより、接近警報用の連続波と故障診断用
の間欠波との干渉を防止できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両接近警報方法に用いる車両接
近警報装置の車両への搭載状態を表した一実施の形態を
示す斜視図である。
【図2】同上車両接近警報装置の概要を示すブロック図
である。
【図3】同上車両接近警報装置における発信装置の機能
的構成を示すブロック図である。
【図4】同上車両接近警報装置における受信装置の機能
的構成を示すブロック図である。
【図5】同上車両接近警報装置を搭載した車両の作業状
態を示す斜視図である。
【図6】(A)は同上車両接近警報装置における発信装
置の発信回路部の作用を示すフローチャート、(B)は
その発信装置の故障診断用受信回路部の作用を示すフロ
ーチャートである。
【図7】同上車両接近警報装置における受信装置の接近
警報作用および故障診断作用を示すフローチャートであ
る。
【図8】本発明に係る車両接近警報方法に用いる車両接
近警報装置の他の実施の形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 一方の車両 12 他方の車両 15 発信装置 20 受信装 23 連続 35 間欠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04B 17/00 G01S 11/00 A (56)参考文献 特開 平7−20220(JP,A) 特開 平8−186545(JP,A) 特開 平8−53066(JP,A) 特開 平7−168985(JP,A) 特開 平5−153069(JP,A) 特開 平7−311887(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/16 E02F 9/24 G01S 11/02 G08B 21/00 H04B 7/00 H04B 17/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の車両に搭載された発信装置から接
    近警報用の信号を発信し、 他方の車両に搭載された発信および受信機能を有する受
    信装置により接近警報用の信号を受信し、 受信装置は、受信レベルにより車両間の接近状況を判断
    するとともに、自己が発信した故障診断用の信号を自己
    が受信して自己の故障の有無を診断し、 接近警報用の信号および故障診断用の信号は、同一発信
    周波数の搬送波に車両ごとに異なる変調信号をかけた電
    波を用い、 受信装置は、 自己の変調信号を識別できる間は自己の故障の有無を診
    断し、 自己の変調信号を識別できなくなった場合は搬送波のみ
    の受信レベルにより車両間の接近状況を判断することを
    特徴とする車両接近警報方法。
  2. 【請求項2】 一方の車両に搭載された発信および受信
    機能を有する発信装置から接近警報用の信号を発信し、 他方の車両に搭載された受信装置により接近警報用の信
    号を受信し、 受信装置は、受信レベルにより車両間の接近状況を判断
    し、 発信装置は、自己が発信した接近警報用の信号の一部を
    故障診断用の信号として自己が受信して自己の故障の有
    無を診断し、 接近警報用の信号および故障診断用の信号は、同一発信
    周波数の搬送波に車両ごとに異なる変調信号をかけた電
    波を用い、 受信装置は、 自己の変調信号を識別できる間は自己の故障の有無を診
    断し、 自己の変調信号を識別できなくなった場合は搬送波のみ
    の受信レベルにより車両間の接近状況を判断することを
    特徴とする車両接近警報方法。
  3. 【請求項3】 一方の車両に搭載された発信装置から接
    近警報用の信号を発信し、 他方の車両に搭載された発信および受信機能を有する受
    信装置により接近警報用の信号を受信し、 受信装置は、受信レベルにより車両間の接近状況を判断
    するとともに、自己が発信した故障診断用の信号を自己
    が受信して自己の故障の有無を診断し、 接近警報用の信号には連続波を用い、 受信装置における故障診断用の信号には、連続波の受信
    レベルが設定値に満たないときに自己が一定周期ごとに
    発信する間欠波を用いたことを特徴とする車両接近警報
    方法。
  4. 【請求項4】 接近警報用の信号には連続波を用い、 受信装置における故障診断用の信号には、連続波の受信
    レベルが設定値に満たないときに自己が一定周期ごとに
    発信する間欠波を用いたことを特徴とする請求項1また
    記載の車両接近警報方法。
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